JP3323609B2 - 測定方法及びそれを用いた測定装置 - Google Patents

測定方法及びそれを用いた測定装置

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JP3323609B2
JP3323609B2 JP29002693A JP29002693A JP3323609B2 JP 3323609 B2 JP3323609 B2 JP 3323609B2 JP 29002693 A JP29002693 A JP 29002693A JP 29002693 A JP29002693 A JP 29002693A JP 3323609 B2 JP3323609 B2 JP 3323609B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ヘテロダイン干渉法を
利用した光測定方法及びそれを用いた測定装置に関する
ものであり、特に回折格子を用いた計測を行う、例えば
半導体素子製造用の露光装置によりマスクやレチクル等
の第1物体上に形成されている微細な電子回路パターン
をウエハ等の第2物体面上に露光転写する際のオートア
ライメント方法及びその測定装置、あるいはマスク、レ
チクル上のパターンをウエハ上に焼き付けた時ウエハ上
に形成されるパターンの重ね合わせ精度を測定する際に
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造装置に要求される位置
合わせ精度は年々高精度化に対する要求が高まってい
る。位置合わせの基本をなすのは位置測定技術である
が、最近では高い分解能とS/N比を持つ光ヘテロダイ
ン干渉法の応用が注目されている。
【0003】図14は特開昭64−8264号公報に示
された、直線回折格子を位置合わせマークに用いる光ヘ
テロダイン干渉法による位置合わせ装置の概略図であ
る。
【0004】図14において2周波の直線偏光を出射す
るゼーマンレーザ101から発した光102は、回折格
子103に入射して透過回折光105,106,107
となり、ミラー104で偏向されて照明光学系108に
入射する。照明光学系108は0次回折光106をカッ
トし、更に他の2つの回折光のうち一方の偏光方向を1/
2波長板を使って90°回転させる。
【0005】次いで回折光105,107は照明光学系
108のNAで規定される範囲内の角度で、マスク11
2上の回折格子111、ウエハ113上の回折格子11
8を照射する。回折格子111,118から得られる反
射回折光115,116は偏光ビームスプリッタ123
(PBS123)により偏光方向の違いに従って2つの
方向に分離される。
【0006】PBS123で反射した光のうち、ウエハ
113上の回折格子118からの反射回折光はナイフエ
ッジ121によりカットされ、その結果、光検出手段1
20にはマスク112上の回折格子111からの反射回
折光だけが入射する。
【0007】一方、PBS123を透過した光はマスク
112上の回折格子111からの反射回折光がナイフエ
ッジ122によりカットされ、光検出手段124にはウ
エハ113上の回折格子118からの反射回折光だけが
入射する。光検出手段120,124で受光された光は
光電変換されてビート信号となり、位相差計125で位
相差が求められて、マスク112とウエハ113の相対
位置ずれ量が検出される。ここで光検出手段120から
得られるビート信号をI1',124から得られる信号を
2'であらわすと I1'=A1'+B1' cos{ 2 π (ω2 −ω1)t + 2 φm } ・・・・(1 ) I2'=A2'+B2' cos{ 2 π (ω2 −ω1)t + 2 φw } ・・・・(2) となる。
【0008】(1)式はマスク112上の回折格子11
1から得られるビート信号、(2)式はウエハ113上
の回折格子118から得られるビート信号を表す式であ
る。
【0009】ここでA1',A2'は直流成分、B1' ,B
