JPH0510938Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はエアゾール容器のガス抜き装置に係る
ものであつて、使用を完了したエアゾール容器の
残留ガスを抜き取り、残留ガスを原因とする爆発
事故等の発生を防止しようとするものである。

従来の技術 従来使用を完了したエアゾール容器の残留ガス
を抜き取り、残留ガスを原因とする爆発事故等の
発生を防止しようとするものには、実開昭48−
11264号公報、実開昭49−39015号公報、実開昭49
−52963号公報、実開昭58−17739号公報等が存在
するが、そのいずれもが、針、釘等をエアゾール
容器に打ち込み、残留ガスを排気しようとするも
のであるが、打ち込み作業を行う方向、即ち作業
者方向に残留ガス、残留内容物が噴出するもので
あるため、作業上の危険を伴う欠点を有してい
た。

考案が解決しようとする問題点 本考案は上述のごとき問題点を解決しようとす
るものであつて、使用を完了したエアゾール容器
の残留ガスを抜き取り、残留ガスを原因とする爆
発事故等の発生を防止するものに於いて、残留ガ
ス、残留内容物の噴出方向を確実に作業者とは反
対側に行うとともに噴出する残留ガスを、作業者
とは反対側の特定方向にのみ行い、貫通針の外周
に広く拡散することがないようにし、安全な排気
を行おうとするものである。

問題点を解決するための手段 本考案は上述のごとき問題点を解決するため、
受レバーと押圧レバーとを、連結軸を支点として
開閉可能に形成し、押圧レバーには受レバーに載
置したエアゾール容器の外周壁を貫通する為の貫
通針を形成し、この貫通針の外周に、エアゾール
容器の表面に密着し、噴射する残留ガスの飛散を
防止する弾性材製のキヤツプを形成するとともに
貫通針と連通する排気ノズルを、受レバーと押圧
レバーの持手側とは、反対側に開口形成して成る
ものである。

また、受レバーと押圧レバーとは、連結軸によ
る連結位置を任意に変更できるものとしている。

作 用 本考案は上述のごとく構成したものであるか
ら、使用を完了したエアゾール容器の残留ガスの
抜き取りを行うには、受レバーの上面にエアゾー
ル容器を載置し、この受レバーの持手と押圧レバ
ーの持手を人手で保持して強く締め付ければ、貫
通針はエアゾール容器の外周壁を貫通し、エアゾ
ール容器内部まで挿入される。この貫通挿入によ
つて、エアゾール容器内の残留ガスは連通路を介
して外部に噴出されるが、受レバーと押圧レバー
の持手を人手で持つた状態では、ノズルは持手と
反対側に設けられているから、作業者側にノズル
が向くことはなく、残留ガス、残留内容物等が作
業者に向けて噴射されることがないとともに貫通
針の外周には、エアゾール容器の表面に密着し、
噴射する残留ガスの飛散を防止する弾性材製のキ
ヤツプを形成しているから、残留ガスが貫通針の
周囲に飛散することがなく、安全なガス抜き作業
を可能にする。また、受レバーと押圧レバーの、
連結軸による連結位置を任意に変更できるものと
すれば、直径の異なる種々のエアゾール容器の残
留ガス排出に用いることが出来るものである。

実施例 以下本考案の一実施例を説明すれば、１は受レ
バーで、エアゾール容器２を横置きに載置する幅
広の載置部３を設け、この載置部３の一端には人
手で保持するための持手４を設けるとともに載置
部３他端には、複数の取付孔５を開口した接続片
６を上方に突出している。この接続片６の任意の
取付孔５に、押圧レバー７の連結軸８を回動可能
に固定することにより、この連結軸８を支点とし
て、受レバー１と押圧レバー７とを開閉可能に形
成している。この押圧レバー７には、受レバー１
に載置したエアゾール容器２の外周壁を貫通する
為の、貫通針１０を突出形成し、この貫通針１０
の外周に、エアゾール容器２の表面に密着し、噴
射する残留ガスの飛散を防止する、弾性材製のキ
ヤツプ１１を形成するとともに、連結軸８とは反
対側の、受レバー１の持手４の上部に臨ませて同
じく持手１２を設けている。また、貫通針１０と
連通路１３を介して連通する排気ノズル１４を、
受レバー１と押圧レバー７の持手４，１２側と
は、反対側に開口形成している。また、受レバー
１と押圧レバー７の、連結軸８による連結位置
は、連結軸８を取付孔５から抜き取り、適宜の位
置に移動することにより、その対向間隔を任意に
変更でき、直径の異なる種々のエアゾール容器２
の残留ガス排出に用いることが出来るものとな
る。

上述のごとく構成したものに於いて、使用を完
了したエアゾール容器２の残留ガスを抜き取りを
行うには、受レバー１の接続片６に設けた任意の
取付孔５に、エアゾール容器２の直径に応じて押
圧レバー７の連結軸８を回動可能に固定した後、
受レバー１の載置部３の上面にエアゾール容器２
の横置きに載置し、この受レバー１の持手４と、
押圧レバー７の持手４を、人手で保持して強く締
め付ければ、貫通針１０はエアゾール容器２の外
周壁を貫通し、第２図に示すごとくエアゾール容
器２内部まで挿入される。この貫通挿入によつ
て、エアゾール容器２内の残留ガスは、連結路１
３を介して外部に噴出されるが、受レバー１と押
圧レバー７の持手４，１２を人手で持つた状態で
は、排気ノズル１４は持手４，１２と反対側に設
けられているから、作業者側にノズル１４が向く
ことはなく、残留ガス、残留内容物等が作業者に
向けて噴射されることがないとともに、貫通針１
０の外周には、エアゾール容器２の表面に密着
し、噴射する残留ガスの飛散を防止する為の、弾
性材製のキヤツプ１１を形成しているから、残留
ガス、内容物等が貫通針１０の周囲に飛散するこ
とがなく、安全なガス抜き作業を可能にする。

考案の効果 本考案は上述のごとく構成したものであるか
ら、持手を人手で持つた状態で、ノズルは持手と
反対側に位置し、作業者側にノズルが向くことは
なく、残留ガス、残留内容物等の安全なガス抜き
作業を可能にする。また貫通針の外周には、エア
ゾール容器の表面に密着し、噴射する残留ガスの
飛散を防止する弾性材製のキヤツプを形成してい
るから、残留ガスが貫通針の周囲に飛散すること
がなく、安全なガス抜き作業を可能にする。

また、受レバーと押圧レバーの、連結軸による
連結位置を任意に変更できるものとすれば、直径
の異なる種々のエアゾール容器の残留ガス排出に
広く用いることが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案一実施例を示すものであつて、第
１図は斜視図、第２図は一部切欠き正面図であ
る。 １……受レバー、２……エアゾール容器、４，
１２……持手、７……押圧レバー、８……連結
軸、１０……貫通針、１１……キヤツプ、１４…
…排気ノズル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 受レバーと押圧レバーとを、連結軸を支点と
   して開閉可能に形成し、押圧レバーには受レバ
   ーに載置したエアゾール容器の外周壁を貫通す
   る為の貫通針を形成し、この貫通針の外周に、
   エアゾール容器の表面に密着し、噴射する残留
   ガスの飛散を防止する弾性材製のキヤツプを形
   成するとともに貫通針と連通する排気ノズル
   を、受レバーと押圧レバーの持手側とは、反対
   側に開口形成したことを特徴とするエアゾール
   容器のガス抜き装置。 (2) 受レバーと押圧レバーとは、連結軸による連
   結位置を任意に変更できるものであることを特
   徴とする請求項１記載のエアゾール容器のガス
   抜き装置。