JPH05118351A - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents
油圧式動力伝達継手Info
- Publication number
- JPH05118351A JPH05118351A JP27526591A JP27526591A JPH05118351A JP H05118351 A JPH05118351 A JP H05118351A JP 27526591 A JP27526591 A JP 27526591A JP 27526591 A JP27526591 A JP 27526591A JP H05118351 A JPH05118351 A JP H05118351A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plunger
- cam
- rotor
- suction
- return spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Reciprocating Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】車両の駆動力配分に使用する油圧式動力伝達継
手に関し、継手の大型化を招くことなく、小スペースで
大きな荷重を得ることを目的とする。 【構成】リターンスプリング25として気体の圧縮性を
利用したスプリングを用いるように構成する。
手に関し、継手の大型化を招くことなく、小スペースで
大きな荷重を得ることを目的とする。 【構成】リターンスプリング25として気体の圧縮性を
利用したスプリングを用いるように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動力配分に使
用する油圧式動力伝達継手に関する。
用する油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平2−184735号
において、下記のような油圧式動力伝達継手を提案して
いる。すなわち、この油圧式動力伝達継手は、相対回転
可能な入出力軸間に設けられ、前記一方の軸に連結さ
れ、内側面に2つ以上の山を有するカム面を形成したカ
ムハウジングと;前記他方の軸に連結されるとともに、
前記カムハウジング内に回転自在に収納され、複数のプ
ランジャー室を軸方向に形成したロータと;前記複数の
プランジャー室のそれぞれに、リターンスプリングの押
圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、前記両
軸の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数の
プランジャーと;前記ロータに形成され、前記プランジ
ャー室と通じる吸入吐出孔と;前記ロータの端面に回転
自在に摺接するとともに、前記カムハウジングとの間で
所定の関係に位置決めされ、前記吸入吐出孔との位置関
係によって吸入弁および吐出弁の作用をする複数の吸入
ポート、吐出ポートを表面に形成した弁体と、前記プラ
ンジャーの駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発
生する手段を備え、;前記両軸の回転速度差に応じたト
ルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、前記弁体
の吸入ポート、吐出ポートを形成しない裏面に設けら
れ、前記吐出ポートのそれぞれを連通する連通溝と、前
記裏面に密着して設けた蓋部材と、前記連通溝もしくは
前記吐出ポートと低圧室との間に設けられた流動抵抗発
生手段を備えたものである。
において、下記のような油圧式動力伝達継手を提案して
いる。すなわち、この油圧式動力伝達継手は、相対回転
可能な入出力軸間に設けられ、前記一方の軸に連結さ
れ、内側面に2つ以上の山を有するカム面を形成したカ
ムハウジングと;前記他方の軸に連結されるとともに、
前記カムハウジング内に回転自在に収納され、複数のプ
ランジャー室を軸方向に形成したロータと;前記複数の
プランジャー室のそれぞれに、リターンスプリングの押
圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、前記両
軸の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数の
プランジャーと;前記ロータに形成され、前記プランジ
ャー室と通じる吸入吐出孔と;前記ロータの端面に回転
自在に摺接するとともに、前記カムハウジングとの間で
所定の関係に位置決めされ、前記吸入吐出孔との位置関
係によって吸入弁および吐出弁の作用をする複数の吸入
ポート、吐出ポートを表面に形成した弁体と、前記プラ
ンジャーの駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発
生する手段を備え、;前記両軸の回転速度差に応じたト
ルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、前記弁体
の吸入ポート、吐出ポートを形成しない裏面に設けら
れ、前記吐出ポートのそれぞれを連通する連通溝と、前
記裏面に密着して設けた蓋部材と、前記連通溝もしくは
前記吐出ポートと低圧室との間に設けられた流動抵抗発
生手段を備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の、カムによりプランジャーを駆動し、リター
ンスプリングによってプランジャーを押し戻す機構のプ
ランジャーポンプを用いた油圧式動力伝達継手において
は、プランジャーを押し戻すスプリング力の限界、スト
ローク、カム山数(カム傾斜角)、プランジャー質量な
どにより、プランジャーがカムに追従する差動回転数に
は限界があり、この継手を外部から制御することによっ
てフリーにした場合、高差動が生じ、プランジャーがカ
ムに追従しきれなくなると、プランジャーとカムの衝突
が起こり、打音を発生し、長引けばカムとプランジャー
の破損に至る可能性が高い。プランジャーのカムへの追
従性を上げるためにスプリング力を大きくすることも考
えられるが、通常の金属などの弾性を利用したスプリン
グでは、大きな荷重を得ようとすると、スプリングが大
きくなってしまい継手自体の大型化を招くという問題点
があった。
うな従来の、カムによりプランジャーを駆動し、リター
ンスプリングによってプランジャーを押し戻す機構のプ
ランジャーポンプを用いた油圧式動力伝達継手において
は、プランジャーを押し戻すスプリング力の限界、スト
ローク、カム山数(カム傾斜角)、プランジャー質量な
どにより、プランジャーがカムに追従する差動回転数に
は限界があり、この継手を外部から制御することによっ
てフリーにした場合、高差動が生じ、プランジャーがカ
ムに追従しきれなくなると、プランジャーとカムの衝突
が起こり、打音を発生し、長引けばカムとプランジャー
の破損に至る可能性が高い。プランジャーのカムへの追
従性を上げるためにスプリング力を大きくすることも考
えられるが、通常の金属などの弾性を利用したスプリン
グでは、大きな荷重を得ようとすると、スプリングが大
きくなってしまい継手自体の大型化を招くという問題点
があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、リターンスプリングとして気
体の圧縮性を利用したスプリングを用いることにより、
継手の大型化を招くことなく、小スペースで高差動に対
応可能な油圧式動力伝達継手を提供することを目的とし
ている。
てなされたものであって、リターンスプリングとして気
体の圧縮性を利用したスプリングを用いることにより、
継手の大型化を招くことなく、小スペースで高差動に対
応可能な油圧式動力伝達継手を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、
前記一方の軸に連結され、内側面に2つ以上の山を有す
るカム面を形成したカムハウジングと;前記他方の軸に
連結されるとともに、前記カムハウジング内に回転自在
に収納され、複数のプランジャー室を軸方向に形成した
ロータと;前記複数のプランジャー室のそれぞれに、リ
ターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納さ
れるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によ
って駆動される複数のプランジャーと;前記ロータに形
成され、前記プランジャー室と通じる吸入吐出孔と;前
記ロータの端面に回転自在に摺接するとともに、前記カ
ムハウジングとの間で所定の関係に位置決めされ、前記
吸入吐出孔との位置関係によって吸入弁および吐出弁の
作用をする複数の吸入ポート、吐出ポートを形成した弁
体と、前記プランジャーの駆動による吐出油の流動によ
り流動抵抗を発生する手段を備え、;前記両軸の回転速
度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手にお
いて、前記リターンスプリングとして気体の圧縮性を利
用したスプリングを用いたものである。
に、本発明は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、
前記一方の軸に連結され、内側面に2つ以上の山を有す
るカム面を形成したカムハウジングと;前記他方の軸に
連結されるとともに、前記カムハウジング内に回転自在
に収納され、複数のプランジャー室を軸方向に形成した
ロータと;前記複数のプランジャー室のそれぞれに、リ
ターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納さ
れるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によ
って駆動される複数のプランジャーと;前記ロータに形
