JPH05121450A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法Info
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- JPH05121450A JPH05121450A JP3141558A JP14155891A JPH05121450A JP H05121450 A JPH05121450 A JP H05121450A JP 3141558 A JP3141558 A JP 3141558A JP 14155891 A JP14155891 A JP 14155891A JP H05121450 A JPH05121450 A JP H05121450A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高速かつ低消費電力のnチャネル電界効果トラ
ンジスタを有する半導体装置及びその製造方法を提供す
ること。 【構成】Si1-xGex(0.7≦x≦0.85)混晶
を基板とし、Ge又はSi1-zGez(0.9≦z<1)
混晶のチャネル層と、その上に設けられたSi1-yGey
(0.7≦y≦0.85)混晶層を有するnチャネル電
界効果トランジスタを有する半導体装置。これらの層は
エピタキシャル成長させて製造する。 【効果】Ge層における高速な電子移動度を有効に利用
でき、高速に作動する。
ンジスタを有する半導体装置及びその製造方法を提供す
ること。 【構成】Si1-xGex(0.7≦x≦0.85)混晶
を基板とし、Ge又はSi1-zGez(0.9≦z<1)
混晶のチャネル層と、その上に設けられたSi1-yGey
(0.7≦y≦0.85)混晶層を有するnチャネル電
界効果トランジスタを有する半導体装置。これらの層は
エピタキシャル成長させて製造する。 【効果】Ge層における高速な電子移動度を有効に利用
でき、高速に作動する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及びその製
造方法に係り、特に低消費電力、高速作動に適した半導
体装置及びその製造方法に関する。
造方法に係り、特に低消費電力、高速作動に適した半導
体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置には、素子の微細化による高
集積化・高速化が進行する中で、同時に低電圧、低消費
電力化が求められている。高集積化には構造の簡単な金
属酸化膜半導体型電界効果トランジスタ(MOSFE
T)が適しており、低消費電力化には、nチャネルFE
TとpチャネルFETを同一基板上に混載した相補型M
OSFETが用いられてきた。
集積化・高速化が進行する中で、同時に低電圧、低消費
電力化が求められている。高集積化には構造の簡単な金
属酸化膜半導体型電界効果トランジスタ(MOSFE
T)が適しており、低消費電力化には、nチャネルFE
TとpチャネルFETを同一基板上に混載した相補型M
OSFETが用いられてきた。
【0003】一方、Siバイポーラトランジスタ並の高
速性を持ち、低電圧動作に適したFETとして、GaA
s金属半導体型(MES)FETあるいは変調ドープ型
(MOD)FETが開発され、高周波用増幅素子として
実用化されている。近年、このFETを相補型論理回路
用の素子としても開発する研究が数多く報告され、例え
ば、アイイーディーエム テクニカル ダイジェスト,
1989,第117頁(IEDM Tech.Di
g.,1989, p117)にそのような素子が記載
されている。ところが、GaAs等のいわゆる化合物半
導体においては、正孔の移動度が電子に比べて著しく小
さく、Siと同等であり、低速のpチャネルFETの性
能が、回路全体の性能を律速してしまうという本質的な
問題がある。
速性を持ち、低電圧動作に適したFETとして、GaA
s金属半導体型(MES)FETあるいは変調ドープ型
(MOD)FETが開発され、高周波用増幅素子として
実用化されている。近年、このFETを相補型論理回路
用の素子としても開発する研究が数多く報告され、例え
ば、アイイーディーエム テクニカル ダイジェスト,
1989,第117頁(IEDM Tech.Di
g.,1989, p117)にそのような素子が記載
されている。ところが、GaAs等のいわゆる化合物半
導体においては、正孔の移動度が電子に比べて著しく小
さく、Siと同等であり、低速のpチャネルFETの性
能が、回路全体の性能を律速してしまうという本質的な
問題がある。
【0004】そこで、電子、正孔共に移動度の大きいG
eが注目され、n、pチャネルMOSFETが試作さ
れ、アイイーイーイー エレクトロン デバイス レタ
ーズ第9巻(1988)639頁及び第10巻(198
9)325頁(IEEE Electron Devi
ce Lett.9,(1988)p639、ibid
10,(1989))にはそのようなGeを基板として
用いるFETが記載されている。また、フィジカル レ
ビュー第34巻(1986)2508頁(Phys.R
ev.34,(1986)p2508)には、Ge基板
上にSiGeを成長して形成したSiGe/Geヘテロ
構造を用いたGeチャネルMODFETが提案されてい
る。
eが注目され、n、pチャネルMOSFETが試作さ
れ、アイイーイーイー エレクトロン デバイス レタ
ーズ第9巻(1988)639頁及び第10巻(198
9)325頁(IEEE Electron Devi
ce Lett.9,(1988)p639、ibid
10,(1989))にはそのようなGeを基板として
用いるFETが記載されている。また、フィジカル レ
ビュー第34巻(1986)2508頁(Phys.R
ev.34,(1986)p2508)には、Ge基板
上にSiGeを成長して形成したSiGe/Geヘテロ
構造を用いたGeチャネルMODFETが提案されてい
る。
【0005】しかし、Geを基板として用いるFET
は、室温におけるソース・ドレイン−基板間のリーク電
流がSiに比べ約8桁大きく、低消費電力化の障害とな
る。また、GeチャネルMOSFETは、界面準位の大
きい金属酸化膜半導体界面がキャリヤの移動度を低下さ
せるという問題があった。さらにまた、GeチャネルM
ODFETは、得られるキャリヤ濃度が小さいという問
題があった。
