JPH05116460A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH05116460A
JPH05116460A JP3282872A JP28287291A JPH05116460A JP H05116460 A JPH05116460 A JP H05116460A JP 3282872 A JP3282872 A JP 3282872A JP 28287291 A JP28287291 A JP 28287291A JP H05116460 A JPH05116460 A JP H05116460A
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JP
Japan
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methyl
recording layer
tert
bis
acid
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Pending
Application number
JP3282872A
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English (en)
Inventor
Kazuo Watanabe
一生 渡辺
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
Shuji Yoda
修二 与田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP3282872A priority Critical patent/JPH05116460A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】記録像の保存性、特に耐可塑剤性、耐熱性およ
び耐湿性に極めて優れた感熱記録体を提供する。 【構成】無色ないし淡色の塩基性染料と呈色剤との呈色
反応を利用した感熱記録体において、呈色剤としてテレ
フタルアルデヒド酸の亜鉛塩を使用し、かつヒンダード
フェノール化合物を併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録体に関し、特に
記録像の保存性に優れ、しかも地肌かぶりの少ない感熱
記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無色ないし淡色の塩基性染料と呈
色剤との呈色反応を利用し、両発色物質を感熱ヘッド等
の熱エネルギーにより反応させて記録像をうる感熱記録
体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価
であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も比
較的容易であるため、ファクシミリや各種計算機等の記
録媒体としてのみならず巾広い分野において使用されて
いる。近年、感熱ファックスや感熱プリンター等は高速
化が可能となり、感熱ファックスではA4版サイズで1
0秒以下、感熱プリンターでは120字/秒以上の記録
スピードが可能となっている。
【0003】一方、小売業等の省力化を目的としたPO
S(Point ofsales) システムの分野において、感熱記
録ラベルの使用が増加している。しかし、通常の感熱記
録体はビスフェノールAなどの有機呈色剤が使用されて
いるため、例えば記録層に人の皮脂あるいは溶剤が接触
すると、記録濃度の低下を来したり、地肌かぶりと称す
る不要な発色を生じる欠点がある。また、感熱記録ラベ
ルは一般に、塩化ビニリデンフィルム等のラッピングフ
ィルム上に貼着して使用される場合が多く、この為ラッ
ピングフィルム中に含まれる可塑剤の影響で急速に記録
濃度が低下するという欠点もある。かかる欠点の改善を
目的として、記録層上に保護層を設ける方法、記録層中
に保存性改良剤を添加する方法、或いは新たな顕色剤を
使用する方法などが提案されているが、何れも新たな欠
点を付随したり、必ずしも満足しうるほど充分な効果が
得られておらず、さらに改良が要請されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み本発
明者等は、先に呈色剤としてテレフタルアルデヒド酸の
亜鉛塩を用いた感熱記録体を特願平2−289301号
として提案した。かかる感熱記録体は、可塑剤や油ある
いは溶剤等に対する記録像の保存性に優れ、しかも地肌
かぶりも少ないという極めて優れた特性を発揮するもの
であるが、高温あるいは湿度に対する記録像の保存性の
点では必ずしも充分ではないことが判明した。このた
め、本発明者等はこの点の改善について更に検討を重ね
た結果、ヒンダードフェノール化合物を併用することで
かかる難点が顕著に改善されることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
無色ないし淡色の塩基性染料と呈色剤を含有する記録層
を設けた感熱記録体において、記録層中に呈色剤として
テレフタルアルデヒド酸の亜鉛塩を含有せしめ、且つヒ
ンダードフェノール化合物を併用したことを特徴とする
感熱記録体である。
【0006】
【作用】本発明において、感熱記録層に含有せしめるテ
レフタルアルデヒド酸の亜鉛塩とは下記〔化1〕で示さ
れる化合物である。
【0007】
【化1】
【0008】かかるテレフタルアルデヒド酸の亜鉛塩の
製造方法については特に限定するものではないが、例え
ば、テレフタルアルデヒド酸のナトリウム塩と硫酸亜鉛
等の水溶性亜鉛塩を反応させる方法、或いはテレフタル
アルデヒド酸と酸化亜鉛等の亜鉛化合物を湿式同時粉砕
する方法などが挙げられる。
【0009】また、本発明の感熱記録層を構成する無色
ないし淡色の塩基性染料としては各種公知の化合物が使
用でき、例えば下記が例示される。 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェ
ニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインド
ール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール
−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−
ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカ
ルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジベ
ンジルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルイン
ドール−3−イル)−7−アザフタリド、3−(4−ジ
エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフ
タリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインド
ール−3−イル)フタリド、N−ブチル−3−{ビス
〔4−(N−メチルアニリノ)フェニル〕メチル}カル
バゾール等のトリアリールメタン系染料、4,4′−ビ
ス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン、4,
4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリル−p−ト
ルエンスルフィン酸エステル等のジフェニルメタン系染
料、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
ブロモフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフ
ェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1
−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のジビニルフ
タリド系染料、3,7−ビス(ジエチルアミノ)−10
−ベンゾイルフェノオキサジン、ベンゾイルロイコメチ
レンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブル
ー等のチアジン系染料、3−メチルスピロジナフトピラ
ン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−フェニルス
ピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラ
ン、3−メチルナフト(6′−メトキシベンゾ)スピロ
ピラン、3−プロピルスピロジベンゾピラン、ジ−β−
ナフトスピロピラン、3−メチル−ジ−β−ナフトスピ
ロピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニリノ
ラクタム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタ
ム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラ
クタム系染料、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオ
ラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(N−アセチル−N−メチルアミノ)フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−メチル
−N−ベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−(N−β−クロロエチル−N−メチルアミノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジエチルアミノ
フルオラン、4−ベンジルアミノ−8−ジエチルアミノ
ベンゾ〔a〕フルオラン、3−〔4−(4−ジメチルア
ミノアニリノ)アニリノ〕−7−クロロ−6−メチルフ
ルオラン、8−〔4−(4−ジメチルアミノアニリノ)
アニリノ〕ベンゾ〔a〕フルオラン、3−(N−エチル
−p−トルイジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノ
フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6
−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−フェニル
アミノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ(n−
ペンチル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメト
キシ−フェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル
−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニル
アミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メ
チルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェ
ニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジ
(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロ
フルフリルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノ
フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピ
ロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミ
ノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3
−(N−メチル−N−n−ヘキシルアミノ)−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル
−N−n−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−フェニ
ルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロペ
ンチルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メ
チルアミノ〕−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−〔N−エチル−N−(3−エトキシプロピ
ル)アミノ〕−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−〔m−(トリフルオロ
メチル)フェニルアミノ〕フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラ
ン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロ
フェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−クロロ−7−フェニルアミノフルオラン等のフルオラ
ン系染料、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン
−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリ
ド、3−ジエチルアミノ−6−(N−アリル−N−メチ
ルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジ
メチルアミノ)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)−スピロ〔フルオレン−9,6′−6′H−クロメ
ノ(4,3−b)インドール〕、3,6−ビス(ジメチ
ルアミノ)−3′−メチル−スピロ〔フルオレン−9,
6′−6′H−クロメノ(4,3−b)インドール〕、
3,6−ビス(ジエチルアミノ)−3′−メチル−スピ
ロ〔フルオレン−9,6′−6′H−クロメノ(4,3
−b)インドール〕等のフルオレン系染料等。勿論これ
らの染料に限定されるものではなく、さらに二種以上の
染料の併用も可能である。
【0010】本発明の前記特定の呈色剤は、3−ジ(n
−ブチル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオランを用いた感熱記録体に適用すると、とりわけ顕
著な効果を発揮するため、好ましい実施態様である。本
発明において、記録層中の塩基性染料と特定の呈色剤と
の使用比率は、用いる塩基性染料の種類に応じて適宜選
択すべきもので、特に限定するものではないが、一般に
塩基性染料1重量部に対して0.5〜50重量部、好ま
しくは1〜10重量部程度の範囲で調節するのが望まし
い。
【0011】また本発明では、所望の効果を阻害しない
範囲で各種公知の顕色剤を併用することも可能であり、
かかる呈色剤としては例えば下記が挙げられる。 4−tert−ブチルフェノール、α−ナフトール、β−ナ
フトール、4−アセチルフェノール、4−tert−オクチ
ルフェノール、4,4′−sec −ブチリデンジフェノー
