JP3600388B2 - 両面粘着テープ貼付装置 - Google Patents

両面粘着テープ貼付装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面粘着テープリールから繰り出した両面粘着テープを被接着体に貼り付けながら当該両面粘着テープの剥離紙を巻取回収する両面粘着テープ貼付装置に関し、特に、輪転機などで使用するウエブのリールを接着継ぎする際に当該リールの始端を仕立てる場合に適用すると有効なものである。
【0002】
【従来の技術】
輪転機などでは、ウエブをロール状に巻き取ったリールが小径となったら、すなわち、ウエブが残り少なくなったら、送給中のリールのウエブに新たなリールのウエブの始端を接着継ぎすると共に送給中のリールのウエブを切断して、送給するリールを切り換えることにより、ウエブを継続して供給できるようにしている。このため、新たに継ぎ足すリールのウエブの始端には、接着継ぎができるように仕立てを施しておく必要がある。
【0003】
このリール仕立ては、従来、作業員が竹べら等でリールのウエブの始端を剥離し、当該始端形状を一直線型や略V字型に切断加工した後、当該リールの巻きが崩れないように当該リールの外周面に上記始端の先端部分をタブで貼り付けて仮止めすると共に、上記始端部分の外周面側の縁端に沿って両面粘着テープを貼り付けていたため、仕立て作業に多大な労力を要してしまっていた。
【0004】
このため、例えば、特開平5−238610号公報では、リールを回転して当該リールのウエブの始端側を作業台上に送り出し、当該ウエブの始端を巻取機構で把持して巻き取ることにより当該ウエブの始端側を作業台上に張設すると共に、当該作業台上に形成された吸引孔からウエブを吸引して当該ウエブを作業台上に保持し、当該ウエブの始端側を走行移動カッタで一直線に切断加工した後、当該ウエブの始端にタブ貼付装置でタブを貼り付ける一方、両面粘着テープ貼付装置により、両面粘着テープリールから両面粘着テープをウエブの始端縁に沿って繰り出しながら押圧ローラで押圧貼付すると共に剥離紙を巻き取り回収して当該ウエブの側端縁近傍まで貼り付け、上記剥離紙を切断しないように当該両面粘着テープをカッタで切断して当該ウエブの始端縁に両面粘着テープを所定長貼り付けたら、リールを巻き戻して上記タブを当該リールの外周面に貼り付け、当該ウエブの始端を仮止めすることにより、リールの仕立て作業を自動的に行うようにしたリール仕立装置を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したようなリール仕立装置の両面粘着テープ貼付装置では、図11(a)に示すように、ウエブ101に貼り付けている両面粘着テープ102aの貼付終端がウエブ101の側端縁の手前となるように、すなわち、両面粘着テープ102aを作業台111に貼り付けてしまうことがないように両面粘着テープリール102からの両面粘着テープ102aを切断すると共に、ウエブ101に貼り付けている両面粘着テープ102aの貼付終端を押圧ローラ112で押圧貼付してしまう前に、すなわち、切断した後の両面粘着テープリール102の新たな両面粘着テープ102aを当該ウエブ101の始端に引き続き接着させてしまわないように当該押圧ローラ112を引き離すようにしている。
【0006】
このため、図12(a)に示すように、両面粘着テープ102aの貼付終端がウエブ101に接着することなくわずかに浮いてしまい、図12(b)に示すように、当該貼付終端が仕立作業中にウエブ101に接着せずに折り返ってしまう場合があった。このような両面粘着テープ102aの折り返りを生じると、接着継ぎの際の未接着部分が大きくなってしまい、紙継ぎミスを生じてしまう虞があった。
【0007】
また、両面粘着テープリール102の剥離紙102bの切断を防ぐため、当該テープリール102の両面粘着テープ102a層を厚さ方向にすべて切断しないように、すなわち、両面粘着テープ102a層を厚さ方向にわずかに残すようにして切断していることから、押圧ローラ112の引き離しの際、すなわち、ウエブ101に貼り付けた両面粘着テープ102aから剥離紙102bを引き剥がす際、ウエブ101に貼り付いている両面粘着テープ102aに、切断した後の両面粘着テープリール102の新たな両面粘着テープ102aが引っ張られ、図11(b)に示すように、当該テープ102aの始端側が剥離紙102bから剥離してしまい、両面粘着テープリール102の新たな両面粘着テープ102aを次回に貼り付ける際に仕立作業ミスを生じてしまう虞があった。
