JPH05136165A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH05136165A
JPH05136165A JP29461291A JP29461291A JPH05136165A JP H05136165 A JPH05136165 A JP H05136165A JP 29461291 A JP29461291 A JP 29461291A JP 29461291 A JP29461291 A JP 29461291A JP H05136165 A JPH05136165 A JP H05136165A
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JP
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gate electrode
region
film
semiconductor substrate
region layer
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JP29461291A
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Masanori Kasuda
賢範 粕田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、より微細化されたMOSトランジス
タを含む半導体装置の製造方法に関し、簡単な方法によ
りイオン注入によるS/D領域層等の非対称性を改善し
てMOSトランジスタの性能の向上を図ることができる
半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】ゲート電極10aの形成された半導体基板8a
の、ゲート電極10aの両側のS/D領域層を形成すべき
領域に、半導体基板8aの表面に対して斜めの方向であ
ってゲート電極10aの一方の側壁に対向する方向からイ
オン注入し、S/D領域層11a,11bを形成する工程
と、ゲート電極10aを被覆して導電体膜12aを形成した
後、導電体膜12aを異方性エッチングしてS/D領域層
11a,11bと対向するゲート電極10aの両側の側壁に導
電体膜12b,12cを残存する工程と、ゲート電極10a及
びゲート電極10aの側壁に残存する導電体膜12b,12c
を被覆して絶縁膜14aを形成する工程とを含み構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (目次) ・産業上の利用分野 ・従来の技術(図7) ・発明が解決しようとする課題(図8) ・課題を解決するための手段 ・作用 ・実施例 (1)第1の実施例(図1,図2) (2)第2の実施例(図3,図4) (3)第3の実施例(図5,図6) ・発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、更に詳しく言えば、より微細化されたMOSト
ランジスタを含む半導体装置の製造方法に関する。
【0003】近年、半導体装置の高集積化に伴い、スケ
ーリング則に従って寸法が微細化されている。この場合
にも精度の良いプロセス制御が必要となる。
【0004】
【従来の技術】図7(a)〜(c)は、従来例のMOS
トランジスタを含む半導体装置の製造方法について説明
する図である。
【0005】図7(a)において、1は半導体基板、3
は半導体基板1上のゲート絶縁膜2の上に形成されたゲ
ート電極で、このゲート電極3の両側の半導体基板1
に、ゲート電極3をマスクとしてS/D領域層が形成さ
れる。
【0006】まず、図7(b)に示すように、上記の半
導体基板1のS/D領域層を形成すべき領域に導電型不
純物をイオン注入する。このとき、チャネリングにより
導電型不純物が深く注入されるのを防止するため、半導
体基板1の注入面に垂直な軸に対して一定の角度θを有
する斜めの方向であって、ゲート電極3の一方の側壁に
対向する方向からイオン注入し、ゲート電極3の両側の
半導体基板1にイオン注入領域層4a,4bを形成す
る。なお、通常、θは5〜15度程度とされる。
【0007】次いで、加熱処理を行って注入不純物粒子
を活性化するとともに、注入不純物粒子を半導体基板1
