JPH0512264B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は帯状連接体、例えばコネクター、リ
ードフレームあるいはICを実装したフイルムキ
ヤリアテープ等を、層間紙とともに巻取リールに
巻取る巻始めおよび巻終りに、層間紙に自動的に
粘着テープを貼着可能にして連接体を巻取る帯状
連接体の巻取方法に関するものである。

〔従来の技術〕

帯状連接体、特に製品同士を直接的に巻取ると
引掛かり、変形、からまり、キズ等の原因となる
ものに対しては、層間紙（両面に半円状の突出部
を有するスペーサテープも含む）を連接体間な挿
入して巻取るようにしている。上記帯状連接体は
具体的には、以下に示すような手段で巻取りを行
つている。

まず、帯状連接体の巻取り開始に際しては、層
間紙をロールペーパーから繰り出し、巻取リール
のリール芯にその先端部を粘着テープで貼着して
その後、層間紙をリール芯に数回巻取り、帯状連
接体を移送している。この帯状連接体は、巻取ら
れる層間紙の内側面と既に巻取られている層間紙
の巻取り周面との間に進行させることにより、こ
の間に挾入され巻取られるようにしている。また
帯状連接体の巻終りに際しては、帯状連接体の設
定巻取数量の経過を検出器で検出してカツターで
切断し、その帯状連接体の後端部を巻取るもので
ある。この帯状連接体を巻取つた後も、層間紙を
巻取リールに数回巻取り、その後層間紙を切断す
るものである。そして、層間紙の後端部から巻取
り周面にわたり粘着テープを貼着して層間紙を固
定する。以上の巻取り作業で、帯状連接体の１ロ
ツド巻取りが完了する。

〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来技術による巻取り作業は、帯状連接体
の巻始めトルツメルには層間紙とリール芯を、ま
た巻終りには層間紙と巻取り周面を作業者が手作
業で粘着テープの貼着を行つていた。

従つて、巻始めと巻終りには手間および時間が
かかり、リール交換時には前工程の加工装置を停
止しなければならず、稼働率が低下するととも
に、手作業であるのでリール交換時間が長くなる
という問題点があつた。

この発明は上記の問題点を解消し、帯状連接体
の巻始め、巻終りに際し、層間紙への粘着テープ
の貼着が瞬時に、かつ確実に行え、巻取作業の高
能率化、全自動化を図る帯状連接体の巻取方法を
提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明は上記問題点を解決するために、リー
ル側板間の幅が狭い着脱自在な巻取リールに、層
間紙とともに帯状連接体を巻取るにあたり、巻始
めに際し、前記巻取リールを回転させながら、ロ
ールペーパから層間紙を繰り出しつつ、粘着テー
プ供給機構から供給されテープ台紙に貼付した切
断された粘着テープを剥離しつつリール芯の接線
方向に向けて繰り出して、巻取りリールのイール
芯から層間紙先端部までを粘着テープで貼着し、
その後、巻取られる層間紙の内側面とリール芯と
の間に前記連接体を移送して非貼着態様で巻取ら
せ、巻終りに際し、前記連接体後端部の巻取り後
に層間紙を切断し、前記粘着テープ供給機構から
切断された粘着テープを巻取り周面の接線方向に
向けて繰り出して、層間紙後端部から層間紙の巻
取り周面までを粘着テープで貼着する帯状連接体
の巻取方法とした。

〔作用〕

この発明の巻取方法によると、連接体の巻始め
に際しては、回転している巻取リールのリール芯
に、ロールペーパから層間紙を繰り出しつつ、粘
着テープ供給機構から剥離された粘着テープをリ
ール芯の接線方向に向けて繰り出すので、巻取リ
ールのリール芯から層間紙先端部にわたり粘着テ
ープが貼着されて、層間紙が固定された状態で巻
取られる。その後、巻取られる層間紙の内側面と
リール芯との間に連接体を移送して先端部を挟入
させると、連接体は非粘着状態で巻取リールに巻
取られる。巻終りに際しては、連接体後端部が巻
取られると層間紙が切断され、粘着テープ供給機
構から切断された粘着テープが巻取り周面の接線
方向に向けて繰り出されると、層間紙後端部から
巻取り周面までが粘着テープで貼着されて固定さ
れ、巻取りが完了する。したがつて、連接体は先
端部および後端部を含めて非貼着態様で巻取リー
ルに巻取られることになる。

