JPH05121568A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH05121568A
JPH05121568A JP10727192A JP10727192A JPH05121568A JP H05121568 A JPH05121568 A JP H05121568A JP 10727192 A JP10727192 A JP 10727192A JP 10727192 A JP10727192 A JP 10727192A JP H05121568 A JPH05121568 A JP H05121568A
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JP
Japan
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gas
oxide film
silicon oxide
silane
water
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Application number
JP10727192A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kato
隆 加藤
Masanobu Hatanaka
正信 畠中
Akira Tabuchi
明 田渕
Yuji Furumura
雄二 古村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05121568A publication Critical patent/JPH05121568A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置の製造方法に関し、微細な段差の
上でも平坦で信頼性のある絶縁膜によって被覆できる製
造方法を提供する。 【構成】 シラン系ガスと水を原料ガスとしてCVD法
によりシリコン酸化膜を形成する。また、この原料ガス
に有機シランガス、あるいは、PH3 ,B2 6 ,As
3 等の流動性不純物を添加して平坦なシリコン酸化膜
を形成する。また、このシラン系ガス、有機シランガ
ス、水の少なくとも1つをプラズマ、光等によって連続
的またはパルス的に励起して活性化し緻密で被覆性の良
好なシリコン酸化膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、さらに詳しくは素子形状の微細化に伴う多層配
線上の微細な段差部を平坦で信頼性のある絶縁膜で被覆
することができる工程を含む半導体装置の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置(LSI)において
は、半導体基板上に能動素子や受動素子等の回路素子を
形成し、その上に堆積した絶縁膜の上に形成された配線
層によって回路素子相互間を接続している。ところが、
近年LSIが高集積化され、回路素子の寸法形状が微細
化され、絶縁膜を形成する下地の段差が峻鋭になってい
る。
【0003】また、LSIが高集積化されるにしたがっ
て、その構成素子間を接続するために多層配線を使用す
ることが必要になり、この多層配線は、段差のある部分
に絶縁膜を介して形成されるから、絶縁膜が完全に形成
されていないと、下層配線と上層配線が層間絶縁膜の不
完全部分を通して短絡されることになり、また、絶縁膜
が平坦に形成されず段差が残っていると、上層配線がそ
の段差部分で薄くなって高抵抗化したり、断線したりし
てLSIの信頼性が低下する恐れがあった。
【0004】従来、前記絶縁膜は、例えばCVD(Ch
emical Vapor Deposition ま
たは化学蒸着)法によって形成されてきたが、回路素子
形状の微細化に伴って生じる基板などの表面の段差を完
全に被覆することができなくなってきている。
【0005】これは絶縁膜の被覆性が悪いためであり、
現在はSOG(Spinon Glass)塗布法を用
いたり、原料ガスとして、例えばTEOS(テトラエト
キシシラン)などの有機ガスを用いて被覆性を改善する
試みが成されている。しかし、いずれの場合にも従来の
成膜法による絶縁膜程度の膜質が得られないため、実用
化のためには、異なる工程による絶縁膜を積層して全体
として所望の膜質と平坦性を得るようにせざるを得ない
のが現状である。
【0006】また、従来、比較的低融点のPSG(Ph
ospho−Silicate Glass),BPS
G(Boron−doped Phospho−Sil
icate Glass)等の絶縁膜を用い、これらの
絶縁膜を堆積した後、アニールすることによりリフロー
して表面を平坦化する工程も採用されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにPSG,BPSG等の絶縁膜をリフローするため
には900℃程度の高温で処理することが必要であるた
め、この方法を適用できる範囲が限定されていた。ま
た、上記の場合、水蒸気中でアニールするとアニール温
度を低下できることが知られていたが、このように水蒸
気中でアニールすると絶縁膜の膜質が低下する欠点があ
るため実用化されるにいたっていない。
【0008】したがって、本発明は、前記の従来技術の
問題点を解決して、素子形状の微細化に伴う微細な段差
部の上でも平坦で信頼性のある絶縁膜によって被覆する
