JPH0513611Y2 - - Google Patents

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JPH0513611Y2
JPH0513611Y2 JP1984176246U JP17624684U JPH0513611Y2 JP H0513611 Y2 JPH0513611 Y2 JP H0513611Y2 JP 1984176246 U JP1984176246 U JP 1984176246U JP 17624684 U JP17624684 U JP 17624684U JP H0513611 Y2 JPH0513611 Y2 JP H0513611Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、主として自動車用空気調和装置の風
向調節装置の改良に関するものである。
従来の技術 自動車等のサイドウインドの曇りを除去するた
めの従来の手段は、フロントウインド用のデフロ
スタからサイドデフダクトを延出し、これにサイ
ドデフロスタノズルを組み付けている。
またサイドベンチレータでサイドウインドの曇
りを除去することも行なわれている。
後者の方法を実施する装置としては、実開昭57
−200411号公報、実開昭58−179212号公報あるい
は実開昭59−60014号公報等に示される構造が提
案されている。
上述のサイドデフロスタノズルを設けた構造で
は、サイドデフロスタノズルが取り付けられるた
め車室内のデザインを損なう欠点があり、更にサ
イドデフダクトとかサイドデフロスタノズル等の
部品点数、組み付け工数が増加し、コスト増とな
る欠点も存し、該ノズルの開口面積が小さいため
曇り除去範囲も狭くなるものであつた。
また実開昭57−200411号公報および実開昭59−
60014号公報に示されるものでは、前述の欠点は
除去されているものの、遠隔操作部から2系統の
ロツド、ケーブル等がベンチレータまで延設され
ているため、操作機構が大型で占有面積の大きい
ものとなり、インストルメントパネル内部への組
み込みに困難を伴なう欠点がある。
また実開昭58−179212号公報に示されるもの
は、サイドウインドの曇り除去をしようとする際
は、運転席から手をのばして操作しなければなら
ず、操作しにくい欠点がある。
考案が解決しようとする課題 上述の従来技術の現状に鑑み、本考案は、サイ
ドベンチレータのベゼル内の空気吹出しバレルの
該ベゼルに対する回動と、該バレル内の縦または
横のブレードの該バレルに対する回動という別種
の二つの回動操作を、簡単な機構の1系統の1遠
隔操作手段で行なうことができ、かつインストル
メントパネル内に大きな設計の自由度をもつて組
み込むことができ、また車室内デザインを良好と
し、サイドウインドの曇り除去性能も大きくで
き、また空気吹出しバレル内に異物が挿入される
等の原因により著しい回動抵抗が生じた際には摩
擦クラツチの作用で駆動系統の損傷を防止でき、
しかもコストを低くすることを課題としている。
課題を解決するための手段 前述の課題を解決するため、本考案は、サイド
ベンチレータのベゼル内に、回動自在のブレード
を有する空気吹出しバレルが、回動軸で回動自在
に軸支されており、前記回動軸には、前記ブレー
ドの回動用のカムが摩擦クラツチを介して取り付
けられ、該カムと前記ブレードとがブレード回動
用のロツドで係合されていると共に、前記カムに
は回動駆動装置が結合され、該回動駆動装置に1
系統の遠隔操作機構が付設されているという構成
を採用している。
作 用 遠隔操作される回動駆動装置により、回動軸を
回動させるという1操作のみで、該軸に軸支され
ている空気吹出しバレルが、ベゼルに対して上下
または左右に回動され、空気の吹出し方向が上下
に調節されるとともに、該回動軸に取り付けられ
ているカムによつてバレル内の縦または横ブレー
ドが該バレルに対して左右または上下方向に回動
され、空気の吹出し方向が左右に調節される。
そして、バレル内の縦または横ブレードは、回
動軸のカムによつて作動されるので、駆動装置と
しては、回動軸を単に回動させるのみの1系統の
もので足りるので、構造が小型、簡単となり狭い
インストルメントパネル内に配置しても占有面積
が少なく、設計の自由度が大きくなり、更にはサ
イドデフロスタノズル等が付設されないので車室
内デザインを良好とし、また広い開口面積のサイ
ドベンチレータを利用するので、サイドウインド
の曇り除去性能も大幅に向上する。
また空気吹出しバレル内に異物が挿入されるな
どして回動軸側に大きな回動抵抗が生ずると、摩
