JPH0247137Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えば各種建築物における外壁のモ
ルタル塗布作業等に際してモルタル面の縁部が不
規則に乱れることなく、直線状となるように仕上
げるために用いられるマスキング板の仮支持具に
関するものである。

従来の技術 従来、マスキング板を仮に支持するに当つて
は、適当な大きさの木材より成るブロツク状支持
具を用い、これを釘打ちによつて土台の表面等に
固定し、ブロツク状支持具の上面にマスキング板
を載置し、釘打ちによつてマスキング板をブロツ
クに仮止めしている。

考案が解決しようとする問題点 従来の支持具は、釘を打つて土台等の表面に固
定し、又、マスキング板と支持具間も釘打ちによ
つて固定する必要があるため、取り付け取り外し
作業が容易ではなく、更に土台等の表面に釘打ち
による傷跡が残るため、支持具を取り除いた後、
釘穴をセメントで埋める等の復旧作業を必要とす
る欠点がある。

問題点を解決するための手段、実施例 第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は側面図、第３図は背面図、第４図は平面図
で、各図において、１は背面壁、２は上底壁、３
は正面壁、４は正面斜壁、５は下底壁、６は側壁
で、背面壁１と上底壁２とは互いに直交するよう
に形成してある。７は背面壁１及び上底壁２に設
けた両面接着テープ、８は目盛線で、上底壁２と
平行に、例えば10mm間隔を以て設けてある。第２
図には、側壁６に目盛線８を設けた場合を例示し
てあるが、６と反対側の側壁に設けてもよく、両
側壁に設けるようにしてもよい。

本案仮支持具の寸法の一例を示すと、背面壁１
の長さ100mm、幅、即ち、全体の厚さ25mm、上底
壁２の長さ35mm、正面壁３の長さ40mm程度に形成
する。

本案仮支持具の材料としては、例えば適当なプ
ラスチツク（例えば比較的硬質の発泡プラスチツ
ク）又は比較的軟質の木材等を用いることによ
り、実用上十分な強度を持たせ得ると共に、極め
て軽量ならしめ得る。

第１図乃至第４図には、正面壁３の下端と下底
壁５の前端との間に正面斜壁４を設けて、側面形
状を五角形に形成したブロツクより成る場合を例
示したが、下底壁５の長さを零ならしめて、側面
形状を四角形となしてもよく、正面斜壁４を斜面
に形成する代りに正面壁３の延長面となし、側面
形状を四角形に形成してもよい。

本案仮支持具を使用するに当つては、例えば第
１３図に示すように土台１０等の表面における所
要の高さの個所に水平方向の基準線を引き、第１
図乃至第４図について説明した本案仮支持具９の
側壁６に設けた目盛線８の中、適宜の高さの目盛
線を水平方向の基準線に一致せしめると共に、背
面壁１の長手方向を基準線と直角ならしめて、背
面壁１を両面接着テープ７を介して土台１０等の
表面に固着する。

同様にして適宜複数個の本案仮支持具９を適宜
間隔を隔てて一列に配設すると、各本案仮支持具
９の上底壁２は同一の高さに保持され、各上底壁
２上にマスキング板１１を載置し、両面接着テー
プ７を介してマスキング板１１の下面を各上底壁
２に固着することによりマスキング板１１の上面
を所要の高さに支持固定し得るから、塗布される
モルタル面の下縁を所要の高さにおいて直線状に
仕上げることが出来る。

モルタル塗布面の上縁においては、第１３図に
示した下縁処理の場合と上下関係を逆にして本案
仮支持具９を配設し、下向きに保持された上底壁
２にマスキング板１１を固着支持せしめることに
より、モルタル塗布面の上縁を直線状に仕上げる
ことが出来る。

モルタル塗布面の縦方向の縁部の場合には、第
１３図に示した本案仮支持具９及びマスキング板
１１の配設方向を第１４図に示すように直角に変
換し、第１５図に要部断面を示すようにマスキン
グ板１１がモルタル塗布を行う壁面１２とこれに
隣接する壁面１３との境界線（稜線）に一致する
ように、マスキング板１１を支持せしめて壁面１
２におけるモルタル塗布を行い、次いでモルタル
塗布を終つた壁面１２の縦方向の縁部に前記と同
様に本案仮支持具９及びマスキング板１１を取り
付けて、壁面１３のモルタル塗布を行うことによ
り両モルタル塗布面により形成される縦方向の稜
線を直線状に仕上げることが出来る。

第５図は本考案の他の実施例を示す正面図、第
６図は側面図、第７図は背面図、第８図は平面図
で、この実施例においては、背面壁の適宜中間部
分に段部１₂を設け、この段部１₂より上部におけ
る上部背面壁１₃を、段部１₂より下部における下
部背面壁１₁より正面側へ適宜後退せしめて、上
部背面壁１₃と正面壁３との間隔を、下部背面壁
１₁と正面壁３との間隔より適宜小ならしめてあ
る。６₁は側壁、７₁は両面接着テープで、下部背
面壁１₁、段部１₂、上部背面壁１₃及び上底壁２₁
に亙つて取り付けてある。他の符号は第１図乃至
第４図と同様である。

