JPH0510921Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、前後に長手の風選箱上の前部側に脱
ぷ機を後部側に壺穴式回転選別胴をそれぞれ載設
し、上段の回転選別胴内にはらせんコンベアを軸
装した搬送樋を挿架し、風選箱内の前部と後部寄
りに脱ぷ機からの脱ぷ物を風選する脱ぷ物風路室
と壺穴式回転選別胴で選別された玄米を仕上風選
する玄米風路室をそれぞれ形成し、脱ぷ物風路室
で風選された玄米と籾の混合米を供給タンクを介
して搬送樋により壺穴式回転選別胴に供給する構
成にしてある籾すり選別機において、この壺穴式
回転選別胴で選別され取出されるものを機外と機
内還元とに切換える仕上米の自動取出し切換装置
に関するものである。

(ロ) 従来の技術 従来、揺動式籾摺選別機にあつては特開昭55−
15678号公報に開示されるように混合米を揺動選
別板に供給する前行程に設ける供給タンク内にセ
ンサーを設けて、混合米の量が少ない場合にセン
サーがこれを検出し揺動選別板で選別された玄米
を取出す玄米通路に設けた切換案内弁を切換えて
機内に還元させる構成のものが知られている。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 本考案は、前項に記載するような揺動式籾摺選
別機ではなく、冒頭に記載するところの壺穴式回
転選別胴によつて混合米を玄米と籾に選別する籾
すり選別機のもので、壺穴式回転選別胴内に混合
米の量が少ないと選別不良となつて選別精度を低
下させる欠点を解消させるようにするものであり
ながら、その壺穴式回転選別胴によつて選別され
た玄米を取出す玄米通路を特定箇所にまたがらせ
てのぞませ、該部に切換案内弁を設けるとともに
回転選別胴内の混合米量の変動を把握するための
センサーをこの回転選別胴に至るまでの最適の位
置に設けて胴内に供給される混合米量の減少をタ
イミングよく且つ適確に捉えられるものにし構造
が簡単で好適に実施できるようにするを目的とし
て考案されたものである。

(ニ) 課題を解決するための手段 そこで、本考案は、前記の目的を達成させるた
めに、冒頭に記載の籾すり選別機において、 前記の壺穴式回転選別胴で選別された玄米を取
出す玄米通路を前記脱ぷ物風路室と玄米風路室に
またがらせてのぞませ、該部に切換案内弁を設け
て玄米通路を脱ぷ物風路室側と玄米風路室側とに
切換自在にするとともに、前記らせんコンベアの
始端側を供給タンクの底部に入り込ませ、供給タ
ンク内の混合米を検出するセンサーを該供給タン
クのらせんコンベアの始端が面するタンク壁にお
けるらせんコンベアの上周り側近くに位置させて
設け、該センサーと前記切換案内弁を関連作動さ
せて、センサーの混合米の有無の検出により玄米
通路を玄米風路室側と脱ぷ物風路室側とに選択的
に連通させる構成にしたのである。

(ホ) 作用 このように構成してあるから、脱ぷ機からの脱
ぷ物は風選箱内の前部に形成された脱ぷ物風路室
で風選されて玄米と籾の混合米は供給タンクを介
してそのタンクの底部に入り込ませたらせんコン
ベアにより搬送樋内に取り込まれて壺穴式回転選
別胴内に供給され、この選別胴によつて１次・２
次の選別がなされて選別された玄米は玄米通路か
ら玄米風路室に導出され仕上風選ののち機外に取
出されるのである。

そして、供給タンク内に設けるセンサーが混合
米「有」を検出しなくなると、この検出によつて
切換案内弁を切換て玄米通路を脱ぷ物風路室側に
連通させて再選別するようになり、またセンサー
が混合米「有」を検出するようになると切換案内
弁は復帰して玄米通路を玄米風路室に連通させて
玄米を機外に取出するようにするのである。

その場合、混合米を検出するセンサーは供給タ
ンク内の底部に入り込むらせんコンベア始端の上
周り側近くに位置して設けられていて回転選別胴
内に供給される混合米量が減少するのをタイミン
グよく捉えるとともに、そのセンサーがらせんコ
ンベアの始端が面するタンク壁側に設けられて混
合米の検出、特に「無」の検出が適確に行われ
る。

(ヘ) 実施例 以下、本考案を図面に示す実施例により説明す
る。第１図は籾すり選別機の側面図を示し、Ｃは
前後方向に長手の風選箱で、該箱Ｃ上の前部側に
は脱ぷ機Ｂが載設され、後部側には壺穴式回転選
別胴Ａ，ａが上下２段に載設されて、風選箱Ｃと
脱ぷ機Ｂと回転選別胴Ａ，ａは一体的に組成され
籾すり選別機を構成している。

