JPH05129077A - 電波シール装置 - Google Patents

電波シール装置

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JPH05129077A
JPH05129077A JP28842991A JP28842991A JPH05129077A JP H05129077 A JPH05129077 A JP H05129077A JP 28842991 A JP28842991 A JP 28842991A JP 28842991 A JP28842991 A JP 28842991A JP H05129077 A JPH05129077 A JP H05129077A
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JP
Japan
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radio wave
conductor
door
groove
conductor portion
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Pending
Application number
JP28842991A
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English (en)
Inventor
Koji Yoshino
浩二 吉野
Takashi Kashimoto
隆 柏本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電子レンジのドア部などの電波シー
ル装置に関するもので、電波漏洩防止性能がすぐれ、作
りやすくかつドアの厚みを薄くすることを目的とする。 【構成】 電子レンジのドア18に溝5を設ける。この
溝5は連続する導電部材よりなる第1の導体壁面6と、
溝底面7と、開放端から切り込み部を設け溝に沿って異
なった形状の導体片板9が一定ピッチで複数個並ぶ第2
導体壁面8とからなり、さらに同様に一定ピッチの切り
込み部を設けた第3の導体部3が第2の導体部2と電気
的に接触し溝5の開口部の一部を覆うものとする。この
構成で外部への漏洩電波を抑制し、簡単な構成でドアの
厚みを薄することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波電波を供給する本
体とドアとの間から漏洩する恐れがある高周波電波を遮
断する電波シール装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子レンジなどの高周波により食品
を加熱して調理する機器はドアの厚さを薄くすることが
求められている。従来この種の機器の電波シール装置は
図7〜図9に示すような構成が一般的であった。以下そ
の構成について説明する。電子レンジの外観は図7のよ
うなものであり、食品を収納して高周波加熱する加熱室
本体17と、この加熱室17の食品出し入れ用の開口部
を開閉自在に覆うドア18とを備えたものであり、加熱
室17内の高周波電磁波が加熱室17外へ漏洩して人体
に弊害を及ぼさないように電波シール対策が施されてい
る。従来の電波シールの第一の方法として後述する方法
があった。図7のA−A線断面の導体部だけを示したの
が図8である。図8に示すようにインピーダンス反転を
利用する方法である。図8(a)のようにドア18側の
溝の深さA−B間の長さを加熱室17内の電波の4分の
1波長分の長さとして、電波を減衰させるのである。す
なわち溝内部5(チョーク部とも呼ぶ)の特性インピー
ダンスをZ0、深さをLとし、終端部を短絡したときに
チョーク部開口部BでのインピーダンスZinは、Zi
n=j・Z0・tan(2・π・L/λ0)(λ0は自
由空間波長)となる。チョーク方式の電波減衰手段は、
チョーク部5の深さLを4分の1波長に選定することに
より、|Zin|=Z0・tan(π/2)=∞を達成
するという原理に基づいている。よって図8(a)をα
側から見た図8(b)において、開放端の先端部19に
破線で示したようにインピーダンス無限大の領域が発生
し電波が外部に出られなくなるのである。もしチョーク
部5内に誘電体(比誘電率εr)を充填すると、電波の
波長λ’は、
【0003】
【数1】
【0004】に圧縮される。この場合チョーク部4の深
さL’は、
【0005】
【数2】
【0006】と短くなる。しかしながらL’がλ’の4
分の1であることに変わりはなく、チョーク方式におい
ては、深さを実質的に4分の1波長よりも小さくするこ
とができず、材料面から考えてチョーク部の小型化(す
なわちドアを薄くすること)に限界があった。
【0007】また、以上説明してきたことは図8(a)
の断面に平行(すなわち導体片板9に垂直)に出てくる
