JPH05121268A - コンデンサ用金属化フイルム - Google Patents

コンデンサ用金属化フイルム

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JPH05121268A
JPH05121268A JP27744091A JP27744091A JPH05121268A JP H05121268 A JPH05121268 A JP H05121268A JP 27744091 A JP27744091 A JP 27744091A JP 27744091 A JP27744091 A JP 27744091A JP H05121268 A JPH05121268 A JP H05121268A
Authority
JP
Japan
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film
vapor deposition
layer
thickness
capacitor
Prior art date
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Pending
Application number
JP27744091A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuki Sunanagare
伸樹 砂流
Kazuo Iwaoka
和男 岩岡
Mineyasu Aoto
峰康 青戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子機器,電気機器に用いられるコンデンサ
用金属化フィルムに関するものであり、耐湿性を向上し
て電極腐食による静電容量低下を防ぐ、コンデンサ用金
属化フィルムを提供することを目的とする。 【構成】 誘電体フィルム14の上に真空蒸着によりN
i11を50Å〜100Åの厚みに形成し、その後Al
12を200Å〜350Åの厚みに形成し、さらにNi
13を50Å〜100Åの厚みに形成することによる、
Ni−Al−Niの三層構造の電極を具備したコンデン
サ用金属化フィルムの構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサ用金属化フィ
ルムに関し、特に電子機器,電気機器に用いられる金属
化フィルムコンデンサのコンデンサ用金属化フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス技術の進歩は著
しく、電子機器,電気機器などは高性能化が進んできて
いる。これらの、機器を構成する電子部品,電気部品も
同様に高性能化が要望されておりフィルムコンデンサも
例外ではない。その性能の中の一つである高信頼性が最
近特に市場から要望されている。そして耐湿条件の市場
要望は、40℃−95%RHから60℃−95%RH、
さらには85℃−85%RHと年々厳しくなっている。
【0003】以下に従来の耐湿性に優れたフィルムコン
デンサの製造方法について説明する。
【0004】フィルムコンデンサの耐湿性を向上する技
術としては、フィルムコンデンサの製造方法に関するも
のと、フィルムコンデンサの原材料である金属化フィル
ムに関するものがある。フィルムコンデンサの製造方法
に関するものは、一般的にはコンデンサにワックスを真
空もしくは大気含浸することにより水分と内部電極の接
触を防止する手法と、外装方法または外装材料を改良す
ることにより素子内部への水分の侵入を防止する手法な
どがある。またコンデンサ用金属化フィルムに関するも
のは、オーバーコーティング法,耐候性金属蒸着法,金
属酸化法といった方法がある。オーバーコーティング法
は、蒸着後蒸着膜表面に樹脂薄膜をコーティングし水分
を遮断することにより蒸着膜の加水分解を防止する方法
である。耐候性金属蒸着法は、ニッケル(以下Niとい
う)クローム(以下Crという)などの耐候性に優れた
金属を蒸着する方法である。電極金属酸化法は、たとえ
ばアルミニウム(以下Alという)蒸着時に酸素ガスを
ドープするなどの手法を用いて、耐湿効果のあるAl2
3の酸化被膜を形成する方法である。以上が耐湿性に
優れたフィルムコンデンサの製造方法であり、一般的に
はフィルムコンデンサの製造方法に関するものが主流で
実施例も多い。コンデンサ用金属化フィルムに関するも
のは開発段階であり実用化されているものはまだ少な
