JP3626868B2 - カレンダー成形用エチレン系樹脂組成物、その製造方法並びにそれから得られるフィルム・シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カレンダー成形用エチレン系樹脂組成物、その製造方法並びにそれから得られるフィルム・シートに関し、さらに詳しくは、ロール剥離性に優れ、かつカレンダー成形性の温度依存性が少ない高品質のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物及びその製造方法、並びに該組成物をカレンダー成形してなるフィルム・シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カレンダー成形は、厚み精度や生産効率に優れているため、塩化ビニル樹脂の加工に多用されていた。しかしながら、近年は、塩化ビニル樹脂に配合された可塑剤の毒性問題や、燃焼時に発生する塩化水素、ダイオキシン等による汚染や毒性問題が指摘され、その代替材料の開発が盛んに試されている。そして、これと並行して、経済的な面から、利用されなくなった既存のカレンダー成形設備を有効利用することも検討されている。
一方、エチレン系樹脂は、塩化ビニル樹脂とは異なって、ハロゲン元素をもたないことから、環境や毒性の面では有利な材料であるが、そのままではカレンダーロールに粘着するなどの問題点があるため、カレンダー成形による加工は困難であった。
【0003】
かかるエチレン系樹脂のもつ問題点に鑑み、種々の提案や試みがなされた結果、従来は、次の文献に示すように、主に、エチレン系樹脂に他の複数の樹脂をブレンドしたり、或いは剥離剤などの添加剤を配合したりすることにより、エチレン系樹脂にカレンダー成形性を付与していた。
すなわち、例えば、特開平7−026077号公報には、エチレン系樹脂に金属石鹸を配合した組成物、特開平7−196860号公報には、エチレン系樹脂とポリプロピレンとのブレンド物にリン化合物を配合した組成物、或いは特開平7−126460号公報には、エチレン系樹脂にポリプロピレンとスチレン系共重合体を配合した組成物がそれぞれ記載されている。
【0004】
しかし、これら従来の提案や試みは、いずれも、カレンダー成形性の向上という面で十分に満足のいくものではなかった。そして、そればかりでなく、かかる従来法でカレンダー成形したエチレン系樹脂製品は、樹脂自体のもつ性質により易燃性であり、難燃性を必要とする利用分野には、使用できないという問題点をもっていた。
そのため、かかる従来法の問題点を解消し、エチレン系樹脂に充分なカレンダー成形性を付与し、しかも、所望に応じて難燃性をも付与したカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物の提供が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記したエチレン系樹脂のもつ問題点に鑑み、塩化ビニル樹脂の加工の際に必要であった可塑剤を用いることなく良好なカレンダー成形性を持つエチレン系樹脂組成物、或いはこれに難燃性を付与することによって塩化ビニル樹脂に充分代替でき、しかも、好ましくは廃棄焼却時に有毒ガスを発生しないカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物、これらカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物の製造方法、並びにこれらのエチレン系樹脂組成物をカレンダー成形して得られるフィルム・シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、エチレン系樹脂でのカレンダー成形を鋭意検討した結果、エチレン系樹脂に他の複数の樹脂又は添加剤をブレンドするカレンダー成形性の付与ではなく、エチレン系樹脂に架橋剤を配合し、エチレン系樹脂の溶融張力を特定の範囲にすること及び特定の式を満たすことにより、良好なカレンダー成形性が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、次のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物、これをカレンダー成形してなるフィルム・シート、並びに製造方法である。
(1)エチレン系樹脂からなる樹脂成分に、架橋剤及び金属水酸化物である難燃剤を配合してなるエチレン系樹脂組成物であって、カレンダー成形温度をX℃としたとき、X℃が120〜200℃の範囲であり、X℃の該エチレン系樹脂組成物の溶融張力(MT1)は、35.0〜200g重であること、及びX℃の溶融張力(MT1)と、X℃より20℃低い温度Y℃の溶融張力(MT2)は、
式: MT2/MT1=1.5〜3.0
を満たすことを特徴とするカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物。
