JPH07283110A - 走査露光装置 - Google Patents

走査露光装置

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JPH07283110A
JPH07283110A JP6069761A JP6976194A JPH07283110A JP H07283110 A JPH07283110 A JP H07283110A JP 6069761 A JP6069761 A JP 6069761A JP 6976194 A JP6976194 A JP 6976194A JP H07283110 A JPH07283110 A JP H07283110A
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wafer
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Application number
JP6069761A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Umagome
伸貴 馬込
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光基板上に形成されたパターンに対してマ
スクのパターンを高精度に重ね合わせて露光する。 【構成】 マスクのパターン面内に規定される照明光の
照明領域内の第1位置で、マーク検出系(20〜27)
がマスクアライメントマークと基板アライメントマーク
とを検出し、その結果を利用してマスクと基板とを同期
的に走査する。可動部材(24a、24b、8)はマス
クのパターン面内におけるマーク検出系の検出位置を、
第1位置と照明領域から走査方向にずれた第2位置との
間で可動とする。そして、走査露光中、マーク検出系が
第2位置でマスクマークと基板マークとを検出したとき
の検出結果に基づいて、調整手段(MCS、12、1
3)はマスクと基板との相対的な位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスク上のパターンを
感光基板上に投影露光する際、マスクと感光基板とを同
期して走査する投影式走査露光装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子又は薄膜ヘッ
ド等をフォトリソグラフィー技術を用いて製造する際
に、フォトマスク又はレチクル(以下「レチクル」と総
称する)に形成されたパターンを投影光学系を介して感
光基板(以下「ウェハ」と記す))上に露光する投影露
光装置が使用されている。最近は半導体素子の1個のチ
ップパターン(ウェハ上に照射される1つのショット領
域)を大型化する傾向にあるため、レチクルを照明する
照明領域に対してレチクルとウェハとを同期して相対走
査することにより、レチクルのパターンをウェハ上に露
光する走査露光装置が開発されている。
【0003】従来の走査露光装置として、フルフィール
ド投影が可能な縮小投影光学系を用いてステップアンド
スキャン露光を行う技術が例えば特開平2−22942
3号公報に開示されている。このようなレチクルのパタ
ーンを所定の投影倍率でウェハ上に露光するスキャン方
式の露光装置においては、レチクルステージとウェハス
テージとを投影倍率に応じた速度比で精密に走査移動さ
せる必要があるとともに、走査中に生じるレチクルのパ
ターンとウェハ上のパターンとの整合状態からのずれも
許容範囲内に押さえ込んでおく必要がある。許容できる
整合ずれは、ウェハ上の最小パターン線幅から概略的に
規定されるが、例えば0.8μm程度の線幅のパターン
をウェハ上に形成するとなると、その1/5〜1/10
以下のずれ量しか許容されない。
【0004】従って走査露光中においては、レチクルと
ウェハとの相対的なずれを常にモニターできることが望
ましい。その1つの従来例として、特開平4−3077
20号公報に開示されたように、レチクルとウェハとの
両方に走査方向に沿って所定ピッチで回折格子を一様に
設け、これらの回折格子の各々を同時に検出するアライ
メント系を設ける。このアライメント系は走査露光中に
レチクル上の回折格子マークとウェハ上の回折格子マー
クとの各々に光を照射して、各マークから発生する光を
逐次検出してリアルタイムに相対位置ずれを検出する。
そして、この位置ずれが0となるようにレチクルステー
ジをサーボ制御して、ウェハとレチクルとの相対位置関
係を補正するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来技術は、アライメント系で求めたレチクルとウ
ェハとの相対位置ずれ量が常に零となるように、レチク
ルステージの位置をサーボ制御して、同期走査中にレチ
クルの位置を補正している。すなわち、レチクル上の露
光光の照明領域内におけるレチクルとウェハとの位置ず
れを検出している。従って、レチクルとウェハとの相対
走査の速度をある程度低速にしないとレチクルの位置補
正が追いつかなくなってしまい、十分な重ね合わせ精度
が得られないといった問題が生じる。
【0006】また、レチクルのパターンをウェハ上に露
光された複数のショット領域に対して順次露光していく
場合、夫々のショット領域の位置を予め求めておき、そ
のショット領域の位置に基づいてウェハステージを露光
開始位置に配置したのち、露光すべきショット領域に対
して走査露光を行う必要がある。従って、通常ウェハ上
のショット領域に付随して形成されているアライメント
マークを検出して、ショット領域の位置を検出する工程
(例えばグローバルアライメント等)を経て露光動作に
入る。
【0007】ここで、上述した走査露光中のアライメン
ト系によって各ショット領域に形成されたアライメント
マークを検出することができるが、そのアライメントマ
ークを検出する位置に応じて投影光学系のディストーシ
