JPH05121166A - 電波シール装置 - Google Patents
電波シール装置Info
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- JPH05121166A JPH05121166A JP28265391A JP28265391A JPH05121166A JP H05121166 A JPH05121166 A JP H05121166A JP 28265391 A JP28265391 A JP 28265391A JP 28265391 A JP28265391 A JP 28265391A JP H05121166 A JPH05121166 A JP H05121166A
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- Japan
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- radio wave
- door
- section
- groove
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-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/64—Heating using microwaves
- H05B6/76—Prevention of microwave leakage, e.g. door sealings
- H05B6/763—Microwave radiation seals for doors
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Electric Ovens (AREA)
- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高周波電波を供給する本体とドアとの間から
の漏洩電波を遮断する電波シール装置において、電波漏
洩防止性能がすぐれ、かつドアの厚みを薄くすることを
目的とする。 【構成】 加熱室本体に設けた第1の導体部10とドア
に設けた第2の導体部11とを対向させ、第2の導体部
11にチョーク部16を設ける。このチョーク部16は
連続する導体部材よりなる第1の導体壁面13と、溝底
面14と、開放端から切り込み部を設けチョーク部16
に沿って異なった形状の導体片板17、18が一定ピッ
チで複数個並ぶ第2の導体壁面15とからなり、導体片
板17、18と第1の導体壁面13との間にマイクロス
トリップ線路を構成する。この構成で一定ピッチ内にイ
ンピーダンス無限大の位置を二重に形成し、外部への漏
洩電波を抑制できる。
の漏洩電波を遮断する電波シール装置において、電波漏
洩防止性能がすぐれ、かつドアの厚みを薄くすることを
目的とする。 【構成】 加熱室本体に設けた第1の導体部10とドア
に設けた第2の導体部11とを対向させ、第2の導体部
11にチョーク部16を設ける。このチョーク部16は
連続する導体部材よりなる第1の導体壁面13と、溝底
面14と、開放端から切り込み部を設けチョーク部16
に沿って異なった形状の導体片板17、18が一定ピッ
チで複数個並ぶ第2の導体壁面15とからなり、導体片
板17、18と第1の導体壁面13との間にマイクロス
トリップ線路を構成する。この構成で一定ピッチ内にイ
ンピーダンス無限大の位置を二重に形成し、外部への漏
洩電波を抑制できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波電波を供給する本
体とドアとの間から漏洩する恐れがある高周波電波を遮
断する電波シール装置に関する。
体とドアとの間から漏洩する恐れがある高周波電波を遮
断する電波シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子レンジなどの高周波により食
品を加熱して調理する機器はドアの厚さを薄くすること
が求められている。
品を加熱して調理する機器はドアの厚さを薄くすること
が求められている。
【0003】従来、この種の機器の電波シール装置は図
6〜図8に示すような構成が一般的であった。以下、そ
の構成について説明する。図に示すように、加熱室本体
1は食品を収納して高周波加熱するもので、この加熱室
本体1の食品出し入れの開口部をドア2により開閉自在
に覆うようにしており、加熱室本体1の高周波電磁波が
加熱室本体1外へ漏洩して人体に弊害を及ぼさないよう
