JP2676297B2 - 形状安定性の良好なタイルカーペット及びその製法 - Google Patents

形状安定性の良好なタイルカーペット及びその製法

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JP2676297B2 JP16527992A JP16527992A JP2676297B2 JP 2676297 B2 JP2676297 B2 JP 2676297B2 JP 16527992 A JP16527992 A JP 16527992A JP 16527992 A JP16527992 A JP 16527992A JP 2676297 B2 JP2676297 B2 JP 2676297B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寸法変化が少なく、そ
の結果施工後にタイル間に隙間の発生することが少な
く、また床面に密着し易いように僅かに裏側へ向かう反
りを有する、形状安定性の良好なタイルカーペット及び
その製法に関する。
【0002】
【従来の技術】タイルカーペットは、一辺が500mm
の正方形の大きさが、最も一般的である。このタイルカ
ーペットは、製法による影響、気温の変動、クリーニン
グによる変形、経時的な変形等によって、寸法が変化す
る機会を多く持っている。例えば、寸法が1mm減少す
ると隙間が目立ち、美観が著しく損なわれる。また同時
に異質材料の積層体からなっているため、上下に反りが
現れることがあり、例えばタイルカーペットの角及び周
辺部が反り上がると、歩行時につまづく危険性すらあ
る。このような事態にならないように、従来からいろい
ろな対策が提案されている。即ち、裏打ち層にガラス短
繊維分散(特開昭49−39226)カーペット/熱可
塑性重合体又はゴム/中間基布/熱可塑性重合体又はゴ
ム/裏面基布(特開昭58−121922)、不織布/
ポリ塩化ビニル下地層/接着剤/目止め処理カーペット
生機(特開昭58−138416)、線膨張係数の小さ
い網目状の中間基布(特開昭61−19886)、線膨
張係数の小さい中間基布/裏基布(特開昭61−198
87)等である。
【0003】これらの方法は、ある種の裏打ち材及び裏
打ち方法には適していても、必ずしも全ての材料や方法
に適合できるものではなかった。即ち、それぞれの裏打
ち材には、化学構造、結晶状態、分子量、配合処方等が
異なっており、このために裏打ち温度、補強布の種類、
目付け量やその挿入方法等も当然変更しなければならな
い。条件の組合せによっては、タイルカーペットの寸法
安定性及び反りの状態に影響を与える。
【0004】最近、非晶性ポリオレフィンは、燃焼時に
発煙量が比較的少なく、またその中に含む有害ガス量も
少ないという特徴があるため、タイルカーペットに利用
された場合、火災時の被災者への悪影響や使用済品を焼
却処分する際の環境汚染を考慮する時、有利に展開する
ことができるため注目されている。この非晶性ポリオレ
フィンを主成分とする組成物を裏打ち材として、形状安
定性の良好なタイルカーペットを得るには、非晶性ポリ
オレフィンが持つ高軟化点からくる加工温度の高さが災
いして、変形の大きなものしか得られなかった。このた
め従来から提案されている方法では、目標とする形状安
定性の良好なタイルカーペットを得るには難しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、寸法
変化が少なく、その結果施工後のタイル間に隙間の発生
することが少なく、また床面に密着し易いように僅かに
裏側へ向かう反りを有する、形状安定性の良好なタイル
カーペット及びその製造方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第1は、
非晶性ポリα−オレフィン及びワックス類を含む組成物
からなる、裏打ち材層(A)/ガラス又はポリエステル
系不織布/非晶性ポリα−オレフィン及びワックス類を
含む組成物からなる、裏打ち材層(B)/ガラス又はポ
リエステル系組布/非晶性ポリα−オレフィン及び粘着
付与樹脂を含む組成物からなる、目止め材層(C)/カ
ーペット基材からなる積層一体化された構造を含むこと
を特徴とする、形状安定性の良好なタイルカーペットに
関する。
【0007】また本発明の第2は、カーペット基材上に
