JPH0510439A - 作業車の油圧回路構造 - Google Patents

作業車の油圧回路構造

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JPH0510439A
JPH0510439A JP3160250A JP16025091A JPH0510439A JP H0510439 A JPH0510439 A JP H0510439A JP 3160250 A JP3160250 A JP 3160250A JP 16025091 A JP16025091 A JP 16025091A JP H0510439 A JPH0510439 A JP H0510439A
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Masaru Machida
賢 町田
Akio Hattori
彰夫 服部
Masayuki Nakamura
正幸 中村
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Kubota Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行用のギヤ変速装置、走行伝動用の油圧ク
ラッチ、ギヤ変速装置を変速操作するアクチュエータ
と、油圧クラッチに作動油を供給してこれを入り操作す
る供給位置及び油圧クラッチから作動油を排出してこれ
を切り操作する排油位置とに切換操作自在で、排油位置
側に付勢されたパイロット操作式の制御弁とを備えた作
業車の油圧回路構造において、油圧回路内に生じるゴミ
により、パイロット圧による制御弁の操作に支障を来さ
ないように構成する。 【構成】 制御弁35への油路18においてポンプ15
側の部分より、パイロット油路19,20を分岐させ制
御弁35に接続して、アクチュエータ11,12,13
の作動に伴いパイロット油路19,20をアンロード操
作及びアンロード解除操作して制御弁35を操作するパ
イロット圧操作機構24,25,26,27を接続す
る。パイロット油路19,20において、油路18との
分岐点A1とパイロット圧操作機構24,25,26,
27との間に絞り部40を設け、この絞り部40と分岐
点A1との間にフィルター41を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走行用のギヤ変速装置、
このギヤ変速装置を変速操作するアクチュエータ、走行
伝動用の油圧クラッチ及びこの油圧クラッチ用の制御弁
を備えた作業車の油圧回路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような構成を備えた作業車の一例
が、特開平3−56767号公報に開示されている。こ
の構成においては前記公報の図5に示すように、走行伝
動用の油圧クラッチ(前記公報の図5のB)に作動油を
供給してこれを入り操作する供給位置、及び油圧クラッ
チから作動油を排出してこれを切り操作する排油位置と
に切換操作自在で、排油位置側に付勢されたパイロット
操作式の制御弁(前記公報の図5の9)を備えている。
そして、制御弁に接続されるポンプ(前記公報の図5の
7)からの油路(前記公報の図5の8)において、この
制御弁からポンプ側の部分よりパイロット油路(前記公
報の図5の11)を分岐させ制御弁に接続すると共に、
このパイロット油路にパイロット圧操作機構(前記公報
の図5の12)を接続している。
【0003】以上の構成により、作業者からの操作指令
にてアクチュエータ(前記公報の図5のT1,T2,T
3)がギヤ変速装置を操作し始めると、これに伴いパイ
ロット圧操作機構によってパイロット油路がアンロード
操作され、制御弁が排油位置に操作されて油圧クラッチ
が切り操作される。そして、アクチュエータによる変速
操作が終了すると前述のアンロード操作が解除されて、
パイロット油路からのパイロット圧により制御弁が供給
位置に操作され、油圧クラッチが入り操作されるのであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の構成であると、
変速操作の度に油路(前記公報の図5の8)からパイロ
ット油路(前記公報の図5の11)に作動油が入り込
み、再び油路に戻るような状態が繰り返される。従っ
て、ポンプ側にゴミが発生した場合このゴミが油路から
パイロット油路に入り込むおそれがある。又、油路には
油圧クラッチ入り切り操作用の制御弁及び昇圧用の制御
