JPH041142B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 イ 発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子計算機室・オフイスオートメー
シヨン機器室内の各機器に対する電気配線を容易
にするために敷設された二重床（フリーアクセス
フロア）タイプ・置敷オープンダクトタイプ等の
床配線用フロアパネル装置において、壁際その他
の場所に、フロアパネルと部屋の寸法差によつて
生じる空間部の閉塞構造に関するものである。

〔従来の技術〕

床面に支柱・ブロツク等の間隔保持部品を配設
し、その上にフロアパネルを張つて二重床を構成
し、床とフロアパネルの間の空間に電気配線を行
い、所要位置で電線を分岐し、床の上に引出して
機器に接続している（例えば特開昭60−112954号
公報）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記フロアパネル装置において、敷設されたフ
ロアパネルと部屋の寸法差によつて、部屋の一隅
または中央部から敷始めた場合は壁際に、また両
壁から敷始めたときは中央部に、それぞれ半端な
空間部を生じることがある。

その場合、ユニツトパネルを、施工現場で上記
空間部の幅に合せて切断し、これを空間部にはめ
込む。あるいはあらかじめ各種幅寸法に作られた
ユニツトパネルより小幅のフロアパネルで空間部
を埋めるが、作業性・コスト等の点で問題があ
る。

本発明は、上記従来技術における問題点を解決
するフロアパネル装置を提供するもので、ユニツ
トパネルの敷詰めの際に生じる空間部の閉塞処理
を容易にし、各種のフロアパネルに柔軟に対応で
きるようにすることを目的とする。

ロ 発明の構成 〔問題点を解決するための手段〕 本発明のフロアパネル装置は、床１に敷詰めた
ユニツトパネル２相互間、あるいは壁際のユニツ
トパネル２と壁３との間に生じた空間部４に、ユ
ニツトパネル２と略同じ高さの複数個の小片駒５
を、ユニツトパネル２の縁、あるいは壁３およ
び／またはその壁３に対向するユニツトパネル２
の縁に沿つて配置し、その小片駒５とユニツトパ
ネル２の隙間６Ｂ、小片駒５と壁３の隙間６Ａ、
小片駒相互の隙間６Ｃ、あるいはユニツトパネル
２の上面に形成されたスリツト６Ｄ等に差込まれ
る下向き垂直片７Ａと、残余の空間部４１をまた
いで小片駒５・ユニツトパネル２等の上面に重な
る水平片７Ｂとからなる横断面Ｌ字形カバー板７
の装着によつて上記空間部４を閉塞してフロアパ
ネルＰの上面を平らに構成したものである。

〔作 用〕

ユニツトパネル２の敷詰めによつて床１に生じ
た空間部４は、小片駒５の配置と横断面Ｌ字形カ
バー板７の装着によつて閉塞され、且つフロアパ
ネルＰの上面全体が平らに出来上がる。

床１がコンクリートの打放しの場合多少の不陸
（凹凸）があるが、上記空間部４に配置するもの
５は小片駒であるから、個々に床面に倣つて固着
され、またその上を覆うカバー７は薄い板製のも
のであるから、小片駒５の上面に追従する。

〔実施例〕

第１図は二重床（フリーアクセスフロア）タイ
プのフロアパネルＰに本発明装置を実施した例の
平面図を示したもので、床１に、部屋の隅（図の
右下）からユニツトパネル２（例えば一辺が300
〜600mmの正方形）を敷詰め、部屋の隣接する２
辺の壁３・３に沿つて最外側のユニツトパネル２
との間に、ユニツトパネルが入らない空間部４が
生じている。

第２図に示す底面どうしをテープ状連結材５Ａ
でつないだ連続小片駒５を、所要の長さに切断し
て、各辺の空間部４の中に壁３に寄せて配置し、
接着剤・両面接着テープ等で固着している。連続
小片駒５と壁３の間には、第３図に示す横断面Ｌ
字形カバー板７の垂直片７Ａを差込む隙間６Ａが
残されている。

横断面Ｌ字形カバー板７の垂直片７Ａを上記壁
際の隙間６Ａに、水平片７Ｂが小片駒５およびユ
ニツトパネル２に重なるまで差込むことにより、
そのカバー板７で空間部４を閉塞している。カバ
ー板７は両面接着テープ・接着剤などで小片駒
５・ユニツトパネル２等に固着するを可とする。