擦クラツチの作用で、カムを含む駆動装置側のみ
が回動を継続でき、駆動系統の損傷を防止でき
る。
実施例 第1図ないし第12図は第1の実施例を示して
おり、第14図に示されるように、自動車のイン
ストルメントパネル1のサイドベンチレータ2,
3に適用される。
第1図、第2図はサイドベンチレータ2を示し
ており、ベゼル4内に縦ブレード6を有する空気
吹出しバレル5が配置されている。
上述の空気吹出しバレル5は、1側壁7の軸支
孔12において、回動軸8により双矢印Cで示す
よう上下方向に回動自在に軸支され、他側壁9に
固着された支軸10によりベゼル4の軸支孔11
に回動自在に軸支されている。
回動軸8と支軸10とは、第3図および第9図
Aに明示されるように細径部13,14に半径方
向の突出部15,16を有し、他方軸支孔11,
12には細径部13,14を嵌入させる軸孔外周
に、突出部15,16の弧長より長い円弧溝1
7,18が形成され、軸支孔11の円弧溝18の
両端部19,20が、支軸10の突出部16と協
働して、空気吹出しバレル5の回動の上下限を規
制するストツパとなつている。
前述の回動軸8には、カム21は嵌装されてお
り、回動軸8の端部にビス22で固着された板バ
ネ材よりなる摩擦クラツチたるクラツチ23の突
子24と第8図に示されるよう係合することによ
り、回動軸8側に回動抵抗の無いときは該カム2
1は回動軸8とともに回動するが、回動軸8側に
クラツチ23のバネ弾性より大きな回動抵抗が存
する際は、カム21とクラツチ23の突子24と
の係合が外れ、カム21は回動軸8と別個に回動
しうるよう構成されている。
前述のカム21には、同心に、回動駆動装置の
一構成部材の一例たるピニオンギヤ25が固着さ
れており、他方ベゼル4の外側壁26に沿つて、
ピニオンギヤ25と噛合するところの、回動駆動
部材の他の構成部材の一例たるラツク27が双矢
印D方向に進退しうるよう配置され、ラツク27
の進退運動により、前記カム21を矢印E,F方
向に回動させうるように構成されている。
またカム21は、その外周に軸方向外方へ張り
出す周面部28が形成されており、この周面部の
外面にカム溝29が形成されている。このおカム
溝29が、第1図ないし第7図に示されるよう
に、空気吹出しバレル5側から徐々に外方へ離間
して行く溝形状に構成されている。
また、前述のベゼル4の外側壁26の窓孔32
にロツド33が進退自在に嵌入されている。
このロツド33は、第4図A,Bに明示される
ように、切欠部34で縦ブレード6の一つと係合
し、外端の突起35でカム21のカム溝29に嵌
入し、カム21の回動により、該カム溝29の作
用によつて双矢印G方向に進退し、第4図Bに示
すように連結杆36で一連に連結されている縦ブ
レード6を矢印H方向に回動させる。
ロツド33の切欠部34の幅Wは、縦ブレード
6の接触子37の幅に比し著しく広くされ、第4
図A,Bに示されるように、ラツク27でカム2
1が矢印E方向に回動されると、カム溝29に嵌
入している突起35により縦ブレード6を矢印H
方向に回動させるが、逆にカム21が矢印F方向
に回動した場合には、突起35はカム溝29によ
つて逆行するが縦ブレード6に全く作用を及ぼす
ことが無いように構成されている。
第5図は、前述の作用の説明図であつて、符号
21a,29a,35a,37aで示すようにカ
ム21の矢印E方向の回動によつて各部材が変位
すると縦ブレード6群が矢印H方向に回動され、
カム21の矢印F方向の回動によりロツド33が
旧位置方向へ戻されても、区間Kの範囲ではロツ
ド33の切欠部34が縦ブレード6の接触子37
に何等の作用も及ぼさない状態を示している。
前記のカム21は、第6図および第7図に示さ
れるようにカム溝29の始端30と終端31との
間に外側へ拡く間隔Lの変位量があり、この変位
量が縦ブレード6を矢印H方向へ回動させるため
ロツド33の変位を生ずるものである。
前述の回動駆動装置の構成部材たるラツク27
には、第2図に示されるようにベゼル4の外側壁
26に固着されたクランプ39でガイドされると
ころの、遠隔操作機構の一構成部材の一例たるケ
ーブル38の先端が固着され、ケーブル38の進
退によつてラツク27が進退させられる。
ケーブル38の後端40は、サイドベンチレー
タ2から遠隔個所たる操作位置にビス41で回動
自在に支着された遠隔操作機構の他の構成部材の
一例たるベルクランク42の一端に係止され、該
ベルクランク42はインストルメントパネル1の
中央に配置されたブツシユスイツチ43とリター
ンスプリング44との作用で矢印I,J方向に回
