JPH11233438A - 半導体装置の製造方法及び露光方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び露光方法

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JPH11233438A
JPH11233438A JP10338912A JP33891298A JPH11233438A JP H11233438 A JPH11233438 A JP H11233438A JP 10338912 A JP10338912 A JP 10338912A JP 33891298 A JP33891298 A JP 33891298A JP H11233438 A JPH11233438 A JP H11233438A
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英夫 水谷
Koichiro Komatsu
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度な位置検出ができる高性能な位置検出
を提供する。 【構成】 基板上に形成され回折格子パターンの一部を
他と異なる長さとし、回折格子の検出を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基板の位置を検出する方
法に関し、特に露光装置における被転写基板の位検出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造装置(露光装置、リペ
ア装置、検査装置等)では、チップ回路が作り込まれる
半導体ウェハを、その装置内で高精度に位置決めするこ
とが要求されてきた。特に露光装置にあっては、レチク
ルやマスクの回路パターンをウェハ上の回路パターンと
精密に重ね合わせて露光するために、予めウェハ上の回
路パターンの位置を正確に検出する必要がある。
【0003】回路パターンの微細化は、サブミクロン領
域にまで達し、現在では線幅ルール0.4〜0.6μm
程度の16Mbit D−RAM量産用の露光装置が試
作されている。これらの露光装置では、線幅ルールに見
合った位置合わせ技術が必要であり、位置合わせ用のア
ライメントマークの検出センサー単体の精度としては、
線幅ルールの1/10程度をクリアしなければならな
い。このような高い精度を得る1つのアライメント(マ
ーク検出)技術として、ウェハ上の回折格子パターンに
スタティックな干渉縞を照射し、この干渉縞と回折格子
パターンとを相対移動させて、回折格子パターンから生
じる干渉光の強度変化に基づいて、ウェハを位置合わせ
する方法が、例えばアメリカ特許第4,636,077
号に開示されている。この方法は基本的には、回折格子
パターンと干渉縞との相対位置変化量が干渉光の強度変
化(正弦波的なレベル変化)に一義的に対応することを
利用して変位計測を行なうアメリカ特許第3,726,
595号の技術を応用したものである。
【0004】一方、干渉縞と回折格子パターンとを使っ
た別の位置(変位)計測方法として、特開昭61−21
5905号公報に開示されている通り、干渉縞を回折格
子パターンのピッチ方向に高速に移動させ、回折格子パ
ターンからの干渉ビート光の光電信号(交流)と、干渉
縞の移動速度に対応した参照信号(交流)との位相差か
ら回折格子パターンの位置ずれ(格子ピッチの±1/4
以内、もしくはその整数倍)を検出する技術も知られて
いる。この方法は光ビート信号を使うことからヘテロダ
イン法とも呼ばれ、前述のスタティックな干渉縞を用い
た方法は、これに対してホモダイン法と呼ばれる。ヘテ
ロダイン法では同一周波数の2つの交流信号間(計測信
号と参照信号)の位相差が回折格子パターンの変位と一
義的に対応しており、位相差の計測は簡単なフェーズ・
メータ等であっても極めて高い分解能が得られる。例え
ばウェハ上の回折格子パターンのピッチPを2μm(1
μm幅のラインとスペース)とし、フェーズ・メータの
分解能Δθを±0.5°とすると、ある条件でのヘテロ
ダイン法では格子ピッチPの±1/4が位相差の±18
0°に比例するから、変位計測分解能ΔXは、次の関係
から求まる。
【0005】ΔX/Δθ=(P/4)/180 従って上記の条件ではΔX≒0.0014μmとなり、
これは極めて高い分解能である。しかも、ある一定時間
(mSecオーダ)の間の信号波形の平均から位相差が
求められるので高い安定性が得られる。さらに信号波形
のレベル変化ではなく、位相変化を求めればよいので、
アライメントにあたってホモダイン法のように信号強度
のばらつきに大きく依存することがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上、従来のホモダイ
ン法、ヘテロダイン法では、基板上の回折格子パターン
のピッチPの1/2毎に同一の位置ずれ情報が得られる
ため、P/2を1周期とすると、その整数倍の位置ずれ
があった場合には誤った位置合わせをすることになる。
この種のマーク検出法においては、年々回折格子パター
ンのピッチPが微細化することも予想され、現在考えら
れているようにP=2μmとしても、±0.5μmの範
囲内に回折格子パターンをプリアライメントしなければ
ならず、従来の機械的なプリアライメントのみではほと
んど達成不可能なスペックであった。
【0007】そこで本発明は、ホモダイン、ヘテロダイ
ン法のように高分解能ではあるが、真のマーク位置ずれ
計測範囲が狭いアライメント系をもつ位置合わせ装置に
おいて、上記問題点を解決しつつ、マーク検出(アライ
メント)動作の長時間化、すなわちアライメントシーケ
ンス上でのスループット低下を極力少なくすることを目
的とする。
【0008】また本発明は、パターンの形状を工夫する
ことにより、検出しやすい格子パターンをえることで、
スループットの向上を目的とする。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記問題点を解決するため
本発明では基板に形成されたマークを検出する位置検出
方法において、前記マークは、所定方向に配列された格
子マークであって、該配列方向とは異なる方向に関して
他とは長さが異なるマーク部を有し、前記異なるマーク
部を検出する工程と;前記異なるマーク部を含む格子マ
ーク全体を検出する工程とを有することとした。
【0010】
【本発明の実施の形態】本実施例においては、2つのマ
ーク検出手段が時間的に連続してマークパターンの検出
動作を行なえるように、マークパターンの構造もしくは
配置を決めておくことで、2つのマーク検出手段を使う
ことによるスループット低下を押えるようにした。
【0011】ここで本実施例におけるアライメント系の
原理的な構成、作用について図1を参照して説明する。
図1において、ウェハW上には、主マークM2 として回
折格子パターンが形成され、そこから一定距離だけ離れ
て副マークM1 が形成されている。対物光学系としての
投影レンズPLはウェハWとレチクルRとの間に配置さ
れ、露光光の波長のもとでレチクルRとウェハWとを互
いに共役関係にする。アライメント系は、アライメント
用対物レンズOBJ、ビームスプリッタBS1、ミラー
RMレンズ系GL、ビームスプリッタBS2 、及び光電
検出器PED等により構成される。投影レンズPLはウ
ェハW側がテレセントリック系になっている。このアラ
イメント系には、マーク照明光として露光光と異なる波
長の3本のビームLB0 、LB1 、LB2 が入射する。
ビームLB0 は、ビームスプリッタBS2 で反射してレ