ことができる工程を含む半導体装置の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法においては、微細な段差部状に平坦で信頼性のあ
る絶縁膜を形成するために、シラン系ガスと水を原料ガ
スとしてCVD法によりシリコン酸化膜を形成し、ある
いは、この場合、この原料ガスに有機シランガス、ある
いは、PH3 ,B2 6 ,AsH3 等の流動性不純物を
添加し、または、このシラン系ガス、有機シランガス、
水の少なくとも1つをプラズマ、光等によって連続的ま
たはパルス的に励起する工程を採用した。
【0010】
【作用】本発明者らは、前記従来の絶縁膜の形成方法に
おいて、被覆性が劣化する原因を実験により検討した結
果、絶縁膜の被覆性は成長する下地への吸着係数が大き
く影響していること、および、気相反応が起こりやすい
ガス系を原料ガスとして用いた場合に被覆性が悪くなる
ことを見出した。
【0011】そして本発明者らは、種々の実験と考察の
結果、シラン系ガス(Sin 2n+2)と水蒸気状の水
(H2 O)を混合したものを原料ガスとして用い、CV
D法によってシリコン酸化膜を形成することによって、
前記の問題を解決することに成功した。すなわち、シラ
ン系ガスと水蒸気とは気相で直ちに反応しないから、こ
れらを混合して反応チャンバに供給しても供給過程で直
ちに気相反応を生じてシリコン酸化膜を形成することが
ない。
【0012】そして、シラン分子より水分子の方が下地
となる材料に対する吸着係数が大きいため、まず、水が
2 OまたはOH等の形で下地(シリコン基板、SiO
2 、金属等)の上に吸着し、次いでシラン分子が、先に
吸着しているH2 OまたはOHと反応して酸化シリコン
(SiO2 )が形成される。
【0013】下地の表面がシリコン酸化膜で完全に覆わ
れてしまうと、シランはその上には吸着せず、また、先
に、水分子がこのシリコン酸化膜の表面に吸着し、次い
でシラン分子が、このH2 OまたはOHと反応してシリ
コン酸化膜を形成するという反応が繰り返される。
【0014】そのため、反応は完全に表面反応の形で進
み、仮に高温成長時にシラン分子とH2 OまたはOHと
の気相反応が生じたとしても、その量は僅少であり、吸
着係数の小さいシラン分子は、吸着係数が大きいために
先に段差の段部や底部、あるいは、トレンチやコンタク
トホールに奥深く浸入して吸着しているH2 OまたはO
Hと反応してシリコン酸化膜を形成するため被覆性が改
善される。
【0015】本発明の別の態様では、前記シラン系ガス
および水蒸気にさらに有機シランガス、TEOS(テト
ラエトキシシラン)ガス、TMOS(テトラメトキシシ
ラン)ガス、TMS(テトラメチルシラン)ガス等のシ
リコンを含む有機ガスを添加してシリコン酸化膜を形成
することにより、絶縁膜をなだらかに堆積して平坦化す
ることもでき、また、これらの二つの態様を組み合わせ
ることにより、優れた膜質のシリコン絶縁膜と、平坦性
の良好なシリコン絶縁膜からなる多層絶縁膜を形成する
こともできる。
【0016】すなわち、まず第1の態様に従って、シラ
ン系ガスと酸化ガスあるいは水蒸気を原料ガスとして用
いて膜質が良好なシリコン酸化膜を形成し、次いで第2
の態様に従って、原料ガス中に有機シランガスを混合し
てシリコン酸化膜を平坦化することができ、また、この
操作を繰り返すことによって、良質な膜質をもち表面が
平坦な多層のシリコン酸化膜を積層することができる。
【0017】本発明に従ってシリコン酸化膜を形成する
ために使用する原料ガスは、第1の態様では、シラン系
ガスと水を、好ましくはガス容積比にして1:100〜
1:1、さらに好ましくは1:10〜1:2とし、これ
をシラン系ガスと水を合わせたガスの容積%で好ましく
は50〜100%のキャリアガス(例えば、Ar,
2 )によって供給する。
【0018】第2の態様では、前記シラン系ガスおよび
水の合計量100に対し、有機シランガスを容積%で好
ましくは0.1〜60%、さらに好ましくは10〜30
%添加する。
【0019】本発明に従ったシリコン酸化膜の形成に使
用するCVD装置は、従来から使用されている任意のも
のでよく、好ましい条件としては温度200〜800
℃、圧力0.1〜760Torrの減圧または常圧CV
Dとすることができる。
【0020】本発明者らは、さらに、原料ガス中にホス
フィン(PH3 )、ジボラン(B2 6 )、アルシン
(AsH3 )等を添加すると、シリコン酸化膜を流動状
態で堆積して平坦化できることを見出した。
【0021】この工程においては、前記のように、流動
性不純物としてホスフィン,ジボラン,アルシン等の無
機系ガスを使用することができるほか、P(C
3 3 ,P(C2 5 3 ,B(CH3 3 ,B(C
2 5 3 ,As(CH3 3 ,As( C2 5 3
等の有機系のドーピング不純物ガスを使用することがで
き、この場合はさらに成長中のシリコン酸化膜の流動性
を高め平坦性を改善する。
【0022】また、この場合、シラン系ガスと酸化ガス
に、水を間欠的に供給するか、上記ホスフィン等の流動
性不純物を間欠的に供給すると、流動性はないが膜質が
良好なシリコン酸化膜と、膜質は多少劣るが流動性があ
るシリコン酸化膜が交互に形成され、両者の中間的なシ
リコン酸化膜が形成される。
【0023】また、マイクロ波、高周波、直流の電界に
よって原料ガスであるシラン系ガス、有機シランガスお
よび水の少なくとも1つをプラズマ化し、励起して活性
化することによって、成長するシリコン酸化膜をさらに
緻密にし、平坦化できることが見出された。
