JPH05123130A - L−グルタミン酸から誘導された甘味剤およびその合成方法 - Google Patents

L−グルタミン酸から誘導された甘味剤およびその合成方法

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JPH05123130A
JPH05123130A JP4104925A JP10492592A JPH05123130A JP H05123130 A JPH05123130 A JP H05123130A JP 4104925 A JP4104925 A JP 4104925A JP 10492592 A JP10492592 A JP 10492592A JP H05123130 A JPH05123130 A JP H05123130A
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naphthoyl
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Claude Nofre
クロウド・ノフレ
Jean-Marie Tinti
ジヤン−マリー・テインチ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D213/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings, not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom and three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
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    • C07D213/78Carbon atoms having three bonds to hetero atoms, with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals
    • C07D213/84Nitriles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
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    • A23L27/30Artificial sweetening agents
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、清涼飲料水、アルコール飲料水、
加工食品、菓子など、食料品や、歯みがき剤などの医薬
外品のみならず、化粧品、医薬品など幅広い商品に添加
されて利用可能なL−グルタミン酸から誘導される新規
な甘味剤およびその合成方法を提供することを目的とす
る。 【構成】本発明にもとづく甘味剤は、L−グルタミン酸
の誘導体であって、化1によって説明される一般式によ
って表わされる。 【化1】 式中、Rは5、6、7、8−テトラヒドロ−1−ナフト
イルラジカルまたは1−ナフトイルラジカル、R’は2
−シアノピリド−5−イルラジカル、そしてnは2に等
しい。 【効果】本発明にもとづく甘味剤は、従来のものよりも
少量の添加によって従来から要求される食品の甘味度の
みならずその安定度を満足なものとすることが可能であ
り、そのことから食品などの生産コストの削減を可能と
するもので、酸性飲料である発泡飲料水にも好適に用い
ることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L−グルタミン酸から
誘導される新規な甘味剤およびその合成方法に関するも
のである。すなわち、本発明は、清涼飲料水、発泡飲料
水、アルコール飲料水、加工食品、菓子などの食料品や
飲料、歯みがき剤などの医薬外品のみならず、化粧品、
医薬品など幅広い産業製品に添加されて利用されること
が可能な甘味剤およびその合成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】工業的規模で使用されるために求められる
甘味剤の性質として、以下の点が挙げられる。すなわ
ち、第一の点は、甘みの度合いが高いということ、そし
て第二の点は、分解速度が遅い安定な化合物であるとい
うことである。前者の場合は甘味剤を希釈して使用する
ことによる経済的コストの削減が図れる点で好ましく、
後者の場合は食品や飲料水などに添加する際に求められ
る性質で、製品化するうえで好ましい。例えば、発泡飲
料に用いる場合、一般にこの種の飲料水のpHが酸性側
