JPH05113022A - 二重床用床板とそれを用いた二重床 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 スラブの不陸をある程度吸収できる可撓性の
ある二重床用床板を提供すること、並びに、このような
床板を用いて簡単な施工のできる二重床を提供すること
を目的とする。 【構成】 この発明では、複数の薄板からなる三角形な
いし四角形の小片の、隣接する小片同志が一ないし複数
の巾狭い連結部で連結され、全体として三角形ないし四
角形の平板を形成して床板１とする。上記の二重床用床
板１を、構成する各小片の隅部全てが束２で支持された
状態で床面に敷き並べて二重床を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は二重床用床板とそれを
用いた二重床に関する。

【０００２】

【従来の技術と問題点】二重床を形成する場合、下地の
スラブが水平でなく、且つ、平坦に仕上がっていないの
が一般的であり、このため、従来床板の高さ調節に手間
が掛るのが一つの大きな問題であった。又、高さ調節を
しないで済むように床板を三角形にして三隅で床板を支
持する方法も用いられてきた。床板一枚一枚を小さくし
て、高さの違いが目立たないようにする方法もあるが、
小さな床板を多数施工するのは面倒であるし、一枚の重
量が軽いので不安定になる可能性があった。

【０００３】

【問題点を解決する手段】この発明は、このような小型
の床板を用いる問題点を解決することを目的とする。そ
のためにこの発明では、複数の薄板からなる三角形ない
し四角形の小片の、隣接する分片同志が一ないし複数の
巾狭い連結部で連結され、全体として三角形ないし四角
形の平板を形成して床板を形成するものである。二重床
を形成する場合には、このような床板の各小片の隅部全
てが、束で支持するように、床板を敷き並べるものであ
る。

【０００４】

【作用】この発明は以上のように構成されているので、
曲げる力が働いた場合には、連結部の個所である程度曲
げることが可能であるから、不陸を吸収することができ
る。又、小片は複数枚が何枚か集合されてある程度の大
きさになっているので、施工もそれ程面倒でなく、又、
バラバラになった小片とは違って不安定になることがな
い。

【０００５】

【実施例１】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図１に示すように、一辺３３ｃｍの正方形
の亜鉛メッキ鋼板１０を、縦横斜めの区割線１１で区割
して等しい大きさの８枚の二等辺三角形の小片１２を形
成する。図２に示すように、隣接する小片１２同志は、
それぞれ二本の連結部１３で繋ぎ、他の個所は切れ目１
４を施し、連結部部分以外は切り離して床板１を形成す
る。小片の各隅部１５は丸みを持たせておく。連結部１
３の上には屈折が容易になるようにプレス加工でもっ
て、区割線にそってＶ溝１６を付設しておく。

【０００６】図３に示すように、縦横１６．５ｃｍの間
隔で、碁盤目の交点のように束２をスラブ３の上に糊付
けして設置する。束２は軽量コンクリートからなる一辺
５ｃｍの立方体からなり、上面には緩衝材２１を貼り付
けておく。上記床板１の四隅が束２の上面の中央になる
ように、床板１を束２の上に敷き並べる。床板１の下、
束２と束２の間には配線空間４が形成される。このよう
に敷き並べると、束２の配置と小片の大きさとの関係か
ら、床板１を構成する各小片１２の全隅部１５は、全て
束２の上に載置されることになる。切れ目のある個所が
束と束との間に位置すると、床板の上に荷重の加わった
場合に屈折して仕舞うので都合が悪い。隅部が全部束の
上に載置されるとこのような問題はない。小片１２は四
角形でも勿論よいが、三角形にし、三隅を束で支持する
と非常に安定が良い。束２の高さに若干の不陸があって
も、床板１を構成するそれぞれの小片１２は、区割線１
１上である程度は屈折できるのでそれぞれを束２の上に
な染ませることができる。

【０００７】図４に示すように、床板１に接着剤５１を
用いて可撓性のあるシート状物５を貼り付けておいても
よい。連結部１３が比較的小さな力で切断されるように
構成しておくと、不陸のある場合の床板のな染みが更に
良く好都合である。

【０００８】尚、床板を構成する材料としては、強度・
加工性・コストなどの点から鋼板が最も適しているが、
これに規定されるものではなく、アルミないしアルミと
プラスチックの複合板、プラスチック単体などであって
もよい。又、小片の大きさとしては正方形の場合は一辺
が２０ｃｍ・三角形の場合には長い斜辺が３０ｃｍ以下
の大きさが望ましい。区別の方法に就いても、実施例に
限定されるものではない。

【発明の効果】この発明はこのように構成されているの
で、次のような特長を有する。 （１）床板は小片の集合で構成されており、巾の狭い連
結部で連結されているだけなので、力を加えた場合があ
る程度屈折できる。このため不陸を吸収することができ
る。 （２）小片は各隅部が支持されるので安定がよい。小片
を三角形に形成すると更に安定がよい。 （３）ある程度のスラブの不陸は吸収されるので、不陸
を構わずに工事ができるから施工性がよい。 （４）床板を取り除いて束と束の間に配線を行い、再び
床板を被せればよいので配線作業が非常に楽である。床
板を載置するだけで不陸の心配が不要である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 床板の形成過程を示す平面図である。

【図２】 床板の形成状況を示す平面図である。

【図３】 二重床の形成状況を示す平面図である。

【図４】 床板の他の一例を示す側面図である。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の薄板からなる三角形ないし四角形
   の小片の、隣接する小片同志が一ないし複数の巾狭い連
   結部で連結され、全体として三角形ないし四角形の平板
   を形成してなる、二重床床板。
2. 【請求項２】 連結部には、分片の区割線に沿った一な
   いし複数条のＶ字溝が付設されたことを特徴とした、請
   求項１記載の、二重床用床板。
3. 【請求項３】 薄板は、鋼板であることを特徴とした、
   請求項１ないし請求項２記載の、二重床用床板。
4. 【請求項４】 薄板の少なくとも片面には、可撓性のシ
   ート状物が付設されたことを特徴とした、請求項１ない
   し請求項３記載の、二重床用床板。
5. 【請求項５】 請求項１ないし請求項４記載の二重床用
   床板を、構成する各小片の隅部全てが束で支持された状
   態に床面に敷き並べてなる、二重床。