(2)エチレン系樹脂100重量部に対して、架橋剤0.1〜3重量部及び難燃剤5〜250重量部を配合することを特徴とする上記(1)に記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物。
(3)上記(1)乃至(2)のいずれかに記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物をカレンダー成形してなるフィルム・シート。
(4)エチレン系樹脂からなる樹脂成分に、架橋剤及び金属水酸化物である難燃剤を配合してなるエチレン系樹脂組成物を、架橋剤の架橋温度で加熱、架橋させることにより、120〜200℃の範囲のカレンダー成形温度(X℃)における該エチレン系樹脂組成物の溶融張力(MT1)を35.0〜200g重とすること、及びX℃の溶融張力(MT1)と、X℃より20℃低い温度Y℃の溶融張力(MT2)は、
式: MT2/MT1=1.5〜3.0
を満たすことを特徴とする上記(1)に記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物の製造方法。
(5)エチレン系樹脂100重量部に対して、架橋剤0.1〜3重量部及び難燃剤5〜250重量部を配合することを特徴とする上記(4)に記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
[I]エチレン系樹脂組成物
1.エチレン系樹脂
本発明で使用されるエチレン系樹脂としては、高圧ラジカル法で製造される低密度ポリエチレン(HP−LDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)並びにエチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、又は、アルミナ又はシリカ−アルミナ担持酸化クロム等の触媒によるフィリップス法、アルミナ担持酸化モリブデン等の触媒によるスタンダード法、遷移金属化合物と有機金属化合物によるチグラー系触媒によるチグラー法並びにメタロセン触媒系などによるシングルサイト触媒によって重合されるエチレン単独あるいはエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体(LLDPE)が挙げられる。
【0009】
本発明において使用されるHP−LDPEは、エチレンを高圧ラジカル法で重合した密度0.910〜0.925g/cm3の分岐状ポリエチレンである。
本発明において使用されるEVAは、エチレンと酢酸ビニルモノマーがランダムに共重合されたエチレン系樹脂であり、酢酸ビニルモノマーの含有量が5〜40重量%が好ましく、10〜35重量%のものがより好ましい。酢酸ビニルモノマーの含有量が5重量%未満では、難燃剤を添加する場合に均一な分散が難しくなり、40重量%を超えると、得られるカレンダー成形品の引張強さなどの機械的強度が低下する。
【0010】
本発明において使用されるEEAは、エチレンとアクリル酸エチルモノマーがランダムに共重合したエチレン系樹脂であり、アクリル酸エチルモノマーの含有量が5〜40重量%が好ましく、10〜35重量%のものがより好ましい。アクリル酸エチルモノマーの含有量が5重量%未満では、難燃剤を添加する場合に均一な分散が難しくなり、40重量%を超えると、得られるカレンダー成形品の引張強さなどの機械的強度が低下する。
【0011】
本発明において使用されるLLDPEは、エチレン単独重合体又は直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体であり、α―オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン等が例示できる。LLDPEの密度は0.860〜0.935g/cm3のものが好ましく、難燃剤を添加する場合の均一な分散を考えると0.860〜0.910g/cm3のいわゆる超低密度及び低密度の範囲にあるものがより好ましい。密度が0.860g/cm3未満のものは製造が困難である。
【0012】
本発明において使用されるLLDPEは、上述したようにフィリップス法、スタンダード法、チグラー法で、あるいはシングルサイト触媒等の存在下でエチレンの単独重合あるいはエチレンと上記α−オレフィンとの共重合によって得られるものであるが、この共重合体中のα−オレフィンに由来する繰り返し単位は、10モル%以下の範囲が好ましく、特に0.1〜5モル%の範囲が好ましい。また、α−オレフィンは単独でも2種以上含まれていてもよい。
【0013】
上記シングルサイト触媒は、活性点が同種(シングルサイト)であることからこのように呼ばれ、その発明者の名前からカミンスキー触媒とも呼ばれている。この触媒成分としては、特開平8−134121号、特表平8−509773号、特表平8−510290号、特開平6−306121号並びに特表平7−500622号の各公報に記載されている下記の式(i)〜(iii)で表される遷移金属化合物等を例示できる。