風選箱Ｃ内の前部と後部寄りには脱ぷ機Ｂから
の脱ぷ物を風選する脱ぷ物風路室ｘと回転選別胴
Ａ，ａで選別された玄米を仕上風選する玄米風路
室ｙがそれぞれ形成されている。

８はこの風選箱Ｃ内に内装された吸引排塵機、
９は混合米らせんコンベア、１０は仕上米らせん
コンベアであつて、風選箱Ｃの側部には両らせん
コンベア９，１０にそれぞれ連通するスロワー形
の混合米揚穀機１と仕上米揚穀機４が立設されて
いる。

脱ぷ機Ｂはロールタンク１１と一対の脱ぷロー
ル１２から成り、回転選別胴Ａ，ａは箱形のケー
ス１３内に回転自在に横架されて内周面に無数の
壺穴２を形成し、上段の回転選別胴Ａ内にはらせ
んコンベア１４と１５を軸装した受樋３ａと搬送
樋１６を並設状態に挿架し、搬送樋１６の終端部
にはこの搬送樋１６によつて移送されてくる混合
米をこの回転選別胴Ａ内に供給する開口（図示省
略）が設けられ、始端部はケース１３の前壁に取
着した供給タンク１７の底部に連通してらせんコ
ンベア１５の始端側を供給タンク１７の底部に入
り込ませ、供給タンク１７の上部に前記混合米揚
穀機１の跳ね上げ側を連通連設するとともに回転
選別胴Ａの終端側は前記のロールタンク１１上に
のぞませ、前記受樋３ａの終端部は下段の回転選
別胴ａ内と樋１８で連通させている。また、この
下段の回転選別胴ａ内にはらせんコンベア１９を
軸装した受樋３を挿架してある。

前記の風選箱Ｃの中程部には前記受樋３の終端
部に上端部が連通する玄米通路６が垂設されてそ
の下端部は前記脱ぷ物風路室ｘと玄米風路室ｙに
またがらせてのぞませ、該部には切換案内弁７を
設けて玄米通路６を脱ぷ物風路室ｘ側と玄米風路
室ｙ側とに切換自在にしている。

また、切換案内弁７の軸２０の外端部に固設し
たレバー２１にはソレノイド体２２を連繋すると
ともに、前記供給タンク１７内には混合米の有無
を検出するセンサー５が設けられ、該センサー５
と前記ソレノイド体２２が電気的に接続されて、
センサー５の混合米の「有」検出により玄米通路
６を玄米風路室ｙ側に連通させ、「無」の検出に
よつて玄米通路６を脱ぷ物風路室ｘ側に連通する
構成にしている。

そして、前記供給タンク１７内の底部には搬送
樋１６に内装されたらせんコンベア１５の始端側
を入り込ませてあるが、前記のセンサー５はこの
らせんコンベア１５の始端が面するタンク壁１７
ａにおけるこのらせんコンベア１５の上周り側近
くに位置させて設けてある。

したがつて、作業時には脱ぷ機Ｂで脱ぷされ脱
ぷ物風路室ｘで風選された玄米と籾の混合米は混
合米揚穀機１により供給タンク１７に揚上されそ
の底部から搬送樋１６により上段の回転選別胴Ａ
内の始端側に供給されて、壺穴２のもち上げ作用
によつて１次選別が行なわれその選別により受樋
３ａに落下した籾を若干含む混合米は樋１８から
下段の回転選別胴ａ内に供給されて２次選別さ
れ、この２次選別によつて受樋３に落下した玄米
は玄米通路６を経て玄米風路室ｙに導出されて仕
上風選ののち仕上米揚穀機４により機外適所に取
出されるのである。

そして、供給タンク１７に揚上されてくる混合
米量が充分であると、センサー５は混合米「有」
を検出しその検出によりソレノイド体２２が作動
し切換案内弁７が第２図に仮想線で示す姿勢にな
り、前記のように受樋３から送出される玄米は玄
米通路６から玄米風路室ｙに導出される。また、
供給タンク１７に供給されてくる混合米量が僅か
になると、前記のセンサー５は混合米「有」を検
出しなくなりその検出によりソレノイド体５が逆
に作動し切換案内弁７を切換えて玄米通路６を落
下するものを脱ぷ物風路室ｘ側に流入させ混合米
揚穀機１によつて供給タンク１７に揚上して再選
別するようになる。

その場合、混合米を検出するセンサー５は供給
タンク１７内の底部に入り込むらせんコンベア１
５始端の上周り側近くに位置して設けられていて
回転選別胴Ａ内に供給される混合米量が減少する
のをタイミングよく捉えるとともに、そのセンサ
ー５がらせんコンベア１５の始端が面するタンク
壁１７ａ側に設けられてらせんコンベア１５によ
り混合米が搬送樋１６に取り込まれてその減少が
優先して表れる側にあつて混合米の検出、特に
「無」の検出が適確に行われる。

