JPH05138380A - レーザ穴あけ方法及び装置 - Google Patents

レーザ穴あけ方法及び装置

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JPH05138380A
JPH05138380A JP3308026A JP30802691A JPH05138380A JP H05138380 A JPH05138380 A JP H05138380A JP 3308026 A JP3308026 A JP 3308026A JP 30802691 A JP30802691 A JP 30802691A JP H05138380 A JPH05138380 A JP H05138380A
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JP
Japan
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laser
laser light
energy
solid
input
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Application number
JP3308026A
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English (en)
Inventor
Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Kojiro Ogata
浩二郎 緒方
Nobuhiko Tada
信彦 多田
Kenichi Suzuki
賢一 鈴木
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/062Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by direct control of the laser beam
    • B23K26/0622Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by direct control of the laser beam by shaping pulses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
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    • B23K26/382Removing material by boring or cutting by boring

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Abstract

(57)【要約】 【目的】微細な複数個の穴あけを連続的に行う場合の、
加工開始時の穴径のばらつきをなくし、寸法精度の高い
穴加工が可能なレーザ穴あけ装置及び穴あけ方法を提供
する。 【構成】加工開始後、レーザ光9の出力エネルギが見か
けの周波数に対応したレベルに安定する時刻t1から時
刻t2までの間、フラッシュランプ1aへの入力電圧あ
るいはパルス幅を時刻t1から時刻t2にかけて徐々に、
レーザ光9の1パルスに対応させて増加させる。これ
は、制御手段14,15,16,17,18によって制
御される。これにより、熱レンズ効果に起因するレーザ
光9の出力エネルギの低下がなくなり、照射されるレー
ザ光9の出力エネルギが等しく一定に保たれ、加工され
る穴径が一定し、高精度の穴加工が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ穴あけ方法及び
装置に係り、特に、複数個の穴を連続して加工するとき
に、一定の穴径で高精度の穴あけ加工ができるレーザ穴
あけ方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を利用した加工としては、切
断、穴あけ、溶接などの加工方法が、機械、電子、半導
体の多方面の分野で利用されている。特に、レーザ加工
装置による微細穴あけ加工は広く普及している。従来の
レーザ穴あけ方法の概略を説明する。
