JPH05124651A - 密閉された多層包装および包装材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は相互に重なりかつシールされる縦方
向マージンを有するチューブに成形される少なくとも１
つの多層ストリップから概して長方形の包装を形成す
る。 【構成】 一方のストリップの熱可塑性層の内層が包装
内に位置する該ストリップの縦方向マージンから突出す
る保護フラップを有し、該フラップは外側へ折り返され
て該ストリップの隣接マージン領域に接着され、一方該
ストリップの他方の「外側」マージンが、折り返しフラ
ップの少なくとも一部分に重なりかつ折り返しフラップ
とおよび外側マージンの熱可塑性内層とを介して内側マ
ージンの外面にヒートシールされる内層を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、形状が概して長方形で
ありかつ相互に液密にシールされた重ね縦方向マージン
を有するチューブに成形された少なくとも１つの多層ス
トリップからなる密閉されたとくに無菌の多層包装であ
って、該多層ストリップが包装の内側から外側にかけ
て：熱接着型熱可塑性材料の内層と、次の層に接着する
ための層とともに設けられたオプションとしてのガスお
よび光の遮断フィルムとボール紙のような比較的剛な材
料からなる支持層と、および熱接着型熱可塑性材料から
なるオプションとして設けられた薄いカバー層とを含
み、前記多層ストリップの２つの縦方向マージンのうち
の「内側」マージンの内層の端縁部分外側後方方向に折
り返されかつ他方の「外側」縦方向マージンの内層にヒ
ートシール可能であるところの該密閉されたとくに無菌
の多層包装に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】たとえば欧州特許第０ １２４ ７７２
号に記載のようなこのタイプの従来技術の包装において
は、多層ストリップの縦方向マージンの１つがその表面
からその厚さの約半分まで部分的に切り込まれ、これに
よりボール紙（カード）支持層の厚みの一部分が該ボー
ル紙の切込部分の下側の層とともに残り、該下側の層は
熱接着型熱可塑性材料の内層を含む。この場合に縦方向
マージンの切込部分の半分は内層が前記マージンの外層
へそれ自身上に折り返され、これにより内層が前記マー
ジンの外層に合わせられかつチューブ形状の多層ストリ
ップの他方の「外側」マージンの内層に直接ヒートシー
ル折り返される。多層ストリップの２つの縦方向マージ
ンの間の接合部における良好なシールを行うためには、
切込みおよび切込部分の折り返しはきわめて正確に行わ
れなければならず、また外側マージンは切込部分の折り
返し部分の上に重なるだけでなくまた内側マージンの隣
接領域上にも重ならなければならない。当該の層の厚さ
および包装が形成される速度が与えられたとき、この要
求を正確に満足させることがきわめて困難かまたは不可
能であり、また外側マージンとおよび内側マージンの切
込折り返し部分との間のシール不良のために切り込まれ
たボール紙が前記包装内に含められた液体物質にさらさ
れて湿っていく。したがってボール紙支持層の切込み端
縁部またはマージンは液体と直接接触するようになり、
これによりボール紙の前記層はある程度膨潤しこの膨潤
が２つの重ね合わされたマージン間のシールの局部破壊
をもたらし、これにより包装の流体気密を破壊する。

【０００３】欧州特許第０ ００６ ２５９号におい
て、そのマージンが切り込まれない多層ストリップを使
用することによって長方形包装を作ることおよび液体が
ボール紙層の裸端縁部と接触しないように包装の内部の
ストリップの２つの縦方向マージンの接合領域をシール
テープで被覆することの提案がなされ、この場合熱可塑
性シールテープが包装の内面に、さらにとくに内側縦方
向マージンの内面におよび外側マージンに直接隣接して
内側マージン上に重なるストリップの領域の内面に液密
に接着し、これによりチューブ形状の包装ストリップの
内側マージンの端縁部と外側マージンの隣接領域との間
に一種の縦方向チャネルを残して形成する。

【０００４】重ね縦方向マージンを有するチューブの内
側でこのシールテープを取り扱うことは包装の内面にテ
ープを貼ることになるのできわめて面倒である。さらに
このシールテープに伴う僅かなシールの失敗がすべての
チャネルしたがってボール紙のすべての層を封入される
材料で湿らせることになる。

