JPH05136024A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH05136024A
JPH05136024A JP3322297A JP32229791A JPH05136024A JP H05136024 A JPH05136024 A JP H05136024A JP 3322297 A JP3322297 A JP 3322297A JP 32229791 A JP32229791 A JP 32229791A JP H05136024 A JPH05136024 A JP H05136024A
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JP
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wafer
mark
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reticle
mask
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JP3322297A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Umagome
伸貴 馬込
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のアライメント方式によるシステムオフ
セット、プロセスオフセット、並びにステージ干渉計に
よる空気のゆらぎの影響による±0.04μm内外の誤
差等を補完して、さらに位置合せ精度が向上したアライ
メント手段を備えた投影露光装置を得ること。 【構成】 マスクの原画パターンを感応基板に投影して
転写する際に、マスクマークと、基板マークとをTTR
方式の画像検出系で検出した位置ずれ量を指令信号とし
てステージの制御手段に送り、同じくTTR方式のLI
A系で検出したマスクと基板との相対移動量をフィード
バック情報に用いて前記ステージ手段の移動量をサーボ
制御する制御手段を備えた投影露光装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば半導体製造等に用
いられる投影露光装置に関し、特に精密なアライメント
手段を備えた投影露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の微細パターンを高分解能
で半導体ウエハ上に転写する装置として、一般にステッ
パーと呼ばれる投影型の露光装置が多用されている。こ
の種の装置では、レチクル(マスクと同義)に形成され
た原画パターンの投影像をウエハ(感応基板)上のショ
ット領域(被転写領域)に形成することでパターンの転
写を行う。この際に、レチクル(正確にはその投影像)
とウエハの一つのショット領域とを正確に位置合せ(ア
ライメント)する必要がある。
【0003】従来のアライメント方式としては、レチク
ルの回路パターン周辺に形成されたアライメントマーク
と、ウエハ上のショット領域周辺に形成されたアライメ
ントマークとを同時に観察し、これらの画像情報等から
相対位置検出を行うTTR(スルーザレチクル)方式の
アライメント系を持つものが知られている。この方式に
よれば、レチクル上のマークとウエハ上のマークとを共
に高精度に検出してその位置ずれ量を求めることが可能
であり、このずれ量が補正されるようにレチクル、又は
ウエハを微動させることとなる。そして、この補正の際
には、通常の露光装置に設けられているウエハやレチク
ルのステージの位置測定に用いるレーザ干渉計を用いて
計測した移動量でサーボ制御している
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ウエハやレチ
クルのステージ位置測定に用いられているレーザ干渉計
では、その光源(並びに受光部)とステージに設けられ
た干渉ミラーとの間の空気中における光路長が長いた
め、この光路部分における空気のゆらぎの影響を受け、
検出精度に誤差が生じやすい問題がある。さらに、アラ
イメント時にレーザ干渉計による測定結果を用いてサー
ボ制御を行うと、この空気のゆらぎの影響により見掛け
上の位置変動が生じ、ステージ(並びにそれに載置され
たウエハやレチクル等)が一定位置に定まらない問題が
生ずる。
【0005】これをさける方法のひとつとして、可干渉
性のレーザ光による2光束の干渉を利用したヘテロダイ
ン干渉法を応用し、先の投影レンズを通したTTR系で
