JPH05132870A - タイルカーペツト裏打ち用樹脂組成物及びそのタイルカーペツト - Google Patents

タイルカーペツト裏打ち用樹脂組成物及びそのタイルカーペツト

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JPH05132870A
JPH05132870A JP29261791A JP29261791A JPH05132870A JP H05132870 A JPH05132870 A JP H05132870A JP 29261791 A JP29261791 A JP 29261791A JP 29261791 A JP29261791 A JP 29261791A JP H05132870 A JPH05132870 A JP H05132870A
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孝文 真鍋
Kenji Satonaka
健治 郷中
Takaya Sakaguchi
隆哉 坂口
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 非晶質ポリオレフィン50〜90重量%、粘
着性付与剤10〜50重量%からなる樹脂部100重量
部に対し、結晶性ポリプロピレン0〜30重量部、およ
びマグネシウムの炭酸塩を含む無機充填剤25〜900
重量部を配合してなるタイルカーペットの裏打ち用樹脂
組成物とその組成物からなる裏打ち層を備えたタイルカ
ーペットである。 【効果】 タイルカーペットの裏打ち材として使用した
場合に、燃焼時の発煙量が少ないうえ、耐熱性、寸法安
定性、パイルの固定性、置敷性等に優れたカーペットを
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、裏打ち材をカーペット
基材に裏打ちしたタイルカーペット及びその裏打ち用の
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィスビルディングを中心とし
て、カーペット基材の裏にパイルの固定・クッション性
・置敷性を付与するため、裏打ち材を積層した正方形・
長方形・菱形等のカットものの板状タイルカーペットが
普及してきている。このタイルカーペットはロール物の
カーペットに比べ施工性、メンテナンス性に優れる上、
形状や色調等の組合せで、種々の雰囲気のカーペットに
することができるという長所を備えている。このタイル
カーペットの裏打ち材としては、アスファルト系材料や
ポリ塩化ビニル系材料に無機充填材を配合したものが性
能・コストの点から適しているということで、これまで
多く使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アスフ
ァルト系材料を使用したタイルカーペットは安価ではあ
るが加工時に悪臭を出すこと、施工時に白い壁を汚す
事、寒い日の施工や急激な変形に対してはひび割れを起
こし、又、耐熱性に乏しいという欠点がある。一方、ポ
リ塩化ビニル系材料を使用したタイルカーペットはアス
ファルト系タイルカーペットに比べ前記の欠点をカバー
しているものの、廃棄及び火事の際に発生するガス、発
煙性に問題を残している。即ち、ポリ塩化ビニル系タイ
ルカーペットを廃棄する目的で焼却した場合には、塩化
水素ガスや塩素ガスが発生し、酸性雨やその他の環境破
壊の原因となる。
【0004】又、火事の際の燃焼では発煙量も多く、前
記のような有毒ガスも発生するため、人体への悪影響も
心配しなければならない。アスファルト系タイルカーペ
ットも塩化水素ガスを発生することはないものの、発煙
量が多いことは問題であった。そこで、これらの環境汚
染の無いこと、安全性を考慮した材料として、オレフィ
ン系の重合体であるエチレン・酢酸ビニル共重合体、非
晶性ポリオレフィン等を主成分とする樹脂成分に無機充
填剤として炭酸カルシウムを配合した材料を、コスト及
びパイルの固定、置敷性、寸法安定性に優れた裏打ち材
としてタイルカーペットに使用する試みも特開平1−2
72878、特開平3−124884に見られるように
種々行われてきた。しかし、これらの材料は前記のアス
ファルト系材料や、ポリ塩化ビニル系材料に比べ毒性の
あるガスを発生しないことや、発煙量が相対的に少ない
という利点はあるものの、社会的要請として、更に発煙
量を少なくしたタイルカーペットが求められてきてい
る。
【0005】従って本発明の第一の目的は、燃焼時の発
煙量が少なく、有毒ガスを発生しないタイルカーペット
裏打ち用樹脂組成物及びその組成物を用いたタイルカー
ペットを提供することである。又、本発明の第二の目的
は、コスト的利点を有し、耐寒性、耐熱性、寸法安定
性、パイルの固定性、置敷性に優れたタイルカーペット
