JPH05118433A - 車速演算装置 - Google Patents

車速演算装置

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JPH05118433A
JPH05118433A JP30996391A JP30996391A JPH05118433A JP H05118433 A JPH05118433 A JP H05118433A JP 30996391 A JP30996391 A JP 30996391A JP 30996391 A JP30996391 A JP 30996391A JP H05118433 A JPH05118433 A JP H05118433A
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JP
Japan
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vehicle speed
cycle
pulse signal
car speed
speed pulse
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JP30996391A
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English (en)
Inventor
Setsuo Tokoro
節夫 所
Shinji Sekido
伸治 関戸
Toshihiro Katsuta
敏宏 勝田
Tatsuo Kushima
辰夫 久嶋
Masaharu Tanaka
雅晴 田中
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性の高い車速演算装置を提供する。 【構成】 TRC制御装置26によるトラクション作動
が検出された場合には、フィルタ処理禁止手段に対応す
るステップS6により、フィルタ処理手段に対応するス
テップS7のフィルタ処理の実行が禁止されるので、今
回のサイクルのおける周期が大きくて前記周期差Tn+1
/Tn が判断基準値を越えた場合でも、車速算出手段に
対応するステップS4およびS5において今回のパルス
信号周期に基づいて車速SPDが算出される。したがっ
て、駆動輪のスリップが発生するトラクション作動中で
も今回のパルス信号周期に基づいて算出された正確な車
速SPDが得られる。また、車両の制動停止時などにお
いても自動変速機12のギヤ段が低速側へダウンシフト
されるので、車両の再発進時において駆動力が十分に得
られるとともに再発進が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車速センサから出力さ
れるパルス信号に基づいて車両の速度を演算する車速演
算装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば自動変速機の変速制御のため
に、車両の駆動輪とともに回転する部材の回転に応じて
車速センサから出力されるパルス信号から車両の速度を
演算する車速演算装置が知られている。このような装置
では、所定の周期で発生するパルス信号がコネクタの接
触不良などの原因で部分的に抜けたり、或いはノイズが
重畳したりしたことが、今回のパルス信号周期とこのパ
ルス信号の前に発生したパルス信号周期との周期差が所
定値を越えたことをもって検出され、その周期差が所定
値を越えない場合には今回のパルス信号周期に基づいて
車速が算出され、その周期差が所定値を越えたときには
前回のパルス信号周期に基づいて車速が算出されるよう
になっている。たとえば、特開昭59−210369号
公報、特開昭59−210370号公報、特開昭59−
210371号公報、特開昭59−210373号公
報、特開昭59−210374号公報に記載された車速
演算装置がそれである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来の装置に
よれば、トラクション制御装置(TRC)の作動や車輪
のロック状態が発生すると、正確な車速の検出ができな
くなる。このため、自動変速機を備えた車両の制動停止
時などにおいてはギヤ段が高速側へ維持されたままの状
態となり、車両の再発進時において駆動力が十分に得ら
れない場合や再発進不能となる場合があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、信頼性の高い車
速演算装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、図1の発明要