2'は振幅、 ω1 , ω2 はゼーマンレーザ101から発
せられる偏光面が互いに直交する2つの光の角振動数で
ある。
【0010】またφm はマスク112上の回折格子11
1の基準位置からのずれ量Δxmに相当する位相量、φw
はウエハ113上の回折格子118の基準位置からのず
れ量Δxwに相当する位相量である。p を回折格子11
1,118共通のピッチとすると、両者は φm = 2πΔxm/ p ・・・・・・(3) φw = 2πΔxw/ p ・・・・・・(4) と表される。
【0011】(1),(2) 式で表される2つのビー
ト信号を位相差計125に入力し、2つのビート信号の
位相差Δφとすると、マスクとウエハの相対位置ずれ量
は Δxm−Δxw= pΔφ/4π ・・・・・・(5) として求めることができる。2つのビート信号の位相差
Δφが 0になるように、マスクステージ119、ウエハ
ステージ114を、マスクステージ駆動回路126、ウ
エハステージ駆動回路127により制御し、マスク11
2とウエハ113の相対位置合わせを行っている。
【0012】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
従来の露光装置では光ヘテロダイン干渉測定の測定可能
範囲が、回折格子のピッチにより制限されてしまうた
め、マスクとウエハの相対関係が測定可能範囲に入るよ
うに予めプリアライメントしておく必要がある。このた
め別途プリアライメント検出手段が必要となって露光装
置が複雑化すると共に、該プリアライメント動作のため
スループットが低下する。
【0013】また測定時の回折格子の位置が検出光学系
内のナイフエッジに対し相対的に位置ずれすると、測定
精度に影響が出る等の問題点があった。
【0014】本発明は、以上の欠点を克服するためなさ
れたもので、広い測定範囲を有し、且つ高精度な測定が
可能であると同時に、測定時の回折格子と検出光学系の
相対位置合わせを高精度に行える測定方法及びそれを用
いた測定装置を提案するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、光ヘテ
ロダイン干渉を用いて測定を行う第1の測定手段に加え
て、第1の測定手段より測定範囲が広い第2の測定手段
を設け、該第2の測定手段より得られる測定値と、第1
の測定手段から得られる測定値とを結合し、広いレンジ
を高精度に測定することを可能としたものである。
【0016】更に、該測定範囲が広い第2の測定手段を
用いて、光ヘテロダイン干渉測定時、回折格子と光ヘテ
ロダイン干渉測定内の受光系の光学素子との相対位置合
わせ機能を持たせたものである。
【0017】図14で示したように、従来の光ヘテロダ
イン干渉を用いた検出でのマスクとウエハの相対位置ず
れ量は、Δxm−Δxw= pΔφ/4πで示される(5)式の
Δφ、即ちマスク及びウエハ上の回折格子から得られる
2つのビート信号の位相差として求められる。
【0018】図12は検出される信号の様子を示した説
明図である。図12において129はマスク上の回折格
子から得られるビート信号で、ウエハ上の回折格子から
得られるビート信号128、130の参照信号となる。
【0019】このときマスクとウエハの相対位置ずれ量
を方向を含めて測定しようとすると、ウエハ上の回折格
子から得られるビート信号の位相ずれΔφは、参照信号
であるビート信号129に対して|Δφ|<πの条件を
満たすことが必要とされる。
【0020】即ち、検出できるビート信号は−π位相の
ずれた信号128と+π位相のずれた信号130の間の
範囲になければならない。この場合、測定可能なマスク
とウエハの相対位置ずれ量の範囲は (5)式より |Δxm−Δxw|< p/4 ・・・・・・(6) となる。例えば p= 6μm とすると、測定範囲は|Δxm
−Δxw|< 1.5μm である。
【0021】例えば、図13に示すようにマスクとウエ
ハの相対位置ずれ量が p/4以上生じていると、測定は可
