JPH05110840A - 色信号変換方法および装置 - Google Patents

色信号変換方法および装置

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JPH05110840A
JPH05110840A JP3296659A JP29665991A JPH05110840A JP H05110840 A JPH05110840 A JP H05110840A JP 3296659 A JP3296659 A JP 3296659A JP 29665991 A JP29665991 A JP 29665991A JP H05110840 A JPH05110840 A JP H05110840A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1出力についての演算回数を少なくし、高速
処理を行うこと。隣の補間領域との境界での連続性を確
保すること。色補正メモリの容量を小さくすること。 【構成】 色を表す3つの入力信号の各々を上位ビット
と下位ビットに分け、上位ビットの組みから得られる基
準データと、上位ビットの組みと下位ビットから得られ
る補間データの組みとを加算して出力信号を得る色信号
変換方法において、補間対象領域の各6面体を、該6面
体を構成する8つの格子点のうちの1つの格子点を通る
6つの4面体に分割し、該4面体の各々で異なる補間デ
ータの組みを用いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー入力スキャナ、
カラーCRT、カラープリンタ、カラー複写機等、中間
調を含むフルカラーを入力したり出力する方法および装
置に関し、特に原稿の色調を忠実に再現するために色信
号を変換する色信号変換方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カラー印刷、カラーテレビ、
カラー複写機等の分野で、色信号変換について数多くの
方法が提案されており、その1つとして、テーブルメモ
リを用いて入力の色空間、例えばBGR系から、出力の
色空間、例えばYMC(K)系へ直接変換する方法があ
る。しかし、BGR系等の3色信号を、必要とする濃度
段階の分解能でそれぞれにデジタル信号に変換した時の
情報量は非常に多く、従ってテーブルメモリの容量が莫
大になり、コストが非常に高くなる。例えば、入力BG
R各色に対し8ビットを割り当て、出力YMCK各色が
8ビットで出力されるとすると、224×4バイトのメモ
リが必要となってしまい実用的ではない。
【0003】そこで、テーブルメモリを用いて色信号変
換を行う場合のメモリ容量削減の方法として、従来は補
間を用いる方法が主に検討されてきた。即ち、入力信号
の上位ビットをアドレスとした色補正メモリを用いるこ
とによってメモリ容量を削減し、粗くなった分を下位ビ
ットを用いた補間回路によって補正しようとする方法で
ある。例として、特公昭58−16180号公報の中に
示されている補間方法の例を、図11と式1に示す。
【0004】 X’(x,y,z)=X’(xh,yh,zh)(1−xl)+X’(xh+1,yh ,zh)(xl−yl)+X’(xh+1,yh+1,zh)(yl−zl)+X’(xh+1 ,yh+1,zh+1)zl ・・・・・・・・・・・式1
【0005】図11は、単位立方体の分割方法を示して
おり、補間対象となる単位立方体は、x=y,y=z,
z=xの3面で分割されて、{1}〜{6}に示される
6つの4面体に分割される。式1は、図11の領域
{2}の補間方法を例示しており、xh,yh,zhは入
力の上位ビットを、xl,yl,zlは入力の下位ビット
を、X’(x,y,z)は入力(x,y,z)における
1つの出力の値を意味する。この補間方法では、補間し
たい点の下位ビットの大小関係を調べて、補間したい点
がどの4面体に含まれるかを判定し、その4面体の4頂
点に対応する出力値を色補正メモリより呼出し、下位ビ
ットの減算から求まる4つの係数とを乗算したあと、そ
れぞれを加算するという手順になる。
【0006】下位ビットの大小関係を調べる方法、4面
体の4頂点に対応する出力値を色補正メモリより呼出す
方法等、これ以上の詳細な記述が前記公報にはないが、
この記載範囲からだけでも以下のような問題点を持つこ
とがわかる。 (1) 4面体の4頂点に対応する出力値を色補正メモ
リより呼出す場合に、メモリのアドレス計算が複雑で、
ハードウェアが複雑になるか、またはソフトウェア処理
をすれば時間がかかる。 (2) 4面体の4頂点に対応する出力値を色補正メモ
リより呼出すためには、色補正メモリの中のデータが規
則正しく並んでいることが前提となるので、本発明者が
先に提案したデータの規則性をくずして出力の色再現範
囲外に対応するメモリを削減する技術(特開平2−73
779号公報参照)とは相容れない。 (3) 式1から明らかなように、1出力につき、下位
ビットの減算が3回、その減算結果と4面体の4頂点に
対応する出力値との乗算が4回、最終の加算が3回と、
計10回の演算が必要となり、ハードウェアが複雑にな
るか、またはソフトウェア処理をすれば時間がかかる。 (4) 厳密に考えると、図11の分割方法は、境界面
でのデータの扱いに不都合があり、yfとzfについて
f>zfとyf>=zfの2回の大小関係の判定をする必
要がある。
【0007】これらの問題(1)〜(3)を解決するた
めに、本発明者は、先に図12と式2に示す補間方法を
提案した(特開平2−187374号公報参照)。
【0008】 X’(x,y,z)=X’(xh,yh,zh)+ax(xh,yh,zh)xl+a y (xh,yh,zh)yl+az(xh,yh,zh)zl=X’(xh,yh,zh)+ c(bx(xh,yh,zh),xl+c(by(xh,yh,zh),yl+c(bz (xh,yh,zh),zl・・・・・・・・・・・式2
【0009】ここで、X’(xh,yh,zh)は補間対
象の単位立方体の出力の基準値を意味し、ax(xh,y
h,zh),ay(xh,yh,zh),az(xh,yh
h)は補間対象の単位立方体の補間用強度信号を意味
し、bx(xh,yh,zh),by(xh,yh,zh,z
(xh,yh,zh)は補間対象の単位立方体の補間用強
度選択信号を意味し、c(bx(xh,yh,zh),
l),c(by(xh,yh,zh),yl),c(b
z(xh,yh,zh),zl)は補間値を意味する。
【0010】この補間方法によれば、アドレス計算を必
要としないメモリの呼出しと、その結果の加算のみで補
間できるので、ハードウェアが複雑にならない。また、
色補正メモリの中のデータが規則正しく並んでいること
を前提としないので、前述の本発明者の先に提案したデ
ータの規則性をくずして出力の色再現範囲外に対応する
メモリを削減する技術(特開平2−73779号公報)
とは相容れる。また、式2の上半分から容易に類推でき
