JPH0511490B2 - - Google Patents

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JPH0511490B2
JPH0511490B2 JP62268073A JP26807387A JPH0511490B2 JP H0511490 B2 JPH0511490 B2 JP H0511490B2 JP 62268073 A JP62268073 A JP 62268073A JP 26807387 A JP26807387 A JP 26807387A JP H0511490 B2 JPH0511490 B2 JP H0511490B2
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JP
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acid
soluble
aluminum hydroxide
water
mol
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JP62268073A
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Naotake Shioji
Masazumi Sasabe
Yorimichi Dairoku
Teruaki Fujiwara
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、水酸化アルミニウムを効率よく水性
媒体中に分散して水分散液を製造する方法に関
し、詳しくは、特定の数平均分子量を有するカル
ボキシル基含有水溶性重合体と特定の水溶性アニ
オン化変性ポリビニルアルコールとを分散剤とし
て併用することを特徴とする水酸化アルミニウム
水分散液の製造方法に関する。 (従来の技術) 水酸化アルミニウムは安価であり他の無機顔料
と比べて優れた白色度、平滑性、光沢を有するた
め、製紙業界で賞用されている顔料の1つであ
る。 従来、水酸化アルミニウムは平均粒子径1μを
越えるいわゆる細粒水酸化アルミニウムが多用さ
れてきたが、近年紙質の高級化に伴い平均粒子径
が1μ以下の微粒水酸化アルミニウムの使用比率
が増大しつつある。しかるに、平均粒子径が小さ
くなればなるほど水性媒体中へ高濃度分散が困難
になり、また凝集しやすく、水分散液の経日安定
性にも問題が生じやすくなる。 従来使用されている水酸化アルミニウム用分散
剤には、無機系ではピロリン酸塩、トリポリリン
酸塩、トリメタリン酸塩、テトラメタリン酸塩、
ヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩、亜鉛
塩、珪酸塩などがある。しかし、これら無機系分
散剤は得られた水分散液の経日安定性に問題があ
り、また微粒水酸化アルミニウムの分散には多量
の添加を必要とする結果塗膜の耐水性が悪くなる
という重大な欠点があつた。 一方、有機系の分散剤では、ポリアクリル酸
塩・ポリメタクリル酸塩・ポリマレイン酸塩など
のポリカルボン酸塩やポリビニルアルコールなど
が公知である。 しかし、ポリカルボン酸塩例えばポリアクリル
酸ナトリウムは、細粒水酸化アルミニウムの分散
には比較的良好な評価を得ているが、微粒水酸化
アルミニウムの分散には得られた水分散液の粘度
が高く、また経日安定性などに問題があつた。 また、ポリビニルアルコールは例えば特開昭60
−262862号などに無機顔料に対して分散効果があ
ることが記載されている。しかし、特開昭60−
262862号に記載の分散剤は水不溶性であり、水酸
化アルミニウムに対する分散効果の不充分なもの
であり、また、それ単独使用では得られた水分散
液の粘度が以上に高く、高濃度水酸化アルミニウ
ム水分散液製造には全く不向きであつた。 このような公知の分散剤の欠点を克服するた
め、例えば特公昭50−23850号にα、β不飽和カ
ルボン酸と疎水性ビニル単量体との共重合体が、
また特開昭53−144498号に不飽和モノカルボン酸
と不飽和ジカルボン酸との共重合体の使用が提案
されている。しかし、特公昭50−23850号に記載
されている分散剤を用いて平均粒子径が1μ以下
の微粒水酸化アルミニウムを分散する場合、分散
剤量をいかに多く用いても、例えば75重量%とい
う高濃度で実用上取扱可能な上限値である800cps
以下の粘度の水分散液が得られない。また、特開
昭53−144498号に記載の分散剤は、70重量%以上
の高濃度水分散液が得られ比較的良好な評価を得
ているが、75重量%の高濃度水分散液ではその水
分散液の粘度が800cpsを越え、なお問題の残るも
のであつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は、従来の分散剤が有する分散性能不足
