JP4799824B2 - 粘着組成物および粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着組成物および粘着シートに関し、詳しくは、粘着組成物、および、その粘着組成物からなる粘着層を備え、テープ、フィルム、シートなどの形態として用いられる粘着シートに関する。
近年、電子機器、家電機器、車両、住宅建材などの各種分野においては、プラスチック材料の難燃性について種々検討がなされており、それらに用いられる粘着シートにも、同様に難燃性が検討されている。
粘着シートに難燃性を付与する方法として、例えば、粘着シートの基材に、オレフィン系ポリマーおよび無機系難燃剤を含有させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかるに、基材は、可燃性が高いため、十分な難燃性を得るためには、難燃剤の配合量を多くする必要がある。しかし、難燃剤の配合量を多くすると、基材の物性が変化し、粘着性が低下する場合がある。また、基材は、通常、ある特定の粘着剤に対して、各種用途に対応して、複数種類用意されるので、その複数種類の基材ごとに難燃剤を配合することは、非常に煩雑である。
一方、粘着層に、難燃剤を含有させる方法も知られている。これによると、ある特定の粘着剤に難燃剤を配合すれば、複数種類の基材ごとに難燃剤を配合しなくてもよく、煩雑な手間を省くことができる。
粘着剤に配合する難燃剤は、ハロゲン系難燃剤が一般的であったが、環境安全性の観点から、非ハロゲン系難燃剤の使用が各種検討されている。非ハロゲン系難燃剤は、ハロゲン系難燃剤よりも難燃性付与の効果が低いため、十分な難燃性を得るためには、難燃剤の配合量を多くする必要がある。しかし、難燃剤の配合量を多くすると、基材に配合する場合と同様に、粘着剤の物性が変化し、粘着性が低下する場合がある。
そのため、粘着剤に対する非ハロゲン系難燃剤の配合量には制限があり、例えば、ゴム系粘着剤またはアクリル系粘着剤100重量部に対して、粒径0.01〜20μmの金属水酸化物40〜150重量部を、難燃剤として配合してなる難燃性粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−13022号公報 特開2003−105295号公報
しかし、特許文献2に記載される金属水酸化物の配合量では、難燃性付与の効果が不十分である。
本発明の目的は、難燃性付与の効果が十分に発現するように、金属水酸化物の配合量を多くしても、優れた粘着性を発現することのできる粘着組成物、および、その粘着組成物からなる粘着層を備える粘着シートを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の粘着組成物は、粘着成分と乳化剤と分子内にカルボキシル基を有する高分子界面活性剤と金属水酸化物とを含有し、前記高分子界面活性剤におけるカルボキシル基含有量が、4〜12mmol/gであり、前記粘着成分の固形分100重量部に対して前記金属水酸化物を100〜300重量部の割合で、含有することを特徴としている。
また、本発明の粘着組成物は、乳化剤を含む粘着成分と分子内にカルボキシル基を有する高分子界面活性剤と金属水酸化物とを含有し、前記高分子界面活性剤におけるカルボキシル基含有量が、4〜12mmol/gであり、前記粘着成分の固形分100重量部に対して前記金属水酸化物を100〜300重量部の割合で、含有することを特徴としている。
また、本発明の粘着組成物では、前記乳化剤を含有する前記粘着成分と、前記金属水酸化物を、前記高分子界面活性剤を用いて水に分散させることにより調製される水分散液とを配合することにより得られることが好適である。
また、本発明の粘着組成物では、前記高分子界面活性剤が、アクリル酸/マレイン酸共重合体系であることが好適である。
また、本発明の粘着組成物では、前記金属水酸化物が、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムであることが好適である。
また、本発明の粘着組成物では、前記粘着成分が、アクリル系ポリマーを主成分とすることが好適である。
また、本発明の粘着組成物では、前記アクリル系ポリマーが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー成分を、前記乳化剤で乳化重合することにより得られ、前記粘着成分が、前記アクリル系ポリマーが水に分散されている水分散型ポリマーを含んでいることが好適である。
また、本発明は、上記した粘着組成物からなる粘着層を備えている、粘着シートを含んでいる。
本発明の粘着組成物は、粘着成分と乳化剤と金属水酸化物とを含んでいるので、乳化剤と金属水酸化物との共存によって、水の存在下で粘着性が発現する水賦活性を得ることができる。そのため、本発明の粘着組成物では、このような水賦活性の発現によって、難燃性付与の効果が十分に発現するように、金属水酸化物の配合量を多くしても、優れた粘着性を発現することができる。
本発明の粘着組成物は、粘着成分と乳化剤と高分子界面活性剤と金属水酸化物とを含有し、粘着成分の固形分100重量部に対して金属水酸化物を100〜300重量部の割合で、含有しており、好ましくは、本発明の粘着組成物は、乳化剤を含む粘着成分と高分子界面活性剤と金属水酸化物とを、粘着成分の固形分100重量部に対して金属水酸化物を100〜300重量部の割合で、含有している。