【0014】
(Cp)mMRnR’p … (i)
(式中、Cpは未置換または置換シクロペンタジエニル基であり、Mは周期表第4〜10族の遷移金属であり、R及びR’は互いに独立してハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基またはヒドロカルボキシル基であり、mは1〜3、nは0〜3、pは0〜3の数であるが、m+n+pはMの酸化状態(価数)に等しい。)
【0015】
(C5R’m)pR”s(C5R’m)MQ3−p−x … (ii)
R”s(C5R’m)2MQ’ … (ii’)
(式中、C5R’mは未置換または置換シクロペンタジエニル基であり、その中のR’は互いに独立して水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基あるいは互いに結合してC4〜C6環の一部を形成する2個の炭素原子であり、R”は1個またはそれ以上の炭素、ゲルマニウム、ケイ素、リンもしくは窒素原子またはそれらの組み合わせであり、これらは2個のC5R’m環上を置換してそれらを橋渡しする基または1個のC5R’m環上を置換してMに橋渡しする基を含有し、pが0である場合にはxは1であり、その他の場合にはxは常に0であり、各Qは互いに独立して炭素原子数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり、Q’は炭素原子数1〜20のアルキリデン基であり、sは0または1であり、sが0である場合にはmは5であり且つpが0、1または2であり、sが1である場合にはmは4であり且つpが1である。)
【0016】
【化1】
(式中、Mは周期表第3〜10族またはランタノイドの金属原子であり、CpはMにη5結合様式で結合している未置換または置換シクロペンタジエニル基であり、Zはホウ素または周期表第14族の元素、そして場合に応じて硫黄原子または酸素原子を含有する原子団であり、該原子団は20個までの水素原子以外の原子を有するかまたはCp及びZは一緒になって縮合環系をを形成し、Xは互いに独立してアニオン性配位子または30個までの水素原子以外の原子を有する中性ルイス塩基配位子であり、nは0、1、2、3または4であり且つMの原子価より2少ない数であり、YはZ及びMと結合するアニオン性または非アニオン性配位子で窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含んでおり、20個までの水素原子以外の原子を有するか、または必要に応じてYとZは共同で縮合環系を形成する。)
【0017】
上記のシングルサイト触媒には、さらに活性化共触媒を含有することができる。共触媒としては下記(iv)で表される直鎖状あるいは環状重合体化合物等を例示できる。
(−Al(R)O−)n … (iv)
(式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はRO基で置換されたものを含み、nは5以上の数で重合度を表す。)
式(iv)の化合物を具体的に例示すると、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン等を挙げることができる。
【0018】
LLDPEの重合は、好ましくは溶液重合法、懸濁重合法、スラリー重合法、気相重合法等の方法により行われる。その際の一般的な重合反応条件としては、温度0〜250℃、圧力が高圧(50MPa以上)、中圧(10〜50MPa)あるいは低圧(常圧〜10MPa)のいずれかによるものが例示される。
【0019】
本発明において上記各々のエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、特に限定はされないが、エチレン系樹脂組成物の溶融張力を本発明の範囲にするためには、一般的に低いものがよく、具体的には0.5〜50g/10分が好ましく、特に0.5〜10g/10分であるものが好ましい。MFRが0.5g/10分未満では、エチレン系樹脂組成物の溶融張力の調整が難しく、エチレン系樹脂組成物のカレンダー成形で得られるフィルム・シートの表面状態が悪くなる可能性があり、50g/10分を超えると本発明のカレンダー成形用組成物の製造が困難になる。
【0020】
本発明においては、上記各々のエチレン系樹脂は、使用目的に応じて単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。例えば、上記HP−LDPEにEVAを配合し難燃剤等の充填性を向上させたり、LLDPEにEVAを配合し柔軟性を向上させたり、EVAとLLDPEを配合し、いわゆる複数の融点をも持たせ、カレンダー成形性をさらに向上させることができる。
【0021】
2.架橋剤
