JP2906433B2 - 投影露光装置及び投影露光方法 - Google Patents

投影露光装置及び投影露光方法

Info

Publication number
JP2906433B2
JP2906433B2 JP1105198A JP10519889A JP2906433B2 JP 2906433 B2 JP2906433 B2 JP 2906433B2 JP 1105198 A JP1105198 A JP 1105198A JP 10519889 A JP10519889 A JP 10519889A JP 2906433 B2 JP2906433 B2 JP 2906433B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
alignment
sub
substrate
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1105198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02283011A (ja
Inventor
和哉 太田
伸貴 馬込
英夫 水谷
宏一郎 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP1105198A priority Critical patent/JP2906433B2/ja
Priority to US07/505,504 priority patent/US5151750A/en
Publication of JPH02283011A publication Critical patent/JPH02283011A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2906433B2 publication Critical patent/JP2906433B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7049Technique, e.g. interferometric
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7073Alignment marks and their environment
    • G03F9/7076Mark details, e.g. phase grating mark, temporary mark

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体製造装置いおいて基板を所望の位置に
合わせるための装置に関し、特に露光装置における被転
写基板の位置合わせ装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、半導体製造装置(露光装置、リペア装置、検査
装置等)では、チップ回路が作り込っまれる半導体ウェ
ハを、その装置内で高精度に位置決めすることが要求さ
れてきた。
特に露光装置にあっては、レチクルやマスクの回路パ
ターンをウェハ上の回路パターンと精密に重ね合わせて
露光するために、予めウェハ上の回路パターンの位置を
正確に検出する必要がある。
回路パターンの微細化は、サブミクロン領域にまで達
し、現在では線幅ルール0.4〜0.6μm程度の16Mbit D−
RAM量産用の露光装置が試作されている。
これらの露光装置では、線幅ルールに見合った位置合
わせ技術が必要であり、位置合わせ用のアライメントマ
ークの検出センサー単体の精度としては、線幅ルールの
1/10程度をクリアしなければならない。このような高い
精度を得る1つのアライメント(マーク検出)技術とし
て、ウェハ上の回折格子パターンにスタティックな干渉
縞を照射し、この干渉縞と回折格子パターンとを相対移
動させて、回折格子パターンから生じる干渉光の強度変
化に基づいて、ウェハを位置合わせする方法が、例えば
アメリカ特許第4,636,077号に開示されている。この方
法は基本的には、回折格子パターンと干渉縞との相対位
置変化量が干渉光の強度変化(正弦波的なレベル変化)
に一義的に対応することを利用して変位計測を行なうア
メリカ特許第3,726,595号の技術を応用したものであ
る。
一方、干渉縞と回折格子パターンとを使った別の位置
(変位)計測方法として、特開昭61−215905号公報に開
示されている通り、干渉縞を回折格子パターンのピッチ
方向に高速に移動させ、回折格子パターンからの干渉ビ
ート光の光電信号(交流)と、干渉縞の移動速度に対応
した参照信号(交流)との位相差から回折格子パターン
の位置ずれ(格子ピッチの±1/4以内、もしくはその整
数倍)を検出する技術も知られている。この方法は光ビ
ート信号を使うことからヘテロダイン法とも呼ばれ、前
述のスタティックな干渉縞を用いた方法は、これに対し
てホモダイン法と呼ばれる。ヘテロダイン法では同一周
波数の2つの交流信号間(計測信号と参照信号)の位相
差が回折格子パターンの変位と一義的に対応しており、
位相差の計測は簡単なフェーズ・メータ等であっても極
めて高い分解能が得られる。
例えばウェハ上の回折格子パターンのピッチPを2μ
m(1μm幅のラインとスペース)とし、フェーズ・メ
ータの分解能Δθを±0.5°とすると、ある条件でのヘ
テロダイン法では格子ピッチPの±1/4が位相差の±180
°に比例するから、変位計測分解能ΔXは、次の関係か
ら求まる。
ΔX/Δθ=(P/4)/180 従って上記の条件ではΔX≒0.0014μmとなり、これ
は極めて高い分解能である。しかも、ある一定時間(mS
ecオーダ)の間の信号波形の平均から位相差が求められ
るので高い安定性が得られる。さらに信号波形のレベル
変化ではなく、位相変化を求めればよいので、アライメ
ントにあたってホモダイン法のように信号強度のばらつ
きに大きく依存することがない。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上、従来のホモダイン法、ヘテロダイン法では、基
板上の回折格子パターンのピッチPの1/2毎に同一の位
置ずれ情報が得られるため、P/2を1周期とすると、そ
の整数倍の位置ずれがあった場合には誤まった位置合わ
せをすることになる。この種のマーク検出法において
は、年々回折格子パターンのピッチPが微細化すること
も予想され、現在考えられているようにP=2μmとし
ても、±0.5μmの範囲内に回折格子パターンをプリア
ライメントしなければならず、従来の機械的なプリアラ
イメントのみではほとんど達成不可能なスペックであっ
た。
そこで本発明は、ホモダイン、ヘテロダイン法のよう
に高分解能ではあるが、真のマーク位置ずれ計測範囲が
狭いアライメント系をもつ位置合わせ装置において、上
記問題点を解決しつつ、マーク検出(アライメント)動
作の長時間化、すなわちアライメントシーケス上でのス
ループット低下を極力少なくすることを目的とする。ま
た本発明は、高アライメント精度と高スループットとの
両立を図ることを目的とする。
〔課題を解決する為の手段〕
上記問題点を解決するため本発明では、 基板上に形成された複数のショット領域に、投影光学
系を介してマスクのパターンを投影する投影露光装置に
おいて、露光波長とは異なる波長の検出光を使って、前
記複数のショット領域から選択された複数のサンプルシ
ョット領域に付随して形成された基板回折マークを前記
投影光学系と前記マスクに設けられたマークとを介して
検出するセンサと;前記基板を載置する基板ステージの
位置を計測する干渉計と;前記センサの検出結果に基づ
いて前記複数のショット領域の配列の規則性を決定する
とともに、前記干渉計の出力と該配列の規則性とに基づ
いて前記基板ステージを駆動する制御系とを有すること
とした。
また、本発明では、基板上に形成された複数のショッ
ト領域に、投影光学系を介してマスクのパターンを投影
する投影露光方法において、 露光波長とは異なる波長の検出光を使って、前記複数
のショット領域から選択された複数のサンプルショット
領域に付随して形成された基板回折マークを前記投影光
