JPH05132787A - Ti合金製摺動部材 - Google Patents
Ti合金製摺動部材Info
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- JPH05132787A JPH05132787A JP32527591A JP32527591A JPH05132787A JP H05132787 A JPH05132787 A JP H05132787A JP 32527591 A JP32527591 A JP 32527591A JP 32527591 A JP32527591 A JP 32527591A JP H05132787 A JPH05132787 A JP H05132787A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】めっき層が形成されたTi合金製摺動部材の摺
動部における耐摩耗性をさらに向上させる。 【構成】Ti合金よりなり、互いに摺動する対の摺動部
をもつ摺動部材であって、一方の摺動部の表面に共析量
の多いセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni
系めっき層2bを形成し、他方の摺動部の表面に共析量
の少ないセラミックス微細粒子を分散させた複合分散N
i系めっき層2b、又は単なるNi系めっき層2aを形
成してなる。マトリックスであるNi系めっき同士の接
触による凝着摩耗の影響を少なくして、耐摩耗性を向上
させる。
動部における耐摩耗性をさらに向上させる。 【構成】Ti合金よりなり、互いに摺動する対の摺動部
をもつ摺動部材であって、一方の摺動部の表面に共析量
の多いセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni
系めっき層2bを形成し、他方の摺動部の表面に共析量
の少ないセラミックス微細粒子を分散させた複合分散N
i系めっき層2b、又は単なるNi系めっき層2aを形
成してなる。マトリックスであるNi系めっき同士の接
触による凝着摩耗の影響を少なくして、耐摩耗性を向上
させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はTi合金製摺動部材に関
する。本発明のTi合金製摺動部材は、自動車量内燃機
関等のバルブスプリング等に使用されるTi合金製コイ
ルばねなどに利用して好適である。
する。本発明のTi合金製摺動部材は、自動車量内燃機
関等のバルブスプリング等に使用されるTi合金製コイ
ルばねなどに利用して好適である。
【0002】
【従来の技術】自動車用内燃機関の動弁系バルブスプリ
ングには、通常ばね鋼やピアノ線等の鋼からなるコイル
ばねが使用されている。ところが、近年、自動車エンジ
ンの高速回転、高出力、又は低燃費等の要求が高まって
いるが、鋼製コイルばねを用いる場合、これらの要求に
応えるのに難しい状況にある。
ングには、通常ばね鋼やピアノ線等の鋼からなるコイル
ばねが使用されている。ところが、近年、自動車エンジ
ンの高速回転、高出力、又は低燃費等の要求が高まって
いるが、鋼製コイルばねを用いる場合、これらの要求に
応えるのに難しい状況にある。
【0003】上記要求に応えるコイルばねとしては、軽
量化、固有振動数のアップ、サージング発生回転数の高
回転化など動弁系バルブスプリングとしての優れた特性
を期待できるTi合金製コイルばねが適しており、これ
の実用化が待たれる。
量化、固有振動数のアップ、サージング発生回転数の高
回転化など動弁系バルブスプリングとしての優れた特性
を期待できるTi合金製コイルばねが適しており、これ
の実用化が待たれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Ti合金製コ
イルばねは、その材質上線間摩耗が起こりやすく、この
ためばねの設定荷重が低下したり、摩耗が進行して破損
に至るといった問題点がある。このようなTi合金製コ
イルばねの耐摩耗性を改善するために、コイルばねの表
面にめっき層を形成する手段が考えられるが、この場合
