JP3060604B2 - 位置検出装置、および位置検出装置の調整方法 - Google Patents

位置検出装置、および位置検出装置の調整方法

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JP3060604B2 JP3153800A JP15380091A JP3060604B2 JP 3060604 B2 JP3060604 B2 JP 3060604B2 JP 3153800 A JP3153800 A JP 3153800A JP 15380091 A JP15380091 A JP 15380091A JP 3060604 B2 JP3060604 B2 JP 3060604B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料に形成された回折
格子の1ピッチ内の位置を高精度に計測する位置検出装
置、および位置検出装置の調整方法に関し、詳しくは該
装置における検出光と光電検出器の相対位置関係の調整
を正確かつ容易に行うための技術に関する。該装置は、
縮小投影型の半導体露光装置(ステッパ−)におけるウ
ェハとマスクの位置合わせ用として採用することができ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、メモリ素子等の大規模集積回路
(LSI)においては、設計線幅の縮小と素子集積度の
向上が著しく、設計線幅は1μm 前後から0.5μm の
ものも珍しくなく、LSIパタ−ンを試料(ウェハ)に
転写するためには、特定短波長の露光光を用いる縮小投
影型の露光装置(ステッパ−)が採用されている。該露
光装置は、通常、1/5程度の縮小倍率を有する投影レ
ンズと、5倍に拡大されたLSIパタ−ンを形成したマ
スク(レチクル)とを用いて、投影レンズを挟む露光光
に関する共役面上でレチクルとウェハを2次元的に位置
決めして、レチクル背面から露光光を照射して、LSI
パタ−ンをウェハに写真的に縮小して転写する装置であ
る。ここで、共役面上におけるレチクルとウェハの2次
元的な位置決め精度としては、設計線幅の10%、すな
わち0.05μm レベルの高度なものが要求され、該要
求を満たせる位置決め方法として、単一波長光を用いて
回折格子の1ピッチ内の位相位置を判別する技術が注目
されている。
【0003】このような技術を用いた位置合わせ装置
(または位置検出装置)の1つが特開昭63−2831
29号に示されている。これは、レチクルとウェハにそ
れぞれ形成した回折格子の1ピッチ内の位相位置を計測
する装置であって、1次の回折角度だけ傾斜させて2
方向から互いに異なる周波数の光を回折格子へ照射し
て、回折格子上に回折格子の1/2ピッチの流れる干渉
縞を形成する、二焦点光学系(アライメント用対物レ
ンズ)を用いて、露光光と異なる波長の単一波長光に対
してもレチクルとウェハを共役にする、投影レンズも
しくはアライメント用対物レンズの瞳(入射瞳)共役位
置に空間フィルタ−を配置し、その後方に、ウェハやレ
チクルと共役な位置に光電検出器を配置して、レチクル
とウェハを2方向で照明した光により回折格子から発生
した多数の回折光から±1次回折光だけを選択する、
回折格子からの±1次回折光により、回折格子の位置ず
れ量(1ピッチ内の位相差)を光電検出器の出力信号の
時間的な位相差に置き換える、内蔵された基準回折格
子を同一条件で照明して得た光電検出器の出力信号とレ
チクル(またはウェハ)の回折格子による出力信号とを
位相比較して実際の位置ずれ量を演算する、各技術を含
むものである。
【0004】特開昭63−283129号の位置検出装
置を採用した露光装置では、レチクルとウェハを予め別
の位置検出装置によって回折格子の1/2ピッチ内また
は±1/4ピッチ内に位置決めしておく必要があるが、
例えば、8μmピッチの回折格子を用いて±0.01μm
の位置決め精度を達成できる。この位置検出装置は基
本的に、検出光学系(アライメント光学系)と光電検出
器とで構成される。
【0005】検出光学系は、単一波長光の光源と、単一
波長光の偏光や射出角度を調整して回折格子まで導く送
光光学系と、回折格子で発生した±1次回折光を光電検
出器まで導く受光光学系とからなる、多数の光学素子を
含む複雑かつ精密な光学系であって、ウェハに関して言
えば投影レンズもまた含まれる。一方、光電検出器は、
アライメント用対物レンズのほぼ瞳共役位置に配置され
た空間フィルタ−により、次数の異なる回折光同士が最
適に分離されて±1次回折光のみが光電検出器に入射す
るように意図されている。また、特開昭63−2831
29号の装置の構成に基いて、光電検出器をアライメン
ト用対物レンズの瞳共役位置に設け、±1次回折光を検
出するようにしてもよい。
【0006】このような位置検出装置においては、検出
光学系の光軸に沿って進行する±1次回折光を光電検出
器のほぼ中央に正しく収束させ、空間フィルタ−の透過
部に他の次数の回折光が入射しないように、検出光(±
1次回折光)と空間フィルタ−の透過部との相対位置関
係を正確に調整する必要がある。しかし、実際には瞳面
における各次数の回折光の収束点の間隔が小さいため、
検出光(±1次回折光)の一部が空間フィルタ−の透過
部からはみだす一方で、空間フィルタ−の透過部には0
次や±2次の回折光の1部が回り込んで検出光(±1次
回折光)の雑音成分となる場合がある。
【0007】また、特開昭63−283129号の装置
の構成に基いて光電検出器を位置検出用対物レンズの瞳
共役位置に設けた場合にも、検出光学系の光軸に沿って
進行する±1次回折光を光電検出器の受光面のほぼ中央
に正しく収束させ、光電検出器の受光面に他の次数の回
折光が入射しないように検出光(±1次回折光)と光電
検出器の受光面との相対位置関係を正確に調整する必要
がある。しかし、実際には瞳面における各次数の回折光
の収束点の間隔が狭いため、検出光(±1次回折光)の
一部が光電検出器の受光面からはみ出す一方で、光電検
出器の受光面には、0次や2次の回折光の一部が回り込
んで検出光(±1次回折光)の雑音成分となる場合があ
る。
【0008】例えば、前記8μm ピッチの回折格子を用
いた露光装置の例では、波長0.6μm の2本のレ−ザ
−光を回折面内で4.5度の角度で斜めに交差するよう
に入射させて±1次回折光を垂直方向に取り出し、瞳共
役面上に配置されて隣合った回折光の分離間隔程度の開
口を持つ空間フィルタ−を通して光電検出器で上記回折
光を検出、あるいは瞳共役面上に配置されて隣合った回
折光の分離間隔程度の検出面を持つ光電検出器で上記回
折光を検出する。このとき、瞳共役面上では、±1次回
折光の他に各次数の回折光のスポットが形成されてい
る。実際のプロセスウェハでは、位置検出用の回折格子
(アライメントマ−ク)の断面形状や表面の乱反射等に
よりビ−ムスポットが広がってしまい、光電検出器には
0次や±2次回折光の一部が回り込む。
【0009】ここで、検出光(±1次回折光)が空間フ