の裏打ち用樹脂組成物及びその組成物を用いたタイルカ
ーペットを提供することである。本発明者らは上記目的
のため鋭意研究を重ねた結果、非晶性ポリオレフィンと
粘着性付与剤からなる樹脂成分に、結晶性ポリプロピレ
ンとマグネシウムの炭酸塩を含む無機充填剤からなる組
成物が上記目的に適合することを見出し、本発明を完成
した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(a) 非
晶性ポリオレフィン50〜90重量%、(b) 粘着性付与
剤10〜50重量%からなる樹脂部100重量部に対
し、(c) 結晶性ポリプロピレン0〜30重量部、および
(d) マグネシウムの炭酸塩を含む無機充填剤25〜90
0重量部が配合されてなるタイルカーペットの裏打ち用
樹脂組成物、及びその組成物からなる裏打ち層を備えた
タイルカーペットが提供される。上記のように配合され
た本発明の裏打ち用樹脂組成物を加熱溶融混合した後、
カーペット基材に0.5〜20mmの厚さに裏打ち積層
し、冷却後所定の形状に切断もしくは打ち抜くことによ
り作製されるタイルカーペットは、コスト的利点を有
し、耐寒性、耐熱性、寸法安定性、パイルの固定性、置
敷性に優れたものである。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、(a)成分である非晶性ポリオレフィン
は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン、ヘ
キセン、オクテン等のオレフィンの単独重合体、2元共
重合体、3元共重合体及び多元共重合体で実質的に非晶
性のポリマーである。ここで、実質的に非晶性とは、沸
騰n−ヘプタン不溶分、即ち沸騰n−ヘプタンによるソ
ックスレー抽出不溶分が60重量%以下のものを指す。
沸騰n−ヘプタン不溶分が60重量%より大きいと結晶
性が大きいため、寸法安定性が悪くなり、好ましくな
い。
【0008】非晶性ポリオレフィンとしては、極低密度
ポリエチレン、エチレン・プロピレンゴム、アタクチッ
クポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム共重
合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロ
ピレン・ヘキセン−1ランダム共重合体等が挙げられる
が、タイルカーペットの染色等の後加工時や使用時の耐
熱性の観点から、プロピレン成分が50%以上のアタク
チックポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム
共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体、
プロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体、
プロピレン・ヘキセン−1ランダム共重合体等が好まし
い。
【0009】アタクチックポリプロピレン、プロピレン
・エチレンランダム共重合体としては、結晶性のアイソ
タクチックポリプロピレンの製造時に副生する副産物を
用いても良いし、原料から重合を行う目的生産を行って
もよい。目的生産する場合、例えば塩化マグネシウムに
担持したチタン担持型触媒とトリエチルアルミニウムを
用いて水素の存在下/または水素の不存在下で原料モノ
マーを重合して得ることができる。供給の安定性及び品
質の安定性の観点から、目的生産された所定の非晶性ポ
リオレフィンを使用するのが好ましい。又、該当する好
適な市販品があれば、適宜市販品で選択して用いること
ができる。
【0010】非晶性ポリオレフィンがプロピレン・エチ
レン共重合体の場合には、エチレン成分含有量が0〜3
0重量%、好ましくは0〜20重量%のものが望まし
い。エチレン成分含有量が30重量%より大きくなる
と、得られる樹脂組成物が柔らかくなりすぎ、また表面
粘着性が大きくなり、取扱い上不都合が生じ好ましくな
い。また、非晶性ポリオレフィンがプロピレン・ブテン
−1共重合体の場合には、ブテン−1成分含有量が0〜
50重量%、好ましくは5〜45重量%のものが望まし
い。ブテン−1成分含有量が50重量%より大きくなる
と、得られる樹脂組成物の軟化点が低くなり過ぎ好まし
くない。
【0011】本発明に用いられる非晶性ポリオレフィン
としては、数平均分子量が1,000 〜20,000の範囲及び/
又は190℃での溶融粘度が100 〜100,000cpsが好まし
い。数平均分子量が1,000 以下あるいは190℃での溶
融粘度が100cps以下の場合には、引張、曲げ等の機械的
強度が劣り、又、裏打ち材をタイルカーペット基材に積
層する時に粘度が低すぎて良好な仕上りのタイルカーペ
ットを得ることができない。逆に、数平均分子量が20,0
00以上あるいは190℃での溶融粘度が100,000cps以上