【０００５】米国特許第４ ５８９ ５９１号は、チュ
ーブに成形された多層ストリップの内側マージンをそれ
自身の上に折り返しかつ外側マージンを内側マージンの
折り返し部分の内層の一部分上におよび前記内側マージ
ンの折り返されてない部分に属するボール紙層の隣接部
分上にヒートシールすることを提案し、この場合２つの
縦方向マージンの間の接合領域は内側マージンの折り返
し領域からある距離だけ広がっている。この方法は本
来、包装内に含められている液体がボール紙層に到達し
て湿らせるのを防ぐ。しかしながら、内側マージン内に
おける折り返しは厚いリムを形成し、このリムが外側マ
ージンへのヒートシールを困難にしかつこれが縦方向マ
ージンに平行なチューブ状隙間を残し、したがって外側
の湿気がこれらの隙間に浸入してボール紙を膨潤させ、
該湿分はついには２つのマージンの間のヒートシールを
破壊する。さらに内側マージンを折り返しかつ外側マー
ジンを内側マージンの折り返されてない部分にシールす
ることは、より幅広いストリップが設けられなければな
らずかつ一定量の包装に対して多層ストリップの無駄な
量を与えることを意味する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はこれら
の欠点を排除しまたは少なくともそれらを軽減すること
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的は、同一多層ス
トリップのヒートシールされた２つの縦方向マージンの
間かまたは第１の多層ストリップの縦方向マージンと第
２の多層ストリップの縦方向マージンとの間のいずれか
の接合領域において、包装の内側に位置する「内側」縦
方向マージンの熱可塑性材料の内層の端縁部分が保護フ
ラップにより形成され、該保護フラップは前記内側マー
ジンから、同一マージンの他の層またはフィルムの重ね
られかつ位置が合わされた端縁部分から短いが十分な距
離だけ突出し、かつ外側へ折り返され、これにより前記
他方の層またはフィルムの端縁部上に液密に重なりまた
前記ストリップの外面のマージン領域上に重なりおよび
それらに接着することと；およびストリップの他方の
「外側」マージンが内側マージンの外面にヒートシール
されるが、内側マージンの熱可塑性内層を伸長しかつ該
内側マージンの外面にヒートシールされたフラップの折
り返し部分が外側マージンの熱可塑性内層と前記内側マ
ージンの前記外面との間に挿入され、前記フラップが前
記マージンの各々に液密に接着することと；によって達
成される。

【０００８】この設計により、ボール紙（カード）の層
の端縁部は直接保護フラップにより被覆され、該保護フ
ラップは同時に内側マージンと外側マージンとの間の接
合を改良するように働く。フラップが折り返される領域
からおよび重ね合わせ領域の幅から害となる隙間がすべ
て排除されかつ該重ね合わせ領域の厚みが長期間の流体
気密シールを提供するのに必要なだけの最小厚さにおさ
えられる。

【０００９】本発明はまた、結果として包装の内面を構
成する熱接着型熱可塑性材料の「内」層とおよび該内層
に直接接着するかまたは光および流体遮断層および支持
層と前記遮断層との間の接着層を介して間接的に内層に
接着するボール紙の支持層とを含み、またオプションと
して熱接着型熱可塑性材料の外側カバー層をも含む多層
ストリップの形状の包装材料にも関するものである。

【００１０】このタイプの多層ストリップの形状の包装
材料は、ストリップの種々の層が見える縦方向マージン
を有するか（欧州特許第０ ００６ ２５９号を参照）
または保護が不完全である（欧州特許第０ １２４ ７
７２号、米国特許第４ ５８９ ５９１号）。その結果
比較的短期間の間に、２つの縦方向マージン間の接合領
域内に存在するボール紙層の部分が外部の湿気または包
装内に含められる液体からの湿分と接触する危険性があ
り、またこの結果起こるボール紙の膨潤が包装の流体気
密を破壊させる。

【００１１】本発明の目的はこの欠点を排除することで
ある。

【００１２】この目的のために、多層ストリップの内層
が保護フラップを形成するように少なくとも一方側に沿
って横方向に伸長され、該保護フラップが前記ストリッ
プの他の層のすべての重ね横方向端縁部を超えて前記重
ね端縁部上に折り返し可能な十分な距離だけ伸長し、こ
れにより前記端縁部と前記ストリップの外面のマージン
領域との上に重なり、該マージン領域が結果としてそれ
に接着された同一ストリップの他方のマージンまたは第
２の多層ストリップのマージンを有する。