能であるものの、得られる結果にはピッチの1/2の整
数倍がバイアス分の誤差として残り、正しい測定を行う
ことができなくなる。
【0022】そこで本発明では、画像処理測定等の少な
くとも光ヘテロダイン干渉測定より広い測定可能範囲を
持つ第2の測定手段を設けることを特徴としている。該
第2の測定手段は先ずマスクとウエハの p/4以上の相対
位置ずれを p/2の分解能で測定し、この測定値をx1とす
る。x1の最小分解能は p/2である。この第1の測定で次
の精密測定の行われる範囲が規定される。
【0023】次いで精密測定である光ヘテロダイン干渉
測定を用いて第2の測定が行われ、その測定値をx2とす
る。2つの測定値を足し合わせれば、広いレンジの高精
度測定を行うことができる。
【0024】精密測定は位相計測を行うため[−π,
π]の間でモジュラスを持つ。従って、第1の測定は位
相計測を行う範囲を指定するものなので分解能は p/2で
よい。マスクとウエハの相対位置ずれ量 xは x = x1 +x2 ・・・・・・(7) として求めることができる。
【0025】一方、画像処理による測定はまた、精密測
定時、光学系に対し測定を行う回折格子が正しくセット
されたかどうかの位置関係の確認と整合動作を、撮像装
置に取り込んだ回折格子像の強度分布、或は回折格子像
の頂点の座標から行うことができる。従って回折格子と
その回折格子からの回折光の受光光学系との相対位置合
わせを行うことができ、例えば前記画像処理測定の測定
手段を用いれば p/2の分解能で位置合わせを行うことが
できる。この精度は精密測定を行う上で十分なものであ
る。
【0026】
【実施例】図1〜図6は本発明の実施例1を示す概略図
である。
【0027】本実施例では、マスクとウエハ上の双方に
設けられた回折格子の相対ずれ量を、画像処理測定と光
ヘテロダイン干渉測定を組み合わせて用いて、広範囲、
且つ高精度に検出し、マスクとウエハの相対位置合わせ
を行っている。
【0028】本発明の特徴は、次のとおりである。
【0029】即ち、図14で示したように、従来の光ヘ
テロダイン干渉を用いた検出でのマスクとウエハの相対
位置ずれ量は、Δx−Δx= pΔφ/4πで示さ
れる(5)式のΔφ、即ちマスク及びウエハ上の回折格
子から得られる2つのビート信号の位相差として求めら
れる。
【0030】図12は検出される信号の様子を示した説
明図である。図12において129はマスク上の回折格
子から得られるビート信号で、ウエハ上の回折格子から
得られるビート信号128、130の参照信号となる。
【0031】このときマスクとウエハの相対位置ずれ量
を方向を含めて測定しようとすると、ウエハ上の回折格
子から得られるビート信号の位相ずれΔφは、参照信号
であるビート信号129に対して|Δφ|<πの条件を
満たすことが必要とされる。
【0032】即ち、検出できるビート信号は−π位相の
ずれた信号128と+π位相のずれた信号130の間の
範囲になければならない。この場合、測定可能なマスク
とウエハの相対位置ずれ量の範囲は (5)式より |Δx−Δx|< p/4 ・・・・・・・・(8) となる。例えば p= 6μm とすると、測定範囲は
|Δx−Δx|<1.5μm である。
【0033】例えば、図13に示すようにマスクとウエ
ハの相対位置ずれ量が p/4以上生じていると、測定
は可能であるものの、得られる結果にはピッチの1/2
の整数倍がバイアス分の誤差として残り、正しい測定を
行うことができなくなる。
【0034】そこで本発明では、画像処理測定等の少な
くとも光ヘテロダイン干渉測定より広い測定可能範囲を
持つ第2の測定手段を設けることを特徴としている。該
第2の測定手段は先ずマスクとウエハの p/4以上の
相対位置ずれを p/2の分解能で測定し、この測定値
をxとする。xの最小分解能は p/2である。こ
の第1の測定で次の精密測定の行われる範囲が規定され
る。
【0035】次いで精密測定である光ヘテロダイン干渉
測定を用いて第2の測定が行われ、その測定値をx