は、室温におけるソース・ドレイン−基板間のリーク電
流がSiに比べ約8桁大きく、低消費電力化の障害とな
る。また、GeチャネルMOSFETは、界面準位の大
きい金属酸化膜半導体界面がキャリヤの移動度を低下さ
せるという問題があった。さらにまた、GeチャネルM
ODFETは、得られるキャリヤ濃度が小さいという問
題があった。
【0006】そこで、第50回応用物理学会学術講演会
講演予稿集27p−Y−6,27p−Y−7(198
9)には、SiGe層上に設けたGe層をチャネルとす
る構造のpチャネルMODFETが記載されている。こ
の素子は高い正孔濃度と高速の移動度を有する。
講演予稿集27p−Y−6,27p−Y−7(198
9)には、SiGe層上に設けたGe層をチャネルとす
る構造のpチャネルMODFETが記載されている。こ
の素子は高い正孔濃度と高速の移動度を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記第50回応用物理
学会学術講演会講演予稿集に記載の従来の技術は、チャ
ネルを構成するGe層上にさらにSi0.5Ge0.5層を設
けて、十分な正孔濃度を得ている。しかし、同様の積層
構造にnチャネルMODFETを形成しても十分な電子
濃度が得られないという問題があった。
学会学術講演会講演予稿集に記載の従来の技術は、チャ
ネルを構成するGe層上にさらにSi0.5Ge0.5層を設
けて、十分な正孔濃度を得ている。しかし、同様の積層
構造にnチャネルMODFETを形成しても十分な電子
濃度が得られないという問題があった。
【0008】本発明の目的は、高速な電子移動度を有効
に利用できるnチヤネルFETを有する半導体装置を提
供することにある。本発明の他の目的は、高速な電子移
動度を有効に利用できるnチヤネルFETを有する半導
体装置の製造方法を提供することにある。
に利用できるnチヤネルFETを有する半導体装置を提
供することにある。本発明の他の目的は、高速な電子移
動度を有効に利用できるnチヤネルFETを有する半導
体装置の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、(1)Si
1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範囲の値
である)混晶からなる基板並びに該基板上に設けられた
Ge又はSi1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範
囲の値である)混晶からなるチャネル層、該チャネル層
上に設けられた、Si1-yGey(ただしyは0.7≦y
≦0.85の範囲の値である)混晶層及び該チャネル層
にチャネルを形成するために設けられたゲート電極より
構成されるnチャネル電界効果トランジスタを有するこ
とを特徴とする半導体装置、(2)Si、Ge又はGa
Asからなる基体上に設けられたSi1-xGex(ただし
xは0.7≦x≦0.85の範囲の値である)混晶のエ
ピタキシャル成長層とを持つ基板並びに該基板上に設け
られたGe又はSi1-zGez(ただしzは0.9≦z<
1の範囲の値である)混晶からなるチャネル層、該チャ
ネル層上に設けられた、Si1-yGey(ただしyは0.
7≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層及び該チャ
ネル層にチャネルを形成するために設けられたゲート電
極より構成されるnチャネル電界効果トランジスタを有
することを特徴とする半導体装置、(3)上記2記載の
半導体装置において、上記エピタキシャル成長層は、そ
の膜厚が0.5μm以上であることを特徴とする半導体
装置、(4)上記1、2又は3記載の半導体装置におい
て、上記チャネル層は、n型不純物を有することを特徴
とする半導体装置、(5)上記1、2又は3記載の半導
体装置において、上記Si1-yGey(ただしyは上記の
範囲の値である)混晶層は、n型不純物を有することを
特徴とする半導体装置、(6)上記1から5のいずれか
一に記載の半導体装置において、上記半導体装置は、上
記チャネル層と異なる位置に設けられた、Ge又はSi
1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範囲の値であ
る)混晶からなる第2のチャネル層と、該第2のチャネ
ル層上に設けられた第2のSi1-yGey(ただしyは
0.4≦y≦0.6の範囲の値である)混晶層と該第2
のチャネル層にチャネルを形成するために設けられた第
2のゲート電極とより構成されるpチャネル電界効果ト
ランジスタをさらに有することを特徴とする半導体装
置、(7)上記6記載の半導体装置において、上記第2
のチャネル層は、p型不純物を有することを特徴とする
半導体装置、(8)上記6記載の半導体装置において、
上記第2のSi1-yGey(ただしyは上記の範囲の値で
ある)混晶層は、p型不純物を有することを特徴とする
半導体装置、(9)上記6記載の半導体装置において、
上記半導体装置は、上記第2のチャネル層をベースと
し、上記第2のSi1-yGey(ただしyは0.4≦y≦
0.6の範囲の値である)混晶層をエミッタ層として構
成されるヘテロバイポーラトランジスタをさらに有する
ことを特徴とする半導体装置によって達成される。
1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範囲の値
である)混晶からなる基板並びに該基板上に設けられた
Ge又はSi1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範
囲の値である)混晶からなるチャネル層、該チャネル層
上に設けられた、Si1-yGey(ただしyは0.7≦y
≦0.85の範囲の値である)混晶層及び該チャネル層
にチャネルを形成するために設けられたゲート電極より
構成されるnチャネル電界効果トランジスタを有するこ
とを特徴とする半導体装置、(2)Si、Ge又はGa
Asからなる基体上に設けられたSi1-xGex(ただし
xは0.7≦x≦0.85の範囲の値である)混晶のエ
ピタキシャル成長層とを持つ基板並びに該基板上に設け
られたGe又はSi1-zGez(ただしzは0.9≦z<
1の範囲の値である)混晶からなるチャネル層、該チャ
ネル層上に設けられた、Si1-yGey(ただしyは0.
7≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層及び該チャ
ネル層にチャネルを形成するために設けられたゲート電
極より構成されるnチャネル電界効果トランジスタを有
することを特徴とする半導体装置、(3)上記2記載の
半導体装置において、上記エピタキシャル成長層は、そ
の膜厚が0.5μm以上であることを特徴とする半導体
装置、(4)上記1、2又は3記載の半導体装置におい
て、上記チャネル層は、n型不純物を有することを特徴
とする半導体装置、(5)上記1、2又は3記載の半導
体装置において、上記Si1-yGey(ただしyは上記の
範囲の値である)混晶層は、n型不純物を有することを
特徴とする半導体装置、(6)上記1から5のいずれか
一に記載の半導体装置において、上記半導体装置は、上
記チャネル層と異なる位置に設けられた、Ge又はSi
1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範囲の値であ
る)混晶からなる第2のチャネル層と、該第2のチャネ
ル層上に設けられた第2のSi1-yGey(ただしyは
0.4≦y≦0.6の範囲の値である)混晶層と該第2
のチャネル層にチャネルを形成するために設けられた第
2のゲート電極とより構成されるpチャネル電界効果ト
ランジスタをさらに有することを特徴とする半導体装
置、(7)上記6記載の半導体装置において、上記第2
のチャネル層は、p型不純物を有することを特徴とする
半導体装置、(8)上記6記載の半導体装置において、
上記第2のSi1-yGey(ただしyは上記の範囲の値で
ある)混晶層は、p型不純物を有することを特徴とする
半導体装置、(9)上記6記載の半導体装置において、
上記半導体装置は、上記第2のチャネル層をベースと
し、上記第2のSi1-yGey(ただしyは0.4≦y≦
0.6の範囲の値である)混晶層をエミッタ層として構
成されるヘテロバイポーラトランジスタをさらに有する
ことを特徴とする半導体装置によって達成される。
【0010】上記他の目的は、(10)Si1-xGe
x(ただしxは0.7≦x≦0.85の範囲の値であ
る)混晶からなる基板上にGeからなるチャネル層をエ
ピタキシャル成長させ、該チャネル層上にSi1-yGey
(ただしyは0.7≦y≦0.85の範囲の値である)
混晶層をエピタキシャル成長させる工程を少なくとも有
し、該チャネル層をチャネルとして構成する上記1記載
の半導体装置のnチャネル電界効果トランジスタを製造
することを特徴とする半導体装置の製造方法、(11)
Si1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範囲
の値である)混晶からなる基板上にSi1-zGez(ただ
しzは0.9≦z<1の範囲の値である)混晶からなる
チャネル層をエピタキシャル成長させ、該チャネル層上
にSi1-yGey(ただしyは0.7≦y≦0.85の範
囲の値である)混晶層をエピタキシャル成長させる工程
を少なくとも有し、該チャネル層をチャネルとして構成
する上記1記載の半導体装置のnチャネル電界効果トラ
ンジスタを製造することを特徴とする半導体装置の製造
方法、(12)Si、Ge又はGaAsからなる基体上
にSi1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範
囲の値である)混晶をエピタキシャル成長させて基板を
形成し、該基板上にGeからなるチャネル層をエピタキ
シャル成長させ、該チャネル層上にSi1-yGey(ただ
しyは0.7≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層
をエピタキシャル成長させる工程を少なくとも有し、該
チャネル層をチャネルとして構成する上記2記載の半導
体装置のnチャネル電界効果トランジスタを製造するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法、(13)Si、
Ge又はGaAsからなる基体上にSi1-xGex(ただ
しxは0.7≦x≦0.85の範囲の値である)混晶を
エピタキシャル成させて基板を形成し、該基板上にSi
1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範囲の値であ
る)混晶からなるチャネル層をエピタキシャル成長さ
せ、該チャネル層上にSi1- yGey(ただしyは0.7
≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層をエピタキシ
ャル成長させる工程を少なくとも有し、該チャネル層を
チャネルとして構成する上記2記載の半導体装置のnチ
ャネル電界効果トランジスタを製造することを特徴とす
る半導体装置の製造方法によって達成される。
x(ただしxは0.7≦x≦0.85の範囲の値であ
る)混晶からなる基板上にGeからなるチャネル層をエ
ピタキシャル成長させ、該チャネル層上にSi1-yGey
(ただしyは0.7≦y≦0.85の範囲の値である)
混晶層をエピタキシャル成長させる工程を少なくとも有
し、該チャネル層をチャネルとして構成する上記1記載
の半導体装置のnチャネル電界効果トランジスタを製造
することを特徴とする半導体装置の製造方法、(11)
Si1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範囲
の値である)混晶からなる基板上にSi1-zGez(ただ
しzは0.9≦z<1の範囲の値である)混晶からなる
チャネル層をエピタキシャル成長させ、該チャネル層上
にSi1-yGey(ただしyは0.7≦y≦0.85の範
囲の値である)混晶層をエピタキシャル成長させる工程
を少なくとも有し、該チャネル層をチャネルとして構成
する上記1記載の半導体装置のnチャネル電界効果トラ
ンジスタを製造することを特徴とする半導体装置の製造
方法、(12)Si、Ge又はGaAsからなる基体上
にSi1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範
囲の値である)混晶をエピタキシャル成長させて基板を
形成し、該基板上にGeからなるチャネル層をエピタキ