内部に拡散してS/D領域層4c,4dを形成する。そ
の後、ゲート電極3を被覆して絶縁膜5を形成した後、
S/D領域層4c,4d上の絶縁膜3にコンタクトホー
ル6a,6bを形成し、更に、S/D電極7a,7bを
形成すると、MOSトランジスタが完成する(図7
(c))。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、形成された
S/D領域層4c,4dは斜め方向からのイオン注入に
より形成されているので、非対称性を有しているが、通
常、θが小さいことと、熱拡散深さが大きいこと等によ
りゲート電極3との間の必要な重なりについてはあまり
問題にならなかった。しかし、半導体装置の高集積化に
伴って微細化が行われる場合、スケーリング則に従って
S/D領域層4c,4dの深さも浅くする必要がある。
従って、上記のような非対称性があると、図8に示すよ
うに、ゲート電極3とS/D領域層4e,4fとが重な
らない場合が生じる。このため、MOSトランジスタの
チャネル抵抗が増大したり、利得が低下したりして信号
伝播の遅延を招き、動作マージンの低下や誤動作が生じ
るという問題がある。
【0009】この問題を解決するために、半導体基板1
を回転して非対称性を改善した均一なイオン注入を行う
場合があるが、設備が大がかりになるという問題があ
る。本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、高密度化された半導体装置において、簡単な方法
によりイオン注入によるS/D領域層等の非対称性を改
善してMOSトランジスタの性能の向上を図ることがで
きる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1に、ゲ
ート電極の形成された半導体基板の、該ゲート電極の両
側のソース/ドレイン(S/D)領域層を形成すべき領
域に、前記半導体基板の表面に対して斜めの方向であっ
て前記ゲート電極の一方の側壁に対向する方向からイオ
ン注入してS/D領域層を形成する工程と、前記ゲート
電極を被覆して導電体膜を形成した後、該導電体膜を異
方性エッチングして前記S/D領域層と対向するゲート
電極の両側の側壁に前記導電体膜を残存する工程と、前
記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に残存する導電体
膜を被覆して絶縁膜を形成する工程とを有する半導体装
置の製造方法によって達成され、第2に、前記半導体基
板の表面に対して斜めの方向からイオン注入して前記ゲ
ート電極の両側の半導体基板にS/D領域層を形成する
工程の後、前記ゲート電極を被覆して導電体膜を形成す
る工程と、前記導電体膜のエッチングレートを制御する
エッチング制御粒子を前記斜めの方向と同一の方向から
イオン注入する工程と、前記導電体膜を異方性エッチン
グして前記S/D領域層と対向するゲート電極の両側の
側壁にそれぞれ膜厚の異なる前記導電体膜を残存する工
程と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に残存す
る導電体膜を被覆して絶縁膜を形成する工程とを有する
第1の発明に記載の半導体装置の製造方法によって達成
され、第3に、半導体基板上にゲート電極を形成する工
程と、前記ゲート電極を被覆して絶縁膜を形成する工程
と、前記絶縁膜に半導体基板の表面に対して斜めの方向
から前記絶縁膜のエッチングレートを制御するエッチン
グ制御粒子をイオン注入する工程と、前記絶縁膜を異方
性エッチングして前記ゲート電極の側壁に厚さの異なる
スペーサを形成する工程と、前記ゲート電極の両側のS
/D領域層を形成すべき領域に、前記半導体表面に対し
て斜めの方向であって前記膜厚の厚いスペーサに対向す
る方向からイオン注入してS/D領域層を形成する工程
と、前記ゲート電極を被覆して絶縁膜を形成する工程と
を有する半導体装置の製造方法によって達成される。
【0011】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法によれば、第1
に、たとえS/D領域層が非対称性を有していて、もと
もとゲート電極自体とS/D領域層とが重なっていない
場合でも、S/D領域層と対向するゲート電極の両側の