する。2つの測定値を足し合わせれば、広いレンジの高
精度測定を行うことができる。
【0036】精密測定は位相計測を行うため[−π,
π]の間でモジュラスを持つ。従って、第1の測定は位
相計測を行う範囲を指定するものなので分解能は p/
2でよい。マスクとウエハの相対位置ずれ量 xは x = x +x ・・・・・・・・(9) として求めることができる。
【0037】一方、画像処理による測定はまた、精密測
定時、光学系に対し測定を行う回折格子が正しくセット
されたかどうかの位置関係の確認と整合動作を、撮像装
置に取り込んだ回折格子像の強度分布、或は回折格子像
の頂点の座標から行うことができる。従って回折格子と
その回折格子からの回折光の受光光学系との相対位置合
わせを行うことができ、例えば前記画像処理測定の測定
手段を用いれば p/2の分解能で位置合わせを行うこ
とができる。この精度は精密測定を行う上で十分なもの
である。
【0038】次に本発明の実施例1の特徴を図1〜図6
を用いて説明する。
【0039】図1において、ゼーマンレーザ1からは、
同じ光軸上にあって偏光面が互いに直交し、わずかに周
波数が異なる2つの光25,26が発せられる。ここで
光25は p偏光の光、光26は s偏光の光とする。光2
5の複素振幅をE1 、 光26の複素振幅をE2 とする
と、複素振幅E1 ,E2 は次の式で表される。
【0040】 E1 = A exp{ i ω1 t } ・・・・・・(10) E2 = B exp{ i ω2 t } ・・・・・・(11) ここで A,Bは振幅、ω1 ,ω2 は角周波数である。
2つの光25,26はミラー2により偏向され、レンズ
3を通過して、偏光ビームスプリッタ4(以下PBS
4)に入射する。PBS4に入射した2つの光はビーム
スプリット面で偏光方向の違いにより、2つの方向に分
割される。PBS4のビームスプリット面を透過した p
偏光の光25はミラー5で偏向され、マスク7上の回折
格子9、ウエハ8上の回折格子10を照射する。
【0041】一方、PBS4のビームスプリット面で反
射した s偏光の光26はミラー6で偏向され、同様にマ
スク7上の回折格子9、ウエハ8上の回折格子10を照
射する。
【0042】ここで共通のピッチ pを持つ回折格子9,
10の相対位置ずれ量が図13のように p/4以上ずれて
いる場合を考える。
【0043】図2のように、光25,26は回折格子
9,10で反射回折され、光25については−1次の回
折光28,29、光26については+1次の回折光3
0,31が図1のミラー11以下の検出系に入射する。
これらの回折光のうち、回折光28,30はマスク上の
回折格子9から得られる光、回折光29,31はマスク
及びウエハ上の回折格子10から得られる光である。4
つの回折光28,29,30,31の複素振幅を式で表
すと以下のようになる。
【0044】 E3 = A1・exp{ i( ω1 t −φa)} ・・・・・・(12) E4 = A2・exp{ i( ω1 t −φb)} ・・・・・・(13) E5 = B1・exp{ i( ω2 t +φa)} ・・・・・・(14) E6 = B2・exp{ i( ω2 t +φb)} ・・・・・・(15) ここでE3 は回折光28、E4 は回折光29、E5 は回
折光30、E6 は回折光31に対応する。また A1 ,A
2 ,B1 ,B2 は各回折光の振幅、φa ,φb は回折格子
9,10の基準位置からのずれ量 xa , xbに相当する位
相量で、 φa = 2π・xa/ p ・・・・・・(16) φb = 2π・xb/ p ・・・・・・(17) である。
【0045】図1で4つの回折光28〜31はミラー1
1により偏向され、レンズ12を通過して偏光板27で
偏光面が揃えられた後、ビームスプリッタ13(以下B
S13)により2方向に分割される。BS13のビーム
スプリット面を反射した光は、レンズ14を通過して撮
像装置15に入射する。
【0046】撮像装置15上にはレンズ12,14によ