の場合には、機械的特性は良好なものの、裏打ち材をタ
イルカーペット基材に積層する時に粘度が高すぎて良好
な仕上りのタイルカーペットを得ることが難かしくな
る。
【0012】本発明における(b) 成分の粘着性付与剤
は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の天
然ロジン、重合ロジン、水添ロジン、マレイン化ロジン
等の変性ロジン、クマロン・インデン樹脂、テルペン系
樹脂、フェノール系樹脂、脂肪族石油樹脂、脂環族石油
樹脂等の石油樹脂及びそれらの水添物を使用することが
できる。また、これらを酸変性した酸変性物等も使用す
ることができる。この中で、非晶性ポリオレフィンと相
溶性が良く、安価で燃焼時の発煙量が少ないものとして
石油樹脂が好ましく、更に脂環族石油樹脂が好適であ
る。本発明に使用される粘着付与剤の配合量は、非晶性
ポリオレフィン50〜90重量%に対し10〜40重量
%である。粘着付与剤の配合量が10重量%未満では、
カーペット基材や芯材として裏打ち材層中にはさみ込ま
れるガラスの不織布等の強化材との接着性が不十分とな
る。一方、40重量%より多い時には、燃焼時の発煙量
が増加し、配合物の表面粘着性も強くなるので好ましく
ない。
【0013】本発明の(c) 成分として用いられる結晶性
ポリプロピレンは、押出成形、射出成形、ブロー成形用
等として通常市販されているポリプロピレンを含む、沸
騰n−ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレ
ンをいう。この場合、プロピレン単独重合体でもよく、
また、立体規則性を有するアイソタクチックポリプロピ
レンと他のα−オレフィンとの共重合体であってもよ
い。上記結晶性ポリプロピレンは、市販品を用いてもよ
いし、また製造してもちいてもよい。結晶性ポリプロピ
レンの製造は、特に制限されるものでなく、従来の結晶
性ポリプロピレンの製造方法の中から適宜選択して適用
することができる。
【0014】また、結晶性ポリプロピレンとの共重合に
用いられるα−オレフィンとしては、炭素数2〜8のα
−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等
が好ましい。これらの中でも、特に、エチレンまたはブ
テン−1が好適である。本発明において、(c) 成分の結
晶性ポリプロピレンとして、好ましくは、プロピレン単
独重合体、エチレン成分を1〜30重量%、好ましくは
2〜25重量%含有するプロピレン・エチレンのランダ
ム共重合体またはブロック共重合体、ブテン−1を1〜
20重量%含有するプロピレン・ブテン−1のランダム
共重合体またはブロック共重合体が挙げられる。上記
(c) 成分の結晶性ポリプロピレンは、1種または2種以
上を組合わせて用いることが出来る。
【0015】更にまた、本発明における成分(a) 及び/
または(c)は、変性したものを使用することができる。
上記(a) または(c)を、例えば、アクリル酸、メタアク
リル酸、エタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸等の不飽和カルボン酸及び/またはそれらのエス
テル、酸無水物、金属塩などのその誘導体を用いて変性
して用いることができる。これら変性物のうち、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸により変性されたものが好適
に用いられ、より好適には無水マレイン酸により変性さ
れたものが用いられる。
【0016】(c) 成分の結晶性ポリプロピレンは、(a)
成分の非晶性ポリオレフィンと(b)成分の粘着性付与剤
からなる樹脂成分100重量部に対して0〜30重量部
であり、用途によりその範囲内で適宜配合することがで
きる。この結晶性ポリプロピレンは、(a) 成分と(b) 成
分からなる樹脂部の表面硬度を大きくすること及び機械
的強度を大きくすることに効果があるが、30重量部よ
り多い場合には、タイルカーペット全体の曲げ剛性が大
きくなりすぎ、置敷性やクッション性が低下する。又、
結晶成分が多く入ることで寸法安定性が低下する。又、
この結晶性ポリプロピレンの230℃におけるメルトフ
ローレイトは1〜1000g/10分の範囲にあるもの
が好ましい。メルトフローレイトが1g/10分より低
くなると配合物の溶融粘度が高くなり塗工性が悪くな
る。メルトフローレイトが1000g/10分よりも高
くなると配合物の機械的強度が低下する。
【0017】本発明の(d) 成分に用いられる充填剤とし
ては、マグネシウムの炭酸塩を含む無機充填剤である
が、具体的には正炭酸マグネシウム(MgCO3 )、重
炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム(4MgC
