JPH0513762U - 用紙供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この考案は、連続用紙の印字後の良好な折畳み
や用紙終端の取り外しなどを作業性よく行える用紙供給
装置の提供を目的とする。 【構成】連続用紙Ｐを搬送する上部ローラ１２ａと下部
ローラ１２ｂとの間の搬送角度を緩やかな仰角状態とな
るように両ローラ１２ａ，１２ｂを配置し、また両ロー
ラ１２ａ，１２ｂ間の途中に連続用紙Ｐを高送プリンタ
２０側へガイドするとともに掛かり止める当て板１４を
設けるように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、連続用紙の高速搬送ならびに用紙掛り止めなどを作業性よく行う のに好適な用紙供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、経本状に折畳まれた連続用紙をノンインパクトプリンタ等のような高 速プリンタへ搬送する用紙供給装置として、本出願人は先に図３に示したような 概略構成のものを提案している。

【０００３】 すなわち、この用紙供給装置１は高速プリンタ７の外部側に設置され、経本状 に折畳まれている連続用紙Ｐのセット部２を有し、かつ上記セット部２から引出 された連続用紙Ｐを少なくとも上部ローラ３ａおよび下部ローラ３ｂを介して高 速プリンタ７の側面側から底面７ａに沿うように搬送する用紙送り部３を有する 装置として構成されている。

【０００４】 なお、３ｃ，３ｄは補助用の送りローラであり、５は上部ローラ３ａと接離自 在に対向配置された用紙終端止め用ストッパ，６は用紙取り押え板，７ｂは高速 プリンタ７の底面７ａに開設された開口部，７ｃはセンサ部，７ｄは印字部，７ ｅは用紙折畳み部である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このような用紙供給装置１は高速プリンタ７の外部より連続用紙Ｐ （１０，０００ｓｅｔ／冊）を供給し、用紙セット回数（時間）の短縮を図って いるが、特に連続用紙Ｐを搬送するための上部ローラ３ａおよび下部ローラ３ｂ への巻付角度が大きく、換言すれば上部ローラ３ａから下部ローラ３ｂへ搬送さ れる連続用紙Ｐの搬送角度が鋭角的になってしまうような状態に両ローラ３ａ， ３ｂが配置されている（図３参照）。

【０００６】 したがって、経本状に折畳まれている連続用紙Ｐの折ぐせが取れ易く、高速プ リンタ７内の用紙折畳み部７ｄで再度折畳まれる場合に、折畳み不良が発生する という問題を有している。

【０００７】 一方、連続用紙Ｐが切断または終了した時には、用紙切れ検出センサ４にて用 紙切れを検出し、その後一定時間後に用紙終端止め用ストッパ５によって連続用 紙Ｐの終端を上部ローラ３ａに止めているのであるが、高速プリンタ７の機種に よってはプリンタ停止信号を送った後の用紙搬送距離が異なり、用紙切れセンサ ４と用紙終端止め用ストッパ５との距離が構造的に良好なものとして設定できな い場合がある。

【０００８】 また、このような構造の用紙供給装置１は、用紙終端止め用ストッパ５によっ て取り押えられている連続用紙Ｐを取外す時、ストッパ５を上げて外さなければ ならないなどの作業が必要となる。

【０００９】 この考案は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする ところは、連続用紙の印字後の良好な折畳みならびに用紙終端の取り外しなどを 作業性よく行うことが可能な用紙供給装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記のような目的を達成するために、請求項１記載のように、ノン インパクトプリンタ等のような高速プリンタの外部側に設置され経本状に折畳ま れている連続用紙のセット部を有し、かつ上記セット部から引出された連続用紙 を少なくとも上部ローラおよび下部ローラを介して高速プリンタの底面に沿うよ うに搬送する用紙送り部を有する用紙供給装置において、 上記用紙送り部の上部ローラから下部ローラへ搬送される連続用紙の搬送角度 が折りぐせが取れない拡角となるように、上部ローラと下部ローラの取付け位置 をずらして配置することを特徴とする。

【００１１】 また、請求項２記載のように、ノンインパクトプリンタ等のような高速プリン タの外部側に設置され経本状に折畳まれている連続用紙のセット部を有し、かつ 上記セット部から引出された連続用紙を少なくとも上部ローラおよび下部ローラ を介して高速プリンタの底面に沿うように搬送する用紙送り部を有する用紙供給 装置において、 上記用紙送り部の上部ローラと下部ローラの略中間部位には、連続用紙の通過 を許容する間隔を隔てて対向される一対の当て板を配置するとともに、高速プリ ンタ側の当て板の上部には高速プリンタ方向へ折曲される連続用紙の引掛部を折 曲形成し、かつ対向側の当て板には連続用紙を高速プリンタ側へ強制的にガイド する膨出部を突設してなる用紙取り押え板を有することを特徴とする。