る図12の変形の回路図を図13に示したが、このよう
に図11と同様に乗算器を使用したとしても、1出力に
つき、3回の乗算と3回の加算、計6回の演算ですむの
でハードウェアが複雑にならないという利点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12や図1
3に示す従来の色信号変換装置の共通の欠点として、8
つの頂点で形成される6面体を、すなわち出力1色につ
き自由度が8の補間対象を、X’(xh,yh,zh)と
x(xh,yh,zh),ay(xh,yh,zh),a
z(xh,yh,zh)の4つのパラメータで線形補間する
ため、隣の補間領域との境界で連続性が確保されないと
いう点があった。このため、見た目で境界での連続性を
わからなくするには、補間対象領域を小さくする、即
ち、上位ビットを多くとる必要があり、従ってメモリ容
量がアップするという問題点があった。
【0012】従って、本発明は、前記問題点を解決する
ものであって、次のような特徴をもつ色信号変換方法お
よび装置を、より具体的な形で提供することを目的とす
る。 (1) メモリから呼び出す時の複雑なアドレス変換が
不要であり、従って簡単な回路構成でかつ高速処理が可
能。 (2) 色補正メモリの中のデータが規則正しく並んで
いることを前提とせず、前述のデータの規則性をくずし
て出力の色再現範囲外に対応するメモリを削減する技術
(特開平2−73779号公報、特開平2−18737
4号公報)と相容れる。 (3) 1出力についての演算回数をなるべく少なく
し、従って簡単な回路構成でかつ高速処理が可能。 (4) 隣の補間領域との境界での連続性を確保。 (5) 分割補間時の境界面でのデータの扱いを厳密に
定義し、不必要な大小関係の判定の比較を削減。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の色信号変換方法
は、色を表す3つの入力信号の各々を上位ビットと下位
ビットに分け、上位ビットの組みから得られる基準デー
タと、上位ビットの組みと下位ビットから得られる補間
データの組みとを加算して出力信号を得る色信号変換方
法において、補間対象領域の各6面体を、該6面体を構
成する8つの格子点のうちの1つの格子点を通る6つの
4面体に分割し、該4面体の各々で異なる補間データの
組みを用いることを特徴とする。これを式で表すと、式
3のようになる。
【0014】 X’(x,y,z)=X’(xh,yh,zh)+ax(xh,yh,zh,dx(x l ,yl,zl))xl+ay(xh,yh,zh,dy(xl,yl,l))yl+az( xh,yh,zh,dz(xl,yl,zl))zl =X’(xh,yh,zh)+c(bx(xh,yh,zh,dx(xl,yl,zl) ),xl+c(by(xh,yh,zh,dy(xl,yl,zl)),yl+c( bz(xh,yh,zh,dz(xl,yl,zl)),zl=X’(xh,yh,zh)+c(xh,yh,zh,dx(xl,yl,zl),xl+c(xh,yh,zh,dy(xl,yl,zl),yl+c(xh,yh,zh ,dz(xl,yl,zl),zl) =X’(xh,yh,zh)+ax(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(xl, yl,zl))xl+ay(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dy(xl,yl,zl ))yl+az(ei,i=1,7(xh,yh,zh,z(xl,yl,zl))zl =X’(xh,yh,zh)+c(bx(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(x l,yl,zl)),xl+c(by(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dy(xl ,yl,zl)),yl+c(bz(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dz(xl ,yl,zl)),zl・・・・・・・・・・・・・・ 式3
【0015】ここで、X’(xh,yh,zh)は上位ビ
ットの組みから得られる基準データを表す。
【0016】ax(xh,yh,zh,dx(xl,yl
l)),ay(xh,yh,zh,dz(xl,yl
l)),az(xh,yh,zh,dz(xl,yl
l)),ax(ei, i=1,7(xh,yh,zh),d
x(xl,yl,zl)),ay(ei,i=1,7(xh,yh,z
h),dy(xl,yl,zl)),az(ei,i=1,7(xh
h,zh),dz(xl,yl,zl))は補間用強度信号
を表す。
【0017】bx(xh,yh,zh,dx(xl,yl
l)),by(xh,yh,zh,dy(xl,yl
l)),z(xh,yh,zh,dz(xl,yl
l)),bx(ei,i =1,7(xh,yh,zh),d
x(xl,yl,zl)),by(ei,i=1,7(xh,yh,z
h),dy(xl,yl,zl)),bz(ei,i=1,7(xh
h,zh),dz(xl,yl,zl))は補間用強度選択
信号を表す。
【0018】c(bx(xh,yh,zh,dx(xl
l,zl)),xl)、c(by(xh,yh,zh,d
y(xl,yl,zl)),yl),c(bz(xh,yh,z
h,dz(xl,yl,zl)),zl),c(xh,yh,z
h,dx(xl,yl,zl),xl),c(xh,yh
h,dy(xl,yl,zl),yl),c(xh,yh,z
h,dz(xl,yl,zl),zl),c(bx(ei,i=1,7
(xh,yh,zh),dx(xl,yl,zl)),xl),
c(by(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dy(xl
l,zl)),yl),c(bz(ei,i=1,7(xh
h,zh,z(xl,l,l)),zl)は補間データ
を表す。
【0019】dx(xl,yl,zl),dy(xl,yl
l),dz(xl,yl,zl)は下位ビットの組みから
得られる補間領域選択信号を表す。ei,i=1,7(xh,y
h,zh),は上位ビットの組みから得られる補間対象領
域の各6面体うちの1つの格子点を基準として残りの7
つの格子点に対応する差分データを示す。
【0020】図1と図2に分割方法の具体例を,表1と
表2にそれに対応する補間用強度信号ax,ay,az
を示した。なお、図1と図2では、補間対象領域の6面
体を立方体のように図示したが、本発明は補間対象領域
を立方体に限定することはなく、変の長さが異なる直方
体や、極座標表示の入力の場合の変形6面体の場合にも
適用が可能である。
【表1】
【表2】
【0021】前記本発明の色信号変換方法を実施するた
めの装置は、色を表す3つの入力信号(L*,a*,b
*)の各々を上位ビットと下位ビットに分け、その上位