に電波シール対策が施されている。従来の電波シールの
第一の方法としては、導体部だけを示すと図7に示すよ
うなインピーダンス反転を利用する方法があった。図7
(a)のようにドア2側の溝の深さA−B間の長さを加
熱室本体1内の電波の4分の1波長分の長さとして、電
波を減衰させるのである。すなわち、(以下、チョーク
部という)3の特性インピーダンスをZ0、深さをLと
し、終端部を短絡したときにチョーク部開口部Bでのイ
ンピーダンスZinは、 Zin=j・Z0・tan (2・χ・L/λ0)(λ0は自
由空間波長) となる。チョーク方式の電波減衰手段は、チョーク部3
の深さLを4分の1波長に選定することにより、 |Zin|=Z0・tan (π/2)=∞ を達成するという原理に基づいている。よって、図7
(a)をα側から見た図7(b)において、開放端の先
端部5に破線で示したようにインピーダンス無限大の領
域が発生し、電波が外部に出られなくなる。もし、チョ
ーク部3内に誘電体(比誘電率εr)を充填すると、電
波の波長λ’は、
6〜図8に示すような構成が一般的であった。以下、そ
の構成について説明する。図に示すように、加熱室本体
1は食品を収納して高周波加熱するもので、この加熱室
本体1の食品出し入れの開口部をドア2により開閉自在
に覆うようにしており、加熱室本体1の高周波電磁波が
加熱室本体1外へ漏洩して人体に弊害を及ぼさないよう
に電波シール対策が施されている。従来の電波シールの
第一の方法としては、導体部だけを示すと図7に示すよ
うなインピーダンス反転を利用する方法があった。図7
(a)のようにドア2側の溝の深さA−B間の長さを加
熱室本体1内の電波の4分の1波長分の長さとして、電
波を減衰させるのである。すなわち、(以下、チョーク
部という)3の特性インピーダンスをZ0、深さをLと
し、終端部を短絡したときにチョーク部開口部Bでのイ
ンピーダンスZinは、 Zin=j・Z0・tan (2・χ・L/λ0)(λ0は自
由空間波長) となる。チョーク方式の電波減衰手段は、チョーク部3
の深さLを4分の1波長に選定することにより、 |Zin|=Z0・tan (π/2)=∞ を達成するという原理に基づいている。よって、図7
(a)をα側から見た図7(b)において、開放端の先
端部5に破線で示したようにインピーダンス無限大の領
域が発生し、電波が外部に出られなくなる。もし、チョ
ーク部3内に誘電体(比誘電率εr)を充填すると、電
波の波長λ’は、
【0004】
【化1】
【0005】に圧縮される。この場合、チョーク部3の
深さL’は、
深さL’は、
【0006】
【化2】
【0007】と短くなる。しかしながらL’がλ’の4
分の1であることに変わりはなく、チョーク方式におい
ては、深さを実質的に4分の1波長よりも小さくするこ
とができず、材料面から考えてチョーク部3の小型化
(すなわちドアを薄くすること)に限界があった。
分の1であることに変わりはなく、チョーク方式におい
ては、深さを実質的に4分の1波長よりも小さくするこ
とができず、材料面から考えてチョーク部3の小型化
(すなわちドアを薄くすること)に限界があった。
【0008】また、電子レンジの軽量化にともないドア
2を薄くする試みとして生まれてきた電波シールの第二
の方法としては図8に示すような方法がある。図8
(a)では加熱室本体1とドア2の導体部の構成を示
し、図8(b)は図8(a)のドア部をα側から見た構
成である。チョーク構造が複雑ではあるが電波を減衰さ
せることができ、4分の1波長以下の深さが実現でき
た。
2を薄くする試みとして生まれてきた電波シールの第二
の方法としては図8に示すような方法がある。図8
(a)では加熱室本体1とドア2の導体部の構成を示
し、図8(b)は図8(a)のドア部をα側から見た構
成である。チョーク構造が複雑ではあるが電波を減衰さ
せることができ、4分の1波長以下の深さが実現でき
た。
【0009】またマイクロストリップ線路技術を電波シ
ール装置に応用する例も過去にあった。これは本体もし
くはドアの片方をグランド面、他方を信号線路と考えて
いるため、前述のインピーダンス反転の理論を満たさな
い(すなわち、ショート面を確保できないためインピー
ダンス∞を作ることができない)物であり、電子レンジ
等にはとても利用できないものであった。(特開昭58
−9400号公報参照)
ール装置に応用する例も過去にあった。これは本体もし
くはドアの片方をグランド面、他方を信号線路と考えて
いるため、前述のインピーダンス反転の理論を満たさな