非晶性ポリα−オレフィン及び粘着付与樹脂を含む組成
物からなる、目止め材層(C)/ガラス又はポリエステ
ル系組布/非晶性ポリα−オレフィン及びワックス類を
含む組成物からなる、裏打ち材層(B)/ガラス又はポ
リエステル系不織布/非晶性ポリα−オレフィン及びワ
ックス類を含む組成物からなる、裏打ち材層(A)を、
この順で積層することを特徴とする、形状安定性の良好
なタイルカーペットの製造方法に関する。
【0008】更に本発明の第3は、任意の易剥離性基板
上に非晶性ポリα−オレフィン及びワックス類を含む組
成物からなる、裏打ち材層(A)/ガラス又はポリエス
テル系不織布/非晶性ポリα−オレフィン及びワックス
類を含む組成物からなる、裏打ち材層(B)/ガラス又
はポリエステル系組布/あらかじめ非晶性ポリα−オレ
フィン及び粘着付与樹脂を含む組成物からなる、目止め
材層(C)を設けたカーペット基材を、この順で積層
し、固化後前記易剥離性基板を剥離することを特徴とす
る、形状安定性の良好なタイルカーペットの製造方法に
関する。
【0009】以下に本発明を更に説明する。本発明の裏
打ち材層(A)及び裏打ち材層(B)を構成する非晶性
ポリα−オレフィン及びワックス類を含む組成物は、具
体的には下記組成を有する組成物である。下記組成を有
する限り、裏打ち材層(A)及び裏打ち材層(B)を構
成する組成物は、同一でもまた異なることもできる。通
常は、同一の組成物とするのが、タイルカーペット製造
上はもちろん物性上からも有利である。
【0010】即ち、非晶性ポリα−オレフィン13〜8
8重量%、結晶性ポリオレフィン1〜10重量%、ワッ
クス類1〜30重量%、及び充填剤10〜85重量%か
らなる組成物である。
【0011】本発明の非晶性ポリα−オレフィンは、プ
ロピレン、ブテン等のα−オレフィンを単独で重合させ
たり、あるいはこれらとエチレンとを共重合させたもの
が例示される。より具体的には、非晶性ポリプロピレ
ン、非晶性エチレン・プロピレン共重合体、非晶性プロ
ピレン・ブテン共重合体又は非晶性ポリブテンである。
これらは好ましくは、上記オレフィンを重合触媒とし
て、塩化マグネシウムに担持されたチタン系触媒と、ア
ルキルアルミニウム例えばトリエチルアルミニウムを用
い、水素存在下に重合することにより製造される。
【0012】また、本発明の非晶性ポリα−オレフィン
は、通常190℃での溶融粘度は300〜30000c
Pを有するものであり、このような粘度を有するものと
して数平均分子量は、1000〜30000の範囲にあ
るものである。軟化点(環球法)は、100〜170℃
の範囲にあるものである。
【0013】例えば、結晶性ポリプロピレン製造工程か
らの副生物としての非晶性ポリα−オレフィンは、副生
物であるために溶融粘度、軟化点、数平均分子量を任意
に選択することができず、また例えば副生物であること
に起因して狭い分子量分布のもの、低粘度品等、及び安
定した品質のものが得られ難い。それ故、このような副
生物は本発明に使用するには適さず、本発明に使用する
非晶性ポリα−オレフィンは、目的生産されるものが適
当である。副生物でなく目的生産される非晶性ポリα−
オレフィンは、一般に分子量分布が狭く、それ故同一分
子量で比較しても高分子量部分を含まないために、より
溶融含浸性に優れ、本発明には好ましいものである。
【0014】尚、後述の非晶性ポリα−オレフィン及び
粘着付与樹脂を含む組成物からなる、目止め材層(C)
における非晶性ポリα−オレフィンも、上記定義される
非晶性ポリα−オレフィンと同じである。
【0015】結晶ポリオレフィンは、高、中、低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン・
プロピレンランダム又はブロック共重合体、エチレン・
ブテン共重合体、プロピレン・ブテンランダム又はブロ
ック共重合体等の結晶性のポリオレフィンが例示され
る。これらの結晶性ポリオレフィンは、X線法で少なく
とも50%以上の結晶化度を示すものである。MFR
は、0.1〜100の範囲のものが適当である。
【0016】これらの結晶性ポリオレフィンは、耐熱性
と硬さを付与するために、通常1〜10重量%の範囲で
使用される。1重量%未満では、配合による効果が得ら
れず、一方10重量%を超えると脆くなるので好ましく
ない。