ィルタ−の透過部あるいは光電検出器の受光面の中心に
位置していれば、回り込んでくる0次回折光(一方の照
射光による0次回折光と他方の照射光による0次回折
光)や、同じく回り込んでくる±2次回折光(一方の照
射光による+2次回折光と他方の照射光による−2次回
折光)同士によりバランス良く打ち消されて実質的には
正確な位置検出が可能である。しかしながら、検出光
(±1次回折光)が空間フィルタ−の透過部の中心ある
いは光電検出器の受光面の中心から僅かにずれている
と、回り込んでくる0次や±2次の各回折光同士のバラ
ンスが崩れ、これらの0次や±2次の各回折光の位相
は、検出光(±1次回折光)と必ずしくも等しくないた
め、検出誤差を招く恐れがある。
【0010】このとき、回折格子を検出光学系に捕らえ
た実際の動作状態では、光電検出器の出力レベルと前記
相対位置関係の間では相関関係が皆無である(図3参
照)。そこで、調整時には、検出光学系中に顕微鏡を挿
入し、空間フィルタ−透過部あるいは光電検出器の受光
面を顕微鏡で観察しながら、光学系の1次回折光の光路
に重ねて調整用の細いレ−ザ−ビ−ムを走らせ、空間フ
ィルタ−の中心もしくは光電検出器の中心にスポットが
形成されるまで光電検出器を機械的に移動した後に、前
記相対位置関係を固定することが考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】検出光と瞳共役位置に
設けられた空間フィルタ−もしくは光電検出器の相対位
置関係を調整する、このような方法においては、光電的
に検出する手法が全く確立されていないため専用のレ−
ザビ−ム光源と顕微鏡を必要とし、熟練作業者でも準備
等を含めると相当に長時間を要する。これにより、露光
装置の生産組立ておよび調整の際以外には容易に行うこ
とができない。一方、露光装置に専用のレ−ザビ−ム光
源と顕微鏡を組込んでおけば、該相対位置関係を調整す
るための所要時間はいくらか短縮されるが、露光装置全
体の小型化、コスト削減には逆行する結果となる。
【0012】ところで、温度、湿度を含む環境変化や構
成部品の経時変化によって検出光学系の位置や寸法が変
化したり、長時間の露光で投影レンズが熱変形すると、
検出光(±1次回折光)の収束点が空間フィルタ−の中
心もしくは光電検出器の中心から外れてしまい、検出に
不要な0次や±2次の回折光の混入する割合が変化し混
入バランスが崩れる場合がある。また、投影レンズによ
る色収差(倍率差)により、検出光(±1次回折光)の
収束点が空間フィルタ−の中心もしくは光電検出器の中
心から外れ、光電検出器に対する0次や±2次の回折光
の混入する割合が増し、混入バランスが崩れる場合があ
る。これらの場合、光電検出器のビ−ト信号の位相に誤
差が発生して位置合わせ精度が低下する。さらに、位置
合わせ精度を高く維持するためには頻繁に(好ましくは
ウェハ1枚ごとに)光学系と光電検出器の相対位置関係
を確認して、狂いがあれば即刻に調整し直すことが望ま
れる。
【0013】本発明は、専用のレ−ザ−ビ−ム光源と顕
微鏡を必要とせず、任意の時期に短時間かつ容易に検出
光と空間フィルタ−もしくは光電検出器の相対位置関係
を正確に調整できる位置検出装置、および位置検出装置
の調整方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の位置検出装置
は、被検体に形成された回折格子に位置検出用の光を入
射し、該回折格子で発生した一対の回折光を検出光とし
て光電検出器にまで導く検出光学系と、被検体を載置し
て2次元的に移動可能なステージと、前記検出光が入射
する際の光電検出器の出力に含まれる位相情報を検出す
る位相検出手段とを有し、前記位相検出手段の出力に基
づいて被検体の位置を検出する位置検出装置において、
前記回折格子とは異なる所定のピッチを有する調整用回
折格子をステージに設け、前記ステージを移動して前記
検出光学系が前記調整用回折格子を捕らえたときの前記
光電検出器の出力に基づいて前記光電検出器と当該光電
検出器に入射する前記調整用回折格子からの検出光との
光軸に垂直な方向に関する相対位置関係に対応した調整
信号を出力する調整信号検出手段を備え、前記調整信号
検出手段の出力に基づいて前記光電検出器と当該光電検
出器に入射する前記回折格子からの検出光との光軸に垂
直な方向に関する相対位置関係を調整できるようにした
ものである。すなわち、上記位置検出装置では、被検体
の位置を検出する位置検出用の回折格子とは異なる所定
のピッチ、例えば1/2、3/2、2倍のピッチを有す
る調整用回折格子をステージに設け、これを検出光学系
に設けた光電検出器で事前に検出する。このような調整
用回折格子を検出光学系が捕らえたとき、光電検出器の
位置における光軸に垂直な面内における検出光の分布の
周期は、位置検出用の回折格子を配置した場合を基準と
して、例えば1/2、3/2、2倍となる。この結果、
調整用回折格子から光電検出器に入射する検出光が正確
に位置合わせされた状態から光軸に垂直な方向(具体的
には、格子配列方向に対応する方向)にわずかでもずれ
ていると、そのずれに応じて光電検出器で検出される光
量等が大きく変化することになる。このような変化は、
調整信号検出手段によって、光電検出器とこれに入射す
る調整用回折格子からの検出光との光軸に垂直な方向に
関する相対位置関係に対応した調整信号として出力され
る。これを利用すれば、光電検出器と、これに入射する
調整用回折格子からの検出光、延いては位置検出用の回
折格子からの検出光との光軸に垂直な方向に関する相対
位置関係を調節することができる。このように、光電検
出器とこれに入射する位置検出用の回折格子からの検出
光との相対位置関係を調節することで、位置検出装置に
おける位置検出精度を簡易に高めることができる。
【0015】請求項2の位置検出装置は、被検体に形成
された回折格子に位置検出用の光を位置検出用の対物レ
ンズを介して照射し、該回折格子で発生した一対の回折
光を検出光として前記対物レンズを介して光電検出器へ
導くための検出光学系と、該検出光学系中の前記対物レ
ンズのほぼ瞳共役位置に設けられて前記検出光を抽出す
る空間フィルターと、前記被検体を載置して2次元的に
移動可能なステージと、前記光電検出器の出力に含まれ
る位相情報を検出する位相検出手段とを有し、前記位相
検出手段の出力基づいて被検体の位置を検出する位置検
出装置において、前記回折格子とは異なる所定のピッチ
を有する調整用回折格子をステージに設け、前記ステー
ジを移動して前記検出光学系が前記調整用回折格子を捕
らえたときの前記光電検出器の出力に基づいて前記空間
フィルターと当該空間フィルターに入射する前記調整用
回折格子からの検出光との光軸に垂直な方向に関する相
対位置関係に対応した調整信号を出力する調整信号検出
手段を備え、前記調整信号検出手段の出力に基づいて前
記空間フィルターと当該空間フィルターに入射する前記
回折格子からの検出光との光軸に垂直な方向に関する相
対位置関係を調整できるようにしたものである。この場