電波(PZ )のみを遮断する原理であるが、実際に電子
レンジから漏れてくる電波は、PZ だけでなく図8
(b)のように導体片板9に平行に伝搬しようとする電
波PX とPZ のベクトル的に足し合わされたものと考え
られる。PX を抑えるために有効な手段として、図8
(b)のように一定ピッチで切り込み(スリット)を入
れ、連続的な板金でなく導体片板9とする構成としてい
る。実験的にもスリットがあるほうが電波は止まるが、
その原理はいまだ明確にはなっていないようである。
【0008】電子レンジの軽量化にともないドアを薄く
する試みとして生まれてきた電波シールの第二の方法と
しては図9に示しようにな方法があった。図9(a)で
は加熱室本体1とドアの導体部20の構成を示し、図9
(b)は図9(a)のドア部20をα側から見た構成で
ある。チョーク構造が複雑ではあるが電波を減衰させる
ことができ、4分の1波長以下の深さが実現できた。こ
の例でもスリットを用いている。
【0009】またマイクロストリップ線路技術を電波シ
ール装置に応用する例も過去にあった。これは本体もし
くはドアの片方をグランド面、他方を信号線路と考えて
いるため、前述のインピーダンス反転の理論を満たさな
い(すなわちショート面を確保できないためインピーダ
ンス∞を作ることができない)物であり、電子レンジ等
にはとても利用できないものであった(特開昭58−9
400号公報参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、電波シール性能を保持しつつ簡単で作りや
すい構成でかつドアを薄くするということは実現できて
いなかった。例えば電波シールの第二の方法を例とする
と、図9に示すような電波シール対策を施しており、ド
アは薄いが、製造上一つの導体部(例えば板金)の折り
まげだけでは作れず、ドア側の導体部20は第1のドア
導体21と第2のドア導体22とをドアの各辺(四辺)
のそれぞれでスポット点23で位置決めをしてスポット
溶接して作るなどの複雑な構成となっており、作りづら
く工数および材料費の面で高価格となる課題があった。
また、スポット溶接のやり方によってはばらつきが生じ
電波の漏洩を抑え切れない場合や、抑えるにしても管理
項目が多くなるなど種々の問題を有していた。
【0011】本発明は、電波の外部への漏洩(特に溝の
長手方向に平行に伝搬する電波PX )を抑制し、安全な
電波シール性能を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電波シール装置
は上記目的を達成するため、被加熱物の出し入れをする
開口部を有し電波が内部に供給される加熱室本体に設け
た第1の導体部と、前記加熱室本体の前記開口部を開閉
自在に覆うドアに設けた第2の導体部とを対向させ、少
なくとも前記第1の導体部および前記第2の導体部のど
ちらか一方に一つの溝を設け、前記第1の導体部と前記
第2の導体部に合計2ヶ所以上の箇所で前記溝の長手方
向に一定ピッチの切り込み部を設ける構成としている。
【0013】
【作用】本発明は上記の構成によって、2ヶ所以上の箇
所で溝の長手方向に一定ピッチの切りこみ部を設けるの
で、電波(PX )の伝搬を多段階的に抑える作用を有す
る。
【0014】
【実施例】以下本発明を電子レンジのドアシールに応用
した場合の実施例を図を参照して説明する。
【0015】図1(a)より電子レンジ本体の第1の導
体部1と、ドアの第2の導体部2および第3の導体部3
が加熱室内空間4をふさぐ形になっている。ドアの導体
部2は一つの導体(板金)を折りまげるだけで作られて
おり、溝(チョーク部)5を構成するのは第1の導体壁
面6と溝底面7と第2の導体壁面8より構成されてい
る。また図1(a)の第2および第3の導体部を上側か
ら見た図1(b)において、第2の導体壁面8は開放端
から切り込みが入り、溝の長手方向に一定ピッチの導体
片板9が複数個並ぶ構成であり、第1の導体壁面6がグ
ランドラインで導体片板9が信号ラインと考えると、各
導体片板9と第1の導体壁面6の間でマイクロストリッ
プ線路を形成しているとも考えることができる。ここで
第2の導体壁面の最適な深さL1 10は図8(a)の
L2 11(=λ/4)より短くてよい。何故ならば電
波から見た実際の深さL3 12は第3の導体部が溝5
の開口部の一部を覆っているため、極端な場合図のよう
な矢印A−B間の距離で与えられるからである。実際第
2および第3の導体部2,3の位置関係で最適な深さL
1 10は変化するが、これはドア自身の厚みを決定す
るもっとも重要な要因である。さて図1(a)の断面形
状で外部へ漏れようとする電波P13のうち図1(b)
に示す垂直成分PZ 14をある程度抑えることはでき
る。そしてさらに電波P13を小さくするため平行成分
X 15を抑える方法として、第2の導体壁面8上にス
リット(切り込み)を入れ導体片板を構成し、それに加