【0017】ワックス類は、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、低分子量のポリエチレンワ
ックス、その他動植物系ワックス等が例示され、溶融粘
度の低下のために組成物全体に対して、通常1〜30重
量%配合される。30重量%を超えると脆く割れ易くな
り、また耐熱性も低下するので好ましくない。
【0018】充填材は、主として安価にするという経済
効果のために配合される。具体的には、炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、けいそう土、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、亜鉛華、水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、フライアッシュ等である。特に、水酸化マグ
ネシウムや水酸化アルミニウム等の金属水酸化物は、炭
酸カルシウム等の金属炭酸塩と1:99〜99:1、好
ましくは1:9〜9:1の重量比で混合されて使用され
るならば、燃焼時の発煙量を抑制する効果が付加的に得
られる。
【0019】充填材は、通常10〜85重量%の割合で
配合される。10重量%未満の配合量では、添加する効
果が得られず、一方85重量%を超える配合量では粘度
が高くなりすぎるために、カーペット基材への塗布含浸
が困難となる。
【0020】また、本発明の効果を阻害しない範囲で公
知の滑剤、例えばワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪酸
塩、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、油脂、フタ
ル酸エステル等を使用することができる。また、塗布表
面の外観を改良するために顔料を、更に導電性を付与す
るためにカーボン繊維、金属繊維等の導電性充填材を配
合することもできる。
【0021】非晶性ポリα−オレフィン及び粘着付与樹
脂を含む組成物からなる目止め材層(C)において使用
される組成物は、具体的には下記組成を有する組成物で
ある。
【0022】即ち、非晶性ポリα−オレフィン13〜8
8重量%、結晶性ポリオレフィン1〜10重量%、粘着
付与樹脂1〜30重量%、及び充填剤10〜85重量%
からなる組成物である。
【0023】ここで、前述のように非晶性ポリα−オレ
フィンは、裏打ち材層(A)及び裏打ち材層(B)を構
成する組成物において定義されたものと同一である。
【0024】また、結晶性ポリオレフィン及び充填材も
同様に、前述の裏打ち材層(A)及び裏打ち材層(B)
を構成する組成物において定義されたものと同一であ
る。
【0025】また非晶性ポリα−オレフィン、結晶性ポ
リオレフィン及び充填材の配合目的及び配合割合も、前
述の裏打ち材層(A)及び裏打ち材層(B)を構成する
組成物におけるそれと同様である。
【0026】粘着付与樹脂は、カーペット基材への粘着
性を付与するために配合され、石油樹脂、天然樹脂等の
従来公知のものが使用できるが、脂肪族系、脂環族系、
水素添加芳香族系石油樹脂等のポリオレフィンと相溶性
を有する樹脂が適当である。例えば、ロジン、水素化ロ
ジン、テルペン系樹脂、水素化芳香族石油樹脂、シクロ
ペンタジエン樹脂、C5留分の重合樹脂等が例示され
る。その配合量は、通常1〜30重量%である。1重量
%未満では、粘着付与効果が得られず、また30重量%
を超える配合量では耐熱性が低下し、また脆くなるので
好ましくない。
【0027】また、本発明の目止め材の効果を阻害しな
い範囲で公知の滑剤、例えばワックス類、高級脂肪酸、
高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、
油脂、フタル酸エステル等を上記配合に加えて使用する
ことができる。また、塗布表面の外観を改良するために
顔料を、更に導電性を付与するためにカーボン繊維、金
属繊維等の導電性充填材を配合することもできる。
【0028】目止め材は熱溶融型であり、カーペット基
布への塗布含浸は、190℃での溶融粘度として非晶性
ポリオレフィン単独の目止め材では300〜30000
cPの範囲にあるもの、前記配合処方の目止め材組成物
では、100〜60000cPの範囲のものが好まし
い。本発明の目止め材は、このように低粘度であるの
で、カーペット基布への塗布含浸が容易である。
