JPH05146250A - 剥離性が良好なプロセスチーズおよびその製造方法 - Google Patents

剥離性が良好なプロセスチーズおよびその製造方法

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JPH05146250A
JPH05146250A JP8556391A JP8556391A JPH05146250A JP H05146250 A JPH05146250 A JP H05146250A JP 8556391 A JP8556391 A JP 8556391A JP 8556391 A JP8556391 A JP 8556391A JP H05146250 A JPH05146250 A JP H05146250A
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JP
Japan
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cheese
processed
good peelability
processed cheese
sliced
Prior art date
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Pending
Application number
JP8556391A
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English (en)
Inventor
Shunji Hayashi
俊次 林
Akira Shirasu
明 白須
Yoshiki Yoneda
義樹 米田
Takemine Chiba
雄峯 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Dairies Corp
Original Assignee
Meiji Milk Products Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 原料中に未熟成ナチュラルチーズを30%以上
およびキサンタンガムあるいはローカストビーンガムの
ような増粘性多糖類を0.05〜1%を含んでなる剥離性が
良好なプロセスチーズ、およびその製造方法。 【効果】 本発明のプロセスチーズは、それをスライス
して重ねて長期間保存した後でもそれぞれのスライスチ
ーズを折れたりちぎれたりせず、良好に剥離することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は剥離性が良好なプロセス
チーズおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、未包装のスライスチーズを重
ねて一つの包装としたものがある。また、プロセスチー
ズを大きな固まりで成形し、冷却した後ワイヤーやスラ
イサーで一定の形状にカットして、短冊状あるいはさい
の目状あるいはスライス状とし、一つの包装単位の中に
それらを一体化して包装したものがある。
【0003】しかし、チーズを1包装単位の中に、個別
包装をしない複数のプロセスチーズを一体的に包装する
と個々のチーズ同士が付着して、開封時にきれいに剥が
れず時として折れてしまうことがある。特に、スライス
チーズの形状にする場合では、この傾向が著しく、重ね
て包装するとチーズが付着してきれいに剥がれず、折れ
てしまい商品価値を著しく損なうこととなる。このため
スライスの形状とする場合は少しずつずらして包装した
り、付着面に油脂をコーティングするなどの方法が取ら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記事情に鑑
み本発明者らは、スライスチーズを重ねて一つの包装体
としても個々のチーズ同士が付着せず、剥離性が優れか
つ折れにくいチーズを開発すべく鋭意研究を行い本発明
を完成するに至った。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、原料中に未
熟成ナチュラルチーズを30%以上および増粘性多糖類を
0.05〜1%を含んでなる剥離性が良好なプロセスチーズ
である。更に、本発明は、原料中に未熟成ナチュラルチ
ーズを30%以上および増粘性多糖類を0.05〜1%を添加
することを特徴とする剥離性が良好なプロセスチーズの
製造方法である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
らは剥離性が良好なプロセスチーズの開発を目指して種
々検討を行った結果、プロセスチーズの製造用の原料ナ
チュラルチーズに未熟成チーズを一定量以上配合する
と、得られるプロセスチーズが折れにくくなり、弾力の
あるものになることを見出し、さらに、プロセスチーズ
溶融時に増粘性多糖類を配合するとチーズ同士の付着性
が著しく低下することを見出した。そこで本発明者ら
は、この二つの技術を併用することにより、剥離性が極
めて優れたプロセスチーズを得ることに成功した。
【0007】ナチュラルチーズは熟成することで、蛋白
質などが酵素作用により分解して良好な風味となるもの
であるが、同時にチーズの組織はもろくなりスライスチ
ーズにしたとき折れやすくなる。上記の未熟成チーズと
は、ナチュラルチーズ製造後ほとんど熟成を行わないも
ので、その未熟成の範囲はナチュラルチーズを製造後10
℃以下で1カ月未満保存したものである。この未熟成チ
ーズはチーズの組織は弾力があり、プロセスチーズに使
用した場合、折れにくい製品ができる。もちろんナチュ
ラルチーズ製造後すみやかにチーズの凍結温度(約−5
℃)以下に冷却し、凍結保存したものは、保存期間には
とらわれず長期間未熟成のままにすることができる。そ
してこれを本発明における未熟成チーズとして用いるこ
ともできる。そして、この未熟成チーズの使用量は、原
料チーズに対して30%以上である。未熟成チーズが30%
以下の場合は、プロセスチーズの組成がもろく折れやす
くなる。
【0008】次に、プロセスチーズに増粘性多糖類を配