ンズ系GLに入射し、投影レンズPLの瞳(入射瞳)E
Pと共役な面EP’の中心を通り、対物レンズOBJに
よって空間中の面IPに集光した後、投影レンズPLの
瞳EPの中心を通って、ウェハW上で再結像する。これ
によってウェハW上にはビームLB0 の円形、又はスリ
ット形のスポット光(第1検出領域)が照射され、この
スポット光とウェハW上のマークM1 とを相対走査する
ことにより、該マークM1 からは散乱光や回折光±DL
が発生する。この反射回折光は投影レンズPL、対物レ
ンズOBJを介してビームスプリッタBS1 で反射さ
れ、正反射光以外の回折、散乱光が瞳EPと共役な光電
検出器PEDの受光面上の受光素子PDa、PDb、又
は受光素子PDc、PDdにより検出される。以上のビ
ームLB0 、ビームスプリッタBS1 、SB2 、レンズ
系GL、対物レンズOBJ、及び受光素子PDa、PD
b、PDc、PDdが本発明の第1マーク検出手段を構
成する。
【0012】一方、2本の可干渉性ビームLB1 、LB
2 は、波長はビームLB0 とほぼ等しい(厳密には後述
するように数十MHz程度異なる)が、周波数が互いに
数KHz〜数十KHz程度の間で異なっており、ビーム
スプリッタBS2 を介してレンズ系GLに2方向から入
射し、瞳共役面EP’では瞳中心を挟んで点対称の関係
でスポット集光する。その後ビームLB1 、LB2 は対
物レンズOBJを通り、ともに平行光束となって面IP
で交差し、投影レンズPLに入射する。2本のビームL
B1 、LB2 は瞳EP内では再びスポットに集光した
後、投影レンズPLの光軸に関して対称的に傾いた平行
光束となってウェハW上で交差する。この2つのビーム
LB1 、LB2 の交差部分が第2検出領域に相当し、ウ
ェハW上には2つのビームLB1 、LB2 の交差角に応
じたピッチの干渉縞が、周波数差に応じた速度で一方向
に流れることになる。この干渉縞の位置に主マークM2
が存在すると、ビームLB1 の照射によって垂直に発生
する1次回折光と、ビームLB2 の照射によって垂直に
発生する1次回折光とが互いに干渉し、その干渉ビーム
光BTLが投影レンズPLに垂直に入射する。この干渉
ビーム光BTLは対物レンズOBJ、ビームスプリッタ
BS1 を介して光電検出器PEDの光軸上の受光素子P
D0 にスポット光となって集光する。以上、ビームLB
1 、LB2 、ビームスプリッタBS1 、BS2 、レンズ
系GL、対物レンズOBJ、及び受光素子PD0 によっ
て本発明の第2マーク検出手段が構成される。 ここで
面IPはレチクルRと光軸方向にずれているが、これは
ビームLB0 、LB1 、LB2 の露光波長からのずれに
起因した色収差によるものである。また主マークM2 は
図中、左右方向に周期的な構造を有し、回折格子要素は
紙面と垂直な方向に伸びており、ビームLB1 、LB2
のスポット光は瞳EP内で主マークM1 の格子ピッチ方
向に並んでいる。さらにビームLB0 は瞳EP内でスリ
ット状に集光するようにシリンドリカルレンズ等で成形
されて、ビームスプリッタBS2 に入射する。これによ
ってウェハW上でのビームLB0 のスポットは、瞳EP
内の長手方向と直交する方向に伸びたスリット状にな
る。この第1マーク検出手段については、例えば特開昭
61−128106号公報に詳しく開示されている。
【0013】以上のような第1マーク検出手段と第2マ
ーク検出手段とを用いて、第1マーク検出手段では専ら
副マークM1 を検出して主マークM2 の±P/4の整数
倍の位置ずれを特定するようにし、第2マーク検出手段
では主マークM2 の±P/4以内の位置ずれを検出す
る。ここで本発明では、2つのマーク検出手段の動作順
序は、どちらを先にしてもよい。このように本発明で
は、副アライメント系としての第1マーク検出手段と、
主アライメント系としての第2マーク検出手段とを組み
合わせることで、マーク検出動作を連続させることがで
き、これによってスループットの極端な低下を防止する
とともに、確実な主アライメントを達成するようにした
のである。次に本発明の実施例による位置合わせ装置の
構成を、図2〜図6を参照して説明する。図2は投影露
光装置のアライメント系を示し、レチクルRはレチクル
ステージRST上に固定され、予め投影レンズPLの光
軸AXに対して正確に位置決めされているものとする。
ウェハWは2次元移動可能なステージ16上に載置さ
れ、このステージ16はモータ17、送りネジ18等の
駆動系によって水平面内を高速移動する。ウェハステー
ジ30の座標位置は、レーザ光源30、ビームスプリッ
タ31、ウェハステージ30に固定された移動鏡32、
投影レンズPLに固定された固定鏡33、及び干渉フリ
ンジを光電検出するレシーバ34とで構成されたレーザ
干渉式測長器(干渉計)によって逐次計測される。レシ
ーバ34からの信号は、干渉計カウンタへ送られ、ステ
ージ16の移動量は、例えば0.02μmの分解能で計
測される。
【0014】一方、アライメント用のレーザ光源1から
のビームは、ビーム送光系ABOに入射し、第1マーク
検出系と第2マーク検出系との夫々に適した照明ビーム
LB0 、LB1 、LB2 に変換され、ビームスプリッタ
6X、対物レンズ7X、及びミラー13を介して投影レ
ンズPLの軸外(投影視野の周辺部)位置に入射する。
尚、図2中、2本のビームLB1 、LB0 は、ビームL
B0 をはさんで紙面と垂直な方向に並んでいるため、こ
こでは図示を省略してある。さて、投影レンズPLの瞳
EPの中心を通ったビームLB0 は、ウェハWをテレセ
ントリックに照射するスリット状スポット光となる。こ
のときウェハW上には、例えば図3に示すようなビーム
スポット71が形成され、スポット71の長手方向は投
影レンズPLの光軸AXへ向うように構成されている。
【0015】そこでステージ16をレーザ干渉計の計測
のもとに、ビームスポット71の長手方向と直交する方
向に走査すると、図3のように副マークM1 がスポット
71を横切るように移動させることができる。本実施例
では副マークM1 は、微小矩形パターンの複数をビーム
スポット71の長手方向に一定ピッチで配列した回折格
子状にし、主マークM2 の回折格子パターンの回折方向
(ピッチ方向)とは直交する方向の周期構造とした。ス
ポット71が副マークM1 と重なった瞬間、副マークM
1 からは図4に示すように格子ピッチ方向に回折光(±
1次光、±2次光……)±DLが発生する。これら回折
光±DLは投影レンズPLを介してミラー13Xで反射
し、対物レンズ7Xを通ってビームスプリッタ6Xで反
射され、光電検出器8X(図1中のPED)に達する。
光電検出器8Xは、図1に示したPEDのように、2系
統のアライメント系の夫々に対した回折光を受けるため
に、瞳共役面で分割された複数の受光素子を備えてい
る。ここでウェハWの共役面(図1中の面IP)は、図
2中ではミラー13Xと対物レンズ7Xとの間に存在す
る。
【0016】以上図2ではアライメント系、干渉計シス
テムは、X方向のアライメント用の一軸方向のみを示す
が、実際はY方向のアライメント用にも、同一のアライ
メント系と干渉系システムとが設けられている。一方、
アライメントビーム送光系ABOからの2つのビームL
B1 、LB2 は、図1で説明したのと同様に、ウェハW
上では図2中で紙面と垂直な面内で交差する平行光束と
なり、スポット71よりも十分大きな範囲の照射領域
(第2検出領域)を形成する。本実施例では2つのビー
ムLB1 、LB2 の交差照射領域のほぼ中央にスポット
71が位置するように設定されるが、瞳EPの中心にビ
ームLB0 が通りさえすれば、スポット71の位置は交
差照明領域内のどこにあってもよい。ただしその位置関