ウエハとレチクルとをモニタする方法がある。このよう
なアライメント手段における位置計測系としては、例え
ば特開平2−227602号に示すようなLIA方式
(Lase Interferometric Ali
gnment)方式等が知られている。
【0006】この方式によれば、測定光の2光束の光路
が非常に近いため、空気のゆらぎが生じても2光束に共
通のゆらぎを受けるので、それらが互いにキャンセルさ
れて誤差が生じにくい利点がある。さらに、基本的に空
気中(フリースペース)における光路長が短く構成でき
るため、この点においても空気のゆらぎによる影響が極
めて少ないものとなる。また、常に検出系からヘテロダ
イン信号が出るため、アライメント時における位置計測
と同時に補正微動のサーボ制御がかけられるメリットが
ある。
【0007】しかし、LIA方式ではアライメントマー
クとして回折格子状のマークを用いるが、半導体素子の
作成工程によっては、格子の配列方向断面の形状に非対
称を生じることがあり、その影響により計測値毎にオフ
セット(位置決め誤差)が生じることがある。特に、ダ
イバイダイ方式による投影露光作業においては、1チッ
プ毎の位置計測に含まれる誤差が、そのまま重ね合わせ
誤差になるため、製造不良が生じやすくこの問題は重要
である。
【0008】一方、TTR方式によるTV画像処理によ
り位置ずれ検出を行う方式によれば、上記製造プロセス
によってマークに非対称形状が生じても、マーク位置の
検出がマークエッジ信号の太さで認識できるため、この
ようなマーク形状の製造不良に伴う悪影響をさけること
が可能である。しかし、投影レンズの色収差補償範囲の
波長の測定光で使わないと、色収差によるオフセットが
生じ、計測値に誤差が含まれるため、その値をそのまま
を信ずることはできない。
【0009】即ち、一般の投影露光装置では、レチクル
のパターンをウエハ上に高解像力で結像させるために、
投影光学系は露光用の照明光(例えば波長436nmのg
線、波長365nmのi線、波長248nmのKr-Fエキシマ
レーザ光等)のみに対して良好に色収差されている。こ
のため、露光光以外の波長でTTR方式のアライメント
を行えば、投影光学系の色収差により検出結果にオフセ
ットが含まれるため、高精度の位置ずれ量検出が行えな
い問題がある。
【0010】従って、高精度の位置ずれ量検出を行うた
めには、露光光と全く同じ光質の光を用いてTTR方式
での検出を行なうことが望ましいが、露光光の波長の光
で測定を行う場合は、レジストが無い場合にのみ有効と
なる。即ち、フォトレジストが塗布されたウエハでは、
露光光による観察を行なうと、測定光がレジストに吸収
されて戻って来ない問題があり、仮に、一部が反射され
た場合であってもレジストによる光の吸収率がレジスト
内の色素のブリーチングの進行とともに時々刻々減少す
るので、検出した画像信号が経時的に変化してしまう等
の欠点がある。従って、露光光での観察を行う場合には
ウエハ上のアライメントマーク部分のみのレジストを予
め除去しておく必要がある。
【0011】あるいは、反射光学系のように色収差のな
い光学系や、広く色収差補整された光学系においては、
レジストに感度のない波長の光を測定光として用いるこ
とができる。この場合には、レジスト表面からの反射光
と下地からの反射光との干渉も防げるふせげることか
ら、これらの光を用いてアライメントの位置計測を行う
ことが望ましい。
【0012】しかし、このTTR方式によるTV画像処
理による位置検出では、検出のために一定の処理時間が
必要となるため、このTV画像処理による検出値に基い
て位置ずれ量の補正時におけるサーボ制御を行うことは
作業性の低下につながる問題がある。
【0013】以上述べたように、従来の投影光学装置の
アライメント手段における位置計測並びに位置ずれ量の
補正制御における問題点として、2光束光ヘテロダイン
干渉法では、製造プロセスにおける問題から計測値に誤
差が生じる問題がある。一方、レンズを用いた光学系に
おいては、アライメント時の測定光として露光光でない
光を用いると、色収差による計測誤差が生じることがあ
り、これを補整する手段が複雑になる点が問題である。
さらに、位置ずれ補正時に従来のステージ干渉計による
サーボシステムを用いると、空気のゆらぎによる影響か
ら0.04μm以下の静定性が得られない問題がある。
そこで、本発明ではこれらの問題点を解決し、極めて高
精度なアライメント手段を備えた投影露光装置を提供す
る事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のために本