合、請求項1の位置検出装置と異なり、光電検出器の検
出領域によらず、空間フィルターを利用して一対の回折
光を必要な検出光として取り出している。この場合も、
調整用回折格子を検出光学系が捕らえたとき、調整用回
折格子から空間フィルターに入射する検出光が正確に位
置合わせされた状態から光軸に垂直な方向にわずかでも
ずれていると、そのずれに応じて光電検出器で検出され
る光量等が大きく変化することになる。このような変化
は、調整信号検出手段によって、空間フィルターとこれ
に入射する調整用回折格子からの検出光との光軸に垂直
な方向に関する相対位置関係に対応した調整信号として
出力される。これを利用すれば、空間フィルターと、こ
れに入射する調整用回折格子からの検出光、延いては位
置検出用の回折格子からの検出光との光軸に垂直な方向
に関する相対位置関係を調節することができる。
【0016】請求項3の位置検出装置は、請求項1、2
のいずれかの位置検出装置において、前記相対位置関係
を変化させる光学的移動手段を検出光学系に設けたもの
である。
【0017】
【0018】請求項4の位置検出装置は、請求項1〜3
のいずれかの位置検出装置において、前記調整信号検出
手段の出力に基づいて前記相対位置関係を自動調整する
調整制御手段を設けたものである。
【0019】請求項5の位置検出装置の調整方法は、被
検体に形成されたマークに位置検出用の光を入射させ、
該マークで発生した一対の回折光を検出光として光電検
出器に導く検出光学系を有する位置検出装置における前
記検出光と前記光電検出器との相対位置関係を調整する
方法において、前記マークとは異なる所定のピッチの調
整用マークを前記検出光学系に捕らえ、前記光電検出器
の出力に基づいて、前記光電検出器と当該光電検出器に
入射する前記回折格子からの検出光との光軸に垂直な方
向に関する相対位置関係を調整するものである。なお、
請求項5の位置検出装置の調整方法では、請求項1の位
置検出装置で説明したと同様の原理によって、光電検出
器とこれに入射する回折格子からの検出光との光軸に垂
直な方向に関する相対位置関係を調整することができ、
位置検出装置における位置検出精度を簡易に高めること
ができる。請求項6の位置検出装置の調整方法は、請求
項5の調整方法において、前記調整用マークが、ステー
ジ上に載置された調整用回折格子であるものである。請
求項7の位置検出装置の調整方法は、請求項5,6のい
ずれかの調整方法において、前記光電検出器の出力の極
大または極小を得ることにより前記相対位置関係の調整
を行うものである。
【0020】請求項8の位置検出装置の調整方法は、被
検体に形成された回折格子に位置検出用の光を位置検出
用の対物レンズを介して照射し、該回折格子で発生した
一対の回折光を前記対物レンズを介して光電検出器へ導
くための検出光学系と、該検出光学系中の前記対物レン
ズのほぼ瞳共役位置に設けられて検出用の前記一対の回
折光を抽出する空間フィルターと、前記被検体を載置し
て2次元的に移動可能なステージと、前記光電検出器の
出力に含まれる位相情報を検出する位相検出手段とを有
し、前記位相検出手段の出力基づいて被検体の位置を検
出する位置検出装置における、前記検出光と前記空間フ
ィルターとの相対位置関係を調整する方法において、前
記回折格子とは異なる所定のピッチの調整用回折格子を
ステージに載置して、該調整用回折格子を前記検出光学
系にて捕らえ、前記光電検出器の出力の極大または極小
が得られるようにすることにより、前記光電検出器と当
該光電検出器に入射する前記回折格子からの検出光との
光軸に垂直な方向に関する前記相対位置関係を調整する
ものである。なお、請求項8の位置検出装置の調整方法
では、請求項2の位置検出装置で説明したと同様の原理
によって、空間フィルターとこれに入射する回折格子か
らの検出光との光軸に垂直な方向に関する相対位置関係
を調整することができ、位置検出装置における位置検出
精度を簡易に高めることができる。
【0021】
【作用】本発明は、検出光学系中の対物レンズの瞳共役
面に光電検出器が設けられている場合、被検体に形成さ
れている位置検出用の回折格子とは異なるピッチを有す
る調整用回折格子からの回折光を光電検出器を介して検
出することによって、光電検出器の検出面に達する位置
検出用の回折光と光電検出器の受光面との相対位置に対
応する調整信号が得られるようにしたものである。すな
わち、本発明では、光電検出器の検出面(瞳面)上にお
いて、位置検出用の回折格子からの各次数の回折光の強
度分布状態を、別ピッチの調整用回折格子の配置によっ
て変化させることにより、上記相対位置のズレに応じた
光量バランスの大きな変化量が得られるようにしたもの
である。
【0022】具体的には、位置検出用の回折格子とは別
ピッチを有する調整用回折格子からの回折光を検出光学
系にて検出できるように調整用回折格子をステ−ジ上に
配置し、光電検出器の検出面に達する位置検出用の回折
光と光電検出器との相対位置に対応する調整信号を出力
する調整信号出力手段を設けることにより、光電検出器
の検出面に達する位置検出用の回折光と光電検出器との
相対位置関係を高精度で検出できることを原理的に可能
としたものである。
【0023】従って、この調整信号出力手段からの出力
が極大または極小となるように、例えば検出光学系中の
対物レンズの瞳共役面内で光電検出器を移動させて調整
したり、あるいは光学的移動手段(傾角可変な平行平面
板)を光電検出器の前方に配置してこの光学的手段によ
って調整すれば、光電検出器の検出面に達する位置検出
用の回折光を光電検出器の検出面の中心に実質的に合致
させることが可能となる。
【0024】また、特開昭63−283129号の如
く、位置検出用の回折格子からの位置検出用の回折光の
みを通過させる空間フィルタ−が検出光学系中の対物レ
ンズの瞳共役面に設けられ、その後側に光電検出器が設
けられている場合には、調整用回折格子からの回折光を
光電検出器にて検出することにより、空間フィルタ−の
透過部に達する位置検出用の回折光と空間フィルタ−の
透過部との相対位置に対応する調整信号が得られること
を可能としている。すなわち、本発明では、空間フィル
タ−(瞳面)上において、位置検出用の回折格子からの
各次数の回折光の強度分布状態を、別ピッチの調整用回
折格子の配置によって変化させることにより、上記相対
位置のズレに応じた光量バランスの大きな変化量が得ら
れるようにしたものである。
【0025】具体的には、ステ−ジ上に配置された調整
用回折格子からの回折光を光電検出器にて検出して、空
間フィルタ−の透過部に達する位置検出用の回折光と空
間フィルタ−の透過部との相対位置に対応する調整信号
を出力する調整信号出力手段を設けることにより、空間
フィルタ−の透過部に達する位置検出用の回折光と空間
フィルタ−の透過部との相対位置関係の光電検出を原理
的に可能としたものである。
【0026】従って、この調整信号出力手段からの出力
が極大または極小となるように、例えば検出光学系中の
対物レンズの瞳共役面内で空間フィルタ−を移動させて