ョンによる検出誤差が生じてしまうため、このアライメ
ントマークを実際に露光が行われる位置、すなわち露光
光の照明領域内で検出しなければならない。
【0008】また、上述のアライメントマークを検出す
るためのアライメント系と走査露光中のアライメント系
とを露光装置中に別々に設けることも可能であるが、ス
ペース、コスト、光学調整等の点で極めて不利となる。
特に狭いレチクル周辺にアライメント光学系が集中する
ことは、アライメント光学系の設計において不利とな
る。
【0009】本発明は上述の如き問題点に鑑みてなされ
たものであり、ウェハ上に形成されたショット領域とレ
チクル上のパターン領域とを高精度に重ね合わせて露光
することが可能な走査露光装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる問題点を解決する
ため本発明においては、例えば図1に示すように、光源
からの照明光をマスク(R)上の所定の照明領域(E
A)に照射する照明光学系(1)と、マスク(R)のパ
ターンを感光基板(W)上に投影する投影光学系(P
L)とを備え、マスク(R)と感光基板(W)とが投影
光学系の光軸に垂直な所定の走査方向に同期的に移動す
ることによって、パターンの投影像を感光基板(W)上
に走査露光する装置において、マスク(R)は走査方向
に連続的、又は断続的に形成されたマスクマーク(RM
x、RMy)と、該マスクマークとは異なる位置に形成
されたマスクアライメントマーク(RMa、RMb、R
Mc、RMd)とを有し、感光基板(W)は走査方向に
連続的、又は断続的に形成された基板マーク(WM)
と、該基板マークとは異なる位置に形成された基板アラ
イメントマーク(WMa、WMb、WMc、WMd)と
を有し、マスク上に形成されたマークと基板上い形成さ
れたマークとの各々を照明するとともに、該各々のマー
クから発生した光を投影光学系(PL)を介して光電検
出するマーク検出系(20〜27)と、マーク検出系
(20〜27)によるマスク(R)のパターン面内にお
けるマークの検出位置を、パターン面内に規定される照
明領域(EA)内、若しくは該照明領域の近傍の第1位
置と、照明領域(EA)から走査方向のマスク(R)が
送られてくる側にずれた第2位置との間で可動とする可
動部材(24a、24b、8)と、マーク検出系(20
〜27)が第1位置でマスクアライメントマーク(RM
a、RMb、RMc、RMd)と基板アライメントマー
ク(WMa、WMb、WMc、WMd)とを検出したと
きの検出結果を利用して、マスク(R)と感光基板
(W)とを同期的に移動させる駆動手段(MCS、2、
4、5、6、12、13)と、走査露光中、マーク検出
系(20〜27)が第2位置でマスクマーク(RMx、
RMy)と基板マーク(WM)とを検出したときの検出
結果に基づいて、マスクマーク(RMx、RMy)と基
板マーク(WM)との走査方向における位置ずれ量を求
めるとともに、該位置ずれ量に基づいて、マスク(R)
と感光基板(W)との走査方向における相対的な位置を
調整する調整手段(MCS、12、13)とを有するこ
ととする。
【0011】
【作用】本発明においては、例えば図2に示すように走
査露光に先立ってマーク検出系(アライメント系)の検
出位置を照明領域EA内における位置ARa’、AR
b’に配置し、図3に示す感光基板(ウェハ)上のアラ
イメントマークWMa〜WMdを検出する。そして、こ
れらの検出結果に基づいて走査露光を行う際、アライメ
ント系の検出位置は図2に示すように照明領域EAに対
してマスク(レチクル)の走査方向であるX方向にずれ
た位置ARa、ARbに配置される。そして、例えば図
3に示すようにレチクルを−X方向、ウェハをX方向に
走査する場合、光軸AXbを有するアライメント系、す
なわち図2における検出位置ARbに配置されたアライ
メント系によって、レチクルに設けられた走査露光中の
アライメント用のマークRMx、RMy、及びウェハ上
に形成された走査露光中のアライメント用のマークWM
を夫々同時に検出し、レチクルとウェハとのずれ量を検
出する。このずれ量の検出位置と、実際に露光される位
置との間には所定の間隔があいているため、ずれ量を検
出した点が同期走査に伴って照明領域の中心を通るとき
に、検出したずれ量が0となるようにウェハ、又はレチ
クルの位置を制御(調整)する。
【0012】このことによって、走査露光に先立って各
ショット領域の位置を精度良く検出することができると
ともに、走査露光中のレチクルとウェハとの位置ずれを
先読みすることによって、ショット領域とレチクルのパ
ターンとを高精度に重ね合わせた状態でパターンを露光
することができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の実施例による走査露光装置の
概略的な構成を示す図である。この図1において投影光
学系PLは、フルフィールドタイプの1/5縮小投影レ
ンズであり、レチクルR側とウェハW側がともにテレセ
ントリックになっている。さて、照明光学系1は光源か
ら射出される露光光をレチクルR上の所定の照明領域に
照射する。この照明領域の中心点は照明光学系1及び投
影光学系PLの光軸AXと一致している。レチクルRは
少なくともX方向に大きく移動可能なレチクルステージ
2上に吸着保持される。レチクルステージ2はコラム3
上をモータ4によってX方向に走査移動する。また、モ
ータ4はレチクルRのアライメントのために、レチクル
ステージ2をY方向及びθ方向に微動させる。レーザ干
渉計11はレチクルステージ2のXY座標系上における
位置を逐次検出して主制御系MCSに出力する。駆動制
御部13は主制御系MCSからのレチクルRの位置情報
やレチクルステージ2のX方向、及びY方向の移動と速
度に関するスピード信号に基づいてモータ4の駆動を制
御する。また、ここでは図示していないが、レチクルス
テージ2はレーザ干渉計によってY方向における座標位