尚、本考案に示す実施例のものは、センサー５
とソレノイド体２２を電気的に接続してソレノイ
ド体２２の作動により切換案内弁７を切換えるよ
うにしたのであるが、切換案内弁７の切換手段は
この方法に限らずその他の手段によつて行なわせ
てもよいのである。

(ト) 考案の効果 本考案は以上詳述したように、冒頭に記載の籾
すり選別機において、 前記の壺穴式回転選別胴で選別された玄米を取
出す玄米通路を前記脱ぷ物風路室と玄米風路室に
またがらせてのぞませ、該部に切換案内弁を設け
て玄米通路を脱ぷ物風路室側と玄米風路室側とに
切換自在にするとともに、前記らせんコンベアの
始端側を供給タンクの底部に入り込ませ、供給タ
ンク内の混合米を検出するセンサーを該供給タン
クのらせんコンベアの始端が面するタンク壁にお
けるらせんコンベアの上周り側近くに位置させて
設け、該センサーと前記切換案内弁を関連作動さ
せて、センサーの混合米の有無の検出により玄米
通路を玄米風路室側と脱ぷ物風路室側とに選択的
に連通させる構成にしたことを特徴とするもので
あるから、供給タンク内に設けるセンサーが混合
米「有」を検出しなくなると、この検出によつて
切換案内弁を切換えて玄米通路を脱ぷ物風路室側
に連通させて再選別するようになり、またセンサ
ーが混合米「有」を検出するようになると切換案
内弁は復帰して玄米通路を玄米風路室に連通させ
て玄米を機外に取出すようにするので、壺穴式回
転選別胴内に混合米の量が少ないと選別不良とな
つて選別精度を低下させるという欠点を解消する
ことのできるものになりながら、その混合米を検
出するセンサーは供給タンク内の底部に入り込む
らせんコンベア始端の上周り側近くに位置して設
けられていて回転選別胴内に供給される混合米量
が減少するのをタイミングよく捉えるとともに、
センサーがらせんコンベアの始端が面するタンク
壁側に設けられてらせんコンベアにより混合米が
搬送樋に取り込まれてその減少が優先して表れる
側にあつて混合米の検出、特に「無」の検出が適
確に行われ、回転選別胴内の混合米の変動を把握
するためのセンサーがこの回転選別胴に至るまで
の最適の位置に設けられるようになつて構造簡単
で好適に実施できるものになつたのである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示したもので、第１
図は籾すり選別機の側面図、第２図は同側面図を
断面で示し、第３図は第１図の一部を正面図で表
わしたものである。 Ｃ……風選箱、Ｂ……脱ぷ機、Ａ，ａ……回転
選別胴、１５……らせんコンベア、１６……搬送
樋、ｘ……脱ぷ物風路室、ｙ……玄米風路室、１
７……供給タンク、６……玄米通路、７……切換
案内弁、５……センサー、１７ａ……タンク壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後に長手の風選箱Ｃ上の前部側に脱ぷ機Ｂを
   後部側に壺穴式回転選別胴Ａ，ａをそれぞれ載設
   し、上段の回転選別胴Ａ内にはらせんコンベア１
   ５を軸装した搬送樋１６を挿架し、風選箱Ｃ内の
   前部と後部寄りに脱ぷ機Ｂからの脱ぷ物を風選す
   る脱ぷ物風路室ｘと壺穴式回転選別胴Ａ，ａで選
   別された玄米を仕上風選する玄米風路室ｙをそれ
   ぞれ形成し、脱ぷ物風路室ｘで風選された玄米と
   籾の混合米を供給タンク１７を介して搬送樋１６
   により壺穴式回転選別胴Ａに供給する構成にして
   ある籾すり選別機において、前記の壺穴式回転選
   別胴Ａ，ａで選別された玄米を取出す玄米通路６
   を前記脱ぷ物風路室ｘと玄米風路室ｙにまたがら
   せてのぞませ、該部に切換案内弁７を設けて玄米
   通路６を脱ぷ物風路室ｘ側と玄米風路室ｙ側とに
   切換自在にするとともに、前記らせんコンベア１
   ５の始端側を供給タンク１７の底部に入り込ま
   せ、供給タンク１７内の混合米を検出するセンサ
   ー５を該供給タンク１７のらせんコンベア１５の
   始端が面するタンク壁１７ａにおけるらせんコン
   ベア１５の上周り側近くに位置させて設け、該セ
   ンサー５と前記切換案内弁７を関連作動させて、
   センサー５の混合米の有無の検出により玄米通路
   ６を玄米風路室ｙ側と脱ぷ物風路室ｘ側とに選択
   的に連通させる構成にしたことを特徴とする籾す
   り選別機における仕上米の自動取出し切換装置。