側壁に導電体膜を残存することにより、導電体膜を含む
ゲート電極とS/D領域層とを重なるようにすることが
できる。
【0012】第2に、導電体膜のエッチングレートを制
御するエッチング制御粒子を前記斜めの方向と同一の方
向から導電体膜にイオン注入し、この導電体膜を異方性
エッチングしてS/D領域層と対向するゲート電極の両
側の側壁にそれぞれ膜厚の異なる導電体膜を残存してい
る。即ち、イオン注入の向きにゲート電極を介さずに直
接対向するS/D領域層はゲート電極の下の重なりが大
きい。しかも、同じ側のゲート電極の側壁の導電体膜は
導電体膜のエッチングレートを制御する粒子に直接曝さ
れるので、ゲート電極の反対側の側壁の導電体膜と比較
して粒子が多量に導入されており、エッチングレートが
大きい。従って、ゲート電極とS/D領域層との重なり
が大きい方には膜厚の薄い導電体膜が残存し、逆にゲー
ト電極とS/D領域層との重なりの小さい方には膜厚の
厚い導電体膜が残存する。このため、導電体膜まで含め
たゲート電極とS/D領域層との重なりの状態の非対称
性を改善することができる。
【0013】第3に、ゲート電極の両側の側壁にそれぞ
れ膜厚の異なるスペーサを形成した後、ゲート電極の両
側のS/D領域層を形成すべき領域に、半導体基板表面
に対して斜めの方向であって膜厚の厚いスペーサに対向
する方向からイオン注入してS/D領域層を形成してい
る。即ち、膜厚の厚いスペーサを有する側のS/D領域
層はスペーサを含むゲート電極との重なりが大きく、膜
厚の薄いスペーサを有する側のS/D領域層はスペーサ
を含むゲート電極との重なりが小さい。従って、膜厚の
厚いスペーサを有する側のゲート電極自体とS/D領域
層との重なりと、膜厚の薄いスペーサを有する側のゲー
ト電極自体とS/D領域層との重なりとはほぼ対称にな
る。
【0014】以上により、従来のような半導体基板の回
転設備等を用いずに簡単な方法によりイオン注入による
S/D領域層等の非対称性を改善してMOSトランジス
タの性能の向上を図ることができる。
【0015】
【実施例】(1)第1の実施例 図1(a)〜(d),図2(e)は、本発明の第1の実
施例のMOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法
について説明する図である。
【0016】図1(a)において、8aは例えばp型の
Siからなる半導体基板、9aは半導体基板8a上に熱酸
化により形成された膜厚約250 ÅのSiO2膜からなるゲー
ト絶縁膜、10aはゲート絶縁膜9a上に形成された膜厚
約2200Åのポリシリコン膜からなるゲート電極で、この
ゲート電極9aの両側の半導体基板1に、ゲート電極9
aをマスクとしてS/D領域層が形成される。
【0017】まず、図1(b)に示すように、上記の半
導体基板8aのS/D領域層を形成すべき領域に導電型
不純物粒子としてのリン粒子をイオン注入し、イオン注
入領域層(S/D領域層)11a,11bを形成する。この
とき、注入条件は打ち込みエネルギ30keV,ドーズ
量1×1015cm-2とする。また、チャネリングにより
導電型不純物粒子が深く注入されるのを防止するため、
半導体基板8aの注入面に垂直な軸に対して一定の角度
θ(通常、5〜15度)を有する斜めの方向であって、
ゲート電極10aの一方の側壁に対向する方向からイオン
注入する。例えばθ=10度の場合、ゲート電極9aの
左右でイオン注入領域層11a,11bとゲート電極9aと
の間のオーバラップに200〜300Åの差が生じる。
【0018】次いで、CVD法により膜厚約600Åの
ポリシリコン膜(導電体膜)12aを形成した後、ポリシ
リコン膜12aにリン粒子をイオン注入により導入する。
続いて、加熱処理を行ってイオン注入領域層11a,11b
内の注入リン粒子を活性化し、n型のS/D領域層11
a,11bを形成する。また、同時にポリシリコン膜12a
中のリン粒子を活性化してポリシリコン膜12aをn型化
する。このとき、従来のように、イオン注入領域層11
a,11b内の注入リン粒子を深く拡散しない(図1
(c))。
【0019】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
によりポリシリコン膜12aを異方性エッチングし、ゲー
