JPH05113671A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH05113671A
JPH05113671A JP27427991A JP27427991A JPH05113671A JP H05113671 A JPH05113671 A JP H05113671A JP 27427991 A JP27427991 A JP 27427991A JP 27427991 A JP27427991 A JP 27427991A JP H05113671 A JPH05113671 A JP H05113671A
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JP
Japan
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group
repeating structural
binder
polycarbonate resin
photosensitive layer
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Application number
JP27427991A
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English (en)
Inventor
Ryoko Aso
涼子 麻生
Michio Kawai
道生 川井
Osamu Murakami
修 村上
Mamoru Rin
護 臨
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Priority to US07/965,929 priority patent/US5292607A/en
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性基体上に、光導電性物質及びバインダ
ー樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体におい
て、バインダー樹脂として、重量平均分子量が150,
000以上であり、かつ下記一般式で表わされる繰返し
構造単位を有するポリカーボネート樹脂を含有する電子
写真感光体。 【化1】 【効果】 感度、帯電性の変動が少なく、機械的特性に
優れているため、クリーニングブレードによる膜減りも
最小限に抑えられ、コピー画像に影響を及ぼすような表
面傷も非常に入りにくく従って耐久性が極めて良好であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関する
ものである。詳しくは、特定の平均分子量を持つポリカ
ーボネート樹脂をバインダーとして使用した電子写真感
光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の感光層にはセレン、硫
化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系の光導性物質が広く
用いられていた。しかしながら、セレン、硫化カドミウ
ムは毒物として回収が必要であり、セレンは熱により結
晶化するため耐熱性に劣り、硫化カドミウム、酸化亜鉛
は耐湿性に劣り、又、酸化亜鉛は耐刷性がないなどの欠
点を有しており、新規な感光体の開発につき努力が続け
られている。
【0003】最近は、有機系の光導電性物質を電子写真
感光体の感光層に用いる研究が進み、そのいくつかが実
用化された。有機系の光導電性物質は無機系のものに比
し、軽量である、成膜が容易である、感光体の製造が容
易である、種類によっては透明な感光体を製造できる等
の利点を有する。このように多くの利点を有しながら、
有機系の光導電性物質が電子写真感光体として広く用い
られなかったのは、感度及び耐久性の点で無機系のもの
に劣るためであった。
【0004】最近は、電荷キャリヤーの発生と移動の機
能を別々の化合物に分担させる、いわゆる機能分離型
(積層型)の感光体が高感度化に有効であることから、
開発の主流となっており、このタイプによる有機系感光
体の実用化も行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、現在実用化され
ている積層型感光体は、特に耐久性において無機系の感
光体に劣っている。その耐久性を決める要因の一つとし
て物理的な特性が挙げられる。すなわち、トナーによる
現像、紙との摩擦、方法によって負荷は異なるがクリー
ニング部材による摩擦等の実用上の負荷によって磨耗や
表面傷が生じやすいという欠陥を有しているため、実用
上は限られた耐刷性能にとどまっているのが現状であ
る。一般に積層型感光体の場合、この様な負荷を受ける
のは電荷移動層である。電荷移動層は通常バインダー樹
脂と電荷移動材料からなっており、実質的に強度を決め
るのはバインダー樹脂であるが、電荷移動材料のドープ
量が相当多いため十分な機械的強度を持たせるに至って
いない。
【0006】これまで電荷移動層のバインダー樹脂とし
ては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエン等のビニ
ル化合物の重合体および共重合体、ポリビニルアセター
ル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、
ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース
エステル、セルロースエーテル、フエノキシ樹脂、けい
素樹脂、エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂や種々の熱硬化
性樹脂が用いられてきている。数あるバインダー樹脂の
中ではポリカーボネート樹脂が比較的優れた性能を有し
ており、これまで種々のポリカーボネート樹脂が開発さ
れ実用に供されている。
【0007】しかしながら、この様なポリカーボネート
では、電子写真プロセスで使おうとする場合、耐磨耗性
や耐擦傷性等、特に耐磨耗性が不十分な場合が多く、よ
り耐磨耗性に優れたバインダー樹脂が望まれているのが
現状である。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、高
耐久性の電子写真感光体を提供するバインダー樹脂につ
いて鋭意研究したところ、特定のポリカーボネート樹脂
が十分な機械的性能を有していることを見出し本発明に
到達した。すなわち、本発明の要旨は、導電性支持体上
に、光導電性物質及びバインダー樹脂を含有する感光層
を有する電子写真感光体において、該感光層がバインダ
ー樹脂として、重量平均分子量が150,000以上で
あり、かつ下記一般式〔I〕で表される繰り返し構造単
位を有するポリカーボネート樹脂を含有することを特徴
とする電子写真感光体に存する。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 及びR8 は、それぞれ独立して、水素原子、
低級アルキル基、ハロゲン原子または置換基を有してい
てもよい芳香族基を表す。またR9 及びR10は、それぞ
れ独立して、水素原子、低級アルキル基または置換基を
有していてもよい芳香族基を表し、R9 及びR10は連結
して環を形成してもよい。)以下、本発明を詳細に説明
する。
【0011】本発明の電子写真感光体は、上記一般式
〔I〕で表される繰り返し構造単位を1種または2種以
上有し、かつそのポリマーの重量平均分子量が150,
000以上であるポリカーボネート樹脂を含有する感光
層を有する。前記一般式〔I〕において、R1 、R2
3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 は、それぞれ独
立して、水素原子;メチル基、エチル基、イソプロピル
基等の低級アルキル基;塩素、臭素等のハロゲン原子;
フェニル基、ナフチル基、トリル基等の置換基を有して
いてもよい芳香族基を表す。これらのうち、水素原子、
メチル基、塩素原子及びフェニル基のいずれかとするこ
とが好ましい。
【0012】R9 及びR10は、それぞれ独立して、水素
原子;メチル基、エチル基、プロピル基等の低級アルキ
ル基;フェニル基、ナフチル基、トリル基等の置換基を
有していてもよい芳香族基をを表し、またR9 及びR10
は、連結してシクロヘキサン等の環を形成してもよい。
これらのうち、水素原子、メチル基、フェニル基及び連
結してシクロヘキサン環を形成する場合が好ましい。
【0013】以下に本発明の前記一般式〔I〕で表わさ
れる繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂の
具体例を示す。以下の具体例においては、繰返し構造単
位における置換基のみを示すが、特に記載がなければ、
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8
水素原子であるものとする。
【0014】又、以下の具体例において、ポリカーボネ
ート樹脂が一般式〔I〕で表わされる繰返し構造単位を
2種以上有するものである場合は、繰返し構造単位
(1)及び繰り返し構造単位(2)等として、それぞれ
の構造を表わすものとする。 (1)R9 及びR10 ; メチル基 (2)R1 、R5 、R9 及びR10 ; メチル基 (3)R1 、R3 、R5 、R7 、R9 及びR10 ; メ
チル基 (4)R1 及びR5 ; エチル基 R9 及びR10 ; メチル基 (5)R1 及びR5 ; イソプロピル基 R9 及びR10 ; メチル基 (6)R1 及びR5 ; クロロ基 R9 及びR10 ; メチル基 (7)R1 及びR5 ; フェニル基 R9 及びR10 ; メチル基 (8)R1 及びR5 ; メチル基 R9 及びR10 ; エチル基 (9)R1 、R5 及びR9 ; メチル基 R10 ; エチル基 (10)R9 ; メチル基 R10 ; フェニル基 (11)R9 ; 水素原子 R10 ; フェニル基 (12)R9 ; エチル基 R10 ; フェニル基 (13)R1 、R5 及びR9 ; メチル基 R10 ; フェニル基 (14)R9 及びR10 ; 連結してシクロヘキサ
ン環を形成 (15)R1 及びR5 ; メチル基 R9 及びR10 ; 連結してシクロヘキサン環を
