JPH05140141A - カルボン酸無水物の製造方法 - Google Patents

カルボン酸無水物の製造方法

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JPH05140141A
JPH05140141A JP3324057A JP32405791A JPH05140141A JP H05140141 A JPH05140141 A JP H05140141A JP 3324057 A JP3324057 A JP 3324057A JP 32405791 A JP32405791 A JP 32405791A JP H05140141 A JPH05140141 A JP H05140141A
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JP
Japan
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carboxylic acid
acid
reaction
chemical
ester
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JP3324057A
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Hideetsu Fujiwara
秀悦 藤原
Kazuaki Niwa
一明 丹羽
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 カルボン酸無水物を一反応で生成する方法の
提供。 【構成】 一般式(I)で表されるカルボン酸もしくは
カルボン酸エステルを、低級カルボン酸中で加熱する。 〔一般式(I)中、Rは2〜4価の有機基、Xは水素
原子、C1〜6アルキル基または−COOR基、Yは
水素原子、C1〜6アルキル基または−COOR基で
あり、ここでR〜Rは同一または異なり、水素原子
またはC1〜6アルキル基を示す。なお、一般式(I)
で表されるカルボン酸の代表例幾つかを下記に示す。〕 【効果】 本方法により従来、加水分解反応およびそれ
に引き続く無水化反応と2種類の反応工程を要していた
カルボン酸エステルよりカルボン酸無水物を合成する工
程が、一反応工程でできるようになった。これにより、
反応設備、精製設備などを少なくすることができ、ま
た、加水分解に必要としていたアルカリ、酸、無水化反
応に必要としていた無水酢酸などの副原料も消費する必
要がなく、工業上極めて有利に反応を進行させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボン酸無水物の製
造方法に関し、さらに詳細には脂肪族カルボン酸または
脂肪族カルボン酸エステルよりカルボン酸無水物を得る
新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族テトラカルボン酸二無水物や脂肪
族ジカルボン酸無水物は、ポリイミド樹脂、ポリエステ
ル、ポリアミドなどの原料、熱硬化性樹脂の硬化剤など
として有用な化合物であり、種々の構造および製造方法
が提案されている。このうち、アルコキシカルボニル化
反応は、これらの脂肪族カルボン酸を合成するうえで有
用な反応であり、種々の提案がなされている。例えば、
特開昭59−139343号公報には、下記一般式(I
I) に示すようにジシクロペンタジエンより脂肪族ジカ
ルボン酸ジエステルを合成する反応が提案されている。
【0003】
【化1】
【0004】この反応は、ワッカー反応として著名な反
応の1種と考えられており、ノルボルネン構造の二重結
合部分に、溶媒がメタノールであればジメトキシカルボ
ニル化が、溶媒がエタノールであればジエトキシカルボ
ニル化が、同様に他のアルコールが溶媒であればそのア
ルコールを含むジアルコキシカルボニル化が生じる反応
である。同様の例として、特開昭63−57589号公
報には、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2,3,
5,6−テトラカルボン酸エステル(化2)の合成方法
が、また特開平2−235842号公報にはテトラシク
ロ〔6.2.1.1.02.7 〕ドデカ−4.5.9.1
0−テトラカルボン酸エステル(化3)の製造方法が提
案されている。
【0005】
【化2】
【0006】
【化3】
【0007】これらの反応では、カルボン酸のエステル
が得られるため、酸無水物を得るためには、これらのエ
ステルを加水分解してカルボン酸とし、さらにこれを無
水酢酸などを用いて酸無水物とする二段階の反応が必要
である。実際、前記特開昭63−57589号公報、特
開平2−235842号公報には、二段階反応で酸無水
物を得る方法が示されている。このうち、加水分解反応
は、塩酸水、硫酸水などの酸水溶液を用いる方法、ある
いは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
性水溶液を用いて加水分解を行いカルボン酸塩としたの
ち、再度塩酸水などのでカルボン酸とする方法などが有
効な方法として示されている。また、酸無水物とする反
応としては、前記のごとくして得られたカルボン酸を単
離したのち、無水酢酸と反応させる方法、または高温で
加熱脱水する方法がある。これらの反応は、反応工程が
加水分解工程と無水化工程の二工程が必要であり、工程
が長いという基本的な欠点を持っている。また、酸ある
いはアルカリを消費し、しかも加水分解後に精製単離操
作が必要であという工業的な欠点がある。しかも、無水
化工程においては、無水酢酸と反応させる方法では、反
応により得られる酸無水物基と等モルの無水酢酸が酢酸
に変化し消費されるため経済的に好ましくなく、また加
熱・脱水する方法では、一般に250℃以上の高温とす
るため、副反応が生じやすく、目的とする酸無水物の収