置、及び回転(ヨーイング)誤差等が計測されているも
のとする。
【0014】レチクルR上の照明領域内に存在するパタ
ーンの像は、投影光学系PLによってウェハW上に結像
投影される。ウェハWは2次元的(X方向及びY方向)
に大きく移動するウェハステージ5上に吸着保持され
る。このウェハステージはモータ6によって駆動され
る。レーザ干渉計10はウェハステージ5のXY座標系
上における位置を逐次検出して主制御系MCSに出力す
る。駆動制御部12は主制御系MCSからのウェハWの
位置情報やウェハステージ5のX方向、及びY方向の移
動速度に関するスピード信号に基づいてモータ6の駆動
を制御する。また、ウェハステージ5上には基準板FM
が配置さており、この基準板FM上には後述するベース
ラインチェックのための所定形状の基準マークが設けら
れている。本実施例においてはウェハステージ5のX方
向への移動によって走査露光を行い、Y方向への移動を
ステッピングに使うものとするが、その逆であってもよ
いことは言うまでもない。
【0015】次にレチクルRとウェハWとに形成された
アライメントマークの配置の一例を図2、図3を用いて
説明する。図2に示すレチクルRは、X方向に伸びたス
クライブンSLによって回路パターン領域が2分割され
ており、このようなレチクルを用いることによって、ウ
ェハ上の1つのショット領域内に2つの半導体チップを
形成することができる。そして、このレチクルRのスク
ライブラインSL上には複数の格子要素をX方向に一定
ピッチで配置した格子マークRMxと、Y方向に一定ピ
ッチで配置し、X方向に伸びた格子マークRMyとが設
けられている。また、レチクルR上のパターン領域PA
の周辺のX方向に伸びたストリートライン領域内には、
そのストリートラインのX方向の両端にレチクルアライ
メントマークRMa、RMb、RMc、RMdが設けら
れている。また、図2において、破線で示す照明領域E
A内のパターンの像が投影光学系PLを介してウェハW
上に投影結像される。この照明領域EAは投影光学系P
Lの投影視野PLA内に規定される。
【0016】図3は、走査露光中のレチクルRとウェハ
Wとのアライメントの様子を表す斜視図である。図3に
示すように、レチクルRとウェハWとはX方向に沿って
互いに逆方向に走査移動される。ウェハW上には複数の
パターン(ショット)領域SAが形成され、各ショット
領域SAの中央部には、X方向及びY方向に一定のピッ
チで配列された格子マークWMが設けられている。この
格子マークWMは、ショット領域SA内においてレチク
ルR上のストリートラインSLに対応して配置されてい
る。また、夫々のショット領域の4隅にはウェハアライ
メント用のアライメントマークWMa、WMb、WM
c、WMdが設けられている。
【0017】レチクルR上の格子マークRMxとウェハ
W上の格子マークWMとのX方向における相対位置ずれ
は、図3に示すようにレチクルRが−X方向に走査され
ているときは光軸AXbを有するアライメント光学系を
介して検出され、レチクルRがX方向に走査されている
ときは、光軸AXaを有するアライメント光学系を介し
て検出される。レチクルR上の格子マークRMyとウェ
ハW上の格子マークWMとのY方向における相対位置ず
れも同様に、レチクルRが−X方向に走査されていると
きは光軸AXbを有するアライメント光学系を介して検
出され、レチクルRがX方向に走査されているときは、
光軸AXaを有するアライメント光学系を介して検出さ
れる。ここで、光軸AXaを有するアライメント系は図
1に示す対物レンズ24aからビームを射出する。また
光軸AXbを有するアライメント系は図1に示す対物レ
ンズ24bからビームを射出する。この2つのアライメ
ント系についての構成は後で詳述する。
【0018】図2に示すように、光軸AXaを有するア
ライメント系のレチクルR上でのマークの検出位置(ビ
ームを照射する領域)ARaは、レチクルRのスクライ
ブラインSL上で、照明領域EAに対して−X方向にず
れた位置にあり、光軸AXbを有するアライメント系の
検出位置ARbは、レチクルRのスクライブラインSL
上で、照明領域EAに対してX方向にずれた位置にあ
る。また、光軸AXaを有するアライメント系は、検出
位置を図2に示す位置ARaから照明領域EA内の一方
のストリートライン上の位置ARa’に移動させること
が可能であり、光軸AXbを有するアライメント系は、
検出位置を図2に示す位置ARbから照明領域EA内の
他方のストリートライン上の位置ARb’に移動させる
ことが可能である。これら2つのアライメント系は、走
査露光に先立ってグローバルアライメントを行う際に、
検出位置をARa’、ARb’に配置してウェハW上の
アライメントマークWMa、WMb、WMc、WMdを
検出する。そして走査露光時には検出位置をARa、A
Rbに配置し、ウェハW上の格子マークWMとレチクル
R上の格子マークRMx、RMyとを検出する。アライ
メント系の検出位置の移動機構については後で詳述す
る。また、図11に示すように、基準板FM上には図2
に示す2つのアライメント系の検出位置ARa、AR
a’、ARb、ARb’の夫々に対応して基準マークF
Ma、FMa’、FMb、FMb’が形成されている。
図11は基準板FMの中心と投影光学系PLの光軸AX
とが一致した状態を示す。また、基準板FMは、投影光
学系PLのウェハ上における投影視野とほぼ同じ大きさ
である。
【0019】次に、再び図1、図4〜図8を参照してア
ライメント系について説明する。本実施例では、レチク
ルR、ウェハWの格子マークとウェハWの格子マークと
のX及びY方向の位置ずれを検出するのに好適な干渉縞
アライメント法を採用する。この干渉縞アライメント法
の詳細は、例えば特開昭63−283129号公報、特
開平2−227602号公報等に開示されているので、
ここでは簡単に説明する。
【0020】図4は図1に示す2光束化周波数シフタ部
21及び光分割部22の構成の一例を示す斜視図であ