成され、前記プランジャー室と通じる吸入吐出孔と;前
記ロータの端面に回転自在に摺接するとともに、前記カ
ムハウジングとの間で所定の関係に位置決めされ、前記
吸入吐出孔との位置関係によって吸入弁および吐出弁の
作用をする複数の吸入ポート、吐出ポートを形成した弁
体と、前記プランジャーの駆動による吐出油の流動によ
り流動抵抗を発生する手段を備え、;前記両軸の回転速
度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手にお
いて、前記リターンスプリングとして気体の圧縮性を利
用したスプリングを用いたものである。
【0006】
【作用】本発明においては、プランジャーのリターンス
プリングとして、気体の圧縮性を利用したスプリングを
用いたため、ばね定数となる圧縮比を大きくとることに
より、小スペースで大きな荷重を得ることができる。そ
の結果、従来の金属の弾性を利用したリターンスプリン
グのように大きくなることがないので、継手が大型化す
ることがない。
プリングとして、気体の圧縮性を利用したスプリングを
用いたため、ばね定数となる圧縮比を大きくとることに
より、小スペースで大きな荷重を得ることができる。そ
の結果、従来の金属の弾性を利用したリターンスプリン
グのように大きくなることがないので、継手が大型化す
ることがない。
【0007】また、大きな荷重が得られるので、プラン
ジャーのカムへの追従性を上げることができ、プランジ
ャーとカムの衝突による打音がなく、カムとプランジャ
ーの破損を防止することができる。
ジャーのカムへの追従性を上げることができ、プランジ
ャーとカムの衝突による打音がなく、カムとプランジャ
ーの破損を防止することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1および図2は本発明の一実施例を示す図であ
る。まず、構成を説明すると、図1において、1は内側
面に2つ以上の山を有するカム面2を形成したカムであ
り、カム1は出力軸3に連結され、出力軸3と一体で回
転する。また、カム1はカムハウジング4に固定され、
カムハウジング4はカム1と一体で回転する。
する。図1および図2は本発明の一実施例を示す図であ
る。まず、構成を説明すると、図1において、1は内側
面に2つ以上の山を有するカム面2を形成したカムであ
り、カム1は出力軸3に連結され、出力軸3と一体で回
転する。また、カム1はカムハウジング4に固定され、
カムハウジング4はカム1と一体で回転する。
【0009】5はカムハウジング4内に回転自在に収納
されたロータであり、ロータ5は入力軸6に結合され、
入力軸6と一体で回転する。ロータ5には、軸方向に複
数個のプランジャー室7が形成され、プランジャー室7
内は複数個のプランジャー8が後述するエアスプリング
9を介して摺動自在に収納されている。また、ロータ5
には複数の吸入吐出孔10が各プランジャー室7に通じ
るように形成されている。
されたロータであり、ロータ5は入力軸6に結合され、
入力軸6と一体で回転する。ロータ5には、軸方向に複
数個のプランジャー室7が形成され、プランジャー室7
内は複数個のプランジャー8が後述するエアスプリング
9を介して摺動自在に収納されている。また、ロータ5
には複数の吸入吐出孔10が各プランジャー室7に通じ
るように形成されている。
【0010】11は表面に吸入ポート12、吸入路13
および吐出ポート14が形成されたロータリバルブ(弁
体)であり、このロータリバルブ11の裏面には吐出ポ
ート14のそれぞれに連通する連通溝15が形成されて
いる。また、前記裏面には密着して蓋部材16が設けら
れている。そして、吐出ポート14と1つの吸入路13
との間にはオリフィス(流動抵抗発生手段)17が形成
されている。
および吐出ポート14が形成されたロータリバルブ(弁
体)であり、このロータリバルブ11の裏面には吐出ポ
ート14のそれぞれに連通する連通溝15が形成されて
いる。また、前記裏面には密着して蓋部材16が設けら
れている。そして、吐出ポート14と1つの吸入路13
との間にはオリフィス(流動抵抗発生手段)17が形成
されている。
【0011】また、ロータリバルブ11はカムハウジン
グ4の内周に形成した切欠き18に係合する位置決め用
の突起19を有する。ロータリバルブ11は、吸入吐出
孔10の開閉タイミングを決定するタイミング部材を構
成し、切欠き18と突起19がカム1とロータリバルブ
11の位相関係を規制する位置決め機構を構成してい
る。
グ4の内周に形成した切欠き18に係合する位置決め用
の突起19を有する。ロータリバルブ11は、吸入吐出
孔10の開閉タイミングを決定するタイミング部材を構
成し、切欠き18と突起19がカム1とロータリバルブ
11の位相関係を規制する位置決め機構を構成してい
る。
【0012】プランジャー8が吸入行程にある場合は、
ロータリバルブ11の吸入ポート12とロータ5の吸入
吐出孔10が通じる位置関係となり、オリフィス17、
吸入ポート12、吸入路13、ロータ5の吸入吐出孔1
