JP2755881B2 - 低発煙性タイルカーペット - Google Patents

低発煙性タイルカーペット

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JP2755881B2
JP2755881B2 JP4258313A JP25831392A JP2755881B2 JP 2755881 B2 JP2755881 B2 JP 2755881B2 JP 4258313 A JP4258313 A JP 4258313A JP 25831392 A JP25831392 A JP 25831392A JP 2755881 B2 JP2755881 B2 JP 2755881B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、店舗、事務所、住宅
等の床敷き材として使用される柔軟性に富んだ発煙量の
少ないタイルカーペットに関する。
【0002】
【従来の技術】タイルカーペットは、これを敷設単位と
して複数枚の組み合わせにより様々な広さ及び形状の床
敷き面を構成するように設定された小面積の板状カーペ
ットであり、通常のカーペットに比較して一枚当たりの
大きさが格段に小さいため、敷設施工及び持ち運びが容
易であると共に部分的な取り替えを簡単に行え、また色
や形状の組み合わせによって多様なデザイン構成が可能
であるという長所をもっている。
【0003】しかして、このようなタイルカーペットと
しては、使用状態での美観を保つ上で端部のめくれ上が
りや隣接カーペット間の隙間及び重なり防止する必要が
あり、床との充分な密着性を有すること、並びに温度変
化や歩行に伴う応力による寸法変化を生じにくいことが
必要となる。そこで、一般的に繊維材料からなるカーペ
ット基材に合成樹脂組成物の裏打ちが施されており、特
に従来ではポリ塩化ビニル系の裏打ち材が多用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来汎
用のポリ塩化ビニル系樹脂組成物の裏打ち材では、燃焼
した場合に発煙量が大きい上に有毒な塩化水素ガスや一
酸化炭素ガスを多量に発生することから、火災時の危険
性が高く、また廃棄カーペットを焼却処理した際には、
毒性の強い塩素化合物を生じて環境汚染の要因となると
共に焼却炉を傷め易いという問題があった。また、他の
樹脂組成物の裏打ちを施したタイルカーペットも種々提
案されているが、何れも燃焼時の発煙と一酸化炭素ガス
の抑制が不充分であるとともに、常温でも柔軟性に劣っ
ており、施工した床の凹凸になじまなかったり、また施
工時において部屋の角部の寸法合せに際しタイルカーペ
ットを折り曲げると硬く無作為に割れてしまう不便な点
があった。
【0005】この発明は、上述の状況に鑑みて、常温で
折り曲げた際に容易に曲がり割れることのない柔軟性に
富み、さらに燃焼時の発煙が非常に少なく、塩化水素の
如き有毒ガスを生じず、また一酸化炭素ガスの発生も少
ないタイルカーペットを提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明者等は、上記目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、裏打ち材と
して、非晶性プロピレン・ブテンコポリマーおよび/ま
たは非晶性プロピレン・ブテン・エチレンターポリマー
と結晶性ポリプロピレン及び充填剤を特定割合で含み、
且つ上記充填剤中に水酸化マグネシウムが規定範囲で含
有された組成物を用いた場合に、非晶性プロピレン・ブ
テンコポリマー、およびプロピレン・ブテン・エチレン
ターポリマーの特性から常温で柔軟性に富んだタイルカ
ーペットが得られるとともに、成分的に有毒ガスを発生
する恐れがなく、しかも燃焼時の発煙と一酸化炭素ガス
の発生を著しく抑制でき、柔軟性に富んだ低発煙性タイ
ルカーペットが得られることを見出し、この発明をなす
に至った。
【0007】すなわち、この発明の請求項1は、カーペ
ット基材の裏面側に、非晶性プロピレン・ブテンコポリ
マー、および/または非晶性プロピレン・ブテン・エチ
レンターポリマーが10〜85重量%、結晶性ポリプロ