に伴う上記問題点を解消するものであり、細粒〜
微粒のあらゆる水酸化アルミニウムに対して少な
い量の分散剤で低粘度・高流動性かつそれらの経
日安定性の良好な高濃度水酸化アルミニウム水分
散液の製造を可能ならしめる方法を提供するもの
である。 (問題点を解決するための手段および作用) 本発明者らは、それぞれを単独で使用した場
合、微粒水酸化アルミニウムの水性媒体中への分
散効果が著しく劣つているカルボキシル基含有水
溶性重合体と水溶性アニオン化変性ポリビニルア
ルコールとを、特定分子量のカルボキシル基含有
水溶性重合体と特定重合度、特定ケン化度で且つ
特定アニオン化変性度の水溶性ポリビニルアルコ
ールとを選択して特定の割合で併用することによ
り、上記分散効果を従来の分散剤では得られなか
つた水準にまで著しく向上できることを見い出
し、本発明を完成させたものである。 即ち、本発明は、水酸化アルミニウムを水性媒
体中に分散して水分散液を製造するに際し、分散
剤として、数平均分子量が2000〜80000のカルボ
キシル基含有水溶性重合体()と重合度30〜
700、ケン化度30〜100モル%で且つアニオン化変
性度0.5〜20モル%の水溶性アニオン化変性ポリ
ビニルアルコール()とを、水酸化アルミニウ
ム100重量部に対して、カルボキシル基含有水溶
性重合体()0.1〜2重量部、水溶性アニオン
化変性ポリビニルアルコール()0.03〜1重量
部の範囲の割合で併用することを特徴とする水酸
化アルミニウム水分散液の製造方法に関するもの
である。 カルボキシル基含有水溶性重合体()と水溶
性アニオン化変性ポリビニルアルコール()と
を前記の範囲の割合で併用した場合にすぐれた水
酸化アルミニウム分散能が発現する作用機構は必
ずしも明らかでないが、次のように推察されてい
る。すなわち、カルボキシル基含有水溶性重合体
()は水酸化アルミニウム粒子表面上に強固に
吸着するため、水溶性アニオン化変性ポリビニル
アルコール()は水酸化アルミニウム粒子表面
上に吸着形態で存在しないか又は少ない量しか存
在しえなくなり、水性媒体中での水溶性アニオン
化変性ポリビニルアルコール()の濃度がカル
ボキシル基含有水溶性重合体()を用いない場
合に比べ増加する。本発明者らはこの現象を鋭意
検討した結果、水酸化アルミニウム粒子表面上に
吸着したカルボキシル基含有水溶性重合体()
と水性媒体中に存在する水溶性アニオン化変性ポ
リビニルアルコール()との相乗作用により、
得られた水酸化アルミニウム水分散液の粘度が大
きく低下すること及び経日安定性が極めて改善さ
れることを見い出し、本発明に到達した。 本発明に用いられるカルボキシル基含有水溶性
重合体()の数平均分子量は2000〜80000の範
囲、より好ましくは4000〜20000の範囲である。
この範囲を外れたものは水溶性アニオン化変性ポ
リビニルアルコール()と併用した際の分散効
果が不充分である。 カルボキシル基含有水溶性重合体()を得る
のに用いられる不飽和カルボン酸の例としては、
アクリル酸、メタクリル酸、α−ヒドロキシアク
リル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸系単量
体;イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、シト
ラコン酸、アコニツト酸などのジカルボン酸系単
量体がある。また、これらの不飽和カルボン酸と
共重合可能な他の不飽和単量体を必要により共重
合してカルボキシル基含有水溶性重合体()と
してもよい。このような他の不飽和単量体の例と
しては、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、
メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンス
ルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリルレー
ト、スルホプロピル(メタ)アクリルレート、2
−ヒドロキシスルホプロピル(メタ)アクリレー
ト、スルホエチルマレイミドなどのスルホン酸基
含有単量体;3−メチル−3−ブテン−1−オー
ル(イソプレノール)、3−メチル−2−ブテン
−1−オール(プレノール)、2−メチル−3−
ブテン−2−オール(イソプレンアルコール)、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールモノイソプレ
ノールエーテル、ポリプロピレングリコールモノ
イソプレノールエーテル、ポリエチレングリコー
ルモヲアリルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルモノアリルエーテル、グリセロールモノアリル