もめっき層同士の摺動における耐摩耗性を十分に改善す
ることが困難である。
イルばねは、その材質上線間摩耗が起こりやすく、この
ためばねの設定荷重が低下したり、摩耗が進行して破損
に至るといった問題点がある。このようなTi合金製コ
イルばねの耐摩耗性を改善するために、コイルばねの表
面にめっき層を形成する手段が考えられるが、この場合
もめっき層同士の摺動における耐摩耗性を十分に改善す
ることが困難である。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、めっき層が形成されたTi合金製摺動部材の摺
動部における耐摩耗性をさらに向上させることを目的と
する。
であり、めっき層が形成されたTi合金製摺動部材の摺
動部における耐摩耗性をさらに向上させることを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本第1発明のTi合金製
摺動部材は、Ti合金よりなり、互いに摺動する対の摺
動部をもつ摺動部材であって、両方の前記摺動部の表面
にセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni系め
っき層が形成され、一方の該複合分散Ni系めっき層中
に分散されたセラミックス微細粒子の共析量をm、他方
の該複合分散Ni系めっき層中に分散されたセラミック
ス微細粒子の共析量をn(ただしm>n)としたとき、
R=m/(m+n)で表される共析量比率:Rが0.6
以上1未満であることを特徴とする。
摺動部材は、Ti合金よりなり、互いに摺動する対の摺
動部をもつ摺動部材であって、両方の前記摺動部の表面
にセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni系め
っき層が形成され、一方の該複合分散Ni系めっき層中
に分散されたセラミックス微細粒子の共析量をm、他方
の該複合分散Ni系めっき層中に分散されたセラミック
ス微細粒子の共析量をn(ただしm>n)としたとき、
R=m/(m+n)で表される共析量比率:Rが0.6
以上1未満であることを特徴とする。
【0007】本第1発明においては、互いに摺動する摺
動部のうちの一方の摺動部の表面に、共析量mのセラミ
ックス微細粒子を分散した複合分散Ni系めっき層が形
成され、他方の摺動部の表面に、上記共析量mより小さ
な共析量nのセラミックス微細粒子を分散した複合分散
Ni系めっき層が形成されている。そして、R=m/
(m+n)、ただしm>n、で表される共析量比率:R
が0.6以上1未満である。上記共析量比率:Rが0.
6未満であると、共析量の少ない側の共析量、つまりn
が多すぎて、共析量の多い側のめっき層と同一皮膜に近
づき、耐摩耗性が低下する。
動部のうちの一方の摺動部の表面に、共析量mのセラミ
ックス微細粒子を分散した複合分散Ni系めっき層が形
成され、他方の摺動部の表面に、上記共析量mより小さ
な共析量nのセラミックス微細粒子を分散した複合分散
Ni系めっき層が形成されている。そして、R=m/
(m+n)、ただしm>n、で表される共析量比率:R
が0.6以上1未満である。上記共析量比率:Rが0.
6未満であると、共析量の少ない側の共析量、つまりn
が多すぎて、共析量の多い側のめっき層と同一皮膜に近
づき、耐摩耗性が低下する。
【0008】また、上記共析量比率:R=1のときはn
=0、すなわち共析量の少ない側で共析が無い状態であ
り、上記他方の摺動部の表面にセラミックス微細粒子が
分散されていないNi系めっき層が形成されている場合
である。この共析量比率:Rが1である本第2発明のT
i合金製摺動部材は、Ti合金よりなり、互いに摺動す
る対の摺動部をもつ摺動部材であって、一方の前記摺動
部の表面にセラミックス微細粒子を分散させた複合分散
Ni系めっき層が形成され、他方の前記摺動部の表面に
Ni系めっき層が形成されていることを特徴とする。
=0、すなわち共析量の少ない側で共析が無い状態であ
り、上記他方の摺動部の表面にセラミックス微細粒子が
分散されていないNi系めっき層が形成されている場合