調整したり、あるいは光学的移動手段(傾角可変な平行
平面板)を空間フィルタ−の前方に配置してこの光学的
手段によって調整すれば、空間フィルタ−の透過部に達
する位置検出用の回折光を空間フィルタ−の透過部の中
心に実質的に合致させることができる。
【0027】以上のように本発明によれば、簡素な構成
でありながら迅速に上記相対位置関係の調整が容易で、
高精度な位置検出が補償される位置検出装置が達成でき
るとともに、簡単な手法により上記相対位置関係の調整
が容易で、高精度な位置検出が補償される位置検出装置
の調整方法の確立が可能となる。
【0028】また、上記の基本構成に基いて、さらに、
調整信号出力手段の出力に基いて、前記相対位置関係を
自動調整するための調整制御手段を設ければ長時間露光
による投影レンズの光学特性変化による検出光の位置ズ
レや、温度、湿度、気圧等の環境変化や機械的変動によ
る対物レンズ及び検出光学系の光学特性の経時的変化に
も十分かつ迅速に対応することができる。
【0029】さらには、長時間露光による投影レンズの
光学特性変化によるテレセン性の狂いや、異なるサイズ
のレチクルに対応するために検出光学系を移動させた際
に生じる倍率色収差の変化に伴うテレセン性の狂いによ
る検出光の位置ずれにも迅速に対応することができる。
【0030】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0031】図1は、実施例の位置検出装置の模式図、
図2は、該装置の検出光学系の光路図である。該装置
は、露光装置に採用されたウエハの位置合わせを行う位
置検出装置である。図1では、Wb位置とウェハW面と
が投影レンズ8に関して共役に設けられており、このW
b位置に不図示であるが回路パタ−ンが形成されたレチ
クルが設けられている。そして、不図示の照明系からの
露光光がレチクルを照明することにより、レチクル上の
パタ−ンがウェハW上に転写される。
【0032】図1において、レ−ザ光源1より射出され
た光は、偏光ビ−ムスプリッタ−2によりP、S偏光の
2本のビ−ムに分けられ、これを通過するP偏光光は反
射ミラ−Rを介して音響光学素子3bに達する。一方、
偏光ビ−ムスプリッタ−2を反射したS偏光光は音響光
学素子3aに達する。そして各ビ−ムは、音響光学素子
3a、3bによりそれぞれ異なる周波数で変調を受け
る。2本のビ−ムは、レンズ4a、4bをそれぞれ通
り、λ/2板P、送受光分離プリズム(偏光ビ−ムスプ
リッタ−)5、λ/4板6を介して円偏光となる。その
後、対物レンズ7を通り、投影レンズ8に関するウエハ
Wの共役位置Wbで交差した後、投影レンズ8を通り、
ウェハWにそれぞれの角度で入射して、回折格子マ−ク
9上で交差する。それぞれのビ−ムはマ−ク9で回折を
受けて各次数の回折光を生じる。
【0033】このとき、入射する2つのビ−ムの各入射
角がマ−ク9の垂直入射光に対する1次回折角に等しく
なるように設定されており、一方のビ−ムLbの+1次
回折光と他方のビ−ムLaの−1次回折光とがウエハW
に対して垂直方向に進むことになる。この±1次回折光
(ビ−ト光)は、投影レンズ8、対物レンズ7、λ/4
板6を介してS偏光となる。その後、プリズム5、瞳リ
レ−レンズ10を介して光電検出器12に達する。尚、
対物レンズ7により、後述する瞳面上でそれぞれスポッ
トを結ぶ。
【0034】光電検出器12上では、光強度の検出領域
が3つに別れていて、検出領域12aでは、一方のビ−
ムLbの+1次回折光と、他方のビ−ムLaの−1次回
折光とを重ねたビ−ト光DBaを検出する。検出領域1
2bでは、一方のビ−ムLaの0次回折光と他方のビ−
ムLbの−2次回折光とを重ねたビ−ト光DBbを検出
する。検出領域12cでは、一方のビ−ムLaの+2次
回折光と他方のビ−ムLbの0次回折光とを重ねたビ−
ト光DBcを検出する。また、プリズム5により分割さ
れた2つの照射ビ−ムは、レンズ13を介して基準格子
14を2方向で照明する。そして、この基準格子14に
より生成される基準ビ−ト光は光電検出器15にて検出
される。
【0035】ステ−ジSは、ウェハWを載置して平面内
を自在に2次元移動し、ステ−ジS上の任意の場所は、
投影レンズ8を介して検出光学系にて捕らえることがで
きる。ステ−ジSの端には、通常の位置検出用の回折格
子(マ−ク9)とはピッチが異なり、例えば1/2、3
/2、2倍のピッチの調整用回折格子16が設けられて
いる。
【0036】各音響光学素子3a、3bとレンズ4a、
4bとの各光路中には、傾角可変な平行平面板13a、
13b(以下ハ−ビングと称する)が設けられており、
このハ−ビング13a、13bは、マ−ク9に入射する
2本のビ−ムの入射角を調整するためのものである。ま
た、リレ−レンズ10と光電検出器12との光路間にも
傾角可変な平行平面板11(以下ハ−ビングと称する)
が設けられており、このハ−ビング11は、光電検出器
12上に結像される瞳像の位置を調整するためのもので
ある。ここで、ハ−ビング11の代りに光電検出器12
全体を光軸に対して垂直方向に微調整可能としてもよ
い。さらに、光電検出器12上に結像される瞳像の倍率
の調整は瞳リレ−レンズ10を光軸方向に前後させて行
う。
【0037】ビ−ト信号位相検出回路22は、検出領域
12aの検出信号からビ−ト信号を抽出し、ビ−ト信号
の位相を、光電検出器15から得たビ−ト信号の位相と
比較してマ−ク9と基準格子の1ピッチ内の位相差を求
める。ステ−ジ制御回路23は、ビ−ト信号位相検出回
路22が求めた位相差に相当する距離だけウェハステ−
ジSを移動させる。このような操作がWb位置に設けら
れた図示しないレチクルに対しても同様に遂行されるこ
とによって、ウェハWとレチクルは基準格子14を介し
て相互に位置合わせされる。
【0038】ビ−ト信号振幅検出回路20は、検出領域
12aの検出信号から抽出したビ−ト信号の振幅を求
め、検出光Dbaと光電検出器12の相対位置関係に対
応した調整信号として出力する。ビ−ト信号振幅検出回
路20におけるビ−ト信号の振幅の検出方法としては、
ビ−ト信号を整流し、その振幅をアナログ的に取り出
すAM検波方式、検出信号をロ−パスフィルタ−を通
しアナログ的に取り出す、サンプル&ホ−ルド回路を
用いてビ−ト信号のピ−クを取り出す、検出信号全体
をAD変換し、すべての二乗平均和を取る、検出信号
全体をAD変換してピ−クの高さを取る、検出信号全
体をAD変換し、さらにFFTをかけ、ビ−ト周波数に
相当する成分の高さより振幅値を得る、等の方法を選択
できる。
【0039】ハ−ビング駆動回路21は、ビ−ト信号振
幅検出回路20からの調整信号を参照しながらハ−ビン
グ11の傾斜角度を変化させ、調整信号が極大または極
小となる角度で固定する。これにより、検出光は光電検
出器12に対して図中上下方向に光学的に移動する。
【0040】次に、偏光ビ−ムスプリッタ−2により分
割される一方のビ−ムLaが位置検出用のマ−ク9を照
明することにより発生する0次、−1次、−2次回折光