本発明のエチレン系樹脂組成物で使用される架橋剤は、ラジカル発生剤であればよく、具体的には、ラウロイルパーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピパレート、2,5−ジ(パーオキシベンゾエート)−3−ヘキシン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピルベンゼン)等の有機過酸化物が好適に使用される。
【0022】
本発明において、上記架橋剤の配合量は、エチレン系樹脂100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましく、0.1〜1重量部がより好ましい。配合量が0.1重量部未満では、エチレン系樹脂組成物のカレンダー成形温度での溶融張力を35.0g〜200g重とすることが困難になり、成形加工時のフィルムが伸び過ぎ、製造されるフィルム等の厚みの均一性が難しくなるとともにロールからの良好な剥離性が確保されなくなる。一方、3重量部を超えると、カレンダー成形に多くのエネルギーが必要になるとともに、展延性が劣りカレンダー成形それ自体が困難になる。
【0023】
3.難燃剤
本発明のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物には、難燃性を付与するために金属水酸化である難燃剤を配合して用いる。
【0026】
金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムが例示される。
【0028】
金属水酸化物は、安全性が確認されていて、廃棄時の焼却処理でも有毒なガスを発生しないので、使用される。水酸化マグネシウムは、その融点が高く特に好適に用いることができる。
【0029】
なお、金属水酸化物を用いる場合は、エチレン系樹脂への分散性や均一な難燃効果の点から、その平均粒度は、40μm以下が好ましく、0.1〜20μmがより好ましい。
【0030】
これらの金属水酸化物を使用する場合は、該難燃剤の表面をステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の脂肪酸又はこれらの金属塩、パラフィン、ワックス又はこれらの変性物、有機シラン、有機ボラン、有機チタネート等で被覆するなどの表面処理を施すことが好ましい。これは、製造されるフィルム・シート等からの難燃剤のブリード防止に効果があるからである。
【0031】
本発明において、上記難燃剤の配合量は、エチレン系樹脂100重量部に対して、5〜250重量部が好ましい。配合量が5重量部未満では、難燃性が不足し、250重量部を超えると、カレンダー成形品の耐衝撃性、引張強度等の機械的特性が劣化する。
【0032】
4.変性樹脂
本発明のエチレン系樹脂組成物には、必要に応じて、さらに官能基含有化合物変性エチレン系樹脂を、上記エチレン系樹脂100重量部あたり2〜50重量部、好ましくは2〜30重量部配合し、エチレン系樹脂と難燃剤、特に金属水酸化物との親和性を増し、難燃剤を均一に分散させることが望ましい。
【0033】
本発明のエチレン系樹脂組成物に配合できる官能基含有化合物変性エチレン系化合物としては、上記のエチレン系樹脂であるHP−LDPE、EVA、EEA、LLDPEに加えて高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン等のあらゆるエチレン系樹脂を官能基を持つ化合物で変性処理して得られるものであり、官能基含有化合物としては、フマル酸、アクリル酸、イタコン酸、メタクリル酸、ソルビン酸、クロトン酸、またはシトラコン酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、5−ノルボルネン−2,3ジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸または4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等の酸無水物、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルまたはアリルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルまたはポリエチレングリコールモノアクリレート等のヒドロキシ化合物、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウムまたはアクリル酸亜鉛等の金属塩、ビニルトリリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランまたはγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物を例示することができる。
【0034】
5.添加剤等