この実施例においては、下部背面壁１₁をモル
タル塗布面の縁部に沿つて設けた場合、土台表面
又はモルタル塗布面と上部背面壁１₃との間に段
部１₂に対応する間隙を生ずるから、この間隙幅
にほぼ等しい厚さを有し、かつ横断面がＬ字形の
マスキング板を用いると、マスキング板の垂直部
分は両面接着テープ７₁を介して段部１₂及び上部
背面壁１₃に固着され、マスキング板の水平部分
は両面接着テープ７₁によつて上底壁２₁に固着さ
れるから、マスキング板の支持を強固確実ならし
めることが出来る。

又、特にマスキング板をモルタル塗布面の縦方
向の縁部に沿つて支持せしめる場合には、第１６
図に要部断面図を示すように、マスキング板１１
_１をモルタル塗布面１２に対して直角方向に適宜
突出せしめて支持し得るから、前実施例における
本案仮支持具によつてマスキング板を支持せしめ
る場合に比し、稜線の仕上げを容易ならしめるこ
とが出来る。

尚、段部１₂の部分における両面接着テープは、
これを省いても差支えない。

第９図も亦本考案の他の実施例を示す正面図、
第１０図は側面図、第１１図は背面図、第１２図
は平面図で、この実施例においては背面壁の上方
に段部１₂を設け、その長さをマスキング板の幅
にほぼ等しく、例えば33mm程度に形成すると共
に、上部背面壁１₃の長さを例えば15mm程度に形
成し、段部１₂の部分に第１０図に破線を以て示
すようにマスキング板１１を載置し、両面接着テ
ープ７₁を介して段部１₂及び上部背面壁１₃に固
着せしめることにより、マスキング板１１の支持
を確実強固ならしめることが出来る。

尚、上部背面壁１₃の部分における両面接着テ
ープを省いても、マスキング板１１の前縁が上部
背面壁１₃により支持され、マスキング板１１の
後縁が土台等の表面によつて支持されるので、マ
スキング板１１の支持強度を著しく低下せしめる
おそれはない。

尚、他の符号は第５図乃至第８図と同様であ
る。

考案の効果 本案マスキング板の仮支持具は、これを建築物
の土台又はモルタル塗布面等に取り付けるに当つ
て、従来のように釘止め等の必要なく、又、本案
仮支持具にマスキング板を支持せしめる場合にも
釘止め等の必要なく、何れの場合にも両面接着テ
ープの接着力を利用するように形成してあるの
で、上記取り付け支持作業を極めて容易ならしめ
ることが出来、又、土台或はモルタル塗布面から
の本案仮支持具の取り外し作業及び本案仮支持具
からのマスキング板の取り外し作業も極めて容易
ならしめることが出来る。

尚、以上はモルタル塗布の場合について説明し
たが、一般塗装の場合にも本案仮支持具を用い得
ること勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第５図及び第９図は本考案の一実施例
を示す正面図、第２図、第６図及び第１０図は側
面図、第３図、第７図及び第１１図は背面図、第
４図、第８図及び第１２図は平面図、第１３図乃
至第１６図は本案仮支持具の使用法を説明するた
めの図で、１：背面壁、１₁：下部背面壁、１₂：
段部、１₃：上部背面壁、２及び２₁：上底壁、
３：正面壁、４：正面斜壁、５：下底壁、６及び
６₁：側壁、７及び７₁：両面接着テープ、８：目
盛線、９：本案仮支持具、１０：土台、１１及び
１１₁：マスキング板、１２及び１３：モルタル
塗布面である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 角形ブロツクにおける背面壁と上底壁とを直
   交せしめると共に、前記背面壁及び上底壁に両
   面接着テープを取り付けて成ることを特徴とす
   るマスキング板の仮支持具。 (2) 背面壁の中間に段部を設け、この段部の上部
   における上部背面壁を前記段部の下部における
   下部背面壁よりも正面側へ適宜後退せしめると
   共に、下部背面壁、段部、上部背面壁及び上底
   壁に両面接着テープを取り付けた実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のマスキング板の仮支持
   具。 (3) 下部背面壁、上部背面壁及び上底壁に両面接
   着テープを取り付けた実用新案登録請求の範囲
   第２項記載のマスキング板の仮支持具。 (4) 段部の長さをマスキング板の幅にほぼ等しく
   形成すると共に下部背面壁、段部及び上部背面
   壁に両面接着テープを取り付けた実用新案登録
   請求の範囲第２項記載のマスキング板の仮支持
   具。 (5) 下部背面壁及び段部に両面接着テープを取り
   付けた実用新案登録請求の範囲第４項記載のマ
   スキング板の仮支持具。