(2.5〜3.5)に傾いていることから、このような
酸性溶液中でも甘味剤の分解が少なくて安定な状態が保
たれることが求められる。
【0003】日本の特許出願(JP-A-87-252754)には、
化11に示した化学式からなる甘味剤が開示されてい
る。
【0004】
【化11】 式中、XはCNまたはCN2、RはHまたはアルキル、
アリル、C1−C10アルコキシまたはアリルオキシ基、
そしてnは1または2に等しい。さらに式中、星印で示
された箇所は、アミノ酸のL、DまたはDL体である。
【0005】この文献では、15の実施例が開示されて
いるが、そのうち14の化合物がアスパラギン酸誘導体
(n=1)であり、グルタミン酸誘導体(n=2)はた
ったひとつであった。さらに、置換基Xは、いつもこれ
らの化合物のパラの位置にあった。5%ショ糖と比較し
たこれらの化合物の甘味度(sweetening potency; SP)
は、ショ糖の2〜720倍であった(表1)。
【0006】
【表1】 この文献で、もっとも高いSP値(ショ糖の720倍)
を示した甘味剤は、L−アスパラギン酸誘導体であっ
た。この誘導体の化学式は下記の化12によって説明さ
れる。
【0007】
【化12】 また、この文献で唯一のグルタミン酸誘導体の化学式は
下記の化13によって説明される。
【0008】
【化13】 このグルタミン酸誘導体のSP値は低く、ショ糖の2倍
程度であった。よって、この化合物は工業的規模での甘
味剤生産には適さない。
【0009】国際特許出願(PCT/FR90/00765)は、日本
特許出願(JP-A-87-252754)よりも甘味度および安定度
が高い甘味剤を開示している。この文献で開示されてい
る甘味剤の化学式は、化14によって説明される。
【0010】
【化14】 式中、Rはアシル基であって、このアシル基は化15に
よって表わされる。
【0011】
【化15】 式中、R1は、メキル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、フェニル、メトキシ、エトキシ、トリハロゲノメチ
ル、クロロまたはクロロメチルラジカル;R2は水素原
子またはメチル、エチルまたはメトキシラジカル;また
はR1およびR2は一緒にされて炭素原子を3ないし6個
有するシクロアルキル基;そしてR3は炭素原子を3な
いし11個有するアルキルラジカル、炭素原子を3ない
し7個有するアルケニルラジカル、炭素原子を3ないし
7有するシクロアルキルラジカル、3ないし6個の炭素
原子からなるシクロアルキル部分と1ないし3個の炭素
原子からなるアルキル部分とからなるシクロアルキル−
アルキルラジカル、フェニルラジカル、1ないし3の炭
素原子からなるアルキル部分を有するフェニルアルキル
ラジカル、3ないし10個の炭素原子を有するアルコキ
シラジカル、酸素に結合した1番目の炭素に隣接した2
つの位置は1つまたは2つのメチル基と置換されかつ3
ないし6個の炭素原子を有するシクロアルコキシラジカ
ル、3ないし6個の炭素原子を有するシクロアルキル部
分と1ないし3個の炭素原子を有するアルコキシ部分と
からなるシクロアルキルアルコキシラジカル、フェニル
オキシラジカル、あるいは1ないし3個の炭素原子から
なるアルコキシ部分を有するフェニルアルコキシラジカ
ル;nは1または2に等しい;R’は化16によって示
される化合物で、
【0012】
【化16】 式中、YおよびZは互いに異なるものか、あるいは同一
のもので、NまたはCHであり、XはCN,NO2,C
l,CF2,C00CH3,COCH3,COCF3,CO
NH2,CON(CH32,SO2CH3,N3およびHか
らなる群から選択される;そして生理学的に許容される
塩を含む。
【0013】この国際特許出願(PCT/FR90/00765)で
は、下記の化17に示された一般式にもとづいた44の
化合物が実施例として開示されており、それらの甘味度
はショ糖の25,000倍に相当する(表2〜表4)。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】 この国際特許出願(PCT/FR90/00765)で好ましいとされ
る化合物の化学式を化18、化19および化20に示
す。
【0017】
【化17】
【0018】
【化18】 この化18によって示される化合物は、甘味度がショ糖
の20,000倍(2%ショ糖と比較)であり、またp
H3(70℃)の条件下での半減期(harf-life)は7
0日であることから安定な化合物であると考えられる。
【0019】
【化19】 この化19によって示される化合物は、甘味度がショ糖
の22,000倍であり、またpH3(70℃)の条件
