JPH05139555A - 多数枚の板材積層体の板材剥離方法と、その補助装置 - Google Patents

多数枚の板材積層体の板材剥離方法と、その補助装置

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JPH05139555A
JPH05139555A JP30220591A JP30220591A JPH05139555A JP H05139555 A JPH05139555 A JP H05139555A JP 30220591 A JP30220591 A JP 30220591A JP 30220591 A JP30220591 A JP 30220591A JP H05139555 A JPH05139555 A JP H05139555A
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plate
peeling
suction
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plate material
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Application number
JP30220591A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Saito
勉 齋藤
Ikuya Mizukoshi
郁也 水越
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Fuji Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Fuji Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧着重合した板材の積層体から板材を一枚づ
つ容易に剥離するようにした方法と、圧着重合した板材
の相互密着を分離させて板材の一枚づつの剥離を円滑に
する。 【構成】 吸着盤1により吸着した板材は、その一側縁
を固定し、該固定側縁を支点として板材の他側縁を、下
面の板材から剥取るように上動させて、積層体Aの最上
部の板材から順次一枚づつ剥離する方法と、剥離作業に
おいて剥離する板材の下面に付着重合する下層の板材は
挾圧片2と固持部材3で不動に保持して上層板材のみを
吸引上動させる手段と、付着した板材間に離間部材15
を進入させて付着板材を剥離する手段と、板材積層体A
自体を弧状に彎曲させることにより積層板材間の密着を
予じめ離間させる手段と、非磁性材の板材積層体におい
ては該非磁性板材aの一部に磁性材a′を一体に結着し
てマグネット29の利用により板材間の密着を離間させ
る手段とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多数の板材を一体に圧着
重合した積層体から該重合板材を一枚づつ剥離する方法
と、その補助装置に関する。
【0002】更に詳細には例えばホットプレス工法にお
いて銅箔、プラスチック、建材等の薄膜の多数枚を一体
に重合して、適当厚さの板状に成形するに際し、挾圧用
鏡板と該材料層を交互に重合して加圧、加熱して取出し
た積層体から加圧、加熱成形用の鏡板と成形板とを順次
一枚づつ剥離する手段に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、ホットプレス装置等から取り出し
た積層体から板材を一枚づつ剥離するには専ら人手によ
り行なうことを一般とし、剥離した後の板材は真空吸引
による吸着盤で積層体上面から取り出して搬送してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記、人手により板材
を一枚づつ剥離する作業は、多大の困難と煩雑な労力を
要し、かつ作業時間も長くなり、著しく非能率的であ
り、特に上下の板材が付着して一体的に剥離される不都
合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の不都
合を排し、積層物からの板材の剥離を能率よく円滑化
し、一枚づつの分離を自動的に、かつ確実に行われるよ
うにしたもので、多数の板材を圧着重合した積層体の上
面に吸着盤を対向、離反させて積層体の最上部から板材
を順次一枚づつ剥離するものにおいて、吸着盤を積層体
の最上面に対向させた状態で、その吸引作用により最上