本発明において、粘着成分は、特に制限されず、粘着シートに通常使用される公知の粘着成分が用いられる。例えば、アクリル系水分散型粘着剤、天然ゴムラテックス系水分散型粘着剤などの水分散型粘着剤であって、好ましくは、後述する乳化剤を含有するものが用いられる。好ましくは、アクリル系水分散型粘着剤、より具体的には、アクリル系ポリマーを主成分とするアクリル系水分散型ポリマーであって、好ましくは、後述する乳化剤を含有するものが用いられる。アクリル系水分散型ポリマーは、優れた粘着性および耐候性を発現することができる。
アクリル系水分散型ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分の重合により得られるアクリル系ポリマーが、水に分散している水分散型のポリマーであって、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー成分を、後述する乳化剤で乳化重合することによって製造することができる。このように製造すれば、乳化剤を含有する粘着成分を、簡易かつ効率的に製造することができる。
(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルであって、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
CH=CR1COOR2 (1)
(式中、R1は水素またはメチル基を、R2は炭素数1〜17の直鎖または分岐のアルキル基を示す。)
R2としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルへキシル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、ステアリル基などが挙げられる。
より具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
これら(メタ)アクリル酸エステルは、適宜、単独または併用して用いられる。例えば、アクリル酸ブチルを単独で用いたり、あるいは、アクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとを併用することができ、そのような場合には、アクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとの重量割合が、それぞれ0/100〜55/45(例えば、5/95〜60/40)の範囲で用いられる。
また、(メタ)アクリル酸エステルの配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、80重量部以上(例えば85〜99.8重量部)、好ましくは、85重量部以上(例えば85〜99.5重量部)、さらに好ましくは、90重量部以上(例えば90〜99.0重量部)である。
また、モノマー成分には、熱架橋させるための架橋点を導入すべく、通常、官能基を含有する官能基含有単量体(熱架橋性官能基含有単量体)が含まれている。このような官能基含有単量体を共重合することによって、被着体に対する粘着力の向上を図ることができる。
このような官能基含有単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有単量体またはその酸無水物、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチルなどの水酸基含有単量体、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのグリシジル基含有単量体、その他、(メタ)アクリロニトリル、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
これら官能基含有単量体は、適宜、単独または併用して用いられる。また、官能基含有単量体の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル100重量部に対して、例えば、0.5〜12重量部、好ましくは、1〜8重量部である。また、官能基含有単量体としては、これらの中でも、アクリル酸やメタクリル酸などのカルボキシル基含有単量体またはその酸無水物などが好ましく用いられる。
さらに、モノマー成分には、例えば、凝集力などの種々の特性の向上を図るべく、必要に応じて、その他に、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な共重合性単量体が含まれていてもよい。このような共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、例えば、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物、例えば、シクロペンチルジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの環式アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類などが挙げられる。
これら共重合性単量体は、適宜、単独または併用して用いられる。また、共重合性単量体の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル100重量部に対して、例えば、0〜30重量部、好ましくは、0〜15重量部である。
そして、アクリル系水分散型ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを主成分として、その目的および用途によって、適宜、上記した種々の単量体が含まれるモノマー成分を、特に制限されないが、上記したように、乳化重合することによって得ることができる。