【0003】固体レーザ発振器に設置されたフラッシュ
ランプに電源からパルスエネルギが供給されることによ
り、固体レーザ発振器からヘッドに対し、レーザ光が入
射する。ヘッド内に入射したレーザ光は、集光レンズに
より、ワークの加工面で穴あけを可能にする所要のエネ
ルギ密度を有するように集光され、ノズルの先端部から
ワークに照射され、ワークが加工される。尚、ヘッドの
内部の光学系にはレーザを発振動作させて出力するレー
ザ光がワークに照射されるのを遮断するビームシャッタ
が設けられている。この構成において、一個の穴をあけ
るのに、数発から数10発のパルス状のレーザ光を照射
する方法がとられるが、この方法は、1パルス毎のレー
ザ光のエネルギのばらつきを相殺して平均化するために
よく用いられる方法である。
【0004】複数個の微細な穴あけを行う場合には、X
Yテーブルの移動を止め、上記ビームシャッタを開いて
ワークに数発〜数10発のパルス状のレーザ光を照射
し、一個の穴あけ加工を行なう。次に、ビームシャッタ
を閉じ、XYテーブル操作してワークを移動し、再びビ
ームシャッタを開いてレーザ光を照射し次の穴を加工す
る。これらの動作を繰返すことによって複数個の穴あけ
加工を行う。
【0005】穴加工するときのレーザ発振条件のうち、
発振周波数は数10から数100Hzの間で行うが、こ
れを周期としてみると数〜数10msec程度である。これ
に対し、メカニカルなびビームシャッタの開閉は数10
0msec程度である。従って、ビームシャッタの開閉中も
レーザ発振動作が継続していると、一部分がビームシャ
ッタに照射され、その残りの半月状の断面を持つレーザ
光がワークに照射されることになり、これでは丸い穴あ
け加工ができないので、通常、シャッタの開閉中はレー
ザ発振動作を一時的に抑制する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シャッ
タの開閉中にレーザ発振動作を一時的に抑制するため、
レーザ発振動作としては数10〜数100Hzの周波数
で発振していても、シャッタの開閉に伴う間欠時間が入
るため、複数個の穴加工を連続的に行なうときの加工で
は、見かけの発振周波数が低下することになる。固体レ
ーザ発振器に入力するパルスエネルギが一定であって
も、発振周波数が低下すると出力されるレーザ光の出力
エネルギも低下する。これはパルス発振タイプの固体レ
ーザに一般的にみられる熱レンズ効果に起因する現象で
あって、発振周波数が小さい程、フラッシュランプの発
光によるレーザ媒体への入熱量が小さくなり、これによ
り上記のような出力エネルギの変化(低下)が生ずるも
のと解されている。
【0007】加工される穴の直径は主に集光されるレー
ザ光のスポット径で決定されるが、このレーザ光のスポ
ット径は、集光レンズの焦点距離、固体レーザ発振器そ
のものの性能、レーザ発振パラメータなどにより変わ
る。これらレーザ光のスポット径の変わる要因全てを同
一にして加工したとしても、上記のようにレーザ光の出
力エネルギにばらつきがあると、加工される穴径は一定
せず変化する。従って、複数個の穴あけ方法において、
連続的に加工するときに、加工開始直後の数個あるいは
数10個の穴径がばらつき、穴径の精度が確保できない
ことになる。
【0008】また、別の手段としてビームシャッタを用
いず、穴加工するときだけレーザ発振動作を行い、XY
テーブルの移動中は発振動作を止めるという方法もある
が、この場合、発信動作のない0Hzから最終的に見か
けの周波数まで周波数が上がることから、レーザ光の出
力エネルギは穴加工開始直後に急激に増加するため、や
はり複数個の穴あけ方法において、上記と同様に加工開
始直後の数個あるいは数10個の穴径がばらつき、穴径
の精度が確保できなくなる。
【0009】このように、同一のレーザ発振条件で発振
させても、ビームシャッタの開閉やXYテーブルの移動
動作によって見かけの周波数が下がると、レーザ光の出
力エネルギは加工開始時に比べ徐々に下がり、一方、X
Yテーブルの移動中に発振動作を止める方法によって見
かけの周波数まで上がる過程において、レーザ光の出力
エネルギは加工開始時に比べ徐々に上がり、その結果、
加工される穴径も一定せず、精度が悪いという問題点が
あった。