部の剥離板材を一側縁を支点として他側縁を引上げて、
下層の板面から離間させ、該剥離板材の略全面が下層面
から離反した時点で、吸着した板材と共に吸着盤を上動
させる方法を特徴とし、また吸着盤で引上げた板材の下
面に付着する下部板材との重合端縁間に突入させる先端
を薄刃状とした剥離片と、付着した下部板材の端縁を固
持する固持部材とを、共に適時進退自在に設け、また下
面に付着した板材の端縁を剥離固定した状態で、上下板
材間に転がり接触させつつ離間部材を進入させる剥離補
助装置と、更に、多数の板材を圧着重合した積層体を弧
状に彎曲させることにより積層板材間の密着接合を離間
させて剥離を容易にしたことを特徴とする剥離補助手段
およびステンレス、アルミニウム、合成樹脂等の非磁性
板と、成形板とを交互に圧着重合した積層体の板材剥離
において、非磁性板の端縁に磁性材を一体に結着し、該
磁性材の結着部をマグネットに対向近接させて各非磁性
板に結着した該磁性材を同極に磁化させることにより互
いに反発させて、非磁性板の端縁を相互に自動的に離間
させる積層体の剥離補助手段を特徴とする。
【0006】
【作用】本発明において、実施例による図1および図2
で示すように、板材a、bを交互に圧着重合した板材積
層体Aの上面に吸気源に接続した吸着盤1の上下作動に
より最上部の板材aから順次に下面の板材bを一枚づつ
吸着し、吸着盤1の上動によって積層体Aから各板材を
剥離するに際し、図2で示すように板材aの一側縁a1
は吸着盤1により不動に抑圧した状態で吸着盤1の他側
を上動傾斜させれば、板材aは前記一側縁a1を支点と
して他側縁a2は剥ぎ取るように容易に下部の板材b面
から離反する。
【0007】上記の作動で上部板材aの略全下面が下部
板材bから離反した時点で、吸着盤1を上動させて上部
板材aの剥離作動を終ったとき、吸着盤1を水平方向に
移動させて板材aを取出した後、再び吸着盤1を剥離作
動位置に戻して、前記と同様に次の板材bの剥離作業を
繰返して積層体Aから板材a、bを一枚づつ剥離する。
【0008】上記の剥離作動において上部板材aの下面
に下部板材bが付着して、一枚づつの剥離に不都合を生
ずる場合があり、これを防止するため剥離片と固持部材
とによる剥離用補助装置は、図4乃至図7で示すように
吸着盤1に吸引されて引上げられた上部板材aと下部板
材bとの付着重合部の端縁間に剥離片2の先端刃部を突
入させ、その突入角度によって下部板材bの端縁を上部
板材aから剥離させ、これと同期して待機位置の固持部
材3を進出させて、該剥離片2で開かれた下部板材bの
端縁を固持部材3で挟持または下面に押しつけて不動に
固持し、この状態で吸着盤1を上動させて上部板材aを
成形板bから離脱剥離し、一枚づつの分離を的確にし
た。
【0009】また、吸着盤で引き上げた板材aの下面に
付着した下部板材bを確実に剥除するには、図8乃至図
11で示すように、付着した下部板材bの端縁を前述の
ように固持部材3で不動に保持した状態で、上下1対の
回転ロール或いはベルト等から成る転がり接触により作
動する離間部材15を上下板材a、b間に進入させる。
【0010】更に積層体Aの剥離作業を円滑にする目的
のため、積層体A自体を彎曲させる補助手段において
は、上下に重合する板材a、bが彎曲による曲率の差
で、図13で示すように、その接合面相互のずれを生
じ、また上部板材aの肉層の下層部は矢示方向に延伸
し、下部板材bの肉層の上部層は矢示方向に縮小するた
め、上下板材a、bの接合面は互いに反対方向に摺動
し、従って上下板材a、bの密着接合関係は弛緩して離
間し易い状態となり、吸着盤による剥離作業時の一枚づ
つの分離剥離を容易にする。
【0011】またマグネットを利用した剥離補助手段
は、積層板材として金属板aを使用する場合、防錆の目
的でステンレス鋼またはアルミニウム又は合成樹脂等の
非磁性板を使用したときの板材間の離間に対処させるも
ので、図15で示すように上記非磁性板aの端縁に適宜
巾の鉄その他の磁性材a′を局部的に一体に結着し、こ
れら非磁性板aと成形板bとを交互に圧着重合した板材
積層体Aを図14で示すようにマグネット20に対し、
上記磁性材a′の結合部を近接対向させれば、各板材a
の磁性材a′が同極に磁化されるため、上下の非磁性板
aの該磁性材a′結合部による端縁が互いに反発し合っ
て非磁性板aを離間方向に開き板材a、b間の密着を緩
め各板材a、bの一枚づつの剥離が安易となる。
【0012】尚、吸着盤1の上下動による剥離作動およ
び剥離片2と、固持部材3、更に転がり作動の離間部材