0を通じて、プランジャー室7にオイルを吸入すること
ができる。また、プランジャー8が吐出行程にある場合
は、吸入行程と逆の関係となり、ロータ5の吸入吐出孔
10はロータリバルブ11の吐出ポート14を介して連
通溝15に通じる。
ロータリバルブ11の吸入ポート12とロータ5の吸入
吐出孔10が通じる位置関係となり、オリフィス17、
吸入ポート12、吸入路13、ロータ5の吸入吐出孔1
0を通じて、プランジャー室7にオイルを吸入すること
ができる。また、プランジャー8が吐出行程にある場合
は、吸入行程と逆の関係となり、ロータ5の吸入吐出孔
10はロータリバルブ11の吐出ポート14を介して連
通溝15に通じる。
【0013】20はカムハウジング4と一体で回転する
スラストブロックであり、ベアリング21を介して入力
軸6を支持している。スラストブロック20とロータリ
バルブ11との間にはニードルベアリング22が介装さ
れ、このニードルベアリング22側のフリクショントル
クはロータ5とロータリバルブ11の間のフリクション
トルクより小さくなるように設定されている。したがっ
て、差動回転の方向が変わると、ロータリバルブ11は
ロータ5とともにつれ回りし、ロータリバルブ11の位
置決め用の突起19がカムハウジング4の切欠き18に
当たるまで回転した後、カムハウジング4と一体で回転
する。これにより、正転時または逆転時にも所定のタイ
ミングで吸入吐出孔10を強制的に開閉する。
スラストブロックであり、ベアリング21を介して入力
軸6を支持している。スラストブロック20とロータリ
バルブ11との間にはニードルベアリング22が介装さ
れ、このニードルベアリング22側のフリクショントル
クはロータ5とロータリバルブ11の間のフリクション
トルクより小さくなるように設定されている。したがっ
て、差動回転の方向が変わると、ロータリバルブ11は
ロータ5とともにつれ回りし、ロータリバルブ11の位
置決め用の突起19がカムハウジング4の切欠き18に
当たるまで回転した後、カムハウジング4と一体で回転
する。これにより、正転時または逆転時にも所定のタイ
ミングで吸入吐出孔10を強制的に開閉する。
【0014】23はカムハウジング4とともに回転する
アキュムレータピストンであり、アキュムレータピスト
ン23は内圧に応じて移動する。アキュムレータピスト
ン23とリテーナ24との間には、リターンスプリング
25が介装されている。なお、26はオイルシール、2
7はストッパリング、28はボルト、29は注油孔、3
0はニードルベアリングである。
アキュムレータピストンであり、アキュムレータピスト
ン23は内圧に応じて移動する。アキュムレータピスト
ン23とリテーナ24との間には、リターンスプリング
25が介装されている。なお、26はオイルシール、2
7はストッパリング、28はボルト、29は注油孔、3
0はニードルベアリングである。
【0015】ここで、31はシリンダ室であり、シリン
ダ室31はプランジャー8に形成されている。シリンダ
室31には、ピストン32が挿入され、ピストン32は
ロータ5の底部に当接している。シリンダ室31には、
エアなどの気体が注入される。33はピストン32の突
出部であり、突出部33はその中央部に切欠きを有し、
プランジャー室7と吸入吐出孔10のオイルの吸入、吐
出を妨害しないようになっている。
ダ室31はプランジャー8に形成されている。シリンダ
室31には、ピストン32が挿入され、ピストン32は
ロータ5の底部に当接している。シリンダ室31には、
エアなどの気体が注入される。33はピストン32の突
出部であり、突出部33はその中央部に切欠きを有し、
プランジャー室7と吸入吐出孔10のオイルの吸入、吐
出を妨害しないようになっている。
【0016】ピストン32の中央部には注空路34が形
成され、注空路34の一端は注入プラグ35で閉止さ
れ、他端はシリンダ室31に開口している。また、ピス
トン32の外周には、段部36が形成され、プランジャ
ー8に設けたストッパ37が当接するようになってい
る。また、ピストン32の外周には気体が逃げるのを防
止するためのシール38が設けられている。
成され、注空路34の一端は注入プラグ35で閉止さ
れ、他端はシリンダ室31に開口している。また、ピス
トン32の外周には、段部36が形成され、プランジャ
ー8に設けたストッパ37が当接するようになってい
る。また、ピストン32の外周には気体が逃げるのを防
止するためのシール38が設けられている。
【0017】これらのピストン32と、シリンダ室31
と、シリンダ室31に注入した気体が全体としてプラン
ジャー8のリターンを行うためのエアスプリング(スプ
リング)9を構成している。次に、作用を説明する。カ
ム1とロータ5との間に回転差が生じないときは、プラ
ンジャー8は作動せず、トルクは伝達されない。なお、
このとき、プランジャー8はエアスプリング9によりカ
ム面2に押しつけられている。
と、シリンダ室31に注入した気体が全体としてプラン