学系と前記マスクに設けられたとを介して検出する第1
工程と;前記第1工程の検出結果に基づいて、前記複数
のショット領域の配列の規則性に関する情報を算出する
第2工程と;前記基板を載置する基板ステージの位置を
計測する干渉計の出力と前記配列の規則性とに基づいて
該基板ステージを駆動する第3工程とを有することとし
た。
〔作用〕
本発明においては、2つのマーク検出手段が時間的に
連続してマークパターンの検出動作を行なえるように、
マークパターンの構造もしくは配置を決めておくこと
で、2つのマーク検出手段を使うことによるスループッ
ト低下を押えるようにした。
ここで本発明の原理的な構成、作用について第1図を
参照して説明する。第1図において、ウェハW上には、
主マークM2として回折格子パターンが形成され、そこか
ら一定距離だけ離れて副マークM1が形成されている。対
物光学系としての投影レンズPLはウェハWとレチクルR
との間に配置され、露光光の波長のもとでレチクルRと
ウェハWとを互いに共役関係にする。アライメント系
は、アライメント用対物レンズOBJ、ビームスプリッタB
S1、ミラーRMレンズ系GL、ビームスプリッタBS2、及び
光電検出器PED等により構成される。
投影レンズPLはウェハW側がテレセントリック系にな
っている。このアライメント系には、マーク照明光とし
て露光光と異なる波長の3本のビームLB0、LB1、LB2
入射する。
ビームLB0は、ビームスプリッタBS2で反射してレンズ
系GLに入射し、投影レンズPLの瞳(入射瞳)EPと共役な
面EP′の中心を通り、対物レンズOBJによって空間中の
面IPに集光した後、投影レンズPLの瞳EPの中心を通っ
て、ウェハW上で再結像する。これによってウェハW上
にはビームLB0の円形、又はスリット形のスポット光
(第1検出領域)が照射され、このスポット光とウェハ
W上のマークM1とを相対走査することにより、該マーク
M1からは散乱光や回折光±DLが発生する。この反射回折
光は投影レンズPL、対物レンズOBJを介してビームスプ
リッタBS1で反射され、正反射光以外の回折、散乱光が
瞳EPと共役な光電検出器PEDの受光面上の受光素子PDa、
PDb、マーク受光素子PDc、PDdにより検出される。以上
のビームLB0、ビームスプリッタBS1、SB2、レンズ系G
L、対物レンズOBJ、及び受光素子PDa、PDb、PDc、PDdが
本発明の第1マーク検出手段を構成する。
一方、2本の可干渉性ビームLB1、LB2は、波長はビー
ムLB0とほぼ等しい(厳密には後述するように数十MHz程
度異なる)が、周波数が互いに数KHz〜数十KHz程度の間
で異なっており、ビームスプリッタBS2を介してレンズ
系GLに2方向から入射し、瞳共役面EP′では瞳中心を狹
んで点対称の関係でスポット集光する。その後ビームLB
1、LB2は対物レンズOBJを通り、ともに平行光束となっ
て面IPで交差し、投影レンズPLに入射する。2本のビー
ムLB1、LB2は瞳EP内では再びスポットに集光した後、投
影レンズPLの光軸に関して対称的に傾いた平行光束とな
ってウェハW上で交差する。この2つのビームLB1、LB2
の交差部分が第2検出領域に相当し、ウェハW上には2
つのビームLB1、LB2の交差角に応じたピッチの干渉縞
が、周波数差に応じた速度で一方向に流れることにな
る。この干渉縞の位置に主マークM2が存在すると、ビー
ムLB1の照射によって垂直に発生する1次回折光と、ビ
ームLB2の照射によって垂直に発生する1次回折光とが
互いに干渉し、その干渉ビート光BTLが投影レンズPLに
垂直に入射する。この干渉ビート光BTLは対物レンズOB
J、ビームスプリッタBS1を介して光電検出器PEDの光軸
上の受光素子PD0にスポット光となって集光する。
以上、ビームLB1、LB2、ビームスプリッタBS1、BS2
レンズ系GL、対物レンズOBJ、及び受光素子PD0によって
本発明の第2マーク検出手段が構成される。
ここで面IPはレチクルRと光軸方向にずれているが、
これはビームLB0、LB1、LB2の露光波長からのずれに起
因した色収差によるものである。
また主マークM2は図中、左右方向に周期的な構造を有
し、回折格子要素は紙面と垂直な方向に伸びており、ビ
ームLB1、LB2のスポット光は瞳EP内で主マークM2の格子
ピッチ方向に並んでいる。
さらにビームLB0は瞳EP内でスリット状に集光するよ
うにシリンドリカルレンズ等で成形されて、ビームスプ
リッタBS2に入射する。これによってウェハW上でのビ
ームLB0のスポットは、瞳EP内の長手方向と直交する方
向に伸びたスリット状になる。
この第1マーク検出手段については、例えば特開昭61
−128106号公報に詳しく開示されている。
以上のような第1マーク検出手段と第2マーク検出手
段とを用いて、第1マーク検出手段では専ら副マークM1
を検出して主マークM2の±P/4の整数培地の位置ずれを
特定するようにし、第2マーク検出手段では主マークM1
の±P/4以内の位置ずれを検出する。
ここで本発明では、2つのマーク検出手段の動作順序
は、どちらを先にしてもよい。
このように本発明では、副アライメント系としての第
1マーク検出手段と、主アライメント系としての第2マ
ーク検出手段とを組み合わせることで、マーク検出動作
を連続させることができ、これによってスループットの
極端な低下を防止するとともに、確実な主アライメント
を達成するようにしたものである。また本発明は、高ア
ライメント精度と高スループットとの両立を図るように
したものである。
〔実施例〕
次に本発明の実施例による位置合わせ装置の構成を、
第2図〜第6図を参照して説明する。第2図は投影露光
装置のアライメント系を示し、レチクルRはレチクルス
テージRST上に固定され、予め投影レンズPLの光軸AXに
対して正確に位置決めされているものとする。ウェハW
は2次元移動可能なステージ16上に載置され、このステ
ージ16はモータ17、送りネジ18等の駆動系によって水平
面内を高速移動する。ウェハステージ30の座標位置は、
レーザ光源30、ビームスプリッタ31、ウェハステージ30
に固定された移動鏡32、投影レンズPLに固定された固定
鏡33、及び干渉フリンジを光電検出するレシーバ34とで
構成されたレーザ干渉式測長器(干渉計)によって逐次
計測される。
レシーバ34からの信号は、干渉計カウンタへ送られ、
ステージ16の移動量は、例えば0.02μmの分解能で計測
される。
一方、アライメント用のレーザ光源1からのビーム
は、ビーム送光系ABOに入射し、第1マーク検出系と第
2マーク検出系との夫々に適した照明ビームLB0、LB1
LB2に変換され、ビームスプリッタ6X、対物レンズ7X、
及びミラー13を介して投影レンズPLの軸外(投影視野の
周辺部)位置に入射する。尚、第2図中、2本のビーム
LB1、LB0は、ビームLB0をはさんで紙面と垂直な方向に
並んでいるため、ここでは図示を省略してある。さて、
投影レンズPLの瞳EPの中心を通ったビームLB0は、ウェ
ハWをテレセントリックに照射するスリット状スポット
光となる。このときウェハW上には、例えば第3図に示
すようなビームスポット71が形成され、スポット71の長
手方向は投影レンズPLの光軸AXへ向うように構成されて
いる。
そこでステージ16をレーザ干渉計の計測のもとに、ビ
ームスポット71の長手方向と直交する方向に走査する
と、第3図のように副マークM1がスポット71を横切るよ
うに移動させることができる。本実施例では副マークM1
は、微小矩形パターンの複数をビームスポット71の長手
方向に一定ピッチで配列した回折格子状にし、主マーク
M2の回折格子パターンの回折方向(ピッチ方向)とは直
交する方向の周期構造とした。スポット71が副マークM1
と重なった瞬間、副マークM1からは第4図に示すように
格子ピッチ方向に回折光(±1次光、±2次光……)±
DLが発生する。これら回折光±DLは投影レンズPLを介し
てミラー13Xで反射し、対物レンズ7Xを通ってビームス
プリッタ6Xで反射され、光電検出器8X(第1図のPED)
に達する。光電検出器8Xは、第1図に示したPEDのよう