シャル成長させ、該チャネル層上にSi1-yGey(ただ
しyは0.7≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層
をエピタキシャル成長させる工程を少なくとも有し、該
チャネル層をチャネルとして構成する上記2記載の半導
体装置のnチャネル電界効果トランジスタを製造するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法、(13)Si、
Ge又はGaAsからなる基体上にSi1-xGex(ただ
しxは0.7≦x≦0.85の範囲の値である)混晶を
エピタキシャル成させて基板を形成し、該基板上にSi
1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範囲の値であ
る)混晶からなるチャネル層をエピタキシャル成長さ
せ、該チャネル層上にSi1- yGey(ただしyは0.7
≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層をエピタキシ
ャル成長させる工程を少なくとも有し、該チャネル層を
チャネルとして構成する上記2記載の半導体装置のnチ
ャネル電界効果トランジスタを製造することを特徴とす
る半導体装置の製造方法によって達成される。
【0011】
【作用】本発明の作用をチャネル層がGeである場合を
例として説明する。Si1-xGex混晶のバンドギャップ
を図2に示した。Ge組成(x)が0.85<x<1の
範囲でバンドギャップの変化は急峻であり、x≦0.8
5と選ぶことにより、Ge単体に比べて約0.2eVバ
ンドギャップを大きくできる。従って、チャネル層の基
板としてSi1-xGex(x≦0.85)混晶を用いるこ
とにより、室温におけるソース・ドレイン−基板間のリ
ーク電流を、Ge単体を用いた場合に比べて約4桁低減
することができる。
例として説明する。Si1-xGex混晶のバンドギャップ
を図2に示した。Ge組成(x)が0.85<x<1の
範囲でバンドギャップの変化は急峻であり、x≦0.8
5と選ぶことにより、Ge単体に比べて約0.2eVバ
ンドギャップを大きくできる。従って、チャネル層の基
板としてSi1-xGex(x≦0.85)混晶を用いるこ
とにより、室温におけるソース・ドレイン−基板間のリ
ーク電流を、Ge単体を用いた場合に比べて約4桁低減
することができる。
【0012】また、Si1-xGex基板上にGeをヘテロ
エピタキシャル成長する場合、格子定数差に起因する結
晶欠陥の発生を抑止する必要がある。特に、Geチャネ
ル層の厚さは、p,nチャネル合わせて30nm以上必
要であるが、このGe膜が無欠陥で成長するにために
は、0.7≦xと選ぶ必要がある。これらの理由によっ
て、Si1-xGex基板のxの範囲としては0.7≦x≦
0.85とすることが好ましい。
エピタキシャル成長する場合、格子定数差に起因する結
晶欠陥の発生を抑止する必要がある。特に、Geチャネ
ル層の厚さは、p,nチャネル合わせて30nm以上必
要であるが、このGe膜が無欠陥で成長するにために
は、0.7≦xと選ぶ必要がある。これらの理由によっ
て、Si1-xGex基板のxの範囲としては0.7≦x≦
0.85とすることが好ましい。
【0013】さらに、Geチャネルにキャリヤを有効に
閉じ込めるには、Si1-yGey/Geヘテロ構造のヘテ
ロ界面におけるバンド不連続値は0.15eV以上ある
ことが必要であり、0.2eV以上であることが望まし
い。この構造における正孔に対するポテンシャルの谷の
深さである価電子帯のバンド不連続値(ΔEv)は、 ΔEv=(0.84−0.53x)(1−y)〔eV〕 と見積もられ、電子に対するポテンシャルの谷の深さで
ある伝導帯のバンド不連続値(ΔEc)は、 ΔEc=ΔEg−ΔEv から評価できる。
閉じ込めるには、Si1-yGey/Geヘテロ構造のヘテ
ロ界面におけるバンド不連続値は0.15eV以上ある
ことが必要であり、0.2eV以上であることが望まし
い。この構造における正孔に対するポテンシャルの谷の
深さである価電子帯のバンド不連続値(ΔEv)は、 ΔEv=(0.84−0.53x)(1−y)〔eV〕 と見積もられ、電子に対するポテンシャルの谷の深さで
ある伝導帯のバンド不連続値(ΔEc)は、 ΔEc=ΔEg−ΔEv から評価できる。
【0014】Si1-xGex(0.7≦x≦0.85)混
晶基板を用いるとき、前記従来技術のようにyの値を
0.5とすると、ΔEvの値はほぼ0.2eVになるが
ΔEcの値はこの値に達しない。yの値を、0.70≦
y≦0.85とすると、ΔEcの値はほぼ0.2eVに
なる。それ故、yの値をこの範囲とすることにより、十
分な電子濃度が得られた。
晶基板を用いるとき、前記従来技術のようにyの値を
0.5とすると、ΔEvの値はほぼ0.2eVになるが
ΔEcの値はこの値に達しない。yの値を、0.70≦
y≦0.85とすると、ΔEcの値はほぼ0.2eVに
なる。それ故、yの値をこの範囲とすることにより、十
分な電子濃度が得られた。
【0015】
【実施例】実施例1 まず、nチャネルMODFETを作製した例についての
べる。図3に示すように、p型Si0.2Ge0.8基板41
上に、厚さ20nmのGeチャネル層17、厚さ5nm
のSi0.2Ge0.8層18を、基板温度400℃でヘテロ
エピタキシャル成長した。結晶成長には、分子線エピタ
キシー法を用いた。次に、Sbを原料とし、Sbるつぼ
温度350℃、基板温度室温で、Sb19を一原子層以
下に制御して吸着させた後、厚さ10nmの非晶質Si
0.2Ge0.8層20を堆積し、450℃の熱処理によって
単結晶化した。
べる。図3に示すように、p型Si0.2Ge0.8基板41
上に、厚さ20nmのGeチャネル層17、厚さ5nm
のSi0.2Ge0.8層18を、基板温度400℃でヘテロ
エピタキシャル成長した。結晶成長には、分子線エピタ
キシー法を用いた。次に、Sbを原料とし、Sbるつぼ
温度350℃、基板温度室温で、Sb19を一原子層以
下に制御して吸着させた後、厚さ10nmの非晶質Si
0.2Ge0.8層20を堆積し、450℃の熱処理によって
単結晶化した。
【0016】エピタキシャル成長の最後に、基板温度4
50℃で、厚さ2nmのSi層21を成長させ、そのま