エーテル、アリルアルコール、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、グリセロールモノ(メ
タ)アクリレート、ビニルアルコールなどの水酸
基含有不飽和単量体;エチレン、プロピレン、1
−ブテン、イソブチレン、α−アミレン、2−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン(α
−イソアミレン)、1−ヘキセン、1−ヘプテン
などの炭素数2〜7のα−オレフイン系単量体;
(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸、2−
(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンホ
スホン酸などのホスホン酸基含有単量体;(メタ)
アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルア
ミドなどのアミド系単量体;(メタ)アクリル酸
エステル、スチレン、2−メチルスチレン、酢酸
ビニルなどの疎水性単量体;(メタ)アクリロニ
トリルなどのニトリル系単量体;ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミドなどのカチオン性
単量体;メチルビニルケトン、フエニルビニルケ
トンなどのケトン系単量体;メチルビニルエーテ
ル、フエニルビニルエーテルなどのエーテル系単
量体などを挙げることができる。 このような不飽和単量体を重合して得られるカ
ルボキシル基含有水溶性重合体()の中でも、
アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩類か
ら選ばれた少なくとも1種の不飽和モノカルボン
酸系単量体から導かれた重合体、アクリル酸、
メタクリル酸及びこれらの塩類から選ばれた不飽
和モノカルボン酸系単量体60〜99.9モル%並びに
マレイン酸、フマール酸、イタコン酸及びこれら
の塩類から選ばれた不飽和ジカルボン酸系単量体
0.1〜40モル%の範囲の割合で用いて導かれた重
合体、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの
塩類から選ばれた不飽和モノカルボン酸系単量体
50〜99.9モル%並びにスルホン酸基含有単量体
0.1〜50モル%の範囲の割合で用いて導かれた重
合体、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの
塩類から選ばれた不飽和モノカルボン酸系単量体
50〜99.9モル%並びにヒドロキシル基含有単量体
0.1〜50モル%の範囲の割合で用いて導かれた重
合体、無水マレイン酸及び無水マレイン酸1モ
ルに対して0.7〜1.2モルの比率の炭素数2〜7の
α−オレフインを用いて導かれた重合体のアルカ
リ中和物が時に好ましい。 なお、上記モノカルボン酸系単量体、ジカルボ
ン酸系単量体、スルホン酸基含有単量体、ホスホ
ン酸基含有単量体などの酸系単量体としては、酸
形単量体や酸形単量体をアルカリ性物質によつて
中和して塩形単量体としたもののいずれも使用す
ることができる。酸形単量体を使用する場合、分
散効果を考慮すれば、得られるカルボキシル基含
有水溶性重合体()中のカルボキシル基の少な
くとも30モル%がアルカリ性物質により重合後中
和して使用するのが好ましい。このようなアルカ
リ性物質としては、例えばナトリウム、カリウ
ム、リチウム等の水酸化物や炭酸塩;アンモニ
ア;有機アミン;無機アミン;カルシウム、マグ
ネシウム、アルミニウム、亜鉛等の水酸化物や炭
酸塩などを挙げることができる。中でも安価で工
業的に入手しやすい水酸化ナトリウムが特に好ま
しい。 本発明に用いられるカルボキシル基含有水溶性
重合体()を得るには、上記不飽和単量体を公
知の技術で重合すればよい。例えば水溶液重合の
場合、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過
硫酸塩;過酸化水素;2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩、4,4′−アゾビス−4
−シアノバレリン酸等の水溶性アゾ化合物などを
重合触媒として常法により製造することができ
る。また、メタノール、イソプロピルアルコール
等のアルコール系、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル系、ベンゼン、キシレン、トル
エン等の芳香族系またはメチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン系などの有機溶
剤中での重合の場合、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル、過酢酸等の有機過酸化物;アゾビス