い(すなわち、ショート面を確保できないためインピー
ダンス∞を作ることができない)物であり、電子レンジ
等にはとても利用できないものであった。(特開昭58
−9400号公報参照)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電波
シール装置では、簡単で作りやすい構成でかつドアを薄
くするということは実現できていなかった。たとえば、
電波シールの第二の方法の例として、図8に示すような
電波シール対策を施しており、ドアは薄いが、製造上一
つの導体部(たとえば板金)の折りまげだけでは作れ
ず、ドア2側の導体部(b)は第1のドア導体7と第2
のドア導体8とをスポット点9でスポット溶接して作る
などの複雑な構成となっており、作りづらく工数および
材料費の面で高価格となる課題があった。また、スポッ
ト溶接のやり方によってはばらつきが生じ、電波の漏洩
を抑え切れない場合や、抑えるにしても管理項目が多く
なるなど種種の問題を有していた。
シール装置では、簡単で作りやすい構成でかつドアを薄
くするということは実現できていなかった。たとえば、
電波シールの第二の方法の例として、図8に示すような
電波シール対策を施しており、ドアは薄いが、製造上一
つの導体部(たとえば板金)の折りまげだけでは作れ
ず、ドア2側の導体部(b)は第1のドア導体7と第2
のドア導体8とをスポット点9でスポット溶接して作る
などの複雑な構成となっており、作りづらく工数および
材料費の面で高価格となる課題があった。また、スポッ
ト溶接のやり方によってはばらつきが生じ、電波の漏洩
を抑え切れない場合や、抑えるにしても管理項目が多く
なるなど種種の問題を有していた。
【0011】本発明は上記課題を解決するもので、ドア
を薄くしながら簡単な構成で、電波の外部への漏洩を抑
制し、安全な電波シール性能を提供することを目的とし
ている。
を薄くしながら簡単な構成で、電波の外部への漏洩を抑
制し、安全な電波シール性能を提供することを目的とし
ている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、被加熱物の出し入れをする開口部を有し電
波が内部に供給される加熱室本体に設けた第1の導体部
と、前記加熱室本体の前記開口部を開閉自在に覆うドア
に設けた第2の導体部とを対向させ、前記第1の導体部
または第2の導体部の少なくとも一方に少なくとも一つ
の溝を設け、前記溝を形成する第1の導体壁面および溝
底面は連続的な導電性部材からなり、前記溝を形成する
第2の導体壁面は開放端から切り込み部を設けて溝の長
手方向に一定ピッチの導体片板が複数個並ぶ構成とし、
かつ前記各導体片板はそれぞれ前記溝底面と電気的に接
触し、前記第1の導体壁面との間にマイクロストリップ
線路を構成し、前記導体片板は2種類以上の異なった形
状のものを順次配列する構成としたことを課題解決手段
としている。
するために、被加熱物の出し入れをする開口部を有し電
波が内部に供給される加熱室本体に設けた第1の導体部
と、前記加熱室本体の前記開口部を開閉自在に覆うドア
に設けた第2の導体部とを対向させ、前記第1の導体部
または第2の導体部の少なくとも一方に少なくとも一つ
の溝を設け、前記溝を形成する第1の導体壁面および溝
底面は連続的な導電性部材からなり、前記溝を形成する
第2の導体壁面は開放端から切り込み部を設けて溝の長
手方向に一定ピッチの導体片板が複数個並ぶ構成とし、
かつ前記各導体片板はそれぞれ前記溝底面と電気的に接
触し、前記第1の導体壁面との間にマイクロストリップ
線路を構成し、前記導体片板は2種類以上の異なった形
状のものを順次配列する構成としたことを課題解決手段
としている。
【0013】
【作用】本発明は上記した課題解決手段により、導体片
板と第1の導体壁面の間で、溝内の媒質(空気)を基板
材料と考えマイクロストリップ線路とみなすことによ
り、導体片板の形状を自由に選べるため従来の方法に縛
られないインピーダンス反転が実現できる。すなわち、
深さ方向と溝の長手方向の合成長で4分の1波長を稼げ
ばよいことになり、深さ自身は4分の1波長より短くす
ることができる。さらに、2種類以上の異なった形状の
導体片板を順次配列するので、同じピッチ内に複数個の
マイクロストリップ線路を構成することができ、きわめ
て電波が漏れにくくできる。
板と第1の導体壁面の間で、溝内の媒質(空気)を基板
材料と考えマイクロストリップ線路とみなすことによ
り、導体片板の形状を自由に選べるため従来の方法に縛