ま、化学気相成長(CVD)チェンバに搬送し、厚さ1
0nmのゲート絶縁膜22を堆積した。これには、低温
で良質な膜の得られる、有磁場(ECR)CVD法を用
いた。容量・電圧(C−V)法で測定した界面準位密度
は、5×1010cm~2であった。ゲート電極23は、W
Siで形成し、自己整合イオン打ち込みによりソース・
ドレインを形成した。
50℃で、厚さ2nmのSi層21を成長させ、そのま
ま、化学気相成長(CVD)チェンバに搬送し、厚さ1
0nmのゲート絶縁膜22を堆積した。これには、低温
で良質な膜の得られる、有磁場(ECR)CVD法を用
いた。容量・電圧(C−V)法で測定した界面準位密度
は、5×1010cm~2であった。ゲート電極23は、W
Siで形成し、自己整合イオン打ち込みによりソース・
ドレインを形成した。
【0017】製造した半導体装置は、高移動度による速
度オーバーシュート効果によって、ゲート長0.2μm
の素子において、800mS/mmという極めて大きい
相互コンダクタンスの値を示した。
度オーバーシュート効果によって、ゲート長0.2μm
の素子において、800mS/mmという極めて大きい
相互コンダクタンスの値を示した。
【0018】さらにこの素子の特性を調べるため、上記
と同様にSi0.2Ge0.8層20の単結晶化までの工程を
行った後、このヘテロ構造にAuSb電極を付け、電気
伝導特性を調べた。ホール効果から求めた電子の移動度
は、室温で3000cm2/Vs、77Kで20000
cm2/Vsに達した。また、4.2Kでシュブニコフ
・ドハース振動が観測され、2次元電子ガスの存在が確
認された。
と同様にSi0.2Ge0.8層20の単結晶化までの工程を
行った後、このヘテロ構造にAuSb電極を付け、電気
伝導特性を調べた。ホール効果から求めた電子の移動度
は、室温で3000cm2/Vs、77Kで20000
cm2/Vsに達した。また、4.2Kでシュブニコフ
・ドハース振動が観測され、2次元電子ガスの存在が確
認された。
【0019】なお、Si、Ge及びGaAsを基体と
し、その上にそれぞれSi0.2Ge0.8混晶をエピタキシ
ャル成長させ、これを基板として用い、上記と同様に半
導体装置を製造したが、この半導体装置は上記とほぼ同
様の効果を示した。ただし、その場合、基板界面より発
生する転位の突き抜けを抑制するためにSi0.2Ge0.8
混晶の膜厚を0.5μm以上とすることが必要であっ
た。
し、その上にそれぞれSi0.2Ge0.8混晶をエピタキシ
ャル成長させ、これを基板として用い、上記と同様に半
導体装置を製造したが、この半導体装置は上記とほぼ同
様の効果を示した。ただし、その場合、基板界面より発
生する転位の突き抜けを抑制するためにSi0.2Ge0.8
混晶の膜厚を0.5μm以上とすることが必要であっ
た。
【0020】また、Geチャネル層17に代えてSi
0.1Ge0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半
導体装置を製造した。この場合、相互コンダクタンスの
値が600mS/mmであったことの他はほぼ同様の効
果を示した。
0.1Ge0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半
導体装置を製造した。この場合、相互コンダクタンスの
値が600mS/mmであったことの他はほぼ同様の効
果を示した。
【0021】実施例2 次に、図4を用いて、nチャネルドープトチャネル型F
ETを作製した例について述べる。作製プロセスは、実
施例1のMODFETと同様であるが、Geチャネル層
51は、均一にSbがドーピングされており、Si0.2
Ge0.8層52は、ノンドープである。Geチャネル層
51のドーピング濃度を5×1018cm~3としてシート
キャリヤ濃度を1013cm~2まで高めても、移動度は室
温で1000cm2/Vs程度までしか減少しなかっ
た。これは、GeやGaAsに見られる電気伝導特性上
の特長によるものであるとともに、ヘテロ構造を用いた
結果、MOS界面によるキャリヤ散乱が抑制されたこと
による。その結果、ゲート長0.1μmの素子におい
て、1000mS/mmという極めて大きい相互コンダ
クタンスの値が得られた。
ETを作製した例について述べる。作製プロセスは、実
施例1のMODFETと同様であるが、Geチャネル層
51は、均一にSbがドーピングされており、Si0.2
Ge0.8層52は、ノンドープである。Geチャネル層
51のドーピング濃度を5×1018cm~3としてシート
キャリヤ濃度を1013cm~2まで高めても、移動度は室
温で1000cm2/Vs程度までしか減少しなかっ
た。これは、GeやGaAsに見られる電気伝導特性上
の特長によるものであるとともに、ヘテロ構造を用いた
結果、MOS界面によるキャリヤ散乱が抑制されたこと
による。その結果、ゲート長0.1μmの素子におい
て、1000mS/mmという極めて大きい相互コンダ
クタンスの値が得られた。
【0022】なお、Si、Ge及びGaAsを基体と
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層51に代えて、SbがドーピングされたSi0.1
Ge0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半導
体装置を製造した。この場合、相互コンダクタンスの値
が750mS/mmであったことの他はほぼ同様な効果
を示した。
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層51に代えて、SbがドーピングされたSi0.1
Ge0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半導
体装置を製造した。この場合、相互コンダクタンスの値
が750mS/mmであったことの他はほぼ同様な効果
を示した。
【0023】実施例3 次に、p、nチャネルMODFETを同一基板上に作製
した例について述べる。まず、nチャネルMODFET
を作製した後、pチャネルMODFETを作製した。
した例について述べる。まず、nチャネルMODFET
を作製した後、pチャネルMODFETを作製した。