【0008】
このような問題は、ウエブ101の始端に両面粘着テープ102aを貼り付ける上述したような両面粘着テープ貼付装置だけに限らず、両面粘着テープリールから繰り出した両面粘着テープを被接着体に貼り付けながら当該両面粘着テープの剥離紙を巻取回収するような両面粘着テープ貼付装置であれば、上述と同様にして起こり得ることである。
【0009】
このようなことから、本発明は、被接着体に対して両面粘着テープの貼り付けを確実に行うことができる両面粘着テープ貼付装置を提供することを目的とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するための、本発明による両面粘着テープ貼付装置は、一方の面に剥離紙が接着された両面粘着テープをリール状に巻いた両面粘着テープリールから当該両面粘着テープを繰り出して被接着体に貼り付けながら当該剥離紙を巻取回収する両面粘着テープ貼付装置であって、前記両面粘着テープリールから繰り出された前記両面粘着テープを繰出方向に沿って前記剥離紙から所定長除去するテープ除去手段を備え、前記テープ除去手段が前記両面粘着テープリールから繰り出された前記両面粘着テープを繰出方向に三分割するように切断するテープ切断手段と、三分割された前記両面粘着テープの中央部分を前記剥離紙から剥離するテープ剥離手段とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
上述した両面粘着テープ貼付装置においては、前記テープ切断手段が
前記両面粘着テープの繰出方向に沿って所定の間隔を有するように前記両面粘着テープに対向して配備された対をなすテープカッタと、
前記両面粘着テープに対して前記テープカッタを接近離反させるように移動させるテープカッタ移動手段と
を備えてなる一方、
前記テープ剥離手段が前記テープカッタ間に位置している
ことを特徴とする。
【0013】
上述した両面粘着テープ貼付装置においては、前記テープ除去手段で除去した前記両面粘着テープを、前記両面粘着テープリールから繰り出された前記両面粘着テープに貼り付けることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明による両面粘着テープ貼付装置をリールの仕立ての際に適用した場合の第一番目の実施の形態を図1,2を用いて説明する。なお、図1は、その概略構造を表す側面図、図2は、図1の矢線A部を抽出拡大して矢線II方向から見た図である。
【0015】
図1に示すように、支持プレート1には、ロッド2aの先端を当該プレート1の一端側へ向けたシリンダ2が設けられている。シリンダ2のロッド2aの先端には、丸刃型のウエブカッタ3が回転可能に取り付けられている。この支持プレート1は、図示しない移動ガイド装置により、その一端側を作業台側に対面させるようにして当該作業台の幅方向に沿って移動できるようになっている。
【0016】
つまり、上記シリンダ2のロッド2aを伸長すると共に、上記移動ガイド装置を作動して支持プレート1を作業台の幅方向に沿って移動させることにより、作業台上に保持したウエブを幅方向に沿って上記ウエブカッタ3で一直線に切断加工することができ、当該シリンダ2のロッド2aを収縮することにより、当該ウエブカッタ3を作業台から引き離して退避させることができるようになっているのである。このようなシリンダ2、ウエブカッタ3などにより、本実施の形態ではウエブ切断手段を構成している。
【0017】
図1に示すように、支持プレート1には、ロッド4aの先端を当該プレート1の前記一端側へ向けたシリンダ4が設けられている。シリンダ4のロッド4aの先端には、押圧ローラ6が回転可能に取り付けられている。
【0018】