ピレン1〜10重量%、充填剤10〜85重量%を含む
樹脂組成物からなり、前記充填剤が当該樹脂組成物中の
有機質100重量部に対して5〜300重量部の水酸化
マグネシウムを含む裏打ち層と、繊維補強材とが積層さ
れてなる柔軟性に富んだ低発煙性タイルカーペットに係
る。
【0008】また上記タイルカーペットの上記裏打ち層
の樹脂組成物中に、請求項2では1〜10重量%のワッ
クス類、請求項3では1〜20重量%の粘着付与樹脂、
請求項4では1〜10重量%の弾性又は低結晶性エチレ
ン共重合体、をそれぞれ含む構成を採用している。
【0009】
【発明の細部構成と作用】この発明において裏打ち層の
樹脂組成物に用いる非晶性プロピレン・ブテンコポリマ
ー、非晶性プロピレン・ブテン・エチレンターポリマー
は、数平均分子量1,000〜20,000、軟化点
(環球法)100〜170℃、溶融粘度(190℃)3
00〜30,000cP、ガラス転移点(Tg)が−1
0〜−40℃の範囲にあり本組成物に低温柔軟性を付与
するために用いられる。これらは単独で使用してもよい
し、2種以上を併用しても差支えない。
【0010】なお、これらの非晶性プロピレン・ブテン
コポリマー、非晶性プロピレン・ブテン・エチレンター
ポリマーは、オレフィン類から触媒を使用した直接重合
によって得られる。上記の直接重合は、例えば塩化マグ
ネシウムを担持したチタン型触媒とトリエチルアルミニ
ウムを用い、水素存在下で液化プロパン中にn−ブテン
−1またはn−ブテン−1およびエチレンを導入して共
重合させるものである。
【0011】しかして、上記の非晶性プロピレン・ブテ
ンコポリマー、非晶性プロピレン・ブテン・エチレンタ
ーポリマーは主ポリマーとして樹脂組成物の10〜85
重量%を占める割合で配合する。この配合量が10重量
%未満では、樹脂組成物の溶融粘度が高くなり過ぎ、カ
ーペット基材の裏面側に均一に塗工することが困難にな
る。また逆に上記配合量が85重量%より多くなると、
他の配合成分の配合量が制約されて裏打ち層としての充
分な性能を付与しにくくなる上、経済的にも不利であ
る。
【0012】上記の非晶性プロピレン・ブテンコポリマ
ー、非晶性プロピレン・ブテン・エチレンターポリマー
と併用する結晶性ポリプロピレンは、裏打ち層に耐熱性
と凝集力を付与するものであり、プロピレンのホモポリ
マーの他、エチレン含有量の少ないプロピレン・エチレ
ン共重合体等のプロピレンを主体とする共重合体を包含
する。この結晶性ポリプロピレンの配合量は、樹脂組成
物中の1〜10重量%を占める範囲であり、1重量%未
満では配合効果が充分に発揮されず、逆に10重量%よ
りも多くなると裏打ち層が硬く脆くなって好ましくな
い。
【0013】この発明で裏打ち層に用いる樹脂組成物
は、上記の非晶性プロピレン・ブテンコポリマー、およ
び/または非晶性プロピレン・ブテン・エチレンターポ
リマーと、結晶性ポリプロピレンと、後述する充填剤を
必須成分とするものであるが、これら以外の好適な成分
としてワックス類、粘着付与樹脂、弾性又は低結晶性エ
チレン共重合体等を適宜配合してもよい。
【0014】上記のワックス類は、樹脂組成物の溶融粘
度を調節する機能と表面の粘着性を低減する機能を有す
るものであり、その具体例としてパラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリエチレン
ワックス、動植物性ワックス等が挙げられる。このワッ
クス類の配合量は、樹脂組成物中の1〜10重量%を占
める範囲であり、1重量%未満では配合効果が充分に発
揮されず、逆に10重量%よりも多くなると裏打ち層が
脆くなってしまい好ましくない。
【0015】粘着付与樹脂は、樹脂と充填剤とを結び付
けて、折り曲げに対する割れを改善するために少量用い
るもので、その具体例としてロジンエステル、テルペン
系樹脂、脂肪族系樹脂、水素化樹脂などが挙げられる。
この粘着付与樹脂の配合量は、樹脂組成物中の1〜20
重量%を占める範囲であり、1重量%未満では配合効果
が充分に発揮されず、逆に20重量%よりも多くなると
低温で脆くなるとともに裏打ち層表面が粘り気を帯びて