弁(前記公報の図5のF)が接続されており、これらの
制御弁においてもゴミが発生する場合があるので、この
ゴミもパイロット油路に入り込むおそれがある。そし
て、前述のパイロット油路は油圧クラッチ用の制御弁を
供給位置に操作する為にものであるので小流量の作動油
でよく、前記公報の図5に示すように油圧クラッチ側に
作動油が優先的に供給されるように、パイロット油路に
絞り部が設けられている。
【0005】これにより、小流量の状態にて変速操作時
に圧力が高低するパイロット油路内にゴミが入り込む
と、変速操作時の正しい圧力の変化がゴミにより阻害さ
れるおそれがある。従って、油圧クラッチが変速操作時
に正しく入り切り操作されず、アクチュエータによる変
速操作に支障を来すような状態が生じてしまう。本発明
は、以上のような構成において変速操作時に走行伝動用
の油圧クラッチが、正しく入り切り操作されるように構
成することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の油圧回路構造において、次のように構成す
ることにある。つまり、走行伝動用の制御弁に接続され
るポンプからの油路においてこの制御弁からポンプ側の
部分よりパイロット油路を分岐させ、このパイロット油
路を制御弁に接続して、ギヤ変速装置用のアクチュエー
タの作動に伴いパイロット油路をアンロード操作して制
御弁が排油位置に操作されるように、且つ、アクチュエ
ータの作動終了に伴いアンロード操作を解除してパイロ
ット油路からのパイロット圧により制御弁が供給位置に
操作されるようにするパイロット圧操作機構をパイロッ
ト油路に接続すると共に、パイロット油路において前記
油路との分岐点とパイロット圧操作機構との間に絞り部
を設け、且つ、この絞り部と前記油路との分岐点との間
にフィルターを設けてある。
【0007】
【作用】前述のように構成すると例えば図1に示すよう
に、変速操作時に油路18から作動油がパイロット油路
19に流入しても、フィルター41によりゴミがパイロ
ット油路19に流入することが止められる。この場合、
油路18から作動油が絞り部40を通りパイロット油路
19に流入するので、絞り部40の作用により絞り部4
0の手前の流速は他の部分よりも遅くなっている。従っ
て、絞り部40よりも油路18側の位置にフィルター4
1が在ると、作動油のゴミが素通りすることなくフィル
ター41に確実に捕らえられるのである。
【0008】そして、前述のように流速の遅い位置にフ
ィルター41が在るので、作動油の動特性に対してフィ
ルター41自身が影響を与えることも少ない。従って、
変速操作時に生じるパイロット油路19内での圧力の変
化に対して、フィルター41自身が悪影響を及ぼすこと
もない。
【0009】
【発明の効果】以上のようなアクチュエータによりギヤ
変速装置を操作する型式の作業車において、走行伝動用
の油圧クラッチの入り切り操作を司るパイロット油路内
にゴミが入り込むのを確実に阻止することができるよう
になり、常時円滑な油圧クラッチの入り切り操作及びア
クチュエータによる変速操作が可能になって、作業車の
変速操作の信頼性を向上させることができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は作業車の1つである4輪駆動型の農用トラ
クタの伝動系を示しており、エンジン1からの動力を主
クラッチ2、主ギヤ変速装置A、多板式の油圧クラッチ
3(走行伝動用)、前後進切換装置C、副ギヤ変速装置
B,Dを介して後輪4のデフ機構4aに伝え、又、デフ
機構4aの直前から分岐させた動力を前輪5のデフ機構
5aに伝えるようにして走行伝動系を構成している。そ
して、主クラッチ2を介して伝えられる動力をPTO変
速装置6、及び油圧クラッチ7を介してPTO軸8に伝
動するようにしてPTO系を構成している。
【0011】主ギヤ変速装置Aは、2組のシフトギヤ
9,10を備えたシンクロメッシュ型式に構成されて4
段に変速可能である。又、高低2段変速の副ギヤ変速装
置B及び前後進切換装置Cも同様にシフトギヤ30,3
1を備えたシンクロメッシュ型式に構成され、この副ギ
ヤ変速装置B及び前後進切換装置Cの一部のギヤを共用
するように各々が構成されている。
【0012】図2に示すように、主ギヤ変速装置A及び
副ギヤ変速装置Bのシフトギヤ9,10,30は、第1
及び第2油圧シリンダ11,12(アクチュエータに相
当)並びに第3油圧シリンダ13(アクチュエータに相
当)でスライド操作されるよう構成してある。第1,
2,3油圧シリンダ11,12,13は図1に示すよう