ト電極10aの側壁に膜厚約400Åのポリシリコン膜12
b,12cが残存する。このとき、ゲート電極10aの両側
のS/D領域層11a,11bとポリシリコン膜12b,12c
を含むゲート電極13aとは十分に重なるようになる(図
1(d))。
【0020】次いで、ゲート電極13aを被覆して絶縁膜
14aを形成した後、S/D領域層11a,11b上の絶縁膜
14aにコンタクトホール15a,15bを形成し、更に、S
/D電極16a,16bを形成すると、MOSトランジスタ
が完成する(図2(e))。
【0021】以上のように、本発明の第1の実施例によ
れば、たとえS/D領域層11a,11bが非対称性を有し
ていて、もともとゲート電極10aとS/D領域層11a,
11bとが重なっていない場合でも、S/D領域層11a,
11bと対向するゲート電極10aの両側の側壁にポリシリ
コン膜12aを残存することにより、ポリシリコン膜12a
を含むゲート電極13aとS/D領域層11a,11bとを重
なるようにすることができる。
【0022】従って、従来のような半導体基板の回転設
備等を用いずに簡単な方法によりイオン注入によるS/
D領域層の非対称性を改善してMOSトランジスタの性
能の向上を図ることができる。
【0023】(2)第2の実施例 図3(a)〜(d),図4(e)は、本発明の第2の実
施例のMOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法
について説明する図である。
【0024】図3(a)において、8bは例えばp型の
Siからなる半導体基板、9bは半導体基板8b上に熱酸
化により形成された膜厚約250 ÅのSiO2膜からなるゲー
ト絶縁膜、10bはゲート絶縁膜9b上に形成された膜厚
約2200Åのポリシリコン膜からなるゲート電極で、この
ゲート電極9bの両側の半導体基板1に、ゲート電極9
bをマスクとしてS/D領域層が形成される。
【0025】まず、図3(b)に示すように、上記の半
導体基板8bのS/D領域層を形成すべき領域に、打ち
込みエネルギ30keV,ドーズ量1×1015cm-2
条件で導電型不純物粒子としてのリン粒子をイオン注入
し、イオン注入領域層(S/D領域層)11c,11dを形
成する。このとき、チャネリングにより導電型不純物粒
子が深く注入されるのを防止するため、半導体基板8b
の注入面に垂直な軸に対して一定の角度θ(通常、5〜
15度)を有する斜めの方向であって、ゲート電極10b
の一方の側壁に対向する方向からイオン注入する。例え
ばθ=10度の場合、ゲート電極9bの左右でイオン注
入領域層11c,11dとゲート電極9bとの間のオーバラ
ップに200〜300Åの差が生じる。
【0026】次いで、CVD法により膜厚約600Åの
ポリシリコン膜(導電体膜)12dを形成した後、注入面
に垂直な軸に対して一定の角度θ(通常、5〜15度)
を有する斜めの方向であって、ゲート電極10bの一方の
側壁に対向する方向から、打ち込みエネルギ25ke
V,ドーズ量1×1015cm-2の条件で、ポリシリコン
膜12dにリン粒子(エッチング制御粒子)をイオン注入
する。続いて、加熱処理を行ってイオン注入領域層11
c,11d内の注入リン粒子を活性化し、n型のS/D領
域層11c,11dを形成する。また、同時にポリシリコン
膜12d中のリン粒子を活性化してポリシリコン膜12dを
n型化する。このとき、従来のように、イオン注入領域
層11c,11d内の注入リン粒子を深く拡散しない(図3
(c))。
【0027】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
によりポリシリコン膜12dを異方性エッチングする。こ
のとき、リン粒子の多量に導入されている方(図3
(c)の右側)のポリシリコン膜12dのエッチングレー
トは速く、リン粒子の余り導入されていない方(図3
(c)の左側)のポリシリコン膜12dのエッチングレー
トは遅いので、ゲート電極10bの側壁には左右非対称に
ポリシリコン膜12e,12fが残存する。実施例の場合、
右側のゲート電極10bの側壁にはポリシリコン膜12fが
殆ど残存せず、左側のゲート電極10bの側壁に膜厚約2
00Åのポリシリコン膜12eが残存する。これにより、
ゲート電極10bの両側のS/D領域層11c,11dとポリ