つまり、シリンダ4のロッド4aを伸長することにより、押圧ローラ6を作業台上のウエブに対して押圧することができ、シリンダ4のロッド4aを収縮することにより、押圧ローラ6を作業台から引き離して退避させることができるようになっているのである。
【0019】
図1に示すように、支持プレート1には、両面粘着テープリール102を支持する送給軸7が回転可能に設けられており、当該送給軸7は、上記両面粘着テープリール102の巻き崩れを抑える図示しない制動ブレーキ(回転抵抗を常に与えて回転力を制動する)を備えている。支持プレート1には、両面粘着テープリール102の剥離紙102bを巻き取る巻取軸8が回転可能に設けられており、当該巻取軸8は、図示しないプーリおよび図示しないベルトを介して上記押圧ローラ6の回転軸に連絡すると共に、巻き取った剥離紙102bが巻き崩れないように巻取方向と逆方向の回転を防ぐ図示しない一方向クラッチを備えている。
【0020】
つまり、前記シリンダ4のロッド4aを伸長して上記押圧ローラ6を作業台上のウエブに押圧し、前記移動ガイド装置を作動して支持プレート1を移動させると、当該支持プレート1の移動に伴って上記押圧ローラ6が回転し、当該押圧ローラ6の回転に連動して巻取軸8を同期して回転させることができるようになっているのである。
【0021】
図1に示すように、送給軸7に支持された両面粘着テープリール102の始端側は、ガイドピン9を介して押圧ローラ6の先端側(作業台との対向側)を経由し、その剥離紙102bのみが巻取軸8に巻き取られている。
【0022】
つまり、前記シリンダ4のロッド4aを伸長して上記押圧ローラ6を作業台上の被接着体であるウエブに押圧し、前記移動ガイド装置を作動して支持プレート1を移動させることにより、両面粘着テープリール102から両面粘着テープを繰り出して押圧ローラ6により上記ウエブに貼り付けることができると共に、両面粘着テープリール102から繰り出された剥離紙102bを巻取軸8で巻取回収することができるようになっているのである。
【0023】
このような本実施の形態では、シリンダ4、押圧ローラ6などによりテープ接着手段を構成し、送給軸7、ガイドピン9などによりテープ送給手段を構成し、巻取軸8、前記プーリ、前記ベルトなどにより剥離紙回収手段を構成し、これらテープ接着手段、テープ送給手段、剥離紙回収手段などによりテープ貼付手段を構成している。
【0024】
図1,2に示すように、支持プレート1のガイドピン9と押圧ローラ6との間、すなわち、両面粘着テープ102aの貼付位置よりも当該テープ102aの繰出方向下流側には、両面粘着テープリール102から繰り出されてきた剥離紙102bに当接する受面10aを有する受台10が設けられている。支持プレート1の受台10の受面10aとの対向位置には、ロッド11aの先端を当該受台10の受面10aへ向けたシリンダ11が設けられている。シリンダ11のロッド11aの先端には、保持ブロック11bが設けられている。保持ブロック11bの両面粘着テープ102aの繰出方向両端側には、当該両面粘着テープ102aを幅方向に沿って切断するテープカッタ12a,12bが所定の間隔Lをあけて対をなすようにして設けられている。
【0025】
つまり、シリンダ11のロッド11aを伸縮すると、受台10の受面10a上に位置する両面粘着テープ102aに対してテープカッタ12a,12bが接近離反して、当該両面粘着テープ102aが繰出方向に沿って三分割されるようにして切断されるのである。なお、上記シリンダ11のロッド11aの伸長量は、剥離紙102bを切断することなく両面粘着テープ102aのみを切断することができる長さに設定され、押圧ローラ6のウエブ101との当接部分αと上記テープカッタ12aの先端部分βとの間の両面粘着テープ102aの移動長さは、所定長L(L>L)となるように上記各部材の位置が設定されている。
【0026】
このような本実施の形態では、シリンダ11などによりテープカッタ移動手段を構成し、受台10、テープカッタ12a,12b、上記テープカッタ移動手段などによりテープ切断手段を構成している。
【0027】