【0024】そしてまた、200〜600℃の低温にお
いては水とシラン系ガスは反応し難いため、これらを反
応させるためには、プラズマなどにより励起する必要が
あることが実験によって見出された。特にAl配線の多
層化に伴う層間絶縁膜の形成はプラズマCVD法によっ
て形成したほうが望ましい。
【0025】プラズマのほかに、紫外線等の光ないし電
磁波によって原料ガスあるいは酸化ガスを励起しても、
成長するシリコン酸化膜を緻密化、あるいは、平坦化す
ることができることが見出された。
【0026】これらの酸化膜を大気中に放置すると水を
吸収し、酸化膜が加熱されるとこの水は放出される。こ
の水の放出は、Al配線の信頼性を低下させるから、少
なく抑えることが必要である。
【0027】図1は、PSG膜中のリン濃度と脱ガス量
の関係図である。この図の横軸はリン濃度、縦軸は脱ガ
ス量を表しているが、脱ガス量はリンの濃度が4%程度
以上で急激に減少することが示されている。しかしリン
が8%以上になるとP2 5 の水による溶解により信頼
性の問題が生じるため、リンの濃度をこの8%以内に限
定することが望ましい。
【0028】本発明者等は、反応温度420℃、水(H
2 O)の供給量100sccm、高周波電力100Wと
する2.9Torrの減圧CVD法によって、PH3
割合を変えて実験した結果、下記の表1に示したよう
に、PH3 の一定以上の量で取り込まれるリン濃度が制
限されることを見出した。すなわち、PH3 /Arの供
給量が10sccm程度までは比例してリン濃度が増加
するが、それ以上では取り込まれるリンは増加しない。
【0029】
【表1】
【0030】すなわち、脱ガスが小さく、P2 5 の溶
解が最適な濃度の膜が自動的に形成されることが示され
ている。シランの量とPH3 の量が同程度で飽和し、そ
れ以上PH3 を増加してもリン濃度は増加しない。その
原因は、P2 5 の水による溶解と、取込み量が平衡す
るためと考えられる。
【0031】図2は、成長温度とNSGとPSGの成長
速度とPSGのリン濃度の関係図である。この図による
と、低温になると共にリン濃度が増加することがわか
る。260℃付近で一定になるのは、PH3 を10sc
cmと一定にしたためで、供給律則を表し、400℃以
上でリン濃度は7%程度で一定になり、熱分解が始まる
600℃程度までこの傾向が続く。すなわち、低温で信
頼性の高い層間絶縁膜を形成するには、SiH4 と同程
度のPH3を供給し、400〜600℃の成長温度でプ
ラズマ(RF)を印加して形成する必要がある。
【0032】また流動性に注目すると、リン濃度を高く
する必要があり、そのため400℃以下にしなければな
らないが、あまり低温にすると膜質が急激に低下するた
め好ましくない。図2に示されるように、200℃程度
以下では破線で示されるように堆積速度が急激に増大し
て膜質が低下する。これらの事実から、平坦性と信頼性
が優れた層間絶縁膜を形成するには、400〜600℃
での形成と、200〜400℃での形成を交互に繰り返
して積層することが望ましい。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。ここで説
明する実施例は、本発明の好ましい態様を示すものであ
り、本発明の技術的範囲がこれらの実施例に限定される
ものでないことはいうまでもない。
【0034】(第1実施例)図3は、第1実施例で用い
るバッチ式CVDシリコン酸化膜形成装置の概略構成説
明図である。この図において、1は反応管、2はヒータ
ー、3はシリコンウェハ、4は排気口、5はシャワーノ
ズル、6,7,8,9,10,11はマスフローコント
ローラ(MFC)、12は水供給装置、13はTEOS
供給装置、14,15は恒温槽である。
【0035】この実施例で用いるバッチ式CVDシリコ
ン酸化膜形成装置においては、図1に示すように、外周
にヒーター2を備えた石英製反応管1の均熱帯に多数の
シリコンウェハ3を間隔を保って配置し、反応管1にシ
リコン原料ガスとして、シラン(SiH4 )、ジジラン
(Si2 6 )、トリシラン(Si3 8 )、あるいは
テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメチルシラ
ン(TMS)等の有機シランガス、酸化ガスとして酸素
(O2 )あるいは水蒸気(H2 O)を供給し、排気口4
から排気するようになっている。
【0036】さらに具体的に説明すると、酸化ガスとし
ては、純度の高い水素(H2 )および酸素(O2 )をそ
れぞれマスフローコントローラ(MFC)6,7により
所定量(モル比でH2 :O2 =2:1)供給して反応管
1で燃焼して水蒸気状のH2 Oを得ている。酸化ガスと
しては、上記のほか、従来技術と同様に酸素(O2 )を
MFC9を介して導入することができる。また、水素と
酸素を燃焼してH2Oを生成する方法に代えて、恒温槽
15中の水供給装置12から、MFC10を通してH2
Oを供給する方法をとることもできるようになってい
る。
【0037】そして、水素と酸素を燃焼してH2 Oを生
成する領域の下流に、シリコン原料ガスであるジシラン
(Si2 6 )等をMFC8を通して原料ガス供給ノズ
ルから反応管1内に供給できるようになっている。ま
た、TEOS等の有機シリコンガスを恒温槽14中のT
EOS供給装置13からMFC11を通して供給できる
ようになっている。
【0038】この装置においては、酸化ガスとして、
0.5%以下の微量のO2 またはH2 OをSi2 6
混合して導入することにより、または、Si2 6 の上