【0010】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、微細
な複数個の穴あけを連続的に行う場合の、加工開始直後
の穴径のばらつきをなくし、寸法精度の高い穴加工が可
能なレーザ穴あけ方法及び装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るレーザ穴あけ方法は、フラッシュラン
プにパルスエネルギを入力してパルス状にレーザ光を出
力する固体レーザ発振器と、ワークに照射されるレーザ
光を集光させる加工ヘッド部と、前記ワークあるいは前
記レーザ光を移動する手段と、前記レーザ光の前記ワー
クへの照射及び移動を制御する制御手段とを有するレー
ザ穴あけ装置を用いたレーザ穴あけ方法において、加工
開始直後、レーザ光の出力エネルギが見かけの周波数に
対応したレベルに安定するまでの間、前記レーザ光の1
パルスに対応する前記固体レーザ発振器へ入力するエネ
ルギを変化させ、照射される前記レーザ光の出力エネル
ギをほぼ一定に保つことを特徴とする。
【0012】また、本発明に係るレーザ穴あけ装置は、
フラッシュランプにパルスエネルギを入力してパルス状
にレーザ光を出力する固体レーザ発振器と、ワークに照
射されるレーザ光を集光させる加工ヘッド部と、前記ワ
ークあるいは前記レーザ光を移動する手段と、前記ワー
クへの照射及び移動を制御する第1の制御手段とを有す
るレーザ穴あけ装置において、加工開始直後、レーザ光
の出力エネルギが見かけの周波数に対応したレベルに安
定するまでの間、前記レーザ光の1パルスに対応する前
記固体レーザ発振器へ入力するエネルギを変化させ、照
射される前記レーザ光の出力エネルギを一定に保つ第2
の制御手段を有することを特徴とする。
【0013】
【作用】加工開始直後、レーザ光の出力エネルギが見か
けの周波数に対応したレベルに安定するまでの間、レー
ザ光の1パルスに対応する前記固体レーザ発振器への入
力エネルギを変化させ、照射されるレーザ光の出力エネ
ルギを一定に保つことにより、加工される穴径が一定
し、高精度の穴加工が可能となる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例によるレーザ穴あけ装置の
構成とその要部である加工ヘッドの光学系の構成及びそ
れを用いたレーザ穴あけ方法を、図1から図3を参照し
ながら説明する。図2は本実施例によるレーザ穴あけ装
置の構成の概略図である。図2において、1はパルス状
のレーザ光を出力する固体レーザ発振器(以後単にレー
ザ発振器と呼ぶ)であって、フラッシュランプ1aが内
蔵されている。また、ワーク2は、XYテーブル3に搭
載され、XYテーブル3はX方向およびY方向に移動自
在である。レーザ発振器1にはヘッド4が付設されてお
り、さらにヘッド4にはノズル5がワーク2に臨むよう
に配設されている。ノズル5の先端部からワーク2に向
かって、レーザ光が出射され、ワークが加工される。Z
テーブル6はレーザ発振器1を上下方向(Z軸方向)に
移動させる。また、電源ユニット7から供給されるレー
ザ発振出力によってレーザ発振器1が作動する。これ
ら、XYテーブル3の水平面内(X軸方向とY軸方向)
の移動動作、Zテーブル6の上下方向(Z軸方向)の移
動動作、レーザ発振器1の発振動作などは、コントロー
ラ8の指示により自動または手動で制御することができ
る。
【0015】図3は図2に示すレーザ発振器の加工ヘッ
ド部分を示す図である。図3において、レーザ発振器1
からヘッド4に対し、レーザ光9が入射する。ヘッド4
の内部の光学系には、ベンディングミラー10が設けら
れ、レーザ光9をワーク2の方向に反射させる。ワーク
2の直前には、前記ノズル5と、その内部に配置される
集光レンズ11とが配設されている。レーザ光9は、集
光レンズ11により、ワーク2の加工面で穴あけを可能
にする所要のエネルギ密度を有するように集光され、ノ
ズル5の先端部からワーク2に照射される。ノズル5に
はアシストガス供給口12が設けられており、ここから
供給されたアシストガスは、ノズル5の先端部から、レ
ーザ光9と共に同軸的に吹き出される。また、ヘッド4
には、レーザを発振動作させて出力するレーザ光9がワ
ーク2に照射されるのを遮断するビームシャッタ13が