に、2系統のアライメント系の夫々に対した回折光を受
けるために、瞳共役面で分割された複数の受光素子を備
えている。ここでウェハWの共役面(第1図中の面IP)
は、第2図中ではミラー13Xと対物レンズ7Xとの間に存
在する。
以上第2図ではアライメント系、干渉計システムは、
X方向のアライメント用の一軸方向のみを示すが、実際
はY方向のアライメント用にも、同一のアライメント系
と干渉系システムとが設けられている。
一方、アライメントビーム送光系ABOからの2つのビ
ームLB1、LB2は、第1図で説明したのと同様に、ウェハ
W上では第2図中で紙面と垂直な面内で交差する平行光
束となり、スポット71よりも十分大きな範囲の照射領域
(第2検出領域)を形成する。本実施例では2つのビー
ムLB1、LB2の交差照射領域のほぼ中央にスポット71が位
置するように設定されるが、瞳EPの中心にビームLB0
通りさえすれば、スポット71の位置は交差照明領域内の
どこにあってもよい。ただしその位置関係は予め別の基
準マーク(ウェハステージ上のフィデュシャルマーク
等)を用いて計測しておく必要がある。
さて、第5図は、第2図の装置におけるアライメント
系をX−Y平面でみた配置図である。
He−Ne、Arイオン、He−Cd等のレーザ光源1は露光光
と異なる波長のレーザビームを発振する。このビームは
微小回転可能な1/2波長板2′によって偏光方向がほぼ4
5°だけ回転させられ、偏光ビームスプリッタ2により
偏光方向で2つに分けられる。このビームスプリッタ2
を透過した一方の偏光ビーム(例えばP偏光)はシャッ
ターS1を通り、ミラー20、ビーム成形光学系21、シリン
ドリカルレンズ22から成る第1マーク検出系のビーム送
光系に入射する。シリンドリカルレンズ22からのビーム
LB0はビームスプリッタ3で振幅分割され、このビーム
スプリッタ3を透過したビームLB0はX方向のアライメ
ント対物系を構成するレンズ4X、ミラー5X、ビームスプ
リッタ6X、対物レンズ7X、及びミラー13Xに入射する。
ビームスプリッタ3で反射されたビームLB0はY方向の
アライメント対物系を構成するレンズ4Y、ミラー5Y、ビ
ームスプリッタ6Y、対物レンズ7Y、及びミラー13Yに入
射する。尚、ビームLB0についてはビームの主光線のみ
を示してある。
ここで、ビームスプリッタ6X、6Yは第1図中のBS1
相当し、ウェハW上の副マークM1、主マークM2からの回
折光を光電検出器8X、8Yへ分岐する。
さて、偏光ビームスプリッタ2で反射された偏光ビー
ム(例えばS偏光)はシャッターS2を通り、AOM(音響
光学変調器)等の2つの周波数変調器MD1、MD2、ビーム
スプリッタBS3等の構成された第2マーク検出系のビー
ム送光系21′に入射する、シャッターS2を通ったビーム
は送光系21′内で2つに分割され、各ビーム路に変調器
MD1、MD2が配置され、周波数変調された2つのビームが
ビームスプリッタBS3で偏心して合成される。変調器M
D1、MD2は互いに異なる周波数の高周波ドライブ信号S
F1、SF2(数十MHz)で駆動され、信号SF1とSF2の周波数
差がビート周波数(数KHz〜数十KHz)となる。ビームス
プリッタBS3で合成された2つのビームLB1、LB2は、ミ
ラー46で反射され、レンズ47、偏光板2″を通ってビー
ムスプリッタ3に入射する。ビームスプリッタ3におけ
る2本のビームLB1、LB2の入射面は、ビームLB0の入射
面と直交し、2本のビームLB1、LB2は偏光板2″によっ
てビームLB0の偏光方向と合わされた後、ビームスプリ
ッタ3で振幅分割されて、X方向アライメント対物系と
Y方向アライメント対物系との夫々に分岐する。尚、第
5図中では、ビームスプリッタ3を透過してY方向アラ
イメント対物系へ進む2つのビームLB1、LB2の図示を省
略してある。またビームLB1、LB2は主光線のみを示し、
レンズ47からレンズ4X(又は4Y)までの間では、平行光
束となって交差し、レンズ47と送光系21′の間では主光
線が互いに平行となっている。従って、レンズ47とレン
ズ4X(又は4Y)との間に、ウェハW(又は面IP)と共役
な面(交差位置)が存在し、この位置に適宜、照明領域
を制限するためのアパーチャを設けるとよい。
さらにシャッタS1、S2は、いずれか一方のマーク検出
系を有効とするように、ビームを択一的に遮ぎるもので
あり、同時に開放されることはない。
ところで、この種のヘテロダイン法では、基準となる
参照信号が必要であり、本実施例では、第5図中のビー
ムスプリッタBS3から分岐した2つのビームLB1、LB2
レンズによって平行光束に変換するとともに、参照用基
準格子板RGに所定の交差角で2方向から入射させる。基
準格子板RG上にはビート周波数で流れる干渉縞ができ、
光電素子PDRは同一次数の回折光が干渉した干渉ビート
光を受光して参照信号(ビート周波数の交流信号)9Rを
出力する。
この参照信号9Rは電気系ユニット90に入力し、第2マ
ーク検出係によるマーク位置検出の際に使われる。電気
系ユニット90にはプリアンプ9A、9B、9C等を介して光電
検出器8X、8Yからの各出力信号が入力する(8Xからの信
号用のプリアンプは省略してある)。この電気系ユニッ
ト90はシャッターS1,S2の切り換え制御と連動して、第
1マーク検出系(スポット71を用いたステージスキャン
アライメント系)と第2マーク検出系(干渉縞を用いた
ヘテロダイン・アライメント系)とのいずれか一方を用
いて副マークM1又は主マークM2の位置検出を行なう。こ
うして検出されたマーク位置情報は主制御装置い91に受
け渡され、ステージコントローラ92を介してステージ16
の駆動系(モータ17)の制御に使われる。尚、電気系ユ
ニット90内には、光電検出器8X、8Yの中央の受光素子PD
o(第1図参照)からの信号を増幅するプリアンプ9Aか
らの出力と、参照信号9Rとの位相差を±180°の範囲内
で計測するデジタル・フェーズ・メータ(もしくはフー
リエ変換による位相差演算ソフトウェア)等が設けられ
るとともに受光素子PDa、PDbの信号を増幅するプリアン
プ9Bからの信号波形、もしくは受光素子PDc、PDdの信号
を増幅するプリアンプ9Cからの信号波形を、干渉計カウ
ンタからの計数パルス(例えばステージ70の0.2μmの
移動毎に発生するパルス)に応答してデジタル値に変換
するA/D変換器と、その波形を記憶するメモリ等が設け
られている。
第6図は、上記の装置によってアライメントされるウ
ェハW上の副マークM1と主マークM2との配置を示す。主
マークM2は副マークM1の長手方向と同一方向に伸びた複
数本のラインとスペースとを、副マークM1の位置検出方
向と同一方向にピッチPで並べたものである。主マーク
M2の検出方向(ピッチ方向)のマーク中心は、副マーク
M1の中心からdだけ離れているものとする。このような
主マークM2、副マークM1を一組として、ウェハW上の各
ショット領域毎に予め形成しておく。
第6図では、ビームLB0によるスポット71と2本のビ
ームLB1、LB2による照明領域(第2検出領域)DAとが、
主マーク、副マークの右側に位置するように示されてい
る。そこで第6図のような位置関係からウェハWを右側
へ移動させる。この際、シャッターS1を開き、シャッタ
ーS2を閉じて、スポット71のみをウェハW上に照射す
る。こうして、副マークM1がスポット71を横切り、所定
の光電信号波形(受光素子PDa、PDbからの信号)が電気
系ユニット90内のメモリに記憶されると、直ちにシャッ
ターS1とS2の開閉状態を切りかえて、照明領域DAをウェ
ハW上に形成する。この間、ウェハWは右方向に移動を
続け、スポット71と副マークM1との各中心が一致した位
置からdだけ移動した位置で停止する。第7図は、ウェ
ハWが停止した状態を示し、照明領域DAと主マークM2
がほぼ±P/4以内にアライメントされる。照明領域DA
は、ここではシャープな矩形をしているが、これはビー
ムLB1、LB2の送光路中でウェハWと共役な位置に矩形の
アパーチャが設けられているからである。また照明領域
DAはここでは主マークM2の全体の大きさを包含するサイ
ズに決められているが、主マークM2の方は照明領域DAよ