旨図に示すように、第1の車速パルス信号の周期とその
第1の車速パルス信号の前に発生した第2の車速パルス
信号の周期との周期差が所定値を越えたときにはその第
2の車速パルス信号の周期を第1の車速パルス信号に基
づいた周期として置換するフィルタ処理手段と、前記第
1の車速パルス信号の周期に基づいて車速を算出する車
速算出手段とを備えた車速演算装置であって、(a) 車両
の駆動輪が所定のスリップ率範囲内となるように駆動輪
の回転を制御するトラクション制御作動を検出するトラ
クション作動検出手段と、(b) そのトラクション作動検
出手段によりトラクション作動が検出された場合には、
前記フィルタ処理を禁止するフィルタ処理禁止手段と
を、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、トラクション作動検出手段
によりトラクション作動が検出された場合には、フィル
タ処理禁止手段により、フィルタ処理手段による作動、
すなわち第1の車速パルス信号の周期とその第1の車速
パルス信号の前に発生した第2の車速パルス信号の周期
との周期差が所定値を越えたときにはその第2の車速パ
ルス信号の周期を第1の車速パルス信号に基づいた周期
として置換する作動が禁止される。
【0007】
【第1発明の効果】したがって、駆動輪のスリップが発
生するトラクション作動中では、フィルタ処理手段によ
る作動が禁止されることから、車速算出手段により第1
の車速パルス信号の実際の周期に基づいて算出された正
確な車速が得られる。このため、自動変速機を備えた車
両の制動停止時などにおいてもギヤ段が低速側へダウン
シフトされるので、車両の再発進時において駆動力が十
分に得られるとともに再発進が容易となる。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】また、本発明の他
の態様の要旨とするところは、図2の発明要旨図に示す
ように、第1の車速パルス信号の周期とその第1の車速
パルス信号の前に発生した第2の車速パルス信号の周期
との周期差が所定値を越えたときにはその第2の車速パ
ルス信号の周期を第1の車速パルス信号に基づいた周期
として置換するフィルタ処理手段と、前記第1の車速パ
ルス信号の周期に基づいて車速を算出する車速算出手段
とを備えた車速演算装置であって、(a) 車両の車輪のロ
ックが発生する状態であることを検出する車輪ロック発
生状態検出手段と、(b) その車輪ロック発生状態検出手
段により車輪のロックが発生する状態が検出された場合
には、前記フィルタ処理を禁止するフィルタ処理禁止手
段とを、含むことにある。
【0009】
【作用】このようにすれば、車輪ロック発生状態検出手
段により車輪のロックが発生する状態が検出された場合
には、フィルタ処理禁止手段により、フィルタ処理手段
による作動、すなわち第1の車速パルス信号の周期とそ
の第1の車速パルス信号の前に発生した第2の車速パル
ス信号の周期との周期差が所定値を越えたときにはその
第2の車速パルス信号の周期を第1の車速パルス信号に
基づいた周期として置換する作動が禁止される。
【0010】
【第2発明の効果】したがって、車輪のロック状態を起
動条件とするたとえばABS制御作動中など、車輪のロ
ックが発生する状態である場合には、フィルタ処理手段
による作動が禁止されることから、車速算出手段により
第1の車速パルス信号の実際の周期に基づいて算出され
た正確な車速が得られる。このため、自動変速機を備え
た車両の制動停止時などにおいてもギヤ段が低速側へダ
ウンシフトされるので、車両の再発進時において駆動力
が十分に得られるとともに再発進が容易となる。
【0011】
【実施例】図3は、本発明が適用された車両の動力伝達
装置および各制御装置をそれぞれ説明する図である。図
において、エンジン10の出力は、自動変速機12、プ
ロぺラシャフト14、終減速機16、および車軸18を
経て一対の駆動輪(後輪)20RL、20RR へ伝達され
るようになっている。自動変速機12は、たとえば、本
出願人が先に出願した特開平2−154856号公報の
第2図に記載されているように、ロックアップクラッチ
付トルクコンバータを備えたものであって、上記公報の
第3図に示す複数種類の油圧式摩擦係合装置の作動の組
み合わせにより所望のギヤ段が成立させられる形式のよ
く知られた遊星歯車式有段変速機である。
【0012】図3の車両には、変速制御装置22、AB
S制御装置24、TRC制御装置26、エンジン制御装
置28などのマイクロコンピュータを含む電子式制御装
置が備えられている。エンジン10にはエンジン回転速
