JPH05117326A - 硬化性樹脂およびそれを含む組成物 - Google Patents

硬化性樹脂およびそれを含む組成物

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JPH05117326A
JPH05117326A JP31167991A JP31167991A JPH05117326A JP H05117326 A JPH05117326 A JP H05117326A JP 31167991 A JP31167991 A JP 31167991A JP 31167991 A JP31167991 A JP 31167991A JP H05117326 A JPH05117326 A JP H05117326A
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JP
Japan
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formula
structural unit
weight
parts
polymerizable oligomer
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JP31167991A
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English (en)
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Keiji Kubo
敬次 久保
Mitsuo Matsumoto
光郎 松本
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式(I) [式中、Aは下記式(II) (R1はH又はメチル基。)で表される基を表し、Xは
必須の構造単位として下記式(III) (Bは2価の炭化水素基。)で表される構造単位及び下
記式(IV) (pは0、1又は2、Rは式−CH2−又は式−CH=
CH−)で表される構造単位を有するポリオールの残基
を表すか、または必須の構造単位として上記式(II
I)で表される構造単位、上記式(IV)で表される構
造単位及び下記式(V) で表される構造単位を有するポリオールの残基を表し、
nはXに結合したAの数の平均値を意味し、2〜7の数
を表す。]で表される重合性オリゴマー、これに重合性
の二重結合を有する単量体化合物、および重合開始剤を
含有してなる硬化性組成物、ならびにその硬化物。 【効果】 上記の重合性オリゴマーを用いることによ
り、硬化時の体積収縮が小さく、接着性、密着性に優れ
た硬化性組成物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な重合性オリゴマ
ー、該重合性オリゴマーを含む硬化性組成物およびその
硬化物に関する。
【0002】近年、紫外線や電子線による硬化性樹脂
が、塗料、インキ、コーティング、接着剤、エレクトロ
ニクス関連等の用途に広く使用されており、さらにその
応用範囲が広がりつつある。この理由は、これらの放射
線硬化性樹脂が即硬化性で、かつ溶媒を含んでいないた
め、熱硬化性樹脂に比べて省資源、省エネルギー、低公
害、高生産性を有するという利点を持つからである。
【0003】放射線硬化性樹脂は上記のような利点を有
してはいるが、皮膚刺激性、酸素による重合阻害、接着
性、密着性、力学特性、内部応力、耐侯性等に問題点を
有していることも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の如く放射線硬化
性組成物はいくつかの問題点を有しているが、特に硬化
時の収縮は大きな問題の1つである。例えば、接着剤等
の用途では硬化時の収縮により接着性や密着性に劣るこ
とが多く、構造材料として用いる用途では残留応力、変
形などが起こり、著しい場合には割れ等の問題が生じ
る。したがって、低収縮率の放射線硬化性組成物の出現
が切望されている。
【0005】本発明の目的は、収縮率の低い新規な重合
性オリゴマー、これを含む放射線硬化性組成物およびそ
れを硬化して得られる硬化物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下記の〜を提供することによって達成され
る。 下記式(I)
【0007】
【化6】
【0008】[式中、Aは下記式(II)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、R↑1は水素原子またはメチル基
