JPH05110949A - Ｘ線自動露出制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】採光部位を容易に確認可能とし、操作性の向上
を図ることにある。 【構成】イメージインテンシファイア４の光学像を電気
信号に変換する採光部８と、自動選択による適正な露出
のチャンネル８ｎの出力または手動選択による任意のチ
ャンネル８ｎの出力を検出して平均値を算出する露出検
出回路９とを有するＸ線自動露出制御装置において、前
記検出されたチャンネル８ｎの部位を示す文字または記
号を表示する表示部１２と、この文字または記号を表示
させるスーパーインポーズ制御回路１３及びスーパーイ
ンポーズ回路１４を備えたものである。 【効果】自動選択に場合にはチャンネルの選択が正しく
行われたかを確認でき、また手動選択に場合にはどのチ
ャンネルを用いて画像表示させたのかをすばやく確認す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はＸ線自動露出制御装置に
係り、特にモニタの表示内容及び表示回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のＸ線自動露出制御装置を図４によ
り説明する図４は従来のＸ線自動露出制御装置の構成図
である。まず、Ｘ線管１から被検体２へＸ線を照射させ
るが、このときＸ線撮影をする場合にはフィルム３を撮
影部位へ移動させ、また透視時にはフィルム３を撮影部
位から離してＸ線照射する。

【０００３】透視時は被検体２のＸ線像はイメージイン
テンシファイア４（以下、Ｉ．Ｉ．と称する）に入力さ
れ光学像に変換される。この光学像をテレビカメラ６で
撮りモニタ７上に映しだす。露出制御するためにＩ．
Ｉ．４からの光学像の一部を分配器５に通して採光部８
に入力させる。この採光部８は複数の採光器８ｎ（以
下、チャンネルと称する）で構成され光学像を電気信号
に変換する。そして、この電気信号を判断回路９０に入
力し露出超過及び露出不足であるかを自動的に判断し、
この露出超過及び露出不足と判断されたチャンネル８ｎ
の信号をアナログスイッチ９１により除去する。さら
に、このアナログスイッチ９１で除去されない適正な露
出の信号を平均値回路９２に入力して平均値を算出す
る。この平均値を露出制御回路１０へ入力し、Ｘ線条件
を計算して高電圧装置１１を制御する。また、任意の採
光部位を選択する場合は判断回路９０内の手動スイッチ
により切り換えて任意のチャンネルのデータを判断回路
９０を介して読みだし、平均値回路９２を通して任意の
部位の露出にあった画像を表示する。

【０００４】次に撮影時には、フィルム３を撮影位置へ
移動してからＸ線が照射される。そして、被検体２とフ
ィルム３を透過したＸ線がＩ．Ｉ．４を通り光学像とな
り、分配器５により採光部８へ入力され、電気信号に変
化されて前記透視時と同様に露出制御回路１０へ入力さ
れる。露出制御回路１０では平均値信号を積分してホト
タイマ制御が行われ、適正な光量となった時点または手
動選択された条件の光量となった時点でＸ線高電圧装置
１１にＸ線遮断信号を出力してＸ線を遮断し、適正なフ
ィルム濃度のＸ線写真を撮影する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、複
数のチャンネルの中でどのチャンネルの信号が除去され
ているか、残りの選択されたチャンネルは被検体のどの
部分をモニタに映しだしているかを確認することができ
なかった。また、このチャンネルを確認するために発光
ダイオードなどで、選択されたチャンネルを別に表示し
ており、この表示チャンネルがモニタ上のどの部分に当
たるかを想像していた。このため、ダイオードの発光部
分とモニタとを見比べながら行うので容易に確認するこ
とができなかった。このときバリウム像部分やガス像部
分などの適正なＸ線写真濃度を得ることのできない部位
にチャンネルが当たっていても、確認できない場合には
そのまま濃度補正をせずに撮影してしまうことがあり、
適正なＸ線像が得られないことがあった。