〔実施例〕

この発明の実施例を図面の基づいて説明する。
図面の第１図は、帯状連接体の巻取装置を示す側
面図、第２図トルツメルは帯状連接体の巻取り態
様を示す説明図である。

連接体の巻取装置Ａは、第１図に示すように層
間紙Ｄとともに連接体Ｂを巻取る巻取リールＣ
と、層間紙Ｄの移送機構と、台紙に粘着テープＥ
を等間隔に貼着したテープを移送し粘着テープＥ
を剥離する粘着テープ供給機構Ｆとで構成してい
る。

前記連接体Ｂは、前工程において定速で連続的
に加工された後、可動ループを経て巻取装置Ａの
ローラ２、駆動ローラ３、数量検出器４、カツタ
ー７、製品ガイド５および製品端部検出器６を通
過して巻取リールＣ方向に移送されるものであ
る。上記数量検出器４は、連接体Ｂの一定数量を
検出し、駆動ローラ３およびカツター７に信号を
送り、駆動ローラ３の作動を停止させるととも
に、カツター７を作動して連接体Ｂを切断するよ
うにしている。切断された連接体Ｂの一端側は、
巻取リールＣに巻取られる後端部となり、切断さ
れた他端側は駆動ローラ３に突設したピンと噛合
して停止する。この間前工程から移送される連接
体Ｂは、可動自在のループ１位置で滞留すること
になる。上記製品ガイド５は、基端側の支軸を支
点として自由状態で支持され、巻取リールＣの巻
取量に連動して上方に可動し、連接体Ｂを巻取つ
ている間は、その先端部が常に巻取り周面と若干
の間隙を残すようにしている。この製品ガイド５
の中途位置には、連接体Ｂの後端部ならびに先端
部を検出する製品端部検出器６を取付けている。
この製品端部検出器６は、カツター７で切断され
た連接体Ｂの後端部ならびに先端部を検出し、粘
着テープ貼着機構Ｆに信号を送り、タイマーを介
して粘着テープＥを移送させるようにして、層間
紙Ｄの端部に貼着するように設定している。

前記巻取リールＣは、図示しない駆動モータに
より、第１図において反時計回り方向に回転可能
にしている。この巻取リールＣは、プラスチツク
製、紙製いずれの材質でもよく、前記連接体Ｂの
幅寸法より若干大きいリール幅のものを採用して
いる。そしてこの巻取リールＣの左右両側位置に
は、巻取リールＣの脱落を防止する押えローラ８
を、巻取リールＣの両側板に接触させた状態で可
動自在に取付けている。更に巻取リールＣの上方
には、両側板間に緩挿し、リール芯C′側へ付勢さ
せた巻取り周面の押圧ローラ９を上下可動自在に
取付けている。この押圧ローラ９は、リール芯
C′と層間紙Ｄ等の先端部を貼着される粘着テープ
Ｅを一層強力に貼着させるためのものである。

前記層間紙Ｄは、この層間紙Ｄを巻取つたロー
ルペーパD′からローラ１１、駆動ローラ１０、
ペーパーカツター１２、層間紙ガイド１３を通過
するようにしている。そして層間紙ガイド１３に
は層間紙Ｄの端部を検出する端部検出器１４を位
置させ、層間紙Ｄの後端部ならびに先端部の通過
を検出して、粘着テープ貼着機構Ｆに信号を送る
ようにしてあり、タイマーを介して粘着テープＥ
を移送するように設定している。