乳化重合は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを主成分として含むモノマー成分とともに、重合開始剤、乳化剤、必要に応じて連鎖移動剤などを、水中において適宜配合して重合すればよく、より具体的には、例えば、一括重合法、連続滴下重合法、分割滴下重合法などの公知の乳化重合法を採用することができる。なお、反応条件などは、適宜選択されるが、重合温度は、例えば、20〜100℃程度である。
重合開始剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知のラジカル重合開始剤が用いられる。例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)などのアゾ系開始剤、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、例えば、フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤、例えば、芳香族カルボニル化合物などのカルボニル系開始剤、例えば、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせなどのレドックス系開始剤などが挙げられる。
これら重合開始剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、重合開始剤の配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.005〜1重量部程度である。
乳化剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知の乳化剤が用いられる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤、その他、例えば、プロペニル基などを導入したラジカル重合性の乳化剤などが挙げられる。
これら乳化剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、乳化剤の配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.2〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部程度である。
連鎖移動剤は、必要により、共重合体の分子量を調節するものであって、乳化重合に通常使用される連鎖移動剤が用いられ、例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルへキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノ−ルなどのメルカプタン類などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、連鎖移動剤の配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.001〜0.5重量部程度である。
そして、このような乳化重合によって、乳化剤を含み、アクリル系ポリマーが水に分散されているアクリル系水分散型ポリマー、すなわち、乳化剤を含む粘着成分を得ることができる。
なお、乳化剤を含むアクリル系水分散型ポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分を、乳化重合以外の方法によって重合した後に、上記した乳化剤により、水に分散させるようにして得ることもできる。
また、粘着成分には、その目的および用途に応じて、必要により、架橋剤や水分散型粘着付与樹脂など、公知の添加剤を適宜配合してもよい。
架橋剤としては、粘着剤に通常配合される公知の架橋剤が用いられ、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。なお、架橋剤は、油溶性または水溶性など、特に制限されるものではない。これら架橋剤は、適宜、単独または併用して用いられ、その配合量は、例えば、粘着成分の固形分(主としてモノマー成分)100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部程度である。
水分散型粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、ロジンフェノール系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂、エラストマーなどが挙げられる。これら水分散型粘着付与樹脂は、適宜、乳化剤を用いて、水分散させて用いることができる。また、これらは、単独または併用して用いられ、その配合量は、例えば、粘着成分の固形分(主としてモノマー成分)100重量部に対して、例えば、1〜100重量部程度である。
また、粘着成分には、安定化を図るべく、アンモニアのような塩基を用いて、そのpHを、例えば、7〜9、好ましくは、7〜8に調整することが好ましい。
また、粘着成分には、その目的および用途に応じて、粘着剤に通常添加される、例えば、老化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、次に述べる金属水酸化物以外の難燃剤などの添加剤を、適宜添加してもよい。