ジャー8のリターンを行うためのエアスプリング(スプ
リング)9を構成している。次に、作用を説明する。カ
ム1とロータ5との間に回転差が生じないときは、プラ
ンジャー8は作動せず、トルクは伝達されない。なお、
このとき、プランジャー8はエアスプリング9によりカ
ム面2に押しつけられている。
【0018】次に、カム1とロータ5との間に回転差が
生じると、吐出行程にあるプランジャー8はカム1のカ
ム面2により軸方向に押し込まれる。この時、吸入吐出
孔10は吐出ポート14と通じているため、プランジャ
ー8はプランジャー室7のオイルを吸入吐出孔10から
ロータリバルブ11の吐出ポート14に押し出す。
生じると、吐出行程にあるプランジャー8はカム1のカ
ム面2により軸方向に押し込まれる。この時、吸入吐出
孔10は吐出ポート14と通じているため、プランジャ
ー8はプランジャー室7のオイルを吸入吐出孔10から
ロータリバルブ11の吐出ポート14に押し出す。
【0019】吐出ポート14に押し出されたオイルは、
連通溝15、オリフィス17を通って吸入ポート12に
供給される。この時、オリフィス17の抵抗により連通
溝15、吐出ポート14およびプランジャー室7の油圧
が上昇し、プランジャー8に反力が発生する。このプラ
ンジャー反力に逆ってカム1を回転させることによりト
ルクが発生し、カム1とロータ5との間でトルクが伝達
される。なお、各吐出ポート14は連通溝15で連通さ
れているため、吐出行程にあるすべてのプランジャー室
7の油圧は等しくなる。
連通溝15、オリフィス17を通って吸入ポート12に
供給される。この時、オリフィス17の抵抗により連通
溝15、吐出ポート14およびプランジャー室7の油圧
が上昇し、プランジャー8に反力が発生する。このプラ
ンジャー反力に逆ってカム1を回転させることによりト
ルクが発生し、カム1とロータ5との間でトルクが伝達
される。なお、各吐出ポート14は連通溝15で連通さ
れているため、吐出行程にあるすべてのプランジャー室
7の油圧は等しくなる。
【0020】さらに、カム1が回転すると、吸入行程と
なり、吸入吐出孔10は吸入ポート12と通じるため、
吸入路13のオイルは、吸入ポート12、吸入吐出孔1
0を介してプランジャー室7に吸入され、プランジャー
8はカム1のカム面2に沿って戻る。ここで、ピストン
32、シリンダ室31およびシリンダ室31に注入した
気体によりエアスプリング9を構成し、ばね定数となる
圧縮比を大きくとるようにしたため、最大ストローク付
近で大きな荷重を得ることができる。その結果、従来の
金属の弾性を利用したリターンスプリングのように、継
手が大型化することがない。
なり、吸入吐出孔10は吸入ポート12と通じるため、
吸入路13のオイルは、吸入ポート12、吸入吐出孔1
0を介してプランジャー室7に吸入され、プランジャー
8はカム1のカム面2に沿って戻る。ここで、ピストン
32、シリンダ室31およびシリンダ室31に注入した
気体によりエアスプリング9を構成し、ばね定数となる
圧縮比を大きくとるようにしたため、最大ストローク付
近で大きな荷重を得ることができる。その結果、従来の
金属の弾性を利用したリターンスプリングのように、継
手が大型化することがない。
【0021】一般に、荷重が必要なのは、カム山の頂上
付近のカム曲線部のみであり、直線部に入れば極端な加
速がないかぎり、プランジャーはカムに追従する。等速
差動のときの、カムプロフィールとプランジャー軸方向
速度、プランジャー軸加速度の関係を図2に示す。図2
において、(A)はカムプロフィール、(B)はプラン
ジャー軸方向速度、(C)はプランジャー軸方向加速
度、(D)はカムによる加速、(E)は等速部、(F)
はスプリングによる加速を、それぞれ示す。
付近のカム曲線部のみであり、直線部に入れば極端な加
速がないかぎり、プランジャーはカムに追従する。等速
差動のときの、カムプロフィールとプランジャー軸方向
速度、プランジャー軸加速度の関係を図2に示す。図2
において、(A)はカムプロフィール、(B)はプラン
ジャー軸方向速度、(C)はプランジャー軸方向加速
度、(D)はカムによる加速、(E)は等速部、(F)
はスプリングによる加速を、それぞれ示す。
【0022】本実施例においては、リターンスプリング
としてエアスプリング9を用いたため、カム曲線部で大
きな荷重を得ることができ、プランジャー8のカム1へ
の追従性を上げることができる。したがって、プランジ
ャー8とカム1の衝突による打音の発生がなく、カム1
とプランジャー8が破損する恐れがない。
としてエアスプリング9を用いたため、カム曲線部で大
きな荷重を得ることができ、プランジャー8のカム1へ
の追従性を上げることができる。したがって、プランジ
ャー8とカム1の衝突による打音の発生がなく、カム1
とプランジャー8が破損する恐れがない。
【0023】
【発明の効果】以上説明してきたように、プランジャー
のリターンスプリングとして気体の圧縮性を利用したス
プリングを用いたため、圧縮比を大きくとることによ