【0024】図1に示すように、n型Si0.2Ge0.8基
板11上に、厚さ20nmのGeチャネル層12、厚さ
5nmのSi0.5Ge0.5層13を、基板温度400℃で
ヘテロエピタキシャル成長した。結晶成長には、分子線
エピタキシー法を用いた。次に、Bを原料とし、るつぼ
温度1500℃、基板温度室温で、十分に時間制御し、
B14を一原子層以下吸着させた。その後、厚さ10n
mの非晶質Si0.5Ge0.5層15を堆積し、450℃の
熱処理によって単結晶化した。つづいて、厚さ200n
mのp型Si0.2Ge0.8膜16をエピタキシャル成長さ
せ、さらに実施例1と同様のnチャネルヘテロ構造を成
長した。
板11上に、厚さ20nmのGeチャネル層12、厚さ
5nmのSi0.5Ge0.5層13を、基板温度400℃で
ヘテロエピタキシャル成長した。結晶成長には、分子線
エピタキシー法を用いた。次に、Bを原料とし、るつぼ
温度1500℃、基板温度室温で、十分に時間制御し、
B14を一原子層以下吸着させた。その後、厚さ10n
mの非晶質Si0.5Ge0.5層15を堆積し、450℃の
熱処理によって単結晶化した。つづいて、厚さ200n
mのp型Si0.2Ge0.8膜16をエピタキシャル成長さ
せ、さらに実施例1と同様のnチャネルヘテロ構造を成
長した。
【0025】次に、nチャネルMODFETの部分をレ
ジストで覆い、CF4プラズマエッチングによりpチャ
ネルMODFET部分をp型Si0.2Ge0.8膜16ま
で、nチャネルヘテロ構造を除去した。続いて、再び、
MBEチェンバーに移し、水素プラズマクリーニングを
行った後、Si層21を成長し、ゲート絶縁膜22、ゲ
ート電極23を形成し、GeチャネルC−MOSFET
を形成した。得られた半導体は相補形論理回路を有し、
この回路のゲート遅延時間50ps、消費電力50μW
/ゲートであった。
ジストで覆い、CF4プラズマエッチングによりpチャ
ネルMODFET部分をp型Si0.2Ge0.8膜16ま
で、nチャネルヘテロ構造を除去した。続いて、再び、
MBEチェンバーに移し、水素プラズマクリーニングを
行った後、Si層21を成長し、ゲート絶縁膜22、ゲ
ート電極23を形成し、GeチャネルC−MOSFET
を形成した。得られた半導体は相補形論理回路を有し、
この回路のゲート遅延時間50ps、消費電力50μW
/ゲートであった。
【0026】なお、Si、Ge及びGaAsを基体と
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層17に代えてSi0.1Ge0.9混晶からなるチャネ
ル層を形成し、同様に半導体装置を製造した。この場合
も上記とほぼ同様の効果を示した。
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層17に代えてSi0.1Ge0.9混晶からなるチャネ
ル層を形成し、同様に半導体装置を製造した。この場合
も上記とほぼ同様の効果を示した。
【0027】実施例4 次に、pチャネルMODFETとnチャネルドープトチ
ャネルFETを同一基板上に作製した例を図5に示す。
作製法は、実施例3と同様であるが、nチャネルドープ
トチャネルFETの部分の作製、すなわち、Sbをドー
ピングしたGeチャネル層51の作製からゲート電極2
3までは実施例2と同様にし、以後再び実施例3と同様
にした。
ャネルFETを同一基板上に作製した例を図5に示す。
作製法は、実施例3と同様であるが、nチャネルドープ
トチャネルFETの部分の作製、すなわち、Sbをドー
ピングしたGeチャネル層51の作製からゲート電極2
3までは実施例2と同様にし、以後再び実施例3と同様
にした。
【0028】なお、Si、Ge及びGaAsを基体と
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層51に代えて、SbをドーピングしたSi0.1G
e0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半導体
装置を製造した。この場合も上記とほぼ同様の効果を示
した。
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層51に代えて、SbをドーピングしたSi0.1G
e0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半導体
装置を製造した。この場合も上記とほぼ同様の効果を示
した。
【0029】実施例5 次に、n,pチャネルドープトチャネルFETとヘテロ
バイポーラトランジスタ(HBT)とを同一基板上に作
製した例について述べる。図6にこの素子の断面図を示
す。高濃度n型Si0.2Ge0.8コレクタ層71が形成さ
れている点がこれまでの実施例と異なる。p型Ge層1
2′は、FETのチャネルとHBTのベースとに共用さ
れている。高濃度p型層78はBを約1×1020cm~3
打ち込んで、高濃度n型層79はAsを約1×1020c
m~3打ち込んでそれぞれ製造した。ゲート電極23、ベ
ース電極23a、エミッタ電極23b、コレクタ電極2
3cはいずれも多結晶SiGeからなる。この素子はG
eチャネル及びベースのバイポーラーCMOS構造であ
り、一層の回路の高速化が実現できた。
バイポーラトランジスタ(HBT)とを同一基板上に作
製した例について述べる。図6にこの素子の断面図を示
す。高濃度n型Si0.2Ge0.8コレクタ層71が形成さ
れている点がこれまでの実施例と異なる。p型Ge層1
2′は、FETのチャネルとHBTのベースとに共用さ
れている。高濃度p型層78はBを約1×1020cm~3
打ち込んで、高濃度n型層79はAsを約1×1020c
m~3打ち込んでそれぞれ製造した。ゲート電極23、ベ
ース電極23a、エミッタ電極23b、コレクタ電極2
3cはいずれも多結晶SiGeからなる。この素子はG
eチャネル及びベースのバイポーラーCMOS構造であ
り、一層の回路の高速化が実現できた。
【0030】なお、Si、Ge及びGaAsを基体と
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層51に代えて、SbをドーピングしたSi0.1G