りリレーされた回折格子9,10の像32,33が結像
される。像32,33の全体像はCRT16で図3のよ
うに観察することができる。撮像装置15からの信号
は、画像処理器17にも導かれ、図3のように回折格子
の像32,33のそれぞれの中心線L1, L2 近傍の
位置での強度が測定される。測定する方向は位置ずれ量
を測定するのと同じ方向、即ち図2,図3でいうと x方
向である。
【0047】図4は中心線L1 の位置で測定した強度分
布34及び中心線L2 の位置で測定した強度分布35で
ある。2つの強度分布の凸の部分の中心位置を求め、そ
の2つの中心位置の相対ずれ量を演算器24により求め
るのが第1の測定となる。この測定は、回折格子9,1
0が図13のように後述する光ヘテロダイン干渉測定の
測定範囲以上にずれても測定することができる。
【0048】回折格子9,10のピッチ pを p= 6μm
とすると、後述する光ヘテロダイン干渉計測の測定範囲
は± 1.5μm (±1/4 ピッチ)以内である。
【0049】従って、画像処理計測は 3μm ( 1/2ピッ
チ)の分解能で測定すれば良く、この精度で測定するこ
とは図1の配置で十分可能である。
【0050】本実施例での画像検出部は後述の光ヘテロ
ダイン干渉計測の検出部と光学系を一部共有しているた
め、従来これとは全く別個に設けられていたプリアライ
メント系を、はるかに簡素で安価に構成することができ
る。
【0051】ここで、画像処理測定によって得られた測
定値を x1 とおくと、2つの回折格子のずれ量と測定値
x1 との関係は図5のようになる。第1の測定値x1は回
折格子のピッチを pとしたとき、 0を基準として p/2ピ
ッチの離散的な値を取り、光ヘテロダイン干渉測定の測
定範囲を特定する役割を持つ。
【0052】一方、図1においてBS13のビームスプ
リット面を通過した回折光28,29,30,31は、
精密測定である光ヘテロダイン干渉測定光学系に入る。
回折光はレンズ12に関して回折格子9,10と共役位
置に設置したエッジミラー18により、回折格子9から
の回折光28,30と、回折格子10からの回折光2
9,31に分離される。
【0053】図3は共役位置で回折格子9と10の像が
空間的に分離されている様子を示すものである。
【0054】従ってエッジミラーのエッジの位置を予め
調整しておけば、回折格子9と10から生じた回折光を
容易に分離できる。エッジミラー18を透過した回折光
28,30はレンズ19により光検出器20に結像さ
れ、光電変換される。
【0055】同様に、エッジミラー18を反射した回折
光29、31はレンズ21により光検出器22に結像さ
れ、光電変換される。光検出器20から得られるビート
信号I1 及び光検出器22から得られるビート信号I2
を式で表すと I1 = A1 2+ B1 2+2A1B1cos{2π( ω2 −ω1)t + 2φa} ・・・・(18) I2 = A2 2+ B2 2+2A2B2cos{2π( ω2 −ω1)t + 2φb} ・・・・(19) となる。
【0056】A1 2+ B1 2 , A2 2+ B2 2は直流成分、2A1
B1 , 2A2B2 は振幅である。ビート信号I1 , I2の位
相差Δφを位相差検出器23により求めると Δφ= 2 (φa −φb) ・・・・・・(20) となり、Δφより回折格子9,10の光ヘテロダイン検
出手段による相対位置ずれ量 x2 は、 x2= xb −xa= pΔφ/4π ・・・・・・(21) として求めることができる。
【0057】これが第2の測定である。位相差検出器2
3の測定範囲は測定方向も考慮に入れると|Δφ|<π
である。従って(21)式より、x2の測定範囲は、 | x2 | < p/4 ・・・・・・(22) となり、 p=6 μm とすると| x2 | <1.5 μm であ
る。
【0058】光ヘテロダイン干渉測定は高分解能が特長
で、位相差検出器23の位相差分解能をλ/1000 とする
と、3nm の測定分解能を有する測定を行うことができ