である。この共析量比率:Rが1である本第2発明のT
i合金製摺動部材は、Ti合金よりなり、互いに摺動す
る対の摺動部をもつ摺動部材であって、一方の前記摺動
部の表面にセラミックス微細粒子を分散させた複合分散
Ni系めっき層が形成され、他方の前記摺動部の表面に
Ni系めっき層が形成されていることを特徴とする。
【0009】なお、本第1発明における共析量の多い側
のセラミックス微細粒子の共析量、つまりm、及び本第
2発明における複合分散Ni系めっき層中のセラミック
ス微細粒子の共析量は、そのセラミックス微細粒子が分
散された複合分散Ni系めっき層全体の5〜30vol
%とすることが好ましい。これが5vol%より少ない
と充分な耐摩耗性を発揮できなくなり、30vol%よ
り多いとセラミックス微細粒子の保持が難しくなる。
のセラミックス微細粒子の共析量、つまりm、及び本第
2発明における複合分散Ni系めっき層中のセラミック
ス微細粒子の共析量は、そのセラミックス微細粒子が分
散された複合分散Ni系めっき層全体の5〜30vol
%とすることが好ましい。これが5vol%より少ない
と充分な耐摩耗性を発揮できなくなり、30vol%よ
り多いとセラミックス微細粒子の保持が難しくなる。
【0010】上記Ti合金としては特に限定されない。
例えば、Ti−6Al−4V合金に代表されるα+β型
Ti合金、及びTi−15Mo−5Zr−3Al合金
や、Ti−4Mo−8V−6Cr−3Al−4Zr合金
に代表されるβ型Ti合金等から適宜選択して使用する
ことができる。上記セラミックス微細粒子としては、S
i3 N4 等の窒化物、SiC等の炭化物、ZrO2 等の
酸化物の中から少なくとも1種又はそれ以上を選択して
用いることができる。特に、より硬質の微細粒子の方が
好ましい。なおセラミックス微細粒子の平均粒子径は、
1〜10μmとすることが好ましく、これが10μmよ
り大きいと粒子の保持が難しくなるばかりでなく相手攻
撃性が増し、耐摩耗性も低下する。また、1μmより小
さいと十分な耐摩耗性を発揮できなくなる。
例えば、Ti−6Al−4V合金に代表されるα+β型
Ti合金、及びTi−15Mo−5Zr−3Al合金
や、Ti−4Mo−8V−6Cr−3Al−4Zr合金
に代表されるβ型Ti合金等から適宜選択して使用する
ことができる。上記セラミックス微細粒子としては、S
i3 N4 等の窒化物、SiC等の炭化物、ZrO2 等の
酸化物の中から少なくとも1種又はそれ以上を選択して
用いることができる。特に、より硬質の微細粒子の方が
好ましい。なおセラミックス微細粒子の平均粒子径は、
1〜10μmとすることが好ましく、これが10μmよ
り大きいと粒子の保持が難しくなるばかりでなく相手攻
撃性が増し、耐摩耗性も低下する。また、1μmより小
さいと十分な耐摩耗性を発揮できなくなる。
【0011】上記複合分散Ni系めっき層及びNi系め
っき層は、Niめっき層、Ni−Pめっき層、Ni−P
−Coめっき層等とすることができるが、めっき層とし
ての耐摩耗性を考慮した場合、Ni−Pめっき層やNi
−P−Coめっき層の方が好ましい。また複合分散Ni
系めっき層及びNi系めっき層は、電解めっき、無電解
めっきのいずれによっても形成することができる。ただ
し、めっき層の均一性を考慮する場合、無電解めっきに
より形成することが好ましい。
っき層は、Niめっき層、Ni−Pめっき層、Ni−P
−Coめっき層等とすることができるが、めっき層とし
ての耐摩耗性を考慮した場合、Ni−Pめっき層やNi
−P−Coめっき層の方が好ましい。また複合分散Ni
系めっき層及びNi系めっき層は、電解めっき、無電解
めっきのいずれによっても形成することができる。ただ
し、めっき層の均一性を考慮する場合、無電解めっきに
より形成することが好ましい。
【0012】この複合分散Ni系めっき層及びNi系め
っき層の膜厚は、5〜30μmとすることが好ましい。
複合分散Ni系めっき層及びNi系めっき層の膜厚が5
μmより薄いと、めっき層として耐摩耗性に寄与する効
果が乏しいばかりでなく、高耐摩耗性を発揮するセラミ