流から反応管1に導入することにより、膜質の良好なシ
リコン酸化膜を形成することができる。
【0039】また、TEOSを導入する場合は、TEO
Sをシラン系ガスに混合してもよいし、酸素等の酸化ガ
スに混合して供給してもよい。この実施例においては、
TEOSの供給量を、30sccm程度にしたとき最適
の流動性が得られた。
【0040】反応温度には格別厳格な制限はないが、こ
の実施例では300〜1000℃程度が好ましいことが
わかった。形成するシリコン酸化膜を膜厚が厚い層間絶
縁膜として用いる場合には、シリコンウェハの温度を4
50℃前後に維持し、良好な膜質のシリコン酸化膜を高
い成長速度で形成することができる。
【0041】この実施例においては、図3に示すバッチ
式CVDシリコン酸化膜形成装置を用いて、反応管1
に、H2 を600sccm、O2 を300sccm、ジ
シラン(Si2 6 )を30sccm供給し、シリコン
ウェハの温度を450℃、圧力を1気圧にしてシリコン
ウェハ3上にシリコン酸化膜を形成した。この際、反応
管1の均熱帯における温度分布は±1℃であった。一
方、比較例としてSi2 6 と酸化ガス(O2 )を上記
と同様に供給してシリコン酸化膜を形成した。
【0042】図4は、本発明の第1実施例におけるシリ
コンウェハの位置と堆積速度との関係を示すグラフであ
る。この図においては、横軸は原料ガス供給口から排気
口にいたるウェハの位置、縦軸は堆積速度を示してい
る。
【0043】この実施例では、被覆性が良好であったほ
かに、この図から明らかなように、原料ガス供給口から
排気口にいたる位置での成長速度(実線)が、比較例の
堆積速度(破線)に比較して著しく改善されており、バ
ッチ処理を行っても、各シリコンウェハにほぼ均一な厚
さのシリコン酸化膜が形成できることがわかる。この図
は、ジシランを使用した結果であるが、これ以外のシラ
ン系ガスを用いた場合もほぼ同様の結果が得られ、特
に、このジシランのほかにトリシランを用いた場合に改
善効果が高いことがわかった。
【0044】以下、この実施例の種々の変形態様を説明
する。 1.この実施例においては、反応管内に供給する水を、
水素(H2 )および酸素(O2 )の燃焼によって得てい
るが、直接純水をキャリアガスでバブルする方法によっ
て供給することもできる。 2.この実施例においては、常圧下でシリコン酸化膜を
形成する例を示したが、排気口に排気ポンプを接続し、
ガス流量をコントロールして減圧CVDによってシリコ
ン酸化膜を形成してもよい。 3.本実施例においては、図1に示されるような縦型反
応管を用いているが、横型反応管でも、常圧のカタパル
ト方式でもよいことはいうまでもない。
【0045】(第2実施例)図5は、第2実施例で用い
るバッチ式CVDシリコン酸化膜形成装置の概略構成説
明図である。この図において、21は反応管、22はヒ
ーター、23はシリコンウェハ、24は排気口、25は
シャワーノズル、26,27,28,29,30,31
はマスフローコントローラ(MFC)、33,35は水
供給装置、37は有機不純物供給装置、32,34,3
6は恒温槽である。
【0046】この実施例に用いるバッチ式CVDシリコ
ン酸化膜形成装置は、外周にヒーター22を備え、多数
のシリコンウェハ23を収容し、シャワーノズル25と
排気口24を備えた石英製反応管21に関する限り第1
実施例のバッチ式CVDシリコン酸化膜形成装置と同様
であるから説明は省略する。
【0047】この実施例においては、恒温槽32に収容
された水供給装置33から発生する水蒸気をマスフロー
コントローラ(MFC)26を介して反応管21上流に
供給するようになっている。そして、反応管21にはS
iH4 ,Si2 6 等のシラン系ガスがMFC28を通
してシャワーノズル25から30sccm程度供給され
るが、ここでの温度上昇を防ぐため、窒素(N2 )、ア
ルゴン(Ar)等の不活性ガスをMFC27を介して反
応管21中に供給される。
【0048】また、この実施例においては、形成される
シリコン酸化膜を低温で流動化するPH3 ,B2 6
AsH3 等の流動性不純物が必要に応じてキャリアガス
と共にMFC29を介して反応管21中に供給される。
この流動性不純物を導入する場合は、単独に導入するこ
とができるほか、シラン系ガスに混合してもよく、ま
た、水素等に混合してもよい。
【0049】原料ガス中にホスフィン(PH3 )、ジボ
ラン(B2 6 )、アルシン(AsH3 )等の流動性不
純物を添加すると、シリコン酸化膜が流動状態で堆積す
るため、シリコン酸化膜の平坦化が、従来知られていた
水蒸気アニールによるリフローより低温で実現できるだ
けでなく、膜質の劣化もそれほど著しくないため極めて
有利である。
【0050】すなわち、従来の水蒸気中でアニールして
リフローする場合には、PSG等のシリコン酸化膜中の
酸化燐(P2 5 )が溶出し、その溶出経路がポーラス
化することは避けられないが、この実施例においては、
燐酸の溶出とシリコン酸化膜の形成が同時に起こるた
め、当初から緻密なシリコン酸化膜が形成される。
【0051】この工程においては、前記のように、流動
性不純物としてホスフィン,ジボラン,アルシン等の無
機系ガスを使用することができるほか、P(C
3 3 ,B(CH3 3 ,As(CH3 3 等の有機
系のドーピング不純物ガスを使用することができ、この
場合はさらに成長中のシリコン酸化膜の流動性を高め平
坦性を改善することができる。
【0052】この場合、シラン系ガスと酸化ガスに、水