図2に示すように、支持プレート1の受台10の受面10a近傍には、ロッド13aの軸心を両面粘着テープ102aの繰出方向と直交する方向、すなわち、両面粘着テープ102aの幅方向へ向けたシリンダ13が設けられている。シリンダ13のロッド13aの先端には、両面粘着テープ102aに対して剥離紙102bよりも強く粘着できると共に両面粘着テープ102a同士よりも弱い粘着となるように表面粗さや表面積を調整した剥離ローラ14が回転可能に設けられており、当該剥離ローラ14は、上記シリンダ13のロッド13aの伸縮作動により、受台10の受面10a上の両面粘着テープ102a上を当該テープ102aの幅方向に沿って当接しながら転動することができると共に、前記テープカッタ12a,12bが受台10の受面10a上の上記テープ102aを切断している場合でも、当該テープカッタ12a,12b間を通り抜けることができる、すなわち、当該テープカッタ12a,12b間に位置するようになっている。
【0028】
このような本実施の形態では、シリンダ13などにより剥離ローラ移動手段を構成し、剥離ローラ14、上記剥離ローラ移動手段などによりテープ剥離手段を構成し、当該テープ剥離手段、前記テープ切断手段などによりテープ除去手段を構成している。
【0029】
図1に示すように、支持プレート1には、ウエブの側端、すなわち、被接着体の両面粘着テープ貼り付け開始点を検出する検出手段であるセンサ15が設けられている。このセンサ15は、図示しない制御装置に電気的に接続されており、当該制御装置は、上記センサ15からの信号および予め入力された情報などに基づいて、前記シリンダ2,4,11,13のロッド2a,4a,11a,13aの伸縮や前記移動ガイド装置の作動などを調節するようになっている。
【0030】
このようにして構成された両面粘着テープ貼付装置の作動を図3,4を用いて次に説明する。なお、図3は、その装置の全体的な作動説明図、図4は、その装置の主要部の作動説明図である。
【0031】
前記制御装置にリールのウエブ101の幅方向の長さを予め入力する。次に、リールを回転して当該リールのウエブ101の始端側を作業台111上に送り出し、当該ウエブ101の始端を図示しない巻取機構で把持して巻き取ることにより、ウエブ101の始端側を作業台111上に張設すると共に、作業台111上に形成された図示しない吸引孔からウエブ101を吸引して作業台111上に保持した後、前記移動ガイド装置を作動させると、支持プレート1がウエブ101の幅方向に沿う方向で当該ウエブ101の一側端側から移動し始める(図3(a))。
【0032】
センサ15がウエブ101の一側端を検知すると(図3(b))、前記シリンダ2,4のロッド2a,4aが伸長してウエブカッタ3および押圧ローラ6がウエブ101に当接し、当該支持プレート1の移動により、上記ウエブカッタ3がウエブ101を幅方向に一直線に切断加工すると共に、両面粘着テープリール102からの両面粘着テープ102aを上記押圧ローラ6がウエブ101の切断された始端縁に沿うようにして貼り付けていく(図3(c))。
【0033】
このようなウエブ101の切断および両面粘着テープ102aの貼り付けがウエブ101の他側端から所定長Lとなる当該他側端の手前まで行われると、支持プレート1の移動が一旦停止する。
【0034】
支持プレート1がウエブ101の上記位置で一旦停止すると、シリンダ11のロッド11aが伸長し、テープカッタ12a,12bが受台10の受面10a上の両面粘着テープ102aを当該テープ102aの移動方向に沿って三分割するように切断する(図4(a),(b))。
【0035】
次に、シリンダ13のロッド13aが伸長し、対をなすテープカッタ12a,12b間を剥離ローラ14が通り抜けるようにして当該テープカッタ12a,12b間の両面粘着テープ102a上を転動すると、当該部分の両面粘着テープ102aが剥離ローラ14に粘着して巻き取られ、剥離紙102bから剥離される(図4(b),(c))。
【0036】
続いて、シリンダ11のロッド11aが収縮し、上記テープカッタ12a,12bが退避すると、前記移動ガイド装置が作動して、支持プレート1がウエブ101の上記他側端側へ所定長(L−L)移動し、当該支持プレート1の移動に伴って受台10の受面10a上の両面粘着テープ102aおよび剥離紙102bが移動し、受台10の受面10a上に両面粘着テープ102aが引き続いて配設される。
