JPH0513309U - リフイール容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ないパーツで構成し、かつ、蓋の着脱操作
を簡単にしてその使用勝手を良好にできるリフィール容
器を提供する。 【構成】 所望の内容物を収納する収納皿１と、収納皿
１に上方から着脱自在に嵌合する蓋体２とから構成し、
蓋体２の天板部５に開口部６を設け、開口部６に臨む天
板部５の周縁部５ａに収納皿１の外縁部４に係合可能な
係止部７ａを有する舌片７を周方向に沿って垂設し、舌
片７の内側に係止部７ａと収納皿１の外縁部４との係合
を解除する押釦部８を上下動可能にかつ抜き出し不能に
装着する構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、少ない部品数で使い勝手を良くしたリフィール容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、リフィール容器は、内容物を収納する収納皿と、この収納皿の開口部 を覆う蓋とから成る簡易な構造をしており、蓋の嵌合方法の違いによって、収納 皿に対して蓋をねじ嵌合により着脱操作するねじ式タイプと、側部の相対する一 対の操作釦を互いにつまんで蓋を着脱操作する釦式タイプなどがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の２タイプのリフィール容器において、前者のねじ式タイ プは、パーツ数は少ないが、容器本体に対し蓋を回して蓋を着脱する操作が非常 に面倒であるという欠点があり、後者の釦式タイプは、一対の操作釦をつまんで 蓋をワンタッチで着脱操作できる簡便性はあるが、少なくとも一対の操作釦を必 要とし、パーツ数が増加して、製造コストの上昇につながる欠点がある。また、 後者の釦式タイプは、操作釦を強く押圧すると、操作釦の押圧力を蓋の押し上げ 力に伝える部分が変形して、蓋と容器本体との係合が容易に解けなくなってしま う問題もある。

【０００４】 本考案は、前述の課題に鑑みてなされたもので、少ないパーツで構成し、かつ 、蓋の着脱操作を簡単にしてその使用勝手を良好にできるリフィール容器を提供 することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のリフィール容器は、所望の内容物を収納する収納皿と、当該収納皿に 上方から着脱自在に嵌合する蓋体とから構成し、当該蓋体の天板部に開口部を設 け、当該開口部に臨む前記天板部の周縁部に前記収納皿の外縁部に係合可能な係 止部を有する舌片を周方向に沿って垂設し、該舌片の内側に前記係止部と前記収 納皿の外縁部との係合を解除する押釦部を上下動可能にかつ抜き出し不能に装着 する構成とした。

【０００６】 なお、前記押釦部の裏面には、前記収納皿の内部の気密性を保持するパッキン を装着する場合がある。また、前記蓋体の外壁下端には、内部の収納皿を下方か ら覆う底カバーを嵌合する場合がある。また、前記底カバーは、蓋体の外壁下端 に嵌合された状態において、蓋体を嵌合した収納皿の底部と自身の内部底面との 間に間隙を設ける構成とする場合がある。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、蓋体の裏面側から、押釦部、収納皿を蓋体裏面の舌片内側に 嵌合することにより、収納皿の外縁部に舌片の係止部が係合し、リフィール容器 が容易に組み立てられる。また、蓋体の外壁下端を指で支え押釦部を押し下げる ことにより、収納皿が蓋体の舌片から外れる。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の第１実施例を、図１ないし図３を参照して説明する。

【０００９】 本考案にかかるリフィール容器は、所望の内容物を収納する収納皿１と、当該 収納皿１に上方から着脱自在に嵌合される蓋体２とから基本構成されている。 前記収納皿１は、円形薄形の金皿であって、内部には上面に開口する収納室３ が形成されている。また収納皿１の上端には前記蓋体２を着脱自在に係合するた めの鍔部４が周方向に設けられている。

【００１０】 また、前記蓋体２は、前記収納皿１を上方から覆う程度の大きさを有する円形 の蓋であり、その天板部５には、円形の大径な開口部６が設けられている。また この開口部６に臨む前記天板部５の周縁部５ａの裏面には前記収納皿１の鍔部（ 外縁部）４に係合可能な係止部７ａを有する舌片７が周方向に沿って複数垂設さ れている。

【００１１】 また、これらの舌片７の内側には、前記舌片７の係止部７ａと前記収納皿１の 鍔部４との係合を解除する押釦部８が上下動可能にかつ抜き出し不能に装着され ている。この押釦部８は、蓋体２の開口部６を覆う程度の大きさの円板とされて おり、この押釦部８の側壁部には、押釦部８を舌片７の係止部７ａと蓋体２の天 板部５の周縁部５ａの裏面との間に上下動可能にかつ抜き出し不能に収容する周 突条８ａが周設されている。さらに、押釦部８の裏面には、収納皿１の内部の気 密性を保持するパッキン９が装着されている。なお、蓋体２の内壁の相対する４ 箇所には、収納皿１を蓋体２内に裏面側から組み込み易くするためのテーパ面１ ０ａを有するガイド片１０が突設されている。