を間欠的に供給するか、上記ホスフィン等の流動性不純
物を間欠的に供給すると、流動性はないが膜質が良好な
シリコン酸化膜と、膜質は多少劣るが流動性があるシリ
コン酸化膜が交互に形成され、両者の中間的なシリコン
酸化膜が形成される。
【0053】(第3実施例)図6は、第3実施例で用い
るバッチ式CVDシリコン酸化膜形成装置の概略構成説
明図である。この図において、41は反応管、42はヒ
ーター、43はシリコンウェハ、44はシャワーノズ
ル、45はエキシマレーザ、46は第1反射板、47は
第2反射板である。
【0054】この実施例で用いるバッチ式CVDシリコ
ン酸化膜形成装置においては、図4にその要部を示すよ
うに、合成石英製の反応管41の周囲にヒーター42を
配置して、反応管41中に収容したシリコンウェハ43
を最適成長温度に加熱し、反応管41の上部からH2
を供給し、シャワーノズル44を通してシリコン系ガス
であるモノシランガス(SiO4 )を供給するようにな
っている。
【0055】そして、H2 Oあるいはモノシランガス
(SiO4)を供給する経路にエキシマレーザ45から
出射される紫外線を、第1反射板46によって反射させ
て入射し、第2反射板47によって再反射させて、H2
Oガスを励起している。このように、H2 Oあるいはモ
ノシランガスを紫外線等の光によって励起して活性化す
ることにより、シリコン酸化膜の成長が低温化されるだ
けでなく、その平坦性と膜質が改善される。
【0056】(第4実施例)図7は、第4実施例で用い
るバッチ式CVDシリコン酸化膜形成装置の要部構成説
明図である。この図において、51は反応管、52はヒ
ーター、53はシリコンウェハ、54はシャワーノズ
ル、55はプラズマ室、56は誘導コイル、57は高周
波電源、58,59,60はマスフローコントローラ
(MFC)である。
【0057】この実施例で用いるバッチ式CVDシリコ
ン酸化膜形成装置においては、図7にその要部を示すよ
うに、反応管51の周囲にヒーター52を配置して、反
応管51中に収容したシリコンウェハ53を加熱し、M
FC58を通してモノシランガスを、MFC59を通し
てH2 を混入した(3%)Arキャリアガスを、MFC
60を通してO2 ガスを、シャワーノズル54から反応
管51に供給する。
【0058】そして、この混合ガスの経路にプラズマ室
55を設け、その周囲に配設された誘導コイル56に高
周波電源57から高周波電力を供給して混合ガスをプラ
ズマ化して活性化するようになっている。
【0059】この図に示されたように、高周波電界を用
いるほかに、マイクロ波、直流の電界によって原料ガス
であるシラン系ガス、有機シランガスおよびH2 ,O2
あるいは水の少なくとも1つをプラズマ化し、活性化す
ることによって、成長するシリコン酸化膜をさらに緻密
にし、平坦化することができる。
【0060】この実施例における原料ガス、酸化ガス等
のプラズマ化は第5実施例に示されているように反応管
内で行うことができ、また、枚葉式CVDシリコン酸化
膜形成装置においても同様に行うことができる。
【0061】(第5実施例)図8は、第5実施例に用い
る枚葉式CVDシリコン酸化膜形成装置の概略構成説明
図である。この図において、61は反応室、62はサセ
プタ、63はヒーター、64はシャワーノズル、65は
ソースガス室、66は排気口、67,68,69,70
はマスフローコントローラ(MFC)、71は水供給装
置、72はTEOS供給装置、73,74は恒温層、7
5は高周波電源、76はウェハカセット、77はウェハ
移送装置、78はシリコンウェハである。
【0062】この実施例に用いる枚葉式CVDシリコン
酸化膜形成装置においては、図8に示されるように、反
応室61の中に、ヒーター63を備えたサセプタ(基板
載置台)62を配置し、このサセプタ62の上にシリコ
ンウェハ78を載置し、シリコン原料ガスとしてモノシ
ラン(SiH4 )をマスフローコントローラ(MFC)
68を介して、あるいは、恒温槽74内のTEOS供給
装置72から有機シランガスであるTEOSをMFC7
0を介して、周囲から絶縁された原料ガス(ソースガ
ス)室65に供給し、酸化ガスとして酸素(O2 )をM
FC67を介して、または、恒温槽73内の水供給装置
71から水蒸気(H2 O)をMFC69を介してソース
ガス室65に供給されるようになっている。この際、水
を20sccm、ジシランを10sccm、酸素
(O2 )を1sccm程度供給した。
【0063】そして、ソースガス室65内に供給された
原料ガスは、ここで混合され、シャワーノズル64から
シリコンウェハ78に向かって噴射され、シリコン酸化
膜が形成されるが、このときのシリコンウェハ78は3
50℃程度に加熱され、雰囲気の圧力は0.1〜30T
orr程度にコントロールされる。なお、反応室61
は、排気口66をとおして排気できるように構成され、
シリコンウェハ78はウェハカセット76からウェハ移
送装置(搬送手)77によって一枚ずつ順次サセプタ6
2の上に移送される。
【0064】なお、シャワーノズル64と接地間に高周
波電源75によって高周波電力を供給し原料ガスをプラ
ズマ化し励起することによって活性化して、シリコン酸
化膜の緻密化、平坦化を図ることができる。また、この
図では、シャワーノズル64と接地間に直接高周波電源
75が接続されているが、高周波電力の導入をサセプタ
62側にしてバイアス電圧を印加し、その電圧を調節す
ることによって原料ガスのプラズマ化を調節し、シリコ
ン酸化膜の最適の緻密化、平坦化を実現することもでき