第４図はその空間部４の閉塞状態を拡大して示
す床の隅部の拡大斜視図である。

上記横断面Ｌ字形カバー板７は、例えば厚さ１
mm位の鋼板・アルミニウム板・硬質合成樹脂板で
成形する。

第５図に示す横断面Ｌ字形カバー板７は、垂直
片７Ａ・水平片７Ｂにそれぞれ端縁から稜線に向
つて、すなわち長手と直角の方向に、小片駒５の
幅に合せてスリツト７Ｃを櫛歯状に形成したもの
で、可撓性があり、小片駒５・ユニツトパネル２
の上面の不陸に追従させることができる。スリツ
ト７Ｃの幅・長さは必要とする可撓性に合せて決
めるものである。上記スリツト７Ｃの位置で切断
すると、切断が容易である。

なお壁３とユニツトパネル２の間の空間部４が
大きい場合は、最終的な残余空間部４１が小片駒
５を挿入できない幅となるように、小片駒５を複
数列配置する。

上記のような場合に備えて、第６図に示すよう
に、多数の小片駒５を縦横一面に並べた小片駒相
互間にたわみやすくするための微小間隙を設けて
可撓性シート５Ｂで結合したものを用意し、これ
を必要に応じて１列、あるいは２列・３列等に可
撓性シート５Ｂを切裂いて、所要の長さになるよ
うに配置すると、作業性が向上する。小片駒５相
互の可撓性連結手段は上記シート５Ｂに限定され
るものではなく、メツシユ材などでもよい。

小片駒５は、硬質合成樹脂、モルタル、あるい
はセメントにおがくずまたはパーライトなどを混
入した軽量コンクリート等で成形する。また小片
駒５は前記連続状のものの外、１個ずつの直方
体・円柱体などの柱状体のものを用いることもあ
る。

以上のように空間部４を閉塞することによつて
上面全体が平らになつたフロアパネルＰの全面に
は、カーペツト・プラスチツクなどを張つて仕上
げるものである。

次に第７図は、置敷オープンダクトタイプのフ
ロアパネルＰに本発明装置を実施した例の平面図
を示したもので、床１に部屋の隅（図の右上）か
ら、先ず壁３に沿つて第８図に示す集合ブロツク
型ユニツトパネル２（例えば一辺が300〜600mmの
正方形で、９個のブロツク２Ａの集合体）を敷
き、次いで第９図に示す十字形配線溝２Ｂ付ユニ
ツトパネル２を敷詰め、さらに左端の壁３に沿つ
た位置には集合ブロツク型のユニツトパネル２を
敷くことにより、左右の壁３に沿つて最外側のユ
ニツトパネル２との間にユニツトパネルより狭い
幅の空間部４が残つている。

上記集合ブロツク型のユニツトパネル２（第８
図）は、隣合うブロツク２Ａ相互間にスリツト６
Ｄを設けて底面に可撓性シート２Ｃを張つたもの
である。

なお十字形配線溝２Ｂ付ユニツトパネル２（第
９図）は、所定の十字形溝間隔を置いて配置した
４個のブロツク２Ａ相互を可撓性シート２Ｃで結
合して、ブロツク２Ａとブロツク２Ａの間に可撓
性シート２Ｃを底とする配線溝２Ｂを形成し、そ
の配線溝２Ｂの上面開口を十字形カバー板２Ｄで
覆つたものである。そのカバー板２Ｄはブロツク
２Ａに溝縁に沿つて形成した切欠段２Ｅに落し込
むことによつて上面を平らにする構成である。

上記十字形配線溝付ユニツトパネル２の敷詰め
によつて、互いに連続した配線溝が床全面に格子
状に形成される。

第７図Ａ部（左）においては、第１０図の拡大
斜視図に示すように、壁際の空間部４の中に、集
合ブロツク型ユニツトパネル２（第８図）を利用
してそのスリツト６Ｄから切断して得た３個の１
連の小片駒５（２Ａ）を壁３に沿つて並べ、寸法
が半端になつた隅には小片駒５を１個置いてい
る。

そして横断面Ｌ字形カバー板７の垂直片７Ａを
集合ブロツク型ユニツトパネル２の最も壁寄りの
スリツト６Ｄに差込み、水平片７Ｂを端部のブロ
ツク２Ａおよび小片駒５の上面に密着させ残余の
空間部４１をふさいでている。