発明では、マスクの原画パターンを感応基板に投影して
転写する際に、前記マスクに設けられたマスクマーク
と、前記感応基板の被転写領域に対応して設けられた基
板マークとを検出し、該検出結果に基いて前記パターン
の投影像形成位置と前記被転写領域とを一致させて露光
する投影露光装置において、前記感応基板を載置して投
影光学系の光軸に対して垂直な面内で移動させるステー
ジ手段と、可干渉性のビーム光を前記基板マークに照射
して、該基板マークから発生する回折光を前記マスクを
通して検出することにより基板マークの移動量を測定す
る移動量測定手段と、前記測定手段により検出した前記
基板マークの移動量をフィードバック情報に用いて前記
ステージ手段の移動量をサーボ制御する制御手段と、露
光波長の光を利用して前記マスクを通して観察した前記
基板マークと前記マスクマークとの相対位置ずれ量を検
出する位置検出手段とを備え、前記検出手段により検出
された相対位置ずれ量を指令信号として前記制御手段に
与えることを特徴とする投影露光装置を提供する。
【0015】また、この投影露光装置は、前記移動量測
定手段による測定値に基づいた前記ステージ手段の移動
時から露光動作終了時までの間に前記制御手段を作動さ
せ、前記ステージ手段のサーボロックを行うことも可能
である。
【0016】
【作用】本発明に係る投影露光装置は上記のように構成
されているため、以下の作用を奏する。即ち、本発明で
はアライメントにおける位置ずれ計測には、露光波長の
光を利用したTTR方式によるいわゆる画像処理方式を
採用し、ここで検出された位置ずれ量に基く位置補正動
作時のステージ制御には、いわゆるLIA方式により検
出された移動量に基くサーボ制御方式を採用している。
この際に、アライメントマークとなるマスクに形成され
たマスクマークと感応基板に形成された基板マークと
は、共に画像処理による位置計測とステージ制御時の移
動量計測との両方に共通したものが使用可能であり、マ
スクおよび感応基板のアライメントマーク面積の有効利
用を図ることができるものとなっている。
【0017】ここで、本発明ではアライメント時におけ
る位置ずれ量検出の際には、測定光に露光光(の波長の
光)を用いているため、TTR方式を採用しても検出系
における焦点あわせ時に色収差の問題が生じないため誤
差要因とならず、さらにマークの観察結果から位置検出
を行う(いわゆる画像検出方式)ため、位置検出時のオ
フセットが生じない利点がある。
【0018】一方、位置ずれ補正のためのステージ制御
時には、TTR方式のLIA系により精密な微動制御を
行うものとなっている。即ち、本発明では従来のステー
ジ干渉計システムにより、ステージの長距離移動やステ
ッピング移動時等にはステージ干渉計を用いた位置計測
を行うが、アライメント時における位置ずれ(位置合せ
誤差)修正用精密送りと、位置あわせ後のサーボロック
(あるいは静止安定制御)には、ステージ手段に対して
TTR方式のLIA系を用いた位置計測および移動量の
サーボ制御を行うものとなっている。
【0019】このように、段階的な位置計測並びにアラ
イメントを行うこととしているのはは、従来同様のステ
ージ干渉計による計測値には±0.04μm内外の誤差
が生ずるものの絶対座標を測定できる利点があり、一
方、LIA系による測定範囲が長距離の測定には技術的
な問題があるからである。即ち、LIA系による基本的
な測定範囲は、基準となる回折格子(ここでは、アライ
メントマークとなるマスクマーク並びに基板マーク)の
ピッチの±1/4幅の測定レンジしかなく、たとえば8
μmピッチの格子では±2μmしか測定できないものと
なる。なお、LIA系の測定範囲に関しては、移動方向
に連続する格子マークを利用し、1ピッチ毎に移動する
量をカウントすることで測定レンジを広げることも可能
であるが、実際問題として感応基板上にこのような長い
連続した基板マークを形成することは極めて困難であ
る。このため、半導体素子製造に利用する感応基板上の
長距離移動を検出する際には、LIA方式は適切ではな
い。
【0020】そこで、従来のステージ干渉計による位置
合せ精度は、その誤差範囲を含めてもLIA系による測
定レンジ内に位置あわせが決定できるため、その後の画
像処理によりステージ干渉計による位置合せ状態におけ
る位置ずれ量を正確に検出すれば、LIA系によるサー
ボ制御を行うことで精密な位置合せを行えるものとな
る。
【0021】このため、本発明ではステージ干渉計によ
る計測値による絶対座標に基いて空気ゆらぎの影響等に
よる誤差範囲である±0.04μm内外の微少量に位置
