JP2500513Y2 - 壁 材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、家屋の外壁材などとして用いられる壁材に
関するものである。

【従来の技術】 家屋の外壁を石材などで仕上げる場合、石材を板状に
加工した多数枚の化粧ブロックを壁面に縦横に張ること
によってなされている。またこの場合、壁面の凹凸に変
化を与えるために、化粧ブロックとして厚み異なる複数
種のものを用い、これをランダムに配置するように壁面
に化粧ブロックを張るようにしている。そしてこの化粧
ブロックを壁面に張るにあたっては、各化粧ブロックを
セメントモルタルなどで壁面に張り付けることによって
おこなわれている。

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このように多数枚の化粧ブロックを１枚ずつ
セメントモルタルなどで壁面に張るには、タイル職人な
どの熟練を有する作業者を必要とすると共に、多大の労
力を必要とするという問題があった。 本考案は上記の点に鑑みて為されたものであり、熟練
を要することなくしかも多くの労力を必要とすることな
く壁面の仕上げ施行をおこなうことができ、加えて安定
して積み重ねて保管をおこなうことができる壁材を提供
することを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

本考案に係る壁材は、基板１の表面に複数本の突条2,
2…を平行に設け、厚みが種々異なる板状の化粧ブロッ
ク3,3…をその表面が突条の先端面よりも突出するよう
に各突条２間に複数枚ずつ並べてはめ込んで取り付け、
上記化粧ブロック３のうち最も突出高さが高いものを高
さをほぼ揃えて少なくとも４枚用い、この突出高さの高
い化粧ブロック3aのうち少なくとも２枚が異なる突条２
間に配置されると共に少なくとも２枚が突条２と平行な
方向で異なる位置に配置されるようにして成ることを特
徴とするものである。

【作用】

本考案にあっては、基板１の表面に複数本の突条２を
平行に設け、厚みが種々異なる板状の化粧ブロック3,3
…をその表面が突条の先端面よりも突出するように各突
条２間に複数枚ずつ並べてはめ込んで取り付けるように
しているために、基板１に複数枚の化粧ブロック３を縦
横に並べて取り付けることができ、この基板１を壁面に
取り付けることによって、化粧ブロック３を１枚ずつ張
るような作業を必要とすることなく、複数枚の化粧ブロ
ック３を壁面に張ることができる。また上記化粧ブロッ
ク３のうち最も突出高さが高いものを高さをほぼ揃えて
少なくとも４枚用い、この突出高さの高い化粧ブロック
3aのうち少なくとも２枚が異なる突条２間に配置される
と共に少なくとも２枚が突条２と平行な方向で異なる位
置に配置されるようにしているために、基板１に化粧ブ
ロック3,3…を取り付けて形成される壁材Ａを積み重ね
て保管等をするにあたって、上の壁材Ａは下の壁材Ａの
突出高さの高い化粧ブロック3aによって４点支持される
ことになり、安定して積み重ねることができる。