係は予め別の基準マーク(ウェハステージ上のフィデュ
シャルマーク等)を用いて計測しておく必要がある。さ
て、図5は、図2の装置におけるアライメント系をX−
Y平面でみた配置図である。 He−Ne、Arイオ
ン、He−Cd等のレーザ光源1は露光光と異なる波長
のレーザビームを発振する。このビームは微小回転可能
な1/2波長板2’によって偏光方向がほぼ45°だけ
回転させられ、偏光ビームスプリッタ2により偏光方向
で2つに分けられる。このビームスプリッタ2を透過し
た一方の偏光ビーム(例えばP偏光)はシャッターS1
を通り、ミラー20、ビーム成形光学系21、シリンド
リカルレンズ22から成る第1マーク検出系のビーム送
光系に入射する。シリンドリカルレンズ22からのビー
ムLB0 はビームスプリッタ3で振幅分割され、このビ
ームスプリッタ3を透過したビームLB0 はX方向のア
ライメント対物系を構成するレンズ4X、ミラー5X、
ビームスプリッタ6X、対物レンズ7X、及びミラー1
3Xに入射する。ビームスプリッタ3で反射されたビー
ムLB0 はY方向のアライメント対物系を構成するレン
ズ4Y、ミラー5Y、ビームスプリッタ6Y、対物レン
ズ7Y、及びミラー13Yに入射する。尚、ビームLB
0 についてはビームの主光線のみを示してある。ここで
ビームスプリッタ6X、6Yは図1中のBS1 に相当
し、ウェハW上の副マークM1 、主マークM2 からの回
折光を光電検出器8X、8Yへ分岐する。さて、偏光ビ
ームスプリッタ2で反射された偏光ビーム(例えばS偏
光)はシャッターS2 を通り、AOM(音響光学変調
器)等の2つの周波数変調器MD1 、MD2 、ビームス
プリッタBS3 等で構成された第2マーク検出系のビー
ム送光系21’に入射する。シャッターS2 を通ったビ
ーム送光系21’内で2つに分割され、各ビーム路に変
調器MD1 、MD2 が配置され、周波数変調された2つ
のビームがビームスプリッタBS2 で偏心して合成され
る。変調器MD1 、MD2 は、互いに異なる周波数の高
周波ドライブ信号SF1 、SF2 (数十MHz)で駆動
され、信号SF1 とSF2 の周波数差がビート周波数
(数KHz〜数十KHz)となる。ビームスプリッタB
S3 で合成された2つのビームLB1 、LB2 は、ミラ
ー46で反射され、レンズ47、偏光板2”を通ってビ
ームスプリッタ3に入射する。ビームスプリッタ3にお
ける2本のビームLB1 、LB2 の入射面は、ビームL
B0 の入射面と直交し、2本のビームLB1 、LB2 は
偏光板2”によってビームLB0 の偏光方向と合わされ
た後、ビームスプリッタ3で振幅分割されて、X方向ア
ライメント対物系とY方向アライメント対物系との夫々
に分岐する。尚、図5中では、ビームスプリッタ3を透
過してY方向アライメント対物系へ進む2つのビームL
B1 、LB2 の図示を省略してある。またビームLB1
、LB2 は主光線のみを示し、レンズ47からレンズ
4X(又は4Y)までの間では、平行光束となって交差
し、レンズ47と送光系21’の間では主光線が互いに
平行となっている。従って、レンズ47とレンズ4X
(又は4Y)との間に、ウェハW(又は面IP)と共役
な面(交差位置)が存在し、この位置に適宜、照明領域
を制限するためのアパーチャを設けるとよい。さらにシ
ャッタS1 、S2 は、いずれか一方のマーク検出系を有
効とするように、ビームを択一的に遮ぎるものであり、
同時に開放されることはない。ところで、この種のヘテ
ロダイン法では、基準となる参照信号が必要であり、本
実施例では、図5中のビームスプリッタBS3 から分岐
した2つのビームLB1、LB2 をレンズによって平行
光束に変換するとともに、参照用基準格子板Rに所定の
交差角で2方向から入射させる。基準格子板RG上には
ビート周波数で流れる干渉縞ができ、光電素子PDRは
同一次数の回折光が干渉した干渉ビート光を受光して参
照信号(ビート周波数の交流信号)9Rを出力する。こ
の参照信号9Rは電気系ユニット90に入力し、第2マ
ーク検出系によるマーク位置検出の際に使われる。電気
系ユニット90にはプリアンプ9A、9B、9C等を介
して光電検出器8X、8Yからの各出力信号が入力する
(8Xからの信号用のプリアンプは省略してある)。こ
の電気系ユニット90はシャッターS1、S2 の切り換
え制御と連動して、第1マーク検出系(スポット71を
用いたステージスキャンアライメント系)と第2マーク
検出系(干渉縞を用いたヘテロダイン・アライメント
系)とのいずれか一方を用いて副マークM1 又は主マー
クM2 の位置検出を行なう。こうして検出されたマーク
位置情報は主制御装置91に受け渡され、ステージコン
トローラ92を介してステージ16の駆動系(モータ1
7)の制御に使われる。尚、電気系ユニット90内に
は、光電検出器8X、8Yの中央の受光素子PD0 (図
1参照)からの信号を増幅するプリアンプ9Aからの出
力と、参照信号9Rとの位相差を±180°の範囲内で
計測するデジタル・フェーズ・メータ(もしくはフーリ
エ変換による位相差演算ソフトウェア)等が設けれると
ともに、受光素子PDa、PDbの信号を増幅するプリ
アンプ9Bからの信号波形、もしくは受光素子PDc、
PDdの信号を増幅するプリアンプ9Cからの信号波形
を、干渉計カウンタからの計数パルス(例えばステージ
70の0.02μmの移動毎に発生するパルス)に応答
してデジタル値に変換するA/D変換器と、その波形を
記憶するメモリ等が設けられている。
【0017】図6は、上記の装置によってアライメント
されるウェハW上の副マークM1 と主マークM2 との配
置を示す。主マークM2 は副マークM1 の長手方向と同
一方向に伸びた複数本のラインとスペースとを、副マー
クM1 の位置検出方向と同一方向にピッチPで並べたも
のである。主マークM2 の検出方向(ピッチ方向)のマ
ーク中心は、副マークM1 の中心からdだけ離れている
ものとする。このような主マークM2 、副マークM1 を
一組として、ウェハW上の各ショット領域毎に予め形成
しておく。図6では、ビームLB0 によるスポット71
と2本のビームLB1 、LB2 による照明領域(第2検
出領域)DAとが、主マーク、副マークの右側に位置す
るように示されている。そこで図6のような位置関係か
らウェハWを右側へ移動させる。この際、シャッターS
1 を開き、シャッターS2 を閉じて、スポット71のみ
をウェハW上に照射する。こうして、副マークM1 がス
ポット71を横切り、所定の光電信号波形(受光素子P
Da、PDbからの信号)が電気系ユニット90内のメ
モリに記憶されると、直ちにシャッターS1 とS2 の開
閉状態を切りかえて、照明領域DAをウェハW上に形成
する。この間、ウェハWは右方向に移動を続け、スポッ
ト71と副マークM1 との各中心が一致した位置からd
だけ移動した位置で停止する。図7は、ウェハWが停止
した状態を示し、照明領域DAと主マークM2 とがほぼ
±P/4以内にアライメントされる。照明領域DAは、
ここではシャープな矩形をしているが、これはビームL
B1 、LB2 の送光路中でウェハWと共役な位置に矩形
のアパーチャが設けられているからである。また照明領
域DAはここでは主マークM2 の全体の大きさを包含す
るサイズに決められているが、主マークM2 の方は照明
領域DAよりも大きくなってもよい。さらに照明領域D
A内に包含される主マークM2 の回折格子の本数は、干
渉ビート光のS/N比が十分良好になる程度(例えば3
本以上)にする必要がある。
【0018】照明領域DA内には、回折格子の長手方向
と一致して伸びた明暗の干渉縞が、格子ピッチ方向にP