【００１３】したがって、包装の内側マージンの端縁部
をシールするのに必要な手段はすでに部分的に多層スト
リップに付属され、これにより最終包装の製作を著しく
容易にする。

【００１４】添付図面による下記のいくつかの実施態様
に関する説明からその他の利点および特徴が明らかにな
ろう。

【００１５】

【実施例】本説明の密閉された多層包装は無菌の内面を
有しかつ該して全体形状が長方形でありまたは形状がそ
れに類似するものである。このタイプの包装は少なくと
も１つの多層ストリップからまたはそのマージンが重な
り合う２つの多層ストリップから製作されかつ相互に液
密に接着される。それが製作される間に充填が行われる
このタイプの包装を製作する方法はたとえば、フランス
特許第１ １９２６９７号および第１ １９８ ７９２
号から、スイス特許第６２１ ７４４号からおよび欧州
特許第０ ０８３ １３１号および第０ ３０２ ４１
３号から、それほど数多くはないがこれらの特許から周
知であるので、本説明は本発明の基本的特徴に制限す
る。

【００１６】図１から明らかなように、それから長方形
包装１が製作されかつ該包装が製作されかつ最終シール
を行う前に液体および／または種々の粘土の半液体物質
が該包装に充填されるところの包装材料は、包装１の内
側から外側にかけて：ポリエチレンのような熱接着型熱
可塑性材料の内層３と；比較的剛ではあるが折り返しが
可能なボール紙のような材料からなる支持層である次の
層６と丈夫な接着を形成するための熱接着型接着層５と
ともにアルミニウム箔などのような気密でかつ光を遮る
オプションとして設けられる遮断フィルムまたは層４
と；およびポリエチレンのような熱接着型熱可塑性材料
からなるオプションとして設けられる薄いカバー層７
と；を含む少なくとも１つの多層ストリップ２からな
る。

【００１７】本発明は与えられた組成の多層ストリップ
に関するものではなく熱可塑性内層３と支持層６とを含
む多層ストリップであって該ストリップ２内の他の層の
数および性質が要求に応じて可変である該多層ストリッ
プ２（図２参照）にとくに関するものなので、多層スト
リップ２の組成は例として上に記載のものに限定されな
いことは当然である。

【００１８】とくに図２ないし図７からわかるように、
内層３は少なくとも一方側から横方向に突出し、これに
より多層ストリップ２の幅全体に沿って走りかつ前記ス
トリップ２の他の重ね層４，５，６および７のすべての
横方向端縁部（すなわちマージンの側部）９を超えて距
離ｄだけ突出するところの保護フラップ８を形成し、こ
こで距離ｄは前記端縁部９とおよび前記ストリップ２の
外面１０のマージン領域１０ａとをシール状態に被覆す
るように保護フラップ８が前記重ね端縁部９にわたって
折り返されるのに十分であり、該マージン領域１０ａは
その結果ヒートシールによりそれに対して液密に接着さ
れた同一ストリップ２の他方のマージン２ｂ（図３およ
び図４）を有するかまたは第２の多層ストリップ１０２
の縦方向マージン１０２ａ、１０２ｂの一方（たとえば
１０２ａ）（図５，図６）を有する。

【００１９】図３は単一の多層ストリップ２から形成さ
れたチューブ１１を示し、ここでチューブ１１の周縁の
主要部分は破線により略図で示されている。この場合
に、ストリップ２の片側に沿って他の層４ないし７の端
縁部９を超えて内層３を伸長するフラップ８の内面は所
定の圧力Ｐの作用のもとに同一多層ストリップの他方の
マージン２ｂの内層３の内面に軟化された状態でヒート
シールされ、これによりフラップ８の縦方向に伸長する
端縁部はストリップ２の他方のマージン２ｂの端縁部と
一致するようになる（図３）。包装１の製作における次
の作業は、組み合わされたフラップ８とマージン２ｂと
をフラップ８の幅ｄの全体にわたり前記フラップと前記
端縁部９との間にいかなる隙間も残すことなしにストリ
ップ２の第１のマージン２ａの裸の端縁部９の周りに折
り返すことと、およびフラップ８を該幅ｄの少なくとも
一部分にわたりおよび好ましくは該幅ｄの全体にわたり
前記ストリップ２の外面１０上の隣接マージン領域１０
ａに（たとえば図４参照）ヒートシールすることと、で
ある。これは単一ストリップ２または２つのストリップ
２および１０２の２つのマージン（たとえば２ａ，２
ｂ）の間の永久的な液密接着を提供し、一方同時に支持
層６を端縁部からの湿気の浸入に対から保護する。