【0037】
受台10の受面10a上に両面粘着テープ102aが引き続いて配設されると、シリンダ13のロッド11aが収縮し、剥離ローラ14に巻き取られていた両面粘着テープ102aが受台10の受面10a上の両面粘着テープ102aに接着、すなわち、受け渡され(図4(d))、剥離ローラ14が当初の位置に復帰すると共に再生される。
【0038】
このようにして両面粘着テープリール102を処理すると、前記移動ガイド装置が作動して、支持プレート1がウエブ101の前記他側端まで移動(長さ:L−L)し、ウエブ101の切断加工および両面粘着テープ102aの貼り付けをウエブ101の上記他側端まで行い(図3(d))、シリンダ2,4のロッド2a,4aが収縮して、ウエブカッタ3および押圧ローラ6がウエブ101から離れるように退避することにより処理が終了する。
【0039】
このウエブ101の上記他側端まで両面粘着テープ102aを貼り付けるにあたって、両面粘着テープリール102の両面粘着テープ102aは上述のように所定長L除去されているので、図5に示すように、繰り出される両面粘着テープリール102をウエブ101の上記他側端まで押圧ローラ6で押圧しても、次に用いる新たな両面粘着テープ102aを当該ウエブ101の始端に接着させてしまうことなく、接着中の両面粘着テープ102aを終端まで確実に貼り付けることができる。
【0040】
したがって、このような両面粘着テープ貼付装置によれば、紙継ぎ時の紙継ぎミスを大幅に減少させることができる。
【0041】
また、両面粘着テープリール102の次に用いる新たな両面粘着テープ102aが接着中の両面粘着テープ102aに引っ張られてその始端側が剥離紙102bから剥離してしまうことはないので、次回の両面粘着テープ102a貼り付け時の仕立作業ミスを防止することができる。
【0042】
また、対をなすテープカッタ12a,12bで両面粘着テープ102aを三分割に切断すると共に剥離紙102bを押さえながら当該テープカッタ12a,12b間の両面粘着テープ102aを剥離紙102bから剥離ローラ14で剥離することにより、三分割された両面粘着テープ102aの中央部分を剥離紙102aから剥離する際に両側の両面粘着テープ102aの切断された端部が剥離紙102aから引き剥がれてしまうことを防止して、両面粘着テープ102aの貼り付け時の仕立て作業ミスをより確実に防止することができる。
【0043】
また、剥離ローラ14で剥離した両面粘着テープ102aを両面粘着テープリール102から繰り出されている両面粘着テープ102aに貼り付けて当該ローラ14を再生することにより、当該ローラ14の再生を行う装置を特に設ける必要がなく、装置構成を簡単にすることができる。
【0044】
また、ウエブ101の側端をセンサ15で検出するようにしたので、両面粘着テープ102aを所定の位置から確実に貼り付けることができる。
【0045】
なお、本実施の形態では、剥離ローラ14で剥離した両面粘着テープ102aを両面粘着テープリール102から繰り出されている両面粘着テープ102aに貼り付けて当該ローラ14を再生するようにしたが、例えば、シリンダ13のロッド13aを伸長して剥離ローラ14に両面粘着テープ102aを巻き付けた後、当該ロッド13aを収縮することなく両面粘着テープリール102の繰出しを再開し、次回の両面粘着テープ102aの剥離の際に上記ロッド13aを収縮することにより、剥離ローラ14に両面粘着テープ102aを巻き重ねていくようにして除去したり、シリンダ13のロッド13aの伸長方向へ受台10の受面10aを延設しておき、上記ロッド13aを伸長して剥離ローラ14に巻き取った両面粘着テープ102aを当該ロッド13aの伸長をそのまま行うことで受台10の延設した上記受面10aに貼り付けることにより、当該剥離ローラ14を再生するようにしてもよい。しかしながら、本実施の形態によれば、除去した両面粘着テープ102aを両面粘着テープリール102からの両面粘着テープ102aに貼り付けることから、除去した両面粘着テープ102aの後処理が不要となるので、上記のような場合よりも、作業効率を向上させることができる。
【0046】