を表す。)で表される基を表し、Xは必須の構造単位と
して下記式(III)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、Bは2価の炭化水素基を表す。)
で表される構造単位および下記式(IV)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、pは0、1または2を表し、Rは
式−CH↓2−CH↓2−で示される基または式−CH
=CH−で示される基を表す。)で表される構造単位を
有するポリオールの残基を表すか、または必須の構造単
位として上記式(III)で表される構造単位、上記式
(IV)で表される構造単位および下記式(V)
【0015】
【化10】
【0016】で表される構造単位を有するポリオールの
残基を表し、nはXに結合したAの数の平均値を意味
し、2〜7の数を表す。]で表される重合性オリゴマ
ー。 上記の重合性オリゴマーに重合性の二重結合を有する
単量体化合物、および重合開始剤を含有してなる硬化性
組成物。 上記の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物。
【0017】なお、式(I)におけるXが表すポリオー
ルの残基は、必須の構造単位として式(III)で表さ
れる構造単位および式(IV)で表される構造単位を有
するポリエステルポリオール、ならびに必須の構造単位
として式(III)で表される構造単位、式(IV)で
表される構造単位および式(V)で表される構造単位を
有するポリエステルカーボネートポリオールからなる群
から選ばれるポリオールの残基を表す。式(IV)で表
される基は対応するジカルボン酸またはそのエステル誘
導体から誘導されるものであり、その立体構造はトラン
ス体、シス体のいずれでもよく、脂環構造部分もエンド
体、エキソ体のいずれでもよい。また、式(IV)で表
される構造単位は、これら立体異性体の混合物でもよ
い。式(III)で表される構造単位におけるBが表す
2価の炭化水素基としては、炭素数2〜20の2価の飽
和脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の2価の飽和脂環
式炭化水素基または炭素数6〜20の2価の芳香族炭化
水素基が好ましく、例えば、次の基を挙げることができ
る。
【0018】
【化11】
【0019】本発明の重合性オリゴマーのゲルパーミッ
ションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算
の数平均分子量は200〜10000の範囲が好まし
く、300〜2000の範囲がより好ましい。重合性オ
リゴマーの分子量が大きくなると高粘度となるため、ハ
ンドリングが困難になる。また、その場合に低粘度化の
目的でモノマーアクリレートを多く配合すると硬化物の
力学特性が劣るようになる。一方、重合性オリゴマーの
分子量が低過ぎると、温度変化に伴う粘度変化が大きく
なり、印刷インキ用ビヒクルに代表される多くの用途で
用いる場合に問題となる。
【0020】本発明の重合性オリゴマーは、必須の構造
単位として式(III)で表される構造単位および式
(IV)で表される構造単位を有するポリエステルポリ
オール、ならびに必須の構造単位として式(III)で
表される構造単位、式(IV)で表される構造単位およ
び式(V)で表される構造単位を有するポリエステルカ
ーボネートポリオールからなる群から選ばれる少なくと
も1種のポリオールを合成し、これにアクリル酸もしく
はその誘導体および/またはメタクリル酸もしくはその
誘導体を反応させる方法;式(IV)で表される構造単
位を有するジカルボン酸もしくはその誘導体および式
(III)で表される構造単位を有するジオール、また
はこれらに加えてカーボネート化合物等、およびアクリ
ル酸もしくはその誘導体および/またはメタクリル酸も
しくはその誘導体を一括に仕込み、1段で反応させる方
法等、公知の方法で製造することができる。
【0021】上記のポリエステルポリオールは、式(I
V)で表される構造単位を有するジカルボン酸またはそ
の誘導体と式(III)で表される構造単位を有するジ
オールとから、ポリエチレンテレフタレートまたはポリ
ブチレンテレフタレートの製造において用いられている
公知の方法と同様の方法、すなわちエステル交換反応ま
たは直接エステル化反応とそれに続く溶融重縮合反応に
より製造することができる。ポリエステルカーボネート
ポリオールは、例えば、式(IV)で表される構造単位
を有するジカルボン酸またはその誘導体、式(III)
で表される構造単位を有するジオールおよびカーボネー