e0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半導体
装置を製造した。この場合も上記とほぼ同様の効果を示
した。
し、その上にそれぞれ膜厚0.5μmのSi0.2Ge0.8
混晶をエピタキシャル成長させ、これを基板として用
い、上記と同様に半導体装置を製造したが、この半導体
装置は上記とほぼ同様の効果を示した。また、Geチャ
ネル層51に代えて、SbをドーピングしたSi0.1G
e0.9混晶からなるチャネル層を形成し、同様に半導体
装置を製造した。この場合も上記とほぼ同様の効果を示
した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、Geの持つ高い電子の
移動度を有効に利用し、高い相互コンダクタンスを持つ
FETを有する半導体装置を作製できた。その結果、高
速かつ低消費電力の高集積LSIの実現ができた。
移動度を有効に利用し、高い相互コンダクタンスを持つ
FETを有する半導体装置を作製できた。その結果、高
速かつ低消費電力の高集積LSIの実現ができた。
【図1】本発明の実施例3に示したGeチャネル相補型
MODFETを持つ半導体装置の断面図である。
MODFETを持つ半導体装置の断面図である。
【図2】Si1-xGex混晶のバンドギャップのx依存性
を示す図である。
を示す図である。
【図3】本発明の実施例1の半導体装置の断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の実施例2の半導体装置の断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の実施例4の半導体装置の断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の実施例5の半導体装置の断面図であ
る。
る。
11、41 基板 12、17、51 Geチャネル層 12′ p型Ge層 13、15 Si0.5Ge0.5層 14 B 16 p型Si0.2Ge0.8層 18、20、52 Si0.2Ge0.8層 19 Sb 21 Si層 22 ゲート絶縁膜 23 ゲート電極 23a ベース電極 23b エミッタ電極 23c コレクタ電極 71 高濃度n型Si0.2Ge0.8コレクタ層 72 n~Si0.2Ge0.8コレクタ層 74 Si0.4Ge0.6層 78 高濃度p型層 79 高濃度n型層
Claims (13)
- 【請求項1】Si1-xGex(ただしxは0.7≦x≦
0.85の範囲の値である)混晶からなる基板並びに該
基板上に設けられたGe又はSi1-zGez(ただしzは
0.9≦z<1の範囲の値である)混晶からなるチャネ
ル層、該チャネル層上に設けられた、Si1-yGey(た
だしyは0.7≦y≦0.85の範囲の値である)混晶
層及び該チャネル層にチャネルを形成するために設けら
れたゲート電極より構成されるnチャネル電界効果トラ
ンジスタを有することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】Si、Ge又はGaAsからなる基体上に
設けられたSi1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.
85の範囲の値である)混晶のエピタキシャル成長層と
を持つ基板並びに該基板上に設けられたGe又はSi
1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範囲の値であ
る)混晶からなるチャネル層、該チャネル層上に設けら
れた、Si1-yGey(ただしyは0.7≦y≦0.85
の範囲の値である)混晶層及び該チャネル層にチャネル
を形成するために設けられたゲート電極より構成される
nチャネル電界効果トランジスタを有することを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項3】請求項2記載の半導体装置において、上記
エピタキシャル成長層は、その膜厚が0.5μm以上で
あることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】請求項1、2又は3記載の半導体装置にお
いて、上記チャネル層は、n型不純物を有することを特
徴とする半導体装置。 - 【請求項5】請求項1、2又は3記載の半導体装置にお
いて、上記Si1-yGey(ただしyは上記の範囲の値で
ある)混晶層は、n型不純物を有することを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項6】請求項1から5のいずれか一に記載の半導
体装置において、上記半導体装置は、上記チャネル層と
異なる位置に設けられた、Ge又はSi1-zGez(ただ
しzは0.9≦z<1の範囲の値である)混晶からなる
第2のチャネル層と、該第2のチャネル層上に設けられ
た第2のSi1-yGey(ただしyは0.4≦y≦0.6
の範囲の値である)混晶層と該第2のチャネル層にチャ
ネルを形成するために設けられた第2のゲート電極とよ
り構成されるpチャネル電界効果トランジスタをさらに
有することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項7】請求項6記載の半導体装置において、上記
第2のチャネル層は、p型不純物を有することを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項8】請求項6記載の半導体装置において、上記
第2のSi1-yGey(ただしyは上記の範囲の値であ
る)混晶層は、p型不純物を有することを特徴とする半
導体装置。 - 【請求項9】請求項6記載の半導体装置において、上記
半導体装置は、上記第2のチャネル層をベースとし、上
記第2のSi1-yGey(ただしyは0.4≦y≦0.6
の範囲の値である)混晶層をエミッタ層として構成され
るヘテロバイポーラトランジスタをさらに有することを
特徴とする半導体装置。 - 【請求項10】Si1-xGex(ただしxは0.7≦x≦
0.85の範囲の値である)混晶からなる基板上にGe
からなるチャネル層をエピタキシャル成長させ、該チャ
ネル層上にSi1-yGey(ただしyは0.7≦y≦0.