る。
【0065】上記の例では、原料ガスをプラズマ化する
電源として13.56MHzの高周波電力を使用した
が、このほか、マイクロ波や、10kHz程度の低周
波、あるいは直流でもよく、また、複数の周波数の励起
電力を導入することもできる。
【0066】なお、励起電力をパルス的に印加して原料
ガスをプラズマ化すると、シリコン酸化膜の被覆性およ
び平坦性が向上することが見出された。これはプラズマ
のoff状態で水およびジシランの下地への吸着が促進
され、プラズマのon状態で、前段階で吸着した水およ
びジシランの酸化反応が促進されることの繰り返しによ
ってシリコン酸化膜が層状に規則的に形成されるためと
考えられる。
【0067】さらに、この励起電力のパルス周期より充
分長い周期でTEOSの供給をオンオフすることによっ
て、流動化による平坦化とシリコン酸化膜の成長を繰り
返してシリコン酸化膜の平坦性をより向上することがで
きる。
【0068】図9は、第5実施例により形成された多層
シリコン酸化膜の構成を示す模式図である。この図にお
いて、81は基板、82は第1層、83は第2層、84
は第3層、85は第4層、86は第5層である。
【0069】この例においては、図7に示されているよ
うに、凹凸を有する基板81の上に、モノシラン(Si
4 )と水蒸気(H2 O)と酸素(O2 )の混合ガスを
供給して第1層82を形成し(コンフォーマルなシリコ
ン酸化膜の形成)、その上にモノシラン(SiH4 )と
水蒸気(H2 O)と酸素(O2 )とTEOS(20sc
cm)の混合ガスを導入して第2層83を形成し(流動
性の良好なシリコン酸化膜の形成)、その上にTEOS
の供給を停止して、モノシラン(SiH4 )と酸素(O
2 )の混合ガスを供給して第3層84を形成し(緻密な
シリコン酸化膜の形成)、その上に再びTEOSを導入
して第4層85を形成し(平坦化)、その上にTEOS
の供給を停止して、モノシラン(SiH4 )と水蒸気
(H2 O)と酸素(O2 )の混合ガスを導入して第5層
86を形成している(コンフォーマルなシリコン酸化膜
の形成)。
【0070】上記のようにすることで、若干膜質が劣化
するTEOS添加時のシリコン酸化膜を、緻密なTEO
Sの含まない原料ガスを用いた時のシリコン酸化膜でカ
バーできるから、結果的に平坦で良質の層間絶縁膜が実
現される。また、TEOS+水系の反応にシラン系ガス
のシリコンが入ると、TEOSからの脱水反応を促進し
て自己酸化されるため、さらに膜質が向上し、堆積速度
が増大する。
【0071】このシラン+水+TEOS系酸化は従来の
水+TEOSで形成された酸化膜より膜質および堆積速
度において著しく上回っている。水+シラン系酸化に有
機シランを添加する方法は、その量によって2つに分か
れる。
【0072】すなわち、前述の20sccm程度のTE
OSを加える場合と、シラン量の10%程度3sccm
以下に抑えた場合である。後者の有機シランを微量添加
する場合は、堆積元素の表面マイグレーションを高める
ことによって完全な被覆が実現する。この程度のTEO
Sの添加では膜質の劣化は見られなかった。
【0073】(第6実施例)図10は、第6実施例のマ
ルチチャンバー式CVDシリコン酸化膜形成装置の概略
構成説明図である。この図において、91は搬送室、9
2はロードロック、93はランプアニール室、94は酸
化膜堆積室、95はエッチング室である。
【0074】この実施例のマルチチャンバー式CVDシ
リコン酸化膜形成装置においては、ランプアニール室9
3、酸化膜堆積室94、スパッタ、RIE等のエッチン
グ室95が搬送室91を中心にして外気から密閉されて
接続されている。そして、ロードロック92から導入さ
れたシリコンウェハは、まずランプアニール室93に入
る。
【0075】ここで、シリコンウェハを脱ガスした後、
酸素を導入して1〜100Torr程度でAl配線等の
金属表面を酸化する。その後、シリコンウェハは、搬送
室91を経由して酸化膜堆積室94に移送され、ここ
で、前述の本発明によるシリコン酸化膜のCVD堆積を
施される。
【0076】最後にシリコンウェハはエッチング室95
に移送され、ここで前工程によって堆積された酸化膜が
Arスパッタによって平坦化される。この場合、TEO
Sを用いたシリコン酸化膜は、エッチングレートが大き
いため、短時間で平坦化されるだけでなく、この処理に
よって膜質が著しく向上し、表面のCVDシリコン酸化
膜は熱酸化膜に匹敵するほどの膜質になる。
【0077】なお、このシリコン酸化膜の堆積と、エッ
チングの操作を繰り返すことによってシリコン酸化膜を
さらに平坦化し膜質が優れた多層シリコン酸化膜を形成
することができる。
【0078】(第7実施例)図11(A)〜(C)は、
第7実施例のSi基板上にSiウェハを接着する場合の
工程説明図である。この図において、101はSi基
板、102はPSG層、103はSiウェハ、104は
チップである。
【0079】第1工程(図11(A)参照) Si基板101の上に水とシランを反応ガスとするCV
D法によってPSG層102を形成する。
【0080】第2工程(図11(B)参照) 第1工程によって形成されたPSG層102を溶融する
ことによってSiウェハ103を接着する。
【0081】第3工程(図11(C)参照) Si基板101の上にPSG層102によって接着され
たSiウェハを必要に応じてエッチングして分離して複
数のチップ104にする。
【0082】上記のPSG層102を、基板温度を40
0〜600℃にし、プラズマを印加して形成すると、膜