【実施例】

以下本考案を実施例によって詳述する。 基板１はセメント系板など、防火や防水、強度、水切
り、耐凍害などの外壁において要求される基本的な性能
を有するもので形成されるものであり、第４図に示すよ
うに基板１の表面には所定の間隔で複数本の突条2,2…
が全長に亘って平行に突設してある。一方、化粧ブロッ
ク３は例えば天然や人工の石材などをスライスして矩形
の板状に形成されるものであり、その表面には例えば石
模様の凹凸が施してある。化粧ブロック３としてはその
厚みが異なる数種のものを組み合わせて用いるものであ
り、さらにその長さ、幅、表面の柄などで種々変化をつ
けた各種のものを組み合わせて用いることもできる。 そして隣合う各突条2,2間に複数枚ずつ化粧ブロック
３をはめ込むことによって、第１図及び第３図に示すよ
うな、基板１の表面に複数枚の化粧ブロック3,3…を縦
横に配列して取り付けた壁材Ａを得ることができるもの
である。基板１への化粧ブロック3,3…の固着は、例え
ば接着剤で接着することによっておこなうことができ
る。ここで、各化粧ブロック3,3…はその厚みの寸法を
突条２の突出寸法よりも大きく形成してあり、各化粧ブ
ロック3,3…はその表面が突条２の先端面よりも突出す
るように基板１に取り付けられるようにしてある。そし
て、各化粧ブロック３としては上記のように、厚みの異
なる複数種のものを組み合わせて用いているために、各
化粧ブロック３は突出の寸法が異なって凹凸感を強調し
た壁材Ａを得ることができる。 しかして、上記のように作成される壁材Ａを家屋の壁
面の壁下地に釘打ち等して取り付けることによって施工
をおこなうことができ、セメントモルタルをなどを用い
て１枚ずつ化粧ブロック３を壁面に張るような必要がな
くなり、施工にタイル職人のような熟練を要する作業者
は不要になる。また１枚の壁材Ａを取り付けることによ
って複数枚の化粧ブロック3,3…を同時に壁面に取り付
けることができることになるために、施工の労力も少な
くて済むものである。 ここで壁材Ａを保管するにあたっては、化粧ブロック
３を上にして壁材Ａを寝かした状態で、複数枚の壁材Ａ
を積み重ねることによっておこなわれるが、化粧ブロッ
ク３として厚みが種々異なるものを組み合わせて用いて
いるために、各化粧ブロック３の突出寸法が異なり、こ
の結果各壁材Ａを平行に積み重ねることができず、荷く
ずれを起こすおそれがある。このために本考案では、化
粧ブロック３のうち最も厚みが厚く最も大きく突出する
ことになる化粧ブロック3aをその厚みをほぼ揃えて少な
くとも４枚用いるようにし、例えば第１図に示すよう
に、この厚みの最も厚い化粧ブロック3aのうち少なくと
も２枚を異なる突条２間に配置すると共に少なくとも２
枚を突条２と平行な方向で異なる位置に配置するように
している。厚みの最も厚い少なくとも４枚の化粧ブロッ
ク3aをこのように配置することによって、この壁材Ａの
上に重ねられる壁材Ａはこの化粧ブロック3aによって少
なくとも４点で支持されることになり、第２図に示すよ
うに各壁材Ａを平行に積み重ねて、安定した状態で保管
することができるものである。

【考案の効果】

上述のように本考案にあっては、基板の表面に複数本
の突条を平行に設け、厚みが種々異なる板状の化粧ブロ
ックをその表面が突条の先端面よりも突出するように各
突条間に複数枚ずつ並べてはめ込んで取り付けるように
したので、基板に複数枚の化粧ブロックを縦横に並べて
取り付けることができ、この基板を壁面に取り付けるこ
とによって、複数枚の化粧ブロックを壁面に張ることが
できるものであり、セメントモルタルなどを用いて１枚
ずつ化粧ブロックを壁面に張るような必要がなくなり、
施工にタイル職人のような熟練を要する作業者が不要に
なると共に施工の労力も少なくて済むものである。また
上記化粧ブロックのうち最も突出高さが高いものを高さ
をほぼ揃えて少なくとも４枚用い、この突出高さの高い
化粧ブロックのうち少なくとも２枚が異なる突条間に配
置されると共に少なくとも２枚が突条と平行な方向で異
なる位置に配置されるようにしたので、基板に化粧ブロ
ックを取り付けて形成される壁材を積み重ねて保管等を
するにあたって、上の壁材は下の壁材の突出高さの高い
化粧ブロックによって少なくとも４点で支持されること
になり、壁材を平行に積み重ねて安定して保管すること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図（ａ）は第
１図をイ方向から見た正面図、第２図（ｂ）は第１図を
ロ方向から見た正面図、第３図は同上の正面図、第４図
は同上の一部の分解斜視図である。 １は基板、２は突条、3,3aは化粧ブロックである。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基板の表面に複数本の突条を平行に設け、
   厚みが種々異なる板状の化粧ブロックをその表面が突条
   の先端面よりも突出するように各突条間に複数枚ずつ並
   べてはめ込んで取り付け、上記化粧ブロックのうち最も
   突出高さが高いものを高さをほぼ揃えて少なくとも４枚
   用い、この突出高さの高い化粧ブロックのうち少なくと
   も２枚が異なる突条間に配置されると共に少なくとも２
   枚が突条と平行な方向で異なる位置に配置されるように
   して成る壁材。