本発明のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物には、さらに使用目的応じて各種添加剤を配合してもよい。各種添加剤としては、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、充填剤、分散剤、着色剤、銅害防止剤、気泡防止剤、造核剤、防曇剤、防霧剤等を挙げることができる。
さらに、本発明のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物には、その使用目的に応じて上記エチレン系樹脂に本発明の特性を損なわない範囲で他のオレフィン系樹を少量配合することもできる。
【0035】
[II]エチレン系樹脂組成物の製造
本発明のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物は、上記エチレン系樹脂、架橋剤、難燃剤、変性樹脂並びに各種添加剤をバンバリーミキサー、一軸あるいは二軸押出機等の加熱装置を備えた混練機を用いて、架橋剤で決められた架橋温度で混練することによりペレットとして製造することができる。この各成分の混合は同時に行ってもよく、分割して行ってもよい。
【0036】
[III]エチレン系樹脂組成物の物性
本発明のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物は、エチレン系樹脂が架橋剤により、適度に架橋されているため、後述のカレンダー成形におけるカレンダー成形温度で特定の溶融張力を有する。
本発明のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物のカレンダー成形温度X℃は、X℃が120〜200℃の範囲であり、X℃での溶融張力(MT1)は、35.0〜200g重、好ましくは36.0〜150g重、より好ましくは50〜100g重である。溶融張力(MT1)が35.0g未満であると、展延制御が難しく伸びすぎるため、厚みの均一性が劣るとともに、カレンダーロールに粘着し、カレンダー成形品が切れはじめる。一方、溶融張力(MT1)が200g重を超えると、展延することが困難になり、カレンダー成形が困難となる。
【0037】
さらに、カレンダー成形温度X℃とこれより20℃低い温度Y℃で測定される溶融張力(MT1およびMT2)の比MT2/MT1は、1.5〜3.0である。該比が1.5未満のエチレン系樹脂組成物の製造は困難であり、該比が3を超えると、溶融張力の温度依存性が大きくなりすぎ、高品質のカレンダー成形品を得るのに成形に精密な温度制御が要求され、これが満たされないと厚みの均一性が劣るようになる。
【0038】
本発明でいうカレンダー成形温度X℃とは、後述のカレンダー成形における、カレンダーロール面を実際に測定した温度をいう。また、カレンダーロールに温度差をつける場合は、高温側のカレンダーロール面の実測温度をいう。本発明のエチレン系樹脂組成物の成形においては、カレンダー成形温度は120〜200℃の範囲である。
【0039】
また、本発明のエチレン系樹脂組成物の溶融張力(MT1、MT2)とは、JIS K7210のメルトフローレート試験方法に準拠し、東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを用いて、キャピラリーの直径2.095mm、長さ8.000mmのダイを用い、ダイ温度X℃におけるピストン押出速度10mm/分の吐出量で押出し、引取速度1m/分で引取ったときの張力(g重)である。
【0040】
[IV]エチレン系樹脂組成物のカレンダー成形
本発明のエチレン系樹脂組成物は、カレンダー成形により、フィルム、シートに成形される。
本発明でいうカレンダー成形とは、公知のカレンダー成形機を用いたカレンダー成形であり、まずカレンダー成形する樹脂組成物を溶融混合機で溶融し、この溶融物を受けロールに移し、次いで適量ずつ供給ロールに移し、さらに3〜6本のカレンダーロールに移し、これを次第にフィルム・シート状に展延し、取り出しロールや冷却・延伸ロールを経て巻き取るシステムから成り立っている。この中でも、逆L形4本ロールカレンダーおよび水平形2本ロールカレンダー成形機が好適に使用される。
【0041】
[V]フィルム、シート
本発明の上記エチレン系樹脂組成物をカレンダー成形してなるフィルム・シートは、建材用、食料容器等に好適に用いられるが、特に、金属水酸化物を配合した本発明の難燃性のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物からカレンダー成形されたフィルム・シートの上に粘着物質を塗布して得られたテープは、可塑剤を含まず、燃焼しても有毒ガスの発生が無く、安全性、機械的特性、電気的特性を備えているので自動車、電車やバス等の車両、航空機、船舶、家屋、工場等の絶縁テープや結束テープとして利用することができる。
【0042】
【実施例】