えて第3の導体部3にもスリットを入れている。
【0016】図2は図1のシール装置のうちドア部の構
造を示す要部斜視図である。第2、第3の導体部の接続
は、はめこみや図2のようなスポット16で簡単に実現
可能である。またスポットするにしても従来のようにド
アの四辺のそれぞれをばらばらに作らずとも、平板の切
り抜きと簡単な曲げだけで四辺一体型としやすいので、
図9の構成と比較しても組み立て精度が良く断然作りや
すい。
【0017】図3は電波シール性能を示す特性図であ
る。第2の導体壁面の深さL1 10を横軸にした場合
の電波漏洩量は、第3の導体部3にスリットの無いとき
aとあるときbとでは、外部への電波の漏洩量が1桁近
く違うことが実験的にわかっている。
【0018】図4にマイクロストリップ線路を用いた場
合のインピーダンスと電波漏洩の特性を示す。図4
(a)のようにZin=j・Z0・tan(2・π・L
/λ0)(λ0は自由空間波長)、|Zin|=Z0・
tan(π/2)=∞で与えられる通り、横軸に信号線
路の実行長(本発明の場合L3、従来の場合L2)をと
ると、さまざまなインピーダンスを発生でき、実際に電
波の通過のしやすさという点から絶対値に置き換えると
図4(b)のようになる。図4(b)はすなわち電波の
通りにくさを示すものであり、逆に漏洩する電力はとい
うと図3で示したのと同様に図4(c)のような特性が
得られる。
【0019】また図5のように、他の実施例として第3
の導体部3を溝5内に曲げない方法もある。この実施例
の場合は、第3の導体部3を溝5内に曲げる時よりもシ
ール性能は少し落ちるが、製造上の曲げ工程が少なくて
済み寸法管理も少しやりやすくなる効果がある。
【0020】また図6のように、他の実施例として第3
の導体部3の切りこみ部を溝内部で完結させる方法もあ
る。この実施例の場合は、第3の導体部の強度が増し、
製造上扱いやすいなどの効果がある。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電波シール
装置には、以下の効果がある。
【0022】2ヶ所以上にスリットを設けるので電波
(PX ) の伝搬を多段階的に止めることができる。よっ
て電波漏洩の抑制に優れ極めて安全な電波シールを実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電波シール装置の断面図と
ドア部の平面図
【図2】同電波シール装置のドア部の要部斜視図
【図3】同電波シール装置の特性図
【図4】マイクロストリップ線路技術に基づくインピー
ダンス反転の特性図
【図5】本発明の他の実施例における電波シール装置の
ドア部の要部斜視図
【図6】本発明の他の実施例における電波シール装置の
ドア部の要部斜視図
【図7】一般の電子レンジの斜視図
【図8】従来の電波シール装置の断面図と第2の導体壁
面の正面図
【図9】従来の電波シール装置の断面図と第2の導体壁
面の正面図
【符号の説明】
1 第1の導体部 2 第2の導体部 5 溝(チョーク部) 8 第2の導体壁面 9 導体片板 13 電波 17 加熱室 18 ドア

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物の出し入れをする開口部を有し電
    波が内部に供給される加熱室本体に設けた第1の導体部
    と、前記加熱室本体の前記開口部を開閉自在に覆うドア
    に設けた第2の導体部とを対向させ、少なくとも前記第
    1の導体部および前記第2の導体部のどちらか一方に一
    つの溝を設け、前記第1の導体部と前記第2の導体部に
    合計2ヶ所以上の箇所で前記溝の長手方向に一定ピッチ
    のスリット部を設ける構成とした電波シール装置。
JP28842991A 1991-11-05 1991-11-05 電波シール装置 Pending JPH05129077A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046289A (ja) * 2001-08-02 2003-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電磁波遮蔽装置および電子レンジ
JP2013016339A (ja) * 2011-07-04 2013-01-24 Panasonic Corp マイクロ波加熱装置

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046289A (ja) * 2001-08-02 2003-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電磁波遮蔽装置および電子レンジ
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