JPH0352592Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フロントバンパー又はリヤバンパー
の表面に沿つて装着される自動車のバンパーモー
ルに関するものである。

〔従来の技術と考案が解決しようとする問題点〕

自動車の車庫入れや狭い道路での走行の際等に
コーナ部分の位置を確認させるためのものとし
て、バンパーのコーナにフエンダポールを立てた
のが周知となつている。しかしながら、この場合
一点の位置を指示するだけで、他の部分は推測せ
ねばならなかつたので、実際上は意匠的な効果が
あるにしても本来の目的達成については十分でな
かつた。

よつて、本考案は自動車の前後のボデー位置を
より確実に把握させ得る自動車のバンパーモール
を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段と作用〕

本考案は、この目的を達成するために、バンパ
ー正面部及び両側部の表面に沿つて形成された溝
に離脱可能にバンパーモール本体を装着し、この
モール本体の少くとも一方の側部に、前記バンパ
ーモール本体の正面部を前記バンパー正面部の上
方の運転席から見える位置に移動させるモール移
動機構を設けた。そして、この移動機構を付属の
アクチユエータで車室内操作により作動させて、
運転席から車幅位置及び前後端位置を確認できる
位置にバンパーモール本体を溝から移動させるよ
うにした。

〔考案の実施例〕

第１図〜第４図は、本考案の一実施例を示すも
ので、フロントバンパー１のバンパー正面部１ａ
及び両側のバンパー側部１ｂの表面に沿つて形成
された溝２に、パイプ状のバンパーモール本体１
０が装着されている。バンパーモール本体１０の
一方側のモール側部１０ｂの端部には、フロント
バンパー１のアウタバンパー１ｃ及びインナバン
パー１ｄ間において、一端がモール側部１０ｂ内
に係止されたばね１１に連結し、かつ相対的にス
ライド可能に挿入された円筒状のロツド１２と、
中心軸１３ａがインナバンパー１ｄに形成された
スリツト１ｅを貫通してロツド１２に連結しいる
ギヤ１３と、このギヤに噛合するウオームギヤ１
４と、このギヤを回転駆動するモータ１５とから
構成されるモール移動機構が付設されている。溝
２の両側部におけるバンパーモール本体１０を上
方へ回動させる位置には、溝切欠部２ａが形成さ
れている。モータ１５におけるバンパーモール本
体１０を溝２へ完全に装着させる位置及び回動終
端位置に対応する回転位置には、モータ駆動の正
転及び逆転を停止させるストツパ（図示せず）が
設けられている。

他方側のモール側部１０ｂにも同様なモール移
動機構が設けられている。また、リヤバンパー５
にも、同様な構造の可動式のバンパーモール本体
１８が設けられ、その正面部はモール移動機構に
より、リヤバンパー５の正面部の垂直上方におけ
る運転席から見える位置に移動させるようになつ
ている。

車庫入れ時等に車室内操作によりモータ１５を
作動させるとウオームギヤ１４が回転する。モー
ル側部１０ｂの回動が溝２により制限される間
は、ギヤ１３は回転することなく前方へラツクと
してスライドする。モール側部１０ｂの中心軸１
３ａの位置が、溝切欠部２ａの位置にくると（第
３図ｂ）、ギヤ１３が回転し始めることによりバ
ンパーモール本体１０が上方へ回動して丁度バン
パー正面部１ａの垂直上方に位置付けされる（第
３図ｃ）。したがつて、運転席からモール側部１
０ｂが見えることにより容易に自動車の車幅位置
を確認でき、モール正面部１０ａで前端位置が確
認できる。必要により、リヤバンパーモール本体
１８も同様にしてリヤバンパー５の正面部の垂直
上方位置に移動させることができる。

尚、他方側のモール側部には、モール移動機構
を設けることなく、ピンをモール側部に横設し
て、インナバンパーのスリツトに沿つてスライド
可能にする等の構造も考えられる。バンパーモー
ル本体が一体でなく、左右に分割された構造の場
合にも、モール移動機構で双方を連動させて或い
は独立に必要な側のものだけ移動させるようにも
できる。リヤバンパー又はフロントバンパーのい
ずれか一方のみに本考案を適用してもよい。

第５図はモール移動機構の別の実施例を示すも
ので、モール側部１０ｂの端部にリンク２１が取
付けられると共に、ポール２２が横設されてい
る。そして、バンパーにストツパ２３が設けら
れ、ソレノイドでリンク２１を押すと、バンパー
モール本体１０が前進してポール２２がストツパ
２３の凹部２３ａに当たると、この部分を軸受け
としてさらにリンク２１で下方が押されることに
より回動する。

〔考案の効果〕

以上、本考案によればバンパーモールにより自
動車の前後位置または車幅位置の明確な目測基準
が得られ、狭い場所での車の移動・車庫入れ・駐
車等を安全に行えるようになる。特に、女性、初
心者には便利である。また、目測機能が付加され
るにも拘らず、モールの意匠性が損なわれること
もない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の第１の実施例を示す
もので、第１図は同実施例によるモール移動機構
の斜視図、第２図は同モール移動機構の背面図、
第３図は同モール移動機構の動作過程を説明する
図、第４図は同実施例のモールを装着された自動
車の側面図並びに第５図は別の実施例によるモー
ル移動機構の要部斜視図である。 １……フロントバンパー、２……溝、２ａ……
溝切欠部、５……リヤバンパー、１０，１８……
バンパーモール本体、１３……ギヤ、１４……ウ
オームギヤ、１５……モータ、２１……リンク、
２３……ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バンパー正面部及び両側部の表面に沿つて形成
   された溝に離脱可能にバンパーモール本体を装着
   し、このモール本体の少くとも一方の側部に前記
   バンパーモール本体の正面部を前記バンパー正面
   部の上方の運転席から見える位置に移動させるモ
   ール移動機構を設けると共に、この移動機構を前
   記運転席から操作されるアクチユエータで作動さ
   せるようにして成る自動車のバンパーモール。