下での半減期(harf-life)は70日であることから安
定な化合物であると考えられる。
【0020】
【化20】 化20によって示される化合物は、甘味度がショ糖の2
5,000倍であり、またpH3(70℃)の条件下で
の半減期(harf-life)は60日であることから安定な
化合物であると考えられる。
【0021】よって、この文献で好ましい化合物の一般
式は、下記の化21によって表わされる。
【0022】
【化21】 式中、R2はHまたはCH3、R3はR2がHまたはCH3
であるときC49、そしてR2がHであるときC65
である。
【0023】このような一般式で表わされる化合物の甘
味度はショ糖の20,000〜25,000倍であり、
またpH3(70℃)の条件下での半減期(harf-lif
e)は60〜70日であることから安定な化合物である
と考えられる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の文献
に示されたような従来の甘味剤よりもより一層、甘味度
および安定度が高い甘味剤を提供することを目的とす
る。
【0025】
【解決するための手段】前記課題を解決するために、本
発明にもとづく甘味剤は、L−グルタミン酸の誘導体で
あって、化11によって説明される一般式によって表わ
される。
【0026】
【化22】 式中、Rは5、6、7、8−テトラヒドロ−1−ナフト
イルラジカル(化23)
【0027】
【化23】 または1−ナフトイルラジカル(5,6,7,8-tetrahydro-1
-naphthoyl radical)(化24)、
【0028】
【化24】 R’は2−シアノピリド−5−イルラジカル(2-cyanop
yrid-5-yl radical)(化25)、そしてnは2に等し
い。
【0029】
【化25】 また、課題を解決する本発明にもとづく甘味剤には、さ
らに化26および化27によって説明される一般式から
なる化合物も含まれる。
【0030】
【化26】 化26によって示される化合物は、重量にもとづいて、
甘味度がショ糖の40,000倍(2%ショ糖と比較)
であり、またpH3(70℃)の条件下での半減期(ha
rf-life)は100日である。
【0031】
【化27】 化27によって示される化合物は、重量にもとづいて、
甘味度がショ糖の30,000倍(2%ショ糖と比較)
であり、またpH3(70℃)の条件下での半減期(ha
rf-life)は100日である。
【0032】
【実施例】本発明にもとづく甘味剤と従来の甘味剤とを
甘味度および安定度に関して比較する。どちらの甘味剤
も化28によって示される一般式によって表わされる
が、R、R’およびnがそれぞれ異なる。安定度は、温
度が70度でpHが3の条件下における半減期
(t0.5)によって評価した。結果は、表5に示す。
【0033】
【化28】
【0034】
【表5】 表中、化合物1〜5は従来の甘味剤で、化合物6および
7は本発明にもとづく甘味剤である。
【0035】表5から明らかなように、本発明にもとづ
く化合物6および7は、化合物1よりも甘味度が30な
いし40倍も高かった。この化合物1は、国際特許出願
(PCT/FR90/00765)に開示されたL−アスパラギン酸
(n=1)にもとづくもっとも強力な化合物である。ま
た、本発明にもとづく化合物6および7は、化合物2よ
りも甘味度が11,000ないし15,000倍も高か
った。この化合物2は、国際特許出願(PCT/FR90/0076
5)に開示されたL−グルタミン酸(n=2)にもとづ
く唯一の化合物である。これらの甘味度の比較は、5%
ショ糖と比較した結果にもとづいてなされたものであ
る。最後に、本発明にもとづく化合物6および7は、国
際特許出願(PCT/FR90/00765)に開示された最も甘味度
の高い化合物である化合物5よりも、甘味度が1.2〜
1.6倍高かった。
【0036】また、表5は本発明にもとづく化合物6お
よび7の安定度の高さも示している。すなわち、国際特
許出願(PCT/FR90/00765)にもとづく化合物1よりも約
300倍高く、また化合物2よりも6倍高く、そして化
合物5よりも1.6倍高い。
【0037】さらに、本発明にもとづく化合物は化29
のアスパルターム(aspartame)よりも甘味度および安
定度が高い。このアスパルタームは、一般に合成甘味剤
として最も使用されているものである。
【0038】
【化29】 このアスパルタームの甘味度はショ糖の180倍であ
り、またpH3(70℃)の条件下での半減期(harf-l
ife)は1日である。したがって、本発明にもとづく化
合物6および7は、アスパルタームよりも160〜20
0倍ほど甘味度が高く、また100倍安定である。
