JPH0513290U - 浴 室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭内に身体障害者や高齢者等、行動の不自
由な家族が含まれる場合、浴室脱衣所から浴槽への近接
を容易にする手段を提供する。 【構成】 腰掛け面１ａを有する浴槽１の一短辺部を浴
室出入口引戸４に近接して対面配置し、この腰掛け面１
ａ上に、その下面にゴムパッキン等の止水手段を有する
移乗板８を回転軸８ａ中心に脱衣室３方向に９０°回転
可能に配設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、浴室、特に身障者等用に適した浴室に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般家庭において、例えば、身体障害者や高齢者など行動の不自由な家族が含 まれる場合の浴室設備としては、浴槽への近接や介護等の便を考慮する必要があ る。 このため、浴槽への近接を容易にするため、浴室出入口に段差をなくしたり、 あるいは、浴槽を浴室出入口近くに配置する等の場合、少なくとも出入口の引戸 用敷居部を避けた位置までしか接近させることができず、また、出入口に近接し て対面配置すると、入浴時に脱衣室へ浸水する怖れがあるため、この部分は壁と するか、あるいは、出入口より相当距離を隔てた位置に配置する必要があった。 このような制約による従来のこの種の浴室配置平面図の２例を図５，６に示す。

【０００３】 両図において、１は浴槽、１ａは浴槽１一短辺上面を拡幅した腰掛け面、２は 洗い場、３は脱衣室、４は出入口引戸、４Ａは出入口回転戸、５は洗い場２の一 部分に載置した据置形のすのこ式移乗台、６は間仕切り壁を示す。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、以上のような従来例にあっては、いずれも浴槽１は出入口部４ または４Ａからの距離が比較的大きいため、入浴すべき身障者の近接が容易でな く、また他に介護者等が必要であった。 本考案は、以上のような従来の平面配置例の問題点をかんがみてなされたもの で、身障者等の浴槽への近接が容易で、かつ、脱衣室等への浸水の怖れのない浴 室の提供を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 このため、本考案においては、浴槽上面の少なくとも一短辺部に腰掛け面を有 する浴槽の前記短辺部を浴室出入口に近接して対面配置すると共に、この腰掛け 面上に、その下面に止水手段を備えた移乗板手段を備えるよう構成し、あるいは さらに、前記移乗板手段は、前記腰掛け面上の平面内を少なくとも９０°回転可 能に構成することにより、前記目的を達成しようとするものである。

【０００６】

【作用】

以上のようなこの種の浴室の平面配置により、前記移乗板は浴室出入口に近接 しているため脱衣室から移乗して浴槽への近接が極めて容易であり、かつその下 面の止水手段により脱衣室等への水の浸入が防止される。さらにまた、この移乗 板を前記腰掛け面上の平面内で例えば脱衣室側へ９０°回転し得るよう構成する ことにより、さらに使用者の移乗が容易となる。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案を実施例に基づいて説明する。図１に本考案に係る浴室配置の 一例の平面図、図２にその斜視図を示し、前記従来例図５，６におけると同一（ 相当）構成要素は同一符号で表す。 １は、一短辺上面に腰掛け面１ａを有する浴槽で、本考案の特徴は、この短辺 部を浴室出入口の引戸４に近接対面して配設すると共に、上記腰掛け面１ａ上の 平面上に、その下面に例えばゴムパッキン（不図示）等を有する移乗板８を配設 したことにある。本実施例はこの移乗板８を図１に２点鎖線で示すように、下面 の中心軸８ａを中心として、平面上を少なくとも９０°脱衣室３側へ回転可能に 形成し、移乗板８の浴槽１内側の一側端部には止水板８ｂを付設してある。図３ に移乗板８の単独斜視図を示す。９はこの移乗板８を前記９０°回転時、入浴者 がこの上に移乗し易いように回転した移乗台８の先端部を連接して載置するよう に、脱衣室３の床上に配設した４脚付きのベンチである。

【０００８】 （他の実施例） なお、上記実施例は、浴槽１の短辺部の腰掛け面が移乗板８の配設に十分の面 積を有する場合について説明したが、この腰掛け面の長辺方向長さが不十分の場 合には、移乗板８が浴槽１の本体の一部を覆うように構成して対処することもで きる。

【０００９】 また、この移乗板８は、かならずしも前記実施例のように回転可能方式とする ことなく、例えば、図４にその要部斜視図を示すように、浴槽１の腰掛け面１ａ 上にＵ形のみぞ１ｂを凹設し、移乗板９の下面にこれと係合する相補形状のＵ形 突起９ａを凸設した嵌込み着脱式の座板（マット）形状としても差支えない。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、浴室出入口に近接対面した浴槽一短辺 部の上面腰掛け面上に止水手段を備えた移乗板手段を備えたため、身障者等の浴 槽近接が容易となり、また、この移乗板を回転式に構成することにより、脱衣室 よりの移乗がさらに便利となり介護も容易となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 浴室配置の一実施例の平面図

【図２】 図１要部斜視図

【図３】 移乗板の斜視図

【図４】 他の移乗板実施例要部斜視図

【図５】 従来の浴室配置の平面図例

【図６】 従来の浴室配置の平面図例

【符号の説明】

１ 浴槽 １ａ 腰掛け面 ３ 脱衣室 ４ 出入口引戸 ８／９ 移乗板／座板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽上面の少なくとも一短辺部に腰掛け
   面を有する浴槽の前記短辺部を浴室出入口に近接して対
   面配置すると共に、この腰掛け面上に、その下面に止水
   手段を備えた移乗板手段を備えたことを特徴とする浴
   室。
2. 【請求項２】 前記移乗板手段は、前記腰掛け面上の平
   面内を少なくとも９０°回転可能に構成したことを特徴
   とする請求項１記載の浴室。