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
の油溶性アゾ化合物などを重合触媒として常法に
より製造することができる。 本発明に用いられる水溶性アニオン化変性ポリ
ビニルアルコール()は、例えば酢酸ビニル/
アニオン性単量体共重合体を公知の技術でケン化
して得られるような分子中にアニオン性基を有す
るポリビニルアルコールであり、重合度が30〜
700、好ましくは100〜300で、ケン化度が30〜100
モル%、好ましくは65〜100モル%であり且つア
ニオン且変性度0.5〜20モル%、好ましくは1〜
10モル%の範囲のものが有効に用いられる。水溶
性アニオン化変性ポリビニルアルコール()の
重合度、ケン化度およびアニオン化変性度のいず
れか一つでも前記の範囲を外れたものは、カルボ
キシル基含有水溶性重合体()と併用した際の
分散効果が不充分である。特に、水溶性アニオン
化変性ポリビニルアルコール()のアニオン化
変性度0.5モル%未満のものでは、未変性のポリ
ビニルアルコールと実質的に同じになり、得られ
た水酸化アルミニウム水分散液の経日安定性に問
題が生じてくる。逆にアニオン化変性度が20モル
%を越えるものでは、多量の添加量を必要とし好
ましくない。 水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
()を得るに際してアニオン化変性のため用い
られるアニオン性単量体の例としては、アリルス
ルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸、3−アリロキシ−2−
ヒドロキシプロパンスルホン酸、スルホエチル
(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチルマレ
イミド、スルホアルキルマレエートあるいはそれ
らの1価金属塩、アンモニウム塩、アミン塩など
のスルホン酸系単量体;アクリル酸、メタクリル
酸、α−ヒドロキシアクリル酸、(無水)マレイ
ン酸、イタコン酸、フマール酸、クロトン酸、シ
トラコン酸、アコニツト酸あるいはそれらの1価
金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などのカルボ
ン酸系単量体;(メタ)アクリルアミドメタンホ
スホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メ
チルプロパンホスホン酸、モノ〔2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート〕アシツドホスフエ
ート、モノ〔3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート〕アシツドホスフエート
あるいはそれらの1価金属塩、アンモニウム塩、
アミン塩などのホスホン酸系単量体などを挙げる
ことができる。 水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
()を得るには、酢酸ビニル/アニオン性単量
体共重合体をケン化して得られるものに限定され
るものではない。例えばポリビニルアルコールを
臭素、ヨウ素等で処理したのち酸性亜硫酸ナトリ
ウム等のスルホン化剤を用いてスルホン化変性す
ることも、またポリビニルアルコールを濃厚な硫
酸水溶液中で硫酸エステル化変性することも、さ
らには酢酸ビニル/(メタ)アクリル酸エステル
共重合体などをケン化してカルボキシル化変性す
ることも勿論可能である。 このような水溶性アニオン化変性ポリビニルア
ルコール()の中でも、安価かつ工業的に容易
に製造できる水溶性スルホン化変性ポリビニルア
ルコールまたは水溶性カルボキシル化変性ポリビ
ニルアルコールが特に好ましい。 本発明では、カルボキシル基含有水溶性重合体
()は水酸化アルミニウム100重量部に対して
0.1〜2重量部、水溶性アニオン化変性ポリビニ
ルアルコール()は水酸化アルミニウム100重
量部に対して0.03〜1重量部の範囲の割合で併用
される。カルボキシル基含有水溶性重合体()
又は水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
()の使用量が前記範囲より少ないと、低粘度
でその経日安定性の良好な水酸化アルミニウム水
分散液が得られない、また、これらの使用量を前
記範囲より多くしても増量に見合つた分散効果は
得られず、逆に得られた水酸化アルミニウム水分
散液を使用した塗膜の耐水性が低下するため好ま
しくない。 本発明において、カルボキシル基含有水溶性重
合体()と水溶性アニオン化変性ポリビニルア
ルコール()とを分散剤として併用する際の添
加順序には特別の制限はない。即ち、カルボキシ