る。He−Ne、He−Cd、又はArイオン等のレー
ザ光源20からのコヒーレントな直線偏光レーザは、2
光束化周波数シフタ部21に入射する。図4に示すよう
に、2光束化周波数シフタ部21は光源からのレーザを
ビームスプリッタ41でビームLB1とビームLB2に
2分割する。ビームスプリッタ41で反射したビームL
B1は音響光学変調器(AOM)43に入射し、ビーム
スプリッタ41を透過したビームLB2は、ミラー42
で反射したのち、音響光学変調器(AOM)44に入射
する。AOM43は周波数f1 の高周波信号でドライブ
され、その周波数f1 で決まる回折角だけ偏向された1
次回折光をビームLB1として出力する。また、AOM
44は周波数f1 であるビームLB1との周波数差がΔ
fとなるように周波数f2 (f2 =f1 −Δf)の高周
波信号でドライブされ、同様にその周波数f2 で決まる
回折角だけ偏向された1次回折光をビームLB2として
出力する。AOM43から射出したビームLB1は、ミ
ラー45、レンズ46、ミラー47、49を介して図1
の光分割部22内に設けられた分割器15に入射する。
AOM44から射出ビームLB2も同様に、レンズ4
8、ミラー49を介して、分割器15に入射する。
【0021】2光束化周波数シフタ部(41〜49)か
ら射出されたビームLB1及びLB2の主光線は、アラ
イメント光学系の光軸に関して対照的に偏心しており、
光軸とほぼ平行して分割器15に入射する。分割器15
は三角柱状のプリズムを背中合せに貼り合わせたもの
で、その接合面が偏光ビームスプリッターとして作用す
る。この分割器15の三角柱状のプリズムの接合面は、
ビームLB1の主光線とLB2の主光線とを含む平面に
対して、夫々のビームLB1、LB2の入射方向に垂直
な方向に45°傾いて配置されている。従って、図4に
示すようにビームLB1は上側のプリズム15aに入射
し、ビームLB2は下側のプリズム15bに入射する。
そして、ビームLB1はプリズム15aから射出される
S偏光のビームLB1sとプリズム15b射出さるP偏
光のビームLB1pとに分割され、ビームLB2はプリ
ズム15aから射出されるP偏光のビームLB2pとプ
リズム15b射出さるP偏光のビームLB2sとに分割
される。そして、ビームLB1sとLB2sとの主光線
を含む平面と、ビームLB1pとビームLB2pとの主
光線を含む平面とはほぼ垂直である。また、4つの光束
ビームLB1s、LB2s、LB1p、LB2pはアラ
イメント系の光軸AXaからの距離(偏心量)が同一で
ある。そして、これらの4光束はレンズ16を介してこ
のレンズの後側焦点位置で交差する4本の平行光束とし
て射出され、図1における送光光学系23に入射する。
以上の説明の如く、本実施例では簡単な構成によって1
つのアライメント系に光軸AXaからの偏心量が同一と
なるように4本のビームを通すことができる。
【0022】さて、4つのビームLB1s、LB2s、
LB1p、LB2pは図1における送光光学系23を介
してミラーや対物レンズ等から構成される対物光学系2
4aに入射する。図5は対物光学系24a内の対物レン
ズ33から射出した4光束がレチクルR上の格子マーク
RMx、RMyを照射する様子を示す斜視図である。図
5に示すように、ビームLB1s、LB2sは対物レン
ズ33の焦点位置に存在するレチクルRのパターン面で
互いに平行光束となってX方向に交差して、レチクルR
上の所定の領域ARaを照射する。この領域ARaは図
2に示す領域(検出位置)ARaと同一のものである。
そしてレチクルR上の格子マークRMx上に1次元の干
渉縞を作る。また、格子マークRMxと格子マークRM
yとの間の窓部を透過した2本のビームLB1s、LB
2sは投影光学系PLを介してウェハW上の格子マーク
WM上で再びX方向に交差して、1次元の干渉縞を作
る。そして、レチクルR上に作られる干渉縞は、2本の
ビームLB1s、LB2sの間にΔfの周波数差がある
ことから、Δfに比例した速度で干渉縞のピッチ方向
(X方向)に流れる。ここで、格子マークRMxと干渉
縞のピッチ方向とが一致するように、2本の送光ビーム
の入射方向を決定し、かつ格子マークRMxのピッチと
干渉縞のピッチとが所定の関係(例えば整数比)になる
ように、2本のビームの交差角を決定する。このことに
よって格子マークRMxからは垂直方向に周波数差Δf
と同じビート周波数をもった干渉光が発生する。このこ
とは、ウェハW上の格子マークWMと2本のビームLB
1s、LB2sとの間にも言えることである。
【0023】上述と同様に、対物レンズ33を射出した
ビームLB1p、LB2pは平行光束となって、Y方向
に交差し、レチクルR上の領域ARaを照明する。ま
た、レチクルRを透過したビームLB1p、LB2pは
ウェハW上で互いに平行光束となってY方向に交差し、
格子パターンWMを照明する。そして、レチクルR上の
格子マークRMy、及びウェハW上の格子マークWM上
で、Y方向に流れる1次元の干渉縞を作る。
【0024】図5はレチクルR側からみた格子マークR
Mx、RMy、及び格子マークWMの位置関係を示す図
である。矩形の領域ARaはビームLB1sとLB2s
とがレチクルR上で交差する領域であり、ビームLB1
pとLB2pとがレチクルR上で交差する領域でもあ
る。格子マークRMx、RMyはラインアンドスペース
が1:1(デューティ50%)であり、これらのマーク
はY方向に微小量はなれており、この格子マークRMx
とRMyとの間にウェハW上に設けられた格子マークW
Mが投影される。この格子マークはX方向、及びY方向
に所定ピッチで伸びた格子パターンから成り、碁盤縞状
に形成されている。レチクルRのパターン面に投影され
る格子マークWMのX及びY方向におけるピッチは、格
子マークRMx、RMyのピッチ(Pgr)と同じであ
るため、実際にウェハW上に形成されている格子マーク
のピッチは、投影光学系Pの投影倍率が1/5であるの