/2の間隔で交互に形成され、この干渉縞が図7に矢印
で示すように一方向に流れている。干渉縞のピッチを格
子ピッチPの1/2にしたのは、干渉ビート光を最もレ
ベルの強い±1次回折光同志の干渉として取り出すため
であり、2本のビームLB1 、LB2 のウェハWへの入
射角θを、sinθ=λ/Pとすることで達成される。
【0019】干渉ビート光は光電検出器の中央の受光素
子PD0 に受光され、ビート周波数の交流信号を計測信
号として発生する。電気系ユニット90は、この計測信
号と参照信号9Rとの位相差(±180°)を検出し、
これによって所定の基準点に対する主マークM2 の±P
/4以内の位置ずれ量を求める。この所定の基準点は、
本実施例では参照回折格子RGに相当し、位相差が零の
ときは参照格子RGと主マークM2 とが正確に一致した
ことになる。図8は、ウェハW上の1つのショット領域
CPに付随したストリートライン上のマークを、X、Y
方向に関して計測する際のステージ16の移動の様子を
示す図である。ウェハW上の各ショット領域CPには、
ショット中心CCを原点とする直交座標軸の夫々の上
に、X方向用の主マークM2xとY方向用の主マークM2y
とが形成される。主マークM2xのX方向の両側にはdだ
け離れて副マークM1xが形成され、主マークM2yのY方
向の両側にはdだけ離れて副マークM1yが形成される。
副マークM1x、M1yを主マークの両側に設けたのは、マ
ーク検出時のステージ16の移動方向の正負(ピッチ方
向の正負)を任意に選べるようにするためである。もち
ろん、図6に示すように主マークに対して副マークを1
つにしてもよい。一方、投影レンズPLを介したレチク
ルRの投影像は、通常光軸AXを中心とした矩形の領域
RSAであり、当然投影レンズPLの円形の視野IF内
に包含される。ここで光軸AXを原点としてXY座標系
を定めると、X軸とY軸はステージ16のレーザ干渉計
の測長軸(レーザビーム中心線)と一致しており、2本
のビームLB1 、LB2 によるX方向用の照明領域DA
xはY軸上で視野IFの周辺部に位置し、Y方向用の照
明領域DAyはX軸上で視野IFの周辺部に位置する。
まず、図8に示すような関係で視野IFとショット領域
CPとが位置するものとすると、主マークM2yの中心点
が位置P1aを通って位置P1b(照明領域DAyの中心)
で停止するようにレーザ干渉計に従ってステージ16を
移動させる。位置P1aでは図6のような位置関係にな
り、ここからY方向に位置P1bまで移動させると、図7
のような位置関係になる。このとき、主マークM2xの方
は、位置P2a、P2bの軌跡に沿って移動し、ショット中
心CCは位置P3a、P3bの軌跡に沿って進む。そして照
明領域DAy内で主マークM2yのY方向の位置ずれ量
(±P/4以内)が求まると、次に主マークM2xが位置
P2bから位置P2cを通ってP2d(照明領域DAxの中
心)で停止するようにステージ16を移動させる。位置
P2cでは主マークM2x、副マークM1xが図6の位置関係
にあり、ここからX方向に位置P2dまで移動させると、
図7の位置関係になる。
【0020】そして、位置P2dで主マークM2xのX方向
の位置ずれ量を求める。こうして1つのショット領域C
PのX、Y方向の位置が特定されると、同様に次のショ
ット領域CPの位置計測のためにステージ16が移動す
る。もし、そのショット領域CPをただちに露光する場
合は、主マークM2xの照明領域DAx内でのX方向の位
置ずれ量が求まった時点で、そのずれ量が所定の許容範
囲内に納まるようにステージ16をX方向に微動(±P
/4以内)させるとともに、ステージ16をY方向に一
定量だけ送り込む。
【0021】この動作の直前で、ショット中心CCは位
置P3cを通って位置P3dにあり、主マークM2xがX方向
に正確にアライメントされると、位置P3dのショット中
心CCはY軸上に位置することになる。従って、X方向
のアライメント後、ステージ16をレーザ干渉計に従っ
てY方向に一定量だけ送り込めば、ショット中心CCと
光軸AX(投影領域PSAの中心)とが正確に一致する
ことになり、その後露光を行なえばよい。
【0022】尚、Y方向への送り込み量は、主マークM
2yが停止した位置P1bでのステージ16のY座標値をY
a、計測された±P/4以内の位置ずれ量をΔY、そし
て主マークM2xが停止した位置P2dでのステージ16の
Y座標値(位置P1dのY座標値と同一)をYbとする
と、Yb−(Ya−ΔY)で求めることができる。図9
は、図8におけるマーク位置検出動作をステージ16の
移動速度と時間の関係で表わしたグラフである。時刻0
でステージ16がある位置に停止していたとすると、こ
こから目標となる主マークM2 (又は副マークM1 )の
方向へ加速し、副マークM1 の信号波形の取り込み開始
位置x1 の手前で、ある一定速度に減速し、取り込み終
了位置x2 までの間に、電気系ユニット90内のメモリ
に、副マークM1 の信号波形を記憶する。取り込み開始
位置x1 、終了位置x2 は、ウェハのグローバルアライ
メント(プリアライメント)の結果に基づいて予測され
る副マークの予測位置xp を基準に設定される。位置x
2 を通ったステージ16は引き続き移動し、予測位置x
p からdだけ先の停止予定位置x5 で停止するべく制御
されていく。電気系ユニット90は位置x2 の通過後、
信号波形を高速演算処理し、副マークM1 の実際の位
置、マーク実測位置x3 を演算時間のT1 の間に算出す
る。時間T1 はステージ16が停止予定位置x5 に達す
る前に終了するように設定されている。主制御装置91
は、予測位置xp と実測位置x3 との差Δxだけ、停止
予定位置x5 を修正した停止実位置x6 (新たな目標
値)を求め、ステージ16の振動を修正制御する。これ
によってステージ16が位置x6 に停止すると、主マー
クM2 の中心は所定の基準点に対して±P/4以内に位
置決めされる。その後、照明領域DAを用いて、±P/
4以内の位置ずれ量が計測される。尚、シャッターS1
、S2 の切り換えは、図9の位置x2 からx6 までの
間で行なう。また時刻0から位置x1 までの時間は、例
えば図8中の位置P2bから位置P2cまで主マークM2xが
移動する時間であり、図9中の位置x1 から位置x6 ま
での時間は、図8中の位置P2cからP2dまで主マークM
2xが移動する時間である。以上のように、本実施例では
一連のステージ移動によって主アライメントと副アライ
メントのマーク検出が行なえるので、ウェハのアライメ
ントシーケンスにおける時間のロスが極めて少ないとい
った利点がある。また副マークの実測位置を求める演算
処理速度を高速にすればする程、副マークM1 と主マー
クM2 との計測方向の間隔dは短くでき、より一層の時
間短縮ができる。また図9では副マーク検出のためにス
テージ速度を最高速よりも低くしたが、信号波形のデジ
タル化、メモリへの記憶等のハードウェア上の処理時間
が十分追従すれば、最高速のまま副マークM1 の波形を
取り込めることは明らかである。
【0023】ところで副マークM1 は、主マークM2 の
位置を±P/4以内で特定するために使われるものであ
るから、スポット71を用いた副マークM1 の検出系の
精度は、それに見合ったものであればよい。例えばピッ
チPが2μmであれば、副マークM1 の位置検出精度は
余裕を見積るとしても、±0.2μm程度であれば十分
である。そこで副マークM1 を主マークM2 のプリアラ
イメント用に使う場合は、光電検出器8X、8Yの受光
素子PDa、PDbからの信号波形のデジタルサンプリ
ングを、例えばステージ16の0.08μmの移動毎に