85の範囲の値である)混晶層をエピタキシャル成長さ
せる工程を少なくとも有し、該チャネル層をチャネルと
して構成する請求項1記載の半導体装置のnチャネル電
界効果トランジスタを製造することを特徴とする半導体
装置の製造方法。 - 【請求項11】Si1-xGex(ただしxは0.7≦x≦
0.85の範囲の値である)混晶からなる基板上にSi
1-zGez(ただしzは0.9≦z<1の範囲の値であ
る)混晶からなるチャネル層をエピタキシャル成長さ
せ、該チャネル層上にSi1-yGey(ただしyは0.7
≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層をエピタキシ
ャル成長させる工程を少なくとも有し、該チャネル層を
チャネルとして構成する請求項1記載の半導体装置のn
チャネル電界効果トランジスタを製造することを特徴と
する半導体装置の製造方法。 - 【請求項12】Si、Ge又はGaAsからなる基体上
にSi1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範
囲の値である)混晶をエピタキシャル成長させて基板を
形成し、該基板上にGeからなるチャネル層をエピタキ
シャル成長させ、該チャネル層上にSi1-yGey(ただ
しyは0.7≦y≦0.85の範囲の値である)混晶層
をエピタキシャル成長させる工程を少なくとも有し、該
チャネル層をチャネルとして構成する請求項2記載の半
導体装置のnチャネル電界効果トランジスタを製造する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項13】Si、Ge又はGaAsからなる基体上
にSi1-xGex(ただしxは0.7≦x≦0.85の範
囲の値である)混晶をエピタキシャル成させて基板を形
成し、該基板上にSi1-zGez(ただしzは0.9≦z
<1の範囲の値である)混晶からなるチャネル層をエピ
タキシャル成長させ、該チャネル層上にSi1-yGe
y(ただしyは0.7≦y≦0.85の範囲の値であ
る)混晶層をエピタキシャル成長させる工程を少なくと
も有し、該チャネル層をチャネルとして構成する請求項
2記載の半導体装置のnチャネル電界効果トランジスタ
を製造することを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3141558A JPH05121450A (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 半導体装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3141558A JPH05121450A (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 半導体装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05121450A true JPH05121450A (ja) | 1993-05-18 |
Family
ID=15294762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3141558A Pending JPH05121450A (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 半導体装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05121450A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000054338A1 (en) * | 1999-03-12 | 2000-09-14 | International Business Machines Corporation | High speed ge channel heterostructures for field effect devices |
WO2003036698A2 (en) * | 2001-10-26 | 2003-05-01 | Sige Semiconductor Inc. | Method of depositing high-quality sige on sige substrates |
KR100495023B1 (ko) * | 2000-12-28 | 2005-06-14 | 가부시끼가이샤 도시바 | 반도체 장치 및 그 제조 방법 |
JP2005536876A (ja) * | 2002-08-23 | 2005-12-02 | アンバーウェーブ システムズ コーポレイション | 減少した転位パイルアップを有する半導体ヘテロ構造および関連した方法 |
US7145167B1 (en) | 2000-03-11 | 2006-12-05 | International Business Machines Corporation | High speed Ge channel heterostructures for field effect devices |
-
1991
- 1991-06-13 JP JP3141558A patent/JPH05121450A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000054338A1 (en) * | 1999-03-12 | 2000-09-14 | International Business Machines Corporation | High speed ge channel heterostructures for field effect devices |
KR100441469B1 (ko) * | 1999-03-12 | 2004-07-23 | 인터내셔널 비지네스 머신즈 코포레이션 | 전계 효과 장치용 고속 게르마늄 채널 이종구조물 |
JP2007165867A (ja) * | 1999-03-12 | 2007-06-28 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | 電界効果トランジスタを形成するための層状構造 |
CN1331240C (zh) * | 1999-03-12 | 2007-08-08 | 国际商业机器公司 | 异质结构的锗沟道场效应器件及其制作方法 |
US7429748B2 (en) | 1999-03-12 | 2008-09-30 | International Business Machines Corporation | High speed GE channel heterostructures for field effect devices |
US7608496B2 (en) | 1999-03-12 | 2009-10-27 | International Business Machines Corporation | High speed GE channel heterostructures for field effect devices |
US7145167B1 (en) | 2000-03-11 | 2006-12-05 | International Business Machines Corporation | High speed Ge channel heterostructures for field effect devices |
KR100495023B1 (ko) * | 2000-12-28 | 2005-06-14 | 가부시끼가이샤 도시바 | 반도체 장치 및 그 제조 방법 |
KR100697141B1 (ko) * | 2000-12-28 | 2007-03-20 | 가부시끼가이샤 도시바 | 반도체 장치 및 그 제조 방법 |
WO2003036698A2 (en) * | 2001-10-26 | 2003-05-01 | Sige Semiconductor Inc. | Method of depositing high-quality sige on sige substrates |
WO2003036698A3 (en) * | 2001-10-26 | 2003-07-17 | Sige Semiconductor Inc | Method of depositing high-quality sige on sige substrates |
JP2005536876A (ja) * | 2002-08-23 | 2005-12-02 | アンバーウェーブ システムズ コーポレイション | 減少した転位パイルアップを有する半導体ヘテロ構造および関連した方法 |
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