ト化合物等を同時に仕込み、公知の製造方法、すなわち
エステル化反応、エステル交換反応により製造すること
ができる。また、予めポリエステルポリオールまたはポ
リカーボネートポリオールを合成し、次いで前者の場合
にはカーボネート化合物を、また後者の場合には式(I
II)で表される構造単位を有するジオール、式(I
V)で表される構造単位を有するジカルボン酸またはそ
の誘導体を反応させて製造することも可能である。
【0022】上記のポリオールを合成する場合、ジカル
ボン酸成分として式(IV)で表される構造単位を有す
るジカルボン酸またはそのエステル誘導体を使用するこ
とは必須であるが、共重合成分としてその他のジカルボ
ン酸またはそのエステル誘導体の1種または2種以上を
使用することもできる。このようなジカルボン酸として
は、コハク酸、メチルマロン酸、グルタル酸、ジメチル
マロン酸、アジピン酸、2,2−ジメチルコハク酸、
2,3−ジメチルコハク酸、3−メチルグルタル酸、
3,3−ジメチルグルタル酸、3−メチルアジピン酸、
ピメリン酸、ジメチルアジピン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸等の脂肪
族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−
2,7−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロ
ヘキサンジカルボン酸等の脂環骨格を有するジカルボン
酸が挙げられる。なお、本発明の重合性オリゴマーを用
いて紫外線硬化を行う場合には、芳香族ジカルボン酸お
よびその誘導体は紫外線吸収部位を持つため、上記のポ
リオールのジカルボン酸成分として使用するのは好まし
くない。
【0023】本発明の特徴を発現させるためには、式
(IV)で表される構造単位を有するジカルボン酸また
はそのエステル誘導体を全カルボン酸成分の20モル%
以上使用することが好ましく、50モル%以上使用する
ことがより好ましい。
【0024】上記のポリオールを合成する場合、式(I
II)で表される構造単位を有するジオール成分として
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7
−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−
メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジ
オール、1,10−デカンジオール、ノルボルナン−
2,3−ジメタノール、3(4),8(9)−ジヒドロ
キシメチル−トリシクロ[5.2.1.0↑2↑、↑
6]デカン、ハイドロキノン、ビスフェノールA等が使
用される。さらに、これらのジオール成分に加えて、グ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールヘプタン等の3官能アルコールを
使用することもできるが、3官能アルコールの添加量が
多いとゲル化の可能性が高くなるため、ポリオール1分
子当りに共重合される3官能アルコールは平均で5分子
以下となるように仕込み比を調整するのが望ましい。ま
た、本発明の重合性オリゴマーを用いて紫外線硬化を行
う場合には、芳香環を有する化合物は紫外線吸収部位を
持つため、上記のポリオールのジオール成分として使用
するのは好ましくない。
【0025】上記のポリエステルカーボネートポリオー
ルを合成する際に用いるカーボネート化合物としては、
ジフェニルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチ
レンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げら
れる。
【0026】本発明の硬化性組成物は、上記の重合性オ
リゴマーに重合性の二重結合を有する単量体化合物、お
よび重合開始剤を配合してなり、これを硬化することに
よって硬化物が得られる。硬化は、自体公知の手段、例
えば紫外線、電子線、熱、マイクロ波、高周波等を用い
る硬化手段により実施される。
【0027】重合開始剤は、通常の重合反応に使用され
るものの中から、紫外線、電子線、熱、マイクロ波、高
周波等の用いる硬化手段に応じて適宜選択される。電子
線を硬化手段として用いる場合には、特に重合開始剤の
添加は必要ではないが、その他の手段を用いる場合には
通常は適当な重合開始剤を共存させることにより、硬化
速度を大きくすることができる。重合開始剤の配合量
は、一般的には樹脂形成成分100重量部に対して0.
01〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ま
しい。
【0028】重合開始剤としては、例えば紫外線硬化の
場合には、紫外線を吸収してラジカルを発生するような
光重合開始剤が用いられる。かかる光重合開始剤は、分
子内結合開裂型と分子間水素引き抜き型の2種に大別さ
れる。前者の例としては、4−フェノキシジクロロアセ
トフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノ
ン、ジエトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−(4−ドデシルフェニル)プロ
パン−1−オン、1−(2−ヒドロキシエトキシフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、
2−メチル−2−モルホリノ−1−チオメチルフェニル
プロパン−1−オン等のアセトフェノン系;ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベン
ゾイン系が挙げられる。一方、後者の例としては、ベン
ゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェ
ニルベンゾフェノン、クロロベンゾフェノン、ヒドロキ
シベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジ
フェニルスルフィド、アクリル化ベンゾフェノン、3,
3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系;2−クロロチオキサントン、2−メチル
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、
2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチ
オキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,
4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリ
メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、メチ
ルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナント
レンキノン、カンファーキノン、ベンジル、3,3’,
4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)
ベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアント
ラキノン等のチオキサントン系;ミヒラーケトン、4,
4’−ジエチルアミノフェノン等が挙げられる。
【0029】紫外線硬化の場合、上記の光重合開始剤だ
けでも硬化するが、硬化性をより向上させるために光増
感剤を併用することができる。光増感剤としては、トリ
エタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチ
ルアミノエタノール、トリイソプロパノールアミン、4
−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ
安息香酸2−エチルヘキシル、4−ジメチルアミノ安息
香酸イソアミル、2−ジメチルアミノ安息香酸等のアミ
ン類を例示することができる。光増感剤の配合量は、通
常樹脂形成成分100重量部に対して0.01〜10重
量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。
【0030】また、別の重合開始剤として、硬化方法が
主に熱エネルギーによる場合には、通常の熱重合開始剤
が用いられる。かかる熱重合開始剤の具体例としては、
アセチルパーオキシド、p−クロルベンゾイルパーオキ
シド、イソブチリルパーオキシド、ビス(3,5,5−
トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、t−ブチルヒ
ドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、ジイソ
プロピルベンゼンヒドロパーオキシド、ジt−ブチルパ
ーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミル
パーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジt−ブ
チルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1,1’−ジt−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、2,2’−ジt−ブチルパーオキシブタン、t−ブ
チルパーアセテート、t−ブチルパーベンゾエート、t
−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート等の有機過酸化物;
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,
1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2−シアノ−2−プロピルアゾホルムアミド、
2,2’−アゾビス−1−シクロブタンニトリル、4,
4’−アゾビス−4−シアノペンタノイックアシッド、