りも大きくなってもよい。さらに照明領域DA内に包含さ
れる主マークM2の回折格子の本数は、干渉ビート光のS/
N比が十分良好になる程度(例えば3本以上)にする必
要がある。
照明領域DA内には、回折格子の長手方向と一致して伸
びた明暗の干渉縞が、格子ピッチ方向にP/2の間隔で交
互に形成され、この干渉縞が第7図に矢印で示すように
一方向に流れている。干渉縞のピッチを格子ピッチPの
1/2にしたのは、干渉ビート光を最もレベルの強い±1
次回折光同志の干渉として取り出すためであり、2本の
ビームLB1、LB2のウェハWへの入射角θを、sinθ=λ/
Pとすることで達成される。
干渉ビート光は光電検出器の中央の受光素子PD0に受
光され、ビート周波数の交流信号を計測信号として発生
する。電気計ユニット90は、この計測信号と参照信号9R
との位相差(±180°)を検出し、これによって所定の
基準点に対する主マークM2の±P/4以内の位置ずれ量を
求める。この所定の基準点は、本実施例では参照回折格
子RGに相当し、位相差が零のときは参照格子RGと主マー
クM2とが正確に一致したことになる。
第8図は、ウェハW上の1つのショット領域CPに付随
したストリートライン上のマークを、X、Y方向に関し
て計測する際のステージ16の移動の様子を示す図であ
る。ウェハW上の各ショット領域CPには、ショット中心
CCを原点とする直交座標軸の夫々の上に、X方向用の主
マークM2xとY方向用の主マークM2yとが形成される。主
マークM2xのX方向の両側にはdだけ離れて副マークM1x
が形成され、主マークM2yのY方向の両側にはdだけ離
れて副マークM1yが形成される。副マークM1x,M1yを主
マークの両側に設けたのは、マーク検出時のステージ16
の移動方向の正負(ピッチ方向の正負)を任意に選べる
ようにするためである。もちろん、第6図に示すように
主マークに対して副マークを1つにしてもよい。一方、
投影レンズPLを介したレチクルRの投影像は、通常光軸
AXを中心とした矩形の領域RSAであり、当然投影レンズP
Lの円形の視野IF内に包含される。ここで光軸AXを原点
としてXY座標系を定めると、X軸とY軸はステージ16の
レーザ干渉計の測長軸(レーザビーム中心線)と一致し
ており、2本のビームLB1、LB2によるX方向用の照明領
域DAxはY軸上で視野IFの周辺部に位置し、Y方向用の
照明領域DAyはX軸上で視野IFの周辺部に位置する。
まず、第8図に示すような関係で視野IFとショット領
域CPとが位置するものとすると、主マークM2yの中心点
が位置P1aを通って位置P1b(照明領域DAyの中心)で停
止するようにレーザ干渉計に従ってステージ16を移動さ
せる。位置P1aでは第6図のような位置関係になり、こ
こからY方向に位置P1bまで移動させると、第7図のよ
うな位置関係になる。このとき、主マークM2xの方は、
位置P2a、P2bの軌跡に沿って移動し、ショット中心CCは
位置P3a、P3bの軌跡に沿って進む。そして照明領域DAy
内で主マークM2yのY方向の位置ずれ量(±P/4以内)が
求まると、次に主マークM2xが位置P2bから位置P2cを通
って位置P2d(照明領域DAxの中心)で停止するようにス
テージ16を移動させる。
位置P2cでは主マークM2x、副マークM1xが第6図の位
置関係にあり、ここからX方向に位置P2dまで移動させ
ると、第7図の位置関係になる。
そして、位置P2dで主マークM2xのX方向の位置ずれ量
を求める。こうして1つのショット領域CPのX、Y方向
の位置が特定されると、同様に次のショット領域CPの位
置計測のためにステージ16が移動する。もし、そのショ
ット領域CPをただちに露光する場合は、主マークM2x
照明領域DAx内でのX方向の位置ずれ量が求まった時点
で、そのずれ量が所定の許容範囲内に納まるようにステ
ージ16をX方向に微動(±P/4以内)させるとともに、
ステージ16をY方向に一定量だけ送り込む。
この動作の直前で、ショット中心CCは位置P3cを通っ
て位置P3dにあり、主マークM2xがX方向に正確にアライ
メントされると、位置P3dのショット中心CCはY軸上に
位置することになる。従って、X方向のアライメント
後、ステージ16をレーザ干渉計に従ってY方向に一定量
だけ送り込めば、ショット中心CCと光軸AX(投影領域RS
Aの中心)とが正確に一致することになり、その後露光
を行なえばよい。
尚、Y方向への送り込み量は、主マークM2yが停止し
た位置P1bでのステージ16のY座標値をYa、計測された
±P/4以内の位置ずれ量をΔY、そして主マークM2xが停
止した位置P2dでのステージ16のY座標値(位置P1dのY
座標値と同一)をYbとすると、Yb−(Ya−ΔY)で求め
ることができる。
第9図は、第8図におけるマーク位置検出動作をステ
ージ16の移動速度と時間の関係で表わしたグラフであ
る。時刻0でステージ16がある位置に停止していたとす
ると、ここから目標となる主マークM2(又は副マーク
M1)の方向へ加速し、副マークM1の信号波形の取り込み
開始位置x1の手前で、ある一定速度に減速し、取り込み
終了位置x2までの間に、電気系ユニット90内のメモリ
に、副マークM1の信号波形を記憶する。取り込み開始位
置x1、終了位置x2は、ウェハのグローバルアライメント
(プリアライメント)の結果に基づいて予測される副マ
ークの予測位置xpを基準に設定される。位置x2を通った
ステージ16は引き続き移動し、予測位置xpからdだけ先
の停止予定位置x5で停止するべく制御されていく。電気
系ユニット90は位置x2の通過後、信号波形を高速演算処
理し、副マークM1の実際の位置、マーク実測位置x3を演
算時間のT1の間に算出する。時間T1はステージ16が停止
予定位置x5に達する前に終了するように設定されてい
る。主制御装置91は、予測位置xpと実測位置x3との差Δ
Xだけ、停止予定位置x5を修正した停止実位置x6(新た
な目標値)を求め、ステージ16の駆動を修正制御する。
これによってステージ16が位置x6に停止すると、主マー
クM1の中心は所定の基準点に対して±P/4以内に位置決
めされる。その後、照明領域DAを用いて、±P/4以内の
位置ずれ量が計測される。
尚、シャッターS1、S2の切り換えは、第9図中の位置
x2からx6までの間で行なう。
また時刻0から位置x1までの時間は、例えば第8図中
の位置P2bから位置P2cまで主マークM2xが移動する時間
であり、第9図中の位置x1から位置x6までの時間は、第
8図中の位置P2cからP2dまで主マークM2xが移動する時
間である。
以上のように、本実施例では一連のステージ移動によ
って主アライメントと副アライメントのマーク検出が行
なえるので、ウェハのアライメントシーケスにおける時
間のロスが極めて少ないといった利点がある。また副マ
ークの実測位置を求める演算処理速度を高速にすればす
る程、副マークM1と主マークM2との計測方向の間隔dは
短くでき、より一層時間短縮ができる。また第9図では
副マーク検出のためにステージ速度を最高速よりも低く
したが、信号波形のデジタル化、メモリへの記憶等のハ
ードウェア上の処理時間が十分追従すれば、最高速のま
ま副マークM1の波形を取り込めることは明らかである。
ところで副マークM1は、主マークM2の位置を±P/4以
内で特定するために使われるものであるから、スポット
71を用いた副マークM1の検出系の精度は、それに見合っ
たものであればよい。
例えばピッチPが2μmであれば、副マークM1の位置
検出精度は余裕を見積るとしても、±0.2μm程度あれ
ば十分である。そこで副マークM1を主マークM2のプリア
ライメント用に使う場合は、光電検出器8X、8Yの受光素
子PDa、PDbからの信号波形のデジタルサンプリングを、
例えばステージ16の0.08μmの移動毎に粗くしてもよ
い。この場合、0,02μm毎の干渉計パルスによるサンプ
リングにくらべて、ステージ16を4倍にスピードアップ
させる(実際はステージの最高速度で制限される)こと
ができる。
また、副マークM1とスポット71の幅がほぼ等しいもの
として、副マークM1の幅が2μm程度の場合、例えば0.