で、Pgr/5である。
【0025】図7は図1に示す光電検出ユニット25の
概略的な構成を示す平面図である。ビームLB1s及び
LB2sによって生じたウェハW(格子マークWM)か
らの干渉光と、レチクルR(格子マークRMx)からの
干渉光は、干渉光BTとして投影光学系PLの光軸にほ
ぼ平行して再び対物レンズ33に入射する。ビームLB
1p及びLB2pによって生じた格子マークWMからの
干渉光と、格子マークRMyからの干渉光も同様に、、
干渉光BTとして対物レンズ33に入射する。干渉光B
Tはビームスプリッタ30によって反射され、対物レン
ズ35を介して平行光束となる。干渉光BTはP偏光の
光を透過してS偏光の光を反射する偏光ビームスプリッ
タ50によって、再びP偏光の干渉光BTpとS偏光の
干渉光BTsに分割される。
【0026】P偏光の干渉光BTpは、ビームスプリッ
タ51によって再び2分割され、一方の干渉光は遮光板
52、レンズ54を介して光電検出器(フォトダイオー
ド、フォトマル等)61に入射し、他方の干渉光は遮光
板53、レンズ55を介して光電検出器62に入射す
る。遮光板52はレチクルR上の格子マークRMx、R
Myと共役な位置に配置され、マークRMyからの干渉
光のみを通して他の干渉光(マークRMx、マークWM
からの干渉光)を遮光するような配置の開口52yを有
する。同様に、遮光板53はウェハW上の格子マークW
Mと共役な位置に配置され、マークWMからの干渉光の
みを通して他の干渉光(マークRMx、マークRMyら
の干渉光)を遮光するような配置の開口53yを有す
る。光電検出器61はマークRMyからの干渉光を受光
すると、正弦波上の検出信号SRyを図1に示す位相差
検出部27に出力する。同様に、光電検出器62はマー
クWMからの干渉光を受光すると、正弦波上の検出信号
SWyを位相差検出部27に出力する。
【0027】また、S偏光の干渉光BTsも同様に、ビ
ームスプリッタ56によって再び2分割され、一方の干
渉光は遮光板57、レンズ59を介して光電検出器63
に入射し、他方の干渉光は遮光板58、レンズ69を介
して光電検出器64に入射する。遮光板57、及び遮光
板58は上述の同様に、格子マークRMx、RMy、及
び格子マークWMと共役な位置に配置され、遮光板57
はマークRMxからの干渉のみを通す開口57xを有
し、遮光板58はマークWMからの干渉光のみを通す開
口58xを有する。また、光電検出器63、光電検出器
64は、夫々正弦波上の検出信号SRx、SWxを位相
差検出部27に出力する。
【0028】ここで、図1における基準検出系26は4
本のビームLB1s、LB2s、LB1p、LB2pを
送光光学系23から取り入れる。そして、S偏光のビー
ムLB1s、LB2sのビート周波数Δfsを検出し、
基準信号SFsとして位相差計測部27に出力するとと
もに、P偏光のビームLB1p、LB2pのビート周波
数Δfpを検出し、基準信号SFpとして位相差計測部
27に出力する。
【0029】位相差計測部27は光電検出器63、64
からの検出信号SRx、SWxと基準信号SFsとの位
相差から、ウェハW及びレチクルRのX方向における初
期位置からのずれを求める。さらに、光電検出器61、
62からの検出信号SRy、SWyと基準信号SFpと
の位相差から、ウェハW及びレチクルRのY方向におけ
る初期位置からのずれを求める。
【0030】ここで、レチクルRとウェハWとの走査方
向(X方向)の位置ずれの検出について考えると、レチ
クルRとウェハWとが静止した状態ではどちらの検出信
号SWx、SRxの周波数もΔfであるが、本実施例の
ようにスキャン露光である場合は、レチクルRもウェハ
Wも2本の送光ビームの交差領域に対してピッチ方向に
速度v(mm/s)で移動している。従ってレチクルR
及びウェハWからの干渉光がドップラー効果を受け、検
出信号SRx、SRyの周波数は次式のようになる。 fs=Δf+2v/Pg ここで、Pgは格子マークRMx又は格子マークのピッ
チである。従って、周波数fsとして位相差計測上で問
題とならない値が確保できるように走査速度vを低めに
設定しておく。
【0031】そして、レチクルRの格子マークRMxと
ウェハWの格子マークWMが、そのピッチ方向にずれて
いるときは、2つの信号SRx、SWxの間に位相差Δ
φが生じる。位相差計測部27は先の基準検出系26か
らの基準信号SFsに基づいてこの位相差Δφを検出
し、検出された位相差に対応した位置ずれ量を求めて、
主制御系MCSに出力する。このことについては特開平
4−307720号公報に詳細に記載されている。
【0032】また、非走査方向(Y方向)の位置ずれ検
出については、ウェハWとレチクルRとの走査にさほど
関係なく、位相差計測部27は、検出信号SWy、SR
yと基準信号SFpとに基づいてレチクルR上の格子マ
ークRMyとウェハW上の格子マークWMとのY方向に
おける位置ずれ量を検出し、主制御系MCSに出力す
る。主制御系MCSは位相差計測部27からのX方向、
及びY方向における位置ずれ量の値を入力し、ウェハス
テージ5の駆動制御部12、又はレチクルステージ2の
駆動制御部13に逐次補正値を出力する。上述のよう
に、本実施例におけるアライメント系は、レチクルRと
ウェハWとのX方向における位置ずれ量とY方向におけ
る位置ずれ量とを同時に検出することができる。
【0033】また、ショット領域SAの4隅に形成され
たアライメントマークWMa〜WMd、及び基準板FM
上に形成された基準マークFMa、FMa’、FMb、
FMb’も先の格子マークWMと同一形状のマークであ
り、レチクルR上のアライメントマークRMa〜RMd
も格子マークRMx、RMyと同一形状のマークである
ため、アライメント系は上述と同様にこれらのマークを
検出することができる。ただし、アライメント系がこれ
らのマークを検出する際は、レチクルステージ、及びウ
ェハステージが静止した状態である。