率が減じる場合が多いという工業的な問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を背景になされたもので、カルボン酸無水物
を一反応で生成することができ、経済的効果の極めて優
れた製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I) 〔一般式(I)中、R1 は2〜4価の有機基、Xは水素
原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基または−COO
4 基、Yは水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル
基または−COOR5 基であり、ここでR2 〜R5 は同
一または異なり、水素原子または炭素数1〜6のアルキ
ル基を示す。〕で表されるカルボン酸もしくはカルボン
酸エステル(以下「カルボン酸類」ということがある)
を、低級カルボン酸中で加熱することを特徴とするカル
ボン酸無水物の製造方法を提供するものである。
【0010】一般式(I)で表されるカルボン酸類を構
成するR1 は、2〜4価の有機基であり、このR1 の具
体例としては、好ましくは下記4〜化15が挙げられ
る。
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】また、一般式(I)で表されるカルボン酸
類を構成するXは水素原子もしくは炭素数1〜6のアル
キル基または−COOR4 基、Yは水素原子もしくは炭
素数1〜6のアルキル基または−COOR5 基である。
ここで、R2 〜R5 は、いずれも同一または異なり、水
素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6のアルキル
基、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基である。
一般式(I)で表されるカルボン酸類は、隣接する炭素
に一対のカルボキシル基が結合している化合物であれば
よく、その他の制限はない。これらの化合物の例を構造
式で示すと、化16に示すコハク酸、化17に示すマレ
イン酸、化18〜化20に示すシクロブタン誘導体、化
21〜化23に示すノルボルナン誘導体、化24〜化2
5に示すジシクロペンタジエン誘導体、化26〜化30
に示すジノルボルナン誘導体、化31〜化33に示すト
リノルボルナン誘導体、化34〜化38に示すトリシク
ロペンタジエン誘導体などが挙げられる。
【0024】
【化16】
【0025】
【化17】
【0026】
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
【化20】
【0029】
【化21】
【0030】
【化22】
【0031】
【化23】
【0032】
【化24】
【0033】
【化25】
【0034】
【化26】
【0035】
【化27】
【0036】
【化28】
【0037】
【化29】
【0038】
【化30】
【0039】
【化31】
【0040】
【化32】
【0041】
【化33】
【0042】
【化34】
【0043】
【化35】
【0044】
【化36】
【0045】
【化37】
【0046】
【化38】
【0047】前記一般式(I)で表されるカルボン酸類
のうち、テトラカルボン酸エステルとしては、モノエス
テル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルの4
種類が、またジカルボン酸エステルとしては、モノエス
テル、ジエステルの2種類が存在するが、そのいずれで
も良好に反応する。好ましくはテトラカルボン酸(エス
テル)である。エステルの種類は、一般にメチルエステ
ル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステ
ルなどの炭素数1〜6、好ましくは1〜2の低級アルコ
ールのエステルであり、同一化合物内に複数のエステル
基が存在する場合には、それらは同一のエステルであっ
ても、また異なっていてもよい。
【0048】本発明では、前記一般式(I)で表される
カルボン酸類を、低級カルボン酸中で加熱することによ
りカルボン酸無水物を一反応で製造するものである。こ
こで使用される低級カルボン酸としては、室温において
液状の炭素数5以下のカルボン酸であり、例えばギ酸、
酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、シュウ酸など、好まし
くはギ酸、酢酸、プロピオン酸が挙げられ、これらは1
種単独であるいは2種以上併用される。カルボン酸類の
低級カルボン酸中の濃度は、特に制限されるものではな
いが、通常、1〜40重量%、好ましくは2〜30重量
%である。
【0049】カルボン酸類と低級カルボン酸とを反応さ
せる場合には、反応系に触媒を添加することが好まし
い。触媒の添加は必須ではなく、触媒が存在しなくても
反応は進行し得るが、触媒を用いることにより反応速度
を高め、反応に要する時間を短縮することができる。用
いられる触媒としては、比較的強い酸強度を有する酸で
あればよく、特に限定されるものではない。この触媒と
しては、例えば硫酸、塩酸、フッ化水素酸、フルオロ硫
酸などの鉱酸、リンモリブデン酸、リンタングステン
酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸などのヘテ
ロポリ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸などの有機ス
ルホン酸、酸性イオン交換樹脂、クロル酢酸、トリクロ
ル酢酸、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸などのハロゲ
ン化酢酸などが挙げられる。これらの触媒の使用量は、
触媒の種類によって大きく異なり、限定することは難し
いが、通常、溶媒となる低級カルボン酸に対する重量比
で0.0001〜1.0、好ましくは0.001〜0.