02μm毎の干渉計パルスを分周して0.2μmごとのパル
スを作り、この0.2μm単位のパルスの発生毎に、受光
素子PDa、PDbからの信号レベルを所定のスライスレベル
と比較し、信号レベルがスライスレベルよりも大きくな
っている部分のパルス列を求め、そのパルス列の中心の
パルスが得られた位置を副マークM1の位置としてもよ
い。
次に、本発明の第2の実施例によるアライメント動作
を説明する。
第2の実施例はアライメント時間をさらに短縮する方
法であり、主マークM2、副マークM2は第1の実施例と同
様の構造、配置であるものとする。第1の実施例では相
対移動中に副アライメント結果を算出するが、第2の実
施例では、これを待たずに適当な位置に位置決めして主
アライメントをおこなう。つまり、副アライメントの処
理を行いつつ、主アライメント動作を行い、主アライメ
ント(±P/4以内のずれ検出動作)が終了するまでに副
アライメントの演算処理を終わらせる。そして、主アラ
イメントの結果に対して、副アライメントの結果をフィ
ードバックしてやることにより、主アライメントを行う
照明領域DAと主マークの位置関係が±P/4以上ずれてい
ても正しい結果が得られるようにする。こうすることに
より、第1の実施例で副アライメント処理速度を高める
のと同様の効果が得られる。
上記のことを第10図を参照して説明する。
主制御装置91、ステージコントローラ92は、グローバ
ルアライメントの結果から割り出した主マークM2、副マ
ークM1の位置情報に基づいて、ステージ16を移動させ、
第9図と同様に位置x1、x2の間で副マークM1の波形を取
り込み、副マークM1の予測位置xpから間隔dだけ離れた
主マークM2の予測位置、すなわち停止予定位置x5でステ
ージ16を停止させる。
電気系ユニット90は位置x2を通った直後、副マークM1
の位置(第9図中のx3)を求める演算を開始する。一
方、電気系ユニット90内のフェーズ・メータはステージ
16が位置x5に停止した直後から時間T2の間に、主マーク
M2からの干渉ビート光の光電信号と参照信号9Rとの位相
差、すなわち±P/4以内の位置ずれ量を求める。この時
間T2の終了までに、副マークM1の位置を特定しておく。
ここで副マークM1の予測位置xpに対して、実測位置が
ΔHだけずれていたとすると、主制御装置91は、nを整
数(零を含む)として、 の計算を行ない、さらに主アライメント結果である±P/
4以内の位置ずれ量をΔFとして、最終的な位置ずれ量
を、n・(P/2)+ΔFとして算出する。
以上、本実施例では時間T2の終了までに副マークM1
位置算出が終了しているものとしたが、時間T1が終了す
る前に時間T2が終了してしまっても一向にさしつかえな
い。ただし、次のマーク位置計測のためのステージ16を
スタートさせるタイミングは、主マークM2の位置特定の
ための位相差検出が完了する時間T2以降でなければなら
ない。
次に本発明の第3の実施例によるマーク検出動作を説
明する。先の第1、第2実施例では、副→主アライメン
トの順序であったが、逆に主→副アライメントでも良
い。つまり、第7図の状態で先に主マークM2によるアラ
イメントを行った後、第6図の状態まで幅マークM1を移
動させて副アライメントを行う。そして、副アライメン
トの結果を基に主アライメント時の±P/4以上のずれを
補正する。この方法だと、副アライメント処理時間が多
少長くても良い。なぜならば、X→Y方向の順でアライ
メントする場合、Xアライメント後にYアライメント動
作に移る時間、Yアライメント後に次のショット領域の
アライメント位置へ移る時間、又は露光位置に移る時間
は、いずれも第6図中の間隔dの移動時間よりも長いか
らである。
以上のことをグラフ化したものが第11図である。ステ
ージ16は主マークM2の予測位置x5、すなわち停止予定位
置通りに止まる。そして時間T2の間で主マークM2の±P/
4以内の位置ずれを求める。このとき、位置x5はウェハ
Wのグローバルアライメントの精度に依存した位置ずれ
をともなうが、±2μm以内に押えることは容易であ
り、この程度のずれであれば、照明領域DAと主マークM2
とがせいぜい1ピッチ分ずれるだけなので、干渉ビート
光のS/N比(信号振幅)はほとんど変化しない。従って
このずれ(プリアライメント又はグローバルアライメン
ト精度)を見込んで、照明領域DAに対する主マークM2
全体のサイズを大きめにしておけばよい。
さて、主マークM2の±P/4以内の位置ずれが求まった
ら、スポット71を照射して副マークM1をこのスポット71
の方向へ移動させ、位置x1とx2の間の加速期間中に副マ
ークM1の信号波形を取り込み、時間T1で副マークM1の位
置を特定して、第2実施例と同様に、n・(P/2)+Δ
Fの演算により主マークM2の中心位置を正確に決定す
る。
本実施例では、複数ケ所のマークを次々に検出する場
合、ステージ16の停止期間は時間T2のみでよいため、い
ままでの実施例のうち、最も処理時間が短い(スループ
ットが高い)といった利点がある。尚、第11図ではステ
ージ16の加速中に位置x1、x2の間で信号波形の取り込み
をするとしたが、第1、第2実施例と同様にステージ16
の定速度移動中であってもよく、これは主マークM2と副
マークM1との間隔dとステージ16の運動特性(加速度、
最高速度等)によるものである。
第12図は主マークM2の検出動作の高速化を説明する図
で、第12図(A)は主マークM2からの干渉ビート光の計
測信号波形であり、第12図(B)は参照信号9Rの波形で
ある。
照明領域DA内に主マークM2が精密に停止した直後の時
刻t1から一定時間後の時刻t2までの間で、計測信号と参
照信号の波形を、同一時間軸のクロックパルスのもとで
A/D変換器によりデジタルサンプリングし、メモリ内に
記憶する。そして、記憶された2つの波形を、フーリエ
変換等の演算手法によりソフトウェアで処理して位相差
Δθを求めるように構成する。こうすると、時刻t2以降
はステージ16を移動させることができるため、主マーク
M2の±P/4以内のずれ量が算出される前にステージ16を
スタートさせることで、スループットの向上が計れる。
ここで2つの信号波形の周波数(ビート周波数)を20
KHz程度にして、サンプリングする波形上の周期数を20
〜40程度にすると、時刻t1〜t2までの時間は、1〜2mSe
cと極めて短くなる。もちろんその後のソフト演算に
は、高速演算プロセッサーを用いても5〜10mSec程度が
必要であるが、その時間はステージ16の移動と並行させ
ることができるため、見かけ上5〜10mSecの待ち時間は
表に現われない。
次に本発明の第4の実施例によるマーク構造と光電検
出の様子を、第13図、第14図、第15図を参照して説明す
る。
第13図(A)は、主マークM2と副マークM1とを、主マ
ークM2の格子ピッチPと同程度に接近させ、副マークM1
そのものを、主マークM2の1本の格子として形成したも
のである。この場合、副マークM1の計測方向の幅を、主
マークM2の格子幅と同一にしておく。このようにする
と、副マークM1も干渉ビート光の発生に寄与し得る。第
13図(B)は副マークM1を主マークM2の中央の格子とし
て配置したもので、副マークM1の中心と主マークM2の中
心とは一致している。ここでも副マークM2は干渉ビート
光の発生に寄与するようなピッチ関係、線幅に設定され
ている。
第14図は、副マークM1を回折格子にする代りに、単純
な線条にした変形例を示す。第14図(A)は、第6図に
示したものと同じマーク配置であり、第14図(B)は第
13図(A)と、第14図(C)は第13図(B)とそれぞれ
同じマーク配置である。
ここでは、副マークM1の線幅を、主マークM2の1本の格
子幅と同一にしてあり、主マークM2の1本の格子として
働く。
以上、第13図(A)、(B)、及び第14図(B)、
(C)の構造によれば、アライメントマークとしてウェ
ハ上に占める面積が少なくて済むといった利点がある。
また第13図(B)、第14図(C)のマーク構造では、主
マークM2の中心が目視観察時に見つけ易いといった利点
もある。
ところで第13図(B)の構造では、スポット71が照明
領域DAの中央にあるため、副マークM1がスポット71の下
を通過した後、逆方向にステージ16を移動させて副アラ
イメントの結果からステージ16を±P/4以内に停止させ
る必要がある。
また、第14図のマーク構造の場合、副マークM1とスポ
ット71とが相対移動すると、副マークM1の両側の直線エ
ッジから散乱光が発生するので、これを先の第1図中に
示した受光素子PDc、PDdで検出し、ステージ16の移動に
伴って干渉計パルスでデジタル・サンプリングすればよ
い。
さて、第15図は光電検出器8X、8Yでの光電検出の様子
を示し、第15図(A)は各受光素子PDa、PDb、PDc、PDd
の配置を示す。受光素子PD0は瞳共役面上の中心(光軸
上)に位置し、主マークM2の格子ピッチ方向に受光素子
PD0を挾んで2つの受光素子PDc、PDdが配置される。そ
して、受光素子PDa、PDbは3つの受光素子PDc、PDd、PD
0を、ピッチ方向と直交する方向で挾み込むように配置
される。
第15図(B)は、副マークM1の検出のためにビームLB
0のみをウェハ上に照射したとき、スポット71の照射領