ル基含有水溶性重合体()で水酸化アルミニウ
ムを水性媒体中に粗分散した後に水溶性アニオン
化変性ポリビニルアルコール()を添加して微
分散することも、逆に水溶性アニオン化変性ポリ
ビニルアルコール()で粗分散した後にカルボ
キシル基含有水溶性重合体()を添加して微分
散することもできる。また、カルボキシル基含有
水溶性重合体()と水溶性アニオン化変性ポリ
ビニルアルコール()とを同時に添加して併用
することも可能である。 さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、公
知の無機系分散剤例えばカルシウム・マグネシウ
ム・アルミニウム・亜鉛などの多価金属の水酸化
物、炭酸塩あるいはハロゲン化物や、ピロリン酸
塩、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩など
の縮合リン酸塩などや、界面活性剤や潤滑剤例え
ばポリエチレングリコール、ポリオキシエチレ
ン/ポリオキシプロピレンブロツク共重合体など
を併用することは勿論可能である。 (発明の効果) 本発明の方法によれば、特定のカルボキシル基
含有水溶性重合体と特定の水溶性アニオン化変性
ポリビニルアルコールとを分散剤として特定の割
合で併用していることから、細粒〜微粒のあらゆ
る水酸化アルミニウムに対して少ない量の分散剤
で高濃度水酸化アルミニウム水分散液とすること
ができる。また、本発明の方法で得られた水酸化
アルミニウム水分散液は、低粘度・高流動性でそ
れらの経日安定性にも優れているため、得られる
塗膜の耐水性に悪影響を及ぼすことなく、塗料そ
の他の用途に有効に使用できる。 また、本発明で得られた分散剤は、多の無機顔
料例えばクレー、酸化チタン、サチンホワイト、
炭酸カルシウム、消石灰、ベンガラ、セメント、
アルミナ、ジルコニア、シリカ、炭化ケイ素、チ
ツ化ケイ素などにも有効に用いられる。 (実施例) 以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの例により限定されるもの
ではない。尚、例中の部および%はそれぞれ重量
部および重量%を示す。また、例中の対水酸化ア
ルミニウム%は水酸化アルミニウム固形分に対す
る分散剤(カルボキシル気含有水溶性重合体や水
溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール)の固
形分重量比率を示す。 実施例 1 容量1(材質SUS 304、内径90mm、高さ160
mm)のビーカーに、分散剤としての数平均分子量
が6000であるポリアクリル酸ナトリウム40%水溶
液1.5部(対水酸化アルミニウム0.2%)及び水を
加えて全量を97部とした。デイゾルバー攪拌羽根
(50mmφ)にて低速で攪拌下、水酸化アルミニウ
ム微粉末(平均粒子径0.8μ)300部を3分間で添
加した。次いで3000rpmで10分間粗分散した後、
重合度が250でケン化度が88モル%で且つp−ス
チレンスルホン酸の共重合によるスルホン化度が
3モル%のアニオン化変性ポリビニルアルコール
20%水溶液3.0部(対水酸化アルミニウム0.2%)
を添加し、3000rpmで2分間微分散し、固形分濃
度75%の水分散液(1)を得た。 得られた水分散液(1)の粘度(B型粘度計・25℃
で測定)及び経日安定性の試験結果を第1表に示
した。 実施例 2〜30 分散剤として第1表に示した所定量のカルボキ
シル基含有水溶性重合体()及び水溶性アニオ
ン化変性ポリビニルアルコール()を用いた他
は実施例1と同様にして、固形分濃度75%の水分
散液(2)〜(30)を得た。 得られた水分散液(2)〜(30)の粘度及び経日安
定性を実施例1と同様に測定し、その試験結果を
第1表に示した。
【表】
【表】
【表】 比較例 1 実施例1で用いたのと同じステンレス製ビーカ
ーに分散剤としての数平均分子量が5200であるア
クリル酸/マレイン酸=60/40(モル比)の共重
合体ナトリウム塩40%水溶液3部(対水酸化アル
ミニウム0.4%)及び水97部をとり、デイゾルバ
ー攪拌羽根(50mmφ)で低速攪拌下、実施例1で
用いた水酸化アルミニウム微粉末300部を3分間
で添加した。次いで3000rpmで12分間分散し、固
形分濃度75%の比較用水分散液(1)を得た。 得られた比較用水分散液(1)の粘度及び経日安定
性を実施例1と同様に測定し、その試験結果を第
2表に示した。 比較例 2〜16 分散剤として第2表に示した所定量のカルボキ
シル基含有水溶性重合体()を用いた他は比較
例1と同様にして、比較用水分散液(2)〜(16)を得
た。 得られた比較用水分散液(2)〜(16)の粘度及び経日
安定性の試験結果を第2表に示した。 比較例 17〜19 分散剤として第2表に示した所定量の水溶性ア