【0034】また、対物光学系24aは図1に示す駆動
装置8によってレチクルRの上方の投影光学系PLの光
軸AXに垂直な面内において2次元移動可能となってお
り、ウェハW上に設けられたマークとレチクルR上に設
けられたマークとの検出位置を変更することが可能であ
る。この対物光学系の移動については、例えば特開平2
−231504号公報、特開平5−175097号公報
等に開示されているので、ここでは簡単に説明する。
【0035】図8は図1に示す対物光学系24aの概略
的な構成の一例を示す斜視図である。図8に示すよう
に、上述の4本のビームLB1s、LB2s、LB1
p、LB2pは送光光学系23内に配置されているビー
ムスプリッタ30、1/4波長板31を介して対物光学
系24a内に入射する。対物光学系24aはミラー3
2、対物レンズ33、ミラー34から構成され、ビーム
をレチクルR上に照射する。また、レチクルRとウェハ
Wからの干渉光は対物光学系24a、1/4波長板3
1、ビームスプリッタ30を介して光電検出ユニット2
5内に設けられた対物レンズ35に入射する。
【0036】また、ミラー34と対物レンズ33とは不
図示の保持金物で一体に固定されており、図1に示す駆
動装置8はこの保持金物を駆動することによってミラー
34と対物レンズ33とを一体にY方向に移動させる。
さらに、ミラー34、対物レンズ33及びミラー32も
不図示の保持金物で一体に固定されており、図1に示す
駆動装置8はこの保持金物ををX方向に移動することに
よってミラー34、対物レンズ33及びミラー32をX
方向に移動させる。本実施例では対物レンズ33の前側
焦点位置と対物レンズ35の後側焦点位置とがほぼ一致
するように、対物レンズ33及び35が配置されてい
る。また、各対物レンズ33、35の焦点距離と対物レ
ンズ33の移動量とを制限することによって、光路長を
補正するための光学系(例えばトロンボーン光学系等)
を使用せずに、実用上全く問題なく簡単な構成のまま対
物レンズ33の検出位置を移動可能としている。
【0037】次に、走査露光中のアライメント動作につ
いて図3、及び図9を用いて説明する。図9はウェハ上
における露光光の照明領域EA’に対して歪みが生じて
いるショット領域SAが走査される様子を表す図であ
る。ウェハ上に形成された各ショット領域は、ウェハス
テージの送りのくせやプロセス時の熱によるウェハの歪
み、ウェハとウェハホルダーとの間にはさまれた異物等
によって、曲がりや歪みが生じていることがある。従っ
て、これらの曲がりや歪みによる重ね合わせ精度の低下
を防ぐため、走査露光中にウェハとレチクルとの位置ず
れを検出し、そのずれを補正する。本実施例では露光光
の照明領域に入る前(パターンが露光される前)のウェ
ハとレチクルとの位置ずれを検出し、そのずれ量が照明
領域内でほぼ零となるようにウェハの位置を補正(調
整)する。即ち、ウェハとレチクルとの位置ずれを先読
みする。
【0038】図3に示すように、レチクルRがX方向に
走査されるとき(ウェハWが−X方向に走査されると
き)は、光軸AXaを有するアライメント系がレチクル
R上の格子マークRMx、RMyと、ウェハW上の格子
マークWMとを検出し、レチクルRとウェハWとのX及
びY方向におけるずれを検出する。逆に、レチクルRが
−X方向に走査されるとき(ウェハWがX方向に走査さ
れるとき)は、光軸AXbを有するアライメント系がレ
チクルR上の格子マークRMx、RMyと、ウェハW上
の格子マークWMとを検出し、レチクルRとウェハWと
のX及びY方向におけるずれを検出する。
【0039】ここで、図9に示すように、レチクルとウ
ェハとの位置ずれを検出する位置が、照明領域の中心点
から走査方向(X方向)にレチクルRとのY方向におけ
る相対位置ずれΔdを検出する。このとき、主制御系M
CSはステージの座標位置(Pa、Pb)をレーザ干渉
計10から読み取るとともに、検出したずれ量Δdを入
力する。そして、検出点SPが照明領域EA’の走査方
向における中心部を通過するとき、即ちレーザ干渉計が
読み取るX座標値がPa+ΔTとなるとき、検出したず
れ量Δdが0になるようにウェハステージをフィードバ
ック制御する。即ち、ウェハステージのY座標値をPb
+Δdにする。そして、例えばウェハとレチクルとの位
置ずれを数msごとに検出し、上述のごとく検出したず
れ量を順次補正していくことで、走査露光中、照明領域
内におけるウェハとレチクルとの位置ずれを常に補正し
た状態でレチクル上のパターンがウェハ上に投影露光さ
れる。また、ウェハとレチクルとの位置ずれを先読みし
ているため、走査速度が比較的速くてもウェハとレチク
ルとの位置ずれを高精度に補正することが可能となる。
【0040】また、X方向の位置ずれについても上述と
同様に、アライメント系で求めたX方向におけるレチク
ルとウェハとの位置ずれ量に基づいて、スキャン方向に
おける走査速度を制御することにより補正することがで
きる。また、本実施例においてはウェハステージを微動
させてウェハとレチクルとの相対位置ずれを補正した
が、レチクルステージを微動させて位置ずれを補正して
もよいことはいうまでもない。
【0041】次に、本実施例による装置の動作(アライ
メントシーケンス)について図10のフローチャート図
を用いて簡単に説明する。まず、ステップ101におい
てウェハの交換が行われ、ウェハステージ2上にウェハ
が吸着保持される。次のステップ102において、主制
御系MCSは駆動装置8を介して2つの対物光学系24
a、24bのマークの検出位置を図2に示す位置AR
a’、ARb’へ移動させる。次にステップ103にお
いてウェハステージ5上の基準板FMを投影光学系PL
の真下に配置する。そして、2つのアライメント系によ
って基準板FM上のマークを検出し、マークの検出位置
と投影光学系PLの光軸AXとの距離を計測する(ベー
スラインチェックを行う)。
【0042】次に、主制御系MCSはステップ104〜