ックス微細粒子の保持が難しくなる。また、複合分散N
i系めっき層及びNi系めっき層の膜厚が30μmより
厚いと、めっき層中の内部応力が高くなるので、めっき
層に亀裂が発生し易くなり、その疲労寿命が低下する。
っき層の膜厚は、5〜30μmとすることが好ましい。
複合分散Ni系めっき層及びNi系めっき層の膜厚が5
μmより薄いと、めっき層として耐摩耗性に寄与する効
果が乏しいばかりでなく、高耐摩耗性を発揮するセラミ
ックス微細粒子の保持が難しくなる。また、複合分散N
i系めっき層及びNi系めっき層の膜厚が30μmより
厚いと、めっき層中の内部応力が高くなるので、めっき
層に亀裂が発生し易くなり、その疲労寿命が低下する。
【0013】なお、複合分散Ni系めっき層は、セラミ
ックス微細粒子をNi系めっき液中に均一に浮遊分散さ
せた状態で、無電解めっき又は電解めっきにより形成す
ることができる。上記複合分散Ni系めっき層及びNi
系めっき層は、上記摺動部の表面上に析出したままの状
態のめっき層でもよい。しかし、熱処理を行うことによ
り、例えば非晶質のNi−Pめっき層をNi3 P化合物
が析出した組織とするのが好ましい。このめっき後の熱
処理は、図6に示すNi−Pめっき層の熱硬化特性や、
図7に示すNi−Pめっき層の疲労寿命の変化や、図8
に示すNi−Pめっき層のLFW試験摩耗量などを考慮
して、250〜400℃の温度で、30分〜2時間行う
ことが好ましい。
ックス微細粒子をNi系めっき液中に均一に浮遊分散さ
せた状態で、無電解めっき又は電解めっきにより形成す
ることができる。上記複合分散Ni系めっき層及びNi
系めっき層は、上記摺動部の表面上に析出したままの状
態のめっき層でもよい。しかし、熱処理を行うことによ
り、例えば非晶質のNi−Pめっき層をNi3 P化合物
が析出した組織とするのが好ましい。このめっき後の熱
処理は、図6に示すNi−Pめっき層の熱硬化特性や、
図7に示すNi−Pめっき層の疲労寿命の変化や、図8
に示すNi−Pめっき層のLFW試験摩耗量などを考慮
して、250〜400℃の温度で、30分〜2時間行う
ことが好ましい。
【0014】本第1発明及び本第2発明のTi合金製摺
動部材の形状は、互いに摺動する対の摺動部をもつもの
であれば特に限定されないが、本第1発明及び本第2発
明のTi合金製摺動部材はコイルばねなどに好適に利用
することができる。この場合、通常の冷間伸線、コイリ
ング、時効処理、研削、ショットピーニング、低温焼
鈍、ドライホーニング等の工程を経て成形したTi合金
製のコイルバネ本体の互いに摺動する対の摺動部、つま
りコイルばねの線間で作動中に互いに摺接する部分に複
合分散Ni系めっき層やNi系めっき層を形成して構成
することができる。なお、コイルばねの形状としては、
オープンエンド形状が好ましい。また、コイルばねの端
部の座面を平坦にしたものでも、端部が断面円形のまま
のものでもよい。
動部材の形状は、互いに摺動する対の摺動部をもつもの
であれば特に限定されないが、本第1発明及び本第2発
明のTi合金製摺動部材はコイルばねなどに好適に利用
することができる。この場合、通常の冷間伸線、コイリ
ング、時効処理、研削、ショットピーニング、低温焼
鈍、ドライホーニング等の工程を経て成形したTi合金
製のコイルバネ本体の互いに摺動する対の摺動部、つま
りコイルばねの線間で作動中に互いに摺接する部分に複
合分散Ni系めっき層やNi系めっき層を形成して構成
することができる。なお、コイルばねの形状としては、
オープンエンド形状が好ましい。また、コイルばねの端
部の座面を平坦にしたものでも、端部が断面円形のまま
のものでもよい。
【0015】
【発明の作用】本第1発明のTi合金製摺動部材は、互
いに摺動する対の摺動部のうちの一方の摺動部に、共析
量mのセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni
系めっき層を形成し、かつ他方の摺動部に、上記共析量
mより少なくかつ所定の共析量比率:Rを満たす共析量
nのセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni系