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の手法でフィルムコンデンサを製造すると以下に述
べるような問題がある。フィルムコンデンサの製造方法
に関するものでワックス含浸する手法は、巻回されたフ
ィルム層間に均一にワックスを浸透させることが困難で
あり、耐湿試験時にワックスが浸透していない部分に水
分が接触し電極の消失が発生する。外装方法,外装材料
を改良する手法については、如何に改良を行っても電極
引き出しのリード線と外装樹脂との微小な隙間から水分
が侵入するため電極の消失が完全には防げない。このよ
うにフィルムコンデンサの製造方法改良による耐湿性向
上には限界があり、今後さらに厳しくなる信頼性の要望
に対して対応できないという問題がある。また、コンデ
ンサ用金属化フィルムに関するものは次のような問題が
ある。オーバーコーティング法は、コーティング樹脂薄
膜が誘導体となるため薄膜のばらつきおよびピンホール
がコンデンサの特性に影響をおよぼす。したがって高精
度のコーティング技術が必要となり量産性に課題があ
る。耐候性金属蒸着法は、耐候性には優れているが金属
化フィルムコンデンサ特有のショート欠陥部の電極金属
飛散による自己回復機能が劣るといった問題がある。蒸
着時に酸素をドープする電極金属酸化法は、酸素ドープ
量と真空度により蒸着金属膜の酸化度合いが決定される
が、均一かつ一定量の酸化膜を連続で得ようとする場合
酸素ドープ量と真空度の制御が困難である。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、電極金属膜の耐湿性を向上するコンデンサ用金属
化フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のコンデンサ用金属化フィルムは、誘電体フ
ィルムの両面または片面に、真空蒸着により形成した第
一層目のNi蒸着膜と、その上部に形成した第2層目の
Al蒸着膜と、さらにその上部に形成した第三層目のN
i蒸着膜によるNi−Al−Niの三層電極を具備した
ものである。
【0008】
【作用】この構成により、Ni−Al−Niの三層構造
の電極とすることにより、誘電体フィルムと電極の付着
力が従来のAlのみの単一層構造に比較し強くなり、誘
電体フィルムと電極の界面に水分が介在しにくくなる。
また水分が介在したとしても界面部の電極金属がNiで
あるために腐食されにくくAl部分への腐食進行がな
い。また、表層部のNi蒸着膜がAl層を覆うため、電
極表面からの腐食進行も殆どなくなる。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0010】(実施例1)図1は、誘電体となるポリエ
チレンテレフタレートフィルム(以下PETフィルムと
いう)14の片面に真空蒸着にて電極を形成し、第一層
目にNi11を100Åの厚みに蒸着し、その後第二層
目にAl12を300Åの厚みに蒸着し、第三層目にN
i13を50Åの厚みに蒸着したものである。この金属
化フィルムを得るための蒸着装置の基本構成を示す図3
において、アンワインダー31より誘電体フィルム30
が巻き出されクリーングロール32に誘電体フィルム3
0を接触させながら蒸発源34より第一層目のNiが蒸
着され、その後蒸発源35より第二層目のAlが蒸着さ
れ、蒸発源36より第三層目のNiが蒸着されワインダ
ー33に巻き取られる。このようにして得られた、コン
デンサ用金属化フィルムを用いて巻回型のコンデンサを
試作し、耐湿寿命試験を行ったところ図4のような結果
が得られた。41は本実施例の構成によるNi−Al−
Ni三層蒸着したフィルムを用いたコンデンサ、42は
従来のAl単一蒸着したフィルムを用いたコンデンサの
静電容量変化を示すグラフである。2000h経過後コ
ンデンサを分析すると従来の金属化フィルムを用いたも
のについては電極のAl蒸着膜が腐食し消失していた、
本実施例の金属化フィルムを用いたものについてはAl
膜の腐食は見られなかった。
【0011】(実施例2)図2は、誘電体となるPET
フィルム27の両面に真空蒸着にて電極を形成したもの
で、一次面の第一層目にNi21を100Åの厚みに蒸
着し、第二層目にAl22を250Åの厚みに蒸着し、
第三層目にNi23を100Åの厚みに蒸着したもので
ある。その後、二次面の第一層目にNi24を100Å
の厚みに蒸着し、第二層目にAl25を250Åの厚み