る。回折格子のずれ量と測定値 x2 との関係を示したの
が図6である。
【0059】上述の高分解能で測定範囲の狭い光ヘテロ
ダイン干渉測定手段より得られた測定値 x2 と、少なく
とも光ヘテロダイン干渉測定手段より広い測定範囲を持
つ画像処理測定手段より得られた離散的値を持つ測定値
x1 を、 x = x1 +x2 ・・・・・・(23) として演算器24で足し合わせれば、図13に示した回
折格子9、10の相対位置ずれ量 xを求めることができ
る。
【0060】本発明の特長は光ヘテロダイン干渉測定で
測定することのできない測定範囲を、広い測定範囲を有
する別の測定手段と併用することにある。従って該別の
測定手段で第1の測定を行って先ず光ヘテロダイン干渉
測定を行う領域を特定し、その後、高精度な光ヘテロダ
イン干渉測定による第2の測定値と組み合わせれば、広
い範囲を高精度に測定することができる。
【0061】本実施例ではマスクとウエハの相対関係を
予め実際に光ヘテロダイン干渉測定の測定範囲内にまで
追い込む測定及びシーケンスを必要としないため、プリ
アライメント装置が不要となり、スループットが向上す
る。よって、この測定値 xを用いて、 x が0 となるよう
にマスクとウエハのアクチュエータ36,37にフィー
ドバックをかければ、マスクとウエハの相対位置合わせ
を高精度に行うことができる。
【0062】また、本発明はマスクアライメント装置に
も適用することができる。その場合はマスク上の1つの
回折格子について前記の測定を行えばよい。
【0063】図7〜図8は本発明の実施例2の要部概略
図である。本実施例ではウエハ上に焼き付けられた隣接
する2つの回折格子の相対位置ずれ量を検出し、マスク
とウエハの位置合わせ露光装置の性能を評価する重ね合
わせ誤差測定装置に関するものである。
【0064】図8のようにウエハ8上には隣接した2つ
の回折格子9,10が配置されている。このうち回折格
子9は第1回目の露光で、10は第2回目の露光でウエ
ハ上に形成された回折格子である。両者のずれが第1回
目と第2回目の露光時のパターンの位置ずれを示してい
る。この回折格子の対はウエハ上に多数形成されてお
り、ウエハを載置しているウエハステージを動かして測
定位置に持っていくことで全体の測定が行われる。
【0065】図7において図1の実施例1と同じ部材に
ついては同一の番号をつけて示してある。ゼーマンレー
ザ1からは、同じ光軸上にあって、偏光面が互いに直交
し、僅かに周波数が異なる2つの光25,26が発せら
れる。これらの光を実施例1と同様の構成でウエハ上の
回折格子9,10に照射し、得られる回折光をもとに、
画像処理測定手段と光ヘテロダイン干渉測定手段を組み
合わせて、回折格子9と10の相対的位置ずれ量を広い
測定範囲で、しかも高精度で測定を行っている。
【0066】図7及び図9〜図11は本発明の実施例3
の要部概略図である。本実施例では実施例1,2で用い
た画像処理測定手段により、回折格子とエッジミラーの
相対位置合わせを行うものである。
【0067】ここでも実施例1,2と同じ部材について
は同一の番号をつけて示してある。図7でもウエハ8上
の回折格子9からの回折光と回折格子10からの回折光
の分離は、レンズ12に関して回折格子9,10と共役
位置に設置されたエッジミラー18を用いて行われる。
ウエハ上の回折格子9,10はレンズ12によりエッジ
ミラー18の位置に図9のように像32,33として結
像し、像32,33とエッジミラー18のエッジ位置が
不図示のモニタ系により同時に観察される。
【0068】調整は2つの像32、33の中心線L3
エッジを合致させるようにウエハを動かして行われる。
所定の測定位置に位置決めされた回折格子9,10の像
は図7の撮像装置15により取り込まれ、CRT16に
表示される。
【0069】図10は撮像装置15に結像される回折格
子像である。画像処理機17は回折格子の像をもとに、
2つの回折格子像32,33のほぼ中心で y方向に伸び