ビットの組みをアドレス信号として入力したとき、基準
データを出力する色補正メモリ(図3〜図10の1)
と、前記上位ビットの組みと下位ビットの組みに基づい
て補間データの組を出力する補間データ作成手段(図3
の5,6,7、図4の5,6,8、図5の2,4,7、
図6の2,4,8、図7の2,8、図8の6,8,9,
10,11、図9の2,8,9,10,11,12)
と、前記色補正メモリの出力と補間データ作成手段の出
力を加算し、出力信号を得る加算手段(図3〜図10の
3)とを備え、かつ前記補間データ作成手段は、補間対
象領域の各6面体を、該6面体を構成する8つの格子点
のうちの1つの格子点を通る6つの4面体に分割し、該
4面体の各々で異なる補間データの組みを対応させる手
段(図3の5,7、図4の5,8、図5の4,7、図6
の4,8、図7の8、図8の8,9,10,11、図9
の2,8,9,10,11,12)を有する。
【0022】また、本発明は、前記構成において、前記
補間データ作成手段は、前記6つの4面体のいずれに属
するかを判定するため、下位ビットの組みをアドレス信
号として入力し、補間用強度信号の共通性に適合した複
数の補間領域選択信号を出力する補間領域選択用メモリ
手段(図3の7,図5の7、図10の7)を有すること
を特徴とする。ここで、補間領域選択信号は、式3のd
x(xl,yl,zl),dy(xl,yl,zl,
z(xl,yl,zl)と対応し、表1と表2の[zl>x
l,l>=yl,[xl>=yl,yl>zl,[yl>z
l,l>xl],[xl>=yl,l>=zl,zl=>
l,xl−yl−zl>=0,xl−yl+zl>=0]の
信号に相当している。そして、この補間領域選択信号
は、同じく表1と表2でわかるように、6つの4面体に
おいて補間用強度信号ax,ay,azは全て異なるが、
x,ay,azの各々の要素について見れば共通のもの
があるので、その共通性に適合する信号となっている。
【0023】また、本発明は、前記補間領域選択用メモ
リ手段の代わりに、前記6つの4面体のいずれに属する
かを判定するため、3つの入力信号の下位ビット同士、
または、3つの入力信号のいくつかの下位ビットをシフ
トしたもの同士、またはそれらの加減算結果同士の大小
を比較する複数組の比較器(図4の8、図6の8、図7
の8、図8の8、図9の8)と、該比較器の出力の組合
せを補間用強度信号の共通性に適合した複数の補間領域
選択信号として出力する手段を有することを特徴とす
る。これは、メモリを使って補間領域選択信号を出力す
る代わりに、比較器等を用いて演算させるものであり、
例えば、図1と図2ではその回路構成が変わってくるの
は、表1と表2の補間領域選択信号を見れば明白であ
る。なお、3つの入力信号の下位ビットのビット数が異
なる場合は、比較器の前にシフトレジスタをつけて、オ
ーダを合わせておけばよい。
【0024】次に、本発明は、色を表す3つの入力信号
の上位ビットの組みと、前記補間領域選択信号の一部と
をアドレス信号として入力し、複数の補間の強度の信号
を出力する補間用強度出力メモリ手段(図3の5、図4
の5、図10の5)と、該補間用強度出力メモリ手段の
出力の内の1つと、3つの入力信号の内の1つの信号の
下位ビットの積を演算することにより補間データを出力
する複数の補間データ演算手段(図3の6、図4の6、
図10の6)を有することを特徴とする。ここで、複数
の補間強度出力とは、式3のax(xh,yh,zh,dx
(xl,yl,zl)),ay(xh,yh,zh,d
z(xl,yl,zl)),az(xh,yh,zh,d
z(xl,yl,zl))に対応する。
【0025】また、本発明は、補間用強度出力メモリ手
段と積を演算する補間データ演算手段の代わりに、色を
表す3つの入力信号の上位ビットの組みと、前記補間領
域選択信号の一部とをアドレス信号として入力し、複数
の補間の強度の選択信号を出力する補間用強度選択出力
メモリ手段(図5の4、図6の4)と、該補間用強度選
択出力メモリ手段の出力の内の1つと、3つの入力信号
の内の1つの信号の下位ビットをアドレスとして入力
し、補間データを出力する複数の補間データ出力メモリ
手段(図5の2、図6の2)を有することを特徴とす
る。ここで、複数の補間強度選択出力は、式3のb
x(xh,yh,zh,dx(xl,yl,zl)),b
y(xh,yh,zh,dy(xl,yl,zl)),b
z(xh,yh,zh,dz(xl,yl,zl))に対応す
る。補間データ出力は、式3のc(bx(xh,yh
h,dx(xl,yl,zl)),xl),c(by(xh
h,zh,dy(xl,yl,zl)),yl)、c(b
z(xh,yh,zh,dz(xl,yl,zl)),zl)に
対応する。ここでは、積を演算する代わりにメモリを用
いているので、補間強度そのものを用いる必要がなく、
対応する補間強度が入っているアドレスを指定するため
の補間強度選択出力が使われる。
【0026】また、本発明は、補間用強度出力メモリ手
段と積を演算する補間データ演算手段の代わりに、色を
表す3つの入力信号の上位ビットの組みと、前記補間領
域選択信号の一部と、3つの入力信号の内の1つの信号
の下位ビットをアドレスとして入力し、補間データを出
力する複数の補間データ出力メモリ手段(図図7の2)
を有することを特徴とする。ここで、補間データ出力
は、式3のc(xh,yh,zh,dx(xl,yl
l),xl)、c(xh,yh,zh,dy(xl,yl,z
l),yl)、c(xh,yh,zh,dz(xl,yl
l),zl)に対応する。
【0027】また、本発明は、補間用強度出力メモリ手
段の代わりとして、色を表す3つの入力信号の上位ビッ
トの組みをアドレスとして入力し、補間対象領域の各6
面体うちの1つの格子点を基準として残りの7つの格子
点に対応する差分データを出力するメモリ部分(図8の
9)と、該差分データの差分を計算する複数の減算部分
(図8の10)と、該差分データ、または、該減算結果
の中から前記補間領域選択信号の一部を用いて適切な複
数の補間の強度の出力を選択する部分(図8の11)か
らなる補間用強度出力手段と、該補間用強度出力手段の
出力の内の1つと、3つの入力信号の内の1つの信号の
下位ビットの積を演算することにより補間データを出力
する複数の補間データ出力手段(図8の6)を有するこ
とを特徴とする。ここで、補間対象領域の各6面体うち
の1つの格子点を基準として残りの7つの格子点に対応
する差分データは、式3のei,i=1,7(xh,yh
h)、に、補間用強度出力はax(ei,i=1,7(xh,y
h,zh),dx(xl,yl,zl))、ay(e
i,i=1,7(xh,yh,zh,y(xl,yl,zl))、
z(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dz(xl,yl,z
l))に対応する。
【0028】また、本発明は、補間用強度選択出力メモ
リ手段の代わりとして、色を表す3つの入力信号の上位