形成 (16)繰返し構造単位(1) R1 、R5 、R9 及びR10;メチル基 繰返し構造単位(2) R9 ;メチル基 R10 ;フェニル基 (17)繰返し構造単位(1) R1 、R5 、R9 及びR10;メチル基 繰返し構造単位(2) R9 及びR10 ;メチル基 (18)繰返し構造単位(1) R1 及びR5 ;フェニル基 R9 及びR10 ;メチル基 繰返し構造単位(2) R9 ;メチル基 R10 ;フェニル基 (19)繰返し構造単位(1) R1 、R5 、R9 及びR10;メチル基 繰返し構造単位(2) R1 5 及びR9 ;メチル基 R10 ;フェニル基 (20)繰返し構造単位(1) R9 及びR10 ;メチル基 繰返し構造単位(2) R9 ;メチル基 R10 ;フェニル基 (21)繰返し構造単位(1) R9 及びR10 ;連結してシクロヘキサン環を形成 繰返し構造単位(2) R9 ;メチル基 R10 ;フェニル基 (22)繰返し構造単位(1) R1 及びR5 ;メチル基 R9 及びR10 ;連結してシクロヘキサン環を形成 繰返し構造単位(2) R9 ;メチル基 R10 ;フェニル基 (23)繰返し構造単位(1) R9 及びR10 ;メチル基 繰返し構造単位(2) R9 及びR10 ;連結してシクロヘキサン環を形成 (24)繰返し構造単位(1) R1 、R5 、R9 及びR10; メチル基 繰返し構造単位(2) R9 及びR10 ;連結してシクロヘキサン環を形成
【0015】本発明に用いるポリカーボネート樹脂は下
記一般式(II)で示されるビスフェノール化合物を用い
て、常法に従い合成することができる。勿論、分子量を
上げるため重合時には触媒を用いる或は重合停止剤を用
いない等の重合を促進させる処置を用いなければならな
い。
【0016】
【化3】
【0017】但し、R1 〜R10は前記一般式(I)中と
同一の意義を有する。本発明の電子写真感光体は、好ま
しくは、バインダー樹脂として上記一般式〔I〕で表さ
れる繰り返し構造単位を有し、かつそのポリマーの重量
平均分子量が150,000以上であるポリカーボネー
ト樹脂を主体として含有する感光層を有する。
【0018】一般式〔I〕で表される繰り返し構造単位
を有するポリカーボネート樹脂は感光層用バインダーと
してきわめてすぐれた性能を示す。特に電荷移動材料と
ともに電荷移動媒体として用いた場合には特に耐久性に
すぐれた感光体を与える。電子写真感光体の感光層の形
態としては種々のものか知られているが、本発明の電子
写真感光体の感光層としてはそのいずれであってもよ
い。例えば、バインダー中に電荷移動材料と必要に応じ
増感剤となる色素や電子吸引性化合物を添加した感光
層、光を吸収すると極めて高い効率で電荷キャリヤーを
発生する光導電性粒子と電荷移動材料をバインダー中に
添加した感光層、電荷移動材料とバインダーからなる電
荷移動層と光を吸収すると極めて高い効率で電荷キャリ
ヤーを発生する光導電性粒子からなるあるいはこれとバ
インダーとからなる電荷発生層を積層した感光層等が挙
げられる。本発明のポリカーボネートはこれらのバイン
ダーのいずれに使用してもよい。特に本発明のポリカー
ボネートが効果的となるためには、電荷発生層上に本発
明のポリカーボネートを含有する電荷移動層を積層した
感光層が好ましい。
【0019】本発明の電子写真感光体は常法に従って上
記一般式〔I〕で表される繰り返し構造単位を有し、か
つそのポリマーの重量平均分子量が150,000以上
であるポリカーボネート樹脂を単独で、あるいはバイン
ダーとして優れた性能を有する公知のポリマーと混合し
て電荷移動材料と共に適当な溶剤中に溶解し、必要に応
じ光を吸収すると極めて高い効率で電荷キャリヤーを発
生する光導電性粒子、増感染料、電子吸引性化合物、あ
るいは、可塑剤、顔料その他の添加剤を添加して得られ
る塗布液を導電性支持体上に塗布、乾燥することにより
製造することができる。電荷発生層と電荷移動層の二層
からなる感光層の場合は、電荷発生層の上に上記塗布液
を塗布するか、上記塗布液を塗布して得られる電荷移動
層の上に電荷発生層を形成させることにより、製造する
ことができる。感光層の塗布方法は、浸漬塗布法、スプ
レー塗布法、マルチノズル塗布法、バーコート法等のう
ちどれを用いてもよいが、本発明のポリカーボネート樹
脂の溶液が高粘度であるため、溶液の濃度を上げること
が困難であり、均一な膜厚の感光層を形成するために
は、スプレー塗布法或はマルチノズル塗布法を用いる場
合が好ましい。
【0020】混合して用いるバインダーとしては、スチ
レン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、ブタジエン等のビニル化合物の
重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリウレタン、セルロースエステル、セ
ルロースエーテル、フエノキシ樹脂、けい素樹脂、エポ
キシ樹脂等の電荷移動材料と相溶性がある各種ポリマー
が挙げられる。
【0021】上述の各種バインダー樹脂の使用量は本発
明のポリカーボネートに対し、50重量部未満が好まし
い。電荷移動材料としては、2,4,6−トリニトロフ
ルオレノン、テトラシアノキジメタン、ジフェノキノン
誘導体等の電子吸引性物質、カルバゾール、インドー
ル、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサ
ジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、等の複素環
化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族ア
ミン誘導体、スチルベン誘導体、或はこれらの化合物か
らなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体などの電子
供与性物質が挙げられる。
【0022】バインダーの使用量は通常電荷移動材料に
対し、0.1〜30重量倍が好ましく、特に0.5〜1
0重量部の範囲が好ましい。電荷輸送層の膜厚は通常、
5μm〜50μm、好ましくは10μm〜45μmの範
囲で使用される。塗布液調整用の溶剤としてはテトラヒ
ドロフラン、1、4−ジオキサン等のエーテル類;メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N−ジメチル
ホルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリド
ン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;
酢酸エチル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート
等のエステル類;ジクロロエタン、クロロホルム等の塩
素化炭化水素などの電荷移動材料を溶解させる溶剤が挙
げられる。勿論これらの中からバインダーを溶解するも
のを選択する必要がある。
【0023】上記感光層に使用される光導電性粒子、染
料色素、電子吸引性化合物としてはいずれも周知のもの
が使用できる。光を吸収すると極めて高い効率で電荷キ
ャリヤーを発生する光導電性粒子としてはセレン、セレ
ンーテルル合金、セレン−ヒ素合金、硫化カドミウム、
アモルファスシリコン等の無機光導電性粒子;フタロシ
アニン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ、キナク
リドン、ペリレン系顔料、アントラキノン系顔料、アゾ
系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキ
スアゾ系顔料、シアニン系顔料等の有機光導電性粒子が
挙げられる。染料としては、トリフェニルメタン染料、
チアジン染料、キノン染料およびシアニン染料やピリリ
ウム塩、チアピリリウム塩、ベンゾピリリウム塩等が挙
げられる。また、電荷移動材料と電荷移動錯体を形成す
る電子吸引性化合物としては、キノン類、アルデヒド
類、トン類、酸無水物、シアノ化合物、フタリド類等の
電子吸引化合物が挙げられる。電荷発生層として用いる
場合には、上記光導電性粒子と必要に応じ本発明のポリ
カーボネートまたは上述の各種バインダー樹脂や電荷移
動材料、染料色素、電子吸引性化合物等を溶媒に溶解乃
至分散させて得られる塗布液を塗布乾燥した薄層、ある
いは前記光導電性粒子を蒸着等の手段により薄層とした
層が挙げられる。
【0024】更に、本発明の電子写真感光体の感光層は
成膜性、可とう性、塗布性、機械的強度を向上させるた
めに周知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリ
ング剤を含有していてもよい。このようにして形成され
る感光体にはまた、必要に応じ、接着層、中間層、透明
絶縁層等を有していてもよいことはいうまでもない。感
光層が形成される導電性支持体としては周知の電子写真
感光体に採用されているものがいずれも使用できる。具
体的には例えばアルミニウム、ステンレス、銅等の金属
ドラム、シートあるいはこれらの金属箔のラミネート
物、蒸着物が挙げられる。更に、金属粉末、カーボンブ
ラック、ヨウ化銅、高分子電解質等の導電性物質を適当
なバインダーとともに塗布して導電処理したプラスチッ
クフィルム、プラスチックドラム、紙、紙管等が挙げら
れる。また、金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維等
の導電性物質を含有し、導電性となったプラスチックの
シートやドラムが挙げられる。
【0025】
【発明の効果】特定の分子量のポリカーボネート樹脂を
含有してなる本発明の感光体は感度、帯電性の変動が少
なく、機械的特性に優れているため、クリーニングブレ
ードによる膜減りも最小限に抑えられ、コピー画像に影
響を及ぼすような表面傷も非常に入りにくく従って耐久
性が極めて良好である。
【0026】更に本発明感光体に含有せしめられるポリ
カーボネート樹脂は有機溶剤に対する溶解性が優れてお
り、1、4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等の非ハ
ロゲン系溶媒にたいしても高い溶解性を示し、これらの
溶媒を用いて塗布液の調整ができるため安全衛生上の問
題も少ない。またその溶液の経時安定性にも優れている
ため、感光体塗布時の欠陥発生が極めて少なくなるなど
感光体の生産性が大幅に向上する。
【0027】
【実施例】本発明を以下の実施例および比較例により更
に具体的に説明するが本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例によって限定されるものではない。な
お、以下の製造例、実施例中「部」とあるは「重量部」
を示す。
【0028】製造例 (イ)ポリカーボネートオリゴマーの製造 2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 100部 水酸化ナトリウム 50部 水 680部 塩化メチレン 330部
【0029】上記混合物は攪はん機付反応器に仕込み、