好ましくない。なお一般に粘着付与樹脂は二重結合の存
在により発煙性を増大させる傾向があるため、配合量は
必要最小限にとどめることが望ましい。
【0016】弾性又は低結晶性エチレン共重合体は裏打
ち層に弾性及び柔軟性を付与するものであり、その具体
例として、数平均分子量が30,000以上でプロピレ
ン含有量20〜60重量%、ムーニー粘度(ML1+4
100℃)10〜120程度のエチレン・プロピレンゴ
ム、エチレンの結晶層とプロピレン又はブチレンの非晶
層とが層分離した高次構造を有するエチレンとプロピレ
ン又はブチレンとの共重合体(例えば日本石油化学社製
の商品名ソフトレックス)、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体等が挙げ
られる。そして、この弾性又は低結晶性エチレン共重合
体の配合量は、樹脂組成物中の1〜10重量%を占める
範囲であり、1重量%未満では配合効果が充分に発揮さ
れず、逆に10重量%よりも多くなると裏打ち層が硬質
化するため好ましくない。
【0017】充填剤は、一般に樹脂組成物の軟化点上
昇、裏打ち層の寸法安定性の向上、増量による樹脂組成
物全体の価格低減等の目的で使用されるが、この発明で
は特に低発煙性の効果を得るため水酸化マグネシウムを
必須成分として用いる。この水酸化マグネシウム以外の
充填剤としては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、珪
藻土、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜鉛華、フライ
アッシュ、水酸化アルミニウム等が挙げられ、これらは
水酸化マグネシウムと共に2種以上を併用可能である。
これら充填剤全体としての配合量は、樹脂組成物の10
〜85重量%を占める範囲であり、10重量%未満では
上記した充填剤としての一般的な機能を充分に発揮でき
ず、逆に85重量%より多くなると裏打ち層が脆くなっ
て好ましくない。
【0018】しかして、発煙性の低下作用をもたらす水
酸化マグネシウムは、樹脂組成物中の可燃成分である有
機質の量に応じて配合する必要があり、その配合量を該
有機質100重量部に対して5〜300重量部とする。
すなわち、水酸化マグネシウムは、発煙性を低下させる
上で多く配合することが望ましい反面、充填剤としては
比較的高価なものであるために配合量が多いほど経済的
に不利となるが、この発明では前記の粘着付与樹脂以外
の有機質成分が不飽和結合を含まず発煙の少ない材料で
あるため、比較的少ない配合量でも高度の低発煙性効果
が充分に引き出される。しかるに、上記配合量が5重量
部未満では発煙性を充分に低下できない。
【0019】なお、この発明においては、裏打ち層を形
成する樹脂組成物中に、上述した各成分以外に、微量の
滑剤、少量の着色材、カーボンブラックや金属粉末の如
き導電性粉末等の種々の添加剤を必要に応じて適宜配合
してもよい。
【0020】この発明に用いるカーペット基材として
は、タフッテッドカーペット、ニードルパンチカーペッ
トが好適であり、その裏面に予めラテックス系、エマル
ジョン系、非晶性ポリオレフィン系等の目止め剤を塗工
したものも使用できる。
【0021】繊維補強材は、タイルカーペットの形状及
び寸法安定性を向上させるものであって、ガラス繊維又
はポリエステル繊維の不織布、織布、組布等が挙げら
れ、不織布としてはモノフィラメントを不規則に配列し
てバインダー又は熱で固定したもの、織布としてはモノ
フィラメントの束を織ったもの、組布としてはモノフィ
ラメントの束を縦横斜めに配列してバインダーで固定し
たもの、がそれぞれ好適である。これら繊維補強材は、
目付量10〜150g/m2 の範囲で一層又は多層とし
て用い、多層の場合には上記の不織布、織布、組布のう
ち一種のみを用いてもよいし、複数種を組み合わせても
よい。
【0022】この発明のタイルカーペットを製造するに
は、まず前記の樹脂組成物を混合釜、ニーダー付き押出
機、二軸混練押出機等で熱溶融混合し、これをカーペッ
ト基材の裏面に0.5〜3mm程度の厚みに塗布し、そ
の上に繊維補強材を重ねて再度上記の溶融した樹脂組成
