JP2002134986A - 電磁波遮蔽装置およびこれを用いた電子レンジ - Google Patents

電磁波遮蔽装置およびこれを用いた電子レンジ

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JP2002134986A JP2000328546A JP2000328546A JP2002134986A JP 2002134986 A JP2002134986 A JP 2002134986A JP 2000328546 A JP2000328546 A JP 2000328546A JP 2000328546 A JP2000328546 A JP 2000328546A JP 2002134986 A JP2002134986 A JP 2002134986A
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wave shielding
shielding device
periodic structure
microwave oven
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Koji Yoshino
浩二 吉野
Daisuke Betsusou
大介 別荘
Tadashi Nakatani
直史 中谷
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/76Prevention of microwave leakage, e.g. door sealings
    • H05B6/763Microwave radiation seals for doors

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  • Electromagnetism (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、電磁波の遮蔽性能を維持する
こと。 【解決手段】 対向面13、14上で互いに直交する方
向に、凹部による周期構造15と凸部による周期構造1
6を有するので、それぞれの方向への電磁波の伝搬を遮
蔽することができる。特に電子レンジ8の場合、外部へ
伝搬する電磁波を遮蔽することができるので、簡単な構
成で安全性や信頼性を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波を遮蔽する
電磁波遮蔽装置に関するものであり、またその中でも特
に加熱室とドアの間から外部に伝搬しようとする電磁波
を遮蔽するために電磁波遮蔽装置を用いた電子レンジに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の第1の方法は、この種の電子レン
ジ用の電磁波遮蔽装置としては、最も基本的な考え方と
してドアにチョーク溝を形成するλ/4インピーダンス
反転方法が用いられる。図11は電子レンジ全体の図、
図12は図11の加熱室1とドア2に関するA−Aから
見た断面図である。電子レンジ内部の電磁波は加熱室1
とドア2の隙間3を通って図12の右側から左側(z方
向)へと伝搬しようとするが、ドア2には金属板4を折
り曲げて構成したチョーク溝5を有し、溝の深さLを使
用周波数における波長λの1/4(=約30mm)にす
ることで溝5の中をみたインピーダンスZinを無限大
にしてz方向への電磁波を減衰させるというものであ
る。これは例えば特開平6−132078号公報の従来
の技術として詳細に記載されている。ただし電磁波はz
方向を向いているとは限らず、x、y、zの方向成分か
らなる合成ベクトルと考えた時のz方向成分のみをチョ
ーク溝5で減衰させると考えてよい。隙間3は本体1と
ドア2とでx―z平面を形成することになり、y成分は
隙間3のギャップGが狭いので無視できるが、x成分に
ついては十分に考慮しなければならない。図13は図1
2の金属板4をB方向から見た図であり、x成分を減衰
させるために幅sで深さLのスリット6を切っている。
このため、ピッチPの周期構造により遅波回路を構成
し、P、s、L等を適切に選定することでx方向に対す
る電磁波の伝搬を遮断することができる。また前記公報
には溝の深さを浅くするための構成として、図14、図
15なども記載されている。
【0003】次に従来の第2の方法は、ドアのチョーク
溝をインダクタンスとキャパシタンスからなる空洞共振
器と考える方法として、例えば、特開平8−21946
9号公報に記載されているようなものがあった。図16
は前記公報に記載されたもので、やはり電磁波遮蔽装置
を電子レンジに応用した例を示すものである。この場合
は金属板4の傾斜部7の角度θによってキャパシタンス
が変わり共振状態を変更できるため、発生する周波数の
ばらつきへの対応が容易になる構成である。ただしこれ