107においてグローバルアライメントを行う。本実施
例においては高スループットでアライメント精度の良い
エンハンスメント・グローバルアライメント(EGA)
方式を利用する。このEGA方式の詳細については特開
昭61−44429号公報に開示されているため、ここ
では詳細な説明を省略する。
【0043】各ショット内には4つのアライメントマー
クWMa〜WMd(図3参照)が設けられているが、各
ショットに対して4つのアライメントマークを検出する
必要はなく、サンプルアライメント用の各ショットに対
して最低1点のマークを検出すればよい。このとき検出
したマークの位置がウェハWの全面に渡りほぼ均等に分
布してることが望ましい。本実施例においてはアライメ
ント系が2つあるので、計測効率を上げるため、これら
2つのアライメント系でアライメントマークWMaとW
Mb、若しくはWMcとWMdを同時に検出する。そし
て、サンプルアライメント用のショット領域として、ア
ライメントマークWMa、WMbが検出される8個のシ
ョット領域S1〜S8、及びアライメントマークWM
c、WMdが検出される8個のショット領域S9〜S1
6を予め定めおく。
【0044】主制御系MCSは先ずステップ104にお
いて、2つのアライメント系がサンプルアライメント用
の各ショット領域S1〜S8のアライメントマークWM
a、WMbの像を順次検出するように、駆動制御部12
を介してステージ5の移動を制御する。そして、ステッ
プ105において検出したサンプルショットの数nが8
個になるとステップ106へ進み、同様にして2つのア
ライメント系がサンプルアライメント用の各ショット領
域S9〜S16のアライメントマークWMc、WMdの
像を順次検出するように、ステージ5の移動を制御す
る。そして、ステップ107において検出したサンプル
ショットの数が8個になると、次のステップ108へ進
み、対物光学系24a、24bのマークの検出位置を図
2に示す位置ARa、ARbへ移動させる。上述のEG
A方式によるグローバルアライメントにより、主制御系
MCSはウェハW上における各ショット領域の配列、各
ショット領域の倍率、回転、直交度等を求め、主制御系
MCSはこれらの値に基づいて露光を行う。また、本実
施例においてはアライメントマークWMa、WMbの検
出時にレチクル上格子マークRMa、RMbも同時に検
出し、アライメントマークWMc、WMdの検出時にレ
チクル上格子マークRMc、RMdも同時に検出する。
このことにより、レチクルステージ上におけるレチクル
の位置情報を得ることができ、例えばレチクルがレチク
ルステージ上でずれて載置されているとき等に、レチク
ルステージの位置を微調整してそのずれを補正すること
が可能となる。
【0045】対物光学系24a、24bを移動させた
後、主制御系MCSはステップ109において基準板F
Mを投影光学系の真下に配置し、再度ベースラインチェ
ックを行う。ベースラインチェックが終了すると、次に
ステップ110へ進み、先のグローバルアライメントの
計測結果に基づいてウェハステージ5及びレチクルステ
ージ2を露光開始位置に配置したのち、各ステージを同
期的に走査させてウェハ上のショット領域に対してレチ
クルのパターンを投影露光する。この走査露光中、主制
御系MCSは2つのアライメント系からの検出結果に基
づいて、レチクルとウェハとの位置擦れを補正する(ス
テップ111)。この走査露光中のアライメント動作に
ついては先に説明した通りである。そして、1つのショ
ット領域の露光が終了すると、次にステップ112に進
み、ウェハW上のN個のショット領域全ての露光を終了
していなければ、再度ステップ110に戻り、各ショッ
ト領域に対してレチクルのパターンを順次露光してい
く。このとき、例えばある1つのショット領域に対して
ウェハをX方向、レチクルを−X方向に走査して露光を
行ったときは、露光終了後ウェハステージをY方向にス
テッピングさせて、次のショット領域に対してはウェハ
ステージを−X方向、レチクルステージをX方向に走査
させて露光を行うようにする。
【0046】以上のシーケンスによってウェハ上に形成
されたショット領域とレチクル上のパターン領域とを高
精度に重ね合わせて露光することが可能となる。また、
本実施例においては半導体チップを2つ形成するレチク
ル、即ちスクライブラインが中央部に1つ形成されてい
るレチクルに対応して、アライメント系の検出位置が定
められているが、半導体チップを3つ形成するレチクル
(スクライブラインが2つ形成されているレチクル)に
ついても、そのスクライブラインの位置に応じてアライ
メント系の検出位置を定めることによって先の実施例と
同様に走査中のアライメントが可能である。このよう
に、アライメント系の検出位置は任意の位置に配置する
ことが可能であるため、使用するレチクルに設けられた
格子マーク(走査中のアライメント用のマーク)の位置
や、レチクルの大きさに応じて、アライメント系の検出
位置を定めることができる。このとき、基準板FM上の
基準マークもアライメント系の検出位置に対応して配置
しなければならないため、図12に示すように、各アラ
イメント系における複数の検出位置をカバーできる大き
さの基準マークFMa、FMa’、FMb、FMb’を
設ける。
【0047】また、本実施例におけるアライメント系で
用いる光は露光光とは異なる波長の光であるため、投影
光学系はこのビームに対して倍率色収差(ディストーシ
ョン)を発生する。従って、このディストーションによ
るアライメント位置の誤差を補正する必要がある。この
ディストーションによるアライメント位置の誤差を補正
する技術に関しては例えば特開平4−45512号公報
に開示されており、本実施例における露光装置内に露光
光の波長と同じ波長の光を用いたTTR(スルー・ザ・
レチクル)アライメント系(露光波長アライメント系)
を設けるとともに、その露光波長アライメント系で検出
するマークを基準板FM上に設ける。そして、本実施例
