JPH0513504U

JPH0513504U - フイルタプレスのケーキの剥離装置

Info

Publication number: JPH0513504U
Application number: JP6824291U
Authority: JP
Inventors: 栄一石垣
Original assignee: 石垣機工株式会社
Priority date: 1991-07-31
Filing date: 1991-07-31
Publication date: 1993-02-23
Anticipated expiration: 2006-07-31
Also published as: JP2549996Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】フイルタプレスにおいて、ろ材として金属ろ
材を用いて完全にケーキを剥離することができる装置を
得る。【構成】一対のガイドレール上に、その両面にメタル
メッシュよりなる金属ろ材を張設したろ材を移動自在に
配列し、これらろ板に振動装置を付設した。また、上記
メタルメッシュおよびろ板のシール面に弗素樹脂をコー
ティングした。金属ろ材で弗素樹脂がコーティングして
あるので、ケーキが付着しにくく、仮に付着しても振動
させることによって剥離することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、フイルタプレスのケーキの剥離装置の改良に関し、特に、この考案では、ケーキを除去するに当って多数並列したろ板を一枚宛あるいは数枚宛のブロック単位で開板するようにした方式のフイルタプレスのケーキの剥離装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、フイルタプレスは、ろ過室に供給された原液に高圧力をかけることができ、効率のよいろ過が可能であるが、高圧力をかけるが故にろ材にケーキが押し付けられ剥離がむづかしい。このケーキの剥離手段としては、従来、ろ材をろ板列外まで走行させ、そこでスクレパーや洗浄器を用いて剥離除去するもの、また、ろ材を振動させてケーキを剥離落下させるものがある。特公昭５２−６９０３号はろ布をろ板の列外に走行させる例であり、実公昭６０−２２９７１号は、ろ布を振動させる例である。また、ろ材として金網を用いることは、実公昭３８− ２３６８８号等で古くから知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、特公昭５２−６９０３号や実公昭６０−２２９７１号の如く、ろ材としてろ布を用いるものでは、高圧力のためにろ布の目にケーキが押し込れ、この押し込れたケーキは、スクレパーや洗浄水の物理的手段を用いても除去することはできず、残留するケーキが累積して早期に使用不能になっている。また、実公昭３８−２３６８８号のように金網を用いるものでも、金網の目に押し入れたケーキは、剥離し難く、特に、実公昭３８−２３６８８号のように複式のフイルタプレスで金網を多層に設けたものは、剥離性の良好な特殊な原液にしか使用できない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この考案は、上述のような従来の課題を解決し得るものであって、その要旨とするところは、水平状に架設した一対のガイドレール上に、多数のろ板を移動自在に並列して、これらろ板間のろ過室に生じたケーキを除去するに当って、これらのろ板を一枚宛あるいは数枚のブロック毎に開板するようにしたフイルタプレスにおいて、上記並列したろ板の両面に設けたろ過床にメタルメッシュよりなる金属ろ材を敷設するとともに、上記開板した状態のろ板を振動させることができる加振装置を設けたものである。また、上記各ろ過床に敷設するメタルメッシュおよびその周辺のろ板のシール面に弗素樹脂をコーティングしてケーキが付着するのを防止し、さらに、上述加振装置の具体例としてろ板列に沿って移動自在なハンマーを設けて、開板したろ板を加撃振動させるようにしたものである。

【０００５】

【作用】

この考案は、上述のように構成されており、ろ材としてメタルメッシュよりなる金属ろ材がろ過床に張設され、然も、このろ材及びその周辺のろ板のシール面に弗素樹脂がコーティングしてあるのでケーキがこれらろ材及びシール面に付着することがなく、ろ板を開板するのみで、剥離落下させることができる。そして、ろ材の目にケーキが残留した場合でも、ろ板を振動させることによって、これを剥離除去することができる。すなわち、ろ材およびシール面にコーティングした弗素樹脂が滑り性を有するので、加振することによって付着したケーキを剥離し除去することができるものである。このようにして開板の都度完全にケーキを剥離してろ材およびシール面を更新するのでろ過効率を向上させ得ることができる、以下、図面に基づいてこの考案を具体的に説明する。

【０００６】

【実施例】

図１において、符号１はフレーム、２はフレーム１、１間に橋架したガイドレール、３は、ガイドレール２上に移動自在に並列したろ板、４はろ板締付用の油圧シリンダー、５はろ板３を振動させるための空圧シリンダー、６は空圧シリンダーに挿入したハンマー、７はろ板３、３間で昇降可能に設けた洗浄管である。この洗浄管７およびハンマー６は、台車８に装着してあって、索引チェーン９によってレール１０上をろ板列に沿って移動できるようにしてある。

【０００７】つぎに、図２に基づいて、ろ板３の構成について詳述する。図２において、符号１１は、ろ過床３ａに張設したメタルメッシュ、３ｂは支持腕、３ｃはろ板３の両肩に立設した支柱、３ｄは、左右の支柱間に横架した受振バー、３ｅは原液の供給口を示すものである。このように構成したろ板３は、その左右の支持腕３ｂ、３ｂが左右のガイドレール２、２に、弾性ゴム２ａ、２ａを介して懸架してある。尚、ろ液はろ過床３ａを伝ってろ板内部に設けた取出路に集液され、外部に取出されるものである。

【０００８】この考案に係る装置は、上述のように構成してあり、ろ板間に形成されるろ過室は、その内面がメタルメッシュ１１で構成されるので、ケーキが付着しにくくろ板を開板すると、ケーキがその重量で剥離落下する。剥離性が悪くメタルメッシュの目にケーキが残留等する場合でも、次に行なわれるハンマー６で加振バー３ｄを叩くことによって剥離除去することができる。

【０００９】

【考案の効果】

このように、この考案はフイルタプレスのろ板に、ケーキの剥離性の良好なメタルメッシュを張設するとともに、これの加振装置を設けることによって、剥離性の悪いケーキをも剥離除去できるようにしたものであって、従来のろ布に比較して運転中ろ過効率が低下することがなく、また、耐熱性、耐蝕性にすぐれ、また、強度も高く半永久的に使用できる等、従来のフイルタプレス運転上の課題を完全に解消したものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るフイルタプレスの概略の側面図
である。

【図２】図１のフイルタプレスのろ板を取出して示す正
面図である。

【符号の説明】

２ガイドレール２ａ弾性ゴム３ろ板３ｃ受振バー６ハンマー８台車１１メタルメッシュ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水平状に架設した一対のガイドレール２
上に、多数のろ板３を移動自在に並列して、これらろ板
３．３間のろ過室に生じたケーキを除去するに当って、
これらのろ板３を一枚宛あるいは数枚のブロック毎に開
板するようにしたフイルタプレスにおいて、上記並列し
たろ板３の両面に設けたろ過床にメタルメッシュよりな
る金属ろ材１１を敷設するとともに、上記開板した状態
のろ板３を振動させることができる加振装置を設けたこ
とを特長とするフイルタプレスのケーキの剥離装置。
【請求項２】請求項１のろ板のろ過床に敷設したメタ
ルメッシュ１１およびその周辺のろ板３のシール面に弗
素樹脂がコーティングしてあることを特長とするフイル
タプレスのケーキの剥離装置。
【請求項３】請求項１におけるろ板の加振装置がろ板
列に沿って移動自在な台車８に搭載されて、上下に往復
動するハンマー６と、ろ板の上部に横架されて前期ハン
マー６の作動圏に臨ませて設けた受振バー３ｃとよりな
り、ろ板３のガイドレール２への懸架部には、弾性材２
ａが介在させてあることを特長とするフイルタプレスの
ケーキの剥離装置。