ビットの組みをアドレスとして入力し、補間対象領域の
各6面体うちの1つの格子点を基準として残りの7つの
格子点に対応する差分データを出力するメモリ部分(図
9の9)と、該差分データから補間用強度選択出力を作
り出す演算部分(図9の10)と、該差分データ、また
は、該減算結果の中から前記補間領域選択信号の一部を
用いて適切な複数の補間の強度の出力を選択する部分
(図9の11)と、それら選択された複数の補間の強度
の出力を複数の補間の強度の選択出力に変換する部分
(図9の12)からなる補間用強度選択出力手段と、該
補間用強度選択出力手段の出力の内の1つと、3つの入
力信号の内の1つの信号の下位ビットをアドレスとして
入力し、補間データを出力する複数の補間データ出力メ
モリ手段(図9の2)を有することを特徴とする。
【0029】ここで、補間用強度選択出力は、式3のb
x(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(xl,yl
l))、by(ei,i=1,7(xh,yh,zh),d
y(xl,yl,zl))、bz(ei,i=1,7(xh,yh,z
h),dz(xl,yl,zl))に、補間データ出力は、
式3のc(bx(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(x
l,yl,zl)),xl)、c(by(ei,i=1,7(xh
h,zh),dy(xl,yl,zl)),yl)、c(bz
(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dz(xl,yl
l))),zl)に対応する。
【0030】また、本発明の色信号変換装置は、第1の
表色系の色を表わす3つの入力信号の内の2つの入力信
号をアドレスとして入力し、出力装置の色再現範囲を考
慮してあらかじめ定められた起点アドレスとその2つの
入力の修正された下位ビットとを出力する起点アドレス
/下位ビット生成メモリ(図10の13)と、前記3つ
の入力信号の内の2つの入力信号をアドレスとして入力
し、前記出力装置の色再現範囲を考慮した前記3つの入
力信号の内の他の1つの信号の最大/最小を出力する最
大最小生成メモリ(図10の14)と、前記3つの入力
信号の内の他の1つの入力信号を前記最大最小生成メモ
リから出力された最大最小値に基づいて修正する演算器
(図10の16,17)と、前記起点アドレス/下位ビ
ット生成メモリから出力された起点アドレスと前記3つ
の入力信号の内の他の1つの入力信号の一定数の上位ビ
ットの和を求めるアドレス加算器(図10の15)と、
前記アドレス加算器の出力をアドレスとして入力し、第
2の表色系の色を表わす基準データ信号を出力する基準
データ用色補正メモリ(図10の1)と、前記アドレス
加算器の出力する上位ビットの組みと前記入力信号の修
正された下位ビットの組みに基づいて補間データの組を
出力する補間データ作成手段(図10の7,5,6)
と、前記基準データ用色補正メモリの出力と補間データ
作成手段の出力を加算し、第2の表色系の色を表す出力
信号を得る加算手段(図10の3)とを備え、かつ、前
記補間データ作成手段が、補間対象領域の各6面体を、
該6面体を構成する8つの格子点のうちの1つの格子点
を通る6つの4面体に分割し、該4面体の各々で異なる
補間データの組みを対応させる手段(図10の7,5)
を有することを特徴とする。
【0031】
【作用】本発明によれば、色を表す3つの入力信号の各
々が上位ビットと下位ビットに分けられ、まず上位ビッ
トの組が基準データ用色補正メモリのアドレスとして入
力され、式3のX’(xh,yh,zh)に相当する基準
データが出力される。また、入力信号の下位ビットの組
が、補間領域選択用メモリ手段のアドレスとして入力さ
れるか、または、比較器等から構成される補間領域選択
用信号出力手段に入力されて、式3のdx(xl,
l,l)、dy(xl,l,lz(xl,l,l)に対
応する複数の補間領域選択用信号が出力される。
【0032】次に、入力信号の上位ビットの組と前記補
間領域選択用信号の一部が、補間用強度出力メモリ手
段、または、補間用強度選択出力メモリ手段、または、
補間用強度出力手段、または、補間用強度選択出力手段
に入力されて、式3のax(xh,yh,zh,dx(xl
l,zl)),ay(xh,yh,zh,dz(xl,yl
l)),az(xh,yh,zh,dz(xl,yl
l))またはax(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx
(xl,yl,zl)),ay(ei,i=1,7(xh,yh
h),dy(xl,yl,zl)),az(e
i,i=1,7(xh,yh,zh),dz(xl,yl,zl))に
相当する複数の補間用強度信号、または、式3のb
x(xh,yh,zh,dx(xl,yl,zl)),b
y(xh,yh,zh,dy(xl,l,zl)),
z(xh,yh,zh,dz(xl,yl,zl))または、b
x(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(xl,yl
l)),by(ei,i=1,7(xh,yh,zh),d
y(xl,yl,zl)),bz(ei,i=1,7(xh,yh,z
h),dz(xl,yl,zl))に相当する複数の補間用
強度選択信号が出力される。
【0033】次に、前記複数の補間用強度出力の各々が
入力信号の下位ビットの内の1つと乗算されるか、また
は、補間用強度選択出力の各々と入力信号の下位ビット
の各々が複数の補間データ出力メモリ手段のアドレスと
して入力され、式3のc(bx(xh,yh,zh,d
x(xl,yl,zl)),xl),c(by(xh,yh,z
h,dy(xl,yl,zl)),yl),c(bz(xh,y
h,zh,dz(xl,yl,zl)),zl)、または、c
(bx(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(xl,yl
l)),xl),c(by(ei,i=1,7(xh,yh
h),dy(xl,yl,zl)),yl),c(bz(e
i,i=1,7(xh,yh,zh),dz(xl,yl,zl)),
l)に相当する複数の補間データが出力される。
【0034】または、入力信号の上位ビットの組と、前
記補間領域選択用信号の各々と、入力信号の下位ビット
の各々が、複数の補間データ出力メモリ手段のアドレス
として入力されて、式3のc(xh,yh,zh,dx(x
l,yl,zl),xl),c(xh,yh,zh,d
y(xl,yl,zl),yl),c(xh,yh,zh,dz
(xl,yl,zl),zlに対応する複数の補間デー
タが出力される。最後に、前記基準データと複数の補間
データが加算されて、最終的に式3のX’(x,y,
z)に相当する補間済みの値が出力される。
【0035】また、上述の補間データ作成手段を有する