設けられている。
【0016】図1は図2に示すレーザ穴あけ装置のレー
ザ光の発振を制御する手段を詳細に説明する図である。
図1に示すように、電源ユニット7は安定化電源14、
コンデンサユニット15、スイッチングユニット16、
レーザコントローラ17で構成されている。安定化電源
14は、レーザ発振動作を開始させると、交流電源を任
意に設定された直流の電圧に変換し供給する。コンデン
サユニット15は、安定化電源14から供給される電荷
を蓄える。スイッチングユニット16は、コンデンサユ
ニット15に蓄えられた電荷を任意のパルス幅及び周波
数でパルス的にレーザ発振器1中のフラッシュランプ1
aに供給する。このフラッシュランプ1aの点滅に応じ
て、パルス状のレーザ光9が出力される。レーザコント
ローラ17は、コントローラ8上にある制御パネル18
を用いてオペレータが任意に設定したレーザ発振条件に
従って、フラッシュランプ入力電圧については安定化電
源14を、パルス幅及び周波数についてはスイッチング
ユニット16を、それぞれ操作することにより制御す
る。
【0017】上記の構成において、レーザ光9による穴
あけは次のように行なわれる。集光レンズ11によって
集光されたレーザ光9が、集光レンズ11によってワー
ク2の加工面上のA位置で焦点を結ぶように、Zテーブ
ル6(図2参照)を動作させ、上下方向の位置関係を調
整することにより上下の位置設定を行う。この後、コン
トローラ8の制御の下で、レーザ発振器1を発振動作さ
せ、アシストガスを供給し、ビームシャッタ13を開き
加工を行うためのレーザ光9をワーク2に照射する。こ
の装置で一個の穴をあけるのに、数発から数10発のパ
ルス状のレーザ光を照射する方法がとられるが、この方
法は、1パルス毎のレーザ光のエネルギのばらつきを相
殺して平均化するためによく用いられる方法であり、従
来の穴あけ方法と同様である。
【0018】複数個の微細な穴あけを行う場合には、ま
ず、XYテーブル3の移動を止め、ビームシャッタ13
を開いてワーク2に数発〜数十発のパルス状のレーザ光
9を照射し、一個の穴あけ加工を行なう。次に、ビーム
シャッタ13を閉じ、XYテーブル3を動作してワーク
2を移動し、再びビームシャッタ13を開いてレーザ光
9を照射し次の穴を加工する。これらの動作を繰返すこ
とによって複数個の穴あけ加工を行う。
【0019】穴加工するときのレーザ発振条件のうち、
発振周波数は数10から数100Hzの間で行う。これ
を周期としてみると数〜数10msec程度である。これに
対し、メカニカルなビームシャッタ13の開閉は数10
0msec程度である。従って、ビームシャッタ13の開閉
中もレーザ発振動作が継続していると、一部分がビーム
シャッタ13に照射され、その残りの半月状の断面を持
つレーザ光9がワーク2に照射されることになる。これ
では丸い穴あけ加工ができないので、通常シャッタ13
の開閉中は、レーザ発振動作を一時的に停止させる。こ
の結果、レーザ発振動作としては数10〜数100Hz
の周波数で発振していても、シャッタ13の開閉に伴う
間欠時間が入るため、複数個の穴加工を連続的に行なう
ときの加工では、見かけの周波数が低下することにな
る。
【0020】また、別の手段としてビームシャッタ13
を用いず、穴加工するときだけレーザ発振動作を行い、
XYテーブル3の移動中は発振動作を止めるという方法
もある。この場合は穴加工する際の見かけの周波数が実
周波数よりは下がるが、一連の穴加工の開始前との比較
では、周波数が0から上昇する。
【0021】以上の方法で複数個の穴を連続的に加工す
るときには、加工開始直後の数個あるいは数10個の穴
径がばらつき、穴径の精度が確保できない。この理由に
ついて説明する。尚、以下の説明はすべて、上記ビーム
シャッター13を用いる場合、即ち見かけの周波数の下
がる場合について述べる。図4はパルス発振タイプのレ
ーザ発振器(固体レーザ発振器)の出力特性を示すもの
で、横軸は発振周波数、縦軸は1パルス毎のレーザ光9
の出力エネルギを示す。この場合、図5に示すような時
間的に矩形状に出力するレーザパルス幅及びレーザ出力
に強く影響するフラッシュランプ入力電圧は一定、即
ち、レーザ発振させるための入力エネルギは一定であ
る。しかし、発振周波数が変わると出力されるレーザ光