【００２０】上記のように、仕上げられた包装１におい
て、保護フラップ８はチューブ１１の内側マージン２ａ
および結果として得られる包装１の外面１０上に重な
り、かつ該保護フラップ８はマージン２ａと外側マージ
ン２ｂとがその幅の範囲にわたり相互にヒートシールさ
れる領域の幅に対応する（層４ないし７の厚さを無視す
る）ところのマージン領域１０ａを被覆する。フラップ
８が重ねられたマージン領域の少なくとも一部分にわた
りチューブ１１または包装１の内側マージン２ａの外面
にそれ自身ヒートシールされることは当然である。保護
フラップ８は、その上に重なるチューブ１１または包装
１の外側マージン２ｂを有するマージン領域１０ａの全
体にわたりチューブ１１の内側マージン２ａの外面１０
上に重なるのが好ましく、該保護フラップ８はマージン
領域１０ａの全体にわたり内側マージン２ａの外面１０
とおよび多層ストリップ２の外側マージン２ａの内層３
との両方にヒートシールされる。

【００２１】一般に用語「内側マージン」はその外面１
０、１０ａが部分的に保護フラップ８により被覆されか
つ包装１またはチューブ１１の内側に存在するところの
多層ストリップのマージンを示し、一方用語「外側マー
ジン」は保護フラップを含まずかつ包装１またはチュー
ブ１１の外側に存在する多層ストリップのマージンを示
す。

【００２２】図８および図９から明らかなように、多層
ストリップ２は２つの保護フラップ８および１０８を形
成するように両側に沿って横方向に突出する内層３を有
し、該保護フラップ８および１０８の各々は同一側で前
記ストリップの他の層４ないし７のすべてに対応する重
ね横方向端縁部９および１０９を超えて突出し、該フラ
ップはそれが前記重ね端縁部９または１０９の上に折り
返されかつそれが前記端縁部９または１０９とおよび前
記ストリップ２の外面１０のマージン領域１０ａまたは
１１０ａとの両方の上にシール状態に重なることが可能
な十分な距離ｄだけ伸長する。

【００２３】この場合に包装１またはチューブ１１はこ
の第１の多層ストリップ２とおよび／または通常の第２
の多層ストリップ１０２とを用いて製作され、すなわち
ストリップ１０２は保護フラップを含まず、該ストリッ
プ１０２の２つの「外側」マージン１０２ａ、１０２ｂ
の一方１０２ａがそれの内層１０３を介してフラップ８
にヒートシールされるが、その前に該フラップは所定位
置に折り返されてこれにより第１のストリップ２の第１
の内側マージン２ａの外面１０に接着され、一方他方の
外側マージン１０２ｂは同様にフラップ１０８とおよび
該フラップ１０８の折り返し部分を介して第１の多層ス
トリップ２の他方の内側マージン２ａ′の外面１０とに
ヒートシールされる（図６）。

【００２４】図９からもわかるように、その２つのマー
ジン（端縁部９および１０９）の間の多層ストリップ２
の幅２Ｌすなわち保護フラップ８および１０８を含まな
いその幅は単一ストリップから製作された包装１に使用
されるようなストリップの幅Ｌの２倍である。図９に示
すような多層ストリップのタイプは垂直平面１３により
２つの別々のストリップに分割され、各々は図２の例に
示すような１つの保護フラップを有している。

【００２５】多層ストリップの内層３の薬品滅菌のし直
しを排除するために、通常のように内層３の熱間押出し
の間にそのフラップ８および／または１０８を含む前記
内層を滅菌しかつ結果的に包装１の内側となる面を剥離
用保護シート１４で被覆することが可能であり、該剥離
用保護シート１４の前記内層３に隣接する面は同様に無
菌である。内層と同様に、剥離用シートはポリエチレン
タイプの熱可塑性材料で製作してよい（図７および図
８）。