3 ・Mg(OH)2 ・4H2O)、ドロマイト(炭酸
マグネシウム・カルシウム)(CaCO3 ・MgC
3)、ドロマイト質石灰石、石灰質ドロマイト等が挙
げられる。充填剤の本来の目的は増量剤としての機能、
樹脂部分全体に剛性を付与し、硬度・耐熱性を向上させ
る機能、寸法安定性を向上させる機能等であるが、マグ
ネシウムの炭酸塩は分解温度が300〜540℃の範囲
にあり、これを裏打ち材中に配合したタイルカーペット
は燃焼時に炭酸塩が分解し、炭酸ガスが発生し消化作用
が働くため、タイルカーペット全体の発煙量が低下す
る。
【0018】上記のマグネシウムの炭酸塩のうち安価で
かつ粒度調整を行った充填剤を大量に入手できるという
観点から、ドロマイト、ドロマイト質石灰石、石灰質ド
ロマイトが好ましい。本発明で使用されるマグネシウム
の炭酸塩を含む無機充填剤の平均粒子径は1〜500ミ
クロンで、好ましくは10〜300ミクロンの範囲にあ
るものが望ましい。平均粒径が10ミクロン以下では裏
打ち材組成物の溶融粘度が上がりすぎ、塗工性が悪くな
る。300ミクロン以上では、裏打ち材表面の平滑性が
失われたり、裏打ち材の曲げ、引張等の機械的強度が低
下する。本発明に用いられるマグネシウムの炭酸塩を含
む無機充填剤の配合量は(a)(b)成分の合計100重量部
に対し25〜900重量部である。無機充填剤の配合量
が25重量部未満では発煙量を低下させる効果がなく、
一方900重量部より多くなると、配合物の溶融粘度が
上がりすぎるため塗工性が悪くなり、又配合物が硬く、
もろくなる等の物性低下も生ずるため好ましくない。
【0019】又、本発明においては(a)(b)(c)(d)成分の
他にごく少量の酸化防止剤、着色剤、オイル・液状ポリ
ブテン等の軟化剤、ワックス類などを必要に応じて添加
することができる。さらに(a)(b)(c) 成分の樹脂類の他
に剛性を下げるため、或は耐寒性を上げるために、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体等の軟質
樹脂を少量加えることもできる。又、(d) の充填剤の他
に増量を目的として炭酸カルシウム類、クレー類、シリ
カ類、タルク、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸
カルシウム、亜鉛華等の充填剤を加えることができる。
【0020】本発明におけるこれらの裏打ち用組成物
は、120〜250℃、好ましくは180〜200℃の
温度範囲で、比較的容易に混合させて調製することがで
きる。カーペット基材の裏打ちは、やはり上記の温度範
囲で行うことができるが、あまり温度が高いとポリプロ
ピレン等の合成繊維をカーペット基材の一部に用いる場
合などでは収縮、融解などの問題を引き起こすこともあ
る。裏打ち用組成物をこの温度領域でカーペット基材に
対し0.5〜20mmの厚さに均一に裏打ち積層し、冷
却後所定の形状に切断もしくは打ち抜くことにより、タ
イルカーペットを製造することができる。
【0021】又、裏打ち層内部にガラス繊維基布を入れ
ることにより、寸法安定性を向上させたタイルカーペッ
トが製造できる。本発明の裏打ち材を用いて裏打ちされ
るカーペット基材としては、天然もしくは合成繊維より
作製されたタフテッドカーペット、ループカーペット、
織カーペット、ニットカーペット、ニードルパンチカー
ペット、ニードルフェルトカーペット、フェルトなどの
不織布タイプのカーペットなどであり、すべてのカーペ
ット基材に応用することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし本発明は下記の実施例に制限されるものでは
ない。
【0023】(実施例1〜5)表1に示す組成で、プロ
ピレン・エチレンランダム共重合体RT2215(米国
レキセン社製、エチレン含量:約4重量%、数平均分子
量:3,800、溶融粘度(190℃):1500cp
s)、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体RT2
715(米国レキセン社製、ブテン−1含量:約35重
量%、数平均分子量:3,600、溶融粘度(190
℃):1500cps)、粘着性付与剤として脂環族石
油樹脂ECR217((株)トーネックス製)、結晶性
ポリプロピレンJ130G(宇部興産(株)製)、ドロ
マイトD50(林化成(株)製、100メッシュパス
品)、炭酸カルシウム((株)カルシード製、100メ
ッシュパス品)を用い、混合槽で180〜200℃で混
合攪拌して均一な配合組成物を得た。次に、ループ状カ
ーペット基材の裏面に溶融状態の上記配合組成物を流し
込みながらドクターナイフにより1.5mm厚に塗布
し、その上にガラス繊維の不織布(0.5mm厚)を貼
り、更にその上に1.5mm厚さに上記配合組成物を再