中のリン濃度が7%以下になるので、Siウェハを接着
する際の溶融温度は800℃以上になる。また、200
〜400℃で形成したPSGを用いて接着する場合は8
00℃以下、600℃程度でも溶融する。これは、PH
3 ガス流量に応じてリン濃度が上昇できるためで、10
%以上も容易に達成され、低温で溶融する。
【0083】これはリン濃度が過剰に取り込まれるため
であるが、先に検討した図2によって所望の溶融温度を
もつPSG層を形成できる反応ガス圧力、H2 Oの圧
力、RF電力等の成膜条件を決定することができる。成
長温度で取り込まれるリン濃度は決まるが、表1に示し
たように、この上限濃度に達するようにPH3 ガスは多
めに供給されなければならない。
【0084】この例では、Siウェハを接着した後に分
離してチップにしたが、直接チップを接着することもで
きる。
【0085】(第8実施例)水+SiH4 をプラズマ励
起した低温CVD法によって形成されたSiO2 膜は、
従来のCVD法によって形成されたSiO2 膜より膜質
が優れており、従来得られた最高の熱酸化SiO2 膜よ
りも良質であることが見出された。
【0086】図12(A),(B)は、第8実施例のS
iO2 膜の耐圧特性図である。これらの図の横軸は耐
圧、縦軸は各耐圧をもつ試料の個数をパーセントで示し
ている。
【0087】図12(A)は、熱酸化SiO2 膜の耐圧
を示し、8.08MV/cmに個数のピークが生じる
が、図12(B)は、水+SiH4をプラズマ励起した
低温CVD法によって形成されたSiO2 膜の耐圧を示
し、11.9MV/cmに個数のピークが生じており、
著しく改善されていることがわかる。
【0088】図12(B)に示された試料は、図8の装
置において、モノシラン(SiH4 )を2.5scc
m、H2 Oを100sccmをシャワー64から供給
し、RF100W印加し、基板を420℃にして、ガス
圧力3TorrでSiO2 膜を形成したもので、従来予
想されなかった結果である。
【0089】このような高耐圧SiO2 膜は、基板温度
200〜600℃で、圧力0.1〜20TorrでSi
4 /H2 O=1/10以下の比で成長したSiO2
である。この際、プラズマは50W以上が必要である。
ここでO2 ,TEOSは使用しなかった。さらに800
℃以上のアニーリングを行うと耐圧はさらに向上し、信
頼性も向上する。
【0090】高耐圧、高信頼性を有する膜を得るために
は、H2 O+SiH4 の原料ガスでプラズマを印加する
ことが最低限必要で、低温で成長することが重要であ
る。この膜のカバレージも良好であるため凹凸形状での
耐圧の低下はない。
【0091】低温で形成することができる良質のSiO
2 膜は、MOSトランジスタのゲート絶縁膜やキャパシ
タの誘電体等に利用することができる。
【0092】図13(A)〜(C)は、第8実施例のS
iO2 膜形成方法による薄膜トランジスタの製造工程図
である。この図において、111はシリコン基板、11
2はSiO2 膜、113はアモルファスシリコン膜、1
14はポリシリコン膜、115はゲート絶縁膜、116
はゲート電極、117はソース領域、118はドレイン
領域である。
【0093】この工程説明図によってこの実施例の製造
方法を説明する。
【0094】第1工程(図13(A)参照) シリコン基板111の上にSiO2 膜112を形成し、
その上に厚さ500nmのアモルファスシリコン膜11
3をCVD法によって形成する。
【0095】第2工程(図13(B)参照) 600℃程度のアニーニングを行って、アモルファスシ
リコン膜113を結晶化してポリシリコン膜114を形
成する。
【0096】第3工程(図13(C)参照) トランジスタとして用いない外部のポリシリコン膜11
4を除去した後、水+SiH4 を供給し、基板温度を4
00℃に保って、プラズマCVD法によって厚さ30n
mのゲート絶縁膜115を形成する。
【0097】次いで、厚さ300nmのポリシリコン膜
を堆積してパターニングしてゲート電極116を形成す
る。このゲート電極116をマスクにしてAsをイオン
注入してソース領域117とドレイン領域118を形成
して薄膜トランジスタ(TFT)を形成する。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
従来技術によるシリコン酸化膜によっては完全に被覆す
ることができなかった微細な段差部を完全に被覆するこ
とができ、例えば深い溝や穴部にも被覆性と膜質が良好
なシリコン酸化膜を形成することができるため、LSI
の集積度を飛躍的に向上させることができる。また、バ
ッチ式で成膜された同一バッチのウェハの酸化膜の膜厚
分布の均一性を向上することができ、平坦で信頼性の高
い絶縁膜を高い歩留りで効率よく形成することができ、
その上に形成される配線の信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】PSG膜中のリン濃度と脱ガス量の関係図であ
る。
【図2】成長温度とNSGとPSGの成長速度とPSG
のリン濃度の関係図である。
【図3】第1実施例で用いるバッチ式CVDシリコン酸
化膜形成装置の概略構成説明図である。
【図4】本発明の第1実施例におけるシリコンウェハの
位置と堆積速度との関係を示すグラフである。
【図5】第2実施例で用いるバッチ式CVDシリコン酸
化膜形成装置の概略構成説明図である。
【図6】第3実施例で用いるバッチ式CVDシリコン酸
化膜形成装置の概略構成説明図である。