めっき層を形成してなるものである。
いに摺動する対の摺動部のうちの一方の摺動部に、共析
量mのセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni
系めっき層を形成し、かつ他方の摺動部に、上記共析量
mより少なくかつ所定の共析量比率:Rを満たす共析量
nのセラミックス微細粒子を分散させた複合分散Ni系
めっき層を形成してなるものである。
【0016】これらの複合分散Ni系めっき層が摺動す
る場合、上記共析量の少ない複合分散Ni系めっき層側
からみたとき、該共析量の少ない複合分散Ni系めっき
層は、上記共析量の多い複合分散Ni系めっき層のマト
リックスとしてのNi系めっきでなく皮膜中のセラミッ
クス微細粒子と優先的に接触する。このため、マトリッ
クスとしてのNi系めっき同士の接触が少なくなり、凝
着摩耗の影響が少なくなる。
る場合、上記共析量の少ない複合分散Ni系めっき層側
からみたとき、該共析量の少ない複合分散Ni系めっき
層は、上記共析量の多い複合分散Ni系めっき層のマト
リックスとしてのNi系めっきでなく皮膜中のセラミッ
クス微細粒子と優先的に接触する。このため、マトリッ
クスとしてのNi系めっき同士の接触が少なくなり、凝
着摩耗の影響が少なくなる。
【0017】また、その理由は明らかではないが、同一
皮膜同士の摺動では摩耗量が多くなることが一般的に知
られている。このため、セラミックス微細粒子の共析量
が互いに異なる複合分散Ni系めっき層同士の摺動であ
る本第1発明の摺動部材では、異種皮膜間での摩耗現象
を示し、その摩耗量は同一皮膜同士と比べて少ない。さ
らに、複合分散Ni系めっき層のマトリックスであるN
i系めっきは優れた耐摩耗性をもつとともに、セラミッ
クス微細粒子もさらに優れた耐摩耗性をもっている。
皮膜同士の摺動では摩耗量が多くなることが一般的に知
られている。このため、セラミックス微細粒子の共析量
が互いに異なる複合分散Ni系めっき層同士の摺動であ
る本第1発明の摺動部材では、異種皮膜間での摩耗現象
を示し、その摩耗量は同一皮膜同士と比べて少ない。さ
らに、複合分散Ni系めっき層のマトリックスであるN
i系めっきは優れた耐摩耗性をもつとともに、セラミッ
クス微細粒子もさらに優れた耐摩耗性をもっている。
【0018】したがって、本第1発明のTi合金製摺動
部材は、互いに摺動する対の摺動部における耐摩耗性が
向上する。本第2発明のTi合金製摺動部材は、互いに
摺動する対の摺動部のうちの一方の摺動部に、セラミッ
クス微細粒子を分散させた複合分散Ni系めっき層を形
成し、かつ他方の摺動部に、セラミックス微細粒子を分
散させていない単なるNi系めっき層を形成してなるも
のであり、上記第1発明と同様の作用を奏する。
部材は、互いに摺動する対の摺動部における耐摩耗性が
向上する。本第2発明のTi合金製摺動部材は、互いに
摺動する対の摺動部のうちの一方の摺動部に、セラミッ
クス微細粒子を分散させた複合分散Ni系めっき層を形
成し、かつ他方の摺動部に、セラミックス微細粒子を分
散させていない単なるNi系めっき層を形成してなるも
のであり、上記第1発明と同様の作用を奏する。
【0019】複合分散Ni系めっき層と単なるNi系め
っき層とが摺動する場合、Ni系めっき層は、複合分散
Ni系めっき層のマトリックスとしてのNiめっきでは
なく皮膜中のセラミックス微細粒子と優先的に接触する
ので、マトリックスとしてのNi系めっき同士の接触が
少なくなり、凝着摩耗の影響が少なくなる。また、上記
第1発明は、上述したようにセラミックス微細粒子の共
析量の異なる複合分散Ni系めっき層同士の摺動なので
異種皮膜間での摩耗現象を示すものの、セラミックス微
細粒子を分散させた複合分散Ni系めっき層同士の摺動
という点では巨視的に同一皮膜間に近い摩耗現象を示
す。複合分散Ni系めっき層と単なるNi系めっき層と
が摺動する完全に異種皮膜間での摩耗現象を示す本第2
発明のTi合金製摺動部材は、耐摩耗性がさらに向上す
る。
っき層とが摺動する場合、Ni系めっき層は、複合分散