の光路を図2により説明する。
【0041】図2において、偏光ビ−ムスプリッタ−
2、音響光学素子3aを経たレ−ザ光Laは、レンズ4
aにより収束作用を受け、λ/2板Pを介して送受光分
離プリズム5内で集光し、その後、λ/4板6を経て、
対物レンズ7を通って平行光に戻されてウエハ共役位置
Wbに斜入射し、投影レンズ8を経てウエハWにも平行
光として斜入射し反射される。マ−ク9で発生した回折
光のうち0次回折光K0(正反射)は、平行光として投
影レンズ8、ウエハ共役位置Wbを経て、対物レンズ7
によりプリズム5内で収束される。そして、プリズム5
を反射した0次回折光K0 は瞳リレ−レンズ10によ
り、検出領域12bにリレ−される。
【0042】一方、垂直方向に射出する−1次回折光K
1 は、平行光として投影レンズ8、ウエハ共役位置Wb
を経て、対物レンズ7で収束作用を受け、送受光分離プ
リズム5内の反射面で集光する。その後、プリズム5を
反射した−1次回折光K1 は瞳リレ−レンズ10によ
り、検出領域12aにリレ−される。さらに、入射方向
に射出する−2次回折光K2 は、平行光として投影レン
ズ8、ウエハ共役位置Wbを経て、対物レンズ7で収束
作用を受け、送受光分離プリズム5内で反射して集光す
る。その後、−2次回折光K2 は瞳リレ−レンズ10に
より、検出領域12cにリレ−される。
【0043】但し、プリズム5内で各回折光が集光する
位置は、対物レンズ7の瞳(入射瞳)位置である。この
ため、光電検出器12は対物レンズ7の瞳と共役になっ
ている。尚、ビ−ムLbによる各次数の回折光の光路
は、上記の場合と同様であり、回折光の次数の符号が異
なるだけであるので説明を省略する。
【0044】さて、図1における検出光学系と光電検出
器12の相対位置関係の調整法であるが、まず、通常ピ
ッチの位置検出用の回折格子(マ−ク9)を検出光学系
に捕らえて1次回折光の光路を調整する。すなわち、ハ
−ビング13a、13bを調整して一方の入射ビ−ムL
aの+1次回折光のスポットが他方の入射ビ−ムLbの
−1次回折光のスポットに重なるようにする。また、瞳
リレ−レンズ10を動かして光電検出器12上での倍率
を調整する。尚、位置検出用の回折格子9と同ピッチの
粗調整用の回折格子をステ−ジS上の一端に設けてもよ
い。
【0045】図3は、通常ピッチの回折格子(マ−ク
9)による、光電検出器と各次数の回折光の説明図であ
る。図中、(a) は回折格子9を照射したビ−ムLaによ
り発生する各次数の回折光の説明図、(b) は回折格子9
を照射したビ−ムLbにより発生する各次数の回折光の
説明図、(c) は光電検出器12の検出領域12a、12
b、12cにおける各次数の回折光の入射状態の説明図
である。
【0046】図3(a) において、通常ピッチp1の回折格
子(マ−ク9)では、図1で説明したように、1次回折
光の角度θで斜入射したビ−ムLaから、入射方向には
−2次回折光、格子の垂直方向には−1次回折光、反対
側に角度θの方向(別のビ−ムLbの入射方向)には0
次回折光が発生する。一方、図3(b) に示す如く、1次
回折光の角度θで斜入射したビ−ムLbから、入射方向
には+2次回折光、格子の垂直方向には+1次回折光、
反対側に角度θの方向(別のビ−ムLaの入射方向)に
は0次回折光が発生する。従って、光電検出器12に至
る検出光学系内では、ビ−ムLaの−1次回折光の光路
とビ−ムLbの+1次回折光の光路とが重複し、ビ−ム
Laの0次回折光の光路とビ−ムLbの+2次回折光の
光路とが重複し、また、ビ−ムLbの0次回折光の光路
とビ−ムLaの−2次回折光の光路とが重複する。
【0047】図3(c) において、斜線部分は光電検出器
12の検出領域を示す。光電検出器の検出領域の間には
配線およびクロスト−ク防止のため、ある程度の幅が不
感帯として存在している。この不感帯の中心が正規のマ
−クの回折光の0次光、±1次光、±2次光のスポット
がそれぞれの中点の位置に来るように、光電検出器の形
状および瞳リレ−レンズの倍率を調整しておく。また、
図3(c) では、検出領域12a、12b、12cにおけ
る各次数の回折光の入射状態を光強度分布で表わしてお
り、実際にはヘテロダイン方式なので信号のピ−クまた
は二乗平均値(RMS値)をプロットしたものである。
【0048】図3(c) の場合には、検出領域12a内に
±1次回折光がほぼすべて入っており、一方、検出領域
12b、12c内には、図1で説明したように、一方の
0次回折光と他方の2次回折光がほぼすべて入ってい
る。従って、検出光と光電検出器12の相対位置関係が
点線で示す如く多少ずれても、検出領域12bの検出強
度信号には大きな変化が現れない。よって、検出用の回
折格子9あるいはこれと同ピッチの格子を用いてハ−ビ
ング11の傾きを変化させて、上記相対位置関係を調整
しても粗調整しか実現できない。
【0049】そこで、3種類のピッチの調整用回折格子
16を検出光学系にて捕らえ、位置検出用の検出光と検
出領域12aの相対位置関係を調整する。以下の各図の
説明において、図3の場合に等しい構成部材については
説明を省略している。
【0050】図4〜図6は、各調整方法の説明図であ
る。各図中、(a) は回折格子16を照射したビ−ムLa
により発生する各次数の回折光の説明図、(b) は回折格
子16を照射したビ−ムLbにより発生する各次数の回
折光の説明図、(c) は光電検出器12の検出領域12
a、12b、12cにおける各次数の回折光の入射状態
の説明図である。尚、図4〜図6の(c)において、各次
数の回折光により形成される強度分布の位置関係を各ビ
−ム毎に明確にするために、強度分布のピ−クの上の上
方の数字はビ−ムLaによる回折光の次数、下方の数字
はビ−ムLbによる回折光の次数を示している。
【0051】図4(a) において、位置検出用の回折格子
9の1/2倍ピッチの調整用回折格子16では、回折角
がマ−ク9の場合の2倍となるから、図3(a) の角度θ
で入射したビ−ムLaから、回折格子16の垂直方向に
は回折光は発生せず、反対側に角度θの方向(別のビ−
ムLbの入射方向)に−1次回折光が発生する。従っ
て、図3(a) 及び(b) に示す如く、光電検出器12に至
る検出光学系内では、一方のビ−ムの+1次回折光の光
路が他方のビ−ムの0次回折光の光路と重複している。
【0052】図4(b) において、1/2倍のピッチの調
整用回折16の場合、一方のビ−ムの2次回折光が他方
のビ−ムの0次回折光と重なってしまうため、検出領域
12aにはほとんど光が入らない。しかしながら、各回
折光のピ−クの裾の広がりも大きくなるため、検出領域
12aの感度を上げていくと、隣の検出領域12b、1
2cに入射する2次回折光と0次回折光のピ−クの裾が
検出領域12aに掛かっていることが解る。ここで、点
線で示す如く、調整用の各次数の回折光のスポット位置
と光電検出器12の相対位置関係が正しい位置からわず
かにΔだけずれると、検出領域12aに入る光の総量が
大きくなる。従って、ハ−ビング11を駆動して各次数