動し、ラツク27を双矢印D方向に進退させる。
上述の実施例は次のように操作され、作用す
る。
すなわち、空気吹出しバレル5と縦ブレード6
と回動軸8とが第9図A,Bに示されるように、
ニユートラル位置を占め、向つて左外上方のサイ
ドウインドの曇りを除去する際の左側のサイドベ
ンチレータ2について説明すると、まずプツシユ
スイツチ43を押し込み、ベルクランク42を矢
印I方向に回動させると、ケーブル38が進出
し、ラツク27が進出させられ、ピニオンギヤ2
5と一体のカム21が矢印E方向に回動し、回動
軸8も摩擦クラツチたるクラツチ23の作用でカ
ム21と同時に矢印E方向に回動する。そして回
動軸8の突出部15が軸支孔12の円弧溝17の
上端縁に当接して回動することにより、空気吹出
しバレル5は、第10図A,Bに示されるように
ベゼル4に対して斜め上方へ回動され、空気吹出
しバレル5の支軸10も同時に回動し、その突出
部16がベゼル4の軸支孔11の円弧溝18の上
側のストツパたる端部19に当接することによ
り、空気吹出しバレル5の回動が停止される。
前述のカム21の矢印E方向への回動により、
ロツド33は、第5図中鎖線で示す位置に移動さ
せられ、縦ブレード6は、H方向に回動させられ
て第5図中鎖線で示す位置とされる。
上述の空気吹出しバレル5の回動、停止および
縦ブレード6の矢印H方向への回動を生起するカ
ム21すなわちピニオンギヤ25の回転角は、ロ
ツド33の突起35がカム21のカム溝29の始
端30から終端31に達する範囲となるようラツ
ク27の長さおよびプツシユスイツチ43の作動
範囲が選定されている。
上述の空気吹出しバレル5および縦ブレード6
の矢印H方向への回動により、吹き出される風の
向きはサイドウインド方向となり該ウインドの曇
りが除去される。
上述のように、空気吹出しバレル5および縦ブ
レード6の回動が完了したのち、プツシユスイツ
チ43への押圧を除くと、該スイツチ43はリタ
ーンスプリング44の弾力で旧位置に復帰し、ラ
ツク27は後退し、ピニオンギヤ25とカム21
も矢印F方向に逆転して作動前の旧位置に復帰
し、従つて突起35を有するロツド33および回
動軸8も旧位置に復帰する。
しかし、空気吹出しバレル5の軸支孔12の円
弧溝17の長さは、回動軸8の突出部15の弧長
より長いので、円弧溝17の長さを選択すること
により、前述の回動軸8の旧位置への復帰回動で
は、突出部15が単に円弧溝17内で移動するの
みで、空気吹出しバレル5には何等の作用も及ぼ
さないように設定できるものであり、この状態
は、第11図AおよびBに示されている。
またロツド33の切欠部34の幅Wは既述のよ
うにロツド33の復帰運動時には縦ブレード6の
接触子37と干渉しないように選定されているの
で、カム21の復帰回動によつて、回動された縦
ブレード6が逆回動されることはない。
上述のように、空気吹出しバレル5が斜め上向
きに回動している状態で、回動軸8のみが旧位置
に復帰し、第11図A,Bに示される状態っとな
つたときは、該空気吹出しバレル5は、円弧溝1
7と突出部15との周方向間隙長さだけ回動の自
由度が存するので、第12図A,Bに示すように
手操作によつて下向きに回動させることもでき
る。
第11図A,Bに示される状態の空気吹出しバ
レル5の手操作による回動角はβであるが、第1
0図A,Bおよび第12図A,Bに示される状態
におけるれ遠隔操作による回動角はαと小さい。
空気吹出しバレル5をニユートラル位置へ戻す
のは手操作であり、縦ブレード6をニユートラル
位置へ戻すのも、レバー45による手操作であ
る。
第13図は第2、第3の実施例を併せ表示して
おり、第1の実施例が、ラツク27を進退させる
のにプツシユスイツチ43を利用しているのに対
し、第2の実施例では正逆回転するモータ45を
利用し、第3の実施例では真空アクチユエータ4
6を用いたものであり、他の各部分の構成は第1
の実施例と全く同一である。
上述の実施例では、空気吹出しバレル5が上下
方向に回動されるが、その回動方向は左右方向で
もよく、また空気吹出しバレル5内の縦ブレード
6を横ブレードに代え、これを上下方向に回動さ
せるようにしてもよいことは勿論である。
考案の効果 本考案は、以上説明した構成、作用のものであ
つて、サイドベンチレータのベゼル内の空気吹出
しバレルの該ベゼルに対する回動と、該バレル内
のブレードのバレルに対する回動という種別の異
なる2種の回動操作を、回動軸を回動させるとい
う1系統の1遠隔操作のみで行なうことができ、
機構が簡単となり、操作も容易となる効果を有す
る。