【図7】第4実施例で用いるバッチ式CVDシリコン酸
化膜形成装置の要部構成説明図である。
【図8】第5実施例に用いる枚葉式CVDシリコン酸化
膜形成装置の概略構成説明図である。
【図9】第5実施例により形成された多層シリコン酸化
膜の構成を示す模式図である。
【図10】第6実施例のマルチチャンバー式CVDシリ
コン酸化膜形成装置の概略構成説明図である。
【図11】(A)〜(C)は第7実施例のSi基板上に
Siウェハを接着する場合の工程説明図である。
【図12】(A),(B)は、第8実施例のSiO2
の耐圧特性図である。
【図13】(A)〜(C)は、第8実施例のSiO2
形成方法による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【符号の説明】
61 反応室 62 サセプタ 63 ヒーター 64 シャワーノズル 65 ソースガス室 66 排気口 67,68,69,70 マスフローコントローラ 71 水供給装置 72 TEOS供給装置 73,74 恒温層 75 高周波電源 76 ウェハカセット 77 ウェハ移送装置 78 シリコンウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田渕 明 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 古村 雄二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シラン系ガスと水を原料ガスとしてCV
    D法によりシリコン酸化膜を形成する工程を含むことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 シラン系ガスと水を原料ガスとし、これ
    にPH3 ,B2 6 ,AsH3 等の流動性不純物を添加
    してCVD法によりシリコン酸化膜を形成する工程を含
    むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 シラン系ガスに水または流動性不純物を
    間欠的に導入することを特徴とする請求項2に記載の半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 原料ガスに有機シランガスを混合するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 シラン系ガス、有機シランガスおよび水
    の少なくとも1つをプラズマ、光等によって連続的ある
    いはパルス的に励起することを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 シラン系ガスと酸化ガスあるいは水を原
    料ガスとしてCVD法によってシリコン酸化膜を形成す
    る工程と、シラン系ガスと酸化ガスあるいは水と有機シ
    ランガスを原料ガスとしてCVD法によってシリコン酸
    化膜を形成する工程と、シラン系ガスあるいは水を原料
    ガスとし、これにPH3 ,B2 6 ,AsH3 等の流動
    性不純物を添加してCVD法によってシリコン酸化膜を
    形成する工程と、原料ガスであるシラン系ガス、有機シ
    ランガス、水のすくなくとも1つをプラズマ、光等によ
    って励起してCVD法によってシリコン酸化膜を形成す
    る工程のいずれか2つ以上を用いて複数層のシリコン酸
    化膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 CVD法によって形成された流動性酸化
    膜によってウェハ、チップ等を接着することを特徴とす
    る請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の半導
    体装置の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5525550A (en) * 1991-05-21 1996-06-11 Fujitsu Limited Process for forming thin films by plasma CVD for use in the production of semiconductor devices
US6635589B2 (en) 1994-08-11 2003-10-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Methods of heat treatment and heat treatment apparatus for silicon oxide films
JP2012513117A (ja) * 2008-12-18 2012-06-07 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 低温ギャップフィル改善のための酸化シリコンcvdへの前駆体添加
JP2014216342A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
JP2014531508A (ja) * 2011-09-01 2014-11-27 メムススター リミテッドMemsstar Limited デバイス上にコーティングを堆積させる改善された堆積法

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