9の出力エネルギは前述の熱レンズに起因する効果によ
り図4に示すように変化する。即ち、発振周波数が小さ
い程、フラッシュランプの発光によるレーザ媒体への入
熱量が小さくなり、これによりレーザ光9の出力エネル
ギが低下する。
【0022】次に、このようにレーザ光の出力エネルギ
が低下することにより、加工される穴径が小さくなる
(変化する)理由について説明する。前述のように、加
工される穴の直径は主に集光されるレーザ光のスポット
径で決定され、このスポット径が変わる要因としては、
集光レンズ11の焦点距離、固体レーザ発振器1そのも
のの性能、レーザ発振パラメータなどがあり、これら全
てを同一にして加工したとしてもレーザ光の出力エネル
ギのばらつきによって穴径が変わる。図6はレーザ光の
エネルギー密度分布とスポット径の関係を示す図であっ
て、横軸はレーザ光の断面方向の距離、縦軸はエネルギ
密度である。実線E1はレーザ光の出力エネルギが大き
い場合、破線E2はレーザ光の出力エネルギが小さい場
合のエネルギ密度分布を示す。ここで、ワーク2が蒸発
あるいは溶融するのに必要なエネルギ密度を図6中Bと
すると、穴はBを超えるエネルギが照射された範囲(図
6のBより上側)で形成される。従ってBとそれぞれの
分布曲線の2個の交点間距離が穴径となる。即ち、レー
ザ光の出力エネルギの大きい(E1)時はDが穴径とな
るが、レーザ光の出力エネルギが低下すると(E2)、
dが穴径となり、Dよりも小さくなる。
【0023】本実施例においては、加工される穴径を一
定にし高精度の穴加工を可能にするため、以下のよう
に、レーザ発振器1に入力するパルスエネルギを徐々に
増加させ、これとレーザ光9の出力エネルギの低下とを
相殺させる方法を採用する。電源ユニット7によって、
レーザ発振器1に入力するパルスエネルギを徐々に変化
させる手段として、 (1)フラッシュランプへ入力するパルスの電圧を徐々
に変える。 (2)フラッシュランプへ入力するパルスのパルス幅を
徐々に変える。 という2種類の方法があり、上記(1),(2)のどち
らを採用してもよい。
【0024】図7は具体的な制御方法を説明する図であ
って、(a)レーザ発振器1内のフラッシュランプ1a
に入力されるパルスの入力電圧あるいはそのパルス幅
(図5参照)を、(b)はレーザ光9の出力エネルギ
を、(c)はみかけの周波数の時間変化を表わす。図7
(b)の破線は制御を行わない場合の出力エネルギの時
間変化で、t1が加工開始の時刻、t2が見かけの周波数
に従って出力エネルギが安定する時刻である。図7
(c)に示すように、時刻t1において見かけの周波数
が設定された周波数よりも低下するために図4の関係に
従って図7(b)のようにレーザ光9の出力エネルギが
低下するが、このレーザ光9の出力エネルギの低下は前
述のように熱レンズ効果に起因しているため、熱的に平
衡状態になるまでに時間を要し、本実施例ではt2−t1
の時間がかかる。
【0025】そこで、図7(a)中実線で示すようにフ
ラッシュランプ入力電圧あるいはパルス幅を時刻t1
ら時刻t2にかけて徐々に、レーザ光9の1パルス毎に
増加させる。具体的には、制御パネル18からの入力に
より、時刻t1以前のフラッシュランプ入力電圧あるい
はパルス幅(図5参照)、時刻t2のフラッシュランプ
入力電圧あいはパルス幅、及びt2−t1の時間幅あるい
はその間に発振するレーザのパルス数をあらかじめ設定
し、この設定に応じてレーザコントローラ17によっ
て、フラッシュランプ入力電圧を制御する場合は安定化
電源14を、パルス幅を制御する場合はスイッチングユ
ニット16を操作することにより、図7(a)中実線で
示すようなフラッシュランプ入力電圧あるいはパルス幅
を得ることができる。この結果、図7(b)中実線で示
すように、レーザ光9の出力エネルギが時刻t1から時
刻t2の間も一定となる。
【0026】以上のように、本実施例によれば、熱レン
ズ効果による出力エネルギの低下をレーザ発振器1内の
フラッシュランプ1aへの入力エネルギを増加させるこ
とで相殺でき、出力エネルギを一定に保つことができ、
レーザによって加工された穴径も一定となり、精度の高
い寸法を確保できる。尚、本実施例においては、ビーム
シャッター13を用いた場合、即ち見かけの周波数の下