【００２６】図５は２つの多層ストリップ２および１０
２から製作された包装１またはチューブ１１を示す。第
１のストリップ２の第１の内側マージン２ａはフラップ
８を含み、該フラップ８は上記のように外側に折り返さ
れかつ外面１０のマージン部分１０ａ上にヒートシール
される。第２の多層ストリップ１０２の外側マージン１
０２ｂ（そのマージン１０２ｂはフラップを有しない）
における内層１０３もまた前記フラップ８にヒートシー
ルされる。第１のストリップ２と同様に第２のストリッ
プ１０２の内側マージン１０２ａには内層１０３を伸長
したフラップ１０８が設けられ、対応マージンの端縁部
１０９の周りに折り返されたのちに該フラップは第２の
ストリップ１０２の外面１１０にヒートシールされる
が、その前に該フラップはたとえば折り返すことにより
第１のストリップ２の外側マージン２ｂの内層３にあら
かじめヒートシールされている。

【００２７】言い換えると、接合領域においては、２つ
のストリップ２，１０２の各々は包装１の内側マージン
２ａ，１０２ａを構成するように設計された第１のマー
ジンに沿って内層３，１０３を含み、該内層３，１０３
は保護フラップ８，１０８により横方向に伸長され、該
フラップ８，１０８は外側へ折り返され、これにより前
記ストリップの他の層４，５，６および７の端縁部９，
１０９上にシール状態に重なりまた前記ストリップの外
面１０，１１０に隣接するマージン領域上にも重なりお
よびそれらに接着する。各ストリップ２，１０２の第２
のマージン２ｂ，１０２ｂは他方のストリップ１０２，
２の隣接する第１のマージン１０２ａ，２ａ上に重なり
かつ該第１のマージン２ａ，１０２ａは他方のストリッ
プ２，１０２の前記第１のマージン２ａ，１０２ａ上に
重なるフラップ８，１０８の折り返し部分を介して該ス
トリップの内層１０３，３にヒートシールされる。

【００２８】包装は２つの多層ストリップ２，１０２か
ら製作してもよく、この場合第１のストリップの第１の
マージンは第２のストリップのマージンの一方にヒート
シールされまた第１のストリップの第２のマージンは前
記第２のストリップの他方のマージンにヒートシールさ
れる。この場合に、第１のストリップ２は２つの横方向
マージン２ａ，２ａ′を含み、これらのマージン２ａ，
２ａ′の各々は第２のストリップ１０２のマージン１０
２ａ，１０２ｂの一方により被覆されまた第１のストリ
ップ２の内層３は両側に沿って横方向にそれぞれの保護
フラップ８および１０８により伸長され、該保護フラッ
プ８および１０８の各々は外側に折り返され、これによ
り前記第１のストリップ２の外層の端縁部上にシール状
態に重なりまた前記第１のストリップ２の外面１０の隣
接マージン領域上にも重なりおよびそれらに接着する。
第１のストリップ２の対応マージン上に重なる第２のス
トリップ１０２のマージン１０２ａおよび１０２ｂの各
々はその内層１０３を介して前記第１のストリップ２の
隣接マージン２ａ，２ａ′の対応端縁部８，１０８の折
り返し部分にヒートシールされる。

【００２９】本発明の包装材料においては、剥離用保護
シートは第２の多層ストリップ１０２の内層１０３で構
成してもよい。ある場合においては、シリコンワックス
または類似材料の中間フィルム１５が第１の多層ストリ
ップ２の内層３と第２の多層ストリップ１０２の内層１
０３との間に挿入され、該中間フィルム１５は剥離の間
にそれが内層３，１０３の一方または他方に付着された
まま残されかつヒートシール作業の間に圧力をかけたと
きにその面から除去される（図１０）。

【００３０】包装材料の他の実施態様においては、剥離
用保護シートは第２の多層ストリップ１０２の内層１０
３によって構成してもよく、該内層１０３は第１の多層
ストリップ２の内層３に剥離可能状態に直接接着され、
内層３および１０３の各々はポリオレフィンとくにヒー
トシール可能なグラフト重合されたポリオレフィンによ
り構成されている。２つの多層ストリップ２および１０
２が相互に剥離可能状態に接着されているとき、それら
は各ストリップの保護フラップ８または１０８が他方の
多層ストリップの剛な部分によって支持されるようにオ
フセットされた状態に重ね合わされることが有利である
のがわかるであろう。この包装材料は押出しまたは熱可
塑性層の非熱可塑性層（ボール紙またはアルミニウム
箔）上への接着により連続的に作られ、このとき２つの
内層が別々に押し出されかつ押し出されたのちに相互に
合わせられるが、これらはまだ十分にホットなうちに行
われる。これらは僅かに異なる温度で（たとえば２０°
Ｃないし３０°Ｃの温度差を設けて）別々に押し出して
もよくまた別々に押し出したのちにすぐ相互に合わせて
もよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】ストリップの一部分が相互に分離された層を有
するように示された少なくとも１つの多層ストリップか
らなる密閉された包装の斜視図である。