【0039】したがって、L−グルタミン酸から誘導さ
れた化合物6および7は、もっとも甘味度および安定度
が高いので、本発明にもとづけば、アスパルタームや前
記した文献に開示された甘味剤よりも甘味度および安定
度が優れた甘味剤が提供される。
【0040】安定度に関するかぎり、本発明にもとづく
化合物のすばらしさは、図1から明らかである。この図
は、従来の甘味剤(曲線1〜5)、本発明の甘味剤(曲
線6および7)、そしてアスパラタム(曲線8)のpH
3、70℃における時間的経過に伴う分解を示すもので
ある。横軸が時間経過、縦軸が化合物の分解されていな
い量を示す。全く分解されていない状態を100とす
る。
【0041】本発明にもとづく甘味剤は甘味を必要とす
るいかなる食品にも添加可能であり、十分な甘味度を与
えることができよう。甘味剤の最適濃度は、例えば甘味
剤の甘味度、製品の保存状態や使用条件、製品の組成、
食品の味、そして求められる甘味度などによって決定さ
れる。この決定は、当業者によって通常の味感試験によ
って容易に実施されよう。本発明にもとづく甘味剤は、
通常、化合物の甘味度に応じて、食品1キログラムまた
は1リットルに対して0.5ないし10ミリグラムの範
囲で添加される。もちろん、濃縮製品の場合は、最終希
釈率を考えて、その範囲よりも高濃度添加する。
【0042】本発明にもとづく甘味剤は混じり気のない
状態で甘味を必要とする製品に添加されるが、その高い
甘味度ゆえに適当なキャリアまたは増量剤と混合して用
いても良い。
【0043】キャリアまたは増量剤として好適な物質
は、ポリデキシトロース、スターチ、マルトデキストリ
ン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、前記以外のセルロース誘導体、アルギン酸
ナトリウム、ペクチン、ガム、ラクトース、マルトー
ス、グルコース、ロイシン、グリセロール、マンニトー
ル、ソルビトール、二炭酸塩ナトリウム、燐酸、クエン
酸、酒石酸、フマル酸、安息香酸、ソルビン酸、プロピ
オン酸、燐酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、安息香
酸、ソルビン酸およびプロピオン酸、さらにそれらのナ
トリウム、カリウムおよびカルシウム塩、そしてそれら
と等価なものからなる群から選択される。
【0044】本発明にもとづく甘味剤は、それ自身で食
品に用いられるか、あるいは他の甘味剤、例えば砂糖
(ショ糖)、コーンシロップ、フラクトース、スイート
・ジペプチド誘導体(アスパルターム、アリターム(al
itame))、ネオヘスペリジンジヒドロチャロコン(neo
hesperidin dihydrochalcone)、ヒドロゲネートイソマ
ルツロース(hydrogenated isomaltulose)、ステビオ
シド(stevioside)、L−糖、グリシルヒジン(glycyr
rhizin)、キシリトール、ソルビトール、マンニトー
ル、アセスルファム−K(acesulfame-K)、サッカリン
およびそれらのナトリウム、カリウムおよびカルシウム
塩、シクラミン酸(cyclamic acid)およびそのナトリ
ウム、カリウムおよびカルシウム塩、スクラロース、モ
ネリン、タウマチン(thaumatin)、そしてそれらと等
価な物からなる群から選択される甘味剤と組み合わされ
て使用される。
【0045】本発明にもとづく化合物は既知のぺプチド
合成方法によって合成される。特に、アルファ−L−グ
ルタミル−5−アミノピリジン−2−カルボニトリル
と、1−ナフトイルまたは5、6、7、8−テトラヒド
ロ−1−ナフトイルクロライドとを縮合することによっ
て合成される。
【0046】1−ナフトイル酸は商業的に入手可能であ
る。また、5、6、7、8−テトラヒドロ−1−ナフト
イル酸は、1−ナフトイル酸を文献:J. Med. Chem., 1
979,22, 1336-1340に記載されている方法を用いてプラ
チナオキシド存在下で触媒的加水分解することによって
得られる。アシドクロライド(acid chlorides)は、該
当する酸からなるベンゼン溶液を、等量のリン酸ペンタ
クロライド(phosphorus pentachloride)50℃で1時
間加熱し、約150℃真空条件下で蒸留する。
【0047】アルファ−L−グルタミル−5−アミノピ
リジン−2−カルボニトリルは、文献:J. Med. Chem.,
1973, 16, 163-166に記載された方法によって合成され
る。5.5g(24.4mmol)のN−トリフルオロ
アセチル−L−グルタミン無水物と2.6g(21.8
mmol)の2−シアノ−5−アミノピリジン(Khim.