の回折光のスポット位置を実線で示す如くΔだけ平行移
動して、検出領域12aからの信号が極小となるように
する。これにより、光電検出器12の正確な位置出しが
可能となる。
【0053】図5(a) において、位置検出用の回折格子
の2倍ピッチの調整用回折格子16では、回折角がマ−
ク9の場合の1/2倍となり、図3(a) の角度θで入射
したビ−ムLaから、回折格子の垂直方向には−2次回
折光、反対側に角度θの方向(別のビ−ムLbの入射方
向)には−4次回折光が発生する。また、入射方向と回
折格子の垂直方向との二等分線方向には−1次回折光、
回折格子の垂直方向と正反射方向との二等分線方向には
−3次回折光が発生する。従って、図5(a) 及び(b) に
示す如く、光電検出器12に至る検出光学系内では、両
方のビ−ムの2次回折光の光路が重複し、一方のビ−ム
の4次回折光の光路が他方のビ−ムの0次回折光の光路
と重複する。また、各ビ−ムの入射方向と回折格子の垂
直方向との二等分線には、一方のビ−ムの1次回折光と
他方のビ−ムの3次回折光が重複した一対の光路が追加
される。
【0054】図5(c) において、正規の2倍ピッチの調
整用回折格子16の場合、各次数の回折光のピ−クは、
各検出領域と不感帯の中心のところにできる。ここで、
調整用の各次数の回折光のスポット位置と光電検出器1
2との相対位置関係が点線で示す如くΔだけずれると、
検出領域12aに入射する光量の割合が増す。従って、
ハ−ビング11を駆動して各次数の回折光のスポット位
置を実線で示す如くΔだけ平行移動して、検出領域12
aからの信号が極小となるようにする。これにより、光
電検出器12の正確な位置出しが達成できる。
【0055】図6(a) において、位置検出用の回折格子
9の3/2倍ピッチの調整用回折格子16では、回折角
がマ−ク9の場合の2/3倍となり、図6(a) 及び(b)
に示す如く、各次数の回折光が発生する。
【0056】図6(c) において、正規の3/2倍ピッチ
の調整用回折格子16の場合、回折光のピ−クは、検出
領域12b、12cの各中心及びこれの各中心間を三等
分したところにできる。検出領域12aにかかる2つの
回折光強度のピ−クはちょうど検出領域12aの内側に
入り、検出領域12aの端でピ−クの裾が欠けている。
ここで、調整用の各次数の回折光のスポット位置と光電
検出器12との相対位置関係が点線で示す如くΔだけず
れると、検出領域12aに入射する光量の割合が減少す
る。従って、ハ−ビング11を駆動して各次数の回折光
のスポット位置を実線で示す如くΔだけ平行移動して、
検出領域12aからの信号が極大となるようにする。こ
れにより、光電検出器12の位置出しが達成できる。
【0057】ここで、図6(c) に示す如く、光電検出器
12面上での座標を次のように考える。光の波長をλと
し、ウェハ上に形成された位置検出用の回折格子9のピ
ッチをp1 とすると、ウェハW上の回折格子9で正反射
した光は光電検出器12面上の±λ/p1 の位置(検出
領域12b、12cの中心)にスポットを結ぶ。この2
点の中点が瞳中心となる。この瞳中心を原点0とした座
標系を説明に用いる。今、ウェハ位置に3/2倍ピッチ
の調整用回折格子16を持ってくる。調整用回折格子1
6のピッチをpとすると、図6(c) のように回折光が発
生する。回折光の中心の座標は2λ/p−λ/p1 とな
る。
【0058】ビ−ムは、ほぼガウス分布に近い形となる
ので、位置の変化に対して強度の変化の大きい部分が検
出領域12aの端に来るような配置を取らなくてはなら
ない。ガウス分布の場合、位置の変化に対し強度の変化
の大きい範囲は強度が90%から10%に変化する範囲
と考えられるので、ビ−ムの強度がピ−クのe-2となる
半径ω0 とすると、上記の範囲は0.23ω0 から1.
07ω0 までの間となる。検出領域12aの大きさをA
とすると、好ましい調整範囲は、 0.23ω0 <A/2−(2λ/p1 ’−λ/p1 )<1.07ω0 となる。
【0059】図7は、別の実施例の説明図である。ここ
では、図5(b) の2倍ピッチかつデュ−ティ比0.5の
調整用回折格子の場合について、各次数の回折光の強度
バランスに着目して調整を行っている。上記の図4〜図
6の(c) では、説明を簡単にするために、各次数の回折
光の強度を同一にして示しているが、図7の(c) では、
各次数の回折光の強度の様子を示している。
【0060】図7において、調整用回折格子16に入射
する一方のビ−ムLbの各次数回折光が実線で、他方の
ビ−ムLaの各次数回折光が破線で示される。図中、ピ
−ク31〜37は、それぞれ−1次、0次、+1次、+
2次、+3次、+4次、+5次回折光のピ−ク、ピ−ク
41〜47は、それぞれ+1次、0次、−1次、−2
次、−3次、−4次、−5次回折光のピ−クを示す。
【0061】2倍ピッチの調整用回折格子16を使った
場合、L/Sの比がほぼ1:1ならば、回折光のうち、
1、3、5次等の奇数次回折光が強く、2、4、6次等
の偶数次回折光はきわめて弱くなる。奇数次回折光のう
ちでは、1、3、5、7、偶数次回折光のうちでは、
2、4、6、と次数が高くなるほど相対的に弱くなる。
従って、ピ−ク33、43の位置では1次回折光と3次
回折光の重なりのため最も強く、ついでピ−ク31、4
1の位置が1次回折光と5次回折光の重なりで強い。こ
れに対しピ−ク34の位置は2次回折光同士の重なりの
ため非常に弱く、ピ−ク32、42の位置では0次回折
光と4次回折光との重なりのため弱い。
【0062】以上から、光電検出器に対する回折光の位
置がぴったり合っていると、検出領域12b、12cの
出力は同じ強度でかつ弱いが、少しでもずれがあると、
ピ−ク31、33が検出領域12cに、また、ピ−ク4
1、43が検出領域12bに入ってしまい、検出領域1
2b、12cの出力が大きくなる。従って、検出領域1
2b、12cの出力が小さく、かつ等しくなるように検
出光学系と光電検出器12の相対位置関係を調整する。
また、ピ−ク31とピ−ク33、ピ−ク41とピ−ク4
3は、それぞれ互いに強度差があるため、検出領域12
b、12cの出力の大きさを比較すれば全体のずれの方
向が判る。一方、偶数次回折光の強度が弱すぎて、ずれ
の方向がうまく判別できないような場合は、調整用回折
格子のラインアンドスペ−ス比(L/S、デュ−テイ)
を変化させて、偶数次回折光の強度を少し増す。
【0063】図8は、さらに別の実施例の説明図であ
る。ここでは、図4(b) の状態で行われる別の方法が説
明される。
【0064】図8において、ピ−ク51は一方のビ−ム
の−1次回折光のピ−ク、ピ−ク52は他方のビ−ムの
+1次回折光のピ−クである。このとき、中央の検出領
域12aの出力ビ−ト信号はきわめて小さい。しかしD
C信号を見ると、左右のピ−ク51、53の裾が入って
くるので十分検出可能なレベルである。このとき、ウェ
ハに入射するビ−ムを片側カットすると、光電検出器1
2には実線部分の光だけとなる。また、別の側のビ−ム
をカットすると破線部分の光だけとなる。この両方の場