15による剥離補助装置、板状積層体A自体の彎曲によ
る板材間の密着弛緩補助手段およびマグネット利用によ
る非磁性板材間の密着弛緩補助手段は夫々個々単独に使
用し得るが、これらを適宜組合せて使用し得る。
【0013】
【実施例】本発明による板材積層体からの剥離手段およ
びその補助手段を、ホットプレス工程を経た積層体を対
象として、その実施例を図1乃至図11について説明す
る。
【0014】積層体からの板材剥離方法 図1においてAは例えばホットプレス工程を経て取出さ
れた板材積層体の一部を示し、ホットプレス作業では例
えば厚さ0.3〜2mmの銅箔、プラスチック建材等の薄
膜を圧着重合して所定厚さの成形板bを形成するため、
上記成形板bは表面平滑な金属板又は合成樹脂板等の鏡
板a間で加熱挾圧して成形し、成形作業後は鏡板aと成
形板bとを積層体Aから順次一枚づつ剥離する作業を必
要とする。
【0015】図1おいて1は剥離作動用のチャンバー型
の吸着盤を示し、その内部を連管4で吸気源に連通接続
させ、下面には多数の吸気孔5を配設し、該吸気孔面を
積層体aの上面に接離させて最上部の鏡板aから次いで
成形体bを順次一枚づつ剥離するようにした。
【0016】吸着盤1は、一端上部を連結片6によりエ
アシリンダ機構7により上下動する昇降部材8に連結す
ると共に遊動端側をエアシリンダ機構9を介して昇降部
材8に連結し従って吸着盤1は全体的に昇降部材8と一
体に上下動し、また連結片6による連結端を軸支部とし
て遊動側をエアシリンダ機構9の伸縮作動によって上下
動させ得るようにした。
【0017】尚、実施例においては、吸着盤1の遊動側
端部を分割して可動的に連結部10を設け、該分離部分
1aを別個のエアシリンダ機構9′で昇降部材8に連結
し、従って連結片6で動きを制御される吸着盤本体1と
分離部分1aとは、夫々シリンダ機構9、9′によって
各別に動作させるようにしたものを示したが、吸着盤1
に分割可動部1aを設けることなく両者を連続した長さ
の一個の吸着盤1に形成してもよい。
【0018】前記吸着盤1の上下用エアシリンダ機構7
は図示しない装置によって矢示するように適時水平方向
に往復動する機枠11に取付ける。
【0019】以上の構成によって吸着盤1を図1の実線
図示の待機位置から下動させて積層体Aの最上部鏡板a
面に圧接させ、その状態で図2で実線示のように吸着盤
1の連結片6による連結端部側を不動に保持させて金属
板aの端縁を抑圧した状態のまゝ吸着盤1の遊動側およ
び分離可動部分1aを、夫々シリンダ機構9、9′を縮
小作動させて上動すれば、吸着盤1に吸着された金属板
aは前記吸着盤1端部で不動に抑圧された一側端縁側a
1を支点として他側端縁a2は引上げられるため鏡板aは
極めて容易に下部成形板b面から離反される。この場合
分割可動部分1aを設けることなく一連の長さとした吸
着盤1においても、該吸着盤1の遊動側を引上げて他側
連結片6による連結側端縁を支点として吸着盤1を上方
に傾斜させることによって鏡板aの離反は円滑に行わ
れ、上記のように吸着盤1の分割可動部分1aの引上率
を大きくすれば、鏡板aの離反は更に的確となる。
【0020】かくて上記吸着盤1の吸着面の傾動によっ
て、鏡板aの略全下面が、成形板b面から離間した時点
で、エアシリンダ機構7により吸着盤1を引上げて鏡板
aを積層体Aから剥離し、エアシリンダ機構9、9′を
旧状に復元させて分割可動部分1aと共に吸着盤本体1
を平常に戻しつつ図1の実線示状態とした後、機枠11
の水平動によって剥離した鏡板aを所定位置に移動させ
て吸着を解放して取出した後、吸着盤1を復帰させて積
層体Aの最上部の成形板bを上記と同様の作動順序で剥
離することを繰返して、積層体Aから板材を一枚づつ剥
離する。
【0021】以上の実施例では、吸着盤1を積層体Aの
最上面の板材面に圧接吸引させるものを示したが、必ら
ずしも吸着盤1の圧接を条件とするものではなく、図3
で示すように、積層体A上面に対し吸着盤1の下面を近
接させて適当な間隔で対向させ、該間隔による空間1c
の周辺を閉塞するように、吸着盤1の下部にゴム等の弾
性材1bを取付け、吸着盤1の吸引作用で該空間1c内
を負圧化することによって最上面の板材を吸着させるこ
とも可能であり、図3による実施例においても、仮線図
示のように吸着盤1は一端を支点として他端を上動させ
て剥離作業を行うものである。
【0022】尚、積層体Aは図示しない支持台上に設置
し、該支持台は積層体Aの上面を常に基準位置に保持さ
せるよう板材の剥離毎に僅かづつ上動させる。