以下実施例により本発明を説明するが、これらは単に例示であり、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における物性値の測定及び評価法は、次の通りである。
(1)メルトフローレート(MFR):JIS K7210に準拠する方法により、測定温度190℃、荷重2.16kgで測定した。
(2)フローインデックス(FI):JIS K7210に準拠する方法により、測定温度190℃、荷重21.6kgで測定した。
(3)溶融張力:JIS K7210のMFR試験方法に準拠して測定した。
(4)カレンダーロール面温度:デジタル表面温度計(YOKOGAWA製、MODEL2455)を用いてロール面温度を測定した。
(5)ロール剥離性:次の基準で目視で評価し、評価4以上を合格とした。
5:ロールへの粘着が全くない。
4:ロールへの粘着がほとんど無く、展延加工には充分である。
3:ロールへの粘着が若干あるものの、展延加工は可能である。
2:粘着性が高く作業が困難である。
1:非常に粘着性が高く作業が不可能である。
(6)シート表面平滑さ:次の基準で目視で評価し、評価4以上を合格とした。
5:表面が平滑なシートが得られる。
4:表面がほとんど平滑なシートが得られる。
3:シート表面にやや凹凸が認められる。
2:シートは得られるが、表面は非常に荒れている。
1:シートは製造できない。
【0043】
実施例1
HP−LDPE(MFR2g/10分、密度0.918g/cm3、日本ユニカー製)100重量部、ジクミルパーオキシド(D―40(登録商標)、ジクミルパーオキシド含量40重量%(重量部としての表示は活性成分を100重量%に換算)、日本油脂製)0.3重量部、水酸化マグネシウム(キスマ5A(登録商標)、協和化学製)145重量部、無水マレイン酸変性エチレン−1−ヘキセン共重合体(無水マレイン酸変性量0.4重量%、密度0.910g/cm3、日本ユニカー製)13重量部、並びに酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(イルガノックス1010(登録商標)、チバスペシアリティケミカル製)0.5重量部をバンバリーミキサーに入れ180℃で10分間混練してエチレン系樹脂組成物を製造した。得られたエチレン系樹脂組成物を6インチ水平形2本ロールカレンダー成形機を用いて、ロール面温度130℃及び150℃で各々ロール混練を約5分間行った後、引出速度10m/分で引出し、シートを製造した。その際、ロール剥離性、シート表面平滑さを評価した。
得られたシートを用いてそのメルトフローレート(MFR)、フローインデックス(FI)、130℃及び150℃での溶融張力(MT1、MT2)を測定した。結果を表1に示す。
【0044】
実施例2
実施例1において、HP−LDPEに代えて、LLDPE1(エチレン−1−ブテン共重合体、MFR2g/10分、密度0.918g/cm3、日本ユニカー製)を用いる外は、実施例1と同様にしてカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物及びシート製造し、ロール剥離性、シート表面平滑さ、シートのメルトフローレート(MFR)、フローインデックス(FI)、130℃及び150℃での溶融張力(MT1、MT2)を評価、測定した。結果を表1に示す。
【0045】
比較例1
実施例1において、ジクミルパーオキシドを配合しない外は、実施例1と同様にしてカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物及びシート製造し、ロール剥離性、シート表面平滑さ、シートのメルトフローレート(MFR)、フローインデックス(FI)、130℃及び150℃での溶融張力(MT1、MT2)を評価、測定した。結果を表1に示す。
【0046】
実施例3
実施例1において、HP−LDPEに代えて、EEA(MFR1g/10分、密度0.935g/cm3、アクリル酸エチル含有量19重量%、日本ユニカー製)85重量部とLLDPE2(エチレン−1−ブテン共重合体、MFR1g/10分、密度0.910g/cm3、日本ユニカー製)15重量部を用いる外は、実施例1と同様にしてカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物及びシート製造し、ロール剥離性、シート表面平滑さ、シートのメルトフローレート(MFR)、フローインデックス(FI)、130℃及び150℃での溶融張力(MT1、MT2)を評価、測定した。結果を表1に示す。
【0047】
比較例2
実施例3において、架橋剤(D−40)0.15重量部を用いる外は、実施例3と同様にしてカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物及びシート製造し、ロール剥離性、シート表面平滑さ、シートのメルトフローレート(MFR)、フローインデックス(FI)、130℃及び150℃での溶融張力(MT1、MT2)を評価、測定した。結果を表1に示す。