5程度である。
【0050】反応時の温度は、通常、30〜300℃、
好ましくは50〜250℃で実施される。反応温度が3
0℃未満では、反応速度が低すぎて充分な収率を得るこ
とができず、一方300℃を超えると、反応設備などの
腐蝕が著しくなり、工業的に不利となる。反応圧力は特
に限定されず、常圧下、溶媒となる低級カルボン酸の自
圧下、不活性ガスなどによる加圧下、あるいは減圧下、
いずれの圧力下でも実施することができる。反応時間
は、反応温度によっても異なるが、通常、0.5〜10
0時間、好ましくは1〜50時間である。反応時間が
0.5時間より短いと、充分な収率を得ることができ
ず、一方100時間を超えると生産性が悪すぎて工業的
に不利となる。
【0051】本発明によれば、反応原料となるカルボン
酸類を、低級カルボン酸に溶解させ、必要とあれば触媒
を加えて、加熱攪拌する。これにより、最終的に生成物
であるカルボン酸類の無水物が沈澱物として得られる
が、この生成物に至る反応過程は必ずしも明らかではな
い。しかしながら、例えば反応原料がテトラカルボン酸
のテトラメチルエステルであり、溶媒として用いる低級
カルボン酸が酢酸である場合を例にとれば、一般式(II
I)で表されるエステル交換反応と、それに引き続く一般
式(IV) で表される無水化反応が連続的に生じるものと
推定される。
【0052】
【化39】
【0053】
【化40】
【0054】これらの反応は、いずれも平衡反応であ
る。従って、目的生成物であるカルボン酸無水物を充分
な収率で得るには、前記一般式(III)では副生する酢酸
メチルを、一般式(IV) では副生する水を反応系外へ留
去することが重要である。反応に際しては、酢酸メチル
および水の留去をより容易にするために、これらと共沸
現象を生ずる化合物を反応系に添加し、これらの留去を
より円滑にすることも可能である。共沸剤として有効な
ものとしては特に限定されるものではないが、カルボン
酸類、低級カルボン酸、触媒と反応しないものであれば
よい。この共沸剤としては、具体的にはベンゼン、トル
エン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンなどの炭化水素類、ジエチルエーテル、プ
ロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
類、メチレンクロライド、クロロホルム、トリクロルエ
タンなどのハロゲン化炭化水素類が好適に用いられる。
反応によって生成するカルボン酸無水物は、低級カルボ
ン酸に対して溶解度が極めて低く、反応途上で析出す
る。このように、反応中において反応系でカルボン酸無
水物が沈澱物として除去されるため、反応での酸無水物
の生成がより一層有利なものとなる。
【0055】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1 テトラシクロ〔6.2.1.1.02.7 〕ドデカ−4.
5.9.10−テトラカルボン酸テトラメチルエステル
(以下「NNTM」と略記する)196gを1,500
mlの酢酸に溶解させ、内容量3リットルの還流管付き
フラスコに入れた。一方、酸型としたイオン交換樹脂ア
ンバーライト200Cを150ml採取し、前記フラス
コ中に加え、攪拌しつつ加熱し、溶媒の酢酸が還流する
まで加熱した。このときのフラスコ内の温度はおおよそ
115℃であった。還流を止め、リービッヒ・コンデン
サーを用いて発生する蒸気を毎時約100mlの速度で
留去すると同時に、滴下ロートを用いて酢酸をフラスコ
内に加え、フラスコ内の液量が一定となるようにした。
留去した液を1時間おきに採取し、重量を測定した。さ
らに、ガスクロマトグラフにより分析を行った。その結
果、留出液中には、酢酸のほか、酢酸メチル、水がある
ことが確認され、留出開始後10時間で、おおよそ14
5gの酢酸メチル、および17gの水が留出したことが
分かった。フラスコ内の液中には、留出開始8時間後よ
り白い沈澱物が生成し始めた。
【0056】留去開始後、20時間で反応を止め、フラ
スコ内容物を60メッシュのステンレス金網でろ過して
イオン交換樹脂を除き、さらに通常のろ紙を用いて減圧
ろ過を行って白色のろ滓を得た。このろ滓をエーテルで
洗浄し、乾燥して127.5gの白色粉末を得た。この
粉末のIRスペクトルを図1に示す。IRスペクトルよ
り、この白色粉末は、テトラシクロ(6.2.1.1.