るL4 のライン位置で強度分布を測定する。
【0070】図11において38がその強度分布であ
る。強度分布38の2つの凸部分の中心線L5 ,L6
ら等距離にある線L7 の y座標値を前記実施例1で示し
た方法等により求め、基準 y座標として保存する。これ
が予め調整したエッジミラー18のエッジの位置とな
る。
【0071】実際のマスク、ウエハの相対位置ずれ測定
ではウエハ8上に多くの回折格子対9,10が配置され
ている。ウエハ8上の他の部分に配置された回折格子対
の測定位置への移動は、予め既知である各回折格子対の
アドレス値をもとにウエハ移動機構を制御する。
【0072】その際、各回折格子対毎に撮像装置15,
CRT16,画像処理機17からなる測定手段で各回折
格子対の中心線の y座標を測定し、基準 y座標と比較す
れば、常に回折格子対とエッジミラー18のエッジ位置
の相対位置を把握できる。
【0073】ウエハ移動機構の精度等の問題から回折格
子対の中心線の y座標が基準 y座標に対し許容値内に入
らないときは、適宜、回折格子を最適測定位置に移動さ
せる。
【0074】本発明では測定範囲が広いため、測定時の
ずれ量が従来より許容されるため、本実施例のようなチ
ェックは効果が大きい。また、ウエハを交換した時の、
ウエハ上の回折格子対とエッジミラー18との初期相対
位置合わせも同様にして行える。
【0075】回折格子対とエッジミラーとの相対位置が
不完全だと、片一方の回折格子の回折光がもう一方の回
折格子の検出系に混入してクロストークを起こし、測定
精度悪化の原因となる。
【0076】本実施例に示したようなモニタ法は、実施
例1等で既に存在している画像処理機能に単にソフトを
追加するだけで簡単に実施が可能で、また測定の安定性
への寄与も大きい。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では回折格子
対の相対位置ずれ量を、光ヘテロダイン干渉測定を行う
第1の測定手段と、該光ヘテロダイン干渉測定手段の測
定可能範囲より広い測定範囲を持つ画像処理測定手段等
の第2の測定手段を組み合わせることにより、広い範囲
での測定を高スループットで且つ、高精度に行うことを
可能とした。
【0078】また、前記画像処理測定手段を用いて、回
折格子対と光学系のアライメントを高精度に行うことが
できるため、測定の安定性を増すことができ、将来的な
回折格子の縮小化にも十分対処可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のマスクとウエハの位置合
わせ装置の概略図
【図2】 本発明の実施例1の照射光と回折格子の配置
を示す図
【図3】 本発明の実施例1でCRT上で観察される回
折格子像
【図4】 観察される回折格子像の強度分布
【図5】 画像処理測定によって得られるずれ量と第1
の測定値
【図6】 光ヘテロダイン干渉測定によるずれ量と第2
の測定値の関係
【図7】 本発明の実施例2のウエハ上の回折格子の位
置ずれ測定装置の概略図
【図8】 本発明の実施例2の照射光と回折格子の配置
を示す図
【図9】 本発明の実施例3でエッジミラー部に形成さ
れた回折格子対の像
【図10】 撮像装置上に結像された回折格子対の像
【図11】 撮像装置により観察される回折格子対の強
度分布
【図12】 光ヘテロダイン干渉測定で得られるビート
信号
【図13】 測定を行う2つの回折格子対の位置ずれを
示す図
【図14】 従来例のマスクとウエハの位置合わせ装置
【符号の説明】