シリコン膜12e,12fを含むゲート電極13bとは十分に
重なるようになる(図3(d))。
【0028】次いで、ゲート電極13bを被覆して絶縁膜
14bを形成した後、S/D領域層11c,11d上の絶縁膜
14bにコンタクトホール15c,15dを形成し、更に、S
/D電極16c,16dを形成すると、MOSトランジスタ
が完成する(図4(e))。
【0029】以上のよう、本発明の第2の実施例によれ
ば、ポリシリコン膜12dのエッチングレートを制御する
リン粒子をS/D領域層11c,11dを形成するためのイ
オン注入方向と同一の方向からポリシリコン膜12dにイ
オン注入し、このポリシリコン膜12dを異方性エッチン
グしてS/D領域層11c,11dと対向するゲート電極10
bの両側の側壁にそれぞれ膜厚の異なるポリシリコン膜
12e,12fを残存している。即ち、イオン注入の向きに
ゲート電極10bを介さずに直接対向するS/D領域層11
dはゲート電極10bの下の重なりが大きい。しかも、同
じ側のゲート電極10bの側壁のポリシリコン膜12dはポ
リシリコン膜12dのエッチングレートを制御するリン粒
子に直接曝されるので、ゲート電極10bの反対側の側壁
のポリシリコン膜12dと比較してリン粒子が多量に導入
されており、エッチングレートが大きい。従って、ゲー
ト電極10bとS/D領域層11c,11dとの重なりが大き
い方には膜厚の薄いポリシリコン膜12fが残存し、逆に
ゲート電極10bとS/D領域層11c,11dとの重なりの
小さい方には膜厚の厚いポリシリコン膜12eが残存す
る。このため、ポリシリコン膜12e,12fまで含めたゲ
ート電極13bとS/D領域層11c,11dとの重なりの状
態の非対称性を改善することができる。
【0030】従って、従来のような半導体基板の回転設
備等を用いずに簡単な方法によりイオン注入によるS/
D領域層の非対称性を改善してMOSトランジスタの性
能の向上を図ることができる。
【0031】なお、第2の実施例では、ポリシリコン膜
12bのエッチングレートを制御するエッチング制御粒子
としてリン粒子を用いているが、砒素粒子やボロン粒子
等を用いてもよい。
【0032】また、ゲート電極10bの両側の側壁にポリ
シリコン膜12e,12fを残しているが、ゲート電極10b
の片側の側壁のポリシリコン膜12fは全て除去し、もう
一方の側壁のポリシリコン膜12eのみを残すようにして
もよい。
【0033】(3)第3の実施例 図5(a)〜(d),図6(e)は、本発明の第3の実
施例のMOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法
について説明する図である。
【0034】図5(a)において、8cは例えばp型の
Siからなる半導体基板、9cは半導体基板8c上に熱酸
化により形成された膜厚約250 ÅのSiO2膜からなるゲー
ト絶縁膜、10cはゲート絶縁膜9c上に形成された膜厚
約2200Åのポリシリコン膜からなるゲート電極で、この
ゲート電極9cの両側の半導体基板8cに、ゲート電極
9cをマスクとしてS/D領域層が形成される。
【0035】まず、図1(b)に示すように、半導体基
板8c全面にCVD法により膜厚約600ÅのSiO2膜か
らなる絶縁膜17を形成する。続いて、半導体基板8a
の注入面に垂直な軸に対して一定の角度θ(通常、5〜
15度)を有する斜めの方向であって、ゲート電極10c
の一方の側壁に対向する方向から絶縁膜17にリン粒子
(エッチング制御粒子)をイオン注入する。
【0036】次に、CF2 ガスを用いたRIEにより絶
縁膜17を異方性エッチングする。このとき、リン粒子
の多量に導入されている方(図5(b)の左側)の絶縁
膜17のエッチングレートは速く、リン粒子の余り導入
されていない方(図5(b)の右側)の絶縁膜17のエ
ッチングレートは遅いので、ゲート電極10cの側壁には
左右非対称に絶縁膜(スペーサ)17a,17bが残存す
る。
【0037】次いで、ゲート電極10c及びスペーサ17
a,17bをマスクとして、上記の半導体基板8cのS/
D領域層を形成すべき領域に、打ち込みエネルギ30k
eV,ドーズ量1×1015cm-2の条件で導電型不純物
粒子としてのリン粒子をイオン注入し、イオン注入領域
層(S/D領域層)11i,11jを形成する。このとき、