【００１２】

【作用】

請求項１記載の考案によれば、上部ローラと下部ローラとの間に搬送される連 続用紙は仰角状態で搬送され、ローラに対する巻付け角度が小さくなるので、搬 送中において連続用紙の折りぐせが取れてしまうのを防止することができ、高速 プリンタの連続用紙折畳み作業を安定化させる。

【００１３】 また、請求項２記載の考案によれば、プリンタ停止後の連続用紙の終端を一方 向に強制的に倒れるようにガイドすることができるとともに、連続用紙の終端の 引き掛りを自動的に行うことができ、用紙切れの際の用紙止め作業を良好に行う ことができる。

【００１４】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。 図１はこの考案に係る用紙供給装置の概略構成を示す斜視図であり、図２は同 装置を用いた場合のプリント処理動作を示す概略説明図である。 同図に示す用紙供給装置１０は、用紙セット部１１，用紙送り部１２，用紙送 り用トンネル部１３より構成されている。

【００１５】 用紙セット部１１は、例えば経本状に折畳まれた連続用紙Ｐを高速プリンタ２ ０の外部側においてセットするものであり、この用紙セット部１１の具体的な構 成は、下端部にキャスタ１１ｃが取付けられた支柱１１ａ，１１ａと、その支柱 １１ａ，１１ａの上部間に側桟１１ｂ…が懸架されて構成されている。

【００１６】 そして、用紙セット部１１内にセットされる連続用紙Ｐの分量（積載高さ）は 、支柱１１ａの高さによってその多少が決定されることとなるが、通常は１００ ００ｓｅｔ／冊の連続用紙の載置を可能とする高さとして形成されている。

【００１７】 用紙送り部１２は、上記用紙セット部１１にセットされている連続用紙Ｐをそ の始端側から引き出して高速プリンタ２０へ搬送するものであり、側桟１１ｂ， １１ｂ（一方側は図示略）間に回転自在に取付けられる複数の送りローラ１２ｃ …と、高速プリンタ２０側のコーナー部において送りローラ１２ｃよりも下方位 置に配設される上部ローラ１２ａと、この上部ローラ１２ａの下方側であって高 速プリンタ２０側にずれるように突設されている下部ローラ１２ｂと、その他の 補助用送りローラ１２ｄ等によって構成されている。なお、支柱１ａ、側桟１ｂ 等の構成は上記実施例に限定される必要はなく、適宜設計変更することが可能で ある。

【００１８】 したがって、送りローラ１２ｃによって略水平状態で搬送されてくる連続用紙 Ｐは、上部ローラ１２ａによって水平方向から下方向へとその搬送方向が変換さ れ、かつ下部ローラ１２ｂへと搬送されるのであるが、この際連続用紙Ｐは上部 送りローラ１２ａと下部送りローラ１２ｂとの位置関係から、図２に示すように 緩やかな仰角状態で折りぐせが取られずに搬送される。

【００１９】 そして、下部ローラー１２ｂに巻付けられた連続用紙Ｐは高速プリンタ２０の 底面２０ａ方向へ沿うようにその搬送方向が変換される。 用紙送り用トンネル部１３は、連続用紙Ｐを高速プリンタ２０内に送り込むた めのものであり、高速プリンタ２０の底面２０ａと床面間に進退自在に差し込ま れる板体１３ａによって形成されている。 また、この板体１３ａには開口部１３ｂが設けられており、この開口部１３ｂ 内には送りローラ１２ｄが回転自在に取付けられている。 したがって、下部ローラ１２ｂから搬送されてくる連続用紙Ｐは、送りローラ １２ｄにより、図中垂直方向に変換されて連続用紙Ｐを高速プリンタ２０の底面 ２０ａに開設されている開口部２０ｂ内へ送り込む。

【００２０】 高速プリンタ２０内に送り込まれた連続用紙Ｐは、従来と同様に印字部２０ｄ 内に送り込まれてプリント処理が行なわれ、しかる後に用紙折畳み部２０ｅに送 られて経本状に再度折畳まれる。