【図２】包装材料の第１の実施態様の側断面図である。

【図３】図２に示した単一の多層ストリップ材料から製
作される途中の包装の略側断面図である。

【図４】とくに前記ストリップの２つの縦方向マージン
の間の接合領域を示した図２に示すような単一多層スト
リップから製作された包装の略側断面図である。

【図５】図１に示すタイプの２つの多層ストリップから
製作された包装の略側断面図である。

【図６】２つの多層ストリップのうちの一方（図の右
側）が通常の多層ストリップでありまた他方が図８およ
び図９の一方または他方に示すような多層ストリップで
あるところの２つの多層ストリップから製作された包装
の略側断面図である。

【図７】単一多層ストリップの変更態様の略側断面図で
ある。

【図８】単一多層ストリップの他の変更態様の略側断面
図である。

【図９】単一多層ストリップのさらに他の変更態様の略
側断面図である。

【図１０】相互にそれらの内層を介して接着される２つ
の多層ストリップのセットの一実施態様の略側断面図で
ある。

【図１１】相互にそれらの内層を介して接着される２つ
の多層ストリップのセットの他の実施態様の略側断面図
である。

【符号の説明】

１，１１ 包装 ２ 第１の多層ストリップ ２ａ，１０２ａ 内側縦方向マージン ２ｂ，１０２ｂ 外側縦方向マージン ３，１０３ 内層 ４ ガスおよび光の遮断フィルム ５ 接着するための層 ６ 支持層 ７ カバー層 ８，１０８ 保護フラップ ９，１０９ 重ね横方向端縁部 １０，１１０ 外面 １０ａ，１１０ａ マージン領域 １４ 剥離用保護シート １５ 中間層 １０２ 第２の多層ストリップ