チャネリングにより導電型不純物粒子が深く注入される
のを防止するため、半導体基板8cの注入面に垂直な軸
に対して一定の角度θ(通常、5〜15度)を有する斜
めの方向であって、膜厚の厚いスペーサ17bに対向する
方向からイオン注入する。この結果、膜厚の厚いスペー
サ17bを有する側のS/D領域層11jはスペーサ17b及
びゲート電極10cとの重なりが大きく、膜厚の薄いスペ
ーサ17aを有する側のS/D領域層17aはスペーサ17a
及びゲート電極10cとの重なりが小さくなる。従って、
膜厚の厚いスペーサ17bを有する側のゲート電極10c自
体とS/D領域層11jとの重なりと、膜厚の薄いスペー
サ17aを有する側のゲート電極10c自体とS/D領域層
11iとの重なりとはほぼ対称になる。
【0038】次いで、加熱処理を行ってイオン注入領域
層内の注入リン粒子を活性化し、n型のS/D領域層11
i,11jを形成する。このとき、従来のように、イオン
注入領域層内の注入リン粒子を深く拡散しない(図5
(d))。
【0039】次に、ゲート電極10cを被覆して絶縁膜14
cを形成した後、S/D領域層11i,11j上の絶縁膜14
cにコンタクトホール15e,15fを形成し、更に、S/
D電極16e,16fを形成すると、MOSトランジスタが
完成する(図6(e))。
【0040】以上のように、本発明の第3の実施例によ
れば、ゲート電極10c及びゲート電極10cの両側の側壁
のそれぞれ膜厚の異なるスペーサ17a,17bをマスクと
して斜め方向であって膜厚の厚いスペーサ17bに対向す
る方向からイオン注入してS/D領域層11i,11jを形
成しているので、膜厚の厚いスペーサ17bを有する側の
ゲート電極10c自体とS/D領域層11jとの重なりと、
膜厚の薄いスペーサ17aを有する側のゲート電極10c自
体とS/D領域層11iとの重なりとはほぼ対称になる。
【0041】これにより、従来のような半導体基板の回
転設備等を用いずに簡単な方法によりイオン注入による
S/D領域層の非対称性を改善してMOSトランジスタ
の性能の向上を図ることができる。
【0042】なお、第3の実施例では、絶縁膜17のエ
ッチングレートを制御するエッチング制御粒子としてリ
ン粒子を用いているが、砒素粒子やボロン粒子等を用い
てもよい。
【0043】また、ゲート電極10cの両側の側壁に絶縁
膜17a,17bを残しているが、ゲート電極10cの片側の
側壁の絶縁膜17aは全て除去し、もう一方の側壁の絶縁
膜17bのみを残すようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の半導体装置の製
造方法によれば、第1に、非対称性を有するS/D領域
層と対向するゲート電極の両側の側壁に導電体膜を残存
することにより、ゲート電極自体とS/D領域層とが重
なっていなくても、導電体膜を含むゲート電極とS/D
領域層とを重なるようにすることができる。
【0045】第2に、ゲート電極の両側の半導体基板に
斜め方向からイオン注入により形成されたS/D領域層
の非対称性を補うように膜厚の異なる導電体膜をゲート
電極の側壁に残存している。このため、導電体膜まで含
めたゲート電極とS/D領域層との重なりの状態の非対
称性を改善することができる。
【0046】第3に、ゲート電極の両側の半導体基板に
イオン注入により形成されるS/D領域層の非対称性を
補うように膜厚の異なるスペーサをゲート電極の側壁に
残存した後、ゲート電極の両側のS/D領域層を形成す
べき領域にイオン注入してS/D領域層を形成してい
る。従って、膜厚の厚いスペーサを有する側のゲート電
極自体とS/D領域層との重なりと、膜厚の薄いスペー
サを有する側のゲート電極自体とS/D領域層との重な
りとはほぼ対称になる。
【0047】以上により、従来のような半導体基板の回
転設備等を用いずに簡単な方法によりイオン注入による
S/D領域層等の非対称性を改善してMOSトランジス
タの性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例について説明する断面図
(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施例について説明する断面図
(その2)である。
【図3】本発明の第2の実施例について説明する断面図