また遠隔操作系統が1系統で足りるのでインス
トルメントパネル内に大きな設計の自由度を以つ
て組み込むことができる効果がある。
またサイドベンチレータによつてサイドウイン
ドの曇り除去を図りうるので曇り除去性能を大幅
に向上させうる効果も有している。
更にサイドデフロスタノズルを不必要とするの
で、車室内のデザインを良好とするのみでなく、
部品点数、組付け工数の減少が図れ、製造コスト
を低くしうる効果も有している。
また、空気吹出しバレルの回動軸には、摩擦ク
ラツチを介してカムが取り付けられ、該カムが駆
動装置に結合されているので、該空気吹出しバレ
ル内へ異物が挿入されるなどして、回動軸に大き
な回動抵抗が生じた際には、摩擦クラツチの滑り
により、駆動系統に損傷を生ぜしめることが無い
効果も有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の実施例の分解斜視図、第2図は
第1図に示すものの組立状態の斜視図、第3図は
空気吹出しバレルとカムとを示す斜視図、第4図
A,Bは、縦ブレードとカムとロツドとを示す斜
視図で同図Aは作動前、同図Bは作動後を示す
図、第5図は第2図中−線断面図、第6図は
カムの斜面図、第7図はカムの平面図、第8図は
第4図A中−線断面拡大図、第9図A、第1
0図A、第11図Aおよび第12図Aは、空気吹
出しバレルと回転軸との関係を回動位置別に示す
要部縦断面図、第9図B、第10図B、第11図
Bおよび第12図Bはベゼルと空気吹出しバレル
との関係位置を回動軸の回動位置別に示す縦断面
図、第13図は第2、第3の実施例を併せ示す斜
視図、第14図は自動車のインストルメントパネ
ル部分のみを示す正面図である。 2,3……サイドベンチレータ、4……ベゼ
ル、5……空気吹出しバレル、6……縦ブレー
ド、8……回動軸、21……カム、23……摩擦
クラツチたるクラツチ、25……回転駆動装置の
ピニオンギヤ、27……回転駆動装置のラツク、
33……ロツド、38……遠隔操作機構のケーブ
ル、42……遠隔操作機構のベルクランク。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. サイドベンチレータのベゼル内に、回動自在の
    ブレードを有する空気吹出しバレルが、回動軸で
    回動自在に軸支されており、前記回動軸には、前
    記ブレードの回動用のカムが摩擦クラツチを介し
    て取り付けられ、該カムと前記ブレードとがブレ
    ード回動用のロツドで係合されていると共に、前
    記カムには、回動駆動装置が結合され、該回動駆
    動装置に1系統の遠隔操作機構が付設されている
    空気調和装置の風向調節装置。
JP1984176246U 1984-11-20 1984-11-20 Expired - Lifetime JPH0513611Y2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984176246U JPH0513611Y2 (ja) 1984-11-20 1984-11-20
US06/792,912 US4653386A (en) 1984-11-20 1985-10-30 Wind direction adjusting mechanism for air conditioner
DE19853541066 DE3541066A1 (de) 1984-11-20 1985-11-19 Windrichtung-regelvorrichtung fuer eine klimaanlage

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JP1984176246U JPH0513611Y2 (ja) 1984-11-20 1984-11-20

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JPS6190611U JPS6190611U (ja) 1986-06-12
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JPS5110507U (ja) * 1974-07-10 1976-01-26
JPS5959516A (ja) * 1982-09-29 1984-04-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 自動車用空気調和装置

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