がる場合について述べたが、ビームシャッタ13を用い
ず、穴加工するときだけレーザ発振動作を行い、XYテ
ーブル3の移動中は発振動作を止めるという方法を採用
した場合、即ち周波数が上がる場合については、レーザ
発振器1に入力するパルスエネルギを徐々に減少させ、
これとレーザ光9の出力エネルギの増加とを相殺させる
ことにより、同様の効果が得られる。
【0027】図8は本発明による他の実施例を示すもの
である。この場合には、レーザ発振器1の内部にエネル
ギモニタ20が設置され、制御パネル18でレーザ光の
出力エネルギを設定し、エネルギモニタ20で測定され
たレーザ光の出力エネルギをもとに、この出力エネルギ
値が一定となるようにフラッシュランプ入力電圧あるい
はパルス幅を制御する。本実施例によれば、時刻t1
前のフラッシュランプ入力電圧あるいはパルス幅、時刻
2のフラッシュランプ入力電圧あるいはパルス幅、t2
−t1の時間幅あるいはその間に発振するレーザのパル
ス数などの数値を入力する必要がないので、操作がより
容易になる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、加工開始直後、複数個
の穴加工を連続的に行なうときの加工開始直後、レーザ
光の出力エネルギが見かけの周波数に対応したレベルに
安定するまでの間、レーザ光の1パルスに対応する前記
固体レーザ発振器への入力エネルギを変化させ、照射さ
れるレーザ光の出力エネルギを一定に保つことにより、
加工される穴径が一定し、高精度の穴加工が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ穴あけ装置のレ
ーザ光の発振を制御する手段を説明する図である。
【図2】図1に示すレーザ穴あけ装置の構成の概略図で
ある。
【図3】図2に示すレーザ穴あけ装置の加工ヘッド部の
拡大図である。
【図4】図1に示すレーザ穴あけ装置の具体的な制御方
法を説明する図であって、(a)はレーザ発振器1内の
フラッシュランプ1aに入力されるパルスの入力電圧あ
るいはそのパルス幅を、(b)はレーザ光9の出力エネ
ルギを、(c)はみかけの周波数の時間変化を表わす。
【図5】レーザ発振器1内のフラッシュランプ1aに入
力されるパルス波形を示す図である。
【図6】レーザ光の発振周波数と出力エネルギの関係を
示す特性図である。
【図7】レーザ光のエネルギー密度分布とスポット径の
関係を示す図である。
【図8】本発明の他の実施例によるレーザ穴あけ装置の
レーザ発振の仕組みを説明する図である。
【符号の説明】
1 固体レーザ発振器 1a フラッシュランプ 2 ワーク 3 XYテーブル 4 ヘッド 5 ノズル 6 Zテーブル 7 電源ユニット 8 コントローラ 9 レーザ光 11 集光レンズ 13 ビームシャッター 14 安定化電源 15 コンデンサユニット 16 スイッチングユニット 17 コントローラ 20 エネルギモニタ
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 賢一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 下村 義昭 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラッシュランプにパルスエネルギを入
    力してパルス状にレーザ光を出力する固体レーザ発振器
    と、ワークに照射されるレーザ光を集光させる加工ヘッ
    ド部と、前記ワークあるいは前記レーザ光を移動する手
    段と、前記レーザ光の前記ワークへの照射及び移動を制
    御する制御手段とを有するレーザ穴あけ装置を用いたレ
    ーザ穴あけ方法において、加工開始直後、レーザ光の出
    力エネルギが見かけの周波数に対応したレベルに安定す
    るまでの間、前記レーザ光の1パルスに対応する前記固
    体レーザ発振器へ入力するエネルギを変化させ、照射さ
    れる前記レーザ光の出力エネルギをほぼ一定に保つこと
    を特徴とするレーザ穴あけ方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光の1パルスに対応する前記
    固体レーザ発振器への入力エネルギの変化は、前記フラ