もz方向成分に関するものであり、x方向にはスリット
6を切って対応している点は同じである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では、電磁波のx方向への伝搬を遮蔽するために
スリットを切って周期構造としているが、このスリット
の部分は溝が無くなってしまうために逆にz方向への伝
搬を遮蔽できなくなる。よってx方向への遮蔽性能を上
げるためにz方向への遮蔽性能を落としていることにな
り、各方向成分の合成ベクトルとしての電磁波の伝搬を
完全に0にすることはできない。もちろんチョーク溝を
多段に構成することで電磁波の伝搬を0に近づけること
ができるが、この場合は構成が極めて複雑になる。
【0005】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、簡単な構成でもx方向とz方向からなる面における
電磁波の遮蔽性能を維持できる電磁波遮蔽装置およびこ
れを用いた電子レンジを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の電磁波遮蔽装置およびこれを用いた
電子レンジは、互いに直交する方向に周期構造を有する
ことで電磁波を遮蔽するものである。
【0007】これによって、簡単な構成でも互いに直交
する方向への電磁波の伝搬をそれぞれ遮蔽することがで
き、遮蔽性能を維持することができる。特に電子レンジ
の場合、外部へ伝搬する電磁波を遮蔽することができる
ので、簡単な構成で安全性や信頼性を維持することがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、互いに
直交する方向に周期構造を有することで電磁波を遮蔽す
る構成とすることにより、簡単な構成でも互いに直交す
る方向への電磁波の伝搬をそれぞれ遮蔽することがで
き、遮蔽性能を維持することができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の電磁波遮蔽装置において電磁波が伝搬可能な隙
間を形成する対向面上に周期構造を有する構成としたの
で、隙間を通過しようとする電磁波をベクトルと考える
と直交する周期構造のそれぞれの向きの成分に分解する
ことができ、電磁波の向きに関わらず周期構造を作用さ
せることができるので、容易に同様の効果を得ることが
できる。
【0010】請求項3に記載の発明は、特に、請求項2
に記載の電磁波遮蔽装置において、対向面の第1の面に
は第1の周期構造を有し、第2の面には前記第1の周期
構造と直交する方向に第2の周期構造を有する構成とし
たので、2つの周期構造を互いに独立して構成できるの
で、同様の効果をより高めることができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、特に、請求項2
に記載の電磁波遮蔽装置において、対向面の一方の面に
のみ市松状に周期構造を有する構成としたので、容易に
同様の効果を得ることができる。
【0012】請求項5に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の電磁波遮蔽装置において、周期構造は、特性イ
ンピーダンスが異なる少なくとも2つの領域を交互に配
列する構成としたので、確実に周期構造を実現できて、
同様の効果を得ることができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、特に、請求項5
に記載の電磁波遮蔽装置において、凸部、凹部、孔部の
少なくとも一つにより特性インピーダンスの異なる領域
を形成する構成としたので、容易に同様の効果を得るこ
とができる。
【0014】請求項7に記載の発明は、特に、請求項5
に記載の電磁波遮蔽装置において、誘電体により特性イ
ンピーダンスの異なる領域を形成する構成としたので、
金属などの複雑な曲げなどが不要となり、容易に同様の
効果を得ることができる。
【0015】請求項8に記載の発明は、特に電子レンジ
において、食品を出し入れできる開口部を有する加熱室
と、前記開口部を開閉するドアと、前記加熱室内に電磁
波を供給して前記食品を加熱する電磁波供給手段と、前
記加熱室と前記ドアとの対向面上に請求項1ないし7の
いずれか1項に記載の電磁波遮蔽装置を有する構成とし
たので、電子レンジから外部へ伝搬する電磁波を遮蔽す
ることができて、簡単な構成で安全性や信頼性を維持す
ることができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0017】(実施例1)図1〜図5は、本発明の第1
の実施例における電磁波遮蔽装置およびこれを用いた電
子レンジを示すものである。
【0018】まず、図1、図2により構成について説明
する。図1は電子レンジ8の構成図であり、本体1内に
は、食品9を出し入れできる開口部10を有する加熱室