【0023】このように本発明では剥離板は、一端を支
点として固定した状態で他端を持上げて剥離することを
特徴とするが、上面の板材を略同時に上動させるとき
は、例えば上部鏡板aの下面に付着する成形板bは、そ
の下面の鏡板aにも付着する傾向があり、このため成形
板bが下面の鏡板aと部分的に付着する結果、薄膜状の
成形板bは剥離部分と接着部分により皺の生じた不良品
となる恐れがあるも、上記本発明による一端縁を固定支
点として、他側縁を剥取るようにした手段により上記の
弊害を確実に防止できる。
【0024】剥離片と挾持部材とによる剥離補助装置 吸着盤1による剥離方法において、鏡板aの下面に成形
板bが、付着重合して2枚の板材a、bが同時に剥離す
る不都合を生ずる場合があり、これを防止して板材を一
枚づつ分離する手段として剥離片2と固持部材3を設け
た。
【0025】剥離片2は先端を薄刃状とした扁平な板状
片で構成し、該剥離片2を図5で示すように、吸着盤1
に吸着させた鏡板aと、その下面に付着する成形板bと
の重合端縁に対し、所定の角度で進退させ得るようにエ
アシリンダ機構12のピストンと一体的に設け、その進
出により先端薄刃部分を多少彎曲させつつ鏡板aの下面
に沿って成形板bとの付着重合部端縁内に突入させ、そ
の突入角度により成形板bの端縁を開いて鏡板a面との
間に空隙を形成させるようにした。
【0026】固持部材3は、図6に示すように一対の挾
持片3a、3bで構成し、小形エアシリンダ機構13或
いはソレノイド機構等によって両挾持片3a、3bを開
閉するようにし、該固持部材3を上記剥離片2に近接し
て設けて、エアシリンダ機構14によって前記鏡板aと
成形板bとの付着重合部端縁に向って進退させるように
し、挾持片3a、3bを開いた状態で進出させて、剥離
片2の突入により鏡板aに対し空隙を形成して開いた成
形板bの端縁を挾持片3a、3bで挾持固定させるよう
エアシリンダ機構13を作動させ、その固持状態におい
て吸着盤1の上動により鏡板aを引上げて成形板bから
離反させる。
【0027】図7は固持部材3の他の形式を示すもの
で、シリンダ機構14によって進退する固持部材3を、
前記剥離片2で端縁を剥離させた成形板bの端縁上部に
進出させ、次いでシリンダ機構13により固持部材3
を、その基部の軸着点を中心に下向きに回動させて成形
板bの端縁を下面の金属板a上に抑圧して固持させ、そ
の状態で吸着盤1を上動させて鏡板aを上方に剥離する
ようにした。
【0028】図8は鏡板aの下面に付着して引き上げら
れる成形板bを更に確実に剥離させる離間手段を示すも
ので、上述のように鏡板aから剥離した成形板bの端縁
を適当な固持部材3で不動に保持した状態で、上下板材
a、b間に転がり接触により作動する離間部材15を進
入させて、成形部材bを鏡板aから損傷を生ずることな
く離反させるようにした。
【0029】図9、図10は離間部材15を使用した離
間装置の実施例を示すもので、離間部材15は両側支持
枠、16、16間に回転自在に軸支した平行する上下一
対の細径ロール15a、15aで構成され、両側支持枠
16、16を夫々案内軌道17、17上に沿って移動可
能に載せ、両端を各支持枠16の前後に結着した環状索
条18を案内軌道17の前後端に軸支した転輪19、1
9に掛け、一方の転輪19を可逆式モータ20に連動さ
せることにより支持枠16、16を前後方向を選択して
移動させるようにし、その移動において細径ロール15
aの軸端に固着した小歯車21を軌道17に沿って設け
たラック22に噛合せることにより、細径ロール15a
の一方を回転させ、他方の細径ロール15aの軸に固着
した小歯車23を小歯車21と噛合させることにより他
の細径ロール15aを逆方向に同速で回転させるように
し、このように、上下ロール15a、15aから成る離
間部材15を図10で示すように積層体Aに向って矢示
方向に移動させて上下に付着する鏡板aと成形板bとの
間に進入させるとき各ロール15a、15aを夫々矢示
方向に回動させれば、両ロールの転がり接触により両板
材a、b間への進入を円滑にし、その進出によって転が
り接触により板材に損傷を与えることなく両ロールで鏡
板aに付着した成形板bを容易に剥離することができ、
剥離した後はモータ20の逆転により積層体Aから離間
部材15を後退させて次の作動に具えることができる。
【0030】尚、上記一対の細径ロール15a、15b
に代えて、図11で示すように1対の無端状ベルト15
b、15bを上下に重ねて一体に結合し、各ベルト15