度を検出するエンジン回転センサ30が設けられてい
る。また、エンジン10の吸気配管32には、アクセル
ペダル34により操作されるスロットル弁36と、その
スロットル弁36の開度を検出するスロットルセンサ3
8と、トラクション制御用のサブスロットル弁40と、
そのサブスロットル弁40の開度を検出するサブスロッ
トルセンサ42と、そのサブスロットル弁40を駆動す
るサブスロットルアクチュエータ44とが設けられてい
る。また、自動変速機12には、図示しないシフトレバ
ーの操作位置を検出するためのシフト位置センサ46
と、図示しない変速機出力軸の回転とともに回転する一
定数の歯を備えた歯車状マグネットリング47の回転を
磁気抵抗素子などによって検出して回転速度に対応した
周期の車速パルス信号SPを出力する車速センサ48と
が設けられている。また、ハンドル50には、舵角を検
出するための舵角センサ52が設けられている。さら
に、一対の前輪20FL、20FR、および一対の後輪20
RL、20RRには、それらの回転を検出するための回転セ
ンサ54FL、54FR、54RL、54RRがそれぞれ設けら
れている。なお、上記車速パルス信号は、必要に応じて
図示しない整形回路により波形整形される。
【0013】上記変速制御装置22は、通常、予め記憶
された複数種類の変速線図からシフト位置センサ46に
より検出された実際のシフト位置に基づいて所定の変速
線図を選択し、選択された変速線図からスロットルセン
サ38により検出される実際のスロットル弁開度θと車
速センサ48からの車速パルス信号SPに基づいて算出
された実際の車速SPDに基づいて変速段を決定し、そ
の変速段が得られるように前記油圧式摩擦係合装置を作
動させるための変速指令を自動変速機12へ出力する。
【0014】また、上記ABS制御装置24は、各回転
センサ54FL、54FR、54RL、54RRにより検出され
た各車輪20FL、20FR、20RL、20RRの実際の回転
速度から、制動時におけるそれらのスリップ率が演算さ
れ、それらのスリップ率が適正スリップ率範囲内に入る
ようにABSアクチュエータ56を作動させる。このA
BSアクチュエータ56は、図示しないポンプ、2つの
ダンパ、2つのリザーバタンク、3つの3位置制御弁、
バイパス弁などを備えたよく知られたものであって、ブ
レーキペダル58の操作により制動用液圧が発生させら
れるマスタシリンダ60と、各車輪20FL、20FR、2
RL、20RRのブレーキ62FL、62FR、62RL、62
RRのホイールシリンダ64FL、64FR、64RL、64RR
との間に設けられている。また、ABS制御装置24
は、各車輪20FL、20FR、20RL、20RRの実際の回
転速度を通信によりTRC制御装置26に供給する。ま
た、上記ABS制御装置24は、各車輪20FL、2
FR、20RL、20RRのいずれかのロック状態をもって
開始されるABS制御の作動中を示す信号SAを変速制
御装置22へ通信により供給する。このため、本実施例
では、上記ABS制御装置24が車輪のロック状態を検
出する検出手段としても機能している。
【0015】また、前記TRC制御装置26は、駆動輪
20RL、20RRの回転速度を被駆動輪20FL、20FR
回転速度と比較して駆動輪20RL、20RRのスリップ状
態を判断し、その駆動輪20RL、20RRのスリップ率を
所定のトラクション制御領域内とするように、TRCブ
レーキアクチュエータ66およびサブスロットルアクチ
ュエータ44を作動させる。これにより、低摩擦路にお
ける車両の発進時において運転者のアクセル操作量によ
らず有効な駆動力と車両の安定性が確保される。上記T
RCブレーキアクチュエータ66は、後輪ブレーキ62
RL、62RRを作動させるためのポンプおよびアキュムレ
ータと2つの電磁制御弁などを含み、ABSアクチュエ
ータ56と後輪20RL、20RRのホイールシリンダ64
RL、64RRとの間に設けられている。また、上記TRC
制御装置26は、そのTRC制御の作動中を示す信号S
Tを変速制御装置22へ通信により供給する。このた
め、本実施例では、上記TRC制御装置26がトラクシ
ョン制御装置の作動を検出する検出手段としても機能し
ている。
【0016】また、前記エンジン制御装置28は、通常
のエンジン燃料噴射制御、点火時期制御、アイドル回転
制御などを図示しないアクチュエータを駆動して実行す
る一方、トラクション制御時のエンジン10の出力を制
御するためにスロットル弁開度θおよびサブスロットル
弁開度θs を処理して通信によりTRC制御装置26へ
供給する。