なお、このようにして得られる粘着成分の固形分は、例えば、水などの溶媒(揮発分を含む)を蒸発させた残留成分の、粘着成分の全重量に対する重量割合であって、上記したアクリル系水分散型ポリマーなどの場合には、主としてモノマー成分(その他、不揮発性成分を含む)からなり、粘着成分100重量部に対して、例えば、20〜80重量部、好ましくは、30〜70重量部である。
本発明において、高分子界面活性剤としては、分子内にカルボキシル基を有し、そのカルボキシル基含有量が、例えば、4〜12mmol/g、分散安定性を考慮すると、好ましくは、4.2〜8.0mmol/g、さらに好ましくは、4.5〜6.0mmol/gのものが用いられる。
カルボキシル基含有量が4mmol/g未満になると、水酸化アルミニウムの粘着成分に対する吸着および反発の効果を付与することができず、機械的安定性が不良となる。また、カルボキシル基含有量が12mmol/gを超えると、市販品として入手が困難となり、実用的でない。
なお、高分子界面活性剤のカルボキシル基含有量は、中和滴定による定量によって、求めることができる。
このような高分子界面活性剤としては、例えば、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、アクリル酸/マレイン酸共重合体系、スチレン/マレイン酸共重合体系、スルホン酸系、イソブチレン/マレイン酸共重合体系、ポリカルボン酸塩系の高分子界面活性剤などが挙げられる。好ましくは、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、アクリル酸/マレイン酸共重合体系、スチレン/マレイン酸共重合体系の高分子界面活性剤、さらに好ましくは、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、アクリル酸/マレイン酸共重合体系の高分子界面活性剤が挙げられる。
また、このような高分子界面活性剤は、市販品を用いることができ、そのような市販品として、例えば、ポリアクリル酸系高分子界面活性剤として、日本触媒社製「アクアリック」シリーズ、東亞合成社製「アロン」シリーズ、第一工業製薬社製「シャロール」シリーズなどが挙げられる。また、ポリメタクリル酸系高分子界面活性剤として、Rhom&Haas社製「プライマル」シリーズなどが挙げられる。また、アクリル酸/マレイン酸共重合体系高分子界面活性剤として、日本触媒社製「アクアリック」シリーズ、花王社製「ポイズ」シリーズなどが挙げられる。また、ポリカルボン酸塩系高分子界面活性剤として、花王社製「デモール」シリーズ、サンノプコ社製「SNディスパーサント」シリーズ、「ノプコサント」シリーズ、「ノプコスパース」シリーズ、旭電化社製「アデカコール」シリーズなどが挙げられる。
より具体的には、ポリアクリル酸系高分子界面活性剤として、例えば、日本触媒社製「アクアリックDL―40」(カルボキシル基含量9.2mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックDL―365」(カルボキシル基含量9.1mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックDL―453」(カルボキシル基含量9.3mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックDL―522」(カルボキシル基含量9.1mmol/g)、東亞合成社製「アロンA−20U」(カルボキシル基含量8.9mmol/g)、東亞合成社製「アロンA−208」(カルボキシル基含量6.5mmol/g)、東亞合成社製「アロンA−30SL」(カルボキシル基含量9.8mmol/g)、第一工業製薬社製「シャロールAN−103P」(カルボキシル基含量8.4mmol/g)、「シャロールAH−103P」(カルボキシル基含量7.8mmol/g)が挙げられる。また、ポリメタクリル酸系高分子界面活性剤として、例えば、Rhom&Haas社製「プライマル850−FF」(カルボキシル基含量7.8mmol/g)が挙げられる。また、アクリル酸/マレイン酸共重合体系高分子界面活性剤として、例えば、日本触媒社製「アクアリックTL−37」(カルボキシル基含量6.4mmol/g)、「アクアリックTL−213」(カルボキシル基含量6.7mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックTL−300」(カルボキシル基含量7.2mmol/g)、花王社製「ポイズ521」(カルボキシル基含量4.7mmol/g)、「ポイズ530」(カルボキシル基含量8.5mmol/g)、花王社製「ポイズ532A」(カルボキシル基含量7.9mmol/g)が挙げられる。また、ポリカルボン酸塩系高分子界面活性剤として、例えば、花王社製「デモールP」(カルボキシル基含量9.1mmol/g)、花王社製「デモールST」(カルボキシル基含量4.0mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5468」(カルボキシル基含量5.9mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5034」(カルボキシル基含量7.0mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5041」(カルボキシル基含量8.8mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5045」(カルボキシル基含量5.7mmol/g)、サンノプコ社製「ノプコサントR」(カルボキシル基含量8.3mmol/g)、サンノプコ社製「ノプコスパース44−C」(カルボキシル基含量8.6mmol/g)、旭電化社製「アデカコール W−304」(カルボキシル基含量8.0mmol/g)などが挙げられる。