り、小スペースで大きな荷重を得ることができる。その
結果、スプリングが大きくならないので、継手が大型化
することがなく、また、プランジャーのカムへの追従性
を上げることができる。
のリターンスプリングとして気体の圧縮性を利用したス
プリングを用いたため、圧縮比を大きくとることによ
り、小スペースで大きな荷重を得ることができる。その
結果、スプリングが大きくならないので、継手が大型化
することがなく、また、プランジャーのカムへの追従性
を上げることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】カムプロフィール、プランジャー軸方向速度お
よびプランジャー軸方向加速度を示すグラフ
よびプランジャー軸方向加速度を示すグラフ
1:カム 2:カム面 3:出力軸 4:カムハウジング 5:ロータ 6:入力軸 7:プランジャー室 8:プランジャー 9:エアスプリング 10:吸入吐出孔 11:ロータリバルブ 12:吸入ポート 13:吸入路 14:吐出ポート 15:連通溝 16:蓋部材 17:オリフィス 18:切欠き 19:突起 20:スラストブロック 21:ベアリング 22:ニードルベアリング 23:アキュムレータピストン 24:リテーナ 25:リターンスプリング 26:オイルシール 27:ストッパリング 28:ボルト 29:注油孔 30:ニードルベアリング 31:シリンダ室 32:ピストン 33:突出部 34:注空路 35:注入プラグ 36:段部 37:ストッパ 38:シール
Claims (2)
- 【請求項1】相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前
記一方の軸に連結され、内側面に2つ以上の山を有する
カム面を形成したカムハウジングと;前記他方の軸に連
結されるとともに、前記カムハウジング内に回転自在に
収納され、複数のプランジャー室を軸方向に形成したロ
ータと;前記複数のプランジャー室のそれぞれに、リタ
ーンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納され
るとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によっ
て駆動される複数のプランジャーと;前記ロータに形成
され、前記プランジャー室と通じる吸入吐出孔と;前記
ロータの端面に回転自在に摺接するとともに、前記カム
ハウジングとの間で所定の関係に位置決めされ、前記吸
入吐出孔との位置関係によって吸入弁および吐出弁の作
用をする複数の吸入ポート、吐出ポートを形成した弁体
と、 前記プランジャーの駆動による吐出油の流動により流動
抵抗を発生する手段を備え、;前記両軸の回転速度差に
応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、 前記リターンスプリングとして気体の圧縮性を利用した
スプリングを用いたことを特徴とする油圧式動力伝達継
手。 - 【請求項2】前記スプリングを、前記プランジャーに形
成したシリンダ室と、シリンダ室に挿入され前記ロータ
の底部に固定されるピストンと、シリンダ室に注入した
気体により構成したことを特徴とする前記請求項1の油
圧式動力伝達継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27526591A JPH05118351A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 油圧式動力伝達継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27526591A JPH05118351A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 油圧式動力伝達継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05118351A true JPH05118351A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17553013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27526591A Pending JPH05118351A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 油圧式動力伝達継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05118351A (ja) |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP27526591A patent/JPH05118351A/ja active Pending
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