(その1)である。
【図4】本発明の第2の実施例について説明する断面図
(その2)である。
【図5】本発明の第3の実施例について説明する断面図
(その1)である。
【図6】本発明の第3の実施例について説明する断面図
(その2)である。
【図7】従来例について説明する断面図である。
【図8】従来例の問題点について説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
8a〜8c 半導体基板、 9a〜9c ゲート絶縁膜、 10a〜10c ゲート電極、 11a,11b,11e,11f イオン注入領域層(S/D領
域層)、 11c,11d,11g,11h,11i,11j S/D領域層、 12a,12b ポリシリコン膜(導電体膜)、 13a,13b ゲート電極、 14a〜14c,17 絶縁膜、 15a〜15f コンタクトホール、 16a〜16f S/D電極、 17a,17b スペーサ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極の形成された半導体基板の、
    該ゲート電極の両側のソース/ドレイン(S/D)領域
    層を形成すべき領域に、前記半導体基板の表面に対して
    斜めの方向であって前記ゲート電極の一方の側壁に対向
    する方向からイオン注入し、S/D領域層を形成する工
    程と、 前記ゲート電極を被覆して導電体膜を形成した後、該導
    電体膜を異方性エッチングして前記S/D領域層と対向
    するゲート電極の両側の側壁に前記導電体膜を残存する
    工程と、 前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に残存する導電
    体膜を被覆して絶縁膜を形成する工程とを有する半導体
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の表面に対して斜めの方
    向からイオン注入して前記ゲート電極の両側の半導体基
    板にS/D領域層を形成する工程の後、前記ゲート電極
    を被覆して導電体膜を形成する工程と、 前記導電体膜のエッチングレートを制御するエッチング
    制御粒子を前記斜めの方向と同一の方向からイオン注入
    する工程と、 前記導電体膜を異方性エッチングして前記S/D領域層
    と対向するゲート電極の両側の側壁にそれぞれ膜厚の異
    なる前記導電体膜を残存する工程と、 前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に残存する導電
    体膜を被覆して絶縁膜を形成する工程とを有する請求項
    1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板上にゲート電極を形成する工
    程と、 前記ゲート電極を被覆して絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜に半導体基板の表面に対して斜めの方向から
    前記絶縁膜のエッチングレートを制御するエッチング制
    御粒子をイオン注入する工程と、 前記絶縁膜を異方性エッチングして前記ゲート電極の側
    壁に厚さの異なるスペーサを形成する工程と、 前記ゲート電極の両側のS/D領域層を形成すべき領域
    に、前記半導体表面に対して斜めの方向であって前記膜
    厚の厚いスペーサに対向する方向からイオン注入してS
    /D領域層を形成する工程と、 前記ゲート電極を被覆して絶縁膜を形成する工程とを有
    する半導体装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007501518A (ja) * 2003-08-04 2007-01-25 アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド 非対称の側壁スペーサの形成方法
CN112753105A (zh) * 2020-12-14 2021-05-04 英诺赛科(苏州)科技有限公司 半导体器件结构及其制造方法

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