本発明による両面粘着テープ貼付装置をリールの仕立ての際に適用した場合の第二番目の実施の形態を図6〜9を用いて説明する。なお、図6は、その概略構造を表す側面図、図7は、図6の矢線VII部の抽出拡大斜視図、図8は、図7の正面図、図9は、図8の矢線IX方向から見た図である。ただし、前述した第一番目の発明の実施の形態と同様な部材については、前述した第一番目の発明の実施の形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
【0047】
図6,7に示すように、受台16の受面16aには、切欠部16bが前記テープカッタ12a,12b間と対向するようにして形成されており、当該切欠部16bの両面粘着テープ102aの繰出方向の長さLは、前記Lよりもわずかに短いと共に、当該切欠部16bよりも上記繰出方向下流側の受面16a部分の当該繰出方向の長さLは、上記Lよりもわずかに長く(L<L<L)なっている。受台16の切欠部16b内には、両面粘着テープ102aおよび剥離紙102bをガイドするガイド板17aを有する反転テーブル17が配設されており、当該反転テーブル17は、その両面粘着テープ102aの繰出方向上流側の端部が回動できるように当該繰出方向下流側の端部が受台16に軸17bおよび支持板17cを介して回動可能に支持されている。
【0048】
図7,8に示すように、反転テーブル17の支持プレート1側の軸17bの端部は、当該支持プレート1を貫通している。この軸17bの端部には、ピニオン20が同軸をなして取り付けられている。一方、支持プレート1には、上記ピニオン20と噛み合うラック19をロッド18aの先端に取り付けたシリンダ18が取り付けられており、当該シリンダ18は、図示しない前記制御装置に電気的に接続されている。
【0049】
つまり、シリンダ18のロッド18aを伸縮させてラック19およびピニオン20を介して上記軸17bを回動させることにより、反転テーブル17の押圧面17dを受台16の前記繰出方向下流側の受面16aに当接させるように当該反転テーブル17を受台16の切欠部16bから出したり、反転テーブル17の押圧面17dを受台16の受面16aと面一となるように当該押し出し板17を受台16の切欠部16b内に格納したりすることができるようになっているのである。このようなシリンダ18、ラック19、ピニオン20などにより、本実施の形態では反転テーブル回動手段を構成している。
【0050】
また、図6に示すように、支持プレート1の受台16の前記繰出方向下流側の受面16a近傍には、テープカッタ12aと受台16の受面16aとの当接部分へロッド21aの先端を向けるようにして配向されたシリンダ21が設けられており、当該シリンダ21は、図示しない前記制御装置に電気的に接続されている。このシリンダ21のロッド21aの先端には、押さえ針22が取り付けられており、当該押さえ針22は、上記シリンダ21のロッド21aの伸長に伴って、テープカッタ12aで切断された両面粘着テープ102aの切れ目部分を受台16の受面16aへ押さえ付けることができるようになっている。このような本実施の形態では、シリンダ21、押さえ針22などによりテープ押さえ付け手段を構成し、当該テープ押さえ付け手段、前記反転テーブル17、前記反転テーブル回動手段などによりテープ剥離手段を構成している。
【0051】
このような両面粘着テープ貼付装置においては、前述した実施の形態の場合と同様に、ウエブ101を一側端から他側端の前記L手前まで切断しながら両面粘着テープ102aを貼り付けると、図10に示すように、前述した実施の形態の場合と同様に、シリンダ11のロッド11aが伸長し(図10(a))、テープカッタ12a,12bが受台16上の両面粘着テープ102aを当該両面粘着テープ102aの移動方向に沿って三分割するように切断する(図10(b))。
【0052】
続いて、シリンダ11のロッド11aが収縮してテープカッタ12a,12bが退避すると共に、シリンダ21のロッド21aが伸長して押さえ針22が両面粘着テープ102aの移動方向下流側の切れ目部分を受台16に押さえ付ける(図10(c),(d))。
【0053】