【0017】以下、本実施例の作動の要部、すなわち変
速制御装置22による車速演算ルーチンを図4のフロー
チャートを用いて説明し、パルス計算ルーチンを図5の
フローチャートを用いて説明する。
【0018】車速センサ48からの車速パルス信号SP
の入力毎の割込みにより実行される図5のパルス計算ル
ーチンを先に説明する。ステップSW1では、たとえば
車速パルス信号SPの立ち下がり毎にリセットされ且つ
計数開始される図示しないソフト上のタイマカウンタの
内容がそのリセット時点で読み込まれることにより、そ
の車速パルス信号SPの立ち下がり点間隔、すなわち車
速パルス信号SPの周期Tn (但しnは自然数)が記憶
される。続くステップSW2ではフィルタ処理が実行さ
れる。このフィルタ処理とは、前回のサイクルにおいて
算出された車速パルス信号SPの周期Tn と今回のサイ
クルにおいて算出された車速パルス信号SPの周期(タ
イマカウンタにより計数中の値であって周期として確定
されていない値)Tn+1 との差(便宜上比で表してい
る)Tn+1 /Tn を予め定められた判断基準値と比較判
断し、たとえば0.5乃至2の範囲を超えると、今回の
周期Tn+1 の内容を前回の周期Tn の内容とするもので
ある。すなわち、今回の周期Tn+1 が前回の周期Tn
0.5倍より小さいか或いは2倍を超えると、今回の周
期Tn+1 を前回の周期Tn と同じ値とするのである。そ
して、ステップSW3では、車速演算禁止フラグXFの
内容が「0」にクリアされる。この車速演算禁止フラグ
XFは、後述の図4ステップS2で車速急変と判断され
た後の所定期間は車速の0km/h判定および車速演算の実
行を禁止するためのものである。
【0019】図4に戻って、ステップS1では、車速演
算禁止フラグXFの内容が「1」であるか否かが判断さ
れる。通常の場合にはそのステップS1の判断が否定さ
れるので、ステップS2において車速が急変したか否か
が判断される。この車速の急変は、たとえば今回のサイ
クルにおける前記タイマカウンタの内容が前回における
周期Tn の所定倍、たとえば2倍を超えたことを以て判
断されるものであるから、実際の駆動輪車速の急変の他
に、車速パルス信号SPの抜けによるパルス周期の増大
が含まれる。通常は、上記ステップS2の判断が否定さ
れるので、ステップS3において車速の0km/hか否かが
判定される。すなわち、このステップS3では、車速パ
ルス信号SPの入力が所定期間(たとえば、0.19
秒)以上無い場合、換言すれば前記タイマカウンタの内
容がその所定期間を超えたことに基づいて車速が0km/h
と判定される。この所定時間は、車速が低下して車速が
実質0km/hを示していると判断される時間に設定され、
このときには、前回における周期Tn が増大し、この周
期Tn の2倍をした値は、この設定時間よりも長くなる
ため、前記ステップS2で否定され、このステップS3
において肯定される。このステップS3の判断が肯定さ
れた場合には、車速センサ48の異常判定などに用いる
ためにステップS4において車速SPDが零であると記
憶されて本ルーチンが終了させられる。しかし、上記ス
テップS3の判断が否定された場合には、ステップS5
において車速SPD(km/h)が予め記憶された数式1か
ら車速パルス信号SPの周期Tn に基づいて算出されて
本ルーチンが終了させられる。なお、数式1のKは、終
減速機16の減速比、車輪20RR、20RLの半径などを
含む定数である。
【0020】
【数1】 SPD=k・60/(Tn-3 +Tn-2 +Tn-1+Tn
【0021】前記ステップS2の判断が肯定された場合
には、実際の駆動輪車速の急変か或いは車速パルス信号
SPの抜けなどが発生した場合であるので、ステップS
6においては、その駆動輪車速の急変を発生させる原因
であるTRC制御装置26によるトラクション制御が実
行されているか否かが、TRC制御装置26からの信号
STに基づいて判断される。このステップS6の判断が
否定された場合には、ステップS7において前記ステッ
プSW2と同様のフィルタ処理が実行され、車速パルス
信号SPの抜けなどが発生しても、それを埋めるように
前回の周期が今回の周期として用いられ、車速SPDの
急変が緩和される。そして、ステップS8において車速
演算禁止フラグXFの内容が「1」にセットされてから
本ルーチンが終了させられる。図6のt1 はこの状態を
示している。
【0022】このようにして、車速演算禁止フラグXF
の内容が一旦「1」にセットされると、次のサイクルに
おけるステップS1の判断が肯定されるので、ステップ
S4の車速0km/h設定やステップS5の車速SPD演算