bを、互いに逆方向に回動させるものを離間部材15と
しても同効であり、その作動装置は細径ロール15aの
場合と大差はない。
【0031】尚、剥離片2と固持部材3は、図4で示す
ように板材a、bの大きさに応じてその巾方向に間隔を
存して適数を並設する。
【0032】彎曲による板材相互の離間補助手段 図12の(イ)で示すように、積層体Aを例えば多数の
小ロール群から成る受台24上に安定させ、積層体Aの
下面両端を上動部材25、25で押上げれば、積層体A
は図12(ロ)で示すように上面が凹面となる弧状に彎
曲する。
【0033】この場合、板材a、bが比較的薄く可撓性
のよいものは、単に下面両端を上動部材25、25で押
上げるのみで彎曲するが、比較的剛性の板材の場合は積
層体Aの中央上面をエアシリンダ機構27によって上下
動させる加圧部材26で支持させて押上げる。
【0034】この彎曲において、上下に重合密着する板
材a、bは、図13のモデル図で示すように両板材の曲
率の差によって接合面間にずれを生じ、上部板材aの接
合面は矢示方向に伸張し、これに対し下部板材bの接合
面は矢示方向に縮小するため、該接合面の密着性は消失
して上下板材は離間し易くなり、従って手動的にも、ま
た機械的にも1枚づつ剥離することが容易とする。
【0035】尚、上記操作による彎曲作動に続いて積層
体Aの中央部下面に設けた上動部材25′で積層体aを
図12(ロ)で仮線で示すように上面が凸面となるよう
に彎曲すれば、更に板間の離間作用は向上し、また一方
向に大きく彎曲させた場合に発生する積層体Aの永久歪
と損傷がなくなる利点がある。
【0036】上記中央下面の上動部材25′による押上
げに際し、可撓性の板材の場合は特に必要としないが、
比較的剛性の板状の場合には図示のように積層体Aの上
面両端部の上動を阻止する抑支部材28を必要とする。
【0037】かくて剥離作業の前処理として、積層体A
自体を弧状に彎曲させることにより、剥離作業における
板材1枚づつの分離が円滑となる。
【0038】また、比較的剛性の板材の場合図12
(ロ)の仮線で示すように上動部材25′を上動させ、
積層体A端部の抑支部材28、28を固定することによ
り積層体Aを彎曲させ得るが、その後該抑支部材28、
28を矢示のように移動退去すれば、弧状に曲げられた
積層体Aの上部端縁は自身の力で水平に復元し、剥離が
助長される。
【0039】次に、図示しないが、積層体Aの上部に図
1乃至図3で示す吸着盤1を対向させ、金属板aまたは
成形板bを交互に吸着剥離することにより、狭いスペー
スで吸着盤1による板材の1枚づつの分離剥離作業を行
うことができる。この場合図12の可圧部材26、シリ
ンダ機構27、抑支部材28は勿論撤去する。
【0040】マグネットによる板材相互の離間補助手段
前述のホットプレス加工においては成形板bを挾圧する
鏡板aとしては主として鉄板を使用するも、鉄板の錆を
嫌う場合はステンレス、アルミニウム合金、合成樹脂等
の鏡板を使用することが考えられ、上記ステンレス、ア
ルミニウム合金、合成樹脂は非磁性材のため磁気を利用
した作業には不適であった。
【0041】本発明では上記非磁性板aを使用した場合
の板間の重合離間をマグネットの使用により行なうよう
にしたもので、該非磁性板を材料とする鏡板aの端縁
に、図15で示すように細巾の磁性材a´を一体に結着
して、該磁性材a´に磁気を作用させるようにした。
【0042】即ち該磁性材a´を端縁に一体に結着した
非磁性鏡板aと成形体bとを交互に重合圧着した板状積
層体Aを、図14で示すように磁性材a´の結着縁をマ
グネット29のN、S極に近接させれば、各鏡板aの磁
性材a´は同極に磁化されるため隣接の磁性材a´は相
互に反発して板材aの端縁は離間し、従って鏡板aは成
形板bに対しても離反し相互の密接は弛緩し、板材a、
bの一枚づつの剥離を容易にする。
【0043】尚、細巾の磁性板a´は非磁性鏡板aの一
側縁に限ることなく、2側縁若しくは全側縁に結着し
て、夫々マグネットに対向させてもよい。
【0044】以上、吸着盤1による重合板材a、bの一
枚づつの吸着剥離方法と、剥離片2と固持部材3および
離間部材15による剥離補助装置、板材積層体Aの彎曲
による板材相互の離間補助手段およびマグネット29に
よる板材相互の離間補助手段は、夫々単独の作業手段と
して独立して使用されるが、これらを適宜に組合せて併
用し得る。
【0045】
【発明の効果】本発明によるときは板材積層体から板材
を一枚づつ剥離する手段として、吸着盤で吸着した板材