塗布した後、冷却固化させて裏打ち層を形成し、切断機
により50×50cmの大きさに切断してタイルカーペ
ットを製造した。上記配合組成物については溶融粘度を
測定し、得られたタイルカーペットについてはその抜糸
強度、発煙量、寸法安定性および低温屈曲性を測定し、
その結果を表1に示した。
【0024】(比較例1〜4)表1に示す組成の配合組
成物を得、これを用い実施例1〜5と同様にしてタイル
カーペットを作製し、物性を測定した。結果を表1に示
す。
【0025】(比較例5)ポリ塩化ビニルペーストレジ
ンMHE−100(電気化学製)100重量部とジオク
チルフタレート120重量部とを混合槽に入れて攪拌を
行い、均一にした後、ドロマイトを350重量部入れて
均一に混合攪拌を行い、組成物を得た。そしてこの組成
物を離型紙の上に1.5mmの厚さに塗布し、その上に
0.5mmのガラス繊維不織布を貼り付け、更にその上
に上記組成物を1.5mm厚に塗布し、その上に実施例
1で使用したカーペット基材を貼り付け、160℃に加
熱後冷却して、切断機により50×50cmの大きさに
切断してタイルカーペットを製造した。上記組成物とタ
イルカーペットの物性を表1に示す。
【0026】(比較例6)ストレートアスファルト80
−100(コスモ石油製)22重量%、プロピレン・エ
チレンランダム共重合体レクスタックRT2535、4
重量%、脂環族石油樹脂ハイレッツT−300X(三井
石油化学製)4重量%、および炭酸カルシウム100メ
ッシュパス(カルシード製)70%重量を、加熱混合槽
中180〜200℃で混合攪拌し、均一な組成物を得
た。次に、ループ状カーペット基材の裏面に150〜1
60℃に予熱した上記組成物を流し込みながらドクター
ナイフにより3mm厚さに塗布した。次いで、裏打ち材
層表面に第2基布を貼り合わせ、冷却の後に切断機によ
り50×50cmの大きさに切断した。上記組成物とタ
イルカーペットの物性を表1に示す。
【0027】なお、測定方法は下記の通りとした。 (1) 溶融粘度 …ASTM D3236 (2) 発煙性 …ASTM E662(発煙量(Ds 値)
の最大値を読み取る) (3) 抜糸強度 …JIS L1021 (4) 低温屈曲性…試料を100×10×2mmのシート
状とし直径25mmの棒を中心軸として折り曲げて亀裂
の有無を観察(0℃) (5) 寸法安定性…−20℃(2時間)冷却、60℃(2
時間)加熱の冷却・加熱サイクルを25回繰り返した後
測定
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、本発明の範囲で
配合された樹脂組成物を用いて裏打ちされたタイルカー
ペットは、種々の物性に優れていることがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のタイルカ
ーペット裏打ち用樹脂組成物は、非晶性ポリオレフィン
と粘着性付与剤からなる樹脂成分に、結晶性ポリプロピ
レンとマグネシウムの炭酸塩を含む無機充填剤を配合し
たので、これをタイルカーペットの裏打ち材として使用
した場合に、燃焼時の発煙量が少ないうえ、耐熱性、寸
法安定性、パイルの固定性、置敷性等に優れたタイルカ
ーペットを得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A47G 27/02 Z 7137−3K C08K 3/26 KED 7167−4J C08L 23/02 LCD 7107−4J 23/10 (72)発明者 真鍋 孝文 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株式 会社堺工場内 (72)発明者 郷中 健治 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株式 会社堺工場内 (72)発明者 坂口 隆哉 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株式 会社堺工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 非晶性ポリオレフィン50〜90重
    量%、(b)粘着性付与剤10〜50重量%からなる樹脂
    部100重量部に対し、(c)結晶性ポリプロピレン0〜
    30重量部、および(d) マグネシウムの炭酸塩を含む無
    機充填剤25〜900重量部が配合されてなるタイルカ
    ーペットの裏打ち用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物よりなる裏打
    ち層を備えたことを特徴とするタイルカーペット。
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