構成に加えて、起点アドレス/下位ビット生成メモリと
アドレス加算器を有する本発明の態様においては、上述
の補間データ作成手段を有する構成による作用効果が得
られるばかりでなく、起点アドレスを出力装置の表色系
の色再現範囲を考慮して各色補正メモリに無駄が生じな
いように予め定めることができるので各色補正メモリの
容量を一層大幅に削減することができ、かつ、さらに高
速な色信号変換装置が実現できる。
【0036】
【実施例】図3以下に、本発明の実施例を示す。これら
の図では、説明を容易にするため、入力をL*7ビッ
ト,a*8ビット,b*8ビットで、この内の下位ビッ
トを各nビットで、出力をY%,M%,C%,(K%)
各8ビットで表しているが、本発明は、これら入出力の
種類とビット数に限定されることはなく、如何なる入出
力の種類とビット数でも適用可能である。また、これら
の図には、1種類の出力に対する回路構成しか明示して
いないが、これを複数種類の出力に拡張することは容易
であるので、省略した。なお、複数種類の出力に拡張す
る場合、補間用領域選択信号出力メモリ手段、または、
補間領域選択信号出力手段等の複数種類の出力に共通す
る部分は、共通する部分として残してもよいし、ハード
ウェア化する時に複数種類の出力に対応して完全に分離
したい場合等に、各出力に対応して各々独立に共通する
部分を重複して持ってもよい。
【0037】第1の実施例 図3に、本発明の第1の実施例の構成を示す。第1の実
施例は、基準データ用色補正メモリ1、補間用領域選択
信号出力メモリ7、補間用強度信号出力メモリ51−5
3、補間用乗算器61−63、補間用加算器31−36より構
成されている。
【0038】基準データ用色補正メモリ1は、入力のL
*a*b*の上位ビットがアドレスとして入力され、式
3のX’(xh,yh,zh)に相当する補正の基準値を
出力するルックアップテーブルメモリである。
【0039】また、補間用領域選択信号出力メモリ7
は、入力信号L*a*b*の下位ビットがアドレスとし
て入力され、補間領域選択信号を出力するルックアップ
テーブルメモリである。前述のように、補間用領域選択
信号出力メモリ7の出力する補間領域選択信号は、式3
のdx(xl,yl,zl),dy(xl,yl,zl,
z(xl,yl,zl)と対応するものであり、これは表1
と表2の[zl>xl,l>=yl[xl>=yl,yl
>zl[yl>zl,l>xl]、[xl>=yl,l
=zl,zl=>xl,xl−yl−zl>=0,xl−yl
l>=0]の信号に相当している。そして、この補間
領域選択信号は、同じく表1と表2でわかるように、6
つの4面体において補間用強度信号ax,ay,azは全
て異なるが、ax,ay,azの各々の要素について見れ
ば共通のものがあるので、その共通性に適合する信号と
なっている。なお、図3では、図1および表1の分割方
法に対応させて、3系統の2ビット出力で表現したが、
図2および表2の分割方法に対応させる場合は、4ビッ
ト1系統、2ビット1系統となることは、表2により明
白である。また、図3では、入力の下位ビット数は同一
で表現したが、異なるビット数であっても問題はない。
【0040】次に、補間用強度信号出力メモリ51〜53
は、入力信号L*a*b*の上位ビットと前記補間領域
選択信号がアドレスとして入力され、式3のax(xh
h,zh,dx(xl,yl,zl)),ay(xh,yh
h,dz(xl,yl,zl)),az(xh,yh,zh
z(xl,yl,zl))に相当する複数の補間用強度信
号を出力するルックアップテーブルメモリであり、その
ビット幅は、次につながる乗算や加算の要求精度から決
定される。
【0041】次に、補間用乗算器61〜63は、前記補間
用強度信号出力と入力のL*a*b*の下位ビットの各
々と乗算して、式3のc(bx(xh,yh,zh,d
x(xl,yl,zl)),xl), c(by(xh,yh
h,dy(xl,yl,zl)),yl),c(bz(xh
h,zh,dz(xl,yl,zl)),zl)に相当する
複数の補間データを出力するものであり、その出力ビッ
ト幅も、次につながる加算の要求精度から決定される。
最後に、補間用加算器31〜36は、前記補正の基準値
と、前記補間データを加算して、最終的な補間された値
を出力する。
【0042】この本発明の第1の実施例の色信号変換装
置は、補間対象領域の各6面体を、該6面体を構成する
8つの格子点のうちの1つの格子点を通る6つの4面体
に分割し、該4面体の各々で異なる補間データの組みを
用いるように、補間用領域選択信号出力メモリ7および
補間用強度信号出力メモリ51ー53を設けたことによ
り、色補正メモリから呼び出す時の複雑なアドレス変換
が不要となる。従って簡単な回路構成でかつ高速処理を
可能とするものである。また、本実施例は、色補正メモ
リの中のデータが規則正しく並んでいることを前提とし
ないので、前述の特開平2−73779号公報や特開平
2−187374号公報に開示されているようなデータ
の規則性をくずして出力の色再現範囲外に対応するメモ
リを削減する技術と共に用いることができ、しかも、隣
の補間領域との境界での連続性の確保を可能とした。ま
た、本実施例は、補間データ作成手段における補間用領
域選択信号出力メモリ7、補間用強度信号出力メモリ5
1ー53などをルックアップテーブルによって構成できる
ことにより、出力についての演算回数を少なくすること
ができ、従って簡単な回路構成でかつ高速処理を可能と
している。
【0043】第2の実施例 図4に、本発明の第2の実施例の構成を示す。第2の実
施例は、第1の実施例での補間用領域選択信号出力メモ
リ7の代わりに、入力のL*a*b*の下位ビット同士
を比較する複数の比較器81〜83が用いられているほか
は第1の実施例と同様の構成と作用効果を持つものであ
る。なお、下位ビット数が大きくなると補間用領域選択
信号出力メモリ7が大きくなってしまうので、下位ビッ
ト数が大きくなる場合はこの第2実施例の方が有利とな
る。ここでの複数の比較器81〜83の組合せは、図1お
よび表1に示す分割方法に対応しており、境界面での動
作を考慮しているため、1つの比較器81が等号を含
み、他の2つの比較器82〜83が等号を含まないよう構
成されている。なお、この第2の実施例で、入力の下位
ビットのビット数が異なる場合は、比較器81〜83の前
にシフトレジスタを挿入し、ビット数を一致させるよう
にすればよい。また、第2の実施例で、図2および表2
の分割方法に対応させる場合は、入力のL*a*b*の
下位ビット同士、または、3つの入力信号のいくつかの
下位ビットをシフトしたもの同士の加減算器と比較器の
組合せで、表2に示した補間領域選択信号を作り出すよ
うに、比較器8の組合せの部分を変形すればよい。
【0044】第3の実施例 図5に、本発明の第3の実施例の構成を示す。第3の実
施例は、第1の実施例における補間用強度信号出力メモ