られないインピーダンス反転が実現できる。すなわち、
深さ方向と溝の長手方向の合成長で4分の1波長を稼げ
ばよいことになり、深さ自身は4分の1波長より短くす
ることができる。さらに、2種類以上の異なった形状の
導体片板を順次配列するので、同じピッチ内に複数個の
マイクロストリップ線路を構成することができ、きわめ
て電波が漏れにくくできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を電子レンジのドア
シールに応用した場合について図1を参照しながら説明
する。
シールに応用した場合について図1を参照しながら説明
する。
【0015】図に示すように、第1の導体部10は加熱
室本体1に設け、この第1の導体部と、ドア2に設けた
第2の導体部11とにより加熱室内空間12をふさぐよ
うにしている。第2の導体部11は、一つの導体(板
金)を折りまげるだけで作られており、第1の導体壁面
13と溝底面14と第2の導体壁面15とでチョーク部
16を形成している。また、図1(a)をα側から見た
図1(b)において、第2の導体壁面15は開放端が切
り込みが入り、溝の長手方向に一定ピッチの導体片板1
7、18が順次複数個並ぶ構成としており、第1の導体
壁面13がグラインドラインで導体片板17、18が信
号ラインと考えると、各導体片板17、18と第1の導
体壁面13の間でマイクロトスリップ線路を形成してい
ると考えることができる。ここで、第2の導体壁面15
の深さL1は、導体片板17、18の形状によって決ま
るが、これはドア2の厚みを決定するもっとも重要な要
因である。本実施例の場合、導体片板17、18は途中
から右方向に曲がっており、深さL1を4分の1波長以
下にしている。そのため、加熱室外へ漏れようとする電
波にとってのインピーダンス無限大の領域は、図7の従
来例とは少し異なった位置(開放端の先端部19に現れ
る。このとき、導体片板17、18の曲がる向きは、イ
ンピーダンス無限大が一定間隔で現れるよう右側で統一
されている。
室本体1に設け、この第1の導体部と、ドア2に設けた
第2の導体部11とにより加熱室内空間12をふさぐよ
うにしている。第2の導体部11は、一つの導体(板
金)を折りまげるだけで作られており、第1の導体壁面
13と溝底面14と第2の導体壁面15とでチョーク部
16を形成している。また、図1(a)をα側から見た
図1(b)において、第2の導体壁面15は開放端が切
り込みが入り、溝の長手方向に一定ピッチの導体片板1
7、18が順次複数個並ぶ構成としており、第1の導体
壁面13がグラインドラインで導体片板17、18が信
号ラインと考えると、各導体片板17、18と第1の導
体壁面13の間でマイクロトスリップ線路を形成してい
ると考えることができる。ここで、第2の導体壁面15
の深さL1は、導体片板17、18の形状によって決ま
るが、これはドア2の厚みを決定するもっとも重要な要
因である。本実施例の場合、導体片板17、18は途中
から右方向に曲がっており、深さL1を4分の1波長以
下にしている。そのため、加熱室外へ漏れようとする電
波にとってのインピーダンス無限大の領域は、図7の従
来例とは少し異なった位置(開放端の先端部19に現れ
る。このとき、導体片板17、18の曲がる向きは、イ
ンピーダンス無限大が一定間隔で現れるよう右側で統一
されている。
【0016】ここで、導体片体17、18のピッチPに
ついて説明すると、導体片板17、導体片板18のいず
れもピッチPの間隔で並設しており、逆に言えば、一定
ピッチ内に2種類の導体片板17、18を並設してい
る。すなわち、インピーダンス無限大の位置が導体片板
17の先端と導体片板18の先端のそれぞれに現れるの
で二重に強調されることになり、電波シールの性能を向
上できる。なお、詳細は明らかでないが、ピッチPはお
およそ4分の1波長付近に最適値がある。
ついて説明すると、導体片板17、導体片板18のいず
れもピッチPの間隔で並設しており、逆に言えば、一定
ピッチ内に2種類の導体片板17、18を並設してい
る。すなわち、インピーダンス無限大の位置が導体片板
17の先端と導体片板18の先端のそれぞれに現れるの
で二重に強調されることになり、電波シールの性能を向
上できる。なお、詳細は明らかでないが、ピッチPはお
およそ4分の1波長付近に最適値がある。
【0017】つぎに、導体片板17について図2を参照
しながら説明すると、インピーダンス無限大の領域を作
るために、マイクロストリップ線路の実行長を4分の1
波長にする必要があるが、線路幅Hの信号ラインについ