2,2’−アゾビスシクロプロピルプロピオニトリル等
のアゾビス化合物が挙げられる。
【0031】本発明において、重合性の二重結合を有す
る単量体化合物は硬化性組成物をより低粘度とするため
に配合される。かかる単量体化合物としては、アクリル
アミド、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルア
クリレート、グリシジルアクリレート、ブチルセロソル
ブアクリレート、n−ブチルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、メタクリルアミド、メタクリル酸、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、ベンジルメタクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、イソブチルメタクリレート、イソプロピルメタクリ
レート、ラウリルメタクリレート、フェニルメタクリレ
ート、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、桂皮
酸、クロトン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、N−メ
チルマレイミド、N−フェニルマレイミド、ジエチレン
グリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ビスフェノールAジオキシジエチレングリコールジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ビスフェノールAジオキシジエチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジメタクリレート、N−ビニルピロリ
ドン等が挙げられる。かかる単量体化合物の配合量は、
樹脂形成成分の50重量%までが好ましく、5〜30重
量%がより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸の低級
アルキルエステル、スチレン、アクリロニトリル等の揮
発性のビニル系モノマーは硬化の際に蒸発して悪臭、毒
性等の問題を引き起こすため、大量に用いることは好ま
しくない。
【0032】本発明の重合性オリゴマーまたはこれを含
む硬化性組成物を、紫外線、電子線、熱、マイクロ波、
高周波等の公知の手段によって硬化することにより硬化
物を得ることができる。
【0033】本発明の重合性オリゴマーを用いることに
より、表面硬化性がさらに改善された樹脂を与える硬化
性組成物が得られ、これを硬化することによって基材と
の接着性に優れた硬化物を得ることができる。式(I
V)で表される構造単位のうち、Rが式−CH=CH−
で表される基である構造単位を有するポリオールから得
られる重合性オリゴマーを含有してなる硬化性組成物か
らは、特に表面硬化性に優れた樹脂を得ることができ
る。本発明の硬化性組成物は、金属、プラスチック、ガ
ラス、木材、紙、繊維等の各種材料のコーティング剤や
表面処理剤、印刷インキ用ビヒクル、バインダー、プラ
スチック材料、成形材料、積層板等、従来より応用され
てきた用途のみならず、オプティクス関係やエレクトロ
ニクス関係の用途にも応用可能である。
【0034】
【実施例】次に、実施例および比較例によって本発明を
さらに具体的に説明する。硬化性等の評価は次の方法で
行った。 (1)表面硬化性:深さ100μm、直径3cmの円柱
形のセルを作製し、その中に硬化性組成物を流し込み、
重量を測定した。これに2秒間紫外線を照射し、未硬化
部分をアセトンで拭き取って乾燥させ、その重量減から
比重を考慮して拭き取られた厚みを計算した。 (2)収縮性:ヘリウムガス置換法により室温で測定し
た硬化前後の密度から計算した。
【0035】実施例1〜3 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、水分離管を備え付け
た反応器に、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸およ
び1,6−ヘキサンジオールを所定量仕込み、これら原
料に対してチタンテトライソプロポキシド100ppm
を加えて、窒素雰囲気下、反応温度200〜220℃で
攪拌しながら副成する水を留去した。生成物の酸価が
0.3になった時点で真空ポンプにより徐々に真空度を
上げて反応を完結させた。得られたポリエステルポリオ
ールの水酸基価(OH価)を測定した。このポリエステ
ルポリオール100重量部にアクリル酸を所定量および
樹脂形成成分の全仕込み量に対して100ppmのパラ
メトキシフェノールを加え、180℃で反応させて2官
能性の重合性オリゴマー(n=2に相当)を得た。得ら
れた重合性オリゴマーのポリスチレン換算の数平均分子
量をゲルパーミッションクロマトグラフィーで測定し
た。なお、該重合性オリゴマーを核磁気共鳴スペクトル
で分析することによって、該重合性オリゴマーの構造単
位の組成比が仕込み原料組成比と分析精度内で一致する
ことを確認した。得られた重合性オリゴマー95重量部
および光重合開始剤(Irgacure651、CIB
A−GEIGY社製)5重量部を混合して組成物を得
た。この組成物について、表面硬化性と体積収縮率の評
価を行った。反応条件、測定結果および評価結果を表1
に示す。
【0036】実施例4 実施例1において、1,6−ヘキサンジオールを455
重量部用い、アクリル酸を18.5重量部用い、かつノ
ルボルネン−2,3−ジカルボン酸476重量部の代わ
りにノルボルナン−2,3−ジカルボン酸638重量部