【０００６】本発明の目的は、採光部位を容易に確認可
能とし、操作性の向上を図ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、被検体のＸ線透視像を光学像に変換するＩ．Ｉ．
と、この光学像をテレビカメラで撮像してモニタに透視
画像を表示するテレビ系と、前記Ｉ．Ｉ．の光学像を検
出する複数の採光器と、これらの採光器のうち適正な露
出の出力または任意選択された採光器の出力のみを加算
平均する露出検出回路と、前記露出検出回路からの出力
によりＸ線条件を制御するＸ線自動露出制御装置におい
て、前記モニタの透視画像中に前記複数の採光器のうち
加算平均に供された採光器の位置を表示する手段を備え
たものである。

【０００８】

【作用】複数のチャンネルより出力されて判断回路で適
正な露出と判断されたまたは手動選択されたチャンネル
の信号を、平均値回路へ入力し平均値を算出して、露出
制御回路へ入力してＸ線条件を決定する。そして前記チ
ャンネルの信号にあわせてモニタ上に文字や記号などを
表示させる電圧を加え、採光部位の選択された部分に対
応するようモニタに表示する。また、判断回路で露出超
過及び露出不足と判断されたまたは手動選択されないチ
ャンネルに対応する部分のモニタには何も文字または記
号を映さないのでＩ．Ｉ．からの光学像を直接モニタに
送る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１乃至図３によ
り説明する。図１は本発明によるＸ線自動露出制御装置
の構成図、図２は選択された採光部を示す記号をモニタ
に重ねあわせた図、図３はスーパーインポーズ回路の回
路図である。１はＸ線管、２は被検体、３はフィルムで
撮影時は実線の位置に、透視時は破線の位置に移動す
る。４はＩ．Ｉ．、５はＩ．Ｉ．４の出力をテレビカメ
ラ６及び採光部８に分配する分配器、６はテレビカメ
ラ、７はモニタ、８は複数のチャンネル８ｎで構成され
光学像を電気信号に変換する採光部、９は露出検出回路
で露出超過及び露出不足のチャンネル８ｎを判断しまた
は任意のチャンネル８ｎを選択する判断回路９０と適正
な露出のチャンネル８ｎまたは任意選択されたチャンネ
ル８ｎ以外を除去するアナログスイッチ９１と適正な露
出のチャンネル８ｎの出力または任意選択されたチャン
ネル８ｎの出力の平均値を算出する平均値回路９２より
構成される。また、判断回路９０には自動選択と手動選
択を切り換えるスイッチが設けられており、手動選択の
際は複数のチャンネル８ｎに対応するスイッチを押すこ
とにより選択できる。

【００１０】１０は平均値回路９２の出力よりＸ線条件
を計算する露出制御回路、１１はＸ線高電圧装置、１２
は選択された採光部を示す表示部でモニタ７内に設けら
れる。１３は判断回路９０からの信号を読み込んで表示
部１２へ表示信号を送るスーパーインポーズ制御回路、
１４はスーパーインポーズ回路で水平及び垂直の同期を
分離する同期回路１４Ｂとこの同期回路１４Ｂの同期信
号とタイミングを取り文字や記号を表示させる切換スイ
ッチ１４Ｃと表示信号を受けてビデオ信号に文字または
記号を重ねあわせる電圧を出力する可変抵抗器１４Ｄよ
り構成される。

【００１１】以下、本実施例の動作を説明する。まず、
透視時は、Ｘ線管１から照射されるＸ線を被検体２を通
してＩ．Ｉ．４にＸ線像を入力する。Ｉ．Ｉ．４で光学
像に変換して分配器５を通してテレビカメラ６で撮影し
モニタ７に透視画像が映しだされる。これと同時に分配
器５により光学像が採光部８に入力して複数のチャンネ
ル８ｎに分かれて電気信号に変換される。この変換され
た電気信号を判断回路９０へ入力して露出超過及び露出
不足を判断する。ここでチャンネル８ｎを６個とし露出
超過及び露出不足のチャンネルを８Ａ、８Ｂ、８Ｅとす
る。そして、露出超過及び露出不足と判断されたチャン
ネル８Ａ、８Ｂ、８Ｅの信号をアナログスイッチ９１で
除去し、残りの適正な露出のチャンネル８Ｃ、８Ｄ、８
Ｆ、８Ｇの信号を平均値回路９２へ平均値を算出する。
この平均値を露出制御回路１０へ入力してＸ線条件を計
算する。上記では判断回路９０で自動的に適正な露出を
検出するが、判断回路９０の手動スイッチを切り換える
と任意の選択されたチャンネルの平均値を算出してこの
値にあったＸ線条件を計算する。