域内に副マークM1や他のパターンエッジが存在しなかっ
た場合の受光素子上での反射光の分布を示す。この場
合、ビームLB0は系の瞳中心を通してウェハWの反射面
へテレセントリックに照射されるために、0次光100の
みが光電検出器の中央へ戻ってくる。
ところがスポット71と、第6図、又は第13図中の副マ
ークM1とが重なると、第15図(C)のように0次光100
の両脇に1次光±DL1、2次光±DL2、3次光±DL3等の
高次回折光が戻ってくる。これら高次光は受光素子PD
a、PDbによって受光される。
また第14図中の副マークM1、あるいは主マークM2内の
格子がスポット71と重なると、第15図(d)のように、
0次光100の長手方向に広がるエッジ散乱光101a、101b
が戻ってくる。この散乱光101a、101bは受光素子PDc、P
Ddで受光される。
一方、2本のビームLB1、LB2による照明領域DA内に主
マークM2が存在せず、単なる反射面になっていると、2
本のビームLB1、LB2の各正反射光(0次光)BL0が、第1
5図(E)に示すように受光素子PDc、PDdに戻ってく
る。
そして照明領域DA内に主マークM2が位置すると、第15
図(F)に示すように受光素子PD0の位置に干渉ビート
光BTLが戻ってくる。これら受光素子PD0、PDa、PDb、PD
c、PDdは同一半導体基板上に絶縁層を介して独立に形成
されたフォトダイオード、PINフォトダイオード等であ
る。
尚、ビームLB1、LB2の正反射光BL0は、受光素子PDc、
PDdの位置に戻ってくるとしたが、これは必ずしも必要
なことではない。
次に本発明のいくつかのウェハアライメントシーケン
スについて、第16図を参照して説明するが、このシーケ
ンスのためのマーク構造、マーク検出(ステージスキャ
ン)動作は、前述の実施例のいずれを用いてもよい。
この種のステッパーでは、ウェハW上の複数のショッ
ト領域CPnに対して順次ステッピングを行なって露光を
繰り返していく。そして露光動作の前には必らずウェハ
のアライメントを実行する。このアライメントのシーケ
ンスには大きく分けて、各ショット毎にマーク位置を検
出するダイ・バイ・ダイ(又はフィールド・バイ・フィ
ールド)アライメント方式と、ウェハ上の代表的な数ケ
所のショットのマーク位置を検出するグローバルアライ
メント方式との2種類がある。
ダイ・バイ・ダイアライメント方式、グローバルアラ
イメント方式のいずれの方式にしても主マークM2を用い
たマーク位置検出が適用できるが、この場合、副マーク
M1を用いた副アライメント(±P/4以内への位置決め)
動作も2種類考えられる。
1つは副アライメント手段(第1検出手段)のみを使
ってウェハ上の複数ケ所のマークの位置をまとめて計測
しておく方法であり、もう1つは主アライメントすべき
ショット毎に副アライメントを行なう方法である。前者
の方法は、言ってみればグローバルアライメント的な方
法であり、後者はダイ・バイ・ダイアライメント的な方
法である。従って主アライメント手段と副アライメント
手段との2つ持つステッパーでは、組み合わせとして4
通りのシーケンスが考えられる。
第16図(A)は主アライメント、副アライメントとも
グローバル方式のシーケンスを表わし、副マークM1を用
いた副アライメント(マーク位置検出)はウェハ上の●
印の4ショットCP1、CP2、CP3、CP4で行ない、主マーク
M2を用いた主アライメントはウェハ上の○印の8ショッ
トCP1〜CP8で行なう。ここでショットCP1、CP2、CP3、C
P4は直交座標系の軸上のウェハ周辺に位置したものであ
り、同時に8つのショットCP1〜CP8はウェハ中心からほ
ぼ等しい距離に位置している。これら各ショットへのス
テージの移動は、実線と破線の各矢印で表わされ、まず
初めにオリフラに近いショットCP1、左端のショットC
P2、上端のショットCP3、及び右端のショットCP4の順
に、X、Y方向の各副マークM1x、M1yの位置を計測す
る。その後、その計測結果に基づいてウェハ上のショッ
ト配列座標とステージの移動座標系とが、ウェハ上のど
の点でも±P/4以下の精度で対応付けられるような統計
演算処理を行なう。そして、引き続き、もしくはその演
算処理と並行して、副アライメントの最後のショットCP
4からCP5、CP3、CP6……CP1、CP8の順に反時計回りに主
マークM2を用いた主アライメントを行なう。
この主アライメントによる8つのショットCP1〜CP8
X、Y方向の各位置ずれ量(±P/4以下)と、副アライ
メントによる位置計測結果とに基づいて、ウェハ上の全
ショット領域の各中心点と投影レンズの光軸との相対位
置関係が精密に特定され、後はレーザ干渉計の読み値に
基づいてステージをステッピングさせる。この第16図
(A)のシーケンスはもっとも高速である。また、8つ
のショットCP1〜CP8の各位置は±P/4以下で精密に求ま
るので、この値を用いて、特開昭61−44429号公報に開
示されたエンハンスト・グローバル・アライメント(E.
G.A)法による最小二乗近似を行ない、ショット配列の
規則性を決定すると、極めて高いアライメント精度が得
られる。
第16図(B)は、第16図(A)と同様にウェハ上の4
つのショットCP1、CP2、CP3、CP4については副アライメ
ント手段によって副マークM1のみを位置計測し、その計
測結果に基づいてステップアンドリピートの露光ショッ
ト順に主アライメントを行なうものである。この場合、
各ショット領域の主マークM2に対するステッピング精度
は±P/4以内に納められている必要がある。この第16図
(B)は副アライメントをグローバル式で使い、主アラ
イメントをダイ・バイ・ダイ方式で使ったことになる。
第16図(C)は、露光動作前にウェハ上の代表的な8
つのショットCP1〜CP8の各々について副アライメントと
主アライメントとを行なうものである。
第16図(D)は、ステップアンドリピートの露光動作
時のステッピング毎に、各ショットの副マークM1と主マ
ークM2とをともに検出する方式で、完全ダイ・バイ・ダ
イ方式である。
以上、第16図(A)、(B)、(C)、(D)に示し
た計測ショット数は、各ウェハプロセスと、それに対す
る主アライメント手段、副アライメント手段の各能力に
応じて変えると良い。また副アライメント手段はビーム
LB0のスポット71を使うため、ビームウェストの範囲
(光軸方向の長さ)が狭いので、副アライメント時には
各副マークM1を走査する時点でフォーカス合わせ(ステ
ージ16内のZステージの上下動)を行なうのがよいが、
主アライメント手段は2つのビームLB1、LB2の交差領域
内であれば、どの面でもきれいな干渉縞ができるため
に、比較的焦点範囲が広くとれ、フォーカス合わせを省
略することができる。
尚、第16図(A)、(B)、(C)、(D)のいずれ
のシーケンスソフトウェアも、主制御装置91内に予め記
憶されており、オペレータの選択により、いずれか1つ
を選ぶことができる。また多数枚のウェハをロット管理
する場合、同一ロット内の最初の数枚のウェハと後のウ
ェハとでは、シーケンスを変えるようにしてもよい。
第17図は本発明のその他の実施例による位置合わせ装
置を組み込んだステッパーを示し、第2図中の部材と同
じものは同一符号にしてある。
第2のマーク検出手段(主アライメント)は、レチク
ルRの上方に配置した対物レンズOBJ1、ミラーRM、第2
対物レンズOBJ2、ビームスプリッタBS1、送光光学系11
0、及び受光光学系112で構成されたTTR(スルーザレチ
クル)方式によっても同様の効果が得られる。ここで、
対物レンズOBJ1、ミラーRMは図中矢印のように水平移動
可能に設けられ、レチクルR上の窓の位置に応じて観察
位置を変えることができる。TTR方式の場合、投影レン
ズPLを介してレチクルRとウェハWとを互いに共役関係
にした状態でレチクルRの窓とウェハW上のマークWMと
を同時に観察するためには、送光光学系110からのアラ
イメント用ビームの波長を露光光の波長と同一、もしく
は近似させる必要がある。また、TTR方式でも露光光と
異なる波長のアライメント用ビームを用いる場合、投影
レンズPLの色収差量だけ、レチクルRとウェハWとの共
役関係がずれるので、送光光学系110の内部、又は対物
レンズOBJ1に2重焦点化部材を設け、アライメント用ビ
ームを2焦点化すればよい。
また同じTTR方式でも、レチクルRの上方に別波長の
アライメント用ビームと露光光とを分離するダイクロイ
ックミラーDMを45°に斜設し、対物レンズOBJ1を露光光
路外から光路内へのぞませる構造でも同様に主アライメ
ント系が構成できる。この場合、対物レンズOBJ1は図中
上下方向に平行移動可能に構成され、露光動作中もレチ
クルRのマーク(窓)とウェハW上のマークとを検出し
続けることができる。
一方、第1のマーク検出手段(副アライメント系)と
しては、投影レンズPLに近接したオフ・アクシス方式の
アライメント系を使うことができる。投影レンズPLの下
端に斜設されたミラーPM、対物レンズOBJ4、ビームスプ
リッタBS1、送光系113、及び受光系114によってオフ・
アクシス・アライメント系が構成される。送光系113内
には対物レンズOBJ4の瞳(開口絞り面)に広帯域な波長
分布をもつ光源像を結像する系が設けられ、ウェハW上