の実行が禁止される。この禁止状態は、次の新たな車速
パルス信号SPが入力されてステップSW3により車速
演算禁止フラグXFの内容が「0」にクリアされるまで
持続される。この新たな車速パルス信号SPが入力され
ると、ステップSW1において今回の周期Tn が決定さ
れ,ステップSW3において車速演算禁止フラグXFの
内容が「0」にクリアされるので、図4のフローチャー
トでは、ステップS1による車速演算禁止が解かれ、ス
テップS5ではその新たな周期Tn を用いて車速SPD
が演算される。図6のt2 はこの時点を示している。
【0023】また、上記ステップS6においてTRC制
御が実行されていると判断された場合には、実際の駆動
輪車速を正確に算出させるために、ステップS7のフィ
ルタ処理が実行されることなく、ステップS3以降の処
理が実行される。これにより、次の新たな車速パルス信
号SPが入力されると、ステップSW1においてフィル
タ処理が行われていない周期が今回の周期Tn として決
定されるので、ステップS5では実際の駆動輪20RR
20RLの回転に即した車速SPDが演算される。
【0024】上述のように、本実施例によれば、図4の
車速演算ルーチンにおいて車速演算禁止フラグXFの内
容が一旦「1」にセットされると、次のサイクルにおけ
るステップS4の車速0km/h設定やステップS5の車速
SPD演算の実行が禁止され、次の新たな車速パルス信
号SPが入力されてステップSW3により車速演算禁止
フラグXFの内容が「0」にリセットされるまで持続さ
れる。このため、実際の車速がある程度高い状態におい
て車速パルス信号SPの抜けなどが発生しても、車速演
算が禁止されて前回のサイクルにおいて算出された車速
に基づいて変速制御が実行されるので、車速SPDが零
となることに起因する自動変速機12のギア段の不意の
ダウンシフトが好適に解消される。
【0025】また、本実施例によれば、TRC制御装置
26によるトラクション作動が検出された場合には、フ
ィルタ処理禁止手段に対応するステップS6により、フ
ィルタ処理手段に対応するステップS7のフィルタ処理
の実行が禁止されるので、今回のサイクルのおける周期
が大きくて前記周期差Tn+1 /Tn が判断基準値を越え
た場合でも、車速算出手段に対応するステップS4およ
びS5において今回のパルス信号周期に基づいて車速S
PDが算出される。したがって、駆動輪のスリップが発
生するトラクション作動中でも今回のパルス信号周期に
基づいて算出された正確な車速SPDが得られる。この
ため、車両の制動停止時などにおいても自動変速機12
のギヤ段が低速側へダウンシフトされるので、車両の再
発進時において駆動力が十分に得られるとともに再発進
が容易となる。
【0026】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】図7に示す実施例では、ステップS6’に
おいて車輪20FL、20FR、20RL、20RRのうちのい
ずれかのロック状態を判定する点で図4と異なってい
る。すなわち、このステップS6’では、各車輪2
FL、20FR、20RL、20RRのいずれかのロック状態
が作動の開始条件であるABS制御装置24の制御作動
がそのABS制御装置24からの信号SAに基づいて検
出される。このため、各車輪20FL、20FR、20RL
20RRのいずれかのロックが発生する状態である場合
は、ステップS7のフィルタ処理の実行が禁止されるの
で、今回のサイクルにおける周期が大きくて前記周期差
n+1 /Tn が判断基準値を越えた場合でも、車速算出
手段に対応するステップS5において今回のパルス信号
周期に基づいて車速SPDが正確に算出され、前述の実
施例と同様の効果が得られる。
【0028】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0029】たとえば、前述の図4の実施例のステップ
S6と図7の実施例のステップS6’とを組み合わせ
て、ステップS7のフィルタ処理の実行が禁止されるよ
うにしてもよい。
【0030】また、図4の実施例において、ステップS
7のフィルタ処理の実行禁止を解除する場合には、車速
パルス信号SPが回復したとしても、たとえばブレーキ
がオフとなることなどに基づいて車輪のロックが確実に
解消されたことが確認されてから、或いは車速パルス信
号SPの回復から所定時間経過後に車速演算禁止フラグ
XFがクリアされるようにしてもよい。
【0031】また、前述の実施例において、車速センサ
48は、自動変速機12の出力軸とともに回転するマグ
ネットホイール47の回転を磁気抵抗素子を用いて検出