【0029】目止め材をカーペット基材へ塗布含浸する
方法について説明する。この方法は特に限定されない
が、目止め材が低粘度であることに鑑みれば、通常は公
知の塗布方法であるロールコート法を採用することが適
当である。
【0030】即ちロールコート法によると、本発明の目
止め材を例えば120〜220℃に加熱溶融させ、これ
にほぼ同温度に加熱された塗布ロールを回転・接触させ
て、該塗布ロール上に目止め材の薄膜を形成させ、これ
を別に移動するカーペット基材上に転写して、含浸塗布
させることができる。本発明の目止め材は、かかる方法
によれば、容易に塗布含浸が可能である。
【0031】塗布量は、タイルカーペットの場合、一般
には100〜2000g/cm、好ましくは400〜
1600g/cmである。
【0032】本発明のガラス又はポリエステル系不織布
は、ガラス繊維又はポリエステル繊維の縦、横の配列が
実質的に無秩序、無方向で配列してなる不織布である。
互いの繊維の絡み合いでもって固定化することもできる
ので、必ずしも繊維相互間が接着固定化されている必要
はない。実質的に無秩序で配列してなる点において、後
述の組布とは明確に区別されるものである。また、ガラ
ス繊維又はポリエステル繊維の混紡であってもよい。
【0033】ガラス又はポリエステル系不織布は、裏打
ち材層の層間に挿入することにより、カーペットの形状
安定性を向上させるものである。即ち、上記不織布は裏
打ち材層との接触面積が大であるので、有効にカーペッ
トの形状を安定化することが可能である。この点から目
付け量は、好ましくはガラス系不織布では15〜60g
/mの範囲とし、ポリエステル系不織布では20〜1
00g/mの範囲である。いずれもこの範囲より低い
目付け量では、寸法安定性の効果が不足し、またこの範
囲を超える高い目付け量では、いずれも裏打ち材層と不
織布間の層間剥離が生じ易く好ましくない。
【0034】また、裏打ち材層(A)と裏打ち材層
(B)との厚みの比が、2:1〜1:9であるように、
上記ガラス又はポリエステル系不織布を配することが好
ましい。このような厚み比率になるように、不織布を配
することにより、寸法安定性が増す。
【0035】ガラス又はポリエステル系組布は、ガラス
又はポリエステル系繊維束を縦、横に配列し、接着剤で
固定したものであって、明確な縦横の配列を有する点で
前述のガラス又はポリエステル系不織布とは明確に区別
され得る。また、ガラス繊維又はポリエステル繊維の混
紡であってもよい。
【0036】ガラス又はポリエステル系組布を用いるこ
とにより、タイルカーペットの長さ方向と幅方向の強度
差により、製品のカーペットに生じることのある不均衡
を矯正できる。かかる効果は、繊維配列が不均衡である
ガラス又はポリエステル系不織布によっては、達成され
ない。
【0037】カーペット基材としては特に限定されず、
タフテッドカーペット、織カーペット、ニットカーペッ
ト、ニードルパンチカーペット、ニードルフェルトカー
ペット、フェルト等の不織布タイプのカーペット等が例
示される。これらのうち、本発明の効果が容易に達成し
得るという観点から、通常はタフテッドカーペットが好
ましい。
【0038】次に本発明のタイルカーペットの製造方法
のいくつかを以下に示す。その一つの方法(1)は、ま
ず始めに目止め材層(C)のための非晶性ポリα−オレ
フィン及び、粘着付与樹脂を含む組成物を調製する。具
体的には、非晶性ポリα−オレフィン、結晶性ポリオレ
フィン、粘着付与樹脂、及び充填剤を加熱溶解槽で溶解
混合し、カーペット基材上に塗布することにより、あら
かじめ目止め材層を設けたカーペット基材を製造する。
【0039】次に、裏打ち材層(A)を構成するための
非晶性ポリα−オレフイン及びワックス類を含む組成
物、具体的には非晶性ポリα−オレフィン、結晶性ポリ
オレフィン、ワックス類及び充填剤を、例えば200℃
の温度に調製した溶解槽で溶解混合させる。裏打ち材層
(B)を構成するための非晶性ポリα−オレフィン及び
ワックス類を含む組成物として、上記裏打ち材層(A)
の組成物と異なる時は、これも同様に溶解混合させてお
く。もちろん、同じ組成物を使用する時は、その必要は
ない。
【0040】そして、所定の速度で移動する任意の易剥
離性基板、例えばテフロンコーティングガラスベルトの
上に、上記裏打ち材層(A)のための組成物を0.5
〜5.0mm、好ましくは1.0〜2.0mmの厚さに