次に、シリンダ18が作動してラック19、ピニオン20を介して反転テーブル17の軸17bを回動させることにより、当該反転テーブル17を受台16の切欠部16bから突出させるように回動させると、当該反転テーブル17の前記押圧面17d部分に位置している、すなわち、三分割された中央部分の両面粘着テープ102aおよび剥離紙102bが押さえ針22を境にして、すなわち、両面粘着テープ102aの前記切れ目を中心にして折れ曲がり始める。
【0054】
このようにして両面粘着テープ102aおよび剥離紙102bが所定角度まで折れ曲がると、シリンダ21のロッド21aが収縮して押さえ針22が退避する(図10(e))。上記反転テーブル17がさらに回動すると、当該反転テーブル17の前記押圧面17dに位置する両面粘着テープ102a、すなわち、三分割された中央部分の両面粘着テープ102aが受台16の受面16a上に位置する両面粘着テープ102a、すなわち、三分割された前記繰出方向下流側の両面粘着テープ102aに押し付けられて接着される(図10(f))。
【0055】
このようにして上記中央部分の両面粘着テープ102aを上記繰出方向下流側の両面粘着テープ102aに接着させた後、シリンダ18を作動してラック19、ピニオン20を介して反転テーブル17の軸17bを回動させることにより、当該反転テーブル17を受台16の切欠部16bに格納するように回動させると、上記中央部分の両面粘着テープ102aが剥離紙102bから剥離して上記繰出方向下流側の両面粘着テープ102aに受け渡される(図10(g))。
【0056】
以下、前述した実施の形態の場合と同様に、支持プレート1がウエブ101の前記他側端まで所定長L移動し、ウエブ101の切断加工および両面粘着テープ102aの貼り付けをウエブ101の上記他側端まで行う。
【0057】
したがって、このような両面粘着テープ貼付装置によれば、前述した実施の形態の場合と同様な効果を得ることができる。
【0058】
なお、本実施の形態では、押さえ針22で両面粘着テープ102aを押さえるようにしたが、例えば、板状の押さえヘラを用いることも可能である。しかしながら、板状の押さえヘラは、両面粘着テープ102aに接着しやすいため、両面粘着テープ102aに接着しにくくなるように表面をあらかじめ加工しておく必要があることから、本実施の形態のような押さえ針22の方が利用しやすい。
【0059】
本実施の形態では、反転テーブル17の軸17bにピニオン20を取り付け、シリンダ18のロッド18aに取り付けたラック19を上記ピニオン20に噛み合わせ、当該シリンダ18のロッド18aを伸縮することにより、反転テーブル17を回動させるようにしたが、例えば、反転テーブル17の軸17bに正逆回転可能な駆動モータの駆動軸を連結し、当該モータを作動させることにより、反転テーブル17を回動させることも可能である。
【0060】
また、前述した各実施の形態では、対をなすテープカッタ12a,12bを一つのシリンダ11で移動させるようにしたが、例えば、対をなすシリンダのロッドの先端にテープカッタをそれぞれ設け、これらシリンダを同期して作動させるようにしてもよい。しかしながら、前述した各実施の形態の場合においては、テープカッタ12a,12bを一つのシリンダ11で簡単に同期して移動させることができるので、上記のような場合よりも、装置構成を簡単にすることができる。
【0061】
さらに、一つシリンダのロッドの先端にテープカッタを一つ設け、両面粘着テープリール102の両面粘着テープ102aを切断した後、両面粘着テープリール102を所定長L繰り出してから当該リール102の両面粘着テープ102aを切断するようにすれば、装置構成をさらに簡単することができる。しかしながら、このようにして両面粘着テープ102aの切断を行うと、両面粘着テープリール102の繰り出しや停止の回数が増えてしまい、処理時間が長くなってしまうことから、前述の実施の形態のようにして行う方が好ましい。
【0062】