粗くしてもよい。この場合、0.02μm毎の干渉計パ
ルスによるサンプリングにくらべて、ステージ16を4
倍にスピードアップさせる(実際はステージの最高速度
で制限される)ことができる。
【0024】また、副マークM1 とスポット71の幅が
ほぼ等しいものとして、副マークM1 の幅が2μm程度
の場合、例えば0.02μm毎の干渉計パルスを分周し
て0.2μm毎のパルスを作り、この0.2μm単位の
パルスの発生毎に、受光素子PDa、PDbからの信号
レベルを所定のスライスレベルと比較し、信号レベルが
スライスレベルよりも大きくなっている部分のパルス列
を求め、そのパルス列の中心のパルスが得られた位置を
副マークM1 の位置としてもよい。
【0025】次に本発明の第2の実施例によるアライメ
ント動作を説明する。第2の実施例はアライメント時間
をさらに短縮する方法であり、主マークM2 、副マーク
M2 は第1の実施例と同様の構造、配置であるものとす
る。第1の実施例では相対移動中に副アライメント結果
を算出するが、第2の実施例では、これを待たずに適当
な位置に位置決めして主アライメントをおこなう。つま
り、副アライメントの処理を行いつつ、主アライメント
動作を行い、主アライメント(±P/4以内のずれ検出
動作)が終了するまでに副アライメントの演算処理を終
わらせる。そして、主アライメントの結果に対して、副
アライメントの結果をフィードバックしてやることによ
り、主アライメントを行う照明領域DAと主マークの位
置関係が±P/4以上ずれていても正しい結果が得られ
るようにする。こうすることにより、第1の実施例で副
アライメント処理速度を高めるのと同様の効果が得られ
る。
【0026】上記のことを図10を参照して説明する。
主制御装置91、ステージコントローラ92は、グロー
バルアライメントの結果から割り出した主マークM2 、
副マークM1 の位置情報に基づいて、ステージ16を移
動させ、図9と同様に位置x1 、x2 の間で副マークM
1 の波形を取り込み、副マークM1 の予測位置xP から
間隔dだけ離れた主マークM2 の予測位置、すなわち停
止予定位置x5 でステージ16を停止させる。
【0027】電気系ユニット90は位置x2 を通った直
後、副マークM1 の位置(図9中のx3 )を求める演算
を開始する。一方、電気系ユニット90内のフェーズ・
メータはステージ16が位置x5 に停止した直後から時
間T2 の間に、主マークM2からの干渉ビート光の光電
信号と参照信号9Rとの位相差、すなわち±P/4以内
の位置ずれ量を求める。この時間T2 の終了までに、副
マークM1 の位置を特定しておく。ここで副マークM1
の予測位置xp に対して、実測位置がΔHだけずれてい
たとすると、主制御装置91は、nを整数(零を含む)
として、
【0028】
【数1】
【0029】の計算を行ない、さらに主アライメント結
果である±P/4以内の位置ずれ量をΔFとして、最終
的な位置ずれ量を、n・(P/2)+ΔFとして算出す
る。以上、本実施例では時間T2 の終了までに副マーク
M1 の位置算出が終了しているものとしたが、時間T1
が終了する前に時間T2 が終了してしまっても一向にさ
しつかえない。ただし、次のマーク位置計測のためにス
テージ16をスタートさせるタイミングは、主マークM
2 の位置特定のための位相差検出が完了する時間T2 以
降でなければならない。
【0030】次に本発明の第3の実施例によるマーク検
出動作を説明する。先の第1、第2実施例では、副→主
アライメントの順序であったが、逆に主→副アライメン
トでも良い。つまり、図7の状態で先に主マークM2 に
よるアライメントを行った後、図6の状態まで副マーク
M1 を移動させて副アライメントを行う。そして、副ア
ライメントの結果を基に主アライメント時の±P/4以
上のずれを補正する。この方法だと、副アライメント処
理時間が多少長くても良い。なぜならば、X→Y方向の
順でアライメントする場合、Xアライメント後にYアラ
イメントの動作に移る時間、Yアライメント後に次のシ
ョット領域のアライメント位置へ移る時間、又は露光位
置に移る時間は、いずれも図6中の間隔dの移動時間よ
りも長いからである。以上のことをグラフ化したものが
図11である。ステージ16は主マークM2 の予測位置
x5 、すなわち停止予定位置通りに止まる。そして時間
T2 の間で主マークM2 の±P/4以内の位置ずれを求
める。このとき、位置x5 はウェハWのグローバルアラ
イメントの精度に依存した位置ずれをともなうが、±2
μm以内に押えることは容易であり、この程度のずれで
あれば、照明領域DAと主マークM2 とがせいぜい1ピ
ッチ分ずれるだけなので、干渉ビート光のS/N比(信
号振幅)はほとんど変化しない。従ってこのずれ(プリ
アライメント又はグローバルアライメント精度)を見込
んで、照明領域DAに対する主マークM2 の全体のサイ
ズを大きめにしておけばよい。
【0031】さて、主マークM2 の±P/4以内の位置
ずれが求まったら、スポット71を照射して副マークM
1 をこのスポット71の方向へ移動させ、位置x1 とx
2 の間の加速期間中に副マークM1 の信号波形を取り込
み、時間T1 で副マークM1の位置を特定して、第2実
施例と同様に、n・(P/2)+ΔFの演算により主マ
ークM2 の中心位置を正確に決定する。
【0032】本実施例では、複数ケ所のマークを次々に
検出する場合、ステージ16の停止期間は時間T2 のみ
でよいため、いままでの実施例のうち、最も処理時間が
短い(スループットが高い)といった利点がある。尚、
図11では、ステージ16の加速中に位置x1 、x2 の
間で信号波形の取り込みをするとしたが、第1、第2実
施例と同様にステージ16の定速度移動中であってもよ
く、これは主マークM2 と副マークM1 との間隔dとス
テージ16の運動特性(加速度、最高速度等)によるも
のである。図12は、主マークM2 の検出動作の高速化
を説明する図で、図12(A)は主マークM2 からの干
渉ビート光の計測信号波形であり、図12(B)は参照
信号9Rの波形である。照明領域DA内に主マークM2
が精密に停止した直後の時刻t1 から一定時間後の時刻
t2 までの間で、計測信号と参照信号の波形を、同一時
間軸のクロックパルスのもとでA/D変換器によりデジ
タルサンプリングし、メモリ内に記憶する。そして、記
憶された2つの波形を、フーリエ変換等の演算手法によ
りソフトウェアで処理して位相差Δθを求めるように構
成する。こうすると、時刻t2 以降はステージ16を移
動させることができるため、主マークM2 の±P/4以
内のずれ量が算出される前に、ステージ16をスタート
させることで、スループットの向上が図れる。
【0033】ここで2つの信号波形の周波数(ビート周
波数)を20KHz程度にして、サンプリングする波形
上の周期数を20〜40程度にすると、時刻t1 からt
2 までの時間は、1〜2mSecと極めて短くなる。も
ちろんその後のソフト演算には、高速演算プロセッサー
を用いても5〜10mSec程度が必要であるが、その
時間はステージ16の移動と並行させることができるた
め、見かけ上5〜10mSecの待ち時間は表に現われ
ない。
【0034】次に本発明の第4の実施例によるマーク構
造と光電検出の様子を、図13、図14、図15を参照
して説明する。 図13(A)は、主マークM2 と副マ
ークM1 とを、主マークM2 の格子ピッチPと同程度に
接近させ、副マークM1 そのものを、主マークM2 の1
本の格子として形成したものである。この場合、副マー
クM1 の計測方向の幅を、主マークM2 の格子幅と同一