合せ精度を追い込んで、この状態における位置ずれ量を
TTR方式の画像処理方式で正確に検出し、この検出結
果に基いてLIA系によるサーボ制御手段により補正微
動させることで精密なアライメントが行えるものとなっ
ている。
【0022】特に、本発明ではTTR方式のLIA系に
よるサーボ制御手段を採用しているため、マスクと感応
基板との両者の動きを共に測定できる利点がある。さら
に、この検出系においては、空気中の光路長が短いため
に、空気ゆらぎの影響を受けずにすむ点でも有利であ
る。また、LIA系の測定光にはレーザ光を用いること
ができるため、測定光が単色光であり、この測定光をア
ライメントマーク程の微少領域に2光束干渉縞を作るこ
とができれば検出が可能であるため、投影光学系に対し
て色収差があっても結像上の問題はない。また、横色収
差があっても、マスクマークと基板マークの相対移動の
みの検出を行なうため問題とならない。
【0023】以上のように本発明に係る投影露光装置
は、マスク(の投影像)と感応基板(の被転写領域)と
のアライメントを行う際に、先ず、従来のステージ干
渉計での位置(移動量)計測値に従って、感応基板(ウ
エハ)の設計値に基くステッピング移動を行い、マスク
(レチクル)から見て感応基板(ウエハ)上の被転写領
域(ショット領域)の重ね合せを行う。次いで、TT
R方式での露光波長の光によるマスクマークと基板マー
クとの観察結果に基いて相対位置計測を行い、ステッピ
ング移動終了時の相互の微小ずれ量を計測する。そし
て、ここで計測された微小ずれ量を、ステージ制御手
段に指令信号として与え、このステージ制御手段は、T
TR方式のLIA系による移動量測定手段による検出値
をフィードバック情報に用いてステージの移動量のサー
ボ制御する。これにより、マスクと感応基板との補整及
びサーボロックが行われるが、必要に応じて上記の
(,)を何度か繰り返しても良い。そして、露光作
業後へ戻るといったシーケンスをとることになるが、
TTR方式のLIA系に基くステージ手段の制御につい
ては露光動作中に作動させてもよい。
【0024】すなわち、TTR方式のLIA系を使った
マーク位置検出結果を逐次ステージ手段の制御にフィー
ドバックして露光動作中においてもサーボロックするこ
とにより、投影露光されたレジスト上の像のコントラス
トを向上させることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明の一実施例に係る投影露光装置の概略
構成を示すものである。この装置は、投影レンズ2の上
方に位置するレチクル1を、照明光学系4を介して照射
された照明光6により照明し、ウエハ3の所定のショッ
ト領域1’にマスク1のパターンの像を形成して露光作
業を行う装置である。
【0026】レチクル1は、レチクルテーブルRTに吸
着固定されており、このテーブルRTには干渉計ミラー
RMが設けられており、レチクル1のパターン面の高さ
位置にレチクル干渉計ビームRIが入射して、レチクル
テーブルRT(並びにそこに載置されたレチクル1)の
位置計測を行うものとなっている。なお、説明を簡略化
するため図1では、レチクル干渉計システムが1set
しか書かれていないが、実際の装置には3set以上設
けられており、レチクル面内のx−y座標と、それに直
交する回転をモニターし、かつレチクルテーブルRT用
のアクチュエータとサーボ系を組込むことにより、レチ
クルの位置決めを可能としている。
【0027】同様に、ウエハ3はウエハステージWTに
吸着固定されており、ステージWTに設けられたウエハ
ミラーWMを介し、ウエハ干渉計ビームWIによるウエ
ハ干渉計によって位置制御される。この、ウエハ干渉計
も実際には2set以上設けられており、ウエハ面内に
おけるx−y座標と回転モニタ及び制御を行なう。ま
た、ウエハ3には複数のチップに対応したショット領域
(チップ領域)が設けられており、ウエハ干渉計でウエ
ハ3(ステージWT)の位置をモニタしながら、レチク
ル1のパターン像が各ショット領域に重なる位置へ、ウ
エハステージWTがウエハ3を送り込む。
【0028】さて、これらのステージWT,テーブルR
Tの位置計測に用いられている干渉計は、長距離の移動
をモニターすることが可能であるが、その分だけ、空気
中を測定のための光ビームが走ることになる。そして、
この光路中において空気のゆらぎの影響をうけ、誤った
ステージ位置をモニターすることがある。よって、この
干渉計からの検出信号でステージ移動手段に対してサー
ボをかけると、間違った位置にステージを位置決めする