に、変速操作用のロータリ式の制御弁14を介してポン
プ15からの作動油が供給されることで作動し、この制
御弁14からの作動油給排により8段変速が行える。前
後進切換装置Cのシフトギヤ31は、揺動操作式の前後
進レバー16によってスライド操作可能に構成されてい
る。
【0013】次に、第1,2,3油圧シリンダ11,1
2,13及び油圧クラッチ3に対する油圧回路について
説明する。図1に示すようにポンプ15からの油路17
が油路18及び油路36に並列的に分岐しており油路3
6に制御弁14が接続され、油路18に制御弁35及び
油圧クラッチ3が接続されている。油圧クラッチ3用の
制御弁35は、油圧クラッチ3に作動油を供給してこれ
を入り操作する供給位置35a、及び油圧クラッチ3か
ら作動油を排出してこれを切り操作する排油位置35b
とに切換操作自在なパイロット操作式であり、バネ35
cによって排油位置35b側に付勢されている。そし
て、油路18において制御弁35よりもポンプ15側の
部分から第1及び第2パイロット油路19,20が分岐
しており、第2パイロット油路20が制御弁35の供給
位置35a側に接続されている。
【0014】第1パイロット油路19には第1,2,3
ドレン油路21,22,23が接続されている。第2及
び第3ドレン油路22,23に各々、閉側に付勢された
開閉弁24,25(パイロット圧操作機構に相当)が設
けられると共に、第1ドレン油路21には、閉側に付勢
された第1及び第2開閉弁26,27(パイロット圧操
作機構に相当)が直列に設けられている。
【0015】第1,2,3油圧シリンダ11,12,1
3のピストンロッド11a,12a,13aの各々に
は、変速操作位置(1速位置、2速位置又は低速位置
等) に対応する位置に凹部が形成されると共に、変速操
作位置と変速操作位置の間の中立部が凸状に形成されて
いる。そして、変速操作位置と変速操作位置との間にお
いて第1及び第2開閉弁26,27、開閉弁24を開操
作する連係機構28,29,32が設けられている。前
後進切換装置Cにおけるシフトギヤ31のスライド操作
用のシフト軸33にも、前述と同様な凹部及び凸状の中
立部が形成され、前進位置と後進位置との間にて開閉弁
25を開操作する連係機構34が設けられている。
【0016】図1に示すように、油路18と第1パイロ
ット油路19との分岐点A1、及び第1パイロット油路
19と第2ドレン油路22との分岐点A2において、こ
の分岐点A1と分岐点A2との間の第1パイロット油路
19の部分に、絞り部40が設けられている。そして、
分岐点A1と絞り部40との間の第1パイロット油路1
9の部分にフィルター41が設けられている。
【0017】さらに詳しく説明すると図3及び図4に示
すように、フィルター41は孔付きの第1部材41aと
孔無しの第2部材41bとの間に、メッシュ41cを円
筒状に丸めたものを挟み込んで構成されており、第1パ
イロット油路19における分岐点A1から絞り部40へ
の横孔42内にフィルター41が配置されている。そし
て、横孔42の一端を塞ぐプラグ43とフィルター41
との間に隙間が設けられており、フィルター41が横孔
42内にてある程度動けるようにしている。
【0018】図1は中立状態を示しているが、例えば前
進1速位置から制御弁14を2速位置に操作すれば、第
1油圧シリンダ11により主ギヤ変速装置Aのシフトギ
ヤ9のスライド操作が開始されると共に、ピストンロッ
ド11a及び連係機構28の作用により第1開閉弁26
が開操作される(アンロード操作に相当)。従って、第
2パイロット油路20のパイロット圧が低下して、バネ
35cの付勢力により制御弁35が供給位置35aから
排油位置35bに操作されて、油圧クラッチ3が切り操
作される。
【0019】そして、第1油圧シリンダ11によるシフ
トギヤ9のスライド操作が完了すると、ピストンロッド
11a及び連係機構28の作用により第1開閉弁26が
閉操作される(アンロード操作の解除に相当)。これに
より、油路18からの作動油が第1及び第2パイロット
油路19,20を介して制御弁35に供給され、制御弁
35が供給位置35aに操作されて油圧クラッチ3が入
り操作される。以上の状態は第2及び第3油圧シリンダ
12,13、並びに前後進レバー16を操作したときに
も同様に生じて油圧クラッチ3の入り切り操作が行われ
るのである。
【0020】図1に示すように制御弁35のポンプ15
側には二次側の圧力が設定圧以上になると閉じる開閉弁
37、昇圧弁38、アキュムレータ39が設けられてい