【００１２】また、判断回路９０より適正な露出と判断
された信号または任意選択された信号をスーパーインポ
ーズ制御回路１３へ入力する。これと同時にテレビカメ
ラ６からの信号を受けてスーパーインポーズ回路１４の
同期回路１４Ｂで水平及び垂直の同期信号に分けてスー
パーインポーズ制御回路１３へ入力する。そして、表示
信号を同期信号にてタイミングを取り、適正な露出であ
ると選択されたチャンネルの信号または任意選択された
チャンネルの信号に基づいて重ねあわせタイミングの信
号をスーパーインポーズ回路１４の切換スイッチ１４Ｃ
へ送り返す。切換スイッチ１４Ｃは重ねあわせ信号が入
力した場合には可変抵抗器１４Ｄへ切り換わり文字表示
電圧がモニタ７へ送られる。また、重ねあわせ信号が入
力しない場合には切換スイッチ１４Ｃがテレビカメラ６
側に切り換わりテレビカメラ６からの信号を直接モニタ
７へ送る。

【００１３】次に、撮影時は、フィルム３を撮影位置に
移動させてから透視時に設定されたＸ線条件でＸ線を照
射させる。そして、前記透視時と同様に動作して露出制
御回路１０に信号が入力され、この信号を積分しホトタ
イマ制御を行い適正な光量となった時点でＸ線高電圧装
置１１にＸ線遮断信号を出力して適正な濃度になるよう
な時間でＸ線を遮断する。

【００１４】本実施例によると、モニタ７には透視像の
他に表示部１２内に文字や記号が入力され、選択された
チャンネルの部位が本当に適正な露出であるかを確認で
きる。また、手動で任意の撮影部位を選択した場合に
は、選択された部位のチャンネルの平均値を算出して任
意のチャンネルにあったＸ線条件を計算する。この任意
に選択されたチャンネルはモニタ７の表示部１２に表示
されるのでどの採光部位を用いて画像を出力したのかを
すばやく出力できる。

【００１５】また、透視画像に文字または記号が重なっ
て必要な撮影部位が確認できないときには、文字または
記号を映さないようにスーパーインポーズ回路１４で制
御することが可能である。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、露出検出のためモニタのどの
採光部位を用いたかを表示させるようにしたため、自動
選択の場合には判断回路で適正な露出のチャンネルのみ
選択されるので、このチャンネルに対応する部位が表示
され、正しい選択がされたかを確認できる。また、手動
選択の場合には任意に選択されたチャンネルが表示さ
れ、どの部位の露出を用いているのかをすばやく確認で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す構成図

【図２】モニタの表示内容を示す図

【図３】スーパーインポーズ回路の回路図

【図４】従来の装置の構成図

【符号の説明】

１ Ｘ線管 ２ 被検体 ３ フィルム ４ Ｉ．Ｉ． ５ 分配器 ６ テレビカメラ ７ モニタ ８ 採光部 ９ 露出検出回路 １０ 露出制御回路 １１ Ｘ線高電圧装置 １２ 表示部 １３ スーパーインポーズ制御回路 １４ スーパーインポーズ回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被検体のＸ線透視像を光学像に変換するイ
   メージインテンシファイアと、この光学像をテレビカメ
   ラで撮像してモニタに透視画像を表示するテレビ系と、
   前記イメージインテンシファイアの光学像を検出する複
   数の採光器と、これらの採光器のうち適正な露出の出力
   または任意選択された採光器の出力のみを加算平均する
   露出検出回路と、前記露出検出回路からの出力によりＸ
   線条件を制御するＸ線自動露出制御装置において、前記
   モニタの透視画像中に前記複数の採光器のうち加算平均
   に供された採光器の位置を表示する手段を備えたことを
   特徴とするＸ線自動露出制御装置。