ル、4−フェニルフェノール、4,4′−ジヒドロキシ
−ジフェニルメタン、4,4′−イソプロピリデンジフ
ェノール(ビスフェノールA)、ハイドロキノン、4,
4′−シクロヘキシリデンビスフェノール、1,4−ビ
ス〔α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕ベンゼン、1,3−ビス〔α−メチル−α−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、4,
4′−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノー
ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チル−ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、1−〔α−メチル−α−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α′,
α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベン
ゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルサルファイ
ド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−
ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒ
ドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒ
ドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−3′,4′−トリメチレンジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−3′,4′−テトラメチレ
ンジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−
メチルジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン、1,3−ジ〔2−(4−
ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、ヒド
ロキノンモノベンジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)酢酸ブチルエステル、4−ヒドロキシベンゾ
フェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,
4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,
4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒド
ロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安
息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec −ブチ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸ペンチル、4−ヒドロキシ
安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香
酸クロロフェニル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニルプ
ロピル、4−ヒドロキシ安息香酸フェネチル、4−ヒド
ロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、4−ヒドロキシ
安息香酸−p−メトキシベンジル、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)酢酸−2−フェノキシエチルエステル、p
−ヒドロキシ−N−(2−フェノキシエチル)ベンゼン
スルホンアミド、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、
1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オ
キサ−ペンタン、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)−3,5−ジオキサ−ヘプタン、1,8−ビス
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,6−ジオキサ−
オクタン、(4−ヒドロキシフェニルチオ)酢酸−2−
(4−ヒドロキシフェニルチオ)エチルエステル、ノボ
ラック型フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノ
ール性化合物、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、
トリクロル安息香酸、テレフタル酸、3−sec −ブチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−
ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル
酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α
−メチルベンジル)サリチル酸、3−クロル−5−(α
−メチルベンジル)サリチル酸、3−フェニル−5−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ
−α−メチルベンジルサリチル酸、4−(2−p−メト
キシフェノキシエトキシ)サリチル酸、4−(3−p−
トリルスルホニルプロピルオキシ)サリチル酸等の芳香
族カルボン酸、およびこれらフェノール性化合物、芳香
族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等
の多価金属との塩等の有機酸性物質等。なお、これらの
顕色剤も必要に応じて2種以上を併用することができ
る。
【0012】前記の如く本発明は、テレフタルアルデヒ
ド酸の亜鉛塩を呈色剤として用い、且つヒンダードフェ
ノール化合物を併用するところに重大な特徴を有するも
のである。かかるヒンダードフェノール化合物として
は、フェノール性水酸基のオルト位の少なくとも一方が
分岐アルキル基またはシクロアルキル基で置換された化
合物が好ましく用いられ、具体的には例えば下記が挙げ
られる。 2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ
−tert−オクチルハイドロキノン、2,2′−メチレン
ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メ
チルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチ
ル−6−tert−ブチルフェノール)、2,4−ジ−tert
−ブチル−3−メチルフェノール、4,4′−チオビス
(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,
1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−
2−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(5
−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニ
ル)ブタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、1,3,5−トリス(4−tert−
ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)
イソシアヌル酸等。
【0013】これらのヒンダードフェノール化合物のう
ちでも、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4
−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−
ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノ
ール)、4,4′−チオビス(6−tert−ブチル−3−
メチルフェノール)、1,1,3−トリス(5−tert−
ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタ
ン、および1,1,3−トリス(5−シクロヘキシル−
4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタンは、地肌
かぶり等の新たな難点を伴うことがなく、しかも本発明
の特定の呈色剤が有する優れた特性を維持ないし向上さ
せるとともに記録像の耐熱性および耐湿性を大幅に向上
せしめることができるため、より好ましく用いられる。
【0014】ヒンダードフェノール化合物の使用量につ
いては特に限定するものではないが、一般にテレフタル
アルデヒド酸の亜鉛塩100重量部に対して20〜30
0重量部程度の割合で併用するのが望ましい。
【0015】また、本発明では必要に応じて増感剤を併
用することもでき、かかる増感剤の具体例としては、例
えばステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスア
ミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ脂
肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′─メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン等の紫
外線吸収剤、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタ
ン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシ
フェノキシ)−2−(2−メチルフェノキシ)エタン、
1−フェノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エタ
ン、パラベンジルビフェニル、ナフチルベンジルエーテ
ル、ベンジル−4−メチルチオフェニルエーテル、1−
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ
酸ジベンジルエステル、シュウ酸−ジ−p−メチルベン
ジルエステル、シュウ酸−ジ−p−クロルベンジルエス
テル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジ
ブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イ
ソフタル酸ジブチルエステル及び各種公知の熱可融性物
質等が挙げられる。なかでも1,2−ジ(3−メチルフ
ェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−
(4−メトキシフェノキシ)−2−(2−メチルフェノ
キシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メチルフェ
ノキシ)エタンが特に好ましい。なお、増感剤の使用量
は特に限定されないが、一般に呈色剤1重量部に対して
4重量部以下程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0016】これらの物質を含む塗布液の調製には、一
般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライター、竪
型もしくは横型サンドミル等の攪拌・粉砕機により塩基
性染料、特定の顕色剤、ヒンダードフェノール化合物等
を一緒に又は別々に分散し、塗液として調製される。か
かる塗液中には、接着剤としてデンプン類、ヒドロキシ
エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビヤゴム、ポ
リビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸
共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エ
チレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル共
重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体塩エマルジョ
ン等が全固形分の10〜40重量%、好ましくは15〜
30重量%程度用いられる。
【0017】さらに、塗液中には各種の助剤を添加する
ことができ、例えば、ジオクチルスルフォコハク酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラ
ウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギ
ン酸塩、脂肪酸金属塩などの分散剤、紫外線吸収剤、そ
の他消泡剤、蛍光染料、着色染料などが挙げられる。ま
た必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィ
ンワックス、エステルワックスなどの滑剤、カオリン、
クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成クレー、酸化チ
タン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機
顔料を添加することも可能である。
【0018】本発明において、記録層の形成方法等につ
いては特に限定されるものではなく、従来から周知慣用
の技術に従って形成することができ、例えばエアーナイ
フコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュ
アーブレードコーティング、ショート・ドウェルコーテ
ィング等により塗液を支持体上に塗布・乾燥する方法等
によって形成される。また塗液の塗布量についても特に
限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/m2 、好まし
くは3〜10g/m2 の範囲である。支持体としては、
紙、合成紙、プラスチックフィルム等から適宜選択して
使用される。
【0019】なお、本発明では、必要に応じて感熱記録
体の記録層上および/または裏面側に樹脂層を設けるこ
とで更に記録像の保存性を高めることも可能である。さ
らに、支持体に下塗り層を設けて画質や感度を向上させ
たり、記録体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加
工する等の感熱記録体製造分野における各種の公知技術
が適宜付加し得るものである。また、感熱記録層形成後
などにスーパーキャレンダー処理を施し、画質や画像濃
度を向上させることもできる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
又、特に断らない限り例中の部および%はそれぞれ重量
部および重量%を示す。
【0021】実施例1 A液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−フェニ