物を0.5〜3mm程度の厚みに塗布(繊維補強材を多
層にする場合は更に繊維補強材を重ねて塗布)し、冷却
後に裁断又は打ち抜きしてタイルカーペットとしての所
定の大きさ、形状とする。また、上記樹脂組成物と繊維
補強材を先に積層して、この積層物とカーペット基材を
貼り合わせてもよく、この発明は製法によって制約を受
けるものではない。
【0023】
【実施例】
実施例1〜6 後記表1に示す非晶性プロピレン・n−ブテン−1・コ
ポリマー(宇部レキセン社製、表1において非晶性コポ
リマーと略す)、試験オートクレーブにより試作した非
晶性プロピレン・n−ブテン−1・エチレンンターポリ
マー(表1において非晶性ターポリマーと略す)、結晶
性ポリプロピレン(日本石油化学社製のMFR15)、
パラフィンワックス、マイクロクリスタリン(MC)ワ
ックス、粘着付与樹脂(水素化芳香族系石油樹脂…荒川
化学社製のアルコン100P)、弾性又は低結晶性エチ
レン共重合体(EPDM及びEVA)、炭酸カルシウ
ム、水酸化マグネシウムを同表記載の割合で配合した樹
脂組成物を、実施例1〜3では溶融釜にて195℃で熱
溶融混合してドクターナイフ塗布により、実施例4〜6
では二軸混練押出機にて200℃で熱溶融混合してTダ
イ押出塗布により、それぞれナイロンパイル製タフテッ
トカーペットに宇部レキセン社製非晶性プロピレン・ブ
テン共重合体RT2730系目止め剤による目止めを施
した裏面に1.4mmの厚みに塗布し、その上にガラス
組布(目付量80g/m2 )およびガラス不織布(目付
量30g/m2 )を重ねて上記熱溶融混合物を1.4m
mの厚みに塗布し、直ちに水冷ロールで圧着し厚みを整
えて、風を当てて冷却硬化後に50×50cmの大きさ
に切断してタイルカーペットを作製した。
【0024】比較例1〜4 裏打ち用樹脂組成物の配合組成を後記表1に示す組成に
変更し、比較例1〜3では実施例1〜3と同様の溶融釜
による熱溶融混合とドクターナイフ塗布を採用し、また
比較例4では実施例4〜6と同様の二軸混練押出機によ
る熱溶融混合とTダイ押出塗布を採用し、それぞれ実施
例1〜6と同様にしてタイルカーペットを作製した。
【0025】比較例5 ポリ塩化ビニル樹脂ペーストレジン(三菱化成ビニル社
製P410、ホモポリマー)20重量部、ジオクチルフ
タレート20重量部、炭酸カルシウム60重量部とを撹
拌釜に入れて均一に撹拌混合し、裏打ち用樹脂組成物を
調整した。次に、この組成物を離型性シート上に厚さ
1.4mmに塗布し、その上にガラス不織布(実施例と
同じ)とガラス組布(実施例と同じ)を重ねて上記樹脂
組成物を1.4mmの厚みに塗布し、この塗布面に実施
例と同様のカーペット基材を裏面側で貼り合わせ後、1
80℃に加熱して冷却後、離型性シートを剥離した上で
実施例と同様の大きさに切断してタイルカーペットを作
製した。
【0026】なお、上記実施例および比較例において使
用した裏打ち用樹脂組成物の各材料の諸物性をまとめて
次に示す。
【0027】非晶性プロピレン・n−ブテン−1・コポ
リマー RT2780:軟化点110℃、粘度(190℃)1
0,000cP RT2730:軟化点110℃、粘度(190℃)
3,000cP RT2715:軟化点107℃、粘度(190℃)
1,500cP 非晶性プロピレン・n−ブテン−1・エチレンターポリ
マー 軟化点118℃、粘度(190℃) 3,500cP 非晶性プロピレン重合体(宇部レキセン社製) RT2115:軟化点152℃、粘度(190℃)
1,500cP パラフィンワックス:軟化点145°F MCワックス:軟化点180°F EPDM:エチレンプロピレンゴム(日本合成ゴム社
製) プロピレン含有量43%、ムーニー粘度(100℃)4
0 EVA:エチレン・酢酸ビニル共重合体(日本石油化学
社製) 酢酸ビニル濃度25% 以上の実施例及び比較例のタイルカーペットについて、
ASTM D814の方法により発煙性(Ds値)を測
定すると共に、燃焼ガス中のシアン化水素(HCN)、
窒素酸化物(NOx )、一酸化炭素(CO)、塩化水素
(HCl)を検知管方式で測定した。また柔軟性を示す
曲げ強度は幅5cm、長さ6cmの大きさの試験片を用
い、試験片を平行に配置(間隔3.0cm)された2本