ことがあり、位置決め後のサーボロックの状態でも空気
ゆらぎの状態によってはランダムな振動でゆらいだりす
ることがあるため、正しい位置決めが困難であった。
【0029】一方、半導体製造に使用する投影露光装置
では、一つのチップに対して20数枚ものレチクルのパ
ターンを重ね合せる必要がある。これらのレチクルとウ
エハ上のチップ領域とのアライメント作業においては、
ウエハのチップ領域若しくはその近傍位置に設けられた
ウエハマーク(16,22)を、アライメントセンサー
10〜15又は20〜25で検出し、このウエハマーク
を指定位置に移動させることでウエハやレチクルを位置
決めするのが一般的である。
【0030】この位置決め方式やセンサーには数々の発
明がなされているが、この実施例では、露光光(露光波
長の測定光)を用いた明視野画像処理方式を位置検出手
段として採用している。これは、レチクル1の上部にア
ライメント用の顕微鏡を複数組(例えば、4set)設
け、これらの顕微鏡によりアライメントマークを観察
し、観察像を画像解析することで位置検出するものであ
る。
【0031】具体的には露光光と同一波長の光をファイ
バー20等で導き、レチクル1上のレチクルマーク21
を照明すると共に、その光は投影レンズを通してレチク
ルマーク21に対応するウエハマーク22をも照射す
る。これらの光は、各マークで反射され、それらのマー
ク像がアライメント光学系23を介してTVカメラ24
で検出される。なお、レジストによる照明光の吸収を考
慮して、予めレジストをウエハマーク部のみ剥しておく
と良い。
【0032】そして、ここで検出された画像信号25は
別の信号処理装置(図示せず)により解析され、レチク
ル1とウエハ3との位置ズレ状態(実際には各マークの
位置ずれ状態)が検出される。ここでは、これらの検出
系を4組使うことで、レチクル1とウエハ3と相対位置
ズレ状態が、x方向,y方向,回転状態、倍率等の各成
分として正しく求められる。
【0033】ここで、これらの誤差成分の内、レチクル
1の位置決め不良によるものについては、これらの値を
補整するように干渉計システムに誤差信号が送られ、レ
チクルテーブルRTの制御手段により、レチクル1を正
しい位置に補正微動させて固定する。また、ウエハステ
ージWTについても、原則として先の誤差成分情報に基
いて位置決めされている。しかし、先に述べたようにウ
エハステージWTのように空気長が長いステージ干渉計
によるサーボ制御を行うと、空気のゆらぎの影響で誤っ
た位置固定がなされる場合がある。例えば、ウエハが移
動していない(一定位置にいる)場合であっても、空気
のゆらぎの影響でステージ干渉計による検出位置が移動
してしまう場合があり、アライメント信号を取った時点
とその誤差を補正して露光する時点では、見掛け上わず
かながら異なる位置にあるものとして検出される(これ
に基いて補正微動されると、結果として誤った位置に送
られることとなる。)。
【0034】そこで、ウエハステージWTを高精度(ス
テージ干渉計による位置検出信号の計測誤差以下)で位
置決め並びに停止させる為に、この実施例ではTTR方
式のLIA系による位置計測手段を備えている。このL
IA系による位置計測手段では、He−Neレーザからなる
光源10からの光束をビームスプリッタ等で分割し、そ
れぞれ別個の光音響素子11a,11bを通すことで、
それぞれ異なる周波数とする。この光音響素子11a,
11bは、ガラスや結晶等で作られており、一面に超音
波トランスデューサ(AOM)がはってある。そして、
光音響素子11s,11bのAOMに、例えば80MH
zと80.025MHzの高周波正弦波を印加すると、
それぞれの周波数に応じた超音波がガラス内を移動し、
動く粗密波を生じる。ここに光が入射すると、ブラッグ
の回折をおこし、その1次光は光の周波数が80MHz
(透過光12a)となり、もう一方は80.025MH
z(透過光12b)へとシフトする。そして、光音響素
子11a,11bから生じたそれぞれの一次回折光のみ
がLIA系の検出光学系に送られ、レチクル1を介して
ウエハ3に設けられたウエハマーク16にそれぞれが導
かれる。
【0035】ここで、ウエハ3に設けられたウエハマー
ク16は、回折格子状に形成されている。その格子ピッ
チは、先の周波数シフト光12a,12bが斜方より入
射した時、おのおのの回折光のうち1つがウエハ面に対
して垂直方向に戻るように作られており、また、そのよ
うに光学系がセット(周波数シフト光のウエハマーク1
6への入射角が決定)されている。
【0036】そして、ウエハマーク16から垂直方向に