する形式であったが、光電式などの他の形式であっても
よく、また、自動変速機12以外の場所、たとえば車軸
18、車輪20に設けられたものでもよいのである。要
するに、車輪20FL、20FR、20RL、20RRまたはそ
れとともに回転する部材の回転を検出するものであれば
よいのである。
【0032】また、前述の実施例では、ABS制御装置
24からの信号SAにより車輪のロックが発生する状態
が検出されるように構成されていたが、車輪の回転を直
接検出して車輪のロックが発生する状態を判定する手段
を設けてもよい。
【0033】また、本実施例では、変速制御装置22に
用いられる車速信号を検出する車速センサ48について
説明されていたが、他の制御系に用いられる車速センサ
であってもよい。
【0034】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の要旨を説明する図である。
【図2】第2発明の要旨を説明する図である。
【図3】本発明が適用された車両の動力伝達装置および
各制御装置を説明する図である。
【図4】図3の変速制御装置の作動の要部を示すフロー
チャートである。
【図5】図3の変速制御装置の作動であって、割り込み
ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図4および図5に示す制御により得られる作動
を示すタイムチャートである。
【図7】本発明の他の実施例における図4に相当する図
である。
【符号の説明】
24 ABS制御装置(車輪ロック発生状態検出手段) 26 TRC制御装置(トラクション作動検出手段) 48 車速センサ ステップS4,S5 車速算出手段 ステップS6,S6’ フィルタ処理禁止手段 ステップS7 フィルタ処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久嶋 辰夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田中 雅晴 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の車速パルス信号の周期と該第1の
    車速パルス信号の前に発生した第2の車速パルス信号の
    周期との周期差が所定値を越えたときには該第2の車速
    パルス信号の周期を第1の車速パルス信号に基づいた周
    期として置換するフィルタ処理手段と、前記第1の車速
    パルス信号の周期に基づいて車速を算出する車速算出手
    段とを備えた車速演算装置であって、 車両の駆動輪が所定のスリップ率範囲内となるように該
    駆動輪の回転を制御するトラクション制御作動を検出す
    るトラクション作動検出手段と、 該トラクション作動検出手段によりトラクション作動が
    検出された場合には、前記フィルタ処理を禁止するフィ
    ルタ処理禁止手段とを含むことを特徴とする車速演算装
    置。
  2. 【請求項2】 第1の車速パルス信号の周期と該第1の
    車速パルス信号の前に発生した第2の車速パルス信号の
    周期との周期差が所定値を越えたときには該第2の車速
    パルス信号の周期を第1の車速パルス信号に基づいた周
    期として置換するフィルタ処理手段と、前記第1の車速
    パルス信号の周期に基づいて車速を算出する車速算出手
    段とを備えた車速演算装置であって、 車両の車輪のロックが発生する状態であることを検出す
    る車輪ロック発生状態検出手段と、 該車輪ロック発生状態検出手段により車輪のロックが発
    生する状態が検出された場合には、前記フィルタ処理を
    禁止するフィルタ処理禁止手段とを含むことを特徴とす
    る車速演算装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100216458B1 (ko) * 1994-12-30 1999-08-16 정몽규 차속 센서 신호를 이용한 변속제어장치 및 그 방법
JP2014102150A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Denso Corp 回転検出装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100216458B1 (ko) * 1994-12-30 1999-08-16 정몽규 차속 센서 신호를 이용한 변속제어장치 및 그 방법
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