【0048】
比較例3
実施例3において、LLDPE2に代えてLLDPE3(エチレン−1−ヘキセン共重合体、MFR0.5g/10分、密度0.910g/cm3、ユニオンカーバイド製)を用い、架橋剤(D−40)0.15重量部を用いる外は、実施例3と同様にしてカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物及びシート製造し、ロール剥離性、シート表面平滑さ、シートのメルトフローレート(MFR)、フローインデックス(FI)、130℃及び150℃での溶融張力(MT1、MT2)を評価、測定した。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から明らかなように、カレンダー成形温度で溶融張力が本発明の範囲を満たす実施例1〜3の組成物は、良好なロール剥離性、シート表面平滑さを示した。一方、架橋剤を配合しないで、溶融張力が本発明の範囲外の比較例1では、ロールに粘着し、特にロール面温度150℃では取り出すのが困難であり、実施例3に比べて架橋剤の配合量が少ない場合で、溶融張力が本発明の範囲外の比較例2では、150℃のロール面温度では粘着が起こり、カレンダー成形は不可能であった。また、実施例3に比べてエチレン系樹脂成分が異なり、架橋剤の配合量が少ない場合で、溶融張力が本発明の範囲外の比較例3では、150℃のロール面温度では粘着が起こり、カレンダー成形は困難であった。
【0051】
【発明の効果】
本発明のカレンダー成形用のエチレン系樹脂組成物は、架橋剤により適度に架橋されることにより、カレンダー成形温度X℃は、X℃が120〜200℃の範囲であり、X℃における溶融張力(MT1)が35.0〜200g重であるので、カレンダー成形において良好なロール剥離性を有しており、さらにカレンダー成形温度X度より20℃低い温度Y℃での溶融張力(MT2)との比(MT2/MT1)が1.5〜3の範囲になるものは、カレンダー成形性の温度依存性が少なく、高品質のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物であり、これを成形してなるシート・フィルム、特に、難燃剤を配合したものは塩化ビニル樹脂の用途を代替できる性能を持つ。また、本発明による架橋剤を用いるエチレン系樹脂組成物のカレンダー成形温度X℃における溶融張力MT1を調整する方法は、優れたカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物を与える。さらに、本発明のカレンダー成形用組成物は、既存の塩化ビニル樹脂用カレンダー成形設備をそのまま用いてカレンダー成形でき、フィルム・シートを製造することができる。
Claims (5)
- エチレン系樹脂からなる樹脂成分に、架橋剤及び金属水酸化物である難燃剤を配合してなるエチレン系樹脂組成物であって、カレンダー成形温度をX℃としたとき、X℃が120〜200℃の範囲であり、X℃の該エチレン系樹脂組成物の溶融張力(MT1)は、35.0〜200g重であること、及びX℃の溶融張力(MT1)と、X℃より20℃低い温度Y℃の溶融張力(MT2)は、
式: MT2/MT1=1.5〜3.0
を満たすことを特徴とするカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物。 - エチレン系樹脂100重量部に対して、架橋剤0.1〜3重量部及び難燃剤5〜250重量部を配合することを特徴とする請求項1に記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物。
- 請求項1乃至2のいずれかに記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物をカレンダー成形してなるフィルム・シート。
- エチレン系樹脂からなる樹脂成分に、架橋剤及び金属水酸化物である難燃剤を配合してなるエチレン系樹脂組成物を、架橋剤の架橋温度で加熱、架橋させることにより、120〜200℃の範囲のカレンダー成形温度(X℃)における該エチレン系樹脂組成物の溶融張力(MT1)を35.0〜200g重とすること、及びX℃の溶融張力(MT1)と、X℃より20℃低い温度Y℃の溶融張力(MT2)は、
式: MT2/MT1=1.5〜3.0
を満たすことを特徴とする請求項1に記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物の製造方法。 - エチレン系樹脂100重量部に対して、架橋剤0.1〜3重量部及び難燃剤5〜250重量部を配合することを特徴とする請求項4に記載のカレンダー成形用エチレン系樹脂組成物の製造方法。
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