生じた2つの回折光は、混合されて一つの検出光13と
なり、元の光路の中心を戻ってデテクタ14に入射す
る。このデテクタ14では、2つの周波数シフト光の差
の周波数25KHzを検知するが、ウエハステージWT
の移動に比例して、基準格子(図示せず)からの基準検
出信号との間に位相差が生じる。(なお、レチクル1に
対しても同様のことを行ない、レチクルの位置もモニタ
ーする。)
【0037】従って、この位相(およびその変化の状
態)をモニタすることで、ウエハ3およびレチクル1の
位置を知ることが可能である。ここで、例えばウエハマ
ーク16の格子ピッチを8μmとすると、位相差が36
0°となる場合に4μmの移動となる。この位相は、最
小単位として0.1°位迄は測定可能なため、検出精度
が1nm程度の位置センサーとなる。よって、この信号
でウエハステージWTに対してサーボ制御をかけること
でウエハを高精度で停止させることができる。また、こ
のLIA系による検出系の大きな特徴は、二つの測定光
(周波数シフト光12a,12b)が共にほとんど同一
光路であり、かつ、その光路中のほとんどが投影レンズ
内部を通り空気中を通らないため、空気のゆらぎによる
影響が殆どない。従って、この点においても、検出誤差
が極めて小さなものであり、位置決め精度が従来に比較
して格段に向上したものとなっている。
【0038】ここで、LIA系では検知対象となるのが
信号成分のうちの位相であるため、移動量が4μm毎に
繰り返し同一検出信号となるので、±2μm以内の測定
には原則として使用できない。このため、前述したよう
に本実施例では、まずウエハ干渉計による計測に基いて
ステージWTを作動させ、位置決め精度が±2μm以内
となるようにウエハ3のチップ領域を追い込んだ後、L
IA系による計測に基いてウエハステージWTを補正微
動させるようにしている。
【0039】この実施例におけるアライメント動作のシ
ーケンスを図2に示す。まず、ウエハ干渉計による計測
に基いてウエハステージWTをサーボ制御して、ステー
ジWTをステッピング作動させ、ウエハ上のチップ領域
をレチクルのパターン投影像形成位置に順次送り込み、
ウエハステージWTを停止させる。この状態で前述した
TTR方式の画像検出手段による位置決め誤差(位置ず
れ量)の検出と、同時にLIA系の位置検出手段による
位置計測を開始する。そして、TTR方式の画像検出手
段による検出結果に基いて、位置ずれ補正量(dx,d
y,dθ)の各成分を算出する。ここで算出された各補
正量を指令信号として、LIA系の位置検出信号に基く
ステージWTのサーボ制御を行い、ウエハの微動による
位置補正を行う(レチクル1もレチクル干渉計に基くレ
チクルテーブルRTのサーボ制御で動かす。)。そし
て、ウエハステージWTを停止させて露光作業を行う
が、露光作業中のステージ微動等を考慮して、LIA系
の位置検出信号に基くステージWTのサーボロックを行
うことが好ましい。
【0040】この時、ウエハ干渉計の計測値における空
気ゆらぎによる誤差(或は微動)成分はせいぜい0.1
μmであるため、LIA系の位置検出範囲である±2μ
m以内には十分追い込める。また、レチクル干渉計は、
レチクルテーブルRTのストロークがせいぜい10mm
のため、干渉光ビームが空中を走る距離がウエハ干渉計
の空気長に比べて圧倒的に短い。また、投影レンズの倍
率分だけウエハには影響を与えない(通常は縮小投影で
あるため、レチクルの配置誤差がその投影像に殆ど影響
しない)ため、レチクル干渉計に基く位置計測並びにサ
ーボ追い込みで充分である。もちろん、ウエハ同様にL
IA系によるサーボ制御を行うことも可能である。
【0041】なお、本実施例ではLIA系の検出系を画
像処理光学系と同軸に組んでいるため、アライメントマ
ーク(レチクルマークおよびウエハマーク)を相互の検
出系で共有する構成となっている。このため、ウエハ面
上におけるレチクルマーク形成領域を最小に抑えること
が可能であり、ウエハの有効活用を図ることができるも
のとなっている。さらに、これらが同一マークを検査対
象としているため、別個の異なる光学系を使用した場合
のここの光学系の検出精度の相違による検出誤差が生ず
ることがない。逆に、この共用光学系のもつ不安定性も
相互の検出系で共用することとなるため、検出精度誤差
も相互の検出系でキャンセルされるので、この点におい
ても検出誤差が生じにくいものとなっている。
【0042】加えて、本実施例ではこれらの共用検出光
学系を4軸で設けているため、レチクルとウエハの位置
計測および位置ずれ計測において、XY方向のみならず