11と、開口部10を開閉するドア2と、加熱室11内
に電磁波を供給して食品9を加熱するための電源やマグ
ネトロンや導波管からなる電磁波供給手段12と、加熱
室11とドア2との対向面13、14上に構成されてド
アを閉めた時に互いに直交する方向の周期構造15、1
6を有している。ここで周期構造15、16は、ドア2
を閉めた時に対向面13、14の間からの電磁波を遮蔽
するので、合わせて電磁波遮蔽装置17と呼ぶ。
【0019】図2はドア2を閉めた場合の、断面図であ
り、加熱室11側の対向面13を凹部18状に窪ませて
形成することで周期構造15を構成し、ドア2側の対向
面14を凸部19状に形成することで周期構造16を構
成している。
【0020】次に動作について説明する。電子レンジは
使用者が食品9を出し入れしやすいようにするために、
ドア2を簡単に開けられる構成としている。このため加
熱室11とドア2の対向面13、14の間にはわずかな
がら隙間3があり、加熱室内の電磁波が外部に伝搬する
可能性がある。隙間3の形状は、y方向には狭く、x、
z方向には広いので、電磁波をx、y、z方向への合成
ベクトルと考えると、x方向成分とz方向成分が大きく
なりy方向成分は無視できる。よって外部への電磁波を
遮蔽するためには、x方向成分とz方向成分を遮蔽しな
ければならない。そこで本実施例では、周期構造15で
x方向成分を遮蔽し、周期構造16でz方向成分を遮蔽
している。結局x―z平面上で互いに直交する周期構造
15、16を形成することで、外部への電磁波の伝搬を
遮蔽することができる。
【0021】特に2つの周期構造15、16を対向面1
3、14に互いに独立して構成しているので、お互いに
相手の遮蔽性能を邪魔することが無く、より遮蔽性能が
向上する効果がある。
【0022】またドア2を構成する部材や加熱室11を
構成する部材に、周期的に凸部、凹部を設けるだけで周
期構造15、16を構成しているので、構成が簡単であ
り、部品点数が増えることも無く、製造工程も簡単にな
るという効果が考えられる。
【0023】次に図3〜図5を用いて、周期構造による
電磁波の遮蔽について説明する。図3で対向面20、2
1の間を左から右へと伝搬する周波数f、波長λの電磁
波に対して考える。スリット6が無い場合の対向面2
0、21間の特性インピーダンスをZo、位相定数をβ
とする。位相定数βは電磁波の速度を光速cとすると、
【0024】
【数1】
【0025】で表せる。ここで幅sのスリット6をピッ
チPで周期的に構成したとすると等価的に図4のように
表すことが可能となる。即ち基本の伝送線路(Zo、
β)において、ピッチPの端部に特性インピーダンスZ
pが接続されたということである。このときの電磁波の
伝搬は、Zo、Zp、P、βを用いて、
【0026】
【数2】
【0027】で表せる。このβsは周期構造における最
終的な位相定数であり、図5のような特性で表せる。縦
軸は周波数f、横軸が位相定数βsである。スリット6
によるZpが無い場合はZp=0のため、当然βsはβ
に一致するのに対し、スリット6のためにZpがある場
合は、周波数fによって伝播領域a、遮断領域b、伝搬
領域cというように繰り返される特性となる。まず周波
数f0からf1に近づいていく場合、βsはβから離れ
て大きな値となるが、これはみかけ上、伝搬速度が遅く
なったと考えられる。つまり伝搬速度vがv<cとなる
ので、一般的には遅波回路と呼ばれている。次に周波数
がf1を越えると電磁波は全く伝播しなくなり、これは
f2まで続く。そしてf2を越えるとまた伝搬するよう
になる。よって周期構造によって電磁波を遮蔽するため
には電磁波の周波数fが遮断領域bになるように、Z
o、Zp、Pなどを選べば良いのである。
【0028】図3の構成では簡単に説明できるように、
スリット6を切ることで特性インピーダンスZpを発生
させたが、これに限定されるものではない。特性インピ
ーダンスZoに対して異なる特性インピーダンスの領域
を周期的に形成する、即ち、特性インピーダンスが異な
る少なくとも2つの領域を交互に配列すれば良いと考え
られる。よってスリットで凹部を形成する代わりに凸部
でも良いし、孔部でも良い。あるいは対向面21を金属
などの導体だけではなく誘電体を用いて構成すれば、比
誘電率εを周期的に変えるとか、誘電体形状を周期的に
変えるということでも特性インピーダンスを変更可能で
ある。参考までに、極めて単純なモデルとして対向面に
平行平板線路の概念を導入すると、幅dの2枚の金属導
体平板が距離eで平行に向かい合っており、両者間を比
誘電率εの誘電体で満たした場合の特性インピーダンス
Zaは
【0029】
【数3】
【0030】で求められる。この場合、d、e、εなど
によって特性インピーダンスZaが変更可能であること
を示している。
【0031】なお平行平板線路以外にも、同軸線路、ス
トリップ線路、マイクロストリップ線路、サスペンデッ