る。これにより油圧クラッチ3の入り操作時に作動圧が
滑らかに上昇して、ショック少なく油圧クラッチ3がつ
ながるように構成している。
【0021】図1,5,6に示すように、油路18から
アキュムレータ39への油路44にもフィルター45及
び絞り部46が設けられている。フィルター45は孔付
きの第1部材45aと孔無しの第2部材45bとの間
に、メッシュ45c及びパンチングメタル45dを円筒
状に丸めたものを挟み込んで構成されており、左巻きの
バネ47により絞り部46側に付勢されて配置されてい
る。
【0022】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速操作用の油圧シリンダ、走行伝動用の油圧
クラッチ、制御弁及びパイロット油路等の油圧回路図
【図2】走行伝動系の概略を示す概略伝動系図
【図3】第1パイロット油路に設けられているフィルタ
ー付近の断面図
【図4】第1パイロット油路に設けられているフィルタ
ーの断面図
【図5】アキュムレータへの油路に設けられているフィ
ルター付近の断面図
【図6】アキュムレータへの油路に設けられているフィ
ルターの断面図
【符号の説明】
3 走行伝動用の油圧クラッチ 11,12,13 アクチュエータ 15 ポンプ 18 ポンプからの油路 19,20 パイロット油路 24,25,26,27 パイロット圧操作機構 35 制御弁 35a 制御弁の供給位置 35b 制御弁の排油位置 40 絞り部 41 フィルター A,B 走行用のギヤ変速装置 A1 分岐点
フロントページの続き (72)発明者 服部 彰夫 大阪府南河内郡美原町木材通4丁目15番5 号 クボタ精機株式会社内 (72)発明者 中村 正幸 大阪府南河内郡美原町木材通4丁目15番5 号 クボタ精機株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行用のギヤ変速装置(A),(B)、
    走行伝動用の油圧クラッチ(3)、前記ギヤ変速装置
    (A),(B)を変速操作するアクチュエータ(1
    1),(12),(13)と、前記油圧クラッチ(3)
    に作動油を供給してこれを入り操作する供給位置(35
    a)及び前記油圧クラッチ(3)から作動油を排出して
    これを切り操作する排油位置(35b)とに切換操作自
    在で、前記排油位置(35b)側に付勢されたパイロッ
    ト操作式の制御弁(35)とを備えた作業車の油圧回路
    構造であって、 前記制御弁(35)に接続されるポンプ(15)からの
    油路(18)においてこの制御弁(35)からポンプ
    (15)側の部分よりパイロット油路(19),(2
    0)を分岐させ、このパイロット油路(19),(2
    0)を前記制御弁(35)に接続して、前記アクチュエ
    ータ(11),(12),(13)の作動に伴いパイロ
    ット油路(19),(20)をアンロード操作して前記
    制御弁(35)が排油位置(35b)に操作されるよう
    に、且つ、前記アクチュエータ(11),(12),
    (13)の作動終了に伴い前記アンロード操作を解除し
    てパイロット油路(19),(20)からのパイロット
    圧により前記制御弁(35)が供給位置(35a)に操
    作されるようにするパイロット圧操作機構(24),
    (25),(26),(27)を前記パイロット油路
    (19),(20)に接続すると共に、前記パイロット
    油路(19),(20)において前記油路(18)との
    分岐点(A1)とパイロット圧操作機構(24),(2
    5),(26),(27)との間に絞り部(40)を設
    け、且つ、この絞り部(40)と前記油路(18)との
    分岐点(A1)との間にフィルター(41)を設けてあ
    る作業車の油圧回路構造。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59155647A (ja) * 1983-02-25 1984-09-04 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のオイルフイルタ−
JPH0356767A (ja) * 1989-07-21 1991-03-12 Kubota Corp 変速用油圧クラッチ構造

Patent Citations (2)

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