合において、中央の検出領域12aのDC出力を測定す
る。もし、光電検出器12がずれていると、両方の場合
で中央の検出領域12aのDC出力値が異なる。結局、
両方の場合で中央の検出領域12aのDC出力値が等し
くなるように検出光学系と光電検出器12の相対位置関
係を調整する。
【0065】以上における本発明による各実施例では、
光電検出器12を対物レンズ7の瞳共役面に配置した場
合について説明したが、次に対物レンズ7の瞳共役面に
位置検出用の光のみを透過(抽出)するための微小な透
過部を有する空間フィルタ−Fを配置した場合の実施例
を説明する。
【0066】図1の実施例と異なる所は、対物レンズ7
の瞳共役面に位置検出用の回折格子9からの±1次回折
光(検出光)のみを透過させる空間フィルタ−Fが配置
され、その後方に空間フィルタ−Fを通過した±1次回
折光(検出光)を集光する集光レンズ17が配置され、
さらに、集光レンズ17の焦点位置に光電検出器12が
配置されている。ここで、光電検出器12は、ウェハ
W、不図示のレチクルが配置されている位置Wbと実質
的に共役に配置されている。
【0067】そして、位置検出用の回折格子9からの±
1次回折光DBa(検出光)と空間フィルタ−Fとの位
置関係の調整は、図3〜図8に示した同一の調整手法に
より達成できる。つまり、位置検出用の回折格子9と別
ピッチの調整用の回折格子16を検出光学系で捕えれ
ば、空間フィルタ−Fが配置されている対物レンズ7の
瞳共役面上において、上記相対位置のズレに応じた光量
バランスの大きな変化量が光電検出器12にて得られ
る。このため、この検出出力が極大もしくは極小となる
ようにハ−ビング11の傾きを変化させれば、±1次回
折光DBa(検出光)と空間フィルタ−Fとのズレを実
質的に補正できる。
【0068】本実施例の位置検出装置においては、検出
光と光電検出器(あるいは空間フィルタ−)の相対位置
関係の調整を自動的に実行するため、機械的変動等によ
る該相対位置関係のずれの検出および調整が迅速に達成
され、高いアライメント検出精度を維持することができ
る。また、ウェハ(基板)とレチクル(マスク)との間
に投影レンズがある場合、露光光の長時間の照射により
投影レンズの光学特性が変化して、検出光の位置ずれ発
生する恐れがあるが、自動化を行うことにより常に正確
な検出器の位置出しが可能となり、高いアライメント検
出精度を維持しながら安定したアライメントが行える。
また、マ−クの位置を打ち変えた場合や異なるサイズの
レチクルに交換した場合、アライメント光学系を移動さ
せる必要があるが、このアライメント光学系の移動に伴
い、投影レンズの色収差による影響を受けて、マ−クか
らの検出光の位置がずれて検出精度に悪影響を及ぼすこ
とになる。そこで、本実施例の如く、検出器の位置出し
を自動化させれば、常に正確な検出器の位置出しが可能
となり、高いアライメント検出精度を維持することがで
きる。
【0069】本発明の位置検出装置においては、電気信
号を用いた正確な光電検出器の位置決めができるため、
表面荒れのひどいウェハを計測する際にもノイズ回折光
の侵入を比較的逓減させることができる。さらに、電気
信号を用いているため、制御系と組合わせて自動的に前
記相対位置関係を調整する系を容易に設計できる。
【0070】特に、TTR方式のアライメントにおいて
は、マ−クの打ち変えによって観察位置が異なり、投影
レンズの特性によりマ−ク像のテレセン性(テレセント
リック性)がずれ、その結果、光電検出器上でのビ−ム
スポット位置がずれる。これを具体的に説明すると、ウ
ェハW上に塗布されているレジストを感光させないため
に位置検出用の光は露光光とは別波長であり、また投影
レンズは露光光に対して色収差が十分に補正されている
ため、投影レンズでは両者の波長差による色収差が発生
する。このため、位置検出用の光をレチクル側から投影
レンズに入射させた場合、レチクルサイズに応じて検出
光学系を移動させると、投影レンズに対する位置検出用
の光の入射位置が変化する。この結果、レチクル側とウ
ェハ側でテレセントリックに構成されている投影レンズ
では、これに入射する光軸と平行な主光線が傾いてテレ
セン性が維持できなくなり、光電検出器に達する位置検
出光の検出位置が大きくずれて位置検出精度に悪影響を
及ぼす。
【0071】従って、アライメント検出系の移動ととも
に、上記手法によってビ−ム位置ずれを検出し、平行平
面ガラスのハ−ビング11を駆動して最適位置に設定す
る。アライメント光学系が光軸と直交する平面内で動く
場合にはビ−ム位置ずれは2次元となるが、その場合、
図1のハ−ビング11と直交する方向に回転軸を持つ別
のハ−ビングを設ければよい。
【0072】また、テレセン性の崩れを自動的に補正す
るための別の実施例として、図10に示す如き構成とし
てもよい。但し、図10は、図1と同一の機能を有する
部材には同一の符号が付してあり、図10では、図1で
示した基準信号検出光学系(13、14、15)を省略
している。図10が図1と相違する所は、テレセン性が
崩れた時の補正用のハ−ビング11’が対物レンズと1
/4波長板との光路間に設けられている。そして、テレ
セン性が崩れている時には、本発明による上述の如き手
法により、ハ−ビング11’の傾角を変化させればよ
い。さらに、ハ−ビング11’の直交する方向に回転軸
を持つ別のハ−ビングを設けてもよい。
【0073】尚、図9に示した位置検出装置において
も、テレセン性の崩れを自動的に補正できることは言う
までもない。また、ウェハ上に形成されている位置検出
用の回折格子に隣接させて調整用の回折格子を設けれ
ば、1ショット毎あるいは所定のショット数毎に調整す
ることも可能である。
【0074】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、精度と表面
状態が一定不変な調整用回折格子を用いて、任意の時期
に短時間かつ容易に、検出光と光電検出器あるいは空間
フィルタ−の相対位置関係を調整でき、該調整には、従
来のような専用のビ−ム光源や顕微鏡を必要としない。
【0075】また、専用の光学的移動手段のみで前記相
対位置関係の調整が完了するから、検出光学系の基本的
性能に一切悪影響を及ぼさず、精密かつ容易な調整が可
能である。また、検出光学系と光電検出器の機械的な位
置関係が固定されていても調整が可能である。
【0076】また、光電検出器そのものの出力から調整
信号を作成するから、特別な調整信号検出手段を設ける
必要がなく、位置検出装置の部品点数削減と小型化に有
利である。
【0077】さらに、前記相対位置関係が自動調整され
るから、毎回一定の調整精度が期待できる。しかも、こ
れにより投影レンズのテレセン性が崩れた時にも十分に
対応することができる。
【0078】また、調整用回折格子を持たない従来の位
置検出装置でも検出光と光電検出器あるいは空間フィル
タ−の相対位置関係を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の位置検出装置の模式図である。