第７図Ｂ部（右上）も上記Ａ部と同じ要領で空
間部を閉塞している。

第７図Ｃ部（右）のように、空間部４の幅が広
い場合は、第１２図のように集合ブロツク型ユニ
ツトパネル２（第８図）を切断して得た２列６個
つながつた小片駒５（２Ａ）を壁３に沿つて並
べ、その２列の小片駒５・５間の隙間６Ｃに横断
面Ｌ字形カバー板７の垂直片７Ａを差込み、水平
片７Ｂを内側の列の小片駒５および十字形配線溝
付ユニツトパネル２の上面に重ねて残りの空間部
４１を閉塞している。

上記の閉塞手段は、図示のように配線溝付ユニ
ツトパネル２の隣に空間部４が出来て、横断面Ｌ
字形カバー板７の垂直片７Ａがユニツトパネル２
の十字形カバー板２Ｄに当つて差込めない場合に
適している。

また第７図Ｄ部のように、配線溝付ユニツトパ
ネル２の端縁側と壁３の側とに小片駒５を各々１
列ずつ離して配置し、その配線溝付ユニツトパネ
ル２と小片駒５の間の隙間６Ｂ・または壁３と小
片駒５の間の隙間に横断面Ｌ字形カバー板７の垂
直片７Ａを差込むようにしてもよい。

横断面Ｌ字形カバー板７で覆いきれない壁際の
微小空間部は小板片を接着剤で張るなどして始末
する。

空間部４を小片駒５および横断面Ｌ字形カバー
板７によつてふさいだ後、フロアパネルＰの全面
にカーペツトなどを張つて仕上げるのは前記第１
図の実施例の場合と同様である。

ハ 発明の効果 本発明フロアパネル装置は、特許請求の範囲の
構成であるから、ユニツトパネル２の敷詰めによ
つて床１に生じた空間部４を、小片駒５の配置と
横断面Ｌ字形カバー板７の装着とによつて容易に
閉塞することができる。

また小片駒５が床１の不陸に追従し、さらに横
断面Ｌ字形カバー板７が小片駒５に倣つて取付く
ので、フロアパネル全面が平らとなり、その後の
カーペツト張りやタイル施工を容易にする効果が
ある。

横断面Ｌ字形カバー板７は、薄板でありながら
その横断面形状により強度があり、長期の使用に
よつて水平片７Ｂが変形することがない。

またその横断面Ｌ字形カバー板７の水平片７Ｂ
の幅は最小限小片駒５の幅の２倍あれば足り、垂
直片７Ａの高さは小片駒５より小さいので、扱い
易く運搬・切断等に有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は二重床タイプのフロアパネルに本発明
装置を実施した例の平面図、第２図は１列に連続
した小片駒の斜視図、第３図は横断面Ｌ字形カバ
ー板の斜視図、第４図は床の隅部における施工状
態を示す拡大斜視図、第５図は横断面Ｌ字形カバ
ー板の他の実施例の斜視図、第６図は数多の小片
駒を縦横一面に連結したブロツクパネルの斜視
図、第７図は置敷オープンダクトタイプのフロア
パネルに本発明装置を実施した例の平面図、第８
図は集合ブロツク型ユニツトパネルの斜視図、第
９図は十字形配線溝付ユニツトパネルの斜視図、
第１０図は第７図Ａ部の拡大斜視図、第１１図、
第１２図は集合ブロツク型ユニツトパネルから得
た３個１連小片駒５の斜視図、および２列６個つ
ながつた小片駒の斜視図。 １は床、２はユニツトパネル、３は壁、４は空
間部、５は小片駒、６Ａ〜６Ｃは隙間、６Ｄはス
リツト、７は横断面Ｌ字形カバー板、７Ａは垂直
片、７Ｂは水平片、Ｐはフロアパネル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 床に敷詰めたユニツトパネル相互間、あるい
   は壁際のユニツトパネルと壁との間に生じた空間
   部に、ユニツトパネルと略同じ高さの複数個の小
   片駒を、ユニツトパネルの縁、あるいは壁およ
   び／またはその壁に対向するユニツトパネルの縁
   に沿つて配置し、その小片駒とユニツトパネルの
   隙間、小片駒と壁の隙間、小片駒相互の隙間、あ
   るいはユニツトパネルの上面に形成されたスリツ
   ト等に差込まれる下向き垂直片と、残余の空間部
   をまたいで小片駒・ユニツトパネル等の上面に重
   なる水平片とからなる横断面Ｌ字形カバー板の装
   着によつて上記空間部を閉塞してフロアパネルの
   上面を平らに構成したことを特徴とするフロアパ
   ネル装置。