ト線路、コプレーナガイド、スロット線路、矩形導波
管、円形導波管、リッジ導波管、表面波伝送線路などい
ろいろな伝送線路が考えられるので、適宜所望の特性イ
ンピーダンスが得られる伝送線路を採用すれば良い。
【0032】(実施例2)図6、図7は、本発明の第2
の実施例における電磁波遮蔽装置およびこれを用いた電
子レンジを示すものである。尚、実施例1と同一符号の
部分は同一構造を有し、詳細な説明は省略する。
【0033】図6はドア2の対向面側の構成図、図7は
図6のC―C断面図である。金属からなるドア2の母材
22の対向面23側に誘電体24を装着しており、誘電
体24は凸部25と凹部26を市松状に配列することで
特性インピーダンスの異なる領域をx―z平面上に周期
構造として構成している。誘電体は、前述の通りその比
誘電率εにより伝送線路の特性インピーダンスを変更可
能であるが、これは誘電体の内部を伝搬する電磁波の波
長λgが空気中の波長λoに対して短くなる作用に起因
している。λgは
【0034】
【数4】
【0035】のように表せる。ちなみに空気の場合はε
=1、誘電体の場合はε>1なので、電磁波から見ると
誘電体内で波長が圧縮され、同じ距離のものでも誘電体
のある場合は誘電体の無い場合に比べて長く見えること
になる。本実施例の場合、z方向に伝搬しようとする電
磁波に対して、凸部25の誘電体の厚みと凹部26の誘
電体の厚みの差により―y方向の距離が違って見えるの
で、よって特性インピーダンスが周期的に変化すること
になる。
【0036】本実施例では対向面の一方の面(ドア側)
のみに市松状に周期構造を有することで、対向面の他方
の面(加熱室側)の周期構造を不要とすることができ、
より簡単な構成とすることができる。
【0037】また、誘電体の形状により特性インピーダ
ンスの異なる領域を形成しているので、チョーク溝のよ
うな金属の曲げ加工を伴なわないので、製造工程を簡単
にできる効果がある。
【0038】さらに、誘電体を用いることで、凸部25
と凹部26を母材22側に向けて配設しても伝搬しよう
とする電磁波から見た特性インピーダンスを変えること
ができるので、使用者に見える面を平坦にすることがで
きて、凸部25が邪魔になったり凹部26にゴミがたま
るというようなことを防げる効果がある。
【0039】(実施例3)図8、図9は、本発明の第3
の実施例における電磁波遮蔽装置およびこれを用いた電
子レンジを示すものである。尚、実施例1、実施例2と
同一符号の部分は同一構造を有し、詳細な説明は省略す
る。
【0040】図8は電子レンジ8の構成図、図9は図8
のD―D断面図である。金属からなる加熱室11側の対
向面27には多数の孔部28を蜂の巣状あるいは格子状
に形成しており、裏側から誘電体29を装着している。
誘電体29は孔部28にはめ込み可能な突起30を有
し、支持部材31によって取りつけられている。本実施
例においては孔部28と誘電体29により特性インピー
ダンスの異なる領域を形成し、蜂の巣状あるいは格子状
のごとく周期構造を構成している。よって簡単な構成で
電磁波の遮蔽性能を維持できる。
【0041】本実施例では、加熱室11側のみに周期構
造を構成しており、ドア2を薄い金属板などで構成する
ことが可能となる効果がある。
【0042】(実施例4)図10は、本発明の第4の実
施例における電磁波遮蔽装置およびこれを用いた電子レ
ンジを示すものである。尚、実施例1、実施例2および
実施例3と同一符号の部分は同一構造を有し、詳細な説
明は省略する。
【0043】第1の実施例と異なるのは、開口部のコー
ナー31近傍で周期構造の向きを変える点である。第1
の実施例では、加熱室11側の対向面13上の周期構造
15は、全て図1の左右方向(即ち図2のx方向)に配
列し、ドア2側の対向面14上の周期構造16は、全て
図1の上下方向(即ち図2のz方向)に配列していた。
一方、本実施例では、まず対向面13上の周期構造32
は、開口部10の上部あるいは下部では凹部18を左右
方向に配列し、開口部10の左部あるいは右部では凹部
18を上下方向に配列し、コーナー31では45度傾け
ている。次に対向面14上の周期構造33は、開口部1
0の上部あるいは下部では凸部19を上下方向に配列
し、開口部10の左部あるいは右部では凸部19を左右
方向に配列し、コーナー31に対向する位置の近傍では
曲線でつながれている。本実施例の構成においては、コ
ーナー31で向きは変わるものの、周期構造32、33
の関係は常に互いに直交しているものである。
【0044】なお、上記各実施例の構成は互いに限定さ
れることなく、各々を組み合わせても良い。たとえば第
1の実施例の構成に、第2、第3の実施例に示したよう
な誘電体を加えても良い。また誘電体を使った他の実施
例として、誘電率εの異なる少なくとも2種類の誘電体
を周期的に配列する方法が考えられる。
【0045】なお、上記実施例の電磁波遮蔽装置は、す