に蒸着し、第三層目にNi26を100Å蒸着したもの
である。金属化フィルムを得るための蒸着装置の構成は
実施例1と基本的には同様であり片面蒸着を2回行った
ものである。
【0012】なお本実施例では、蒸着方法として真空蒸
着を用い図3の基本構成での蒸着装置で金属化フィルム
を作成したが、これに限るものではない。
【0013】ここで第一層のNiの蒸着膜厚みが100
Å以上であると融点の高いNiを飛散させるために大き
な熱エネルギーを発生するためフィルムも同時に融解
し、フィルムコンデンサ特有のショート状態に対する自
己回復機能が働きにくく耐電圧特性が低下するといった
問題が発生する。また、Niの厚みが50Å以下である
とNi蒸着膜が均一な膜構造ではなく不均一な島構造で
あるためにフィルム界面の耐湿効果が少なくなる。第二
層のAlの蒸着膜厚みが350Å以上であると蒸着膜が
厚いため、ショート欠陥部の蒸着膜を飛散させる時に大
きな熱エネルギーを発生し、フィルムも同時に溶解する
ため自己回復機能が働きにくく耐電圧特性が低下すると
いった問題が発生する。逆にAlの蒸着膜厚みが200
Å以下であると電極の表面抵抗が高くなり、コンデンサ
の誘電損失が大きくなるといった問題がある。第三層
の、Ni厚みが100Å以上であると第一層と第三層の
総合Ni厚が厚くなるため前記同理由にて耐電圧特性が
低下する、Ni厚みが50Å以下であると第二層のAl
層を完全に覆えないため防湿効果が少なくなるといった
問題が発生する。このようにNi−Al−Niの三層蒸
着の蒸着膜厚みを限定することにより耐湿性が良く、耐
電圧特性も低下しないコンデンサ用金属化フィルムが得
られる。
【0014】
【発明の効果】以上の実施例の説明により明らかなよう
に本発明のコンデンサ用金属化フィルムによれば、電極
をNi−Al−Niの三層構造にすることにより、誘電
体フィルムと電極の界面からの腐食と電極表層からの腐
食が防止でき、耐湿性に優れたコンデンサ用金属化フィ
ルムが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における片面Ni−Al−N
i三層構造の電極を具備したコンデンサ用金属化フィル
ムの斜視図
【図2】本発明の実施例2における両面Ni−Al−N
i三層構造の電極を具備したコンデンサ用金属化フィル
ムの斜視図
【図3】本発明の実施例における蒸着装置の基本構成を
示す略図
【図4】本発明の実施例1および従来のコンデンサの耐
湿寿命試験による静電容量変化を示すグラフ
【符号の説明】
11 Ni蒸着膜 12 Al蒸着膜 13 Ni蒸着膜 14 誘電体フィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体フィルムの両面または片面に電極
    となるニッケル蒸着膜と、その上部にアルミニウム蒸着
    膜と、さらにその上部に蒸着したNi蒸着膜によるNi
    −Al−Niの三層構造の電極を具備したコンデンサ用
    金属化フィルム。
  2. 【請求項2】 第一層目のNi蒸着膜の厚みが50Å〜
    100Åであり、第二層目のAl蒸着膜の厚みが200
    Å〜350Åであり、第三層目のNi蒸着膜の厚みが5
    0Å〜100Åである請求項1記載のコンデンサ用金属
    化フィルム。
JP27744091A 1991-10-24 1991-10-24 コンデンサ用金属化フイルム Pending JPH05121268A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019502260A (ja) * 2016-02-04 2019-01-24 株式会社村田製作所 巻回型コンデンサおよびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019502260A (ja) * 2016-02-04 2019-01-24 株式会社村田製作所 巻回型コンデンサおよびその製造方法
US10679793B2 (en) 2016-02-04 2020-06-09 Murata Manufacturing Co., Ltd. Roll-up type capacitor and process for producing the same

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