ルアミノフルオラン35部、メチルセルロースの5%水
溶液5部、および水60部からなる組成物をサンドミル
で平均粒子径が2μmとなるまで粉砕した。 B液調製 テレフタルアルデヒド酸25部、酸化亜鉛10部、メチ
ルセルロースの5%水溶液5部、および水60部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が2μmとなるまで
粉砕した。
【0022】 C液調製 1,1,3−トリス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロ
キシ−2−メチルフェニル)ブタン7部、メチルセルロ
ースの5%水溶液1部、および水12部からなる組成物
をサンドミルで平均粒子径が2μmとなるまで粉砕し
た。 記録層の形成 A液100部、B液100部、C液20部、ポリビニル
アルコール(商品名:PVA110,クラレ社製)の1
0%水溶液100部、軽質炭酸カルシウム10部、ステ
アリン酸亜鉛の30%水分散液33部、および水57部
を混合して記録層用塗液を調製した。得られた塗液を5
0g/m2 の原紙に乾燥後の塗布量が5g/m2 となる
ように塗布乾燥した後、スーパーキャレンダーで平滑化
処理して感熱記録紙を得た。
【0023】実施例2 C液調製において、1,1,3−トリス(5−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン
の代わりに、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブ
チル−3−メチルフェノール)を使用した以外は実施例
1と同様にして感熱記録紙を得た。
【0024】実施例3 C液調製において、1,1,3−トリス(5−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン
の代わりに、4,4′−チオビス(6−tert−ブチル−
3−メチルフェノール)を使用した以外は実施例1と同
様にして感熱記録紙を得た。
【0025】実施例4 C液調製において、1,1,3−トリス(5−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン
の代わりに、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6
−tert−ブチルフェノール)を使用した以外は実施例1
と同様にして感熱記録紙を得た。
【0026】実施例5 C液調製において、1,1,3−トリス(5−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン
の代わりに、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6
−tert−ブチルフェノール)を使用した以外は実施例1
と同様にして感熱記録紙を得た。
【0027】実施例6 D液調製 テレフタルアルデヒド酸のナトリウム塩と硫酸亜鉛との
反応により得たテレフタルアルデヒド酸の亜鉛塩35
部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水60部
からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が2μmとな
るまで粉砕した。 記録層の形成 A液100部、D液100部、C液20部、ポリビニル
アルコール(商品名:PVA110,クラレ社製)の1
0%水溶液100部、軽質炭酸カルシウム10部、ステ
アリン酸亜鉛の30%水分散液33部、および水57部
を混合して記録層用塗液を調製した。得られた塗液を5
0g/m2 の原紙に乾燥後の塗布量が5g/m2 となる
ように塗布乾燥した後、スーパーキャレンダーで平滑化
処理して感熱記録紙を得た。
【0028】比較例1 記録層の形成において、C液を使用しなかった以外は実
施例1と同様に行って感熱記録紙を得た。
【0029】比較例2 記録層の形成において、D液を使用しなかった以外は実
施例6と同様に行って感熱記録紙を得た。
【0030】比較例3 B液調製において、テレフタルアルデヒド酸25部およ
び酸化亜鉛10部の代わりに、ビスフェノールAを35
部使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得
た。
【0031】かくして得られた9種類の感熱記録紙につ
いて、以下の品質評価試験を行い、その結果を表1に示
した。 〔記録濃度〕感熱プリンター(テキサスインスツルメン
ト社製,PC−100R型)で印字して得られた記録像
の発色濃度をマクベス濃度計(マクベス社製,RD−1
00R型)にて測定した。 〔耐可塑剤性〕ポリプロピレンパイプ(40mmφ管)上
に塩化ビニリデンラップフィルム(三井東圧化学社製)
を3重に巻きつけ、その上に印字後の感熱記録紙の記録
層が外側になるように挟み、さらにその上から塩化ビニ
リデンラップフィルムを3重に巻きつけ、40℃で24
時間放置した後、再度発色濃度をマクベス濃度計にて測
定して耐可塑剤性を評価した。
【0032】〔耐油性〕印字後の感熱記録紙上に食用油
(綿実油)を滴下し、室温で24時間放置した後、印字
の状態を目視により評価した。 〔耐溶剤性〕印字後の感熱記録紙上にエタノールを滴下
し乾燥した後、記録像および地肌部の状態を目視により
評価した。
【0033】〔耐熱性〕印字後の感熱記録紙を60℃の
乾燥機中で24時間処理した後、記録像の状態を目視に
より評価した。 〔耐湿性〕印字後の感熱記録紙を50℃,75%RHの
雰囲気下で24時間処理した後、記録像の状態を目視に
より評価した。
【0034】〔評価基準〕耐油性、耐溶剤性、耐熱性及
び耐湿性の評価基準は以下の通りとした。 ◎──○──△──× 優れている 劣っている
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】表1の結果から明らかな如く、本発明の
感熱記録体は記録像の保存性、特に耐可塑剤性、耐熱性
および耐湿性に極めて優れた記録体であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、無色ないし淡色の塩基性染料
    と呈色剤を含有する記録層を設けた感熱記録体におい
    て、記録層中に呈色剤としてテレフタルアルデヒド酸の
    亜鉛塩を含有せしめ、且つヒンダードフェノール化合物
    の少なくとも一種を併用したことを特徴とする感熱記録
    体。
  2. 【請求項2】ヒンダードフェノール化合物が、2,2′
    −メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
    ール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−te
    rt−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス
    (6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,
    4′−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノ
    ール)、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−
    ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1,3
    −トリス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−
    メチルフェニル)ブタンである請求項1記載の感熱記録
    体。
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