【図2】実施例の位置検出装置の光路図である。
【図3】実施例における検出用回折格子による回折光の
分布の説明図である。
【図4】実施例における1/2倍ピッチの調整用回折格
子による回折光の説明図である。
【図5】実施例における2倍ピッチの調整用回折格子に
よる回折光の説明図である。
【図6】実施例における3/2倍ピッチの調整用回折格
子による回折光の説明図である。
【図7】別の調整手法による回折光の分布の説明図であ
る。
【図8】さらに別の調整手法による回折光の分布の説明
図である。
【図9】別の実施例の位置検出装置の模式図である。
【図10】実施例の変形例を示す位置検出装置の模式図
である。
【符号の説明】
1 レ−ザ光源 5 送受光分離プリズム 8 投影レンズ 9 マ−ク S ステ−ジ 10 瞳リレ−レンズ 11 ハ−ビング 12 光電検出器 16 調整用回折格子 20 ビ−ト信号振幅検出回路 21 ハ−ビング駆動回路 22 ビ−ト信号位相検出回路 23 ステ−ジ制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬込 伸貴 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 9/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に形成された回折格子に位置検出
    用の光を入射し、該回折格子で発生した一対の回折光を
    検出光として光電検出器にまで導く検出光学系と、被検
    体を載置して2次元的に移動可能なステージと、前記検
    出光が入射する際の光電検出器の出力に含まれる位相情
    報を検出する位相検出手段とを有し、前記位相検出手段
    の出力に基づいて被検体の位置を検出する位置検出装置
    において、 前記回折格子とは異なる所定のピッチを有する調整用回
    折格子をステージに設け、前記ステージを移動して前記
    検出光学系が前記調整用回折格子を捕らえたときの前記
    光電検出器の出力に基づいて前記光電検出器と当該光電
    検出器に入射する前記調整用回折格子からの検出光との
    光軸に垂直な方向に関する相対位置関係に対応した調整
    信号を出力する調整信号検出手段を備え、前記調整信号
    検出手段の出力に基づいて前記光電検出器と当該光電検
    出器に入射する前記回折格子からの検出光との光軸に垂
    直な方向に関する相対位置関係を調整できることを特徴
    とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 被検体に形成された回折格子に位置検出
    用の光を位置検出用の対物レンズを介して照射し、該回
    折格子で発生した一対の回折光を検出光として前記対物
    レンズを介して光電検出器へ導くための検出光学系と、
    該検出光学系中の前記対物レンズのほぼ瞳共役位置に設
    けられて前記検出光を抽出する空間フィルターと、前記
    被検体を載置して2次元的に移動可能なステージと、前
    記光電検出器の出力に含まれる位相情報を検出する位相
    検出手段とを有し、前記位相検出手段の出力基づいて被
    検体の位置を検出する位置検出装置において、 前記回折格子とは異なる所定のピッチを有する調整用回
    折格子をステージに設け、前記ステージを移動して前記
    検出光学系が前記調整用回折格子を捕らえたときの前記
    光電検出器の出力に基づいて前記空間フィルターと当該
    空間フィルターに入射する前記調整用回折格子からの検
    出光との光軸に垂直な方向に関する相対位置関係に対応
    した調整信号を出力する調整信号検出手段を備え、前記
    調整信号検出手段の出力に基づいて前記空間フィルター
    と当該空間フィルターに入射する前記回折格子からの検
    出光との光軸に垂直な方向に関する相対位置関係を調整
    できることを特徴とする位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかの位置検出装置
    において、前記相対位置関係を変化させる光学的移動手
    段を検出光学系に設けたことを特徴とする位置検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの位置検出装置
    において、前記調整信号検出手段の出力に基づいて前記
    相対位置関係を自動調整する調整制御手段を設けたこと
    を特徴とする位置検出装置。
  5. 【請求項5】 被検体に形成されたマークに位置検出用
    の光を入射させ、該マークで発生した一対の回折光を検
    出光として光電検出器に導く検出光学系を有する位置検
    出装置における前記検出光と前記光電検出器との相対位
    置関係を調整する方法において、前記マークとは異なる
    所定のピッチの調整用マークを前記検出光学系に捕ら
    え、前記光電検出器の出力に基づいて、前記光電検出器
    と当該光電検出器に入射する前記回折格子からの検出光
    との光軸に垂直な方向に関する相対位置関係を調整する
    ことを特徴とする位置検出装置の調整方法。
  6. 【請求項6】 前記調整用マークは、ステージ上に載置
    された調整用回折格子であることを特徴とする請求項5
    記載の調整方法。
  7. 【請求項7】 前記光電検出器の出力の極大または極小
    を得ることにより前記相対位置関係の調整を行うことを
    特徴とする請求項5または6記載の調整方法。
  8. 【請求項8】 被検体に形成された回折格子に位置検出
    用の光を位置検出用の対物レンズを介して照射し、該回
    折格子で発生した一対の回折光を前記対物レンズを介し
    て光電検出器へ導くための検出光学系と、該検出光学系
    中の前記対物レンズのほぼ瞳共役位置に設けられて検出
    用の前記一対の回折光を抽出する空間フィルターと、前
    記被検体を載置して2次元的に移動可能なステージと、
    前記光電検出器の出力に含まれる位相情報を検出する位
    相検出手段とを有し、前記位相検出手段の出力基づいて
    被検体の位置を検出する位置検出装置における、前記検
    出光と前記空間フィルターとの相対位置関係を調整する
    方法において、 前記回折格子とは異なる所定のピッチの調整用回折格子
    をステージに載置して、該調整用回折格子を前記検出光
    学系にて捕らえ、前記光電検出器の出力の極大または極
    小が得られるようにすることにより、前記光電検出器と
    当該光電検出器に入射する前記回折格子からの検出光と
    の光軸に垂直な方向に関する前記相対位置関係を調整す
    ることを特徴とする位置検出装置の調整方法。
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