Geterotsikl. Soedin., 1974, 12, 1645-1648)とをテ
トラヒドロフラン(20cm3)に加えてなる溶液を4
0℃で12時間攪拌する。そして溶媒を除去して残留物
をナトリウムカルボネート(80cm3)からなる1%
溶液に溶解する。この溶液をメチルクロライド(3x3
0cm3)によって急激に洗浄し、6規定のHClでp
H2〜3に調整する。エチルアセテート(3x50cm
3)溶液で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて溶媒
を蒸発させる。その結果、N−トリフルオロアセチル−
アルファ−L−グルタミル−5−アミノピリジン−2−
カルボニトリルからなる粗産物を5.1g得る。この粗
産物をエタノール/ヘキサン混合物(40/60)から
数回、再結晶することによって精製する。この化合物を
20℃、4時間で7.5%アンモニア溶液処理し、乾燥
後、アルファ−L−グルタミル−5−アミノピリジン−
2−カルボニトリルを最終的に得る(定量的産出、融点
152℃)。
【0048】N−5.6.7.8−テトラヒドロ−1−
ナフトイル−アルファ−L−グルタミル−5−アミノピ
リジン−2−カルボニトリル(化30)を下記のように
して得た。
【0049】
【化30】 1.9g(0.009mol)の5,6,7,8−テト
ラヒドロ−1−ナフトイルクロライドを含む無水テトラ
ヒドロフラン(50cm3)を、1.5g(0.006
4mol)のアルファ−L−グルタミル−5−アミノピ
リジン−2−カルボニトリルと5.05g(0.06m
ol)のNaHCO3を含む50cm3の水へ滴下して添
加する。20℃で15分間、攪拌した後、テトラヒドロ
フランを真空下で除去し、残る水溶液を6NのHCl溶
液でpH2−3に調整して瀘過およびヘキサン中での粉
砕後に1.4gのN−5.6.7.8−テトラヒドロ−
1−ナフトイル−アルファ−L−グルタミル−5−アミ
ノピリジン−2−カルボニトリル(収量:55%、融
点:でアモルファス状態で141℃)を得る。この化合
物の甘味度は、重量にもとづくと、2%ショ糖と比較し
て、約40,000倍も高い。また、10%ショ糖と比
較して、約20,000倍も高い。このことは、5mg
/lの化合物が10%ショ糖溶液と同等の甘味度を示
し、またこれは通常の食品に用いられる甘味度と一致す
る。
【0050】N−1−ナフトイル−アルファ−L−グル
タミル−5−アミノピリジン−2−カルボニトリル(化
31)を上記方法と同様の方法により、原料を1−ナフ
トイルクロライドおよびアルファ−L−グルタミル−5
−アミノピリジン−2−カルボニトリルを用いて合成す
る(収量:61%、融点:アモルファス状態で156
℃)。
【0051】
【化31】 この化合物の甘味度は、重量にもとづくと、2%ショ糖
の約30,000倍、5%ショ糖の約25,000倍、
そして10%ショ糖の約17,000倍である。5.9
mg/lの化合物が10%ショ糖溶液と同等の甘味度を
示し、またこれは通常の食品に用いられる甘味度と一致
する。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明にもとづく甘味剤
は、L−グルタミン酸の誘導体からなるもので、甘味度
および安定度が従来の甘味度よりもすぐれているため、
従来のものよりも少量の添加によって従来から要求され
る食品の甘味度を満足なものとすることが可能であり、
そのことから食品などの生産コストの削減を可能とす
る。また、本発明にもとづく甘味剤は、上記のようにp
H3の条件下において従来のものに比べて甘味度および
安定度が格段にすぐれていることから、発泡飲料水にも
好適に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の甘味剤を構成する化合物と本発明にもと
づく甘味剤を構成する化合物との安定性を調べた結果を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤン−マリー・テインチ フランス・69680・シヤソー・インパツ セ・ド・ラ・ドレラテイエーレ・5

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甘味剤において、該甘味剤は化1によっ
    て表わされる化合物からなることを特徴とする甘味剤。 【化1】 式中、Rは、化2によって表わされる5、6、7、8−
    テトラヒドロ−1−ナフトイル ラジカル、 【化2】 または化3によって表わされる1−ナフトイル ラジカ
    ルであり、 【化3】 R’は、化4によって表わされる2−シアノピリド−5
    −イル ラジカルであり、 【化4】 そして、 nは、2に等しい。
  2. 【請求項2】 甘味剤において、該甘味剤は化5によっ
    て表わされる化合物からなることを特徴とする甘味剤。 【化5】
  3. 【請求項3】 甘味剤において、該甘味剤は化6によっ
    て表わされる化合物からなることを特徴とする甘味剤。 【化6】
  4. 【請求項4】 甘味剤合成方法において、該方法は、ア
    ルファ−L−グルタミル−5−アミノピリジン−2−カ
    ルボニトリルと、5、6、7、8−テトラヒドロ−1−
    ナフトイルまたは1−ナフトイルとを縮合することによ
    って、化7によって表わされる化合物からなる甘味剤を
    合成することを特徴とする甘味剤合成方法。 【化7】 式中、Rは、化8によって表わされる5、6、7、8−
    テトラヒドロ−1−ナフトイル ラジカル、 【化8】 または化9によって表わされる1−ナフトイル ラジカ
    ルであり、 【化9】 R’は、化10によって表わされる2−シアノピリド−
    5−イル ラジカルであり、 【化10】 そして、 nは、2に等しい。
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