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 形状が概して長方形でありかつ相互に液
   密にシールされた重ね縦方向マージンを有するチューブ
   に成形された少なくとも１つの多層ストリップ（２，１
   ０２）からなる密閉されたとくに無菌の多層包装であっ
   て、該多層ストリップが包装の内側から外側にかけて：
   熱接着型熱可塑性材料の内層（３，１０３）と、次の層
   に接着するための層（５）とともに設けられたオプショ
   ンとしてのガスおよび光の遮断フィルム（４）とボール
   紙のような比較的剛な材料からなる支持層（６）と、お
   よび熱接着型熱可塑性材料からなるオプションとして設
   けられた薄いカバー層（７）とを含み、前記多層ストリ
   ップの２つの縦方向マージンのうちの「内側」マージン
   の内層の端縁部分が外側後方方向に折り返されかつ他方
   の「外側」縦方向マージンの内層にヒートシール可能で
   あり、該包装が：同一多層ストリップ（２）のヒートシ
   ールされた２つの縦方向マージン（２ａ，２ｂ）の間か
   または第１の多層ストリップ（２）の縦方向マージンと
   第２の多層ストリップ（１０２）の縦方向マージン（１
   ０２ａ，１０２ｂ）との間かのいずれかの接合領域にお
   いて、包装の内側に位置する「内側」縦方向マージンの
   熱可塑性材料の「内」層（３，１０３）の端縁部分が保
   護フラップ（８，１０８）により形成され、該保護フラ
   ップ（８，１０８）は前記内側マージンから、同一マー
   ジンの他の層またはフィルムの重ねられかつ位置が合わ
   された端縁部（９，１０９）から短いが十分な距離だけ
   突出し、かつ外側へ折り返され、これにより前記他の層
   またはフィルムの端縁部（９，１０９）上に液密に重な
   りまた前記ストリップ（２，１０２）の外面（１０，１
   １０）の隣接マージン領域（１０ａ，１１０ａ）上にも
   重なりおよびそれらに接着することと；およびストリッ
   プ（２，１０２）の他方の「外側」マージン（２ｂ，１
   ０２ｂ）が内側マージン（２ａ，１０２ａ）の外面にヒ
   ートシールされるが、内側マージン（２ａ，１０２ａ）
   の熱可塑性内層（３，１０３）を伸長しかつ該内側マー
   ジン（２ａ，１０２ａ）の外面にヒートシールされたフ
   ラップ（８，１０８）の折り返し部分が外側マージン
   （２ｂ，１０２ｂ）の熱可塑性内層（３，１０３）と前
   記内側マージン（２ａ，１０２ａ）の前記外面との間に
   挿入され、前記フラップが前記マージンの各々に液密に
   接着することと；を特徴とする密閉されたとくに無菌の
   多層包装。
2. 【請求項２】 保護フラップ（８，１０８）がマージン
   領域（１０ａ，１１０ａ）にわたり内側マージン（２
   ａ，１０２ａ）の外面（１０，１１０）上に重なり、該
   マージン領域（１０ａ，１１０ａ）の幅は内側および外
   側マージン（２ａ，１０２ａ；２ｂ，１０２ｂ）が相互
   にヒートシールされかつ重ねマージン領域の少なくとも
   一部分にわたり内側マージンの前記外面にヒートシール
   されるところの領域の幅に対応するものであることを特
   徴とする請求項１の包装。
3. 【請求項３】 保護フラップ（８，１０８）が外側マー
   ジン（２ｂ，１０２ｂ）により被覆されたマージン領域
   （１０ａ，１１０ａ）の全体にわたり内側マージン（２
   ａ，１０２ａ）の外面（１０，１１０）上に重なること
   と；および該保護フラップ（８，１０８）が前記マージ
   ン領域の全体にわたり内側マージンの外面とおよび外側
   マージンの内層との両方にヒートシールされることと；
   を特徴とする請求項１または２の包装。
4. 【請求項４】 ２つの多層ストリップ（２，１０２）か
   らなる包装であって、第１のストリップの第１のマージ
   ンが第２のストリップのマージンの一方にヒートシール
   されかつ第１のストリップの第２のマージンが前記第２
   のストリップの他方のマージンにヒートシールされると
   ころの包装において、該包装が：接合領域において２つ
   のストリップ（２，１０２）の各々が包装の内側マージ
   ン（２ａ，１０２ａ）を構成するように設けられた第１
   のマージンに隣接して内層（３，１０３）を含み、該内
   層（３，１０３）が保護フラップ（８，１０８）により
   横方向に伸長され、該保護フラップ（８，１０８）が前
   記ストリップの他の層の端縁部（９，１０９）上に重な
   りかつ前記ストリップの外面（１０，１１０）に隣接す
   るマージン領域（１０ａ，１１０ａ）にも重なるように
   外側に折り返され、およびそれらに接着することと；お
   よび各ストリップの第２のマージン（２ｂ，１０２ｂ）
   が他方のストリップの第１の隣接マージン上に重なりか
   つその内層（３，１０３）を介して他方のストリップの
   前記第１のマージンを被覆するフラップの折り返し部分
   にヒートシールされることと；を特徴とする請求項１な
   いし３のいずれかの包装。
5. 【請求項５】 ２つの多層ストリップ（２，１０２）か
   らなる包装であって、第１のストリップ（２）の第１の
   マージン（２ａ）が第２のストリップ（１０２）のマー