高分子界面活性剤の配合量は、次で詳述する金属水酸化物100重量部に対して、例えば、0.01〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部である。
本発明において、金属水酸化物は、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、珪酸、水酸化鉄、水酸化銅、水酸化錫、水酸化チタンなどが挙げられる。好ましくは、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが挙げられる。また、これら金属水酸化物は、適宜、単独または併用して用いられる。
なお、このような金属水酸化物は、その平均粒子径が、20μm以下であることが好ましい。平均粒子径が20μm以下であれば、後述する粘着層の形成において、良好な表面平滑性を確保することができる。なお、平均粒子径は、レーザ散乱式粒度分布計で測定し、屈折率1.2にて解析したときのメジアン径として求められる。
また、金属水酸化物の配合量は、粘着成分の固形分100重量部に対して、100〜300重量部、好ましくは、100〜250重量部である。100重量部未満であると、十分な難燃性を得ることができず、また、300重量部を超えると、水賦活性を得ることができない。
そして、本発明の粘着組成物は、上記した乳化剤を含む粘着成分と高分子界面活性剤と金属水酸化物とを、上記した重量割合で配合することにより、得ることができる。
粘着成分と高分子界面活性剤と金属水酸化物とを配合するには、特に制限されないが、例えば、まず、金属水酸化物を、高分子界面活性剤を用いて水に分散させて、金属水酸化物の水分散液を調製し、次いで、その水分散液を粘着成分に配合して、攪拌混合すればよい。
金属水酸化物の水分散液の調製には、上記した高分子界面活性剤の他、上記した乳化剤を用いることできる。
水の配合量は、金属水酸化物100重量部に対して、例えば、10〜1000重量部、好ましくは、20〜100重量部である。
そして、金属水酸化物の水分散液は、金属水酸化物および高分子界面活性剤を、水中において適宜配合し、攪拌混合することにより、調製することができる。
その後、このようにして調製された金属水酸化物の水分散液を、上記した粘着成分に配合して、攪拌混合することにより、本発明の粘着組成物を得る。
なお、本発明では、このように、金属水酸化物を、乳化剤を含む水分散液として調製し、その水分散液を粘着成分に配合する場合には、粘着成分には、予め乳化剤が含まれていなくてもよい。
このようにして得られる本発明の粘着組成物は、粘着成分と乳化剤と金属水酸化物とを含んでいるので、乳化剤と金属水酸化物との共存によって、水の存在下で粘着性が発現する水賦活性を得ることができる。そのため、本発明の粘着組成物では、このような水賦活性の発現によって、難燃性付与の効果が十分に発現するように、金属水酸化物の配合量を多くしても、優れた粘着性を発現することができる。また、金属水酸化物は、環境安全性に優れるため、本発明の粘着組成物において、難燃剤として、金属水酸化物のみを配合した場合には、より一層の環境安全性の向上を図ることができる。
従って、本発明の粘着組成物からなる粘着層を備える、本発明の粘着シートは、難燃性および粘着性が共に優れる粘着シートとして、電子機器、家電機器、車両、住宅建材などの各種分野において有効に用いられる。
次に、本発明の粘着シートの一実施形態について、図1を参照して説明する。
図1において、この粘着シート1は、上記した本発明の粘着組成物からなる粘着層2が、基材3上に積層されている。
基材3としては、特に制限されず、粘着シートに通常使用される基材が用いられ、例えば、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム類、例えば、クラフト紙などの紙類、例えば、綿布、スフ布などの布類、例えば、ポリエステル不織布、ビニロン不織布などの不織布類、例えば、金属箔などが用いられる。なお、プラスチックフィルム類は、無延伸フィルムおよび延伸(一軸延伸または二軸延伸)フィルムの何れをも用いることができる。また、基材3において、粘着組成物の塗布面には、通常使用される下塗剤の下塗処理や、コロナ放電方式などによる表面処理が施されていてもよい。基材3の厚みは、その目的および用途など応じて適宜選択されるが、例えば、10〜500μm程度である。
本発明の粘着組成物からなる粘着層2を、基材3上に積層するには、特に制限されず、本発明の粘着組成物を基材3上に塗布して、加熱乾燥すればよい。塗布には、公知の塗布方法が用いられ、例えば、コーターを用いて、本発明の粘着組成物を基材3上に塗布した後、加熱により乾燥させることによって、本発明の粘着組成物を粘着層2として積層形成することができる。
コーターとしては、特に制限されず、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどの粘着層2の積層に通常使用されるコーターが用いられる。
また、このようなコーターによる塗布において、乾燥後の粘着層2の厚みが、例えば、10〜100μm程度となるように塗布される。