【００１２】 かかる構成のリフィール容器は、収納皿１の鍔部４を蓋体２の舌片７の係止部 ７ａと押釦部８およびパッキン９との間に挟み込むことにより、収納皿１に蓋体 ２を装着するようになっている。

【００１３】 次に、上記構成のリフィール容器の作用を説明する。

【００１４】 上記のリフィール容器を組み立てるには、蓋体２の裏面側から、パッキン９を 裏面に装着した押釦部８をガイド片１０のテーパ面１０ａに沿って各舌片７の内 側に押し込む。この時、押釦部８の側壁部の周突条８ａが各舌片７を弾性変形さ せつつ係止部７ａを乗り越え、各舌片７の内側に装着される。最後に、蓋体２の 裏面側から、収納皿１をガイド片１０に沿って各舌片７の内側に押し込む。この 時、収納皿１の鍔部４がガイド片１０に沿って摺動し、収納皿１が各舌片７の中 心方向へ案内されるので、収納皿１の鍔部４はそのままスムーズに各舌片７の係 止部７ａを乗り越えて各舌片７の係止部７ａと押釦部８との間に挟まれ、収納皿 １が各舌片７の内側に装着される。この装着状態においては、収納皿１の上面開 口部がパッキン９により閉塞され、収納皿１の内部の気密性が保持される。した がって、揮発性内容物を収納するリフィール容器としても好適である。

【００１５】 一方、内容物の使用にあたり、収納皿１を蓋体２から取り外すには、図１のよ うに、リフィール容器の押釦部８と蓋体２の外壁下端を指で支え、押釦部８を押 し下げればよい。押釦部８の押し下げにより、押釦部８の裏面が収納皿１の鍔部 ４を直接押し下げ、舌片７の係止部７ａとの係合力に抗して、舌片７を弾性変形 させつつ、収納皿１の鍔部４が外れる。これにより、収納皿１が舌片７から払い 落とされる。

【００１６】 なお、上記実施例において、収納皿１に蓋体２を装着した状態で、収納皿１の 底面が蓋体２の外壁下端よりも下方に突出する形態に設計すれば、リフィール容 器を机上に置いた状態で、片手で押釦部８を押し下げる操作だけで、簡単に収納 皿１を取り外すことができるようになる。

【００１７】 本実施例によれば、蓋体２の裏面側から、ガイド片１０のテーパ面１０ａのテ ーパ作用を利用して押釦部８、収納皿１を蓋体２の舌片７内側にスムーズに押し 込んで、蓋体２に装着することができ、リフィール容器の組立が非常に簡単であ る。また、収納皿１は、蓋体２と押釦部８をつかんで押釦部８を押圧するだけで ワンタッチで蓋体２から外すことができ、ねじ嵌合式のタイプに比較して、収納 皿１の取り出しが非常に簡単である。しかも、押釦部８が収納皿１の鍔部４を直 接押し下げるため、側部の釦式タイプに比較して、押釦部８の押し下げ力が舌片 ７の係止部７ａと収納皿１の鍔部４との係合を解く方向に直接作用し、係合が容 易に解除される利点がある。さらに、本実施例のリフィール容器は、収納皿１、 蓋体２、押釦部８の３つのパーツにより上記効果を奏するため、側部の釦式のタ イプに比較して、パーツ数が少なくて済み、製造コストの低減化に寄与する。

【００１８】 図４および図５は、本考案の第２実施例を示すもので、第１実施例におけるリ フィール容器に底カバー２０を新たに取り付けた例である。本実施例では、図４ に示すように、蓋体２の下端開口部を覆う円板状の底カバー２０を蓋体２の外壁 下端に下方から嵌合することにより、蓋体２の内部に収容した収納皿１が外部に 露呈するのを可能な限り防止している。この底カバー２０の上面には図５に示す ように、蓋体２の外壁下端内面に係合する突条２１が設けられており、また、底 カバー２０には収納皿１を底カバー２０と共に蓋体２から外す際に、指を挿入し て蓋体２と押釦部８をつかむための切欠部２０ａが設けられている。