における別波長アライメント系で検出されたアライメン
ト誤差量と、露光波長アライメント系で検出されたアラ
イメント誤差との差を、ディストーションに起因した
X、Y方向のオフセット量とする。このことによって、
別波長のアライメント系によるアライメント誤差を正確
に求めることができ、さらに高精度にレチクルパターン
とウェハ上のショット領域とを重ね合わせることが可能
となる。
【0048】
【発明の効果】以上、本発明によれば、マスク(レチク
ル)のパターンを感光基板(ウェハ)上に走査露光する
際に、マスク(レチクル)と基板(ウェハ)との相対的
な位置ずれ量を露光光の照明領域から走査方向にずれた
位置で検出し、ウェハ及びレチクル上の検出点が露光光
の照明領域内にあるときに、そのずれ量が0となるよう
にフィードバック制御するため、ウェハ上の1つのショ
ット領域が歪んでいたり、非線形に伸縮していたとして
も、常にその1つのショット領域の全面で極めて高い重
ね合わせ精度を得ることができる。また、位置ずれの検
出は、その検出点が露光光の照明領域に入る前の位置で
行われる(位置ずれを先読みしている)ため、ウェハと
レチクルとの走査速度がある程度速くなっても、位置ず
れの補正が追いつかなくなることはない。
【0049】また、ウェハ又はレチクル上のマークを検
出するマーク検出系(アライメント系)は、検出位置を
所望の位置に移動させることができるため、例えば本実
施例のごとく走査露光前に行われるグローバルアライメ
ントと走査露光中におけるウェハとレチクルとの相対位
置ずれ検出と兼用して行うことができるとともに、マー
ク検出時に付加される各種の誤差要因が少なくなり、ア
ライメント精度の向上が計れる。
【0050】また、レチクルステージにヨーイングやミ
ラー曲がりが生じていたとしても、走査露光時にレチク
ル上のマークを検出することで、ウェハ上に曲がりや歪
みのないショット領域を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による走査露光装置の概略的な
構成を示す図である。
【図2】レチクル上のマークの配置を説明する図であ
る。
【図3】走査露光中のレチクルとウェハとのアライメン
トの様子を表す斜視図である。
【図4】図1に示す2光束化周波数シフタ部21及び光
分割部22の構成の一例を示す斜視図である。
【図5】対物光学系24a内の対物レンズ33から射出
した4光束がレチクルR上の格子マークRMx、RMy
を照射する様子を示す斜視図である。
【図6】図1における装置で使用されるレチクルとウェ
ハとの格子マークの配置を示す図である。
【図7】図1に示す光電検出ユニット25の概略的な構
成を示す平面図である。
【図8】図1に示す対物光学系24aの概略的な構成の
一例を示す斜視図である。
【図9】走査露光中のアライメント動作について説明す
る図である。
【図10】図1における装置のアライメントシーケンス
を説明するフローチャート図である。
【図11】基準板上に設けられる基準マークの配置の一
例を示す図である。
【図12】基準板上に設けられる基準マークの配置の他
の例を示す図である。
【符号の説明】
W・・・ウェハ R・・・レチクル PL・・・投影光学系 2・・・レチクルステージ 5・・・ウェハステージ 6、11・・・モータ 8・・・駆動部 10、11・・・レーザ干渉計 12、13・・・駆動制御部 20・・・レーザ光源 24a、24b・・・対物光学系 27・・・位相差計測部 MCS・・・主制御系 FM・・・基準板 RMa、RMb、RMc、RMd・・・アライメントマ
ーク RMx、RMy、WM、WMx、WMy・・・格子マー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの照明光をマスク上の所定の照
    明領域に照射する照明光学系と、前記マスクのパターン
    を感光基板上に投影する投影光学系とを備え、前記マス
    クと前記感光基板とが前記投影光学系の光軸に垂直な所
    定の走査方向に同期的に移動することによって、前記パ
    ターンの投影像を前記感光基板上に走査露光する装置に
    おいて、 前記マスクは前記走査方向に連続的、又は断続的に形成
    されたマスクマークと、該マスクマークとは異なる位置
    に形成されたマスクアライメントマークとを有し、 前記感光基板は前記走査方向に連続的、又は断続的に形
    成された基板マークと、該基板マークとは異なる位置に
    形成された基板アライメントマークとを有し、 前記マスク上に形成されたマークと前記基板上に形成さ
    れたマークとの各々を照明するとともに、該各々のマー
    クから発生した光を前記投影光学系を介して光電検出す
    るマーク検出系と、 前記マーク検出系による前記マスクのパターン面内にお
    けるマークの検出位置を、前記パターン面内に規定され
    る前記照明領域内、若しくは該照明領域の近傍の第1位
    置と、前記照明領域から前記走査方向の前記マスクが送
    られてくる側にずれた第2位置との間で可動とする可動
    部材と、 前記マーク検出系が前記第1位置で前記マスクアライメ
    ントマークと前記基板アライメントマークとを検出した
    ときの検出結果を利用して、前記マスクと前記感光基板
    とを同期的に移動させる駆動手段と、 前記走査露光中、前記マーク検出系が前記第2位置で前
    記マスクマークと前記基板マークとを検出したときの検
    出結果に基づいて、前記マスクマークと前記基板マーク
    との前記走査方向における位置ずれ量を求めるととも
    に、該位置ずれ量に基づいて、前記マスクと前記感光基
    板との前記走査方向における相対的な位置を調整する調
    整手段とを有することを特徴とする走査露光装置。
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