は一側縁を固定支点として、他側縁から剥離するように
吸引するから下面板材との剥離を極めて円滑にし、吸引
剥離に際して剥離板材の下面に付着重合して剥離される
下層の板材は、該付着重合部の端縁に突入させる剥離片
と、該付着した板材の端縁を保持する固持部材により上
動を阻止した状態で吸着板材のみを吸い上げることによ
って2枚の板材を同時に剥離することを防止し、更に上
部板材に付着した下部板材の端縁を剥離して、該端縁を
不動に保持した状態で、転がり接触により作動する離間
部材を上下板材間に進入させることにより付着した板材
の剥離を的確にし、また板材積層体自体を弧状に彎曲さ
せることにより剥離作業の予備処理として積層板材の相
互密着を簡単に弛緩させて1枚づつの板材剥離を容易に
し、更に非磁性板材を使用した板材積層体における板材
間の密着をマグネット作用により弛緩させ得る等の効果
を有し、従って良質の成形板を極めて簡単な手段で得ら
れる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による板材剥離方法を実施する装置の
一例を示す一部を截除した側面図
【図2】 上記実施例装置の作動状態を示す側面図
【図3】 吸引盤による剥離手段の他の実施例を示す一
部を截除した側面図
【図4】 剥離片と固持部材とによる剥離補助装置の実
施例を示す平面図
【図5】 図4の剥離片の作動を示す側面図
【図6】 図4の固持部材の作動を示す側面図
【図7】 他の実施例による固持部材の作動を示す側面
【図8】 離間部材による上部板材に付着した下部板材
の剥離手段を示す側面図
【図9】 離間部材による剥離装置の側面図
【図10】 図9の剥離装置の平面図
【図11】 離間部材の他の実施例を示す側面図
【図12】 彎曲による板材相互の離間補助手段を実施
する装置の正面図
【図13】 図12の作動を示すモデル図
【図14】 マグネットによる板材相互の離間補助装置
の作動を例示する一部の斜視図
【図15】 非磁性板材の一部斜視図
【符号の説明】
A 板材積層体 a、b 板材 a′ 磁性材 1 吸着盤 2 剥離片 3 固持部材 15 離間部材 29 マグネット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の板材を圧着重合した積層体の上面
    に吸着盤を対向、離反させて積層体の最上部から板材を
    順次一枚づつ剥離するものにおいて、吸着盤を積層体の
    最上面に対向させた状態で、その吸引作用により最上部
    の剥離板材を一側縁を支点として他側縁を引上げて、下
    層の板面から離間させ、該剥離板材の略全面が下層面か
    ら離反した時点で、吸着した板材と共に吸着盤を上動さ
    せることを特徴とする多数枚の板材積層体の板材剥離装
    置。
  2. 【請求項2】 多数の板材を圧着重合した積層体の上面
    に吸着盤を対向、離反させて、積層体の最上部から板材
    を一枚づつ順次剥離するものにおいて、吸着盤で引き上
    げた板材の下面に付着する板材との重合端縁間に突入さ
    せる先端を薄刃状とした剥離片と、付着した下部板材の
    端縁を固持する固持部材とを、共に適時進退自在に設け
    たことを特徴とする板材積層体の剥離補助装置。
  3. 【請求項3】 多数の板材を圧着重合した積層体の上面
    に吸着盤を対向、離反させて、積層体の最上部から板材
    を一枚づつ剥離するものにおいて、吸着盤で引き上げた
    板材の下面に付着する板材の端縁を剥離固定した状態
    で、上下板材間に転がり接触させつつ離間部材を進入さ
    せることを特徴とする板材積層体の剥離補助手段。
  4. 【請求項4】 多数の板材を圧着重合した積層体を弧状
    に湾曲させることにより積層板材間の密着接合を離間さ
    せて剥離を容易にしたことを特徴とする板材積層体の剥
    離補助手段。
  5. 【請求項5】 ステンレス、アルミニウム、合成樹脂等
    の非磁性板と、成形板とを交互に圧着重合した積層体の
    板材剥離において、非磁性板の端縁に磁性材を一体に結
    着し、該磁性材の結着部をマグネットに対向近接させて
    各非磁性板に結着した該磁性材を同極に磁化させること
    により互いに反発させて、非磁性板の端縁を相互に自動
    的に離間させることを特徴とする板材積層体の剥離補助
    手段。
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