リ5と補間用乗算器6の代わりに、補間用強度選択信号
出力メモリ41〜43と補間データ用メモリ21〜23が用
いられているほかは、第1の実施例と同様である。ここ
では、積を演算する代わりにメモリを用いているので、
補間強度そのものを用いる必要がなく、対応する補間強
度が入っているアドレスを指定するための補間強度選択
出力が使われる。補間データ用メモリ21〜23は、補間
用強度選択出力メモリ41〜43の出力の内の1つと、3
つの入力信号の内の1つの信号の下位ビットがアドレス
として入力されると、式3のc(bx(xh,yh,zh
x(xl,yl,zl)),xl)、c(by(xh,yh
h,dy(xl,yl,zl)),yl)、c(bz(xh
h,zh,dz(xl,yl,zl)),zl)に対応する
補間データを出力するテーブルルックアップメモリであ
り、その出力ビット幅は、次につながる加算の要求精度
から決定される。
【0045】補間用強度選択出力メモリ41〜43は、L
*a*b*の上位ビットと、補間領域選択信号の一部が
アドレスとして入力されると、式3のbx(xh,yh
h,dx(xl,yl,zl))、by(xh,yh,zh
y(xl,yl,zl))、bz(xh,yh,zh,d
z(xl,yl,zl))に対応する補間の強度の選択信号
を出力するテーブルルックアップメモリである。次段の
補間データ用メモリ21〜23に、乗算器の代わりにテー
ブルルックアップメモリを用いているので、補間の強度
信号そのものでなく、対応する補間の強度信号に対応す
る補間データが格納されているメモリのアドレスを出力
する。そして、そのビット幅は、入力の色空間全体で、
何種類の異なる補間の強度信号が必要かで決定される。
第1の実施例との比較では、上位ビット数が増え、下位
ビット数が減少すると、全体の回路規模は本実施例の方
が小さくなる。
【0046】第4の実施例 図6に、本発明の第4の実施例を示す。第4の実施例
は、第3の実施例での補間用領域選択信号出力メモリ7
の代わりに、入力のL*a*b*の下位ビット同士を比
較する複数の比較器81〜83が用いられているほかは、
第3の実施例と同様である。入力のL*a*b*の下位
ビット同士を比較する複数の比較器81〜83を用いる場
合の諸事項は、第2の実施例と同じであるので説明は省
略する。
【0047】第5の実施例 図7に、本発明の第5の実施例の構成を示す。第5の実
施例は、第3の実施例での補間用強度選択出力メモリ4
を省略し、その機能を補間データ用メモリ21〜23で兼
用しているほかは、第3の実施例と同様である。すなわ
ち、補間データ用メモリ2には、L*a*b*の上位ビ
ットと、補間領域選択信号の一部と、入力のL*a*b
*の下位ビットの内の1つがアドレスとして入力された
とき、対応する補間値を出力するテーブルルックアップ
メモリであり、その出力ビット幅は、次につながる加算
の要求精度から決定される。実施例4と比較では、トー
タルのメモリ容量は、上位ビット数が少ない場合は実施
例5の方が少ないが、上位ビット数が多くなると実施例
4の方が少なくなるという特徴を持つ。これは、上位ビ
ット数が少ない場合は、補間データ用メモリの入力アド
レス数は、出力のビット幅とは無関係であるというため
と、上位ビット数が多くなると複数の補間領域で共通の
補間用強度を持つ場合が増え、実施例4ではその共通の
補間用強度の分のメモリが削減できるためである。
【0048】第6の実施例 図9に、本発明の第6の実施例の構成を示す。第6の実
施例は、第2の実施例での補間用強度信号出力メモリ5
の代わりに、補間用差分信号出力メモリ91と、複数の
減算器101〜109と、複数の選択器111〜113によ
り構成される補間用強度信号出力手段が用いられている
ほかは、第2の実施例と同様である。ここでの補間用強
度信号出力手段の組合せは、図1および表1の分割方法
に対応しており、補間用強度信号出力メモリ5と補間用
差分信号出力メモリ91とのメモリ容量を比較すると、
同じ上位ビット数の場合で、12:7になるので、上位
ビット数が増えるに従いこの実施例の方式の有効性が増
す。補間用差分信号出力メモリ91は、入力のL*a*
b*の上位ビットがアドレスとして入力入力されると、
補間対象領域の各6面体うちの1つの格子点を基準とし
て残りの7つの格子点に対応し、式3のe
i,i=1,7(xh,yh,zh)、に対応する差分データを出
力するテーブルルックアップメモリであり、その出力
は、次の複数の減算器101〜109によって複数の補間
用強度信号出力が作成される。補間用強度出力は、式3
のax(ei,i=1,7(xh,yh,zh),dx(xl,yl
l))、ay(ei,i=1,7(xh,yh,zh,
y(xl,yl,zl))、az(ei,i=1,7(xh,yh,z
h),dz(xl,yl,zl))に対応する。そして、そ
の複数の補間用強度信号出力から、補間領域選択信号に
よって、対応する補間領域の補間用強度信号出力が複数
の選択器111〜113によって選択され、出力される。
また、第6の実施例で、図2および表2の分割方法に対
応させる場合は、入力のL*a*b*の下位ビット同
士、または、3つの入力信号のいくつかの下位ビットを
シフトしたもの同士の加減算器と比較器の組合せで、表
2に示した補間領域選択信号を作り出すように、比較器
1〜83の組合せの部分を変形すると共に、複数の減算
器10の代わりに複数の加減算器を用いて、同じく表2
に示した補間用強度信号を作成すればよい。また、第6
の実施例で、比較器81〜83の組合せの代わりに、補間
用領域選択信号出力メモリを用いてもよいことは明白で
あるので、図は省略する。
【0049】第7の実施例 図9に、本発明の第7の実施例の構成を示す。第7の実
施例は、第3の実施例での補間用強度信号出力メモリ5
の代わりに、補間用差分信号出力メモリ9と、複数の減
算器101〜109と、複数の選択器111〜113と、複
数の定数減算器121〜123により構成される補間用強
度選択信号出力手段が用いられているほかは、第3の実
施例と同様である。第6の実施例での補間用強度信号出
力手段と、第7の実施例での補間用強度選択信号出力手
段との差異は、複数の定数減算器12の有無であり、第
7の実施例では、次段に、乗算器の代わりにテーブルル
ックアップメモリを用いているので、補間の強度信号そ
のものでなく、対応する補間の強度信号に対応する補間
データが格納されているメモリのアドレスを出力すれば
よく、そのため、補間の強度信号を補間の強度選択信号
に変換する定数減算器が使われている。定数減算器以外
の諸事項は、第3、または、第7の実施例と同様である
ので説明は省略する。
【0050】第8の実施例 図10に、本発明の第8の実算槊磴箸靴討劼箸弔留‐冦
磴旅柔‐鮗┐后図10は、前述の特開平2−18737
4号公報で提案したデータの規則性をくずして出力の色
再現範囲外に対応するメモリを削減する技術と、第1の
実施例とを組み合せたものであるが、他の実施例との組