にしておく。このようにすると、副マークM1 も干渉ビ
ート光の発生に寄与し得る。図13(B)は副マークM
1 を主マークM2 の中央の格子として配置したもので、
副マークM1 の中心と主マークM2 の中心とは一致して
いる。ここでも副マークM1 は干渉ビート光の発生に寄
与するようなピッチ関係、線幅に設定されている。
【0035】図14は、副マークM1 を回折格子にする
代わりに、単純な線条にした変形例を示す。図14
(A)は、図6に示したものと同じマーク配置であり、
図14(B)は図13(A)と、図14(C)は図13
(B)とそれぞれ同じマーク配置である。ここでは、副
マークM1 の線幅を、主マークM2 の1本の格子幅と同
一にしてあり、主マークM2 の1本の格子として働く。
【0036】以上、図13(A)、(B)、及び図14
(B)、(C)の構造によれば、アライメントマークと
してウェハ上に占める面積が少なくて済むといった利点
がある。また図13(B)、図14(C)のマーク構造
では、主マークM2 の中心が目視観察時に見つけ易いと
いった利点もある。ところで図13(B)の構造では、
スポット71が照明領域DAの中央にあるため、副マー
クM1 がスポット71の下を通過した後、逆方向にステ
ージ16を移動させて副アライメントの結果からステー
ジ16を±P/4以内に停止させる必要がある。
【0037】また、図14のマーク構造の場合、副マー
クM1 とスポット71が相対移動すると、副マークM1
の両側の直線エッジから散乱光が発生するので、これを
先の図1中に示した受光素子PDc、PDdで検出し、
ステージ16の移動に伴って干渉計パルスでデジタル・
サンプリングすればよい。さて、図15は光電検出器8
X、8Yでの光電検出の様子を示し、図15(A)は各
受光素子PDa、PDb、PDc、PDdの配置を示
す。受光素子PD0は瞳共役面上の中心(光軸上)に位
置し、主マークM2 の格子ピッチ方向には受光素子PD
0 を挾んで2つの受光素子PDc、PDdが配置され
る。そして、受光素子PDa、PDbは3つの受光素子
PDc、PDd、PD0 を、ピッチ方向と直交する方向
で挾み込むように配置される。
【0038】図15(B)は、副マークM1 の検出のた
めにビームLB0 のみをウェハ上に照射したとき、スポ
ット71の照射領域内に副マークM1 や他のパターンエ
ッジが存在しなかった場合の受光素子上での反射光の分
布を示す。この場合、ビームLB0 は系の瞳中心を通し
てウェハWの反射面へテレセントリックに照射されるた
めに、0次光100のみが光電検出器の中央へ戻ってく
る。
【0039】ところがスポット71と、図6、又は図1
3中の副マークM1 とが重なると、図15(C)のよう
に0次光100の両脇に1次光±DL1 、2次光±DL
2 、3次光±DL3 等の高次回折光が戻ってくる。これ
ら高次光は受光素子PDa、PDbによって受光され
る。また図14中の副マークM1 、あるいは主マークM
2 内の格子がスポット71と重なると、図15(d)の
ように、0次光100の長手方向に広がるエッジ散乱光
101a、101bが戻ってくる。この散乱光101
a、101bは受光素子PDc、PDdで受光される。
【0040】一方、2本のビームLB1 、LB2 による
照明領域DA内に主マークM2 が存在せず、単なる反射
面になっていると、2本のビームLB1 、LB2 の各正
反射光(0次光)BL0 が、図15(E)に示すように
受光素子PDc、PDdに戻ってくる。そして照明領域
DA内に主マークM2 が位置すると、図15(F)に示
すように受光素子PD0 の位置に干渉ビート光BTLが
戻ってくる。これら受光素子PD0 、PDa、PDb、
PDc、PDdは同一半導体基板上に絶縁層を介して独
立に形成されたフォトダイオード、PINフォトダイオ
ード等である。
【0041】尚、ビームLB1 、LB2 の正反射光BL
0 は、受光素子PDc、PDdの位置に戻ってくるとし
たが、これは必ずしも必要なことではない。次に本発明
のいくつかのウェハアライメントシーケンスについて、
図16を参照して説明するが、このシーケンスのための
マーク構造、マーク検出(ステージスキャン)動作は、
前述の実施例のいずれを用いてもよい。
【0042】この種のステッパーでは、ウェハW上の複
数のショット領域CPnに対して順次ステッピングを行
なって露光を繰り返していく。そして露光動作の前には
必ずウェハのアライメントを実行する。このアライメン
トのシーケンスには大きく分けて、各ショット毎にマー
ク位置を検出するダイ・バイ・ダイ(又はフィールド・
バイ・フィールド)アライメント方式と、ウェハ上の代
表的な数ケ所のショットのマーク位置を検出するグロー
バルアライメント方式との2種類がある。
【0043】ダイ・バイ・ダイアライメント方式、グロ
ーバルアライメント方式のいずれの方式にしても、主マ
ークM2 を用いたマーク位置検出が適用できるが、この
場合、副マークM1 を用いた副アライメント(±P/4
以内への位置決め)動作も2種類考えられる。1つは副
アライメント手段(第1検出手段)のみを使ってウェハ
上の複数ケ所のマークの位置をまとめて計測しておく方
法であり、もう1つは主アライメントすべきショット毎
に副アライメントを行なう方法である。前者の方法は、
言ってみればグローバルアライメント的な方法であり、
後者はダイ・バイ・ダイアライメント的な方法である。
従って主アライメント手段と副アライメント手段との2
つ持つステッパーでは、組み合わせとして4通りのシー
ケンスが考えられる。図16(A)は主アライメント、
副アライメントともグローバル方式のシーケンスを表わ
し、副マークM1 を用いた副アライメント(マーク位置
検出)はウェハ上の●印の4ショットCP1 、CP2 、
CP3 、CP4 で行ない、主マークM2を用いた主アラ
イメントはウェハ上の○印の8ショットCP1 〜CP8
で行なう。ここでショットCP1 、CP2 、CP3 、C
P4 は直交座標系の軸上のウェハ周辺に位置したもので
あり、同時に8つのショットCP1 〜CP8 はウェハ中
心からほぼ等しい距離に位置している。これら各ショッ
トへのステージの移動は、実線と破線の各矢印で表わさ
れ、まず初めにオリフラに近いショットCP1 、左端の
ショットCP2 、上端のショットCP3 、及び右端のシ
ョットCP4 の順に、X、Y方向の各副マークM1x、M
1yの位置を計測する。その後、その計測結果に基づいて
ウェハ上のショット配列座標とステージの移動座標系と
が、ウェハ上のどの点でも±P/4以下の精度で対応付
けられるような統計演算処理を行なう。そして、引き続
き、もしくはその演算処理と並行して、副アライメント
の最後のショットCP4 からCP5 、CP3 、CP6 …
…CP1、CP6 の順に反時計回りに主マークM2 を用
いた主アライメントを行なう。
【0044】この主アライメントによる8つのショット
CP1 〜CP8 のX、Y方向の各位置ずれ量(±P/4
以下)と、副アライメントによる位置計測結果とに基づ
いて、ウェハ上の全ショット領域の各中心点と投影レン
ズの光軸との相対位置関係が精密に特定され、後はレー
ザ干渉計の読み値に基づいてステージをステッピングさ
せる。この図16(A)のシーケンスはもっとも高速で
ある。また、8つのショットCP1 〜CP8 の各位置は
±P/4以下で精密に求まるので、この値を用いて、特
開昭61−44429号公報に開示されたエンハンスト
・グローバル・アライメント(E.G.A)法による最
小二乗近似を行ない、ショット配列の規則性を決定する
と、極めて高いアライメント精度が得られる。