    ッシュランプの入力電圧を変えることにより行なうこと
    を特徴とする請求項1記載のレーザ穴あけ方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光の1パルスに対応する前記
    固体レーザ発振器への入力エネルギの変化は、前記フラ
    ッシュランプの入力パルス幅を変えることにより行なう
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ穴あけ方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光の1パルスに対応する前記
    固体レーザ発振器への入力エネルギの変化は、該入力エ
    ネルギの変化をあらかじめ設定しておくことにより行な
    うことを特徴とする請求項1記載のレーザ穴あけ方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光の1パルスに対応する前記
    固体レーザ発振器への入力エネルギの変化は、前記固体
    レーザ発振器の内部に設けられたエネルギモニタで測定
    された値をもとに、照射される前記レーザ光の出力エネ
    ルギをほぼ一定に保つよう制御することにより行なうこ
    とを特徴とする請求項1記載のレーザ穴あけ方法。
  6. 【請求項6】 フラッシュランプにパルスエネルギを入
    力してパルス状にレーザ光を出力する固体レーザ発振器
    と、前記ワークに照射されるレーザ光を集光させる加工
    ヘッド部と、ワークあるいは前記レーザ光を移動する手
    段と、前記レーザ光の前記ワークへの照射及び移動を制
    御する第1の制御手段とを有するレーザ穴あけ装置にお
    いて、加工開始直後、レーザ光の出力エネルギが見かけ
    の周波数に対応したレベルに安定するまでの間、前記レ
    ーザ光の1パルスに対応する前記固体レーザ発振器へ入
    力するエネルギを変化させ、照射される前記レーザ光の
    出力エネルギをほぼ一定に保つ第2の制御手段を有する
    ことを特徴とするレーザ穴あけ装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の制御手段は、安定化電源と、
    コンデンサユニットと、レーザコントローラと、スイッ
    チングユニットとを有し、前記レーザコントローラの操
    作による前記安定化電源の制御によって、前記フラッシ
    ュランプの入力電圧を変化させ、照射される前記レーザ
    光の出力エネルギをほぼ一定に保つ手段であることを特
    徴とする請求項6記載のレーザ穴あけ装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の制御手段は、安定化電源と、
    コンデンサユニットと、レーザコントローラと、スイッ
    チングユニットとを有し、前記レーザコントローラの操
    作による前記スイッチングユニットの制御によって、前
    記フラッシュランプの入力パルス幅を変化させ、照射さ
    れる前記レーザ光の出力エネルギをほぼ一定に保つ手段
    であることを特徴とする請求項6記載のレーザ穴あけ装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第2の制御手段は、該入力エネルギ
    の変化をあらかじめ設定する手段と、その設定値に基づ
    いて固体レーザ発振器へ入力するエネルギを変化させ、
    照射される前記レーザ光の出力エネルギをほぼ一定に保
    つ手段とを有することを特徴とする請求項6記載のレー
    ザ穴あけ装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の制御手段は、前記固体レー
    ザ発振器の内部に設けられたエネルギモニタと、前記エ
    ネルギモニタで測定された値をもとに照射される前記レ
    ーザ光の出力エネルギをほぼ一定に保つ手段とを有する
    ことを特徴とする請求項6記載のレーザ穴あけ装置。
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