Ni系めっき層のマトリックスとしてのNiめっきでは
なく皮膜中のセラミックス微細粒子と優先的に接触する
ので、マトリックスとしてのNi系めっき同士の接触が
少なくなり、凝着摩耗の影響が少なくなる。また、上記
第1発明は、上述したようにセラミックス微細粒子の共
析量の異なる複合分散Ni系めっき層同士の摺動なので
異種皮膜間での摩耗現象を示すものの、セラミックス微
細粒子を分散させた複合分散Ni系めっき層同士の摺動
という点では巨視的に同一皮膜間に近い摩耗現象を示
す。複合分散Ni系めっき層と単なるNi系めっき層と
が摺動する完全に異種皮膜間での摩耗現象を示す本第2
発明のTi合金製摺動部材は、耐摩耗性がさらに向上す
る。
【0020】なお、前述の第1発明の摺動部材におい
て、繰り返しの摺動により、複合分散Ni系めっき層の
表面に保持されたセラミッス微細粒子が脱離するので、
共析量の少ない側のセラミックス微細粒子が摺動面に無
い状態になることもあり、このときは上記第2発明の摺
動部材と同様に作用する。
て、繰り返しの摺動により、複合分散Ni系めっき層の
表面に保持されたセラミッス微細粒子が脱離するので、
共析量の少ない側のセラミックス微細粒子が摺動面に無
い状態になることもあり、このときは上記第2発明の摺
動部材と同様に作用する。
【0021】
【実施例】以下、本発明のTi合金製摺動部材をTi合
金製コイルばねに適用した実施例を説明する。 (実施例1)図1に本実施例1のTi合金製コイルばね
を示す。このTi合金製コイルばねは、その拡大断面図
を図2示すように、Ti合金からなるオープンエンド形
状のコイルばね本体1と、このコイルばね本体1の表面
に形成されためっき層2とから構成されている。なお、
めっき層2は、コイルばねの線間で、図1の上側の面に
形成されたNi−Pめっき層2aと、図1の下側の面に
形成され、Si3 N4 よりなるセラミックス微細粒子
(平均粒径1〜2μm)を約10vol%分散させた複
合分散Ni−Pめっき層2bとからなる。上記Ni−P
めっき層2aの金属組織を示す顕微鏡写真(×400
倍)を図3に、上記複合分散Ni−Pめっき層2bの金
属組織を示す顕微鏡写真(×400倍)を図4に示す。
図3及び図4中、略中央を横切る白い帯状のものがそれ
ぞれめっき層であり、図4の複合分散Ni−Pめっき層
2b中には黒いセラミックス微細粒子が分散しているの
が確認できる。
金製コイルばねに適用した実施例を説明する。 (実施例1)図1に本実施例1のTi合金製コイルばね
を示す。このTi合金製コイルばねは、その拡大断面図
を図2示すように、Ti合金からなるオープンエンド形
状のコイルばね本体1と、このコイルばね本体1の表面
に形成されためっき層2とから構成されている。なお、
めっき層2は、コイルばねの線間で、図1の上側の面に
形成されたNi−Pめっき層2aと、図1の下側の面に
形成され、Si3 N4 よりなるセラミックス微細粒子
(平均粒径1〜2μm)を約10vol%分散させた複
合分散Ni−Pめっき層2bとからなる。上記Ni−P
めっき層2aの金属組織を示す顕微鏡写真(×400
倍)を図3に、上記複合分散Ni−Pめっき層2bの金
属組織を示す顕微鏡写真(×400倍)を図4に示す。
図3及び図4中、略中央を横切る白い帯状のものがそれ
ぞれめっき層であり、図4の複合分散Ni−Pめっき層
2b中には黒いセラミックス微細粒子が分散しているの
が確認できる。
【0022】本実施例1のTi合金製コイルばねは、T
i−4Mo−8V−6Cr−3Al−4Zr合金のβ型
Ti合金素材を用い、通常の冷間伸線、コイリング、時
効処理、研削、ショットピーニング、低温焼鈍、ドライ
ホーニング等の工程を経て、コイル平均径21.0m
m、線径3.0mm、総巻き数4.3、有効巻き数2.
3、ばね定数18.57MPaのコイルばね本体1を成
形した。
i−4Mo−8V−6Cr−3Al−4Zr合金のβ型
Ti合金素材を用い、通常の冷間伸線、コイリング、時
効処理、研削、ショットピーニング、低温焼鈍、ドライ
ホーニング等の工程を経て、コイル平均径21.0m
m、線径3.0mm、総巻き数4.3、有効巻き数2.