1,101 ゼーマンレーザ 2,5,6,11,104 ミラー 3,12,14,1921 レンズ 4,123 偏光ビームスプリッタ 7,112 マスク 8,113 ウエハ 9,10,111,118 回折格子 13 ビームスプリッタ 15 撮像装置 16 CRT 17 画像処理機 18 エッジミラー 20,22,120,124 光検出器 23,125 位相差検出器 24 演算器 25 p 偏光の光 26 s 偏光の光 27 偏光板 28,29,30,31,115,116 回折光 32,33 回折格子像 34,35,38 強度分布 36,37 アクチュエータ 102 レーザ光 103 回折格子, 105,106,107 回折光 108 照明光学系 114 ウエハステージ 119 マスクステージ 121,122 ナイフエッジ 126 ウエハステージ駆動回路 127 マスクステージ駆動回路 128,129,130 ビート信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 9/00 - 11/30 102 H01L 21/027

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の回折格子の相対位置を光ヘテロ
    ダイン干渉を用いて測定する際、測定対象となる前記複
    数個の回折格子の相対位置ずれ量を光ヘテロダイン干渉
    により測定する第1の測定手段と、該第1の測定手段の
    測定可能範囲より広い測定範囲を持つ画像処理により測
    定する第2の測定手段とを有し、該2つの測定手段の測
    定値を組み合わせて、前記複数個の回折格子の相対位置
    ずれ量を測定することを特徴とする測定装置。
  2. 【請求項2】 前記広い測定範囲を持つ第2の測定手段
    の測定値が、測定対象の回折格子のピッチをp としたと
    き p/2ピッチの離散的な値を取ることを特徴とする請求
    項1の測定装置。
  3. 【請求項3】 前記複数個の回折格子が異なる物体上に
    配置され、測定の際、同時に観察されることを特徴とす
    る請求項1の測定装置。
  4. 【請求項4】 前記複数個の回折格子が同一の物体上に
    配置され、測定の際、同時に観察されることを特徴とす
    る請求項1の測定装置。
  5. 【請求項5】 前記複数個の回折格子の相対位置を第1
    の測定手段を用いて測定する際、該第1の測定手段の光
    学系と被測定物体である前記複数個の回折格子との相対
    位置関係を前記第2の測定手段により測定し、測定時の
    前記光学系に対する被測定物体の位置状態をチェックす
    ることを特徴とする請求項1の測定装置。
  6. 【請求項6】 複数個の回折格子の相対位置を光ヘテロ
    ダイン干渉を用いて測定する光測定方法において、測定
    対象となる前記複数個の回折格子の相対位置ずれ量を光
    ヘテロダイン干渉測定手段により測定して得られる第1
    の測定値と、該光ヘテロダイン干渉測定手段の測定可能
    範囲より広い測定範囲を持つ画像処理測定手段により得
    られる第2の測定値とを組み合わせて、前記複数個の回
    折格子の相対位置ずれ量を測定することを特徴とする測
    定方法。
  7. 【請求項7】 前記広い測定範囲を持つ画像処理測定手
    段の測定値が、測定対象の回折格子のピッチをp とした
    とき p/2ピッチの離散的な値を取ることを特徴とする請
    求項6の測定方法。
  8. 【請求項8】 前記複数個の回折格子が異なる物体上に
    配置され、測定の際、同時に観察されることを特徴とす
    る請求項6の測定方法。
  9. 【請求項9】 前記複数個の回折格子が同一の物体上に
    配置され、測定の際、同時に観察されることを特徴とす
    る請求項6の測定方法。
  10. 【請求項10】 前記複数個の回折格子の相対位置を該
    光ヘテロダイン干渉測定手段を用いて測定する際、該光
    ヘテロダイン干渉測定手段である光学系と被測定物体で
    ある前記複数個の回折格子との相対位置関係を前記画像
    処理測定手段により測定し、測定時の前記光学系に対す
    る被測定物体の位置状態をチェックすることを特徴とす
    る請求項6の測定方法。
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