ニオン化変性ポリビニルアルコール()を用い
た他は比較例1と同様にして、比較用水分散液(17)
〜(19)を得た。 得られた比較用水分散液(17)〜(19)の粘度及び経日
安定性の試験結果を第2表に示した。 比較例 20〜64 分散剤として第2表に示した所定量のカルボキ
シル基含有水溶性重合体()またはカルボキシ
ル基含有水溶性重合体及び水溶性アニオン化変性
ポリビニルアルコール()または水溶性ポリビ
ニルアルコールを用いた他は実施例1と同様にし
て、比較用水分散液(20)〜(64)を得た。 得られた比較用水分散液(20)〜(64)の粘度及び
経日安定性の試験結果を第2表に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水酸化アルミニウムを水性媒体中に分散して
    水分散液を製造するに際し、分散剤として、数平
    均分子量が2000〜80000のカルボキシル基含有水
    溶性重合体()と重合度30〜700、ケン化度30
    〜100モル%で且つアニオン化変性度0.5〜20モル
    %の水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
    ()とを、水酸化アルミニウム100重量部に対し
    て、カルボキシル基含有水溶性重合体()0.1
    〜2重量部、水溶性アニオン化変性ポリビニルア
    ルコール()0.03〜1重量部の範囲の割合で併
    用することを特徴とする水酸化アルミニウム水分
    散液の製造方法。 2 カルボキシル基含有水溶性重合体()がア
    クリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩類から選
    ばれた少なくとも1種の不飽和モノカルボン酸系
    単量体から導かれた重合体である特許請求の範囲
    第1項記載の水酸化アルミニウム水分散液の製造
    方法。 3 カルボキシル基含有水溶性重合体()がア
    クリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩類から選
    ばれた不飽和モノカルボン酸系単量体60〜99.9モ
    ル%並びにマレイン酸、フマール酸、イタコン酸
    及びこれらの塩類から選ばれた不飽和ジカルボン
    酸系単量体0.1〜40モル%の範囲の割合で用いて
    導かれた重合体である特許請求の範囲第1項記載
    の水酸化アルミニウム水分散液の製造方法。 4 カルボキシル基含有水溶性重合体()がア
    クリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩類から選
    ばれた不飽和モノカルボン酸系単量体50〜99.9モ
    ル%並びにスルホン酸基含有単量体0.1〜50モル
    %の範囲の割合で用いて導かれた重合体である特
    許請求の範囲第1項記載の水酸化アルミニウム水
    分散液の製造方法。 5 カルボキシル基含有水溶性重合体()がア
    クリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩類から選
    ばれた不飽和モノカルボン酸系単量体50〜99.9モ
    ル%並びにヒドロキシル基含有単量体0.1〜50モ
    ル%の範囲の割合で用いて導かれた重合体である
    特許請求の範囲第1項記載の水酸化アルミニウム
    水分散液の製造方法。 6 カルボキシル含有水溶性重合体()が、無
    水マレイン酸及び無水マレイン酸1モルに対して
    0.7〜1.2モルの比率の炭素数2〜7のα−オレフ
    インを用いて導かれた重合体のアルカリ中和物で
    ある特許請求の範囲第1項記載の水酸化アルミニ
    ウム水分散液の製造方法。 7 水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
    ()が水溶性スルホン化変性ポリビニルアルコ
    ールである特許請求の範囲第1項記載の水酸化ア
    ルミニウム水分散液の製造方法。 8 水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
    ()が水溶性カルボキシル化変性ポリビニルア
    ルコールである特許請求の範囲第1項記載の水酸
    化アルミニウム水分散液の製造方法。 9 水溶性アニオン化変性ポリビニルアルコール
    ()の重合度が100〜300、ケン化度が65〜100モ
    ル%で且つアニオン化変性度が1〜10モル%であ
    る特許請求の範囲第1項記載の水酸化アルミニウ
    ム水分散液の製造方法。
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