前記粘着テープ貼着機構Ｆは、ガイドローラ１
５、粘着テープ検出器１６、粘着テープＥを台紙
から剥離する腕体１７、駆動ローラ１８、台紙を
巻取る巻取軸１９で構成している。そして粘着テ
ープＥは、上記腕体１７で台紙を折返すことによ
り剥離されることになる。

更に加えて、上記腕体１７は、基端側の支軸を
支点として上下に可動自在にするとともに、前記
層間紙ガイド１３と一体的に固定して上下に可動
自在に設けている。上記腕体１７および層間紙ガ
イド１３は、巻始めに際には下動してトルツメル
巻取リールＣの側板間に挿通して粘着テープＥで
層間紙Ｄに貼着し、その後、巻終り位置まで上動
させて連接体Ｂの巻取りを可能にしている。

以上のように構成した巻取装置Ａは、巻取リー
ルＣの回転速度、連接体Ｂの移送速度、層間紙Ｄ
の移送速度および粘着テープＥの移送速度を変速
モータやリレータイマー等適宜の手段を用いて同
期連動あるいは遅動するように設定している。

以上の巻取装置Ａによる連接体Ｂの巻取方法に
ついて説明する。第２図に示すように、巻取リー
ルＣを回転させ、層間紙Ｄを移送すると、端部検
出器１４の検出信号で粘着テープＥが移送、剥離
され、リール芯C′から層間紙Ｄにわたり貼着され
る。その後タイマーの作動で連接体Ｂが遅滞なく
移送され、層間紙Ｄとリール芯C′との間に挾入さ
れて、巻取られるように設定してある。

一方、連接体の巻終りに関しては、図示しない
が連接体の後端部が層間紙で巻取られてから層間
紙が切断され、その層間紙後端部を検出して粘着
テープが巻取り周面の接線方向に向けて繰り出さ
れ、層間紙後端部から層間紙の巻取り周面までを
粘着テープで貼着して、１リールの巻取りを終了
する。

以上、連接体の巻取方法により、その巻始めお
よび巻終りの作業を自動化できるとともに、時間
もかけずに合理的に連接体を巻取ることができ
る。しかも、巻始めに際し連接体は層間紙が巻取
られた後に粘着テープを用いず非貼着状態で巻取
られ、巻終りも巻取られている層間紙に連接体後
端部が巻込まれてから層間紙後端部が粘着テープ
で貼着されることから、非貼着状態で巻取られ
て、後工程で巻取リールから連接体を巻戻して
も、抵抗なくスムーズに外れることになる。

次に、前記製品ガイドをスライド可能な２重構
造に構成したスライド式製品ガイドの場合の巻取
り態様について、第３図に基づいて説明する。第
３図はスライド式製品ガイドの作動状態を示す説
明図である。上記スライド式製品ガイドＨは、前
記製品ガイド５の外側に、この製品ガイド５の先
端方向にスライド移動するスライド部５′を設け
て進退自在にしている。このスライド式製品ガイ
ドＨは、層間紙の巻始めはスライド部５′が前進
せず、後退した位置にある。そして層間紙の先端
部が粘着テープでリール芯に貼着され固着状態と
なつた後に、スライド式製品ガイドＨのスライド
部５′が前進（図中左方向への移動）し、リール
側板間にスライド５′の先端が入る。この状態で
連接体Ｂが移送され巻取りを行うものである。

上記スライド式製品ガイドＨによれば、連接体
が巻太つてきてもスライド式製品ガイドＨの天井
側に連接体の上面をこすることがないので、特に
連接体の上面接触を避ける巻取り仕様の場合は有
効である。

また巻取リールの交換作業を例示すれば、第４
図に示すようになる。第４図は巻取りリールの交
換作業を示す説明図である。

前記巻取装置Ａの側面側には、側板２０と平行
状に移動するリールストツク機構Ｇを具備させ
る。このリールストツク機構Ｇは、巻取装置Ａの
側板２０と平行に移動する駆動機構を設け、側板
２１とこの側板２１とは直交方向に突出する２本
のリール挿通棒２２，２３を突設している。一方
のリール挿通棒２２には、巻取りを完了した満杯
リール２４を挿通するようにし、他方のリール挿
通棒２３には巻取り前の空リール２５を挿通する
ものである。