べて電子レンジに応用した例として説明したが、これに
限られるものではない。電磁波を用いた通信機器(無線
機、携帯電話など)や治療器や計測器や加熱機器やその
他の機器の筐体に用いることで外部への電磁波の伝搬を
遮蔽することができる。またこれらの機器とは関係の無
い機器であっても、電子部品を用いているもので、電磁
波による外来ノイズを防止したい場合のシールド装置と
して使用することも考えられる。さらに他の電磁波遮蔽
装置としては、シールドルームなどの設備や建物、ある
いは開口部とドアを有するもの全般への応用展開が考え
られる。
【0046】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、互いに直交する方向に周期構造を有するこ
とで、簡単な構成でも互いに直交する方向への電磁波の
伝搬をそれぞれ遮蔽することができ、遮蔽性能を向上す
ることができる。特に電子レンジの場合、外部へ伝搬す
る電磁波を遮蔽することができて、簡単な構成で安全性
や信頼性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電磁波遮蔽装置およ
びこれを用いた電子レンジの構成図
【図2】同、断面構成図
【図3】同、周期構造の構成図
【図4】同、等価回路の構成図
【図5】同、特性図
【図6】本発明の実施例2における電磁波遮蔽装置を用
いた電子レンジのドアの構成図
【図7】同、C―C線の断面構成図
【図8】本発明の実施例3における電磁波遮蔽装置およ
びこれを用いた電子レンジの構成図
【図9】同、C―C線の断面構成図
【図10】本発明の実施例4における電磁波遮蔽装置を
用いた電子レンジの構成図
【図11】従来の電子レンジの構成図
【図12】同、A―A線の断面構成図
【図13】同、Bからみた構成図
【図14】従来の他の電子レンジの構成図
【図15】従来の他の電子レンジの構成図
【図16】従来の他の電子レンジの構成図
【符号の説明】
2 ドア 3 隙間 8 電子レンジ 9 食品 10 開口部 11 加熱室 12 電磁波供給手段 13、14、20、21、23、27 対向面 15、16、32、33 周期構造 17 電磁波遮蔽装置 18、26 凹部 19、25 凸部 24、29 誘電体 28 孔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 直史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K090 JB05 3L086 BA07 BC06 DA02 5E321 AA03 AA14 AA31 AA50 BB02 CC09 GG05 GG11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直交する方向に周期構造を有する
    ことで電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽装置。
  2. 【請求項2】 電磁波が伝搬可能な隙間を形成する対向
    面上に周期構造を有する構成とした請求項1記載の電磁
    波遮蔽装置。
  3. 【請求項3】 対向面の第1の面には第1の周期構造を
    有し、第2の面には前記第1の周期構造と直交する方向
    に第2の周期構造を有する構成とした請求項2記載の電
    磁波遮蔽装置。
  4. 【請求項4】 対向面の一方の面にのみ市松状に周期構
    造を有する構成とした請求項2記載の電磁波遮蔽装置。
  5. 【請求項5】 周期構造は、特性インピーダンスが異な
    る少なくとも2つの領域を交互に配列する構成とした請
    求項1記載の電磁波遮蔽装置。
  6. 【請求項6】 凸部、凹部、孔部の少なくとも一つによ
    り特性インピーダンスの異なる領域を形成する構成とし
    た請求項5記載の電磁波遮蔽装置。
  7. 【請求項7】 誘電体により特性インピーダンスの異な
    る領域を形成する構成とした請求項5記載の電磁波遮蔽
    装置。
  8. 【請求項8】 食品を出し入れできる開口部を有する加
    熱室と、前記開口部を開閉するドアと、前記加熱室内に
    電磁波を供給して前記食品を加熱する電磁波供給手段
    と、前記加熱室と前記ドアとの対向面上に請求項1ない
    し7のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽装置を有する構
    成とした電子レンジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100690648B1 (ko) 2004-07-30 2007-03-09 엘지전자 주식회사 전자파 가열기의 전자파 차폐장치
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