Rot(回転)の各誤差管理が可能であり、さらにはこ
れらの組み合せによっては倍率誤差の管理も可能とな
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来の画像処理アライメントによる色収差に起因するシス
テムオフセット、アライメントマークの非対称等による
プロセスオフセット、並びにステージ干渉計によるステ
ージ制御手段に含まれる空気のゆらぎの影響による±
0.04μm内外の誤差等を補完して、さらに位置合せ
精度が向上したアライメントが実現できるため、微細パ
ターンの結像性が格段に向上した投影露光装置が得られ
る。
【0044】また、本発明では露光動作中もTTR方式
のLIA系によるステージ手段のサーボロックが行える
ため、露光中のステージ安定性も格段に向上し、この点
においても微細パターンの転写が正確かつ確実に実施で
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る投影露光装置の概略構
成を示す説明図である。
【図2】図1に示す実施例における動作のシーケンスを
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…レチクル 2…投影レンズ 3…ウエハ 16…ウエハマーク 21…レチクルマーク RT…レチクルテーブル RM…レチクル干渉計用ミラー WT…ウエハテーブル WI…ウエハ干渉計 WM…ウエハ干渉計用ミラー 10〜16…LIA光学系 20〜25…TTR画像処理光学系

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクの原画パターンを感応基板に投影
    して転写する際に、前記マスクに設けられたマスクマー
    クと、前記感応基板の被転写領域に対応して設けられた
    基板マークとを検出し、該検出結果に基いて前記パター
    ンの投影像形成位置と前記被転写領域とを一致させて露
    光する投影露光装置において、 前記感応基板を載置して投影光学系の光軸に対して垂直
    な面内で移動させるステージ手段と、 可干渉性のビーム光を前記基板マークに照射して、該基
    板マークから発生する回折光を前記マスクを通して検出
    することにより基板マークの移動量を測定する移動量測
    定手段と、 前記測定手段により検出した前記基板マークの移動量を
    フィードバック情報に用いて前記ステージ手段の移動量
    をサーボ制御する制御手段と、 露光波長の光を利用して前記マスクを通して観察した前
    記基板マークと前記マスクマークとの相対位置ずれ量を
    検出する位置検出手段とを備え、 前記検出手段により検出された相対位置ずれ量を指令信
    号として前記制御手段に与えることを特徴とする投影露
    光装置。
  2. 【請求項2】 前記移動量測定手段による測定値に基づ
    いた前記ステージ手段の移動時から露光動作終了時まで
    の間に前記制御手段を作動させ、前記ステージ手段のサ
    ーボロックを行うことを特徴とする請求項1記載の投影
    露光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011108795A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Canon Inc 露光装置及びデバイス製造方法
JP2018528473A (ja) * 2015-08-31 2018-09-27 シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド 相対位置測定に基づくアライメントシステム、デュアルワークステージシステムおよび測定システム

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JP2011108795A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Canon Inc 露光装置及びデバイス製造方法
JP2018528473A (ja) * 2015-08-31 2018-09-27 シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド 相対位置測定に基づくアライメントシステム、デュアルワークステージシステムおよび測定システム

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