塗布し、ガラス又はポリエステル系不織布をその上に
張り合わせ、更に裏打ち材層(B)のための組成物を
0.1〜5.0mm、好ましくは0.5〜2.0mmの
厚さに塗布し、ガラス又はポリエステル系組布をその
上に張り合わせ、あらかじめ目止め材層(C)を設け
たカーペット基材を積層し、ついでロール圧着して、
一体化させて冷却し、最後に所定形状、例えば500
mm角の正方形に裁断すれば、最終製品としてのタイル
カーペットが得られる。
【0041】もう一つの方法(II)は、裏打ち材層
(A)、裏打ち材層(B)及び目止め材層(C)のため
の組成物を、あらかじめ加熱溶融混合することにより調
製する。
【0042】ついで、カーペット基材上に目止め材層
(C)のための非晶性ポリα−オレフィン及び、粘着付
与樹脂を含む組成物を溶融塗布する、ガラス又はポリ
エステル系組布をその上に張り合わせ、更に裏打ち材
層(B)のための組成物を0.1〜5.0mm、好まし
くは0.5〜2.0mmの厚さに塗布し、ガラス又は
ポリエステル系不織布をその上に張り合わせ、裏打ち
材層(A)のための組成物を0.5〜5.0mm、好ま
しくは1.0〜2.0mmの厚さに塗布し、ついでロ
ール圧着して、一体化させて冷却し、最後に所定形
状、例えば500mm角の正方形に裁断すれば、最終製
品としてのタイルカーペットが得られる。
【0043】本発明のタイルカーペットは、床面に密着
し易いように僅かに裏側へ向かう反りを有するという、
実用上好ましい形状を保有する。
【0044】ここで、このような形状は、タイルカーペ
ットの一辺をつまみ上げることにより、カーペットを下
方へ垂らし、上方からカーペットの反りの状態を観察し
た時、カーペットの裏面方向に僅かな反りが認められる
ことを意味する。僅かな反りを有するために、該カーペ
ットを平坦な床面に載置した場合には、特に荷重をかけ
ない状態でもカーペットの少なくとも角部及び周辺部
は、床面に自重で十分に密着する。
【0045】
【発明の効果】本発明のタイルカーペットは、タイル状
に床面に敷き詰めた場合、経時変化がなく寸法安定性が
優れているので、敷き詰めたタイル間に隙間が発生する
ことがない。また、裏面方向へ僅かな反りを有するため
に、床面に密着する。更に、燃焼時の低発煙性と低有害
ガス発生性を合わせ持つ、優れたタイルカーペットであ
る。
【0046】実施例 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。尚、
以下の実施例および比較例では、いずれも裏打ち材層
(A)及び裏打ち材層(B)に使用する組成物は、いず
れも各実施例及び比較例において、それぞれ同一の組成
物を使用した。組成物としては同一であるが、便宜上そ
れぞれの組成物を組成物A及び組成物Bと称する。
【0047】タイルカーペットの製造方法は、前述の製
造方法である製法(I)により製造した。即ち、所定の
速度で移動するテフロンコーティングガラスベルトの上
に、加熱溶融混合された表記載の配合処方の裏打ち材
層(A)のための組成物Aを、所定の厚さに塗布し、
ガラス又はポリエステル系不織布をその上に張り合わ
せ、更に裏打ち材層(B)のための組成物B(前述の
通り、組成物Aと同一の組成物である。)を所定の厚さ
に同様にして塗布し、ガラス又はポリエステル系組布
をその上に張り合わせ、あらかじめ目止め材層(C)
を設けたナイロン製タフテッドカーペット基材を積層
し、ついでロール圧着して、一体化させて冷却し、
最後に500mm角の正方形に裁断し、タイルカーペッ
トを製造した。
【0048】また、以下の各実施例及び比較例で使用し
た、あらかじめ目止め材層(C)を設けたタフテッドカ
ーペット基材は、次のようにして製造されたものであ
る。
【0049】即ち、非晶性ポリα−オレフィンである宇
部レキセン(株)社販売のAPAORT2385(非晶
性エチレン・プロピレン共重合体、190℃粘度850
0cP、軟化点(環球式)141℃)28重量%、結晶
性ポリプロピレン(MFR40)1.9重量%、水素化
樹脂(荒川化学(株)製、アルコン 100M)10重
量%、水酸化マグネシウム10重量%、炭酸カルシウム
50重量%、滑剤(ステアリン酸)0.1重量%からな
る目止め材層(C)のための組成物を、コーティング装
置の電気加熱容器に入れて溶解させ、175℃の温度に
保ち、この溶融液をナイロン製タフテッドカーペット基
材の裏面に塗布量1000g/mで塗布することによ