【0045】図16(B)は、図16(A)と同様にウ
ェハ上の4つのショットCP1 、CP2 、CP3 、CP
4 については副アライメント手段によって副マークM1
のみを位置計測し、その計測結果に基づいてステップア
ンドリピートの露光ショット順に主アライメントを行な
うものである。この場合、各ショット領域の主マークM
2 に対するステッピング精度は±P/4以内に納められ
ている必要がある。この図16(B)は副アライメント
をグローバル式で使い、主アライメントをダイ・バイ・
ダイ方式で使ったことになる。
【0046】図16(C)は、露光動作前にウェハ上の
代表的な8つのショットCP1 〜CP8 の各々について
副アライメントと主アライメントとを行なうものであ
る。図16(D)は、ステップアンドリピートの露光動
作時のステッピング毎に、各ショットの副マークM1 と
主マークM2 とをともに検出する方式で、完全ダイ・バ
イ・ダイ方式である。
【0047】以上、図16(A)、(B)、(C)、
(D)に示した計測ショット数は、各ウェハプロセス
と、それに対する主アライメント手段、副アライメント
手段の各能力に応じて変えると良い。また副アライメン
ト手段はビームLB0 のスポット71を使うため、ビー
ムウェストの範囲(光軸方向の長さ)が狭いので、副ア
ライメント時には各副マークM1 を走査する時点でフォ
ーカス合わせ(ステージ16内のZステージの上下動)
を行なうのがよいが、主アライメント手段は2つのビー
ムLB1 、LB2 の交差領域内であれば、どの面でもき
れいな干渉縞ができるために、比較的焦点範囲が広くと
れ、フォーカス合わせを省略することができる。
【0048】尚、図16(A)、(B)、(C)、
(D)のいずれのシーケンスソフトウェアも、主制御装
置91内に予め記憶されており、オペレータの選択によ
り、いずれか1つを選ぶことができる。また多数枚のウ
ェハをロット管理する場合、同一ロット内の最初の数枚
のウェハと後のウェハとでは、シーケンスを変えるよう
にしてもよい。
【0049】図17は本発明のその他の実施例による位
置合わせ装置を組み込んだステッパーを示し、図2中の
部材と同じものは同一符号にしてある。第2のマーク検
出手段(主アライメント)は、レチクルRの上方に配置
した対物レンズOBJ1 、ミラーRM、第2対物レンズ
OBJ2 、ビームスプリッタBS1 、送光光学系11
0、及び受光光学系112で構成されたTTR(スルー
ザレチクル)方式によっても同様の効果が得られる。こ
こで対物レンズOBJ1 、ミラーRMは図中矢印のよう
に水平移動可能に設けられ、レチクルR上の窓の位置に
応じて観察位置を変えることができる。
【0050】TTR方式の場合、投影レンズPLを介し
てレチクルRとウェハWとを互いに共役関係にした状態
でレチクルRの窓とウェハW上のマークWMとを同時に
観察するためには、送光光学系110からのアライメン
ト用ビームの波長を露光光の波長と同一、もしくは近似
させる必要がある。また、TTR方式でも露光光と異な
る波長のアライメント用ビームを用いる場合、投影レン
ズPLの色収差量だけ、レチクルRとウェハWとの共役
関係がずれるので、送光光学系110の内部、又は対物
レンズOBJ1 に2重焦点化部材を設け、アライメント
用ビームを2焦点化すればよい。
【0051】また同じTTR方式でも、レチクルRの上
方に別波長のアライメント用ビームと露光光とを分離す
るダイクロイックミラーDMを45°に斜設し、対物レ
ンズOBJ1 を露光光路外から光路内へのぞませる構造
でも同様に主アライメント系が構成できる。この場合、
対物レンズOBJ1 は図中上下方向に平行移動可能に構
成され、露光動作中もレチクルRのマーク(窓)とウェ
ハW上のマークとを検出し続けることができる。一方、
第1のマーク検出手段(副アライメント系)としては、
投影レンズPLに近接したオフ・アクシス方式のアライ
メント系を使うことができる。投影レンズPLの下端に
斜設されたミラーPM、対物レンズOBJ4 、ビームス
プリッタBS1 、送光系113、及び受光系114によ
ってオフ・アクシス・アライメント系が構成される。送
光系113内には対物レンズOBJ4 の瞳(開口絞り
面)に広帯域な波長分布をもつ光源像を結像する系が設
けられ、ウェハW上のマーク像は受光系114内の撮像
素子(CCD等)によって撮像される。その画像信号は
所定の画像解析回路、ソフトウェア等によって処理さ
れ、マーク中心の位置が求められる。このようなオフ・
アクシス方式では、投影レンズPLを介さない系である
ため、アライメント用照明光の波長帯域は、露光域以外
のところで広く使え、レジスト層の影響を受けにくいと
いった利点がある。また、送光系113と対物レンズO
BJ4 を介してウェハWへスリット状のビームを投射す
る方式でも、そのビームを多波長化(互いに波長の異な
る赤色域の半導体レーザ、発光ダイオード等の複数個を
同時点灯)することができ、レジストの影響の少ない、
スポット走査が可能である。また以上のTTR方式、オ
フ・アクシス方式のいずれとも、副アライメント系と主
アライメント系とで対物レンズを共用させることもでき
る。 以上、本発明の各実施例では、主アライメント系
をヘテロダイン干渉アライメント方式で説明したが、ホ
モダイン干渉アライメント方式にしても同様の効果が得
られる。ホモダイン方式のためには、図5中に示した2
つの周波数シフターMD1 、MD2 の各ドライブ信号S
F1 、SF2 を全く同一の周波数にするだけでよい。こ
の場合は、ウェハW上に静止した干渉縞が形成され、こ
の干渉縞に対してウェハ上の主マークM2 を±P/4の
範囲内に位置決めすることになる。さらに受光素子PD
0 から得られる光電信号は、主マークM2 がP/2移動
する毎に正弦波状に直流レベルが変化することになり、
従って、このレベルが±P/4以内のある一定値(例え
ば振幅の中心)に安定するようにウェハステージ16を
サーボ制御することになる。
【0052】このようなホモダイン方式であっても、静
止した干渉縞と主マークM2 とが合致したときのステー
ジ16の座標位置を記憶するようにすれば、上述の各実
施例と全く同様のシーケンスが実現できる。またホモダ
イン方式の場合、静止した干渉縞に対して主マークM2
を移動させることによって、光電信号の正弦波状のレベ
ル変化が得られるから、ステージ16を移動させつつ、
受光素子PD0 からの光電信号をレーザ干渉計からの計
測パルス(±0.02μm毎のアップダウンパルス)に
応答してデジタル・サンプリングし、一度波形を記憶さ
せることもできる。この場合、記憶した波形のうちの特
定の一周期内で振幅中心(又はボトム、ピーク)をデジ
タル演算で求め、その振幅中心に対応したステージ16
の位置を求めればよい。この方法だと、副マークM1 を
ステージ走査によって検出する副アライメントから、ス
テージを停止させることなく連続して主アライメント
(主マークM1 の信号波形検出)へ移行することができ
る。もちろん、その逆のシーケンスも可能であることは
図11で説明した通りである。ところで、全ての実施例
について言えることだが、アライメント信号処理系の電
気系ユニット90に取り込まれる受光素子PD0 からの
信号は適切なゲインをかけて処理上不都合の生じない強
度にする必要がある。先の実施例で副アライメント動作
はビームLB0 のスポット71と副マークM1 とを相対
移動させるため、信号強度が不適切な場合、再度同じ動
作を繰り返さなければならないが、ヘテロダイン法によ
る主アライメントは2本のビームLB1 、LB2 の照明
領域DA内に主マークM2 を静止させて行う。この際、
ステージ16を完全に静止させるためには、照明領域D