   ジン（１０２ａ，１０２ｂ）の一方にヒートシールされ
   かつ第１のストリップの第２のマージン（２ｂ）が前記
   第２のストリップの他方のマージン（１０２ａ，１０２
   ｂ）にヒートシールされるところの包装において、該包
   装が：第１のストリップ（２）が２つの横方向マージン
   を含み、該横方向マージンの各々がそれの上に重なる第
   ２のストリップ（１０２）のマージン（１０２ａ，１０
   ２ｂ）の一方を有することと；第１のストリップ（２）
   の内層（３）が各々の側から横方向に保護ストリップ
   （８）の形状で伸長し、該保護ストリップ（８）が前記
   第１のストリップの他の層の端縁部上に液密に重なりか
   つ前記第１のストリップの外面（１０）の隣接マージン
   領域（１０ａ）上にも重なるように外側へ折り返されお
   よびそれらに接着することと；および第１のストリップ
   の対応するマージン上に重なる第２のストリップ（１０
   ２）のマージン（１０２ａ，１０２ｂ）の各々がその内
   層（１０３）を介して前記第１のストリップの隣接マー
   ジンにおいて対応するフラップの折り返し部分にヒート
   シールされることと；を特徴とする請求項１ないし３の
   いずれかに記載の包装。
6. 【請求項６】 結果として包装（１，１１）の内面を構
   成する熱接着型熱可塑性材料の「内」層（３，１０３）
   とおよび該内層（３，１０３）に直接接着するかまたは
   光および流体遮断層（４）および支持層（６）と前記遮
   断層（４）との間の接着層（５）を介して間接的に内層
   （３，１０３）に接着するボール紙の支持層（６）とを
   含み、またオプションとして熱接着型熱可塑性材料の外
   側カバー層（６）をも含む多層ストリップの形状の包装
   材料において、該包装材料が：多層ストリップ（２，１
   ０２）の内層（３，１０３）が保護フラップ（８，１０
   ８）を形成するように少なくとも一方側に沿って横方向
   に伸長され、該保護フラップ（８，１０８）が前記スト
   リップの他の層（４，５，６，７）のすべての重ね横方
   向端縁部（９，１０９）を超えて前記重ね端縁部上に折
   り返し可能な十分な距離だけ伸長し、これにより前記端
   縁部と前記ストリップの外面（１０，１１０）のマージ
   ン領域（１０ａ，１１０ａ）との上に重なり、該マージ
   ン領域（１０ａ，１１０ａ）が結果としてそれに接着さ
   れた同一ストリップ（２）の他方のマージンまたは第２
   の多層ストリップのマージン（１０２ａ，１０２ｂ）を
   有することを特徴とする包装材料。
7. 【請求項７】 内層（３）が２つの保護フラップ（８，
   １０８）を形成するように両側から横方向に伸長され、
   該保護フラップ（８，１０８）の各々が同じ側でかつ前
   記ストリップ（２，１０２）の他の層（４，５，６，
   ７）のすべてに対応する重ね横方向端縁部（９，１０
   ９）を超えてある距離だけ突出し、該距離は該保護フラ
   ップ（８．１０８）が前記重ね端縁部上に折り返されか
   つ前記端縁部上に液密に重なりまた前記ストリップの外
   面（１０，１１０）のマージン領域（１０ａ，１１０
   ａ）にも重なり、該マージン領域（１０ａ，１１０ａ）
   が結果として第１のストリップと同一または類似の組成
   の第２の多層ストリップ（１０２）の２つの縦方向マー
   ジン（１０２ａ，１０２ｂ）の一方の内層（３，１０
   ３）を有するがそれに圧着される保護フラップを有しな
   いことを特徴とする請求項６の包装材料。
8. 【請求項８】 ２つのマージンの間の多層ストリップ
   （２，１０２）の幅すなわち任意の保護フラップを考慮
   しないで測定された幅が単一ストリップから包装を製作
   するのに使用されるストリップの幅の２倍であることを
   特徴とする請求項６または７の包装材料。
9. 【請求項９】 任意の保護フラップ（８，１０８）を含
   む内層（３，１０３）が実質的に包装の内側を向く側に
   無菌面を有し、該無菌面が剥離用保護シート（１４）に
   より被覆され、該剥離用保護シート（１４）の保護フラ
   ップ（８，１０８）に隣接する面は同様に無菌であるこ
   とを特徴とする請求項６または７の包装材料。
10. 【請求項１０】 剥離用保護シート（１４）が第２の多
    層ストリップ（１０２）の内層（３）で構成されること
    と；および第１の多層ストリップ（２）の内層（３）と
    第２の多層ストリップ（１０２）の内層（１０３）との
    間にシリコンワックスまたは類似材料（１５）の中間層
    が挿入され、該中間フィルム（１５）が剥離の間それが
    内層（３，１０３）の一方または他方に付着したままで
    ありかつそれが圧力をかけたときにその面から除去され
    ることを特徴とする請求項９の包装材料。
11. 【請求項１１】 剥離用保護シートが第２の多層ストリ
    ップ（１０２）の内層（１０３）により構成され、該内
    層（１０３）が剥離可能状態に第１の多層ストリップ
    （２）の内層（３）に直接接着し、内層（３，１０３）
    の各々がポリオレフィンとくにヒートシール可能なグラ
    フト重合されたポリエチレンからなることを特徴とする
    請求項９の包装材料。