800rpmで攪はんした。これにホスゲン70部を4
0分の間に吹き込み反応を行った。反応終了後ポリカー
ボネートオリゴマーを含有する塩化メチレン溶液のみを
捕集した。得られたオリゴマーの塩化メチレン溶液の分
析結果は下記の通りであった。 オリゴマー濃度(注1) 28.6重量% 末端クロロホルメート基濃度(注2) 1.17規定 末端フェノール性水酸基濃度(注3) 0.12規定 注1)蒸発乾固させて測定した。 注2)アニリンと反応させて得られるアニリン塩酸塩を
0.2規定水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定した。 注3)四塩化チタン、酢酸溶液に溶解させた時の発色を
546nmで比色定量した。
【0030】 (ロ)具体例(1)に示すポリカーボネートの製造例 (イ)で得られたポリカーボネートオリゴマー溶液 100部 塩化メチレン 220部 を攪はん機付反応器に仕込み、800rpmで攪はんし
た。更に下記組成の水溶液を仕込み30分界面重合し、
更に塩化メチレン250部を加え2時間半界面重合を行
った。 水酸化ナトリウム 9部 トリエチルアミン 0.01部 水 70部
【0031】引続き反応混合物を分液し、ポリカーボネ
ート樹脂を含む塩化エチレン溶液を水酸化ナトリウム水
溶液、塩酸水溶液、脱塩水を用いて洗浄し、最後に塩化
メチレンを蒸発させて樹脂を取り出した。この樹脂の重
量平均分子量は507,300であった。ここでいう重
量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーにより測定されるポリスチレン換算の値である。
【0032】実施例1 下記構造式(1)で表わされるビスアゾ化合物10部を
150部の4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2に
加え、サンドグラインドミルにて紛砕分散処理を行っ
た。ここで得られた顔料分散液をポリビニルブチラール
(電気化学工業(株)製、商品名#6000−C)の5
%ジメトキシエタン溶液100部の混合液に加え、最終
的に固形分濃度4.0%の分散液を作製した。
【0033】この様にして得られた分散液に、表面が鏡
面仕上げされた外径80mm、長さ348mm、肉厚
1.0mmのアルミシリンダーを浸漬塗布しその乾燥肉
厚が0.4g/m2 となるように電荷発生層を設けた。
次にこのアルミシリンダー上に下記構造式(2)で表わ
されるヒドラゾン化合物95部と下記構造式(3)で表
わされるシアノ化合物2.5部
【0034】
【化4】
【0035】及び重量平均分子量が507,300の具
体例(1)に示すポリカーボネート樹脂100部をジオ
キサン、テトラヒドロフランの混合溶媒に溶解させた液
を塗布し、乾燥後の膜厚20μmとなるように電荷移動
層を設けた。この様にして得られた感光体を感光体Aと
する。
【0036】実施例2 重量平均分子量が298,400の具体例(1)に示す
ポリカーボネート樹脂を電荷移動層のバインダーとして
用いた以外は実施例1とすべて同様に行い、感光体Bを
作製した。
【0037】比較例1 重量平均分子量が80,000の具体例(1)に示すポ
リカーボネート樹脂を電荷移動層のバインダーとして用
いた以外は実施例1とすべて同様に行い、感光体Cを作
製した。
【0038】次にこれらの感光体を市販き複写機(シャ
ープ(株)製SF8800)に装着し、10万枚のコピ
ーテストを行った。この時の感光体の膜厚変化の測定結
果を表1に示す。表1の結果から明かなように感光体
A、Bは感光体Cに比べ膜減りが小さく、したがって、
膜減りによる電子写真特性の変化も少なかった。さら
に、感光体A、Bは10万枚のコピー後においても感度
の変化が少なく、良好な画像を与えた。
【0039】 感光体 A B C(比較例) 初期の感光体膜厚 20.0μm 20.0μm 20.0μm 10万枚コピー 後の感光体膜厚 18.4μm 18.0μm 16.0μm
【0040】以上の事より本発明の感光体は非常に優れ
た性能を有していることがわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臨 護 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に、光導電性物質及びバイ
    ンダー樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体に
    おいて、該感光層がバインダー樹脂として、重量平均分
    子量が150,000以上であり、かつ下記一般式
    〔I〕で表される繰り返し構造単位を有するポリカーボ
    ネート樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
    びR8 は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキル
    基、ハロゲン原子または置換基を有していてもよい芳香
    族基を表す。またR9 及びR10は、それぞれ独立して、
    水素原子、低級アルキル基または置換基を有していても
    よい芳香族基を表し、R9 及びR10は連結して環を形成
    してもよい。)
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