Aと主マークM2 とが重なってからある程度の時間を要
する。この時間内で図12のような計測信号の取り込み
を始め、これを基にゲインをかけることによりゲイン設
定に要する時間ロスを零にすることが可能となる。この
ことを図18を用いて簡単に説明する。図18はステー
ジ16の停止時の様子を誇張して示したサーボ特性の一
例で、横軸は時間t、縦軸は停止目標位置に対する偏差
を表わす。ステージ16が目標位置に接近して、照明領
域DA内に主マークM2 のほぼ全体が入り込むと、受光
素子PD0 からの計測信号(交流)は、ほぼ安定した振
幅になる。そこでステージコントローラ91は、レーザ
干渉計のカウント値が目標値に対して±数十カウント以
内になった時刻Ts1 から、電気系ユニット90内のメ
モリに受光素子PD0 の信号波形を取り込むような指令
を出力する。そして、信号波形の数波のボトム、ピーク
の値(振幅)をチェックし、これが所定の振幅に近づく
ように、図5中のプリアンプ9Aのゲインを切りかえ
る。このゲイン切りかえを時刻Ts2 までの間に行な
い、引き続き、位相差検出のための波形サンプリングを
行なう。ここで時刻Ts1 からTs2 までは、ステージ
コントローラ91がステージの完全な停止を確認する時
間であり、ステージによっても異なるが、十mSec〜
数十mSec程度必要である。
【0053】また、この方式はホモダイン法にもそのま
ま適用できることは明らかである。ところで、ステージ
16の静定の確認は、受光素子PD0 からの信号と受光
素子PDRからの参照信号との位相変化をチェックする
ことでも可能である。ヘテロダイン方式の場合、主マー
クM2 が照明領域DAに対して移動すると、ドップラー
効果によって受光素子PD0 からの信号の周波数が、本
来のビート周波数からわずかに変化し、参照信号との間
で一定時間内の信号周期数に差が生じる。そこでこの周
波数の差がある範囲内に納ったことをもって、ステージ
が静定したとみなすこともできる。
【0054】以上、本実施例によれば、検出可能範囲は
広いが、ある一瞬には基板上の1点(又は1ケ所)のみ
からの光情報(スリット状スポット内からの散乱、回折
光、CCDの1画素分の発光光)しか検出できない第1
マーク検出手段と、実効的な検出可能範囲は狭いが基板
上のマークの全体からの光情報を同時に取り込む第2マ
ーク検出手段とを組み合わせ、この2つのマーク検出手
段を一連のマーク検出動作において時系列的にあるいは
ほぼ同時に使用するようにしたので、アライメントシー
ケンス上の時間的なロスが極めて少なく、スループット
低下が少なく押えられるといった効果がある。
【0055】
【発明の効果】以上本発明によれば、一部に他とは異な
る長さを有するマーク部を有しているため、マークの認
識が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の原理を説明する図。
【図2】第1の実施例による装置の構成を説明する図。
【図3】第1マーク検出手段によるマーク検出と副マー
クの構造を示す図。
【図4】副マークからの光情報の発生を説明する図。
【図5】第1の実施例におけるアライメント系の全体構
成を示す図。
【図6】主マークの構造と、副アライメント、主アライ
メントの様子とを説明する図。
【図7】主マークの構造と、副アライメント、主アライ
メントの様子とを説明する図。
【図8】1つのショットに対するアライメント時のステ
ージの動きを説明する図。
【図9】第1の実施例におけるステージの動きを示す速
度特性のグラフ。
【図10】第2の実施例によるステージの動きを示す速
度特性のグラフ。
【図11】第3の実施例によるステージの動きを示す速
度特性のグラフ。
【図12】ヘテロダイン干渉法における位相差計測の様
子を示す波形図。
【図13】第4の実施例によるマーク構造の変形例を示
す図。
【図14】第4の実施例によるマーク構造の変形例を示
す図。
【図15】図13、図14の各マークを検出時の光電検
出器上での受光光の様子を示す図。
【図16】(A)、(B)、(C)、(D)副アライメ
ントと主アライメントとを組み合わせた代表的なウェハ
アライメントシーケンスを説明する図。
【図17】第5の実施例による装置の構成を示す図。
【図18】ステージの停止時の特性を模式的に表わした
グラフである。
【主要部分の符号の説明】
R・・・レチクル、W・・・ウェハ、PL・・・投影レ
ンズ、M1 ・・・副マーク、M2 ・・・主マーク、LB
0 、LB1 、LB2 ・・・ビーム、DA・・・照明領
域、BTL・・・干渉ビート光、1・・・レーザ光源、
OBJ、OBJ1 、OBJ4 、7X、7Y・・・対物レ
ンズ、PED、8X、8Y・・・光電検出器、PD0 、
PDa、PDb、PDc、PDd・・・受光素子、16
・・・ステージ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】半導体装置の製造方法及び露光方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記問題点を解決するため
本発明では、半導体基板の位置を検出するために、半導
体基板上に所定方向に配列された格子マークを形成する
半導体装置の製造方法において、格子マークは、アライ
メント検出系により自動検出可能であるとともに、配列
方向と交差する方向に関する長さ、もしくは形状が異な
るマーク部分を有し、マーク部分は目視により識別可能
であることとした。また、基板上の所定方向に配列され
た格子マークを検出し、マスクのパターンを該基板上に
露光する露光方法において、格子マークは、アライメン
ト検出系により自動検出可能であるとともに、配列方向
と交差する方向に関する長さ、もしくは形状が異なるマ
ーク部分を有し、マーク部分は目視により識別可能であ
って、マーク部分を使って目視により格子マーク位置を
検出することとした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【発明の効果】以上本発明によれば、格子マークに、他
の部分とは異なる形状もしくは大きさを有するマーク部
分を設けたため、目視によりマークの認識が容易とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 525B (72)発明者 小松 宏一郎 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株式 会社ニコン大井製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に形成されたマークを検出する位置検
    出方法において、前記マークは、所定方向に配列された
    格子マークであって、該配列方向とは異なる方向に関し
    て他とは長さが異なるマーク部を有し、前記異なるマー
    ク部を検出する工程と;前記異なるマーク部を含む格子
    マーク全体を検出する工程とを有することを特徴とする
    位置検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100397591B1 (ko) * 2000-04-17 2003-09-17 가부시끼가이샤 도시바 반도체 장치
JP2006258611A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Yokohama Rubber Co Ltd:The 移動物体の検知装置及び速度計測装置

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