3、ばね定数18.57MPaのコイルばね本体1を成
形した。
【0023】Si3 N4 よりなるセラミックス微細粒子
を分散させた無電解Ni−Pめっき液を用いて、上記コ
イルばね本体1の表面上に膜厚15μmのめっき層2を
形成した。そして、330℃×2時間の熱処理を施し
て、本実施例1のTi合金製コイルばねとした。なお、
上記めっき処理中、めっき液中で部分的に流速を制御す
ることにより、単なるNi−Pめっき層2aと、複合分
散Ni−Pめっき層2bとを形成した。 (実施例2)SiCを約15vol%分散させた複合分
散Ni−Pめっき層2bとすること以外は、上記実施例
1と同様にして実施例2のTi合金製コイルばねを製造
した。 (実施例3)ZrO2 を約15vol%分散させた複合
分散Ni−Pめっき層2bとすること以外は、上記実施
例1と同様にして実施例3のTi合金製コイルばねを製
造した。 (実施例4)図5の断面図に示すように、Si3 N4 を
約20vol%分散させた複合分散Ni−Pめっき層2
bとし、かつ上記実施例1におけるNi−Pめっき層2
aをSi3 N4 を共析量比率R=0.7となるように分
散させた複合分散Ni−Pめっき層2bとすること以外
は、上記実施例1と同様にして実施例4のTi合金製コ
イルばねを製造した。 (実施例5)SiCを約10vol%分散させた複合分
散Ni−Co−Pめっき層2bとすること以外は、上記
実施例1と同様にして実施例5のTi合金製コイルばね
を製造した。 (実施例6)めっき層2の膜厚を5μmとすること以外
は、上記実施例1と同様にして実施例6のTi合金製コ
イルばねを製造した。 (比較例1)上記実施例1のコイルばね本体のみからな
る比較例1のTi合金製コイルばねを製造した。 (比較例2)セラミックス微細粒子を含まない通常の無
電解Ni−Pめっきによりめっき層2を形成すること以
外は、上記実施例1と同様にして比較例2のTi合金製
コイルばねを製造した。 (比較例3)めっき層2全体を、Si3 N4 を10vo
l%分散させた複合分散Ni−Pめっき層により形成す
ること以外は、上記実施例1と同様にして比較例3のT
i合金製コイルばねを製造した。 (評価)上記実施例1〜6、及び比較例1〜3の耐久性
を確認するため、自動車用4サイクルエンジンを用い、
連続高速耐久試験を実施して、線間摩耗痕幅を測定した
試験条件はエンジン回転数6000rpm×180時間
とした。この結果を表1に示す。なお、表1には、線間
での最大の線間摩耗痕幅を示す。
を分散させた無電解Ni−Pめっき液を用いて、上記コ
イルばね本体1の表面上に膜厚15μmのめっき層2を
形成した。そして、330℃×2時間の熱処理を施し
て、本実施例1のTi合金製コイルばねとした。なお、
上記めっき処理中、めっき液中で部分的に流速を制御す
ることにより、単なるNi−Pめっき層2aと、複合分
散Ni−Pめっき層2bとを形成した。 (実施例2)SiCを約15vol%分散させた複合分
散Ni−Pめっき層2bとすること以外は、上記実施例
1と同様にして実施例2のTi合金製コイルばねを製造
した。 (実施例3)ZrO2 を約15vol%分散させた複合
分散Ni−Pめっき層2bとすること以外は、上記実施
例1と同様にして実施例3のTi合金製コイルばねを製
造した。 (実施例4)図5の断面図に示すように、Si3 N4 を
約20vol%分散させた複合分散Ni−Pめっき層2
bとし、かつ上記実施例1におけるNi−Pめっき層2
aをSi3 N4 を共析量比率R=0.7となるように分
散させた複合分散Ni−Pめっき層2bとすること以外
は、上記実施例1と同様にして実施例4のTi合金製コ
イルばねを製造した。 (実施例5)SiCを約10vol%分散させた複合分
散Ni−Co−Pめっき層2bとすること以外は、上記
実施例1と同様にして実施例5のTi合金製コイルばね
を製造した。 (実施例6)めっき層2の膜厚を5μmとすること以外
は、上記実施例1と同様にして実施例6のTi合金製コ
イルばねを製造した。 (比較例1)上記実施例1のコイルばね本体のみからな
る比較例1のTi合金製コイルばねを製造した。 (比較例2)セラミックス微細粒子を含まない通常の無
電解Ni−Pめっきによりめっき層2を形成すること以
外は、上記実施例1と同様にして比較例2のTi合金製
コイルばねを製造した。 (比較例3)めっき層2全体を、Si3 N4 を10vo
l%分散させた複合分散Ni−Pめっき層により形成す
ること以外は、上記実施例1と同様にして比較例3のT
i合金製コイルばねを製造した。 (評価)上記実施例1〜6、及び比較例1〜3の耐久性
を確認するため、自動車用4サイクルエンジンを用い、
連続高速耐久試験を実施して、線間摩耗痕幅を測定した
試験条件はエンジン回転数6000rpm×180時間
とした。この結果を表1に示す。なお、表1には、線間
での最大の線間摩耗痕幅を示す。
【0024】
【表1】 表1からも明らかなように、本実施例に係るTi合金製
コイルばねは耐摩耗性が格段に向上することが確認でき
た。また、実施例1と実施例4とを比較してもわかるよ
うに、共析量比率:Rが1未満のときよりも1であると
きの方が耐摩耗性が向上している。
コイルばねは耐摩耗性が格段に向上することが確認でき
た。また、実施例1と実施例4とを比較してもわかるよ
うに、共析量比率:Rが1未満のときよりも1であると
きの方が耐摩耗性が向上している。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本第1発明のTi合
金製摺動部材は、セラミックス微細粒子の共析量が互い