【００２１】 １５は用紙切れ検知センサであり、上部ローラ１２ａの搬送手前側の用紙セッ ト部１１に設けられており、連続用紙Ｐの終端側が通過するとこれを検知して検 知信号を出力する。

【００２２】 また、検知センサ１５は高速プリンタ２０内のセンサ部２０ｃを介して制御部 （図示略）と電気的に接続されており、したがって検知信号の入力によって高速 プリンタ２０における連続用紙Ｐの送り動作およびプリント動作も停止される。 一方、１４は連続用紙Ｐの終端側の用紙取り押え板であり、図２に模式的に示 したように、連続用紙Ｐの通過を許容する間隔を隔てて対向配置される当て板１ ４ａ，１４ｂにより構成されており、当て板１４ａには高速プリンタ２０側へ突 出する膨出部１４ａ´が形成され、また当て板１４ｂの上部には高速プリンタ２ ０へ向う引掛部１４ｂ´が折曲形成されている。

【００２３】 これにより、上部ローラ１２ａから落下してくる連続用紙Ｐの終端側は、当て 板１４ａにより強制的に当て板１４ｂ側にガイドされるとともに、この当て板１ ４ｂに掛り止めることができる。

【００２４】 この考案に係る用紙供給装置１０は、以上のように構成されており、特に連続 用紙Ｐが上部ローラ１２ａから下部ローラ１２ｂへ搬送される際に、従来のよう に鋭角状態で搬送されず仰角状態で搬送されるため、搬送中に連続用紙Ｐの折り ぐせが取れてしまうようなことはなく、高速プリンタ２０内において再度セット する場合の折畳み不良を防ぐことができる。

【００２５】 また、用紙取り押え板１４により、連続用紙Ｐの終端側を高速プリンタ２０の 外部において容易かつ確実に掛り止めることができるので、先の連続用紙の終端 側と次の連続用紙の始端側との接合作業などを容易に行なうことができる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１記載の考案によれば、上部ローラと下部ローラ との間に搬送される連続用紙は折りぐせが取れない拡角状態で搬送され、ローラ に対する巻付け角度が小さくなるので、搬送中に連続用紙の折りぐせが取れてし まうのを防止することができ、高速プリンタの連続用紙折畳み作業を安定化させ る。

【００２７】 また、請求項２記載の考案によれば、プリンタ停止後の連続用紙の終端が一方 向に強制的に倒れるようにガイドすることができるとともに、この連続用紙の終 端の引掛かりを自動的に行うことができるので、用紙切れの際などの接合作業を 良好に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る用紙供給装置の概略構成を示す
斜視図。

【図２】図１に示す装置を用いた場合のプリント処理動
作を示す概略構成図。

【図３】従来の用紙供給装置を用いた場合のプリント処
理動作を示す概略構成図。

【符号の説明】

１０ 用紙供給装置 １１ 用紙セット部 １２ 用紙送り部 １２ａ 上部ローラ １２ｂ 下部ローラ １４ 用紙取り押え板 １４ａ，１４ｂ 当て板 １４ａ´ 膨出部 １４ｂ´ 引掛部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノンインパクトプリンタ等のような高速
   プリンタの外部側に設置され経本状に折畳まれている連
   続用紙のセット部を有し、かつ上記セット部から引出さ
   れた連続用紙を少なくとも上部ローラおよび下部ローラ
   を介して高速プリンタの底面に沿うように搬送する用紙
   送り部を有する用紙供給装置において、 上記用紙送り部の上部ローラから下部ローラへ搬送され
   る連続用紙の搬送角度が折りぐせが取れない拡角となる
   ように、上部ローラと下部ローラの取付け位置をずらし
   て配置することを特徴とする用紙供給装置。
2. 【請求項２】 ノンインパクトプリンタ等のような高速
   プリンタの外部側に設置され経本状に折畳まれている連
   続用紙のセット部を有し、かつ上記セット部から引出さ
   れた連続用紙を少なくとも上部ローラおよび下部ローラ
   を介して高速プリンタの底面に沿うように搬送する用紙
   送り部を有する用紙供給装置において、 上記用紙送り部の上部ローラと下部ローラの略中間部位
   には、連続用紙の通過を許容する間隔を隔てて対向され
   る一対の当て板を配置するとともに、高速プリンタ側の
   当て板の上部には高速プリンタ方向へ折曲される連続用
   紙の引掛部を折曲形成し、かつ対向側の当て板には連続
   用紙を高速プリンタ側へ強制的にガイドする膨出部を突
   設してなる用紙取り押え板を有することを特徴とする用
   紙供給装置。