を用いた以外は同様の方法で2官能性の重合性オリゴマ
ー(n=2に相当)を得た。得られた重合性オリゴマー
のポリスチレン換算の数平均分子量をゲルパーミッショ
ンクロマトグラフィーで測定した。得られた重合性オリ
ゴマー95重量部および光重合開始剤(Irgacur
e651)5重量部を混合して組成物を得た。この組成
物について、表面硬化性と体積収縮率の評価を行った。
仕込み条件、測定結果および評価結果を表1に示す。
【0037】実施例5 実施例1において、1,6−ヘキサンジオールを545
重量部用い、アクリル酸を22.2重量部用い、かつノ
ルボルネン−2,3−ジカルボン酸476重量部の代わ
りに1,2,3,4,5,8,9,10−オクタヒドロ
−1,4;5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジカ
ルボン酸566重量部を用いた以外は同様の方法で2官
能性の重合性オリゴマー(n=2に相当)を得た。得ら
れた重合性オリゴマーのポリスチレン換算の数平均分子
量をゲルパーミッションクロマトグラフィーで測定し
た。得られた重合性オリゴマー95重量部および光重合
開始剤(Irgacure651)5重量部を混合して
組成物を得た。この組成物について、表面硬化性と体積
収縮率の評価を行った。仕込み条件、測定結果および評
価結果を表1に示す。
【0038】実施例6 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および流出管を備え付
けた反応器に、1,6−ヘキサンジオール724重量
部、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸140重量
部、アジピン酸112重量部およびジフェニルカーボネ
ート656重量部を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で
反応系よりフェノールおよび水を留去した。生成物の酸
価が0.3以下になった時点で真空にし、フェノールお
よび水を完全に留去した。得られたポリエステルカーボ
ネートポリオールの水酸基価を測定した。得られたポリ
エステルカーボネートポリオール100重量部にアクリ
ル酸22.1重量部および樹脂形成成分の全仕込み量に
対して100ppmのパラメトキシフェノールを加え、
実施例1と同様の方法で2官能性の重合性オリゴマー
(n=2に相当)を得た。得られた重合性オリゴマーの
ポリスチレン換算の数平均分子量をゲルパーミッション
クロマトグラフィーで測定した。得られた重合性オリゴ
マー95重量部および光重合開始剤(Irgacure
651)5重量部を混合して組成物を得た。この組成物
について、表面硬化性と体積収縮率の評価を行った。仕
込み条件、測定結果および評価結果を表1に示す。
【0039】実施例7 実施例2において、アクリル酸22.3重量部の代わり
にメタクリル酸26.6重量部を用いた以外は同様の方
法で2官能性の重合性オリゴマー(n=2に相当)を得
た。得られた重合性オリゴマーのポリスチレン換算の数
平均分子量をゲルパーミッションクロマトグラフィーで
測定した。得られた重合性オリゴマー95重量部および
光重合開始剤(Irgacure651)5重量部を混
合して組成物を得た。この組成物について、表面硬化性
と体積収縮率の評価を行った。仕込み条件、測定結果お
よび評価結果を表1に示す。
【0040】実施例8 実施例2で得られた重合性オリゴマー70重量部、ヘキ
サンジオールジアクリレート25重量部および光重合開
始剤(Irgacure 651)5重量部を混合して
組成物を得た。この組成物について、表面硬化性と体積
収縮率の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0041】実施例9 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管を備え付けた反応器
に、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸596重量
部、トリメチロールプロパン329重量部および1,6
−ヘキサンジオール118重量部を仕込み、これら原料
に対してチタンテトライソプロポキシド100ppmを
加えて、窒素雰囲気下、反応温度200〜220℃で攪
拌しながら副成する水を留去した。生成物の酸価が0.
3になった時点で真空ポンプにより徐々に真空度を上げ
て反応を完結させた。得られたポリエステルポリオール
の水酸基価を測定した。このポリエステルポリオール1
00重量部にアクリル酸29.5重量部および樹脂形成
成分の全仕込み量に対して100ppmのパラメトキシ
フェノールを加え、180℃で反応させて5官能性の重
合性オリゴマー(n=5に相当)を得た。得られた重合
性オリゴマーのポリスチレン換算の数平均分子量をゲル
パーミッションクロマトグラフィーで測定した。なお、
該重合性オリゴマーを核磁気共鳴スペクトルで分析する
ことによって、該重合性オリゴマーの構造単位の組成比
が仕込み原料組成比と分析精度内で一致することを確認
した。得られた重合性オリゴマー95重量部および光重
合開始剤(Irgacure651)5重量部を混合し
て組成物を得た。この組成物について、表面硬化性と体
積収縮率の評価を行った。仕込み条件、測定結果および
評価結果を表1に示す。
【0042】実施例10 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管を備え付けた反応器
に、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸563重量