のマーク像は受光系114内の撮像素子(CCD等)によって
撮像される。その画像信号は所定の画像解析回路、ソフ
トウェア等によって処理され、マーク中心の位置が求め
られる。このようなオフ・アクシス方式では、投影レン
ズPLを介さない系であるため、アライメント用照明光の
波長帯域は、露光域以外のところで広く使え、レジスト
層の影響を受けにくいといった利点がある。また、送光
系113と対物レンズOBJ4を介してウェハWへスリット状
のビームを投射する方式でも、そのビームを多波長化
(互いに波長の異なる赤色域の半導体レーザ、発光ダイ
オード等の複数個を同時点灯)することができ、レジス
トの影響の少ない、スポット走査が可能である。
また以上のTTR方式、オフ・アクシス方式のいずれと
も、副アライメント系と主アライメント系とで対物レン
ズを共用させることもできる。
以上、本発明の各実施例では、主アライメント系をヘ
テロダイン干渉アライメント方式で説明したが、ホモダ
イン干渉アライメント方式にしても同様の効果が得られ
る。ホモダイン方式のためには、第5図中に示した2つ
の周波数シフターMD1、MD2の各ドライブ信号SF1、SF2
全く同一の周波数にするだけでよい。この場合は、ウェ
ハW上に静止した干渉縞が形成され、この干渉縞に対し
てウェハ上の主マークM2を±P/4の範囲内に位置決めす
ることになる。さらに受光素子PD0から得られる光電信
号は、主マークM2がP/2移動する毎に正弦波状に直流レ
ベルが変化することになり、従って、このレベルが±P/
4以内のある一定値(例えば振幅の中心)に安定するよ
うにウェハステージ16をサーボ制御することになる。
このようなホモダイン方式であっても静止した干渉縞
と主マークM2とが合致したときのステージ16の座標位置
を記憶するようにすれば、上述の各実施例と全く同様の
シーケンスが実現できる。
またホモダイン方式の場合、静止した干渉縞に対して
主マークM2を移動させることによって、光電信号の正弦
波状のレベル変化が得られるから、ステージ16を移動さ
せつつ、受光素子PD0からの光電信号をレーザ干渉計か
らの計測パルス(±0.02μm毎のアップダウンパルス)
に応答してデジタル・サンプリングし、一度波形を記憶
させることもできる。この場合、記憶した波形のうちの
特定の一周期内で振幅中心(又はボトム、ピーク)をデ
ジタル演算で求め、その振幅中心に対応したステージ16
の位置を求めればよい。この方法だと、副マークM1をス
テージ走査によって検出する副アライメントから、ステ
ージを停止させることなく連続して主アライメント(主
マークM1の信号波形検出)へ移行することができる。も
ちろん、その逆のシーケンスも可能であることは第11図
で説明した通りである。
ところで、全ての実施例について言えることだが、ア
ライメント信号処理系の電気系ユニット90に取り込まれ
る受光素子PD0からの信号は適切なゲインをかけて処理
上不都合の生じない強度にする必要がある。先の実施例
で副アライメント動作はビームLB0のスポット71と副マ
ークM1とを相対移動させるため、信号強度が不適切な場
合、再度同じ動作を繰り返さなければならないが、ヘテ
ロダイン法による主アライメントは2本のビームLB1、L
B2の照明領域DA内に主マークM2を静止させて行う。この
際、ステージ16を完全に静止させるためには、照明領域
DAと主マークM2とが重なってからある程度の時間を要す
る。この時間内で第12図のような計測信号の取り込みを
始め、これを基にゲインをかけることによりゲイン設定
に要する時間ロスを零にすることが可能となる。このこ
とを第18図を用いて簡単に説明する。第18図はステージ
16の停止時の様子を誇張して示したサーボ特性の一例
で、横軸は時間t、縦軸は停止目標位置に対する偏差を
表わす。ステージ16が目標位置に接近して、照明領域DA
内に主マークM2のほぼ全体が入り込むと、受光素子PD0
からの計測信号(交流)は、ほぼ安定した振幅になる。
そこでステージコントローラ91は、レーザ干渉計のカウ
ント値が目標値に対して±数十カウント以内になった時
刻Ts1から、電気系ユニット90内のメモリに受光素子PD0
の信号波形を取り込むような指令を出力する。そして、
信号波形の数波のボトム、ピークの値(振幅)をチェッ
クし、これが所定の振幅に近づくように、第5図中のプ
リアンプ9Aのゲインを切りかえる。このゲイン切りかえ
を時刻Ts2までの間に行ない、引き続き、位相差検出の
ための波形サンプリングを行なう。ここで時刻Ts1からT
s2までは、ステージコントローラ91がステージの完全な
停止を確認する時間であり、ステージによっても異なる
が、+mSec〜数十mSec程度必要である。
また、この方式はホモダイン法にもそのまま適用でき
ることは明らかである。
ところで、ステージ16の静定の確認は、受光素子PD0
からの信号と受光素子PDRからの参照信号との位相変化
をチエツクすることでも可能である。ヘテロダイン方式
の場合、主マークM2が照明領域DAに対して移動すると、
ドップラー効果によって受光素子PD0からの信号の周波
数が、本来のビート周波数からわずかに変化し、参照信
号との間で一定時間内の信号周期数に差が生じる。そこ
でこの周波数の差がある範囲内に納ったことをもって、
ステージが静定したとみなすこともできる。
〔発明の効果〕
以上、本発明によれば、高アライメント精度と高スル
ープットとの両立が図れるといった効果がある。また、
アライメントシーケンス上の時間的なロスが極めて少な
く、スループット低下が少なく押えられるといった効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の原理を説明する図、第2図は
第1の実施例による装置の構成を説明する図、第3図は
第1マーク検出手段によるマーク検出と副マークの構造
を示す図、第4図は副マークからの光情報の発生を説明
する図、第5図は第1の実施例におけるアライメント系
の全体構成を示す図、第6図、第7図は主マークの構造
と、副アライメント、主アライメントの様子とを説明す
る図、第8図は1つのショットに対するアライメント時
のステージの動きを説明する図、第9図は第1の実施例
におけるステージの動きを示す速度特性のグラフ、第10
図は第2の実施例によるステージの動きを示す速度特性
のグラフ、第11図は第3の実施例によるステージの動き
を示す速度特性のグラフ、第12図はヘテロダイン干渉法
における位相差計測の様子を示す波形図、第13図、第14
図は第4の実施例によるマーク構造の変形例を示す図、
第15図は第13図、第14図の各マークを検出時の光電検出
器上での受光光の様子を示す図、第16図(A)、
(B)、(C)、(D)は副アライメントと主アライメ
ントとを組み合わせた代表的なウェハアライメントシー
ケンスを説明する図、 第17図は第5の実施例による装置の構成を示す図、第18
図はステージの停止時の特性を模式的に表わしたグラフ
である。 〔主要部分の符号の説明〕 R……レチクル、W……ウェハ、PL……投影レンズ、M1
……副マーク、M2……主マーク、LB0、LB1、LB2……ビ
ーム、DA……照明領域、BTL……干渉ビート光、1……
レーザ光源、OBJ、OBJ1、OBJ4、7X、7Y……対物レン
ズ、PED、8X、8Y……光電検出器、PD0、PDa、PDb、PD
c、PDd……受光素子、16……ステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 525M (72)発明者 小松 宏一郎 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−3416(JP,A) 特開 昭63−164316(JP,A) 特開 昭60−66819(JP,A) 特開 昭63−283129(JP,A) 特開 昭63−232424(JP,A) 特開 昭63−274133(JP,A) 特開 平2−272305(JP,A) 特開 平2−54103(JP,A) 特開 昭63−153821(JP,A) 特開 昭62−84516(JP,A) 特開 昭61−265817(JP,A) 特開 昭61−215905(JP,A) 特開 昭61−128106(JP,A) 特開 昭61−44429(JP,A) 特開 昭60−130742(JP,A) 特開 昭59−32356(JP,A) 特許2773147(JP,B2) 特許2658051(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された複数のショット領域
    に、投影光学系を介してマスクのパターンを投影する投
    影露光装置において、 露光波長とは異なる波長の検出光を使って、前記複数の
    ショット領域から選択された複数のサンプルショット領
    域に付随して形成された基板回折マークを前記投影光学
    系と前記マスクに設けられたマークとを介して検出する
    センサと; 前記基板を載置する基板ステージの位置を計測する干渉
    計と; 前記センサの検出結果に基づいて前記複数のショット領
    域の配列の規則性を決定するとともに、前記干渉計の出
    力と該配列の規則性とに基づいて前記基板ステージを駆
    動する制御系とを有することを特徴とする投影露光装
    置。