ては、センター長のトータルが実際の長さと考えられる
ので、第2の導体壁面15の深さL1と横方向の長さL
2を用いると、 L1+L2−H≒λ/4 を満たすように選ばなければならない。さらに、ピッチ
間隔P(L2と隙間Sの和)についてもおおよそ4分の
1波長を選んでいる。電子レンジの場合、発振周波数が
約2450MHz であり、波長が約120mmとなることを
考えて計算すると、H=5mm、L2=20mm、S=10
mmとすれば、L1≒15mmとなり、従来の30mmからす
れば2分の1の深さにすることができる。導体片板18
についても同様である。
しながら説明すると、インピーダンス無限大の領域を作
るために、マイクロストリップ線路の実行長を4分の1
波長にする必要があるが、線路幅Hの信号ラインについ
ては、センター長のトータルが実際の長さと考えられる
ので、第2の導体壁面15の深さL1と横方向の長さL
2を用いると、 L1+L2−H≒λ/4 を満たすように選ばなければならない。さらに、ピッチ
間隔P(L2と隙間Sの和)についてもおおよそ4分の
1波長を選んでいる。電子レンジの場合、発振周波数が
約2450MHz であり、波長が約120mmとなることを
考えて計算すると、H=5mm、L2=20mm、S=10
mmとすれば、L1≒15mmとなり、従来の30mmからす
れば2分の1の深さにすることができる。導体片板18
についても同様である。
【0018】図3は、L1、L2を変化させた場合のド
ア部からの電波の漏洩電力の特性を示している。図3か
ら明らかなように、L2をパラメータとして極小値を与
えるL1があることがわかる。L2が大きいときは、特
性aのように極小値を与えるL1を小さくする(L1
a)ことができ、L2が小さいときは、特性bのように
極小値を与えるL1が大きくなる(L1b)ことがわか
る。
ア部からの電波の漏洩電力の特性を示している。図3か
ら明らかなように、L2をパラメータとして極小値を与
えるL1があることがわかる。L2が大きいときは、特
性aのように極小値を与えるL1を小さくする(L1
a)ことができ、L2が小さいときは、特性bのように
極小値を与えるL1が大きくなる(L1b)ことがわか
る。
【0019】つぎに、図4は、マイクロストリップ線路
を用いた場合のインピーダンスと電波漏洩の特性を示し
ている。図4(a)のように Zin=j・Z0・tan (2・χ・L/λ0)(λ0は自
由空間波長) |Zin|=Z0・tan (π/2)=∞ で与えられる通り、横軸に信号線路の実行長(L1+L
2−Hの長さ)をとると、さまざまなインピーダンスを
発生でき、実際に電波の通過のしやすさという点から絶
対値に置き換えると図4(b)のようになる。図4
(b)は、電波の通りにくさを示すものであり、逆に漏
洩する電力はというと図3で示したのと同様に図4
(c)のような特性が得られる。
を用いた場合のインピーダンスと電波漏洩の特性を示し
ている。図4(a)のように Zin=j・Z0・tan (2・χ・L/λ0)(λ0は自
由空間波長) |Zin|=Z0・tan (π/2)=∞ で与えられる通り、横軸に信号線路の実行長(L1+L
2−Hの長さ)をとると、さまざまなインピーダンスを
発生でき、実際に電波の通過のしやすさという点から絶
対値に置き換えると図4(b)のようになる。図4
(b)は、電波の通りにくさを示すものであり、逆に漏
洩する電力はというと図3で示したのと同様に図4
(c)のような特性が得られる。
【0020】また、実際のドア構成の場合には、図5の
ように第2の導体部11を裸のままにするのではなく、
樹脂や硝子などのカバー20、21を用いる場合が多
い。
ように第2の導体部11を裸のままにするのではなく、
樹脂や硝子などのカバー20、21を用いる場合が多
い。
【0021】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、2種類以上の形状の異なる導体片板を用いて
おり、一定ピッチ内にインピーダンス無限大の部分を複
数箇所容易に作り出せるため、電波漏洩の抑制に優れき
わめて安全な電波シールを実現でき、また、マイクロス
トリップ線路技術の考え方に基づくので、導体片板の形
状が自由に選べるため、簡単な構成でドア部の厚みを薄
くでき、小型軽量化が図れる。
によれば、2種類以上の形状の異なる導体片板を用いて
おり、一定ピッチ内にインピーダンス無限大の部分を複
数箇所容易に作り出せるため、電波漏洩の抑制に優れき
わめて安全な電波シールを実現でき、また、マイクロス
