JPH0510638U - 建物用幅木 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 木造の建物に使用される耐火性に優れる幅木
に関する。 【構成】 合成樹脂製幅木本体１の裏面に、全幅に渡り
不燃板４が一体的に裏打ちされてなる耐火性能に優れる
建物用幅木。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建物の壁面下部、床と接する箇所に取り付けられる幅木に関し、よ り詳細には、ツーバイフォー工法等、木造の建物に使用される耐火性に優れる幅 木に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の幅木としては、木製あるいは合成樹脂製のものがあり、特に合成樹脂製 の幅木は、形状の安定性・デザイン性そして色柄が豊富で化粧性に優れており、 多く使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

合成樹脂製幅木の最大の欠点は熱に弱いことであり、火災の際には溶けたり燃 えたりして裏面の木造下地にまで延焼をきたす。この欠点は木製の幅木にしても 言える。

【０００４】 最近の木造建築物にあっては、壁および天井の下地板は石膏ボード等無機質の 不燃性の材料が使用され、隣室への延焼を極力防止する配慮がなされている。し かし、幅木の取付け部分は、幅木を壁面と面一に納める関係上、石膏ボード等不 燃板を建て付けることが困難となり、したがって、この部分の耐火性能の点で、 前記幅木材料の欠点に繋がり無防備の状態であった。

【０００５】 本考案は、このような欠点に鑑み、耐火性に優れた建物用幅木を提供すること にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、合成樹脂製幅木本体の裏面に、全幅に渡り不燃板が一体的に裏打ち されてなる耐火性能に優れる建物用幅木が提供される。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明すると、図１に示すように、塩化 ビニル樹脂等合成樹脂により押出成形された帯板状の幅木本体１は、表面側の上 方部に溝２を有し、表面側上端の角に斜面からなる面取り部３を設けてなり、該 幅木本体１の裏面の全面には石膏ボード等の無機質からなる不燃板４が一体に裏 打ちされている。

【０００８】 この幅木を使用して室内を仕上げるには、図２に示すようなツーバイフォー工 法の仕様によれば、床根太５の上に床下地合板６が敷設され、この上に壁パネル ７を建て付けた室内構成空間において、まず床下地合板６上にフローリング材８ により床面が仕上げられ、次いで、本考案の幅木を、壁パネル７を構成する下枠 ９および受け材１０に対し、幅木の溝２を通して釘止め固定する。釘頭は該溝２ 内に収まるため、体裁良く仕上がる。

【０００９】 このようにして固定された幅木の上端から上方に、石膏ボード１１が建て付け られ、かかる壁下地の壁表面に壁紙１２が貼着される。

【００１０】 壁紙１２の貼着にあたっては、幅木上端の面取り部３と石膏ボード１１の下端 面取り部で構成される溝１３にパテを充填して均す。これにより、幅木の表面と 石膏ボード１１の表面が面一となり、壁紙１２の端部を綺麗に貼着することがで きる。

【００１１】 なお、壁紙１２の端部は幅木本体の溝２内に巻き込み、該溝２内で接着固定す ることで、体裁良く仕上げることができると共に壁紙端部の剥がれが防止される 。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る建物用幅木によれば、合成樹脂製幅木本体の 裏面に不燃材が裏打ちされているので、表面の幅木本体が燃焼しても、壁パネル 等木造下地への延焼を防止でき、また、壁面と幅木の表面は面一に仕上がるので 体裁が良く、室内空間を有効に利用できる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の建物用幅木を示す斜面図。

【図２】本考案の建物用幅木の取付け状態を示す断面
図。

【符号の説明】

１ 幅木本体 ２ 溝 ３ 面取り ４ 不燃板

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 合成樹脂製幅木本体の裏面に、全幅に渡
   り不燃板が一体的に裏打ちされてなる建物用幅木。