また巻取リールＣの駆動モータ出力軸２６の外
周には、先端部に真空装置と連結した吸着パツド
２７を配置した作動体２８を外嵌させている。こ
の作動体２８の基端側は、図示しないシリンダー
機構で進退自在（第４図において図中上下方向の
移動）に作動するようにしている。

次にリール交換作業を説明すると、まず作動体
２８を前進させ、吸着パツド２７で空リール２５
を吸着保持して後退させる。空リール２５は出力
軸２６に装着され、図示しない押えローラ等を所
定位置に移動して、連接体の巻取りを開始する。
巻取りを完了すると、リールストツク機構Ｇを作
動して満杯リール２４側のリール挿通棒２２を出
力軸２６と一致する位置へ移動する。作動体２８
を前進させ、巻取りを巻取リールを満杯リール２
４側へ押動してストツクする。後に作動体２８を
後退させ、リールストツク機構Ｇを作動して空リ
ール２５側のリール挿通棒２３を出力軸２６と一
致する位置に移動する。続いて作動体２８を前進
させ空リール２５を出力軸２６に装着し、巻取り
作業を再開する。以後は上記巻取リールＣの交換
作業を同じ手順で繰り返すようにしている。

〔発明の効果〕

この発明によれば、層間紙が貼着テープで自動
的にリール芯に貼着されて巻取られた後に、巻取
られる層間紙の内側面とリール芯との間に連接体
を移送して、連接体を非貼着態様で巻取り、巻終
りの際には連接体後端部が層間紙に巻込まれた後
に、層間紙後端部と層間紙の巻取り周面に貼着テ
ープを貼着して、巻取りを完了する。したがつ
て、貼着テープによる層間紙への貼着は瞬時に、
しかも確実に行えリール交換作業も短時間でで
き、前工程の加工装置を停止することなく稼働率
を大幅に向上でき、巻取作業の全自動化、高効率
化が成し得るものである。また、連接体はその先
端、後端も含めて貼着テープを使用することなく
非貼着態様で巻取リールに巻取られるので、後工
程において巻取リールから連接体を巻戻しても、
抵抗なくスムーズに引き出すことができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例に係り、第１図は帯状
連接体の巻取装置を示す側面図、第２図は帯状連
接体の巻取り態様を示す説明図、第３図はスライ
ド式製品ガイドの作動状態を示す説明図、第４図
は巻取リールの交換作業を示す説明図である。 Ａ……帯状連接体の巻取装置、Ｂ……連接体、
Ｃ……巻取リール、C′……リール芯、Ｄ……層間
紙、Ｅ……貼着テープ、Ｆ……貼着テープ貼着機
構、Ｇ……リールストツク機構、Ｈ……スライド
式製品ガイド、５……製品ガイド、１３……層間
紙ガイド、１７……椀体、２８……作動体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ リール側板間の幅が狭い着脱自在な巻取リー
   ルに、層間紙とともに帯状連接体を巻取るにあた
   り、 巻始めに際し、前記巻取リールを回転させなが
   ら、ロールペーパから層間紙を繰り出しつつ、粘
   着テープ供給機構から供給されテープ台紙に貼付
   した切断された粘着テープを剥離しつつリール芯
   の接線方向に向けて繰り出して、巻取リールのリ
   ール芯から層間紙先端部までを粘着テープで貼着
   し、その後、巻取られる層間紙の内側面とリール
   芯との間に前記連接体を移送して非貼着態様で巻
   取らせ、巻終りに際し、前記連接体後端部の巻取
   り後に層間紙を切断し、前記粘着テープ供給機構
   から切断された粘着テープを巻取り周面の接線方
   向に向けて繰り出して、層間紙後端部から層間紙
   の巻取り周面までを粘着テープで貼着することを
   特徴とする帯状連接体の巻取方法。