【００１９】 本実施例のリフィール容器によれば、蓋体２の下端開口部に底カバー２０を装 着するようにしたから、収納皿１が蓋体２の下端開口部から露呈することを可能 な限り防止することができ、リフィール容器の外観の見栄えをよくすることがで きる。また、収納皿１を外す際には、第１実施例と同様に、蓋体２と押釦部８を つまんで押釦部８を押圧すれば、収納皿１が底カバー２０と共に落下するので、 収納皿１の取り外し操作の簡便性はそのまま確保できる。

【００２０】 図６および図７は、本考案の第３実施例を示すもので、蓋体２内部の収納皿１ を底カバー２０内部に落下させた後、底カバー２０を蓋体２から外して収納皿１ を取り出すようにしたものである。すなわち、本実施例では、有底筒状の底カバ ー２０を蓋体２の外壁下端内面に嵌合し、底カバー２０の深さ寸法を、その嵌合 状態において収納皿１の底部と自身の底面との間に隙間が形成できる程度に設定 している。

【００２１】 そして、収納皿１を取り出す場合には、押釦部８を押し下げて収納皿１を底カ バー２０内に落下させた後、底カバー２０を蓋体２から外し、底カバー２０の底 部に設けた穴２２に下方から指を差し入れて収納皿１を突き上げ、収納皿１を取 り出すようにしている。

【００２２】 本実施例によれば、収納皿１をいったん底カバー２０内に落下させてから、収 納皿１を取り出すようにしているので、収納皿１自体を床などに不用意に落下さ せて、内容物をこぼしたり破損させるような心配がなくなる。

【００２３】

【考案の効果】 以上説明したように、本考案のリフィール容器によれば、所望の内容物を収納 する収納皿と、当該収納皿に上方から着脱自在に嵌合する蓋体とから構成し、当 該蓋体の天板部に開口部を設け、当該開口部に臨む前記天板部の周縁部に前記収 納皿の外縁部に係合可能な係止部を有する舌片を周方向に沿って垂設し、該舌片 の内側に前記係止部と前記収納皿の外縁部との係合を解除する押釦部を上下動可 能にかつ抜き出し不能に装着する構成としたから、リフィール容器を簡単に組立 できると共に、使用の際は、蓋体の外壁下端を指で支え押釦部を押し下げるだけ で、収納皿を蓋体からワンタッチで簡単に外すことができる。また、収納皿、蓋 体、押釦部の３つのパーツにより上記効果を奏することができるから、釦式のタ イプ等に比較して省パーツ化を図ることができ、製造コストの低減化に寄与する 。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の第１実施例を示すリフィール容
器の縦断面図である。

【図２】図２は同リフィール容器の分解斜視図である。

【図３】図３は同リフィール容器の斜視図である。

【図４】図４は本考案の第２実施例を示すもので、リフ
ィール容器の縦断面図である。

【図５】図５は同リフィール容器に使用される底カバー
の斜視図である。

【図６】図６は本考案の第３実施例を示すもので、リフ
ィール容器の縦断面図である。

【図７】図７は同リフィール容器に使用される底カバー
の斜視図である。

【符号の説明】

１ 収納皿 ２ 蓋体 ４ 鍔部（外縁部） ５ 天板部 ５ａ 周縁部 ６ 開口部 ７ 舌片 ７ａ 係止部 ８ 押釦部 ９ パッキン ２０ 底カバー

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所望の内容物を収納する収納皿（１）
   と、当該収納皿（１）に上方から着脱自在に嵌合される
   蓋体（２）とから構成され、当該蓋体（２）の天板部
   （５）には開口部（６）が設けられ、当該開口部（６）
   に臨む前記天板部の周縁部（５ａ）には前記収納皿
   （１）の外縁部（４）に係合可能な係止部（７ａ）を有
   する舌片（７）が周方向に沿って垂設され、該舌片
   （７）の内側には前記係止部（７ａ）と前記収納皿
   （１）の外縁部（４）との係合を解除する押釦部（８）
   が上下動可能にかつ抜き出し不能に装着されていること
   を特徴とするリフィール容器。
2. 【請求項２】 前記押釦部（８）の裏面には、前記収納
   皿（１）の内部の気密性を保持するパッキン（９）が装
   着されていることを特徴とするリフィール容器。
3. 【請求項３】 前記蓋体（２）の外壁下端には、内部の
   収納皿１を下方から覆う底カバー（２０）が嵌合される
   ことを特徴とする請求項１記載のリフィール容器。
4. 【請求項４】 前記底カバー（２０）は、蓋体（２）の
   外壁下端に嵌合された状態において、蓋体（２）が嵌合
   された収納皿（１）の底部と自身の内部底面との間に間
   隙を設ける構成とされていることを特徴とする請求項３
   記載のリフィール容器。