合して溶融し、冷却後の製品をカットして、重ね合わせ
ておくと、プロセスチーズ同士の付着性が著しく低下し
た。これはプロセスチーズの蛋白質による組織と、増粘
性多糖類による組織が共存することにより、蛋白質同士
の付着が妨げられるものと考えられる。この増粘性多糖
類としてはキサンタンガムやローカストビーンガムが挙
げられる。そして、その使用量は0.05〜1 %が好まし
い。0.05%以下の量ではプロセスチーズ同士の付着性は
低下しない。一方、1%以上では溶融時のプロセスチー
ズの増粘が著しく、現実的ではない。
【0009】本発明の剥離性が良好なプロセスチーズ
は、粉砕した未熟成ナチュラルチーズおよび熟成ナチュ
ラルチーズ、増粘性多糖類、乳化剤、水をチーズ溶融機
で加熱溶融し、溶融チーズを一定形状に成形し、冷却す
ることにより製造される。
【0010】
【実験例】表1に示した各種原料を配合して原料ナチュ
ラルチーズを調製し、これを溶融し、80×80×200mm の
大きさのプロセスチーズを製造した。これを5℃の冷蔵
庫で一晩冷却して固化させた。翌日ハムスライサーで80
×80×3mmの厚さにスライスし、これを10枚重ねて、脱
酸素剤(エージレス、三菱瓦斯化学社製)と共に酸素透
過性のない包装材(キューパック、旭化成工業社製)に
入れ、ヒートシールした。それぞれ10日間、5℃で保存
した後、包装材から取り出して、1枚ずつ剥がし、折れ
たりちぎれたりせず、良好な剥離性が得られた枚数を調
べた。結果を表2に示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【発明の効果】本発明のプロセスチーズは、それをスラ
イスして重ねて長期間保存した後でもそれぞれのスライ
スチーズを折れたりちぎれたりせず、良好に剥離するこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。但し、本発明はこれらの実施例によりその技術的範
囲が限定されるものではない。
【0015】
【実施例1】製造後5℃で0.5 カ月熟成したゴーダチー
ズ5kg、5℃で6カ月熟成したチェダーチーズ5kgを粉
砕し、トリポリリン酸ナトリウム0.1kg 、クエン酸ナト
リウム0.15kg、キサンタンガム0.006kg 、水1kgととも
にチーズニーダーに投入し、常法により90℃まで加温し
て溶融したプロセスチーズを80×80×200mm の大きさに
なるよう、パラコート紙に充填し、ボール紙で作ったカ
ルトンに入れて翌日まで冷蔵庫で冷却した。これを包装
材を剥皮した後、一辺5mm間隔で十文字に張った何本も
の細いピアノ線の間から押し出して、短冊形に切断し、
さらにこの短冊をピアノ線で50mmの長さとした。これを
重ねたまま脱酸素剤(エージレス)とともに酸素透過性
のない包材(キューパック)に入れ、ヒートシールし
た。10日間、5℃で保存した後、包材から取り出して、
チーズの短冊を1本ずつ剥がしたところ、折れたりちぎ
れたりせずに容易に剥離し、良好な短冊状のチーズが得
られた。
【0016】
【実施例2】製造後1週間5℃で保存した後、−20℃に
凍結して1年経過したチェダーチーズ5kg、5℃で6カ
月熟成したゴーダチーズ5kgを粉砕し、トリポリリン酸
ナトリウム0.25kg、ローカストビーンガム0.1kg 、水1
kgとともにチーズニーダーに投入し、常法により85℃ま
で加温して溶融した。この溶融プロセスチーズをステン
レス製冷却ベルト上に置いた30×50×100mm の内寸のス
テンレス製の枠に充填した。これを直ちに冷却し、内部
の品温が30℃になったところで、枠から取り出し、5mm
間隔に張ったピアノ線に押し付けて30×50×5mmのチー
ズ20枚に切断した。これを20枚重ねたまままとめて窒素
ガス置換包装した。1カ月間、10℃で保存した後、包装
材(キューパック)から取り出してチーズを1枚ずつ剥
がしたところ、折れたりちぎれたりせず、良好な剥離性
の切れているチーズが得られた。
【0017】
【実施例3】製造後5℃で0.5 カ月熟成したチェダーチ
ーズ50kg、5℃で6カ月熟成したサムソーチーズ50kgを
粉砕し、クエン酸ナトリウム2.5kg 、キサンタンガム0.
2kg、水10kgとともにチーズニーダーに投入し、常法に
より80℃まで加温して溶融したプロセスチーズを、ステ
ンレス製の冷却ベルト上に厚さ2.5mm になるよう連続し
て押し出して冷却した後、80×80mmの面積になるよう切
断してスライスチーズを製造した。これを50枚重ねたま
ま脱酸素剤(エージレス)とともに酸素透過性のない包
材(キューパック)に入れ、ヒートシールした。10日
間、5℃で保存した後、包装材から取り出して、スライ
スチーズを1枚ずつ剥がしたところ、折れたりちぎれた
りせず、良好な剥離性を有するスライスチーズが得られ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 雄峯 東京都中央区京橋2−3−6 明治乳業株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料中に未熟成ナチュラルチーズを30%
    以上および増粘性多糖類を0.05〜1%を含んでなる剥離
    性が良好なプロセスチーズ。
  2. 【請求項2】 未熟成ナチュラルチーズがナチュラルチ
    ーズを製造後10℃以下で1カ月未満保存したものである
    請求項1に記載のプロセスチーズ。
  3. 【請求項3】 増粘性多糖類がキサンタンガムあるいは
    ローカストビーンガムである請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 原料中に未熟成ナチュラルチーズを30%
    以上および増粘性多糖類を0.05〜1%を添加することを
    特徴とする剥離性が良好なプロセスチーズの製造方法。
JP8556391A 1991-04-17 1991-04-17 剥離性が良好なプロセスチーズおよびその製造方法 Pending JPH05146250A (ja)

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