り、目止め材層を設けたカーペット基材を製造した。
【表1】
【表2】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 102 B32B 27/32 102 27/36 27/36 D06N 3/04 D06N 3/04 E04F 15/16 9232−2E E04F 15/16 A (72)発明者 米澤 修一 奈良県生駒郡安堵町東安堵1774−1 (56)参考文献 特開 平3−124884(JP,A) 特開 昭61−275484(JP,A) 実開 平3−89193(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶性ポリα−オレフィン及びワックス
    類を含む組成物からなる、裏打ち材層(A)/ガラス又
    はポリエステル系不織布/非晶性ポリα−オレフィン及
    びワックス類を含む組成物からなる、裏打ち材層(B)
    /ガラス又はポリエステル系組布/非晶性ポリα−オレ
    フィン及び粘着付与樹脂を含む組成物からなる、目止め
    材層(C)/カーペット基材からなる積層一体化された
    構造を含むことを特徴とする、形状安定性の良好なタイ
    ルカーペット。
  2. 【請求項2】 裏打ち材層(A)と裏打ち材層(B)と
    の厚みの比が、2:1〜1:9である、請求項1記載の
    形状安定性の良好なタイルカーペット。
  3. 【請求項3】 ガラス系不織布の目付け量が15〜60
    g/m、ポリエステル系不織布の目付け量が20〜1
    00g/m、ガラス系組布の目付け量が30〜150
    g/m、又はポリエステル系組布の目付け量が10〜
    120g/mである、請求項1記載の形状安定性の良
    好なタイルカーペット。
  4. 【請求項4】 裏打ち材層(A)に使用される非晶性ポ
    リα−オレフィン及びワックス類を含む組成物、又は裏
    打ち材層(B)に使用される非晶性ポリα−オレフィン
    及びワックス類を含む組成物が、組成物全体に対して 非晶性ポリα−オレフィン 13〜88重量% 結晶性ポリオレフィン 1〜10重量% ワックス類 1〜30重量%及び 充填材 10〜85重量% からなる組成物である、請求項1記載の形状安定性の良
    好なタイルカーペット。
  5. 【請求項5】 目止め材層(C)に使用される非晶性ポ
    リα−オレフィン及び粘着付与樹脂を含む組成物が、組
    成物全体に対して 非晶性ポリα−オレフィン 13〜88重量% 結晶性ポリオレフィン 1〜10重量% 粘着付与樹脂 1〜30重量%及び 充填材 10〜85重量% からなる組成物である、請求項1記載の形状安定性の良
    好なタイルカーペット。
  6. 【請求項6】 カーペット基材が、タフテッドカーペッ
    トである、請求項1記載の形状安定性の良好なタイルカ
    ーペット。
  7. 【請求項7】 カーペット基材上に、非晶性ポリα−オ
    レフィン及び粘着付与樹脂を含む組成物からなる、目止
    め材層(C)/ガラス又はポリエステル系組布/非晶性
    ポリα−オレフィン及びワックス類を含む組成物からな
    る、裏打ち材層(B)/ガラス又はポリエステル系不織
    布/非晶性ポリα−オレフィン及びワックス類を含む組
    成物からなる、裏打ち材層(A)をこの順で積層するこ
    とを特徴とする、形状安定性の良好なタイルカーペット
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 任意の易剥離性基板上に、非晶性ポリα
    −オレフィン及びワックス類を含む組成物からなる、裏
    打ち材層(A)/ガラス又はポリエステル系不織布/非
    晶性ポリα−オレフィン及びワックス類を含む組成物か
    らなる、裏打ち材層(B)/ガラス又はポリエステル系
    組布/あらかじめ非晶性ポリα−オレフィン及び粘着付
    与樹脂を含む組成物からなる、目止め材層(C)を設け
    たカーペット基材をこの順で積層し、固化後、前記易剥
    離性基板を剥離することを特徴とする、形状安定性の良
    好なタイルカーペットの製造方法。
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