次いで、加熱することによって粘着層2を形成する。加熱は、公知の方法によって、例えば、50〜200℃、好ましくは、80〜160℃程度で加熱する。
そして、粘着シート1は、特に制限されないが、例えば、このように基材3上に粘着層2を積層して、必要により、さらに、剥離ライナー4を貼着した後に、巻回することによって得ることができる。なお、剥離ライナー4としては、特に制限されず、粘着シートに通常使用される剥離ライナーが用いられ、例えば、薄葉基材の片面あるいは両面にシリコーン系剥離剤からなる剥離剤が積層されているものなどが用いられる。また、その厚みは、特に制限されないが、例えば、15μm以上、好ましくは、25〜500μm程度である。
より具体的には、粘着シート1は、図1に示すように、基材3の片面に粘着層2を積層するとともに、その粘着層2に剥離ライナー4を貼着して、巻回することによって得ることができる。
なお、上記の方法において、剥離ライナー4上に、上記と同様に、本発明の粘着組成物を塗布して、加熱乾燥することにより、粘着層2を積層した後、その粘着層2を、基材3上に貼着してもよい。
また、例えば、図2に示すように、基材3の両面に粘着層2を積層するとともに、基材3の両面に積層された各粘着層2に、ライナー4をそれぞれ貼着して、巻回することによっても得ることができる。
なお、この場合にも、各剥離ライナー4上に、上記と同様に、本発明の粘着組成物を塗布して、加熱乾燥することにより、粘着層2をそれぞれ積層した後、各粘着層2を、基材3の両面にそれぞれ貼着してもよい。
なお、本発明の粘着シートは、上記の形態にかかわらず、テープ、シート、フィルムなど種々の形態として用いられ、また、巻回せずとも、その目的および用途によっては、種々の形態のまま保管および使用できる。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
製造例1(アクリル系水分散型ポリマーの調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル70部、アクリル酸2−エチルヘキシル30部、アクリル酸3部、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越シリコーン株式会社製)0.05部、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド0.1部、1−ドデカンチオール0.05部を、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム2.0部を添加した水100部に加えて、60℃にて7時間重合した。重合後、10%アンモニア水を添加して、pH8に調整することにより、アクリル系水分散型ポリマーを得た。
製造例2(水酸化アルミニウム水分散液の調製)
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.2μm、BF013、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(ポイズ521、花王社製)2部を添加した水45部に加えて、高速攪拌機にて3000min−1で10分間攪拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
製造例3(アクリル系溶剤型ポリマーの調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル70部、アクリル酸2−エチルヘキシル30部、アクリル酸3部、ベンゾイルパーオキシド0.2部、トルエン100部を加え、60℃にて7時間重合し、アクリル系溶剤型ポリマーを得た。
実施例1
製造例1で得られたアクリル系水分散型ポリマーに、水酸化アルミニウム水分散液を、アクリル系水分散型ポリマーの固形分100部に対して水酸化アルミニウムが100部となる重量割合で配合し、混合することにより、粘着組成物を得た。
得られた粘着組成物を、シリコーン系剥離剤が塗布されている剥離ライナー(厚さ135μm、SLB−80W5D、カイト化学工業社製)の片面(剥離剤塗布面)に塗布し、100℃で3分間乾燥して、厚さ70μmの粘着層を形成した。次いで、得られた粘着層を、不織布(PR−14、日本板紙社製)の両面に貼着することにより、両面貼着シート(図2参照)を得た。
実施例2
製造例1で得られたアクリル系水分散型ポリマーに、水酸化アルミニウム水分散液を、アクリル系水分散型ポリマーの固形分100部に対して水酸化アルミニウムが150部となる重量割合で配合し、混合することにより、粘着組成物を得た。
その後、実施例1と同様の方法によって、両面貼着シート(図2参照)を得た。
比較例1
製造例2で得られた水酸化アルミニウム水分散液を配合をせず、製造例1で得られたアクリル系水分散型ポリマーのみを粘着組成物として用いて、実施例1と同様の方法によって、両面貼着シート(図2参照)を得た。
比較例2
製造例1で得られたアクリル系水分散型ポリマーに、水酸化アルミニウム水分散液を、アクリル系水分散型ポリマーの固形分100部に対して水酸化アルミニウムが50部となる重量割合で配合し、混合することにより、粘着組成物を得た。
その後、実施例1と同様の方法によって、両面貼着シート(図2参照)を得た。
比較例3
製造例1で得られたアクリル系水分散型ポリマーに、水酸化アルミニウム水分散液を、アクリル系水分散型ポリマーの固形分100部に対して水酸化アルミニウムが400部となる重量割合で配合し、混合することにより、粘着組成物を得た。