部、1,6−ヘキサンジオール548重量部、アクリル
酸223重量部、パラトルエンスルホン酸41重量部、
およびトルエン1500重量部を仕込み、これら原料に
対してパラメトキシフェノールを100ppm加えて、
窒素雰囲気下、反応温度120℃で攪拌しながら副成す
る水をトルエンとの共沸により留去した。ほぼ理論量の
水の生成を確認したのち、300重量部の10%水酸化
ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで300重量部の10
%塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。洗浄後の反応液に
パラメトキシフェノールを100ppm加え、トルエン
を留去して2官能性の重合性オリゴマー(n=2に相
当)を得た。得られた重合性オリゴマーのポリスチレン
換算の数平均分子量をゲルパーミッションクロマトグラ
フィーで測定したところ、710であった。得られた重
合性オリゴマー95重量部および光重合開始剤(Irg
acure651)5重量部を混合して組成物を得た。
この組成物について、表面硬化性と体積収縮率の評価を
行ったところ、実施例2におけるとほぼ同等の結果が得
られた。
【0043】比較例1 実施例1において、アクリル酸を25.1重量部用い、
かつノルボルネン−2,3−ジカルボン酸476重量部
の代わりにアジピン酸509重量部を用いた以外は同様
の方法で重合性オリゴマーを得た。得られた重合性オリ
ゴマーのポリスチレン換算の数平均分子量をゲルパーミ
ッションクロマトグラフィーで測定した。
【0044】比較例2 実施例1において、アクリル酸37.7重量部の代わり
にメタクリル酸30重量部を用い、かつノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸476重量部の代わりにアジピン
酸509重量部を用いた以外は同様の方法で重合性オリ
ゴマーを得た。得られた重合性オリゴマーのポリスチレ
ン換算の数平均分子量をゲルパーミッションクロマトグ
ラフィーで測定した。得られた重合性オリゴマー95重
量部および光重合開始剤(Irgacure651)5
重量部を混合して組成物を得た。この組成物について、
表面硬化性と体積収縮率の評価を行った。仕込み条件、
測定結果および評価結果を表1に示す。
【0045】比較例3 実施例8において、実施例2で得られた重合性オリゴマ
ー70重量部の代わりに比較例1で得られた重合性オリ
ゴマー70重量部を用いた以外は同様の方法で組成物を
得た。この組成物について、表面硬化性と体積収縮率の
評価を行った。結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の重合性オリゴマーを用いること
によって硬化時の体積収縮率は低くなり、接着性、密着
性に優れた硬化性組成物を得ることができる。また、本
発明の重合性オリゴマーの中でも特にアクリロイル基を
有する重合性オリゴマーを用いた硬化性組成物は空乾性
にも優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 [式中、Aは下記式(II) 【化2】 (式中、R↑1は水素原子またはメチル基を表す。)で
    表される基を表し、Xは必須の構造単位として下記式
    (III) 【化3】 (式中、Bは2価の炭化水素基を表す。)で表される構
    造単位および下記式(IV) 【化4】 (式中、pは0、1または2を表し、Rは式−CH↓2
    −CH↓2−で示される基または式−CH=CH−で示
    される基を表す。)で表される構造単位を有するポリオ
    ールの残基を表すか、または必須の構造単位として上記
    式(III)で表される構造単位、上記式(IV)で表
    される構造単位および下記式(V) 【化5】 で表される構造単位を有するポリオールの残基を表し、
    nはXに結合したAの数の平均値を意味し、2〜7の数
    を表す。]で表される重合性オリゴマー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の重合性オリゴマーに重
    合性の二重結合を有する単量体化合物、および重合開始
    剤を含有してなる硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の硬化性組成物を硬化し
    て得られる硬化物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6309719B1 (en) 2000-05-04 2001-10-30 Arteva North America S.A.R.L. Amorphous copolyester resin composition
JP2011074293A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Nippon Zeon Co Ltd 脂環式モノオレフィンカルボン酸(メタ)アクリロイルオキシアルキルエステル、その製造方法、及び用途

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US6309719B1 (en) 2000-05-04 2001-10-30 Arteva North America S.A.R.L. Amorphous copolyester resin composition
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