前述した各実施の形態では、リール仕立装置の両面粘着テープ貼付装置に適用した場合について説明したが、これに限らず、両面粘着テープリールから繰り出した両面粘着テープを被接着体に貼り付けながら当該両面粘着テープの剥離紙を巻取回収するような両面粘着テープ貼付装置であれば、前述した各実施の形態の場合と同様にして適用することができ、前述した各実施の形態の場合と同様な効果を得ることができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明の両面粘着テープ貼付装置によれば、両面粘着テープリールから繰り出された両面粘着テープを繰出方向に沿って所定長除去しておくことにより、繰り出された両面粘着テープリールを被接着体の端部まで貼り付けても、次に用いる新たな両面粘着テープを当該被接着体に続けて接着させてしまうことなく、被接着体の両面粘着テープの未接着部分をわずかな長さに抑えながら、接着中の両面粘着テープを終端まで確実に貼り付けることができると共に、両面粘着テープリールの次に用いる新たな両面粘着テープが接着中の両面粘着テープに引っ張られてその始端側が剥離紙から剥離してしまうことはないので、被接着体に対して両面粘着テープの貼り付けを確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による両面粘着テープ貼付装置の第一番目の実施の形態の概略構造を表す側面図である。
【図2】図1の矢線A部を抽出拡大して矢線II方向から見た図である。
【図3】図1の装置の全体的な作動説明図である。
【図4】図1の装置の主要部の作動説明図である。
【図5】両面粘着テープの貼付終端での図1の装置の当該テープ部分の抽出拡大図である。
【図6】本発明による両面粘着テープ貼付装置の第二番目の実施の形態の概略構造を表す側面図である。
【図7】図6の矢線VII部の抽出拡大斜視図である。
【図8】図7の正面図である。
【図9】図8の矢線IX方向から見た図である。
【図10】図6の装置の主要部の作動説明図である。
【図11】両面粘着テープの貼付終端での従来の両面粘着テープ貼付装置の当該テープ部分の抽出拡大図である。
【図12】従来の両面粘着テープ貼付装置で貼り付けた両面粘着テープの貼付終端部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 支持プレート
2 シリンダ
3 ウエブカッタ
4 シリンダ
6 押圧ローラ
7 送給軸
8 巻取軸
10 受台
11 シリンダ
12a,12b テープカッタ
13 シリンダ
14 剥離ローラ
15 センサ
16 受台
17 反転テーブル
18 シリンダ
19 ラック
20 ピニオン
21 シリンダ
22 押さえ針
101 ウエブ
102 両面粘着テープリール
102a 両面粘着テープ
102b 剥離紙

Claims (3)

  1. 一方の面に剥離紙が接着された両面粘着テープをリール状に巻いた両面粘着テープリールから当該両面粘着テープを繰り出して被接着体に貼り付けながら当該剥離紙を巻取回収する両面粘着テープ貼付装置であって、
    前記両面粘着テープリールから繰り出された前記両面粘着テープを繰出方向に沿って前記剥離紙から所定長除去するテープ除去手段を備え、
    前記テープ除去手段が
    前記両面粘着テープリールから繰り出された前記両面粘着テープを繰出方向に三分割するように切断するテープ切断手段と、
    三分割された前記両面粘着テープの中央部分を前記剥離紙から剥離するテープ剥離手段と
    を備えてなることを特徴とする両面粘着テープ貼付装置。
  2. 前記テープ切断手段が
    前記両面粘着テープの繰出方向に沿って所定の間隔を有するように前記両面粘着テープに対向して配備された対をなすテープカッタと、
    前記両面粘着テープに対して前記テープカッタを接近離反させるように移動させるテープカッタ移動手段と
    を備えてなる一方、
    前記テープ剥離手段が前記テープカッタ間に位置している
    ことを特徴とする請求項に記載の両面粘着テープ貼付装置。
  3. 前記テープ除去手段で除去した前記両面粘着テープを、前記両面粘着テープリールから繰り出された前記両面粘着テープに貼り付ける
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の両面粘着テープ貼付装置。
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