あわせも可能なことは明白である。本応用例は、実施例
1の構成の前段に、起点アドレスおよび下位ビット生成
メモリ13と、最大最小生成メモリ14と、アドレス加
算器15と、最大発生比較器16と、最小発生比較器1
7とが付加されている。
【0051】付加された部分は、特開平2−18737
4号公報に詳細な説明があるので、ここではその概略に
ついて説明する。起点アドレスおよび下位ビット生成メ
モリ13は、出力の色再現範囲外の入力a*b*を、色
相を同一として出力の色再現の範囲のなかに入れる役目
を持ち、L*の起点アドレスと、出力の色再現範囲内に
入れた後のa*b*の下位ビットを出力する。最大最小
生成メモリ14は、入力のa*b*に対応するL*の最
大値と最小値を出力し、次の最大発生比較器16と、最
小発生比較器17の組合せで、入力のL*と比較され、
入力のL*が出力の色再現範囲外の場合に、L*を出力
の色再現範囲内に入れる働きをする。アドレス加算器1
5は、前記L*の起点アドレスと、出力の色再現範囲内
に入ったL*の上位ビットの値とを加算し、基準データ
用色補正メモリ1、および、補間強度信号出力メモリ4
の新たなアドレスを出力する。このL*の起点アドレス
と、アドレス加算器の働きにより、基準データ用色補正
メモリ1、および、補間強度信号出力メモリ4の出力の
色再現範囲外の入力に対応する部分を無くすることがで
きるので、基準データ用色補正メモリ1、および、補間
強度信号出力メモリ4のメモリ容量が削減できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明による色信号変換
方法は、補間対象領域の各6面体を、該6面体を構成す
る8つの格子点のうちの1つの格子点を通る6つの4面
体に分割し、該4面体の各々で異なる補間データの組み
を用いるようにしたので、メモリから呼び出す時の複雑
なアドレス変換が不要となり、高速処理を可能とするも
のであり、また、色補正メモリの中のデータが規則正し
く並んでいることを前提としないので、データの規則性
をくずして出力の色再現範囲外に対応するメモリを削減
する技術と組み合せることができ、かつ、隣の補間領域
との境界での連続性の確保を可能とするものである。
【0053】また、本発明による色信号変換装置は、補
間データ作成手段が、補間対象領域の各6面体を、該6
面体を構成する8つの格子点のうちの1つの格子点を通
る6つの4面体に分割し、該4面体の各々で異なる補間
データの組みを対応させる手段を有すること、具体的に
は、補間用強度出力メモリ手段、または、補間用強度選
択出力メモリ手段、または、補間用強度出力手段、また
は、補間用強度選択出力手段、または、補間用データ出
力メモリ手段を有することにより、メモリから呼び出す
時の複雑なアドレス変換が不要となり、従って簡単な回
路構成でかつ高速処理を可能とする。また、色補正メモ
リの中のデータが規則正しく並んでいることを前提とし
ないので、特開平2−73779号公報または特開平2
−187374号公報記載のデータの規則性をくずして
出力の色再現範囲外に対応するメモリを削減する技術と
組み合せてメモリ容量を大幅に削減することを可能と
し、かつ、隣の補間領域との境界での連続性の確保を可
能とするものである。
【0054】また、本発明は、補間領域選択用メモリ手
段または補間領域選択信号出力手段、および、補間デー
タ出力手段または補間データ出力メモリ手段を設けたこ
とにより、出力についての演算回数をなるべく少なく
し、従って簡単な回路構成でかつ高速処理を可能として
いる。これらでは分割補間時の境界面でのデータの扱い
を厳密に定義しているので、不必要な大小関係の判定の
比較の削減を可能としている。
【0055】さらに、本発明は、補間対象領域の各6面
体うちの1つの格子点を基準として残りの7つの格子点
に対応する差分データを出力するメモリ部分を持つこと
により、演算回数は多少増えるが、なるべく少ないメモ
リ容量で前記効果をそのまま維持できる補間方法を提供
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の単位6面体分割方法その1を示す
図、
【図2】 本発明の単位6面体分割方法その2を示す
図、
【図3】 本発明の第1の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図4】 本発明の第2の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図5】 本発明の第3の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図6】 本発明の第4の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図7】 本発明の第5の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図8】 本発明の第6の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図9】 本発明の第7の実施例の色信号変換回路を示
す図、
【図10】 本発明の第8の実施例(応用例)を示す
図、
【図11】 従来例(その1)による単位立方体分割方
法を示す図、
【図12】 従来例(その2)の補間回路を示す図、
【図13】 従来の発明例その2の変形補間回路を示す
図。
【符号の説明】
1…基準データ用色補正メモリ、 21,22,23…補
間データ用メモリ、31〜36…補間用加算器、 4…補
間用強度選択信号出力メモリ、 5…補間用強度信号出
力メモリ、 61,62,63…補間用乗算器、 7…補
間用領域選択信号出力メモリ、 81,82,83…比較
器、 91…補間用差分信号出力メモリ、 101〜10
9…減算器、 111,112,113…選択器、 1
1,122,123…定数減算器、 13…起点アドレ
スおよび下位ビット生成メモリ、14…最大最小生成メ
モリ、 15…アドレス加算器、 16…最大発生比較
器、 17…最小発生比較器。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色を表す3つの入力信号の各々を上位ビ
    ットと下位ビットに分け、上位ビットの組みから得られ
    る基準データと、上位ビットの組みと下位ビットから得
    られる補間データの組みとを加算して出力信号を得る色
    信号変換方法において、補間対象領域の各6面体を、該
    6面体を構成する8つの格子点のうちの1つの格子点を
    通る6つの4面体に分割し、該4面体の各々で異なる補
    間データの組みを用いることを特徴とする色信号変換方
    法。
  2. 【請求項2】 色を表す3つの入力信号の各々を上位ビ
    ットと下位ビットに分け、その上位ビットの組みをアド
    レス信号として入力したとき、基準データを出力する色