の支点(長さ5cm)の上に、カーペット面が上に、短
尺面を支点長に合せて、長尺面が支点に対して均等にな
るように乗せた。次いで、試験片長尺面の中心線(支点
間の中心)に5cm長、先端幅1mmの加圧子を当て
て、100mm/minの速度で押えつけて試験片を曲
げ、その時の最大応力を曲げ強度とした。一方、折り曲
げ耐き裂性は10℃で180°折り曲げたときの裏打ち
層に発生するき裂の有無を調べた。これらの試験結果を
表1に示した。
【0028】
【表1】 上表の結果から、ポリ塩化ビニル系樹脂組成物の裏打ち
層を有する従来のタイルカーペット(比較例5)は燃焼
時の発煙性が非常に大きい上、多量の一酸化炭素及び塩
化水素を発生するのに対し、この発明のタイルカーペッ
ト(実施例1〜6)はいずれも燃焼時の発煙量が非常に
少なく、燃焼ガス中には塩化水素が存在せず一酸化炭素
濃度も大幅に減少していることが明らかである。しかる
に、水酸化マグネシウムを配合しない場合(比較例1、
4)は、発煙量が多く、一酸化炭素濃度も高くなること
が判る。なお、燃焼ガス中のシアン化水素及び窒素酸化
物は、主としてカーペット基材のナイロンパイル糸に由
来するものであるから、パイル素材の変更によって低減
可能である。また、柔軟性は非晶性プロピレンブテンコ
ポリマー、非晶性プロピレン・ブテン・エチレンターポ
リマーを用いた場合には曲げ強度が小さく、折り曲げて
もき裂の発生がなく良好な性状であった。
【0029】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、カーペット基
材の裏面側に裏打ち層を備えたタイルカーペットとし
て、柔軟性があって床の凹凸になじみやすく、折り曲げ
たときもき裂が発生することなく、また燃焼時の発煙性
が非常に小さく、しかも塩化水素の如き有毒ガスを発生
せず、一酸化炭素の発生も少なく、火災時の危険性が小
さく焼却処理による公害や炉損傷の問題を大幅に緩和し
得るものを提供できる。
【0030】また上記の柔軟性に富んだ低発煙性タイル
カーペットとして、請求項2の発明では置敷性が良好で
且つ裏打ち層の表面粘度性を除去したもの、請求項3の
発明では裏打ち用樹脂組成物の塗工性がよく製造容易な
もの、請求項4の発明ではさらに柔軟性が増して、より
一層耐き裂性に優れたものをそれぞれ提供できる。
フロントページの続き (72)発明者 米澤 修一 奈良県生駒郡安堵町東安堵1774ー1 (56)参考文献 特開 平3−124884(JP,A) 実開 平3−89193(JP,U) 実開 昭57−76579(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47G 27/02 D06M 15/227 D06M 11/44

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーペット基材の裏面側に、非晶性プロ
    ピレン・ブテンコポリマー、および/または非晶性プロ
    ピレン・ブテン・エチレンターポリマーが10〜85重
    量%、結晶性ポリプロピレン1〜10重量%、充填剤1
    0〜85重量%を含む樹脂組成物からなり、前記充填剤
    が当該樹脂組成物中の有機質100重量部に対して5〜
    300重量部の水酸化マグネシウムを含む裏打ち層と、
    繊維補強材とが積層されてなる柔軟性に富んだ低発煙性
    タイルカーペット。
  2. 【請求項2】 裏打ち層の樹脂組成物中に1〜10重量
    %のワックス類を含む請求項1記載の柔軟性に富んだ低
    発煙性タイルカーペット。
  3. 【請求項3】 裏打ち層の樹脂組成物中に1〜20重量
    %の粘着付与樹脂を含む請求項1又は2記載の柔軟性に
    富んだ低発煙性タイルカーペット。
  4. 【請求項4】 裏打ち層の樹脂組成物中に1〜10重量
    %の弾性又は低結晶性エチレン共重合体を含む請求項1
    〜3のいずれかに記載の柔軟性に富んだ低発煙性タイル
    カーペット。
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