トリップ線路技術の考え方に基づくので、導体片板の形
状が自由に選べるため、簡単な構成でドア部の厚みを薄
くでき、小型軽量化が図れる。
【図1】(a)本発明の一実施例の電波シール装置の断
面図 (b)同電波シール装置の第2の導体壁面の正面図
面図 (b)同電波シール装置の第2の導体壁面の正面図
【図2】同電波シール装置の第2の導体壁面の要部拡大
正面図
正面図
【図3】同電波シール装置の特性図
【図4】(a)(c)マイクロストリップ線路技術に基
づくインピーダンス反転の特性図
づくインピーダンス反転の特性図
【図5】本発明の他の実施例の電波シール装置の断面図
【図6】一般の電子レンジの斜視図
【図7】(a)従来の一例の電波シール装置の断面図 (b)同電波シール装置の第2の導体壁面の正面図
【図8】(a)従来の他の例の電波シール装置の断面図 (b)同電波シール装置の第2の導体壁面の正面図
10 第1の導体部 11 第2の導体部 13 第1の導体壁面 14 溝底面 15 第2の導体壁面 16 チョーク部(溝) 17 導体片板 18 導体片板
Claims (1)
- 【請求項1】被加熱物の出し入れをする開口部を有し電
波が内部に供給される加熱室本体に設けた第1の導体部
と、前記加熱室本体の前記開口部を開閉自在に覆うドア
に設けた第2の導体部とを対向させ、前記第1の導体部
または第2の導体部のどちらか一方に少なくとも一つの
溝を設け、前記溝を形成する第1の導体壁面および溝底
面は連続的な導電性部材からなり、前記溝を形成する第
2の導体壁面は開放端から切り込み部を設けて溝の長手
方向に一定ピッチの導体片板が複数個並ぶ構成とし、か
つ前記各導体片板はそれぞれ前記溝底面と電気的に接触
して前記第1の導体壁面との間にマイクロストリップ線
路を構成し、前記導体片板は2種類以上の異なった形状
のものを順次配列する構成とした電波シール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28265391A JP2949965B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電波シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28265391A JP2949965B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電波シール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05121166A true JPH05121166A (ja) | 1993-05-18 |
JP2949965B2 JP2949965B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=17655316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28265391A Expired - Fee Related JP2949965B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電波シール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2949965B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011021368A1 (ja) * | 2009-08-20 | 2011-02-24 | パナソニック株式会社 | 電磁波加熱装置 |
-
1991
- 1991-10-29 JP JP28265391A patent/JP2949965B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011021368A1 (ja) * | 2009-08-20 | 2011-02-24 | パナソニック株式会社 | 電磁波加熱装置 |
CN102484911A (zh) * | 2009-08-20 | 2012-05-30 | 松下电器产业株式会社 | 电磁波加热装置 |
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JP2949965B2 (ja) | 1999-09-20 |
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