に異なる複合分散Ni系めっき層同士が摺動するので、
摺動部における耐摩耗性が向上して、その耐久性が向上
し、Ti合金製コイルバネなどに好適に利用することが
可能となる。
金製摺動部材は、セラミックス微細粒子の共析量が互い
に異なる複合分散Ni系めっき層同士が摺動するので、
摺動部における耐摩耗性が向上して、その耐久性が向上
し、Ti合金製コイルバネなどに好適に利用することが
可能となる。
【0026】また、本第2発明のTi合金製摺動部材
は、複合分散Ni系めっき層とNi系めっき層とが摺動
するので、摺動部における耐摩耗性がさらに向上し、そ
の耐久性もさらに向上する。
は、複合分散Ni系めっき層とNi系めっき層とが摺動
するので、摺動部における耐摩耗性がさらに向上し、そ
の耐久性もさらに向上する。
【図1】本実施例1に係るTi合金製コイルばねの平面
図である。
図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本実施例1に係るTi合金製コイルばねにおい
て、セラミックス微細粒子の共析量が多い複合分散Ni
系めっき層を含む部分の金属組織を示す顕微鏡写真(×
400倍)である。
て、セラミックス微細粒子の共析量が多い複合分散Ni
系めっき層を含む部分の金属組織を示す顕微鏡写真(×
400倍)である。
【図4】本実施例1に係るTi合金製コイルばねにおい
て、セラミックス微細粒子が分散されていないNi系め
っき層を含む部分の金属組織を示す顕微鏡写真(×40
0倍)である。
て、セラミックス微細粒子が分散されていないNi系め
っき層を含む部分の金属組織を示す顕微鏡写真(×40
0倍)である。
【図5】本実施例4のTi合金製コイルばねに係る図1
のA−A線断面図である。
のA−A線断面図である。
【図6】Ni−Pめっきの熱硬化特性を示す図である。
【図7】Ni−Pめっきの熱処理温度に対する疲労寿命
の変化を示す図である。
の変化を示す図である。
【図8】Ni−Pめっきの熱処理温度に対する摩耗量の
変化を示す図である。
変化を示す図である。
1はTi合金製コイルバネ本体、2aはNi系めっき
層、2bは複合分散Ni系めっき層である。
層、2bは複合分散Ni系めっき層である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ti合金よりなり、互いに摺動する対の
摺動部をもつ摺動部材であって、 両方の前記摺動部の表面にセラミックス微細粒子を分散
させた複合分散Ni系めっき層が形成され、一方の該複
合分散Ni系めっき層中に分散されたセラミックス微細
粒子の共析量をm、他方の該複合分散Ni系めっき層中
に分散されたセラミックス微細粒子の共析量をn(ただ
しm>n)としたとき、R=m/(m+n)で表される
共析量比率:Rが0.6以上1未満であることを特徴と
するTi合金製摺動部材。 - 【請求項2】 Ti合金よりなり、互いに摺動する対の
摺動部をもつ摺動部材であって、 一方の前記摺動部の表面にセラミックス微細粒子を分散
させた複合分散Ni系めっき層が形成され、他方の前記
摺動部の表面にNi系めっき層が形成されていることを
特徴とするTi合金製摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32527591A JPH05132787A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | Ti合金製摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32527591A JPH05132787A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | Ti合金製摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05132787A true JPH05132787A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=18174994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32527591A Pending JPH05132787A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | Ti合金製摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05132787A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0681039A1 (en) * | 1992-11-04 | 1995-11-08 | Fuji Oozx Inc. | A titanium alloy engine valve shaft structure |
-
1991
- 1991-11-13 JP JP32527591A patent/JPH05132787A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0681039A1 (en) * | 1992-11-04 | 1995-11-08 | Fuji Oozx Inc. | A titanium alloy engine valve shaft structure |
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