    補正メモリと、 前記上位ビットの組みと下位ビットの組みに基づいて補
    間データの組を出力する補間データ作成手段と、 前記色補正メモリの出力と補間データ作成手段の出力を
    加算し、出力信号を得る加算手段とを備えた色信号変換
    装置において、 前記補間データ作成手段が、補間対象領域の各6面体
    を、該6面体を構成する8つの格子点のうちの1つの格
    子点を通る6つの4面体に分割し、該4面体の各々で異
    なる補間データの組みを対応させる手段を有することを
    特徴とする色信号変換装置。
  3. 【請求項3】 前記補間データ作成手段は、前記入力信
    号が前記6つの4面体のいずれに属するかを判定するた
    め、前記下位ビットの組みをアドレス信号として入力
    し、補間用強度信号の共通性に適合した複数の補間領域
    選択信号を出力する補間領域選択用メモリ手段を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の色信号変換装置。
  4. 【請求項4】 前記補間データ作成手段は、前記入力信
    号が前記6つの4面体のいずれに属するかを判定するた
    め、3つの入力信号の下位ビット同士、又は、3つの入
    力信号のいくつかの下位ビットをシフトしたもの同士、
    又は、それらの加減算結果同士の大小を比較する複数組
    の比較器と、該比較器の出力の組合せを補間用強度信号
    の共通性に適合した複数の補間領域選択信号として出力
    する手段を有することを特徴とする請求項2記載の色信
    号変換装置。
  5. 【請求項5】 前記補間データ作成手段は、前記色を表
    す3つの入力信号の上位ビットの組みと、前記補間領域
    選択信号の一部とをアドレス信号として入力し、複数の
    補間の強度の信号を出力する補間用強度出力メモリ手段
    と、該補間用強度出力メモリ手段の出力の内の1つと、
    前記3つの入力信号の内の1つの信号の下位ビットの積
    を演算することにより補間データを出力する複数の補間
    データ演算手段を有することを特徴とする請求項3また
    は4記載の色信号変換装置。
  6. 【請求項6】 前記補間データ作成手段は、前記色を表
    す3つの入力信号の上位ビットの組みと、前記補間領域
    選択信号の一部とをアドレス信号として入力し、複数の
    補間の強度の選択信号を出力する補間用強度選択出力メ
    モリ手段と、該補間用強度選択出力メモリ手段の出力の
    内の1つと、前記3つの入力信号の内の1つの信号の下
    位ビットをアドレスとして入力し、補間データを出力す
    る複数の補間データ出力メモリ手段を有することを特徴
    とする請求項3または4記載の色信号変換装置。
  7. 【請求項7】 前記補間データ作成手段は、前記3つの
    入力信号の上位ビットの組みと、前記補間領域選択信号
    の一部と、前記3つの入力信号の内の1つの信号の下位
    ビットをアドレスとして入力し、補間データを出力する
    複数の補間データ出力メモリ手段を有することを特徴と
    する請求項3または4記載の色信号変換装置。
  8. 【請求項8】 前記補間データ作成手段は、前記3つの
    入力信号の上位ビットの組みをアドレスとして入力し、
    補間対象領域の各6面体うちの1つの格子点を基準とし
    て残りの7つの格子点に対応する差分データを出力する
    メモリ部分と、該差分データの差分を計算する複数の減
    算部分と、該差分データ、又は、該減算結果の中から前
    記補間領域選択信号の一部を用いて適切な複数の補間の
    強度の出力を選択する部分からなる補間用強度出力手段
    と、該補間用強度出力手段の出力の内の1つと、前記3
    つの入力信号の内の1つの信号の下位ビットの積を演算
    することにより補間データを出力する複数の補間データ
    出力手段を有することを特徴とする請求項3または4記
    載の色信号変換装置。
  9. 【請求項9】 前記補間データ作成手段は、前記3つの
    入力信号の上位ビットの組みをアドレスとして入力し、
    補間対象領域の各6面体うちの1つの格子点を基準とし
    て残りの7つの格子点に対応する差分データを出力する
    メモリ部分と、該差分データの差分を計算する複数の減
    算部分と、該差分データ、又は、該減算結果の中から前
    記補間領域選択信号の一部を用いて適切な複数の補間の
    強度の出力を選択する部分と、それら選択された複数の
    補間の強度の出力を複数の補間の強度の選択出力に変換
    する部分からなる補間用強度選択出力手段と、該補間用
    強度選択出力手段の出力の内の1つと、3つの入力信号
    の内の1つの信号の下位ビットをアドレスとして入力
    し、補間データを出力する複数の補間データ出力メモリ
    手段を有することを特徴とする請求項3または4記載の
    色信号変換装置。
  10. 【請求項10】 第1の表色系の色を表わす3つの入力
    信号の内の2つの入力信号をアドレスとして入力し、出
    力装置の色再現範囲を考慮してあらかじめ定められた起
    点アドレスとその2つの入力の修正された下位ビットと
    を出力する起点アドレス/下位ビット生成メモリと、 前記3つの入力信号の内の2つの入力信号をアドレスと
    して入力し、前記出力装置の色再現範囲を考慮した前記
    3つの入力信号の内の他の1つの信号の最大/最小を出
    力する最大最小生成メモリと、 前記3つの入力信号の内の他の1つの入力信号を前記最
    大最小生成メモリから出力された最大最小値に基づいて
    修正する演算器と、 前記起点アドレス/下位ビット生成メモリから出力され
    た起点アドレスと前記演算器によって修正された結果の
    一定数の上位ビットとの和を求めるアドレス加算器と、 前記アドレス加算器の出力をアドレスとして入力し、第
    2の表色系の色を表わす基準データ信号を出力する基準
    データ用色補正メモリと、 前記アドレス加算器の出力する上位ビットの組みと前記
    入力信号の修正された下位ビットの組みに基づいて補間
    データの組を出力する補間データ作成手段と、 前記基準データ用色補正メモリの出力と補間データ作成
    手段の出力を加算し、第2の表色系の色を表す出力信号
    を得る加算手段とを備え、かつ、 前記補間データ作成手段が、補間対象領域の各6面体
    を、該6面体を構成する8つの格子点のうちの1つの格
    子点を通る6つの4面体に分割し、該4面体の各々で異
    なる補間データの組みを対応させる手段を有することを
    特徴とする色信号変換装置。
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