JPH0513603U - 圧延機のワークロール用チヨツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 圧延機ワークロール１の作業側ロールチョッ
ク３ａと駆動側ロールチョック３ｂの間に、ワークロー
ル１に付着する異物を除去するためのドクターブレード
式ロール手入れ装置４が装着された圧延機のワークロー
ル用チョックにおいて、作業側ロールチョック３ａと駆
動側ロールチョック３ｂ間に剛性のある連結棒９を設け
たもの。 【効果】 これにより、ドクターブレード式ロール手入
れ装置をロールチョックから脱着することなく、ロール
交換が可能となり、生産性が向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、圧延用ワークロールの表面に付着した異物を除去するドクターブレ ード式ロール手入れ装置が装着されたワークロールチョックに関する。

【０００２】

【従来の技術】

圧延機のワークロールは摩耗するとロール交換を行うが、交換時間の短縮及び 作業性の面から、チョックをワークロールに付けた状態でロール交換を実施する のが一般的である。 ここでワークロール軸とロールチョックとはベアリングを介して装着されてい るため、ワークロールに対してロールチョックは自由に回転できる構造になって いる。また、作業側ロールチョックと駆動側ロールチョックの構造が異なってお り、両者のロール軸心に対する重心の位置はずれている。

【０００３】 このため、ロール交換時に圧延機内よりチェンジャー台車でオフラインへ引き 出し、チェンジャー台車上からロールショップへ搬送するためにロール軸部をワ イヤー等で吊上げる際に、作業側ロールチョックと駆動側ロールチョックがワー クロールに対して回動して静止する位置が相互にずれる。 従って、作業側ロールチョックと駆動側ロールチョック間にドクターブレード 式ロール手入れ装置が装着されている場合には、ロール手入れ装置がねじれ、破 損するので、ロール交換時には、事前にロール手入れ装置を取り外す必要があっ た。

【０００４】 ロール交換の頻度は２〜３回／日であるが、そのたびにワークロールをロール チェンジャーでライン外に引き抜く前に、狭く汚い圧延機内でドクターブレード 式ロール手入れ装置を取り外し、ロールセット時に取り付ける必要があった。こ の作業は、ロール交換の時間を延長させるので、生産性の点からも問題であった 。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような従来装置の問題点を解決した圧延機のワークロール用チ ョックを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、圧延機ワークロールの作業側ロールチョックと駆動側ロールチョッ クの間に、ワークロールに付着する異物を除去するためのドクターブレード式ロ ール手入れ装置が装着された圧延機のワークロール用チョックにおいて、前記作 業側ロールチョックと駆動側ロールチョック間に剛性のある連結棒を設けたこと を特徴とする圧延機のワークロール用チョックである。

【０００７】

【作 用】

本考案の装置では、作業側ロールチョックと駆動側ロールチョック間に剛性の ある連結棒が設けてあるから、ドクターブレード式ロール手入れ装置を装備した チョックがワークロールに組み込まれた状態で、ワークロールを圧延機本体から 外し、ワイヤーロープでワークロールを吊り上げる時に、作業側ロールチョック と駆動側ロールチョックが回動する場合には、両者は同期して回動するから、ド クターブレード式ロール手入れ装置に損傷を与えることがなくなる。

【０００８】 これにより、ロール手入れ装置をロールチョックから脱着することなく、ロー ル交換が可能となる。

【０００９】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の一実施例の斜視図である。 図１において、１はワークロール、２はワークロール１の軸部、３ａは作業側 ロールチョック、３ｂは駆動側ロールチョックである。

【００１０】 ４は、作業側ロールチョック３ａと駆動側ロールチョック３ｂ間に装着された ドクターブレード式ロール手入れ装置である。５はロール手入れ装置４の取り付 けブラケットである。６はロール手入れ装置４を摺動させるためのエアーシリン ダである。７はエアーシリンダ６の作動用エアーを供給するホースである。８は ホース７を配設するための溝である。

【００１１】 ９は、作業側ロールチョック３ａと駆動側ロールチョック３ｂ間に設けられた 剛性のある連結棒である。 連結棒９の強度は、ロールチョック３ａ、３ｂ及びロール手入れ装置４を取り 付けたままのワークロール１の軸部２を、図１のようにワイヤーロープ10で吊り 上げた際に、連結棒９の捩じれによる撓みが１mm以内におさまる強度とするのが よい。

【００１２】 次に、ドクターブレード式ロール手入れ装置４について説明する。 図２のように、圧延機による冷延鋼板12の圧延では、摩耗粉等の異物が発生し 、ワークロール１に付着する。そのため、異物により冷延鋼板12に押疵が発生し 、不良品になる。これを防止するため、ドクターブレード式ロール手入れ装置４ のドクターブレード４ａをワークロール１に押し当てる。その際、ドクターブレ ード４ａによるワークロール１へのスリ疵を防止するために、ロール手入れ装置 ４をエアーシリンダ６により摺動させながら使用し、ワークロール１の表面に付 着した異物を除去し、不良品の発生を防止する。なお、図中11はバックアップロ ールである。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案により、ドクターブレード式ロール手入れ装置が 装着されたワークロールチョックを備えたワークロールのロール交換の際に、ロ ール手入れ装置をロールチョックから脱着することなく、ロール交換が可能とな る。これにより、ロール交換の時間が短縮し、生産性が向上する。また、汚い場 所での作業を行う必要がなくなる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の斜視図である。

【図２】圧延機を概略的に示した側面図である。

【符号の説明】

１ ワークロール ２ 軸部 ３ａ 作業側ロールチョック ３ｂ 駆動側ロールチョック ４ ドクターブレード式ロール手入れ装置 ５ ブラケット ６ エアーシリンダ ７ ホース ８ 溝 ９ 連結棒 10 ワイヤーロープ 11 バックアップロール 12 冷延鋼板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧延機ワークロールの作業側ロールチョ
   ックと駆動側ロールチョックの間に、ワークロールに付
   着する異物を除去するためのドクターブレード式ロール
   手入れ装置が装着された圧延機のワークロール用チョッ
   クにおいて、前記作業側ロールチョックと駆動側ロール
   チョック間に剛性のある連結棒を設けたことを特徴とす
   る圧延機のワークロール用チョック。