その後、実施例1と同様の方法によって、両面貼着シート(図2参照)を得た。
比較例4
製造例3で得られたアクリル系溶剤型ポリマーに、水酸化アルミニウム水分散液を、アクリル系溶剤型ポリマーの固形分100部に対して水酸化アルミニウムが150部となる重量割合で配合し、高速攪拌機にて3000min−1で10分間攪拌混合した後、イソシアネート系架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン社製)2部を添加することにより、粘着組成物を得た。
その後、実施例1と同様の方法によって、両面貼着シート(図2参照)を得た。
評価
1)酸素指数
各実施例および各比較例で得た両面貼着シートについて、JIS K7201に準拠して、酸素指数を測定した。その結果を表1に示す。酸素指数は、25以上を合格とした。
2)常態粘着力
各実施例および各比較例で得られた両面粘着テープを、ポリエステルフィルム(ルミラーS−10、♯38、東レ社製)の片面に貼着し、その後、幅20mm、長さ100mmに切断して、試験片を作製した。
次いで、各試験片を、ポリプロピレン板の片面に、重さ2kgのゴムローラを1往復させるようにして圧着させ、23℃下に30分放置後、23℃、65%RH雰囲気中にて剥離に要する力を測定(180度ピール、剥離速度300mm/分)することにより、常態粘着力を求めた。その結果を表1に示す。
3)湿度下粘着力
各実施例および各比較例で得られた両面粘着テープを、ポリエステルフィルム(ルミラーS−10、♯38、東レ社製)の片面に貼着し、その後、幅20mm、長さ100mmに切断して、試験片を作製した。
次いで、各試験片を、ポリプロピレン板の片面に、重さ2kgのゴムローラを1往復させるようにして圧着させ、40℃、92%RH下に7日間放置した。その後、各試験片を取り出して、23℃、65%RH雰囲気中にて60分放置後、同一雰囲気にて剥離に要する力を測定(180度ピール、剥離速度300mm/分)することにより、湿度下粘着力を求めた。その結果を表1に示す。湿度下粘着力は、5N/20mm以上を合格とした。
Figure 0004799824
表1に示すように、各実施例は、酸素指数、常態粘着力および湿度下粘着力のいずれも、良好な結果を示している。一方、各比較例は、酸素指数、常態粘着力および湿度下粘着力のいずれかが、不良であることがわかる。
すなわち、金属酸化物が配合されない比較例1では、酸素指数および湿度下粘着力が不良であり、金属酸化物の配合量が少ない比較例2では、酸素指数が不良であり、金属酸化物の配合量が多い比較例3では、湿度下粘着力が不良であり、乳化剤が配合されない比較例4では、湿度下粘着力が不良であることがわかる。
本発明の粘着シートの一実施形態(基材の片面に粘着層が積層され、その粘着層にライナーが貼着された状態で巻回されている態様)を模式的に示す断面図である。 本発明の粘着シートの他の実施形態(基材の両面に粘着層が積層され、両方の粘着層に剥離ライナーが貼着された状態で巻回されている態様)を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 粘着シート
2 粘着層
3 基材
4 剥離ライナー

Claims (8)

  1. 粘着成分と乳化剤と分子内にカルボキシル基を有する高分子界面活性剤と金属水酸化物とを含有し、
    前記高分子界面活性剤におけるカルボキシル基含有量が、4〜12mmol/gであり、
    前記粘着成分の固形分100重量部に対して前記金属水酸化物を100〜300重量部の割合で、含有することを特徴とする、粘着組成物。
  2. 乳化剤を含む粘着成分と分子内にカルボキシル基を有する高分子界面活性剤と金属水酸化物とを含有し、
    前記高分子界面活性剤におけるカルボキシル基含有量が、4〜12mmol/gであり、
    前記粘着成分の固形分100重量部に対して前記金属水酸化物を100〜300重量部の割合で、含有することを特徴とする、粘着組成物。
  3. 前記乳化剤を含有する前記粘着成分と、
    前記金属水酸化物を、前記高分子界面活性剤を用いて水に分散させることにより調製される水分散液と
    を配合することにより得られることを特徴とする、請求項1または2に記載の粘着組成物。
  4. 前記高分子界面活性剤が、アクリル酸/マレイン酸共重合体系であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着組成物。
  5. 前記金属水酸化物が、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の粘着組成物。
  6. 前記粘着成分が、アクリル系ポリマーを主成分とすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の粘着組成物。
  7. 前記アクリル系ポリマーが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー成分を、前記乳化剤で乳化重合することにより得られ、
    前記粘着成分が、前記アクリル系ポリマーが水に分散されている水分散型ポリマーを含んでいることを特徴とする、請求項6に記載の粘着組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の粘着組成物からなる粘着層を備えていることを特徴とする、粘着シート。
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