2.7 )ドデカ−4.5.9.10−テトラカルボン酸
二無水物(以下「NNTA・AH」と略記する)である
ことが確認された。また、この粉末の一部を採取し、液
体クロマトグラフ分析を行ったところ、このものは単一
ピークを与えた。
【0057】比較例1 内容量3リットルのフラスコに、130.0gの水酸化
カリウムを入れ、水を加えて約1.0リットルとした。
これにNNTMを196g加え、70℃で2時間攪拌し
たのち、温度を上げ、エステルの加水分解を行った。生
成したメタノールを水とともに留去したのち、フラスコ
内容物を冷却し、5規定の塩酸水を500ml加え、テ
トラシクロ(6.2.1.1.02.7 )ドデカ−4.
5.9.10−テトラカルボン酸(以下「NNTA」と
略記する)の沈澱物を得た。これを減圧ろ過し、純水で
洗浄したのち、乾燥を行い、NNTAの白色粉末142
gを得た。この白色粉末から20gを採取し、内容量3
00mlのフラスコに入れ、150mlの無水酢酸を加
えて加熱攪拌した。液量が150ml一定となるように
無水酢酸を加えつつ生成する酢酸を無水物酢酸とともに
留去し、留出液中に酢酸が検出されなくなるまで約2時
間反応を行った。反応途上より生じた白色沈澱物を減圧
ろ過により回収し、無水のエーテルを用いて5回洗浄し
た。これを真空下、200℃で乾燥し、NNTA・AH
の白色粉末13.9gを得た。このもののIRスペクト
ルは、図1に示すスペクトルと全く同一であった。
【0058】実施例2 比較例1で得られたNNTA;100gをNNTMの代
わりに用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、7
8.6gのNNTA・AHを得た。このものののIRス
ペクトルは、図1に示すものと全く同一であった。
【0059】実施例3 イオン交換樹脂の代わりに、p−トルエンスルホン酸
5.0gを触媒として用いた以外は、実施例1と全く同
様に反応を行った。得られたNNTA・AHの白色粉末
を、無水のアセトンで5回洗浄し、さらにエーテルにて
3回洗浄を行い、その後真空乾燥を行った。この結果、
114.8gのNNTA・AHが得られた。
【0060】実施例4 NNTMの代わりに、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン
−2.3.5.6−テトラカルボン酸テトラメチルエス
テル(前記化23のテトラカルボン酸のテトラメチルエ
ステルに相当)を164g用いる以外は、実施例1と全
く同様に反応を行った。その結果、105.2gのビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン−2.3.5.6−テトラ
カルボン酸二無水物が得られた。
【0061】実施例5 NNTMの代わりにビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2
−エン−5.6−ジカルボン酸ジメチルエステル(前記
化合物22のジカルボン酸のジメチルエステルに相当)
105.0gを用いる以外は、実施例1と全く同様に反
応を行った。その結果、76.3gのビシクロ〔2.
2.1〕ヘプト−2−エン−5.6−ジカルボン酸無水
物が得られた。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、従来、加水分解反応お
よびそれに引き続く無水化反応と2種類の反応工程を要
していたカルボン酸エステルよりカルボン酸無水物を合
成する工程が、一反応工程でできるようになった。これ
により、反応設備、精製設備などを少なくすることがで
き、経済的効果が極めて大きい。また、従来、加水分解
に必要としていたアルカリ、酸、無水化反応に必要とし
ていた無水酢酸などの副原料も消費する必要がなく、工
業上極めて有利に反応を進行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたNNTA・AHの赤外吸収
スペクトルを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 〔一般式(I)中、R1 は2〜4価の有機基、Xは水素
    原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基または−COO
    4 基、Yは水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル
    基または−COOR5 基であり、ここでR2 〜R5 は同
    一または異なり、水素原子または炭素数1〜6のアルキ
    ル基を示す。〕で表されるカルボン酸もしくはカルボン
    酸エステルを、低級カルボン酸中で加熱することを特徴
    とするカルボン酸無水物の製造方法。
JP3324057A 1991-11-13 1991-11-13 カルボン酸無水物の製造方法 Withdrawn JPH05140141A (ja)

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Cited By (4)

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