  2. 【請求項2】前記基板回折マークは少なくとも一方向に
    周期構造を有する回折格子マークであり、前記センサは
    前記周期構造の方向に関してピッチPの1/m(mは整
    数)の範囲を1周期として、該1周期内で前記回折格子
    マークの位置ずれを検出するマーク検出系を含み、前記
    制御系は該マーク検出系の検出結果に基づいて前記配列
    の規則性を決定することを特徴とする請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】前記センサは前記マーク検出系とは異なる
    計測範囲を有する副マーク検出系を含み、前記制御系は
    該副マーク検出系の計測結果と前記マーク検出系との計
    測結果に基づいて、前記配列の規則性を決定することを
    特徴とする請求項1または2記載の装置。
  4. 【請求項4】前記センサは前記マーク検出系とは異なる
    計測範囲を有する副マーク検出系を含み、該副マーク検
    出系の計測結果に基づいて、前記マーク検出系の検出領
    域と前記回折マークとの相対位置関係を補正することを
    特徴とする請求項2または3記載の装置。
  5. 【請求項5】基板上に形成された複数のショット領域
    に、投影光学系を介してマスクのパターンを投影する投
    影露光方法において、 露光波長とは異なる波長の検出光を使って、前記複数の
    ショット領域から選択された複数のサンプルショット領
    域に付随して形成された基板回折マークを前記投影光学
    系と前記マスクに設けられたとを介して検出する第1工
    程と; 前記第1工程の検出結果に基づいて、前記複数のショッ
    ト領域の配列の規則性に関する情報を算出する第2工程
    と; 前記基板を載置する基板ステージの位置を計測する干渉
    計の出力と前記配列の規則性とに基づいて該基板ステー
    ジを駆動する第3工程とを有することを特徴とする投影
    露光方法。
  6. 【請求項6】前記基板回折マークは少なくとも一方向に
    周期構造を有する回折格子マークであり、該周期構造の
    方向に関してピッチPの1/m(mは整数)の範囲を1周
    期として、該1周期内で前記回折格子マークの位置ずれ
    を検出することを特徴とする請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】前記基板回折マークの目標位置からのずれ
    の有無を確認する工程を更に有することを特徴とする請
    求項5または6記載の方法。
  8. 【請求項8】前記ずれの有無を確認する工程は、前記基
    板回折マークの目標位置からのずれに関する情報を算出
    する工程を含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
JP1105198A 1989-04-14 1989-04-25 投影露光装置及び投影露光方法 Expired - Lifetime JP2906433B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1105198A JP2906433B2 (ja) 1989-04-25 1989-04-25 投影露光装置及び投影露光方法
US07/505,504 US5151750A (en) 1989-04-14 1990-04-06 Alignment apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1105198A JP2906433B2 (ja) 1989-04-25 1989-04-25 投影露光装置及び投影露光方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33891298A Division JP3199042B2 (ja) 1989-04-25 1998-11-30 半導体装置の製造方法及び露光方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02283011A JPH02283011A (ja) 1990-11-20
JP2906433B2 true JP2906433B2 (ja) 1999-06-21

Family

ID=14400973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1105198A Expired - Lifetime JP2906433B2 (ja) 1989-04-14 1989-04-25 投影露光装置及び投影露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2906433B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07123105B2 (ja) * 1989-12-27 1995-12-25 松下電器産業株式会社 位置合わせ装置
WO1999027567A1 (fr) 1997-11-20 1999-06-03 Nikon Corporation Procede de detection de marque et capteur de position de marque
WO2004075268A1 (ja) * 2003-02-19 2004-09-02 Nikon Corporation 移動方法、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US7679719B2 (en) * 2007-04-05 2010-03-16 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus having a drive system with coordinate transformation, and device manufacturing method
EP2458441B1 (en) * 2010-11-30 2022-01-19 ASML Netherlands BV Measuring method, apparatus and substrate
EP2629325B1 (de) * 2012-02-17 2014-10-22 Dr. Johannes Heidenhain GmbH Anordnung und Verfahren zur Positionierung eines Bearbeitungswerkzeuges gegenüber einem Werkstück
CN107615473B (zh) * 2014-12-24 2021-04-20 株式会社尼康 移动体的控制方法、曝光方法、器件制造方法、移动体装置及曝光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02283011A (ja) 1990-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5151750A (en) Alignment apparatus
JP2658051B2 (ja) 位置合わせ装置,該装置を用いた投影露光装置及び投影露光方法
JP4153304B2 (ja) オーバーレイの測定方法
JP3128827B2 (ja) 投影露光装置、並びに投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイス
JP2893823B2 (ja) 位置合わせ方法及び装置
JP2004517476A (ja) 基準位置合わせマークに対する基板の位置合わせを測定する方法
JP2906433B2 (ja) 投影露光装置及び投影露光方法
JPH0430414A (ja) 位置決め装置
JP3077176B2 (ja) 露光方法、装置、及び素子製造方法
JP3199042B2 (ja) 半導体装置の製造方法及び露光方法
JP2683385B2 (ja) 位置合せ方法および位置合せ装置
JP2808595B2 (ja) 位置検出装置及び該装置を用いた投影露光装置
JP3085290B2 (ja) 走査露光装置及び方法
JP3305058B2 (ja) 露光方法及び装置
JP2683409B2 (ja) 位置合わせ装置
JPH07283110A (ja) 走査露光装置
JPH08162393A (ja) 位置合わせ装置
JP2809439B2 (ja) 位置合せ装置
JP3085292B2 (ja) 走査露光装置
JPS6211779B2 (ja)
JP3060604B2 (ja) 位置検出装置、および位置検出装置の調整方法
JP2996212B2 (ja) 位置検出装置及びマーク検出方法
US4685805A (en) Small gap measuring apparatus
JP3170717B2 (ja) 投影露光装置及び方法
JPS6258626A (ja) マスクアライメント方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080402

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 11